JPH09213519A - 超電導マグネットおよび超電導線材 - Google Patents
超電導マグネットおよび超電導線材Info
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- JPH09213519A JPH09213519A JP8016856A JP1685696A JPH09213519A JP H09213519 A JPH09213519 A JP H09213519A JP 8016856 A JP8016856 A JP 8016856A JP 1685696 A JP1685696 A JP 1685696A JP H09213519 A JPH09213519 A JP H09213519A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 超電マグネットの作動時における超電導線材
の動きを阻止することによって、クエンチの発生を防止
する様にした超電導マグネット、およびその様な超電導
マグネットの巻線として有用な超電導線材を提供する。 【解決手段】 巻枠時の周囲温度から超電導マグネット
作動時までの超電導線材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量
よりも大きくなる様に超電導マグネットを構成する。ま
た上記で用いる超電導線材は、巻枠時の周囲温度から超
電導マグネット作動時までの超電導線材の熱収縮率が、
巻枠の熱収縮率よりも大きいものである。
の動きを阻止することによって、クエンチの発生を防止
する様にした超電導マグネット、およびその様な超電導
マグネットの巻線として有用な超電導線材を提供する。 【解決手段】 巻枠時の周囲温度から超電導マグネット
作動時までの超電導線材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量
よりも大きくなる様に超電導マグネットを構成する。ま
た上記で用いる超電導線材は、巻枠時の周囲温度から超
電導マグネット作動時までの超電導線材の熱収縮率が、
巻枠の熱収縮率よりも大きいものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核磁気共鳴(NM
R)分析装置等に用いられる超電導マグネットおよび該
超電導マグネットの巻線として使用される超電導線材に
関するものであり、特に励磁時(作動時)において超電
導マグネットの構成素材である超電導線材自身の動きを
阻止することによって、クエンチの発生を防止する様に
した超電導マグネット、およびにその様な超電導マグネ
ットの巻線として有用な超電導線材に関するものであ
る。
R)分析装置等に用いられる超電導マグネットおよび該
超電導マグネットの巻線として使用される超電導線材に
関するものであり、特に励磁時(作動時)において超電
導マグネットの構成素材である超電導線材自身の動きを
阻止することによって、クエンチの発生を防止する様に
した超電導マグネット、およびにその様な超電導マグネ
ットの巻線として有用な超電導線材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】超電導現象は、抵抗ゼロで大電流を流す
ことができるものであり、この現象を利用して大電流輸
送や強磁場発生装置等、各方面での利用が広がりつつあ
る。特に、高分解能NMR分析装置等で用いられる超電
導マグネットは、コイルに大電流通電を行なうことによ
る強磁場発生や、抵抗ゼロを利用した永久電流運転を達
成するものであり、超電導現象を利用するによって初め
て実現可能な応用技術の典型例である。
ことができるものであり、この現象を利用して大電流輸
送や強磁場発生装置等、各方面での利用が広がりつつあ
る。特に、高分解能NMR分析装置等で用いられる超電
導マグネットは、コイルに大電流通電を行なうことによ
る強磁場発生や、抵抗ゼロを利用した永久電流運転を達
成するものであり、超電導現象を利用するによって初め
て実現可能な応用技術の典型例である。
【0003】図1は、超電導マグネットの構成の概略を
示す断面図である。図1に示す様に、超電導マグネット
3は、両端にフランジ部を有する円筒状の巻枠1に、超
電導線材2をコイル状に巻線することによって構成され
ている。
示す断面図である。図1に示す様に、超電導マグネット
3は、両端にフランジ部を有する円筒状の巻枠1に、超
電導線材2をコイル状に巻線することによって構成され
ている。
【0004】こうした超電導マグネットにおいて、超電
導線材中を電流が抵抗なく流れる為には、所定の条件が
揃った場合に限られる。即ち、(a)流れている電流が
臨界電流以下であるとき、(b)周辺磁場が上部臨界磁
場以下であるとき、(c)周囲温度が臨界温度以下であ
るとき、という少なくとも3つの条件を満足する必要が
ある。これらの条件のうちひとつでも満足されなけれ
ば、超電導線材は忽ち高抵抗の常電導状態に陥り、超電
導線材を臨界温度以下に保っていた冷媒としての高価な
液体ヘリウムを一瞬にして蒸発させたり、超電導線材自
身が損傷するいわゆるクエンチを引き起こしてしまうこ
とになる。
導線材中を電流が抵抗なく流れる為には、所定の条件が
揃った場合に限られる。即ち、(a)流れている電流が
臨界電流以下であるとき、(b)周辺磁場が上部臨界磁
場以下であるとき、(c)周囲温度が臨界温度以下であ
るとき、という少なくとも3つの条件を満足する必要が
ある。これらの条件のうちひとつでも満足されなけれ
ば、超電導線材は忽ち高抵抗の常電導状態に陥り、超電
導線材を臨界温度以下に保っていた冷媒としての高価な
液体ヘリウムを一瞬にして蒸発させたり、超電導線材自
身が損傷するいわゆるクエンチを引き起こしてしまうこ
とになる。
【0005】上記したクエンチを引き起こす原因のなか
で大多数を占めるのは、機械的擾乱であり、具体的には
超電導線材自体が動くことによって発生する熱である。
即ち、超電導線材のある部分が動いて摩擦熱を生じる
と、周囲の温度が上って臨界電流が下がり、オーバーフ
ローした電流は非超電導部を流れてジュール発熱を伴う
ことになる。そして冷却が十分でない場合は、悪循環と
なって周辺温度が臨界温度を超えてしまい、上記クエン
チを引き起こしてしまうことになるのである。
で大多数を占めるのは、機械的擾乱であり、具体的には
超電導線材自体が動くことによって発生する熱である。
即ち、超電導線材のある部分が動いて摩擦熱を生じる
と、周囲の温度が上って臨界電流が下がり、オーバーフ
ローした電流は非超電導部を流れてジュール発熱を伴う
ことになる。そして冷却が十分でない場合は、悪循環と
なって周辺温度が臨界温度を超えてしまい、上記クエン
チを引き起こしてしまうことになるのである。
【0006】そこで超電導線材の動きを抑制するため
に、コイル状に巻線された超電導線材を含浸材で固めた
り、コイルの外側に補強材を設けて支持したりすること
が、一般的に行なわれている。またこうした観点から超
電導線材の動き阻止する為の方法が、これまでも様々提
案されている。例えば、特開昭62−173705号に
は、コイルを複数設けて外側コイルの巻枠に内側コイル
の巻線部よりも熱収縮量の大きい材質を用いることで、
内側コイルの巻線部を外側コイルの巻枠で補強する方法
が開示されている。
に、コイル状に巻線された超電導線材を含浸材で固めた
り、コイルの外側に補強材を設けて支持したりすること
が、一般的に行なわれている。またこうした観点から超
電導線材の動き阻止する為の方法が、これまでも様々提
案されている。例えば、特開昭62−173705号に
は、コイルを複数設けて外側コイルの巻枠に内側コイル
の巻線部よりも熱収縮量の大きい材質を用いることで、
内側コイルの巻線部を外側コイルの巻枠で補強する方法
が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれまで
の方法では、下記に示す様な問題があった。まず含浸材
で固める方法では、巻線部の全ての間隙に含浸材を行き
亘らせることは実質的に不可能であり、巻線部の超電導
線材が超電導マグネットの作動時に動く可能性を残して
おり、根本的な解決策にはなり得ない。またコイルの外
側に補強材を設けて支持する方法では、補強材に与える
巻締力を幾層も巻いてある超電導線材全体に作用させる
ことは実質的に不可能であるという欠点があった。更
に、上記特開昭62−173705号に開示された方法
では、一番外側のコイルの巻線部は補強されず、巻線部
の超電導部材が依然として動く可能性を残している。
の方法では、下記に示す様な問題があった。まず含浸材
で固める方法では、巻線部の全ての間隙に含浸材を行き
亘らせることは実質的に不可能であり、巻線部の超電導
線材が超電導マグネットの作動時に動く可能性を残して
おり、根本的な解決策にはなり得ない。またコイルの外
側に補強材を設けて支持する方法では、補強材に与える
巻締力を幾層も巻いてある超電導線材全体に作用させる
ことは実質的に不可能であるという欠点があった。更
に、上記特開昭62−173705号に開示された方法
では、一番外側のコイルの巻線部は補強されず、巻線部
の超電導部材が依然として動く可能性を残している。
【0008】本発明は、こうした従来技術における技術
的課題を解決する為になされたものであって、その目的
は、超電導マグネットの作動時における超電導線材の動
きを阻止することによってクエンチの発生を防止する様
にした超電導マグネット、およびその様な超電導マグネ
ットの巻線として有用な超電導線材を提供することにあ
る。
的課題を解決する為になされたものであって、その目的
は、超電導マグネットの作動時における超電導線材の動
きを阻止することによってクエンチの発生を防止する様
にした超電導マグネット、およびその様な超電導マグネ
ットの巻線として有用な超電導線材を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明の超電導マグネットとは、巻枠に超電導線材を巻線
して構成される超電導マグネットにおいて、巻線時の周
囲温度から超電導マグネット作動時の温度までの超電導
線材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量よりも大きくなる様
に構成されたものである点に要旨を有するものである。
発明の超電導マグネットとは、巻枠に超電導線材を巻線
して構成される超電導マグネットにおいて、巻線時の周
囲温度から超電導マグネット作動時の温度までの超電導
線材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量よりも大きくなる様
に構成されたものである点に要旨を有するものである。
【0010】また上記目的を達成し得た本発明の超電導
線材とは、巻枠に巻線されて超電導マグネットを構成す
る超電導線材であって、巻線時の周囲温度から超電導マ
グネット作動時の温度までの超電導線材の熱収縮率が、
巻枠の熱収縮率よりも大きいものである点に要旨を有す
るものである。
線材とは、巻枠に巻線されて超電導マグネットを構成す
る超電導線材であって、巻線時の周囲温度から超電導マ
グネット作動時の温度までの超電導線材の熱収縮率が、
巻枠の熱収縮率よりも大きいものである点に要旨を有す
るものである。
【0011】本発明の上記超電導線材は、具体的には、
超電導フィラメントと、Al合金またはAg合金を主体
とする母材からなるものが挙げられる。またこの超電導
線材の超電導フィラメントとしては、Nb−Ti合金フ
ィラメントが最も好ましい。
超電導フィラメントと、Al合金またはAg合金を主体
とする母材からなるものが挙げられる。またこの超電導
線材の超電導フィラメントとしては、Nb−Ti合金フ
ィラメントが最も好ましい。
【0012】上記のAl合金またはAg合金を主体とす
る母材からなる上記超電導線材を巻線する巻枠の素材と
しては、ステンレス鋼が挙げられ、こうした超電導線材
と巻枠の組み合わせで構成される超電導マグネットが、
本発明の効果を最大限に発揮する。
る母材からなる上記超電導線材を巻線する巻枠の素材と
しては、ステンレス鋼が挙げられ、こうした超電導線材
と巻枠の組み合わせで構成される超電導マグネットが、
本発明の効果を最大限に発揮する。
【0013】
【発明の実施の形態】超電導マグネットの構成部材であ
る巻枠の素材としては、ステンレス鋼が一般的に使用さ
れている。一方、超電導線材としては、Nb3 SnやN
b−Ti等の超電導フィラメントを、無酸素銅からなる
母材中に多数埋設した構成のものが一般的である。こう
した組み合わせにおいては、超電導線材の巻線時の温度
(通常は常温)から超電導マグネット作動時の温度(通
常は液体ヘリウム温度)までの超電導線材の熱収縮量
は、巻枠の熱収縮量よりも小さいものとなり、これによ
って超電導マグネットの作動時に超電導線材が動くもの
と考えられた。
る巻枠の素材としては、ステンレス鋼が一般的に使用さ
れている。一方、超電導線材としては、Nb3 SnやN
b−Ti等の超電導フィラメントを、無酸素銅からなる
母材中に多数埋設した構成のものが一般的である。こう
した組み合わせにおいては、超電導線材の巻線時の温度
(通常は常温)から超電導マグネット作動時の温度(通
常は液体ヘリウム温度)までの超電導線材の熱収縮量
は、巻枠の熱収縮量よりも小さいものとなり、これによ
って超電導マグネットの作動時に超電導線材が動くもの
と考えられた。
【0014】そこで本発明者らは、上記の関係を踏まえ
て、巻線された超電導線材の動きを阻止できる様な構成
について様々な角度から検討した。その結果、巻線時の
温度から超電導マグネット作動時の温度までの超電導線
材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量よりも大きくなる様に
超電導マグネットを構成すれば、上記目的が見事に達成
されることを見いだした。またこうした超電導マグネッ
トを構成する為には、その素材としての超電導線材を、
巻線時の温度から超電導マグネット作動時の温度までの
超電導線材の熱収縮率が、巻枠の熱収縮率よりも大きく
ものとすれば良いことを見いだし、本発明を完成した。
て、巻線された超電導線材の動きを阻止できる様な構成
について様々な角度から検討した。その結果、巻線時の
温度から超電導マグネット作動時の温度までの超電導線
材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量よりも大きくなる様に
超電導マグネットを構成すれば、上記目的が見事に達成
されることを見いだした。またこうした超電導マグネッ
トを構成する為には、その素材としての超電導線材を、
巻線時の温度から超電導マグネット作動時の温度までの
超電導線材の熱収縮率が、巻枠の熱収縮率よりも大きく
ものとすれば良いことを見いだし、本発明を完成した。
【0015】本発明の超電導マグネットは上記の如く構
成されるが、要するに、超電導線材と巻枠における熱収
縮量の関係を上記の様に規定することによって、超電導
マグネットを例えば液体ヘリウム温度にまで冷却したと
きに、超電導線材自体に補強材としての機能を発揮させ
て、巻枠に超電導線材を固定する様にしたものである。
即ち、こうした構成によれば、超電導線材を巻枠に巻線
した後、巻線時の温度から超電導マグネット作動時の温
度まで冷却したときに、超電導線材の熱収縮量が巻枠の
熱収縮量よりも大きいので、張力をかけて巻線された超
電導線材がいっそう強固に巻枠に固定されて超電導線材
が動くことが阻止されるのである。そしてこれによっ
て、超電導マグネットにおけるクエンチの発生が防止で
きたのである。
成されるが、要するに、超電導線材と巻枠における熱収
縮量の関係を上記の様に規定することによって、超電導
マグネットを例えば液体ヘリウム温度にまで冷却したと
きに、超電導線材自体に補強材としての機能を発揮させ
て、巻枠に超電導線材を固定する様にしたものである。
即ち、こうした構成によれば、超電導線材を巻枠に巻線
した後、巻線時の温度から超電導マグネット作動時の温
度まで冷却したときに、超電導線材の熱収縮量が巻枠の
熱収縮量よりも大きいので、張力をかけて巻線された超
電導線材がいっそう強固に巻枠に固定されて超電導線材
が動くことが阻止されるのである。そしてこれによっ
て、超電導マグネットにおけるクエンチの発生が防止で
きたのである。
【0016】本発明における超電導線材の具体例として
は、超電導フィラメントと、Al合金またはAg合金を
主体とする母材からなるものが挙げられる。この様に、
Al合金やAg合金を主体とする母材からなる超電導線
材を用いると、ステンレス鋼製巻枠との関係において、
本発明で規定する要件を満足することになり、上記した
本発明の効果が達成されるのである。
は、超電導フィラメントと、Al合金またはAg合金を
主体とする母材からなるものが挙げられる。この様に、
Al合金やAg合金を主体とする母材からなる超電導線
材を用いると、ステンレス鋼製巻枠との関係において、
本発明で規定する要件を満足することになり、上記した
本発明の効果が達成されるのである。
【0017】尚上記において、「(Al合金またはAg
合金を)主体とする」としたのは、次の理由からであ
る。即ち、本発明においては、例えば2重管で母材を構
成することも有効であり、こうした構成を採用する場合
には、母材の最外層部分を構成する素材が上記した様な
Al合金やAg合金であれば本発明の効果が達成される
ので、こうした場合を考慮して「Al合金またはAg合
金を主体とする母材」としたのである。またこうした主
旨からして、母材の内層部分(即ち、超電導フィラメン
トが埋設される部分)を従来のCu(またはCu合金)
製とし、その最外層部分をAl合金やAg合金で構成す
る様にしても良い。
合金を)主体とする」としたのは、次の理由からであ
る。即ち、本発明においては、例えば2重管で母材を構
成することも有効であり、こうした構成を採用する場合
には、母材の最外層部分を構成する素材が上記した様な
Al合金やAg合金であれば本発明の効果が達成される
ので、こうした場合を考慮して「Al合金またはAg合
金を主体とする母材」としたのである。またこうした主
旨からして、母材の内層部分(即ち、超電導フィラメン
トが埋設される部分)を従来のCu(またはCu合金)
製とし、その最外層部分をAl合金やAg合金で構成す
る様にしても良い。
【0018】ところでAl合金やAg合金を主体とする
母材を用いた場合に、その中に埋設される超電導フィラ
メントとしてNb3 Snを用いることも考えられるが、
Nb 3 Sn超電導フィラメントは脆いので、熱収縮量が
大きい母材からの応力が付加されたときに母材中のNb
3 Sn超電導フィラメントが損傷してしまうことがあ
る。また酸化物超電導物質をシース材に充填した酸化物
超電導線材においても、こうした問題が生じる。この
点、Nb−Ti合金フィラメントであれば、靭性が良好
であるので、多少の応力が付加されてもこうした不都合
が発生することがないので、Al合金やAg合金を主体
とする母材中に埋設される超電導フィラメントとして
は、Nb−Ti合金フィラメントが最も好ましい。
母材を用いた場合に、その中に埋設される超電導フィラ
メントとしてNb3 Snを用いることも考えられるが、
Nb 3 Sn超電導フィラメントは脆いので、熱収縮量が
大きい母材からの応力が付加されたときに母材中のNb
3 Sn超電導フィラメントが損傷してしまうことがあ
る。また酸化物超電導物質をシース材に充填した酸化物
超電導線材においても、こうした問題が生じる。この
点、Nb−Ti合金フィラメントであれば、靭性が良好
であるので、多少の応力が付加されてもこうした不都合
が発生することがないので、Al合金やAg合金を主体
とする母材中に埋設される超電導フィラメントとして
は、Nb−Ti合金フィラメントが最も好ましい。
【0019】本発明で超電導線材の母材として用いるA
l合金やAg合金の種類については、特に限定されるも
のではなく、例えばAl−Cu系,Al−Mg系,Al
−Si系,Al−Mn系,Al−Cu−Mg系,Al−
Mg−Zn系,Al−Mg−Si系等のAl合金や、A
g−Cu系,Ag−Mg系,Ag−Zn系等のAg合金
等、各合金元素を所定量含む公知の各種合金が使用でき
る。またこれらの合金は、例えば前述した2重管の様
に、複合的に使用することも可能である。
l合金やAg合金の種類については、特に限定されるも
のではなく、例えばAl−Cu系,Al−Mg系,Al
−Si系,Al−Mn系,Al−Cu−Mg系,Al−
Mg−Zn系,Al−Mg−Si系等のAl合金や、A
g−Cu系,Ag−Mg系,Ag−Zn系等のAg合金
等、各合金元素を所定量含む公知の各種合金が使用でき
る。またこれらの合金は、例えば前述した2重管の様
に、複合的に使用することも可能である。
【0020】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0021】
実施例1 直径:6mm×長さ:200mmのNb−Ti合金製ロ
ッド55本を、直径:67mm×長さ:200mmのA
l−Mg合金製母材の予め穿孔した孔に埋設し、両端に
Alの蓋を溶接して複合ビレットとした。この複合ビレ
ットを400℃、押出し比20で押出し、その後熱処理
と伸線を繰り返して、直径:1mmのNb−Ti合金超
電導線材とした。このとき熱処理温度は400℃、熱処
理時間は12時間とし、合計で4回繰り返した。
ッド55本を、直径:67mm×長さ:200mmのA
l−Mg合金製母材の予め穿孔した孔に埋設し、両端に
Alの蓋を溶接して複合ビレットとした。この複合ビレ
ットを400℃、押出し比20で押出し、その後熱処理
と伸線を繰り返して、直径:1mmのNb−Ti合金超
電導線材とした。このとき熱処理温度は400℃、熱処
理時間は12時間とし、合計で4回繰り返した。
【0022】得られたNb−Ti合金超電導線材を、室
温から20Kまで冷却しながら収縮量を測定し、液体ヘ
リウム温度での収縮率を外挿法で求めたところ0.31
9%であった。また巻枠材として用いるSUS304の
液体ヘリウム温度での収縮率を同様の方法で求めたとこ
ろ、0.306%であった。
温から20Kまで冷却しながら収縮量を測定し、液体ヘ
リウム温度での収縮率を外挿法で求めたところ0.31
9%であった。また巻枠材として用いるSUS304の
液体ヘリウム温度での収縮率を同様の方法で求めたとこ
ろ、0.306%であった。
【0023】上記のNb−Ti合金超電導線材を、室温
でSUS304製の巻枠に巻線して超電導マグネットを
製作した。この超電導マグネットを液体ヘリウム温度ま
で冷却して励磁試験を行なったところ、定格の運転電流
までクエンチなしで励磁できた。
でSUS304製の巻枠に巻線して超電導マグネットを
製作した。この超電導マグネットを液体ヘリウム温度ま
で冷却して励磁試験を行なったところ、定格の運転電流
までクエンチなしで励磁できた。
【0024】実施例2 直径:6mm×長さ:200mmのNb−Ti合金製ロ
ッド55本を、直径:67mm×長さ:200mmのA
g−Mg合金製母材の予め穿孔した孔に埋設し、両端に
Agの蓋を溶接して複合ビレットとした。この複合ビレ
ットを400℃、押出し比20で押出し、その後熱処理
と伸線を繰り返して、直径:1mmのNb−Ti合金超
電導線材とした。このとき熱処理温度は400℃、熱処
理時間は12時間とし、合計で4回繰り返した。
ッド55本を、直径:67mm×長さ:200mmのA
g−Mg合金製母材の予め穿孔した孔に埋設し、両端に
Agの蓋を溶接して複合ビレットとした。この複合ビレ
ットを400℃、押出し比20で押出し、その後熱処理
と伸線を繰り返して、直径:1mmのNb−Ti合金超
電導線材とした。このとき熱処理温度は400℃、熱処
理時間は12時間とし、合計で4回繰り返した。
【0025】得られたNb−Ti合金超電導線材を、室
温から20Kまで冷却しながら収縮量を測定し、液体ヘ
リウム温度での収縮率を外挿法で求めたところ0.31
5%であった。また巻枠材として用いるSUS304の
液体ヘリウム温度での収縮率を同様の方法で求めたとこ
ろ、0.306%でであった。
温から20Kまで冷却しながら収縮量を測定し、液体ヘ
リウム温度での収縮率を外挿法で求めたところ0.31
5%であった。また巻枠材として用いるSUS304の
液体ヘリウム温度での収縮率を同様の方法で求めたとこ
ろ、0.306%でであった。
【0026】上記のNb−Ti合金超電導線材を、室温
でSUS304製の巻枠に巻線して超電導マグネットを
製作した。この超電導マグネットを液体ヘリウム温度ま
で冷却して励磁試験を行なったところ、定格の運転電流
までクエンチなしで励磁できた。
でSUS304製の巻枠に巻線して超電導マグネットを
製作した。この超電導マグネットを液体ヘリウム温度ま
で冷却して励磁試験を行なったところ、定格の運転電流
までクエンチなしで励磁できた。
【0027】比較例1 直径:6mm×長さ:200mmのNb−Ti合金製ロ
ッド55本を、直径:67mm×長さ:200mmの無
酸素銅製母材の予め穿孔した孔に埋設し、両端に無酸素
銅の蓋を溶接して複合ビレットとした。この複合ビレッ
トを400℃、押出し比20で押出し、その後熱処理と
伸線を繰り返して、直径:1mmのNb−Ti合金超電
導線材とした。このとき熱処理温度は400℃、熱処理
時間は12時間とし、合計で4回繰り返した。
ッド55本を、直径:67mm×長さ:200mmの無
酸素銅製母材の予め穿孔した孔に埋設し、両端に無酸素
銅の蓋を溶接して複合ビレットとした。この複合ビレッ
トを400℃、押出し比20で押出し、その後熱処理と
伸線を繰り返して、直径:1mmのNb−Ti合金超電
導線材とした。このとき熱処理温度は400℃、熱処理
時間は12時間とし、合計で4回繰り返した。
【0028】得られたNb−Ti合金超電導線材を、室
温から20Kまで冷却しながら収縮量を測定し、液体ヘ
リウム温度での収縮率を外挿法で求めたところ、0.2
65%であった。また巻枠材であるSUS304の液体
ヘリウム温度での収縮率を同様の方法で求めると0.3
06%であった。
温から20Kまで冷却しながら収縮量を測定し、液体ヘ
リウム温度での収縮率を外挿法で求めたところ、0.2
65%であった。また巻枠材であるSUS304の液体
ヘリウム温度での収縮率を同様の方法で求めると0.3
06%であった。
【0029】上記のNb−Ti合金超電導線材を、室温
でSUS304製の巻枠に巻線して超電導マグネットを
製作した。この超電導マグネットを液体ヘリウム温度ま
で冷却して励磁試験を行なったところ、定格の運転電流
の5/7の電流まで通電したときクエンチが発生して正
常に励磁できなかった。
でSUS304製の巻枠に巻線して超電導マグネットを
製作した。この超電導マグネットを液体ヘリウム温度ま
で冷却して励磁試験を行なったところ、定格の運転電流
の5/7の電流まで通電したときクエンチが発生して正
常に励磁できなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、巻
線時の周囲温度から超電導マグネットの作動時の温度ま
での超電導線材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量よりも大
きくなる様に構成することによって、超電導線材の動き
を阻止して超電導マグネットにおけるクエンチの発生を
防止することが可能となった。またこうした効果を達成
することのできる超電導線材が実現できた。
線時の周囲温度から超電導マグネットの作動時の温度ま
での超電導線材の熱収縮量が、巻枠の熱収縮量よりも大
きくなる様に構成することによって、超電導線材の動き
を阻止して超電導マグネットにおけるクエンチの発生を
防止することが可能となった。またこうした効果を達成
することのできる超電導線材が実現できた。
【図1】超電導マグネットの構成の概略を示す断面図で
ある。
ある。
1 巻枠 2 超電導線材 3 超電導マグネット
Claims (5)
- 【請求項1】 巻枠に超電導線材を巻線して構成される
超電導マグネットにおいて、巻線時の周囲温度から超電
導マグネット作動時の温度までの超電導線材の熱収縮量
が、巻枠の熱収縮量よりも大きくなる様に構成されたも
のであることを特徴とする超電導マグネット。 - 【請求項2】 巻枠に巻線されて超電導マグネットを構
成する超電導線材であって、巻線時の周囲温度から超電
導マグネット作動時の温度までの超電導線材の熱収縮率
が、巻枠の熱収縮率よりも大きいものであることを特徴
とする超電導線材。 - 【請求項3】 超電導フィラメントと、Al合金または
Ag合金を主体とする母材からなるものである請求項2
に記載の超電導線材。 - 【請求項4】 前記超電導フィラメントが、Nb−Ti
合金フィラメントである請求項3に記載の超電導線材。 - 【請求項5】 請求項3または4に記載の超電導線材
を、ステンレス鋼からなる巻枠に巻線したものであるこ
とを特徴とする超電導マグネット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8016856A JPH09213519A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 超電導マグネットおよび超電導線材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8016856A JPH09213519A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 超電導マグネットおよび超電導線材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09213519A true JPH09213519A (ja) | 1997-08-15 |
Family
ID=11927870
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8016856A Withdrawn JPH09213519A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 超電導マグネットおよび超電導線材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09213519A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011091290A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Fujikura Ltd | 超電導コイル |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP8016856A patent/JPH09213519A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011091290A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Fujikura Ltd | 超電導コイル |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030401 |