JPH09212234A - 移動車の誘導制御装置 - Google Patents

移動車の誘導制御装置

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JPH09212234A
JPH09212234A JP8017402A JP1740296A JPH09212234A JP H09212234 A JPH09212234 A JP H09212234A JP 8017402 A JP8017402 A JP 8017402A JP 1740296 A JP1740296 A JP 1740296A JP H09212234 A JPH09212234 A JP H09212234A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁界の強さが理論値と異なる場合であって
も、適正な状態で各走行経路に沿って移動車の誘導走行
を行わせることが可能となる移動車の誘導制御装置を提
供する。 【解決手段】 地上側に、電流が供給される誘導線2が
設置され、電流により形成される磁界の強さを検出し
て、その検出情報に基づいて、互いに平行な複数の走行
経路の夫々において、移動車Vを誘導走行させる誘導制
御装置において、移動車Vが複数の走行経路のうちの1
つに沿って走行するときに、次走行経路用の磁界検出部
にて検出される磁界の強さを、走行距離センサにより検
出される走行経路始端部からの走行距離情報と対応付け
て基準情報として逐次記憶させ、基準情報が記憶されて
いる走行経路においては、記憶されている基準情報と、
走行距離情報とに基づいて、走行経路上の現時点におけ
る走行用の磁界の強さの目標値を求めて、その目標値を
走行用の磁界検出部が検出するように、誘導走行制御を
実行するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上側に、電流が
供給される誘導線が設置され、移動車側に、前記電流に
より形成される磁界の強さを検出する磁界検出手段と、
この磁界検出手段による検出情報に基づいて、前記誘導
線の長手方向に沿うと共に互いに平行な複数の走行経路
の夫々において、移動車を前記各走行経路に沿って誘導
走行させる誘導走行制御を実行する走行制御手段とが備
えられている移動車の誘導制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記移動車の誘導制御装置において、従
来では、例えば、前記磁界検出手段により検出される磁
界の強さが一定になる状態を維持するように前記誘導走
行制御を実行するようになっていた。つまり、誘導線に
供給される電流により形成される磁界の強さは、誘導線
からの離間距離が同じである夫々の地点においては、理
論的には同一であることから、誘導線からの離間距離が
同じである状態を維持するように、即ち、誘導線の長手
方向に沿って平行な複数の走行経路の夫々において移動
車を誘導走行させるようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、誘導線を地
上側に設置させる場合、この誘導線に対して電流の閉回
路を形成するための電流の戻り経路が必要となり、この
戻り経路による電流にて形成される磁界によって移動車
の誘導に悪影響を与えないようにする必要があるが、こ
の戻り経路を誘導対象箇所から遠く離れた箇所を迂回さ
せて配置させることが考えられる。しかし、このように
すると、設置距離が長くなり設備が大型化することにな
る。そこで、誘導線の端部を接地させて地中を通して電
流の戻り経路を構成することが考えられる。
【0004】このように、地中を通して戻り経路を構成
すると、例えば、地中内における電流通流箇所を規制す
ることができないので、この地中内を流れる電流の位置
が接地状態により変化するおそれがある。又、誘導線の
両側端部の接地部分での接地抵抗に差が生じることも考
えられ、このような種々の要因により、誘導線からの離
間距離が同じであっても、磁界の強さが変化してしまう
ことがある。
【0005】その結果、磁界の強さが一定になる状態を
維持するように前記誘導走行制御を実行する従来構成に
おいては、上述したような磁界の強さの変化により、適
正な誘導制御が行えないものになる不利があった。
【0006】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、誘導線からの離間距離が同じ地点
における磁界の強さが変化するような場合であっても、
適正な状態で各走行経路に沿って移動車の誘導走行を行
わせることが可能となる移動車の誘導制御装置を提供す
る点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、移動車が前記複数の走行経路のうちの1つ
に沿って走行するときに、磁界検出手段における現走行
経路用の磁界検出部により、その走行中の走行経路に沿
う前記誘導制御を実行するための磁界の強さが検出さ
れ、次走行経路用の磁界検出部により、隣接する次の走
行経路に沿って前記移動車を走行させた際に前記現走行
経路用の磁界検出部にて検出されることになる磁界の強
さが検出される。
【0008】又、距離検出手段により移動車の走行距離
が検出され、前記次走行経路用の磁界検出部にて検出さ
れる磁界の強さが、前記距離検出手段により検出される
走行経路始端部からの走行距離情報と対応付けて基準情
報として逐次、記憶手段に記憶される。
【0009】そして、前記基準情報が記憶されている走
行経路においては、前記記憶手段に記憶されている基準
情報と、前記距離検出手段の走行距離情報とに基づい
て、走行経路上の現時点において前記現走行経路用の磁
界検出部が検出すべき磁界の強さの目標値を求めて、そ
の目標値を前記現走行経路用の磁界検出部が検出するよ
うに、前記誘導走行制御が実行されるのである。
【0010】従って、走行経路に沿って誘導走行が行わ
れるとき、次走行経路に対応する実際の磁界の強さを検
出しながら、その実測値により次走行経路において走行
する際の目標値を求め、その目標値と検出される磁界の
強さとに基づいて誘導走行制御が実行されるから、次走
行経路においては、磁界の強さにバラツキがあっても常
に前の走行経路での走行状態とほぼ同じ状態で誘導走行
が実行されることになる。
【0011】従って、走行経路上の地点における磁界の
強さが理論値と異なる場合であっても、適正な状態で各
走行経路に沿って移動車の誘導走行を行わせることが可
能となった。
【0012】請求項2に記載の特徴構成によれば、前記
移動車に、前記走行経路の始端部及び終端部であること
を検出する経路端部検出部が設けられており、前記記憶
手段は、この経路端部検出部の検出情報に基づいて、前
記基準情報の記憶処理を実行し、前記走行制御手段は、
経路端部検出部の検出情報に基づいて、基準情報が記憶
されている走行経路に対する誘導走行制御を実行するこ
とになる。
【0013】従って、各走行経路の夫々において、自動
的に、経路端部より基準情報の記憶動作が開始され、且
つ、誘導走行制御が実行されることになるので、走行距
離情報に対応する基準情報を正確に記憶できると共に、
基準情報に対応する状態で的確な誘導走行を行わせるこ
とができる。
【0014】請求項3に記載の特徴構成によれば、前記
走行制御手段は、前記経路端部検出部の検出情報に基づ
いて、前記走行経路の終端部から前記移動車を回向走行
させて隣接する次回の走行経路に進入誘導させる旋回制
御を実行するように構成され、前記走行経路の終端部に
おける前記記憶手段の記憶情報と、次回走行経路への進
入時における前記記憶手段の記憶情報とに基づいて、前
記回向走行に伴って走行経路への進入時に生じる前記基
準情報の誤差を補正するように構成されている。
【0015】つまり、走行経路の終端部で移動車が回向
走行した後に、次回の走行経路に進入誘導される際、当
該走行経路での始端部から前記記憶手段による記憶動作
が実行されるが、そのとき、旋回動作に起因して移動車
は走行経路に対して横ずれした位置から幅寄せしながら
進入していくことになる。従って、走行経路上に沿わせ
る状態に到るまでは走行経路からずれた箇所を走行する
ことになるが、このときにおいても、前記記憶手段によ
る記憶動作は実行されているので、この領域において
は、正規の基準情報とは異なる誤差を含んだ情報とな
り、このような誤差を含む基準情報に基づいて次回走行
経路に沿う誘導を実行すると、その終端部付近において
正確な誘導が行えないものとなる。
【0016】そこで、走行経路の終端部においては、ほ
ぼ走行経路上を走行しているので、走行経路の終端部に
おける前記記憶手段の記憶情報は正確な情報となり、次
回走行経路への進入時における前記記憶手段の記憶情報
には、上述したような誤差を含んでいるので、これらの
情報に基づいて、前記誤差を補正することが可能とな
り、このように情報を補正することで、走行経路の終端
部にて移動車を旋回走行させるような場合であっても、
誤差の少ない正確な誘導走行制御を実行できるものとな
る。
【0017】請求項4に記載の特徴構成によれば、前記
磁界検出手段における前記設定間隔を変更調整可能な間
隔調整手段が設けられているので、次走行経路に対する
磁界の強さの検出箇所と、現走行経路用の磁界の強さの
検出箇所との間隔を、走行制御手段における前記目標値
の算出制御内容を変更させる等の煩わしい作業を要する
ことなく、簡単な作業によって変更調整することが可能
となる。
【0018】請求項5に記載の特徴構成によれば、前記
移動車が対地作業装置を備えた作業車にて構成され、磁
界検出手段における前記設定間隔が、対地作業装置の作
業幅よりも幅狭に設定されているので、各走行経路の間
隔に対して対地作業装置の作業幅が幅広でラップするこ
とになり、各走行経路での走行に基づいて、未作業領域
が発生することなく、有効に対地作業を行わせることが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る移動車の誘導
制御装置について説明する。図1に示すように、誘導エ
リアの一例としての矩形形状の圃場1内において、移動
車の一例としての作業車Vを圃場1の長手方向に沿って
互いに平行な複数の走行経路kの夫々において、無人状
態で誘導走行させることができるように構成されてい
る。
【0020】圃場1の外周部における各辺(畦)には、
夫々、畦の長さとほぼ同じ長さの誘導線2が畦の長手方
向に沿わせる状態で設置され、各誘導線2には夫々各別
に電流供給手段としての電流供給源により所定周波数の
交流電流が供給される。つまり、圃場1の長尺方向に沿
う両側の畦に沿って設置される各誘導線2a,2cに
は、各電流供給源3により周波数fa(Hz)及び周波
数fc(Hz)の交流電流が夫々供給され、短尺方向に
沿う両側の畦に設置される各誘導線2b,2dには、各
電流供給源3により周波数fb(Hz)及び周波数fd
(Hz)の交流電流が夫々供給される。尚、周波数は、
数百Hz〜数十KHz程度に設定されている。
【0021】前記各誘導線2は、図2に示すように、地
中に打ち込まれた導通材料からなる複数の杭4を介して
地中を経由して前記電流が通流するように構成され、誘
導線が長い距離にわたって設置される場合であっても、
長手方向両側部で杭4を打ち込むだけで簡単に設置が行
えるように構成されている。尚、地中においては、比較
的電気抵抗の高い地表層G1でなく、比較的電気抵抗の
低い下層の粘土層G2を通して電流が流れるように、杭
4の打ち込み深さを設定している。
【0022】上述したように設置された誘導線に電流が
流れると、その電流によって磁界が形成されるが、誘導
線からの離間距離に対する磁界の強さの理論値は演算に
て求めることができ、その磁界の強さは誘導線からの離
間距離の2乗に反比例する。従って、供給される電流値
が一定であれば、図3に示すように、誘導線からの離間
距離に対する磁界の強さの変化特性が定まることにな
り、圃場1内でのある地点での磁界の強さはほぼ一定の
大きさになる。
【0023】前記作業車Vは、四輪型の走行車体5の後
部に対地作業装置としてのロータリー耕耘装置6が備え
られ、走行しながら圃場1の対地作業(耕耘作業)を行
うことができるようになっている。走行車体5にはエン
ジンが搭載され、このエンジンの動力が、前後進切換機
構7を備えた変速装置及び電磁操作式走行クラッチ8を
介して各車輪に伝えられて車体が走行するように構成さ
れ、エンジンの動力がロータリー耕耘装置6に伝えられ
るようになっている。又、左右の前輪が操向操作手段と
しての電動モータ9により操向操作可能に設けられてい
る。
【0024】前記作業車Vには、車軸の回転数を検出す
ることで車体の走行距離を検出するための例えばロータ
リーエンコーダ等から成る距離検出手段としての走行距
離センサ10、車体の方位を検出する方位検出手段とし
ての方位センサ11、前記前後進切換機構7や操向用電
動モータ9等の動作を制御する走行制御手段としてのマ
イクロコンピュータ利用の制御装置12等が備えられて
いる。
【0025】又、走行車体5の前部には、図11に示す
ように、前記各誘導線に供給される交流電流により形成
される磁界の強さを検出する3個の磁界センサが車体横
幅方向に沿って並設される状態で設けられ、このうち、
左右両側に位置する側部磁界センサ13R,13Lは、
周波数fa及び周波数fcの交流電流により形成される
磁界の強さを検出するように構成され、左右中央側に位
置する中央磁界センサ14は、周波数fb及び周波数f
dの交流電流により形成される磁界の強さを検出するよ
うに構成されている。そして、前記制御装置12は、各
側部磁界センサ13R,13Lによる検出情報に基づい
て、複数の走行経路kの夫々において、作業車Vを各走
行経路kに沿って誘導走行させる誘導走行制御を実行
し、且つ、中央磁界センサ14による検出情報に基づい
て、各走行経路kの終端部又は始端部に達したことを検
出し、終端部に達したことを検出すると、作業車Vを回
向走行させて隣接する次回の走行経路に進入誘導させる
旋回制御を実行するように構成されている。
【0026】従って、前記各側部磁界センサ13R,1
3Lにより、車体誘導用の磁界検出手段GKが構成さ
れ、中央磁界センサ14により、走行経路の始端部及び
終端部であることを検出する経路端部検出部が構成され
ることになる。つまり、図4に示すように、各側部磁界
センサ13R,13L、中央磁界センサ14の出力が夫
々、信号処理部15にて処理された後に制御装置12に
与えられ、これらの磁界検出情報に基づいて、各走行経
路kに沿って誘導走行されるように操向用電動モータ9
に対する駆動操作部を制御すると共に、走行経路kの終
端部においては、磁界検出情報及び方位センサ11並び
に走行距離センサ10の検出情報に基づいて、旋回走行
すべく操向用電動モータ9、前後進切換機構7、走行ク
ラッチ8等を制御するように構成されている。
【0027】前記各磁界センサ13R,13L,14
は、図5に示すように、誘導線に流れる交流電流により
形成される交番磁界によって誘導起電力が発生する検出
コイル16と、この検出コイル16の出力を所定のレベ
ルまで増幅する増幅器17と、検出コイル16の出力の
うち前記各誘導線に流れる電流の周波数に対応する出力
のみ通過させる周波数フィルターとしてのバンドパスフ
ィルターBPF、このバンドパスフィルターBPFの出
力を増幅する増幅器18等を備えて構成されている。
【0028】従って、各側部磁界センサ13R,13L
による検出情報には、中央側磁界センサ14のよる検出
情報が混入することがバンドパスフィルターBPFによ
り抑制されることになり、このバンドパスフィルターB
PFが情報混入抑制手段を構成することになる。
【0029】このように、各側部磁界センサ13R,1
3Lは、夫々、周波数fa及び周波数fcの夫々に対応
する検出情報が出力され、中央磁界センサ14は、夫
々、周波数fb及び周波数fdの夫々に対応する検出情
報が出力されるようになっているが、信号処理部15に
おいて、それらのうち、検出レベルが高い方、即ち、作
業車Vが該当する誘導線に近い方の検出情報が選択的に
出力されるようになっている。信号処理部15は、図6
に示すように、前記各磁界センサ13R,13L,14
の出力を直流信号に変換する直流変換回路DCが夫々設
けられ、その変換出力が制御装置12に入力され、制御
装置12は各磁界センサ13R,13L,14における
異なる周波数の出力のうち、検出レベルの高い側の出力
を判別して、その出力を選択するように3個のアナログ
スイッチAS1,AS2,AS3 に選択信号を与えるように
構成されている。
【0030】制御装置12は、中央磁界センサ14の検
出情報に基づいて、短尺方向に沿う畦に設置される誘導
線2b,2dのうちいずれかの検出レベルの高い側の誘
導線からの離間距離を算出して、その離間距離が設定値
になると、作業車Vが前記各走行経路kの端部位置に達
したことを判別するように構成されている。尚、短尺方
向に沿う畦に設置される誘導線2b,2dは、図7に示
すように、両側端部を圃場1内方側に向けて略L字形に
屈曲させた状態で設置されている。このように構成する
と、誘導線2b,2dの中間部tからの離間距離が設定
距離にある地点で誘導線2b,2dの全長にわたってほ
ぼ同一の磁界の強さになるので、この地点を走行経路k
の端部位置として設定している。この端部位置は、端部
屈曲部の長さLよりも設定距離だけ圃場1内方側によっ
た地点となる。因みに、本出願人の実験によれば、端部
屈曲部の長さHが例えば3mであれば、端部位置は誘導
線から5mの離間距離の位置となる。
【0031】このように、走行経路kの端部位置を圃場
1の端部よりも内方側に設定する理由は、図1に示すよ
うに、有限長の誘導線により形成される磁界において、
離間距離が同一の地点における磁界強度分布は、誘導線
の端部付近においては、離間距離に対する磁界の強さの
関係が直線的でなく、磁界の強さに基づく誘導制御が良
好に行えないおそれがあるからである。
【0032】又、短尺方向に沿う畦に設置される誘導線
には、図8に示すように、長尺方向に沿う畦に設置され
る誘導線2a,2cに流れる電流が地中を通して流入す
ることを抑制する電流抑制手段の一例である周波数フィ
ルターとしての、当該誘導線2a,2cに供給される電
流の周波数のみの通過を許容するバンドパスフィルター
19が設けられている。このバンドパスフィルター19
は、コイル19aとコンデンサ19bを直列接続した共
振回路にて構成され、その共振周波数が前記電流の周波
数に対応するように構成されている。従って、他の誘導
線から地中を通して異なる周波数の電流が流れ込んで
も、誘導線にはその流入電流が通流することが抑制さ
れ、各磁界センサが誤った情報を検出するおそれを極力
少なくさせている。
【0033】前記各側部磁界センサ13R,13Lの検
出情報に対応する各アナログスイッチAS1,AS3 の出
力を増幅するための増幅ゲインは、制御装置12からの
切り換え情報に基づいて複数段階(4段階)に変更調整
するように構成されている。つまり、夫々増幅ゲインの
異なる4個の増幅器21,22,23,23の出力のう
ちのいずれかを制御装置12に入力させるためのアナロ
グスイッチAS4,AS 5 に対して、制御装置12が選択
内容を指令するように構成されている。誘導線に供給さ
れる電流により形成される磁界の強さは、上述したよう
に離間距離の変化に対して大きく変化するものであり、
増幅ゲインを一定に維持した場合には、全範囲にわたっ
て適正な分解能で検出することが難しく、検出精度が低
下してしまうおそれがあるので、制御装置12に対する
入力レベルが、例えば図9に示すように、前記誘導線か
らの離間距離が単位距離変化したときに適切な磁界の強
さの変化が識別可能となるように、言い換えると、適切
な分解能を有する適正出力範囲になるように増幅ゲイン
を自動調整するのである。
【0034】前記各側部磁界センサ13R,13Lは、
車体横幅方向に設定間隔を隔てて設置されており、その
いずれか一方の側部磁界センサが、作業車Vが、複数の
走行経路kのうちの1つに沿って走行するときに、その
走行中の走行経路kに沿う誘導制御を実行するために磁
界の強さを検出するための現走行経路用の磁界検出部G
K1 として機能し、他方の側部磁界センサが、隣接する
次の走行経路kに沿って作業車を走行させた際に前記現
走行経路用の磁界検出部GK1 にて検出されることにな
る磁界の強さを検出する次走行経路用の磁界検出部GK
2 として機能するように構成されている。つまり、他方
の側部磁界センサは、現走行経路kを走行しながら次走
行経路kの磁界を逐次検出するようになっており、この
検出情報は、前記走行距離センサ10により検出される
距離情報と対応付けた状態で、記憶手段としてのメモリ
25に逐次記憶されるように構成されている。
【0035】制御装置12は、磁界検出情報が記憶され
ている次走行経路kにおいて、メモリ25に記憶されて
いる磁界検出情報と、走行距離センサ10により検出さ
れる走行経路kの端部位置からの走行距離情報とに基づ
いて、当該走行経路k上の各地点における磁界の強さの
目標値を求め、その目標値と、現走行経路用の磁界検出
部GK1 として機能する側部磁界センサの検出値とが一
致するように、走行用電動モータ9を駆動制御する誘導
走行制御を実行するように構成されている。又、制御装
置12は、メモリ25に記憶されている磁界検出情報に
基づいて、次走行経路kにおいて誘導走行される際にお
ける磁界センサの増幅ゲインの目標値を設定すると共
に、次走行経路kにおける誘導走行に先立って、ゲイン
を目標値に自動調整するように構成されている。具体的
には、メモリ25に記憶されている磁界の強さの最大値
が、設定上限値を越えていれば、現行のゲインよりも1
段低いゲインの増幅器が選択され、前記最大値が、設定
下限値を下回っていれば、現行のゲインよりも1段高い
ゲインの増幅器が選択されるように、アナログスイッチ
AS4,AS5 に対して選択信号を指令するようになって
いる。尚、各アナログスイッチAS4,AS5 のゲインは
常に同じ値に調整されるようになっている。前記設定上
限値及び設定下限値は、アナログ値としての出力変化の
直線性が保障される上下限範囲として設定される。
【0036】次に、制御装置12の制御動作について説
明する。圃場1内において作業車Vを誘導走行させる場
合、制御装置12による自動誘導制御に先立って、初回
の走行経路kにおいては、適正な走行経路kに沿わせる
状態で手動操縦により作業車Vを走行させる。そのと
き、走行経路kの始端位置から、走行を開始させるに伴
って、次走行経路側の側部磁界センサ(図1の場合には
右側のセンサ13R)の検出情報並びに走行距離センサ
10の検出情報とを対応させた状態で、メモリ25に逐
次書き込み記憶させておく。
【0037】そして、次の走行経路kより自動誘導制御
が開始され、図10に示すように、先ず、その作業状態
に応じて前記増幅ゲイン、及び、現走行経路用の磁界検
出部GK1 として機能する側部磁界センサ(図1の場合
には左側のセンサ13L)を初期設定する(ステップ
1)。
【0038】そして、作業用の走行速度で作業車Vを走
行させながら、前記メモリ25に記憶される磁界検出情
報と、走行距離センサ10の検出情報とに基づいて、走
行経路k上の現時点における磁界の強さの目標値を求め
て、現走行経路用の磁界検出部GK1 として機能する側
部磁界センサ13Lの検出値が、この目標値になるよう
に、操向用電動モータ9を駆動制御する(ステップ
2)。この誘導走行制御が実行される際に、次走行経路
用の磁界検出部GK2 として機能する次走行経路側の側
部磁界センサ(図1の場合には右側のセンサ13R)の
検出情報を走行距離センサ10の検出情報と対応させた
状態で、メモリ25に逐次書き込み記憶させる(ステッ
プ3)。
【0039】中央磁界センサ14の検出情報に基づい
て、走行経路kの終端部に達したことが検出されると、
走行経路数nをカウントアップし(ステップ4,5)、
カウント値が圃場1内での設定経路数nsに達していな
ければ、前記メモリ25に書き込み記憶された磁界の強
さの最大値より、上述したように増幅ゲインの目標値を
設定して、ゲインが目標値になるように、アナログスイ
ッチAS4,AS5 に選択信号を指令して、ゲインを自動
調整する(ステップ7,8)。
【0040】次に、現走行経路用の磁界検出部GK1 と
して機能する側部磁界センサを、反対側のもの(右側の
センサ13R)に切り換える(ステップ9)。車体の向
きの変化によりそれらの位置関係が反転するからであ
る。
【0041】次に、車体を次走行経路kの始端部に位置
させるべく回向走行させる旋回制御を実行する(ステッ
プ10)。図13(イ)に示すように、走行経路kの終
端位置から設定距離だけ操向操作を中立状態に維持した
ままで直進走行させた後に、方位センサ11をリセット
して、車体の方位が180度反転したことが検出される
まで、最大切れ角にて旋回走行させ、その後、中央磁界
センサ14の検出情報に基づいて走行経路kの始端部に
達するまで直進走行させる。更に、図13(ロ)に示す
ように、現走行経路k用の磁界検出部として機能する側
部磁界センサの検出情報と、前記メモリ25に記憶され
ている記憶情報とに基づいて、次走行経路に沿う状態に
なるように車体を旋回しながら前進させて幅寄せを行
う。その後、その走行経路に沿わせる状態で誘導走行制
御を実行する。
【0042】このとき、走行経路の始端部に達した後に
おいては、次走行経路用の磁界検出部GK2 として機能
する側部磁界センサ(図13(ロ)においては右側セン
サ13R)による上記したような記憶動作が実行され、
経路始端部においては、幅寄せによる検出誤差が発生す
ることになるので、このような誤差を補正して適正な基
準情報になるようにしている。
【0043】つまり、手動にて行われる初回の走行経路
においては、適正な基準情報として記憶されるので、そ
のときの記憶値と、次回の走行経路の経路始端部におい
て走行距離情報に対応付けて逐次記憶される情報との差
異、例えば、図13(イ)を初回経路とすると、破線に
て示される適正な基準情報と幅寄せ時における1点鎖線
にて示される記憶情報との差異に基づいて、幅寄せに起
因したずれ量を求めることができる。但し、磁界の強さ
は図3に示すように、走行経路が異なる毎に非線形に変
化するので、このような非線形特性に起因した誤差をも
少なくさせるようにしている。尚、幅寄せによる走行距
離情報の誤差は、操向操作量に基づいて適宜補正するこ
とになる。即ち、上述したように求められるずれ量に対
して、補正すべき走行経路における左右の側部磁界セン
サ13R,13Lの検出値の差分値Aと、前々回の走行
経路(同一進行方向となる走行経路)における左右の側
部磁界センサ13R,13Lの検出値の差分値Bとの
比、つまり、非線形特性に起因する誤差の補正比率を掛
け合わせることで、当該走行経路における非線形による
誤差の補正量を求め、メモリに逐次記憶される記憶情報
をこの補正量により補正するのである。そして、このよ
うな補正動作を各走行経路毎に実行することで、適正な
基準情報を求めることができる。
【0044】このようにして、その後の誘導走行におい
て、走行経路の終端部付近での基準情報が上述したよう
な誤差が少なく、ほぼ走行経路に沿う状態で設定できる
ことになり、経路終端部にて作業車Vが蛇行してしまう
不利を未然に回避できるものとなる。
【0045】以後、上述したような誘導走行制御を実行
するが、このとき、ステップ8にてゲインが変更されて
いれば、メモリ25に記憶されている検出情報に対して
も、変化量に対応したゲインを掛けて走行用目標値を求
めることになる。そして、ステップ2〜10を繰り返し
て、各走行経路kに沿わせて順次、作業車Vを誘導走行
させ、走行経路数nが設定経路数nsに達すると制御が
終了する(ステップ6)。
【0046】現走行経路kにおいては、前走行経路kを
走行する際に記憶されている磁界の強さと現走行経路k
での検出磁界とが同じになるように制御され、しかも、
前記各側部磁界センサ13R,13Lの設置間隔は、ロ
ータリー耕耘装置6の対地作業幅よりも幅狭に設定され
ているので、ロータリー耕耘装置6による作業領域が各
走行経路kでラップすることになり、未作業領域が発生
しないようになっている。
【0047】又、各側部磁界センサ13R,13Lの設
置間隔を変更調整自在な間隔調整手段KTが設けられて
いる。図12に示すように、走行車体5の前部に車体横
幅方向に沿って延びる状態で設けられた支持部材26の
左右中央位置に、中央磁界センサ14が取付け固定さ
れ、支持部材26の左右両側に、側部磁界センサ13
R,13Lが夫々ボルトにて取付けられている。そし
て、各側部磁界センサ13R,13Lの取付け箇所にお
ける支持部材26のボルト挿通孔27が車体横幅方向に
適宜間隔をあけて複数設けられ、所定範囲にわたって取
付け位置を変更調整できるようにして前記間隔調整手段
KTが構成されている。前記各側部磁界センサ13R,
13Lの設置間隔を変更させることで、例えば、制御装
置の目標値算出用の演算情報等を変更させることなく、
圃場の状況等に応じて各走行経路kの間隔を変更させる
ことができる。
【0048】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、経路端部検出部としての中央
磁界センサにて走行経路に端部位置を検出して、その検
出情報に基づいて旋回制御や誘導走行制御を実行させる
構成としたが、このような中央磁界センサに代えて、例
えば、経路端部にて横方向にレーザー光を照射させて、
このレーザー光を検出するセンサにて経路端部を検出す
るようにしてもよく、又、無線操縦にて手動にて経路端
部に至ったことを移動車側に指令する構成等、各種の構
成にて実施してもよい。
【0049】(2)上記実施形態では、旋回走行に伴っ
て車体が走行経路に対して横ずれすることに起因する記
憶情報の誤差を補正するようにしたが、このような構成
に代えて、図14に示すように、次走行経路に沿った状
態から一旦車体を後進させて、経路始端部にて位置合わ
せした後に、誘導走行制御並びにメモリへの記憶動作を
開始させるようにしてもよい。このようにすると、旋回
に伴う基準状態の誤差が発生することがなく、上述した
ような補正制御も不要となる。
【0050】(3)上記実施形態では、作業車による走
行順序が、互いに隣接する走行経路を順次、走行させる
べく誘導走行させる作業形態としたが、このような作業
形態に代えて、図15に示すような作業形態で実施して
もよい。つまり、図15(イ)に示すように、作業領域
の外周部に沿って走行して、順次内方側に向けて作業走
行させる作業形態であってもよく、又、図15(ロ)に
示すように、各走行経路の外方側に枕地(斜線部)が設
けられ、各走行経路での走行が終了すると、枕地を通っ
て圃場の反対側に位置する走行経路を走行するような作
業形態であってもよい。このような作業形態において
は、第1の走行経路k1を走行するときは隣合う第3の
走行経路k3における基準情報が逐次記憶され、第2の
走行経路k2を走行するときは隣合う第4の走行経路k
4における基準情報が逐次記憶されることになる。
【0051】(4)上記実施形態では、前記磁界検出手
段における設置間隔を変更調整できるようにしたが、設
置間隔を固定状態で設ける構成としてもよい。
【0052】(5)上記実施形態では、誘導対象エリア
の左右両側に誘導線が設置される場合を例示したが、片
側にのみ誘導線が設置される構成としてもよく、この場
合において、誘導走行制御は、誘導線に近い方の走行経
路から順次、遠い側の経路に誘導させてもよく、誘導線
に遠い方の走行経路から順次、近い側の経路に誘導させ
てもよい。
【0053】(6)上記実施形態では、移動車として対
地作業装置としてロータリー耕耘装置を備える構成とし
たが、このような構成に代えて、例えば、苗植付装置や
刈取収穫機を備えた作業車であってもよく、建設機械や
清掃作業等の作業車であってもよい。又、作業を行わな
い運搬車等の移動車であってもよい。
【0054】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘導状態を示す平面図
【図2】誘導線の設置状態を示す側面図
【図3】磁界強度分布を示す図
【図4】制御ブロック図
【図5】磁界検出手段の構成図
【図6】信号処理部の構成図
【図7】誘導線の設置状態を示す平面図
【図8】誘導線の電気回路図
【図9】ゲインを切り換えた場合の出力特性を示す図
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】作業車の平面図
【図12】磁界センサの取付け状態を示す図
【図13】旋回制御状態を示す平面図
【図14】別実施形態の旋回制御状態を示す平面図
【図15】別実施形態の走行状態を示す平面図
【符号の説明】
2 誘導線 6 対地作業装置 10 距離検出手段 12 走行制御手段 14 経路端部検出部 25 記憶手段 GK 磁界検出手段 GK1 現走行経路用の磁界検出部 GK2 次走行経路用の磁界検出部 KT 間隔調整手段 V 移動車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 幸生 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上側に、電流が供給される誘導線
    (2)が設置され、 移動車(V)側に、 前記電流により形成される磁界の強さを検出する磁界検
    出手段(GK)と、 この磁界検出手段(GK)による検出情報に基づいて、
    前記誘導線(2)の長手方向に沿うと共に互いに平行な
    複数の走行経路の夫々において、移動車(V)を前記各
    走行経路に沿って誘導走行させる誘導走行制御を実行す
    る走行制御手段(12)とが備えられている移動車の誘
    導制御装置であって、 前記磁界検出手段(GK)は、 前記複数の走行経路のうちの1つに沿って走行するとき
    に、 その走行中の走行経路に沿う前記誘導制御を実行するた
    めに磁界の強さを検出するための現走行経路用の磁界検
    出部(GK1 )と、隣接する次の走行経路に沿って前記
    移動車(V)を走行させた際に前記現走行経路用の磁界
    検出部(GK1)にて検出されることになる磁界の強さ
    を検出する次走行経路用の磁界検出部(GK2 )とを、
    隣り合う走行経路の間隔に対応させて間隔を隔てて設置
    する状態で備えるものであり、 前記移動車(V)に、 その移動車(V)の走行距離を検出する距離検出手段
    (10)と、 その移動車(V)が前記複数の走行経路のうちの1つに
    沿って走行するときに、前記次走行経路用の磁界検出部
    (GK2 )にて検出される磁界の強さを、前記距離検出
    手段(10)により検出される走行経路始端部からの走
    行距離情報と対応付けて基準情報として逐次記憶する記
    憶手段(25)とが設けられ、 前記走行制御手段(12)は、 前記基準情報が記憶されている走行経路においては、前
    記記憶手段(25)に記憶されている基準情報と、前記
    距離検出手段(10)の走行距離情報とに基づいて、走
    行経路上の現時点において前記現走行経路用の磁界検出
    部(GK1 )が検出すべき磁界の強さの目標値を求め
    て、その目標値を前記現走行経路用の磁界検出部(GK
    1 )が検出するように、前記誘導走行制御を実行するよ
    うに構成されている移動車の誘導制御装置。
  2. 【請求項2】 前記移動車(V)に、前記走行経路の始
    端部及び終端部であることを検出する経路端部検出部
    (14)が設けられ、 前記記憶手段(25)が、前記経路端部検出部(14)
    の検出情報に基づいて、前記基準情報の記憶処理を実行
    するように構成され、 前記走行制御手段(12)が、前記経路端部検出部(1
    4)の検出情報に基づいて、前記基準情報が記憶されて
    いる走行経路に対する前記誘導走行制御を実行するよう
    に構成されている請求項1記載の移動車の誘導制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記走行制御手段(12)は、 前記経路端部検出部(14)の検出情報に基づいて、前
    記走行経路の終端部から前記移動車(V)を回向走行さ
    せて隣接する次回の走行経路に進入誘導させる旋回制御
    を実行するように構成され、 前記走行経路の終端部における前記記憶手段(25)の
    記憶情報と、次回走行経路への進入時における前記記憶
    手段(25)の記憶情報とに基づいて、前記回向走行に
    伴って走行経路への進入時に生じる前記基準情報の誤差
    を補正するように構成されている請求項1又は2記載の
    移動車の誘導制御装置。
  4. 【請求項4】 前記磁界検出手段(GK)における前記
    設定間隔を変更調整可能な間隔調整手段(KT)が設け
    られている請求項1、2又は3記載の移動車の誘導制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記移動車(V)が対地作業装置(6)
    を備えた作業車にて構成され、 前記磁界検出手段(GK)における前記設定間隔が、前
    記対地作業装置(6)の作業幅よりも幅狭に設定されて
    いる請求項1、2、3又は4記載の移動車の誘導制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005531832A (ja) * 2002-06-07 2005-10-20 アクティエボラゲット エレクトロラックス 電子式誘導システム

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