JPH0921011A - 成長対応型上着 - Google Patents

成長対応型上着

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JPH0921011A
JPH0921011A JP18803795A JP18803795A JPH0921011A JP H0921011 A JPH0921011 A JP H0921011A JP 18803795 A JP18803795 A JP 18803795A JP 18803795 A JP18803795 A JP 18803795A JP H0921011 A JPH0921011 A JP H0921011A
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JP
Japan
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sleeve
growth
sewing
outerwear
sewn
Prior art date
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JP18803795A
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English (en)
Inventor
Naoya Masuda
増田直也
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MASUDA SHOJI KK
Original Assignee
MASUDA SHOJI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成長に併せて曳出する裕余部を付設する工程
を通常の縫製工程に含ませることができるとともに、着
用感、美観ともに優れ、裕余部解縫手順も簡便で、しか
も裕余部解縫手順時に上着表地のみならず他の部材縫着
糸を損傷することの少ない成長対応型上着を提供する。 【構成】 上着の脇ダーツ部と前袖縫着部にアームホー
ル腋下部6aを中心として胴部方向と腕方向に細三角形
状の裕余部9a〜b、10a〜bが延設されるととも
に、これら裕余部の両始端4a、13より、不連続のな
い裕余部縫合糸11、12を縫設し、脇ダーツ4、4b
〜cと前袖縫着線7、7a〜bをアームホール腋下部6
aの一致点8a〜cで一致させた構成である。裕余部縫
合糸11、12は成長に併せて解縫除去してゆくもので
あって、その色は上着の表地と異なり、また太さも他の
部材縫着糸より太く構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成長期対応型上着に関
する。
【0002】特に学生服の上着は、中学校、高等学校の
学校内ないしは日常生活において学童に着用されるもの
であるが、学童期は同時に身体発育の度合が著しい時期
でもあり、このような身体発育期を通じ、一着の学生服
上着で過ごすことが可能であれば、家計上の経済的負担
も大幅に軽減される。
【0003】本発明は、このように主に成長期にある学
童の成長に対応した学生服の上着に関するものである
が、学童期のみならず、成人でも身体拡張の度が著しい
者もその度合に応じて着用可能な成長期対応型上着に関
する。
【0004】
【従来の技術】成長期対応型学生服上着の従来例技術と
しては、実開昭62−75020号、及び実開平1−1
10221号がある。
【0005】まず、実開昭62−75020号である
が、この技術は、上腕部から胸回り及び胴回りの成長に
対応可能なように、成長後の体型に合わせた型紙を作製
して前身ごろ、後身ごろ等の布部材を裁断し、これら布
部材を予め縫製しておき、次に成長前の体型に合うよう
に、細三角形状の裕余部を裏部材との間に繰り込んで縫
製したものである。従って縫製工程は二重となる。
【0006】次に、実開平1−110221号である
が、この技術は、衣服の簡易サイズアップ構造として、
設けた袖取付用アームホール、すなわち袖部材縫着線を
介してそれぞれ反対方向に縫合接続延長する袖基部及び
前身ごろに亘り、該アームホール湾曲部のほぼ下縁を横
切ってほぼ直角方向に所定延長する細三角形状の領域を
設け、該所定領域の両縁に沿って、裏面に裕余部を構成
して縫製した構造とされている。
【0007】上記2つの従来例を言い換えると、袖表部
材、袖底部材とが袖表縫着線、袖底縫着線2箇所で縫着
された従前より周知の上着において、前者従来例はこの
周知形態の上着を既成服とし、この既成服を腋下部アー
ムホール部中心に裕余部を折り込んで再縫製したもので
あり、後者従来例は、前者と異なり既成服ではなく、出
袖底縫着線とは別に、袖底部材に別にダーツを設け、こ
れに胴部ダーツを連着し、両ダーツに裕余部を折り込ん
で縫着した構成のものである。この後者従来例では、構
成上、袖の下面部分に縫着線が少なくとも2本形成され
ることになる。
【解決すべき課題】上記従来例のうち、前者において
は、製造工程のうち、仕上げの縫製工程が二重に必要と
なり煩瑣であるうえに、既成服の表地を袋状に折り込ん
で裏地との間に縫摂するため、裕余部を折り込んだ部分
に異物感が残る、という課題があった。
【0008】上記従来例のうち、後者においては、着用
感に若干の進歩が見られ、仕上げの縫製工程は二重とは
ならず、前者での残存課題はある程度解決されてはいる
が、図8にしめされるとおり、、袖底に余分なダーツ1
00が形成されるため、新たな縫製工程が必要となり、
煩瑣であるばかりでなく、美観上も少なからず改変を迫
られ、清潔感ならびに簡素な美観を損ない、制服の改変
を神経質なまでに厭う学校教育現場において、その適合
度にいささか難のある製品となっている。
【0009】また前記両従来例に共通して、折り込んで
あった裕余部を縫着部より曳き出す手順については、上
着表地の色と裕余部を折り込んで縫着してある糸とが同
色ないしやや濃いめの単色であるうえに、その縫着糸も
かなり小径であるため、解縫手順が煩瑣であり、家庭裁
縫の際、或は未熟練者が取り扱った場合、解縫のための
糸切りの際に、特に表地に不測の損傷を与えることもあ
りうる、という課題があった。
【0010】本発明はこのような課題にかんがみ、成長
に併せて曳出する裕余部を付設する工程を通常の縫製工
程に含ませるとともに、着用感、美観ともに優れ、裕余
部解縫手順も簡便で、しかも上着表地を損傷することの
少ない成長対応型上着を提供すること目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上着表装部を
構成する主要部材が、各2枚の腹側部材いわゆる前身ご
ろ、背側部材いわゆる後身ごろ、および袖部材より構成
され、前身ごろと後身ごろとの縫着線と袖部材の縫着線
との両縫着線が、アームホール腋下部に始端を有し、思
春期における身体成長ないしは成人後の肥満拡大等の身
体成長後に予想される身体形態に合わせ、上記主要部材
が、袖縫着線、脇縫着線、及び場合により形成される脇
ダーツ等の部材縫着部に、その腋下部を中心として胴部
下方向と腕先方向にそれぞれ細三角形状の裕余部を延設
して裁断された成長対応型上着において、上記アームホ
ール腋下部に始端を有する袖部縫着線と、脇縫着線また
は脇ダーツ縫着線の何れかとが、上記細三角形状の裕余
部を内包しつつ、アームホール腋下部における始端位置
を一致させ、袖中央部より側胴部にかけ裕余部縫合線と
して、裕余部縫合糸により一直線に縫合されるととも
に、袖部材下部には上記袖部縫着線以外、袖ダーツ等の
縫着線が形成されないことを、主要な課題解決の手段と
している。
【0012】このような構成は、本発明においては、側
胴部にも袖部にもダーツが形成されることが希である女
子学童生徒のセーラー服上着についても同様の課題解決
手段である。
【0013】また女子セーラー服様制服上着について
は、上着前身ごろ後身ごろの両部材の両肩部中央に楔型
切れ込み部分を設け、該楔型切れ込み部分に胴下方向に
向け細三角形状の裕余部を設け、該裕余部を内包しつつ
縫着し、肩ダーツとして構成したことを成長に対応する
補助的課題解決の手段としている。
【0014】本発明では、特に男子学生服、ないし男子
ものブレザー等上着についての課題解決の手段として、
側胴部に脇ダーツが形成されるとともに、袖部材が、袖
表部材いわゆる山袖、袖底部材いわゆる下袖の2部材よ
り構成され、前記山袖と下袖とを縫着する袖縫着線のう
ちアームホールの腋下部に始端を有する縫着線、いわゆ
る前袖縫着線の始端位置をやや後身寄りとし、上記脇ダ
ーツ始端位置をやや前身寄りとし、これら両始端が腋下
部において一致している構成としている。
【0015】そして上記の課題解決の手段において、裕
余部解縫手順も簡便にし、かつ上着表地を損傷すること
を防止するための課題解決の手段として、本発明では、
アームホール腋下部に始端を有する袖部縫着線と脇縫着
線または脇ダーツ縫着線の何れかとが内包する細三角形
状の裕余部に、身体発育に合わせ、複数の裕余部縫合糸
が段階的に縫設され、また裕余部縫合糸も、その色が他
部材の地色ないしは他部材縫合糸の色と異なる構成とし
ている。
【0016】このような課題解決の手段のもとで、本発
明ではさらに裕余部縫合糸と他部位縫着糸、或は裕余部
に複数縫設の個々の裕余部縫合糸が相互に糸の質ないし
径が異なる構成、なかんずく裕余部縫合糸が、他部位縫
合糸よりも径が大である構成としている。
【0017】
【作用】上述の構成により、学童、特に中学校、高等学
校の男子生徒の成長期に併せて曳出される裕余部は、そ
の構成上、袖底縫着線、ならびにこれに一直線に連続す
る胴部ダーツに連続して内包・縫摂される。このため上
記裕余部を内包、縫摂するための縫合線に使用する縫合
糸は、連続した一本の糸で構成され、袖先、胴部下部位
の両裕余部開始端の一方から他方に至るまで、不連続部
を有しない。従って、裕余部解縫の手順は、この一本の
縫合糸を順次切断ないし曳出すればよいだけであり、極
めて簡便である。
【0018】上記構成上、袖底縫着線の形成位置は、従
来例における形成位置より若干移動することになるが、
微角度の範囲にとどまるため、実際の着用感は、従前の
ものと全く変わることがなく、外観上の形態変更も殆ど
認められない程度のものとなる。
【0019】製造工程上は、周知の上着を仕立てるため
の型紙とは別の型紙を作成する必要があるものの、一旦
作成しておけば量産は可能であり、一度縫製した既成服
にさらに裕余部を内包する工程を加えたものより着用感
に優れ、ダーツの切除廃棄部分を裕余部の構成部位とす
ることができるため、材料コストも従前と比較して軽減
される。
【0020】また裕余部を内包・縫摂するための縫合線
が2本の従来例と比較して、外観上の美観に優れ、製造
工程も短縮化がはかられるばかりでなく、袖底縫着部に
裕余部を設けているため、袖先、胴部下部位の両裕余部
開始端の一方から他方に至るまで、裕余部の面積ないし
範囲を格段に広く取ることができる。
【0021】さらに、裕余部縫合糸が1本で済むため、
成長ないし身体拡大の度合に従って身体発育に合わせ、
複数の裕余部縫合糸が段階的に縫設されていれば、身体
成長の停止期、速度、部位の違いにも、相当程度対応可
能となる。身体発育が早期に停止すれば、数段階に亘っ
て縫設されている縫合糸を全部解縫する必要はない。年
次により発育度が著しいときは、早い目かつ段階的に縫
合糸の解縫を行えばよい。
【0022】また上記段階的に縫設された複数の裕余部
縫合糸を変えておけば、成長段階も視覚的に把握でき、
また上着の他部材、特に表地部材の地色や、裕余部の設
けられてない縫着部の糸と裕余部縫合糸の色を変えてお
けば、解縫手順も容易となるばかりでなく、上着の他部
材の生地を損傷することなく解縫することが可能であ
る。特に前記色に関してと同様、上着の他部材、特に表
地部材の地色や、裕余部の設けられてない縫着部の糸と
比較して、裕余部縫合糸の色太い糸にしておけば、縫製
も丈夫であるうえに、糸出し、糸切りも容易であり、解
縫時に上着の他部材の生地を損傷する可能性はさらに小
さくなる。
【0023】なお、上記のような上着は、丈長にも裕余
部を持たせれば、さらによりよく成長期の身体拡大に対
応することが可能である。また成人後の肥満者、或はボ
ディビルダー等、体型拡大度の大きい男子の上着として
も、頗る有効な簡便仕立て直し手段を備えたものとなり
うる。
【0024】
【実施例】以下本発明成長対応型上着の実施例を図面を
参照しながら説明する。 (第1実施例)本発明第1実施例成長対応型上着は、男
子学童生徒のいわゆるブレザー型制服上着である。図1
は、本実施例の成長初期段階対応縫製の脇部縫着状態を
示す模式斜視図である。この図1において示されるよう
に、本実施例は、前身ごろ1、後身ごろ2がやや背中側
の脇縫着線3で部材相互が縫着され、前身ごろには胴部
絞りのため、ポケットの上縁を始端4aとし、これより
外表露出する脇ダーツ4が縫着形成されている。また袖
部材については、袖表部材である山袖5a、袖底部材で
ある下袖5bが、アームホール6の腋下部6aを始端と
する前袖縫着線7で部材相互が縫着されている。
【0025】外観上脇ダーツ4と前袖縫着線7とは一直
線に連続して縫着され、これらの始端がアームホール腋
下始端一致点8aで一致している。ただし、この一直線
に連続して縫着される脇ダーツ4と前袖縫着線7は、身
体の成長、特に胴回り、腋下部の肥厚が生じた場合、本
実施例腋下部拡大模式透視図である図2に示されるよう
に、解縫によって引き出され露出させることが可能であ
って、アームホール腋下部6aを中心として胴部下方向
と腕先方向に向けそれぞれ延設される細三角形状の裕余
部9a〜b、10a〜bを内包し、これらを縫着するこ
とにより形成さるものである。
【0026】この細三角形状の裕余部は、図2に示され
るように、アームホール6を中心に、細三角形状の部分
を接合して、2段階の縫着糸11、12が縫設され、最
も身体成長が早い段階にあるときの縫合糸が第1裕余部
縫合糸11、中期段階にある時の縫合糸が第2裕余部縫
合糸12である。
【0027】これら第1裕余部縫合糸11、第2裕余部
縫合糸12は肘部始端13よりアームホール腋下始端一
致点8a、8bを経て脇ダーツ始端4aに至るまで、一
本の連続した縫合糸である。第2裕余部縫合糸は第1裕
余部縫合糸より内奥に縫設される。これら第1、第2裕
余部縫合糸は、通常用いられる布部材縫着用の糸よりか
なり太めの糸を使用しており、それぞれ異なった明色系
の色が着色されている。
【0028】成長が進み、これ以上裕余部を引き出せな
い状態、すなわち成長後期での山袖、下袖の両袖部材を
縫着する袖部材縫着糸14と、同じく成長後期での脇ダ
ーツ縫着糸15は、アームホール腋下部6aで不連続で
あるが、但しアームホール腋下部6aでは、これらの始
端位置8cで一致する。ともに通常用いられる布部材縫
着14と脇ダーツ縫着糸15は、前身ごろ1、後身ごろ
2、山袖5a、下袖5bとその色をほぼ同じくしてお
り、暗色系である。
【0029】成長中期段階対応縫製の脇部縫着状態の外
観を示す模式斜視図である図3において点線で表された
もの11a、11bが、第1裕余部縫合糸11の縫設位
置である。また同様、図4は成長後期段階対応縫製の脇
部縫着状態の外観を示す模式斜視図であるが、この図4
には、第1裕余部縫合糸11の縫設位置11a、11
b、および第2裕余部縫合糸12の縫設位置12a、1
2bがそれぞれ点線で示されている。
【0030】以上のような構成は、従来技術を示す図8
のように、前袖縫着線107と脇ダーツ104のアーム
ホール腋下部106aにおける始端が一致しない形態の
ものとは異なるため、当然ながら型紙の変更は必要とな
る。従来技術との型紙の相違については、従来技術実開
平1−110221号の前身ごろと下袖の型紙を示す図
9および本実施例の前身ごろと下袖の型紙を示す図5に
示されるとおりである。図9において、111は前身ご
ろ、115bは下袖であり、また図5、図9において、
斜線部は裕余部を示す。
【0031】以上のような構成により、図1に示された
成長初期段階対応縫製においては、細三角形状裕余部9
a〜b、10a〜bは、全て脇ダーツ4と前袖縫着線7
とにより一直線に連続して内包縫着されているため、脇
下部を中心に、袖回り、胴まわりともに小さい。
【0032】着用者の身体成長が進み、その中期段階に
おいて、もはや成長初期段階対応縫製では着用者が窮屈
な着用感を感じるようになったとき、第1裕余部縫合糸
11を切断ないし曳抜によって除去すれば、脇ダーツ4
と前袖縫着線7は、これらによって内包されていた細三
角形状裕余部9a、10aが外表露出し、図3に示され
るように、第2裕余部縫合糸によって縫合されている中
脇ダーツ4a、中前袖縫着線7aとなる。
【0033】その結果、細三角形状裕余部9a、10a
が外表露出した分、袖回り、胴回りに余裕が生じ、着用
者が着用の際に窮屈な着用感を覚えることなく、一定期
間は身体成長に対応が可能となる。
【0034】着用者の身体成長がさらに進み、その後期
段階において、もはや成長中期段階対応縫製では着用者
が窮屈な着用感を感じるようになったときには、第2裕
余部縫合糸12を切断ないし曳抜によって除去すれば、
中脇ダーツ4bと中前袖縫着線7aは、これらによって
内包されていた細三角形状裕余部9b、10bが外表露
出し、図4に示されるように、袖部材縫着糸14と脇ダ
ーツ縫着糸15によって縫合されている奥脇ダーツ4
c、奥前袖縫着線7bとなる。
【0035】上記裕余部曳出過程を通じ、脇ダーツと前
袖縫着線は一直線であり、これらの他に縫着線は形成さ
れることがないため、一貫して着用時腋下部に異物感を
覚えることがない。また外観上の美観も簡素で優れてい
る。
【0036】裕余部曳出時、即ち裕余部縫合糸解縫手順
時においては、第1裕余部縫合糸11及び第2裕余部縫
合糸12に太い糸を使用しているので、糸出し、糸切り
が容易であるとともに、着用者の成長段階も視覚的に把
握できる。
【0037】また第1裕余部縫合糸11及び第2裕余部
縫合糸12の色が、明色系でそれぞれ異なっているの
で、解縫手順時にも糸切り、糸出しが容易となるばかり
でなく、上着の他部材の生地、すなわち前身ごろ1、後
身ごろ2、山袖5a、下袖5b、及び袖部材縫着糸14
と脇ダーツ縫着糸15を損傷することなく解縫すること
ができる。
【0038】(第2実施例)本発明第2実施例成長対応
型上着は、女子学童生徒のいわゆるセーラー服型制服上
着である。本実施例の成長前期段階対応縫製の縫着状態
を示す模式斜視図である図6に示されるように、本実施
例は、前身ごろ16、後身ごろ17が側胴部の脇縫着線
18で部材相互が縫着され、袖部材については、前記第
1実施例と異なり、袖部材19は単一部材である。この
袖部材は袖縫着線20で袋状に縫着されており、これら
の点では第1実施例より単純な構成となっている。
【0039】本実施例では外観上脇縫着線18と袖縫着
線20とは一直線に連続して縫着され、これらの始端が
アームホール腋下始端一致点21で一致している。前記
第1実施例同様、この一直線に連続して縫着される脇縫
着線18と袖縫着線20は、身体の成長、特に胴回り、
腋下部の肥厚が生じた場合、図6に示されるように、解
縫によって引き出され露出させることが可能であって、
アームホール腋下部22を中心として胴部下方向と腕先
方向に向けそれぞれ延設される細三角形状の脇裕余部2
3、24を内包し、これらを縫着することにより形成さ
るものである。
【0040】脇縫着線18と袖縫着線20とは一直線に
連続して縫着する縫合糸は、成長前期段階対応縫製にお
いては、脇裕余部縫合糸25である。脇裕余部縫合糸2
5は、 肘部始端26よりアームホール腋下始端一致点
21を経て脇裕余部始端27に至るまで、不連続部分を
有しない。脇裕余部縫合糸25は、前記第1実施例同
様、通常用いられる布部材縫着用の糸よりかなり太めの
糸を使用しており、明色系の色が着色されている。
【0041】成長が進み、これ以上裕余部を引き出せな
い状態、すなわち成長後期での袖部材を縫着する袖部材
縫着糸28と、同じく成長後期での脇縫着糸29とは、
アームホール腋下部22で不連続である。但しアームホ
ール腋下部22では、これらの始端位置21aで一致す
る。ともに通常用いられる布部材縫着用の糸が使用され
る。この通常用いられる布部材縫着用の糸である袖部材
縫着糸28と脇縫着糸29は、、前身ごろ16、後身ご
ろ17、袖部材19とその色をほぼ同じくしており、暗
色系である。
【0042】成長後期段階対応縫製の脇部縫着状態の外
観を示す模式斜視図である図7において点線で表された
もの30a、30bが、脇裕余部縫合糸25の縫設位置
である。
【0043】本実施例の特徴としては、図6に示される
ように、肩中央に肩裕余部31を内包し、これを縫着し
て肩ダーツ32を形成している点である。この肩ダーツ
32を縫着している肩ダーツ縫着糸33は、前記脇裕余
部縫合糸25同様、通常用いられる布部材縫着用の糸よ
りかなり太めの糸を使用しており、明色系の色が着色さ
れている。
【0044】成長後期段階対応縫製の脇部縫着状態の外
観を示す模式斜視図である図7において点線で表された
もの34a、34bが、肩ダーツ縫着糸33の縫設位置
である。
【0045】以上のような構成により、図6に示された
成長前期段階対応縫製においては、細三角形状脇裕余部
23、24は、全て脇縫着線18と袖縫着線20とによ
り一直線に連続して内包縫着されているため、脇下部を
中心に、袖回り、胴まわりともに小さい。
【0046】着用者の身体成長が進み、もはや成長前期
段階対応縫製では着用者が窮屈な着用感を感じるように
なったとき、脇裕余部縫合糸25を切断ないし曳抜によ
って除去すれば、脇縫着線18と袖縫着線20は、これ
らによって内包されていた細三角形状脇裕余部23、2
4が外表露出し、図7に示されるように、袖部材19、
および前身ごろ16と後身ごろ17との外表縫着は、袖
部材縫着糸28と脇縫着糸29によるものとなる。
【0047】その結果、細三角形状の脇裕余部23、2
4が外表露出した分、袖回り、胴回りに余裕が生じ、着
用者が着用の際に窮屈な着用感を覚えることなく、身体
成長に対応が可能となり、また同様に、着用者の肩幅が
成長したときには、本実施例においては肩ダーツ縫合糸
33を切断ないし曳抜によって除去すれば、肩ダーツ縫
合糸33によって内包されていた細三角形状裕余部31
が外表露出し、その結果、細三角形状裕余部31が外表
露出した分、肩幅に余裕が生じ、着用者が着用の際に窮
屈な着用感を覚えることなく、身体成長に対応が可能と
なる。
【0048】着用可能な成長過程を通じ、脇縫着線と前
袖縫着線は一直線であり、これらの他に縫着線は形成さ
れることがないため、一貫して着用時腋下部に異物感を
覚えることがなく、また外観上の美観も簡素で優れてい
る。
【0049】裕余部曳出時、即ち裕余部縫合糸解縫手順
時においては、前記第1実施例同様、脇裕余部縫合糸2
5、肩ダーツ縫合糸33に太い糸を使用しているので、
糸出し、糸切りが容易であり、また脇裕余部縫合糸25
および肩ダーツ縫合糸33の色が明色系でそれぞれ異な
っているので、解縫手順時にも糸切り、糸出しが容易と
なるばかりでなく、上着の他部材の生地、すなわち前身
ごろ1、後身ごろ2、山袖5a、下袖5b、及び袖部材
縫着糸28と脇縫着糸29を損傷することなく解縫する
ことができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明成長対応型
上着によれば、その構成に係る型紙を予め作成しておけ
ば、成長に併せて曳出する裕余部を付設する工程を通常
の縫製工程に含ませることができるとともに、着用感、
美観ともに優れ、裕余部解縫手順も簡便で、しかも裕余
部解縫手順時に上着表地のみならず他の部材縫着糸を損
傷することの少ない成長対応型上着が提供される。
【図面の簡単な説明】
図1 本発明第1実施例の成長初期段階対応縫製の脇
部縫着状態を示す模式斜視図である。 図2 本発明第1実施例の腋下部拡大模式透視図であ
る。 図3 本発明第1実施例の成長中期段階対応縫製の脇
部縫着状態の外観を示す模式斜視図である。 図4 本発明第1実施例の成長後期段階対応縫製の脇
部縫着状態の外観を示す模式斜視図である。 図5 本発明第1実施例の前身ごろと下袖の型紙を示
す図である。 図6 本発明第2実施例の成長前期段階対応縫製の脇
部縫着状態を示す模式斜視図である。 図7 本発明第2実施例の成長後期段階対応縫製の脇
部縫着状態の外観を示す模式斜視図である。 図8 従来例を示す図である。 図9 従来例の前身ごろと下袖の型紙を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 前身ごろ 2 後身ごろ 3 脇縫着線 4 脇ダーツ 4a 脇ダーツ胴部始端 4b 中脇ダーツ 4c 奥脇ダーツ 5a 山袖 5b 下袖 6 アームホール 6a アームホール腋下部 7 前袖縫着線 7a 中前袖縫着線 7b 奥前袖縫着線 8a〜c アームホール腋下始端一致点 9a〜b 胴部分細三角形状裕余部 10a〜b 腕部分細三角形状裕余部 11 第1裕余部縫合糸 11a〜b 第1裕余部縫合糸縫設位置 12 第2裕余部縫合糸 12a〜b 第2裕余部縫合糸縫設位置 13 裕余部肘部始端 14 袖部材縫着糸 15 脇ダーツ縫着糸 16 前身ごろ 17 後身ごろ 18 脇縫着線 19 袖部材 20 袖縫着線 21、21a アームホール腋下始端一致点 22 アームホール腋下部 23、24 細三角形状脇裕余部 25 脇裕余部縫合糸 26 脇裕余部肘部始端 27 脇裕余部胴部始端 28 袖部材縫着糸 29 脇縫着糸 30a〜b 脇裕余部縫合糸縫設位置 31 肩裕余部 32 肩ダーツ 33 肩ダーツ縫合糸 34a〜b 肩ダーツ縫合糸縫設位置 100 袖底ダーツ 104 脇ダーツ 106a アームホール腋下部 107 前袖縫着線 111 前身ごろ 115b 下袖

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上着表装部を構成する主要部材が、各2枚
    の腹側部材いわゆる前身ごろ、背側部材いわゆる後身ご
    ろ、および袖部材より構成され、前身ごろと後身ごろと
    の縫着線と袖部材の縫着線とのの両縫着線が、アームホ
    ール腋下部に始端を有し、思春期における身体成長ない
    しは成人後の肥満度拡大等の身体成長後に予想される身
    体形態に合わせ、上記主要部材が、袖縫着線、脇縫着
    線、及び場合により形成される脇ダーツ等の部材縫着部
    に、その腋下部を中心として胴部下方向と腕先方向にそ
    れぞれ細三角形状の裕余部を延設して裁断された成長対
    応型上着において、上記アームホール腋下部に始端を有
    する袖部縫着線と、脇縫着線または脇ダーツ縫着線の何
    れかとが、上記細三角形状の裕余部を内包しつつ、アー
    ムホール腋下部における始端位置を一致させ、袖中央部
    より側胴部にかけ裕余部縫合線として、裕余部縫合糸に
    より一直線に縫合されるとともに、袖部材下部には上記
    袖部縫着線以外、袖ダーツ等の縫着線が形成されないこ
    とを特徴とする成長対応型上着。
  2. 【請求項2】側胴部に脇ダーツが形成されるとともに、
    袖部材が、袖表部材いわゆる山袖、袖底部材いわゆる下
    袖の2部材より構成され、前記山袖と下袖とを縫着する
    袖縫着線のうちアームホールの腋下部に始端を有する縫
    着線、いわゆる前袖縫着線の始端位置をやや後身寄りと
    し、上記脇ダーツ始端位置をやや前身寄りとし、これら
    両始端が腋下部において一致していることを特徴とする
    請求項1記載の成長対応型上着。
  3. 【請求項3】側胴部にも袖部にもダーツが形成されず、
    脇縫着線の始端位置が袖縫着線の始端位置とが腋下部に
    おいて一致していることを特徴とする請求項1記載の成
    長対応型上着。
  4. 【請求項4】成長対応型上着が男子学童生徒向き学生服
    上着であることを特徴とする請求項1または2記載の成
    長対応型上着。
  5. 【請求項5】成長対応型上着が女子学童生徒のセーラー
    服上着であることを特徴とする請求項1または3記載の
    成長対応型上着。
  6. 【請求項6】上着前身ごろ後身ごろの両部材の両肩部中
    央に楔型切れ込み部分を設け、該楔型切れ込み部分に胴
    下方向に向け細三角形状の裕余部を設け、該裕余部を内
    包しつつ縫着し、肩ダーツとして構成したことを特徴と
    する請求項1、3、5のいずれか記載の成長対応型上
    着。
  7. 【請求項7】アームホール腋下部に始端を有する袖部縫
    着線と脇縫着線または脇ダーツ縫着線の何れかとが内包
    する細三角形状の裕余部に、身体発育に合わせ、複数の
    裕余部縫合糸が段階的に縫設されたことを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか記載の成長対応型上着。
  8. 【請求項8】裕余部縫合糸の色が、他部材の地色ないし
    は他部材縫合糸の色と異なることを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか記載の成長対応型上着。
  9. 【請求項9】裕余部縫合糸と他部位縫着糸、或は裕余部
    に複数縫設の個々の裕余部縫合糸が相互に糸の質ないし
    径が異なることを特徴とする請求項7または8記載の成
    長対応型上着。
  10. 【請求項10】裕余部縫合糸が、他部位縫合糸よりも径
    が大であることを特徴とする請求項9記載の成長対応型
    上着。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266138A (ja) * 2001-02-28 2002-09-18 Ozaki Shoji サイズアップ機能付き上着
CN116369608A (zh) * 2023-02-09 2023-07-04 李宁(中国)体育用品有限公司 5d动态立体裁剪服装及其制作方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0253912B2 (ja) * 1983-09-20 1990-11-20 Matsushita Electric Works Ltd

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