JPH09216842A - ベンジルアルコールの製造法 - Google Patents
ベンジルアルコールの製造法Info
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Abstract
を用いて、限定された原料組成領域でベンジルアセテー
トを加水分解して、ベンジルアルコールを経済的に有利
に製造する方法を提供する。 【解決手段】 スルホン酸基を有する陽イオン交換樹脂
の存在下に、ベンジルアセテートを加水分解してベンジ
ルアルコールを製造する方法において、ベンジルアセテ
ートx重量%、水y重量%、酢酸z重量%(ただしx+
y+z=100)とした場合の原料組成が、1/9≦y
/x≦3/2かつ0≦z≦30の範囲で反応させる。
Description
の製造法に関するものである。さらに詳しくいえば、本
発明は、陽イオン交換樹脂触媒を用いて、ベンジルアセ
テートを加水分解してベンジルアルコールを工業的に効
率よく、経済的に有利に製造する方法に関するものであ
る。
加剤、農薬、医薬等の中間体として重要な化合物であ
り、近年その需要はますます増加する傾向にある。ベン
ジルアルコールの製造法としては、次の方法が知られ、
工業的には1)、3)の方法で製造されている。
いて加水分解する方法。
加水分解する方法。
素還元する方法。
によりベンジルアルコールを製造する方法である。その
うち1)の方法では苛性ソーダが量論反応するためベン
ジルクロライドと当量以上必要であり、さらに反応後に
は有機物を含んだ多量の食塩水が副生し、その処理が問
題である。
解してベンジルアルコールを製造する方法は、反応で副
生する酢酸が再利用されるので排水のないプロセスとな
り、経済的で環境にも低負荷である。
2,1607にはスルホン酸型陽イオン交換樹脂である
アンバーライトIR−100の存在下、20〜30℃、
水/ベンジルアセテート(体積比)25で加水分解して
ベンジルアルコールを製造する方法が既に報告されてい
る。しかしながらこの方法は触媒活性が低く、さらには
著しく多量の水を用いているため原料濃度が低く、ま
た、生成液からの未反応の水の除去エネルギーを考える
と工業的な方法としては実用的でない。
は2.2〜4.0m当量/gのニトロ基を含む多孔性の
スルホン酸型陽イオン交換樹脂を用いて、90〜98
℃、水/ベンジルアセテート(重量比)2でバッチ或い
は流通式で加水分解反応を実施して、ベンジルアルコー
ルの収率を向上させている。しかしながらこの方法はニ
トロ基を含む特殊な樹脂を用いているため、触媒コスト
の面から工業的な方法としては実用的ではない。
に鑑みてなされたものであり、その目的は、スルホン酸
基を有する陽イオン交換樹脂触媒を用いて、限定された
原料組成領域でベンジルアセテートを加水分解して、ベ
ンジルアルコールを経済的に有利に製造する方法を提供
することである。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の原料組
成で反応させることにより、課題を解決しうることを見
出し本発明を完成するに至った。
陽イオン交換樹脂の存在下に、ベンジルアセテートを加
水分解してベンジルアルコールを製造する方法におい
て、ベンジルアセテートx重量%、水y重量%、酢酸z
重量%(ただしx+y+z=100)とした場合の原料
組成が、1/9≦y/x≦3/2かつ0≦z≦30の範
囲にあることを特徴とするベンジルアルコールの製造法
である。
ベンジルアセテートは特に限定されるものではないが、
例えばトルエン、酢酸、酸素からパラジウム系触媒を用
いてオキシアセトキシル化反応によって得られるものを
使用することができる。
オン交換樹脂であるスルホン化されたスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体を用いる。このスルホン化されたス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体におけるジビニルベ
ンゼン単位の含有量は制限はなく、通常は20重量%以
下のものが用いられる。しかし、触媒寿命や反応活性活
性を考慮すればジビニルベンゼン単位の含有量は8重量
%未満のものが好ましい。
たスチレン−ジビニルベンゼン共重合体は、ジビニルベ
ンゼン単位の含有量が上記範囲であれば特に限定するも
のではなく、市販品を使用することができる。また構造
から分類される種類については、ゲル型、MR(mac
roreticular)型のいずれも用いることがで
きる。ゲル型には単純ゲル型共重合体及び拡大網目型
(MP:macroporos)ゲル共重合体があり、
どちらも用いることができる。MR型は多孔性共重合体
であって、表面積、細孔率、平均細孔径等が任意のもの
を用いることができる。さらに、酸量としては特に制限
はないが、乾燥樹脂当たりの総イオン交換容量は3.0
〜6.5m当量/gが好ましい。
ついて、ベンジルアセテート−酢酸−水の三成分系にお
ける原料組成図(図1)を用いて説明する。なお、図1
中の各点における原料組成を表1に示す。
けるABCDの各点を順次結んでできる閉領域内、すな
わちベンジルアセテートx重量%、水y重量%、酢酸z
重量%(ただしx+y+z=100)とした場合の原料
組成が、1/9≦y/x≦3/2かつ0≦z≦30の範
囲である。
酸の含有率の大きい領域(z>30)では、ベンジルア
セテートの加水分解反応が平衡反応であるため、生成物
である酢酸が増えて平衡転化率が低くなると同時にベン
ジルアセテートの含有率が小さくなって反応速度が低下
する。
ンジルアセテートの含有率が大きな領域(y/x<1/
9)では、ジベンジルエーテル等の副反応生成物が多く
なると共に、平衡反応転化率や反応速度が小さくなって
好ましくない。
の含有率が大きな領域(3/2<y/x)では、反応後
に著しく多量の水が残り、反応液からベンジルアセテー
トを分離回収する際に多大なエネルギー(水の蒸発潜
熱)が必要である。また、強酸性イオン交換樹脂は一般
的に水との親和性が非常に強く、供給原料が不均一相を
形成する上記の領域では触媒へのベンジルアセテートの
吸着が阻害されるため、反応速度が低下して工業的に不
利である。
成は、図1のABCDの各点を直線で順次結んでできる
閉領域内であるが、更に純度の高いベンジルアルコール
が要求される場合には、図1のEBFGの各点を直線で
順次結んでできる閉領域内、すなわち1/9≦y/x≦
2/3かつ0≦z≦20の範囲が好ましい。
ンジルアセテートと水、必要に応じてさらに酢酸を連続
的に供給して反応させる固定床連続反応方式が用いられ
る。しかしながらこれに限定されるものではなく、連
続、回分によらず通常の固液接触のあらゆる方法が利用
可能である。
反応は下記一般式(1)
な組成領域で反応を実施しても、単段の反応では熱力学
的に転化率に制約がある。即ち、下記一般式(2)
ル濃度、[BzOAc]はベンジルアセテート濃度を表
す)で示される反応の平衡定数Kは、本発明者らの検討
によれば、80℃において0.40であり、ベンジルア
セテートと水が等モルの原料供給組成(ベンジルアセテ
ート/水/酢酸=89.3/10.7/0重量%)では
平衡転化率は38.7%にしか達しない。よってベンジ
ルアセテートの転化率をより高めるためには、生成した
酢酸の少なくとも一部を途中で除去する多段反応形式又
は反応蒸留形式等の反応形式を採用することも可能であ
る。
50℃、好ましくは60〜120℃の範囲で選ばれる。
反応温度が40℃未満では、反応速度が遅く、また、1
50℃を超えるとジベンジルエーテルの副生が増し選択
率を低下させ、さらに触媒の陽イオン交換樹脂が分解又
は劣化することがある。反応圧力は特に制限はないが、
反応中に原料液が沸騰したり溶存ガス等による著しい気
泡の発生が生じたりするのを阻止する程度の圧力を採用
できる。通常は常圧〜10kg/cm2Gの範囲で選ば
れる。また、液空間速度(LHSV)は。通常0.1〜
30hr-1、好ましくは0.2〜6hr-1の範囲で選ば
れる。
合物は、公知の方法により後処理が施され、ベンジルア
ルコールが取り出される。
でベンジルアセテートを加水分解反応させることによ
り、ベンジルアルコールを効率よく経済的に有利に製造
することができる。
らに詳しく説明する。
単位の含有量4%のスルホン酸型陽イオン交換樹脂アン
バーリスト31wet(オルガノ社製:スチレンージビ
ニルベンゼン共重合体)22.07gを充填した。この
反応器に表2に示した組成の原料を、80℃、LHSV
0.45hr-1で導入して反応させた。ガスクロマトグ
ラフィーによって生成物を定量し、ベンジルアセテート
(BzOAc)の転化率(BC)、ベンジルアルコール
の選択率(BS)、及び1時間当たりの湿潤樹脂1リッ
トル当たりのベンジルアルコールのgで表した反応生産
性(STY)を計算した。これらの結果を表2に示す。
また、副反応生成物であるジベンジルエーテルのベンジ
ルアルコールに対するモル比(BzOBz)、ベンジル
アルコール分離回収工程での負荷の指標となる生成液中
のベンジルアルコールに対する水の重量比(W/B)、
及び各組成での平衡転化率(推算値)を表2に示す。
3 反応器に供給する原料組成を表2のように変更した以外
は、実施例1と同様にして加水分解反応を実施した。こ
れらの結果を表2にあわせて示す。
オン交換樹脂XT−2071(オルガノ製:スチレン−
ジビニルベンゼン共重合体)を実施例1とスルホン酸基
の量が同じになるようにして充填して、表2に示した原
料組成、LHSV0.39h-1で実施例1と同様に加水
分解反応を実施した。その結果を表2にあわせて示す。
ける原料組成を表した図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 スルホン酸基を有する陽イオン交換樹脂
の存在下に、ベンジルアセテートを加水分解してベンジ
ルアルコールを製造する方法において、ベンジルアセテ
ートx重量%、水y重量%、酢酸z重量%(ただしx+
y+z=100)とした場合の原料組成が、1/9≦y
/x≦3/2かつ0≦z≦30の範囲にあることを特徴
とするベンジルアルコールの製造法。 - 【請求項2】 原料組成が、1/9≦y/x≦2/3か
つ0≦z≦20の範囲にあることを特徴とする請求項1
に記載のベンジルアルコールの製造法。 - 【請求項3】 スルホン酸基を有する陽イオン交換樹脂
が、ジビニルベンゼン単位の含有量が8重量%未満のス
ルホン化されたスチレン−ジビニルベンゼン共重合体で
あることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベ
ンジルアルコールの製造法。
Priority Applications (9)
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Applications Claiming Priority (1)
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