JPH09217037A - 油性ボールペン用インキ - Google Patents

油性ボールペン用インキ

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JPH09217037A
JPH09217037A JP4662496A JP4662496A JPH09217037A JP H09217037 A JPH09217037 A JP H09217037A JP 4662496 A JP4662496 A JP 4662496A JP 4662496 A JP4662496 A JP 4662496A JP H09217037 A JPH09217037 A JP H09217037A
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武 藤井
Hajime Tomita
肇 富田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキの垂れ下がり防止性能に優れ、滑らか
な書き味と良好な書き出しが得られる油性ボールペン用
インキを提供する。 【解決手段】 染料、樹脂および有機溶剤を含有した油
性ボールペン用インキにおいて、20℃における粘度が
2,000〜10,000cPsであり、染料はインキ
全量に対し30〜40重量%であり、有機溶剤は(a)
沸点220℃以上の溶剤と(b)沸点150℃以上22
0℃未満の溶剤との混合溶剤であり、(a)溶剤と
(b)溶剤の配合比が重量比で1:1〜7:3である油
性ボールペン用インキである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油性ボールペン用イ
ンキに関する。さらに詳しくは、インキの垂れ下がり防
止性能に優れ、滑らかな書き味と良好な書き出しが得ら
れる油性ボールペン用インキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、染料、樹脂および有機溶剤を含有
し、20℃における粘度が20,000cPs程度の油
性ボールペン用インキが知られているが、高粘度のため
滑らかな書き味が得られず、近年、滑らかな書き味が得
るために油性インキを低粘度とした油性ボールペンが望
まれている。このため、低粘度油性ボールペン用インキ
が種々提案されている。
【0003】例えば特開昭63−309571号公報に
は、25℃に於ける粘度を3,000cPsから5,0
00cPsの範囲に調製したインキが提案されている。
また、特開平1−299880号公報には着色剤と有機
溶剤と粘度調節剤とから少なくともなり、インキ粘度を
50〜2,000cPs(25℃)の範囲としたボール
ペン用油性インキが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなインキを使用した油性ボールペンレフィールでは滑
らかな書き味が得られても、低粘度のためインキの垂れ
下がりが生じやすいものであった。このため、筆記する
とボテになり紙面を汚す欠点を生じるほか、ノック式ボ
ールペンのインキとした場合、ノック式ボールペンをポ
ケットに挿すとキャップがなく筆記側が下向きになるた
め、衣服を汚すという欠点を生じるものであった。
【0005】本発明は上記諸条件を満足し、インキの垂
れ下がり防止性能に優れ、滑らかな書き味と良好な書き
出しが得られる油性ボールペン用インキを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 「1.染料、樹脂および有機溶剤を含有した油性ボール
ペン用インキにおいて、20℃における粘度が2,00
0〜10,000cPsであり、染料はインキ全量に対
し30〜40重量%であり、有機溶剤は(a)沸点22
0℃以上の溶剤と(b)沸点150℃以上220℃未満
の溶剤との混合溶剤であり、(a)溶剤と(b)溶剤の
配合比が重量比で1:1〜7:3である油性ボールペン
用インキ。 2.20℃における粘度が4,000〜10,000c
Psである第1項に記載の油性ボールペン用インキ。 3.有機溶剤がインキ全量に対し45〜60重量%であ
る第1項または第2項に記載の油性ボールペン用イン
キ。 4.樹脂がインキ全量に対し5〜20重量%である第1
項ないし第3項のいずれかに記載の油性ボールペン用イ
ンキ。」に関する。
【0007】前述のようにインキの粘度を低下させて滑
らかな書き味を得ようとすると、インキの垂れ下がりが
生じてしまう。このために本発明ではボールペンにイン
キを充填した場合、インキがボールペンチップ先端部の
部分で早く増粘、すなわち高粘度化することを一つの特
徴としている。こうすることによりインキの粘度を低下
させても、インキの垂れ下がり防止性能に優れたインキ
が得られるのである。
【0008】インキの粘度は2,000cPs未満では
インキの垂れ下がりが止められず、10,000cPs
を越える粘度では滑らかな書き味が得られない。このた
め、インキの粘度を染料、樹脂および有機溶剤により
2,000〜10,000cPs(20℃)に調製して
いる。
【0009】そして、種々実験を重ねた結果、2,00
0〜10,000cPs(20℃)、好ましくは4,0
00〜10,000cPs(20℃)の粘度であって、
染料を30〜40%(重量%、以下同様)、(a)沸点
220℃以上の溶剤と(b)沸点150℃以上220℃
未満の溶剤との混合溶剤を用い、(a)溶剤と(b)溶
剤の配合比を重量比で1:1〜7:3としたインキを使
用する場合には、ボールペンチップ先端部でのインキ増
粘速度が高まり、インキの垂れ下がりを防止でき、さら
に書き味と書き出しが良好なインキが得られることが判
った。
【0010】染料が30%より少ない場合には、ボール
ペンチップ先端部でのインキ増粘速度が高まらず、イン
キの垂れ下がり防止に効果がない。また、染料が40%
を越えると固形分が過剰となって粘度が10,000c
Psを越え、書き味が悪くなり書き出しにも悪影響を与
える。
【0011】さらに、(a)溶剤より(b)溶剤が多い
場合にもインキ増粘速度が早くなり乾燥しすぎてインキ
が固化し書き出しが悪くなる。一方、(a)溶剤が
(b)溶剤より多すぎる場合、すなわち配合比が7:3
を外れる場合、例えば(a)溶剤と(b)溶剤の配合比
が8:2ではインキ増粘速度が適度でなく遅くなり、垂
れ下がり防止性能が不十分なインキとなる。
【0012】本発明において使用する油性インキの成分
について以下に説明する。染料としては、油溶性染料、
酸性染料、塩基性染料、造塩染料、直接染料等が使用で
き、例えば、バリファーストブラック1802(オリエ
ント化学工業(株)製)、バリファーストブラック18
07(同社製)、バリファーストバイオレット1701
(同社製)、バリファーストブルー1601(同社
製)、バリファーストブルー1605(同社製)、バリ
ファーストレッド1320(同社製)、バリファースト
レッド1355(同社製)、バリファーストイエロー1
101(同社製)、バリファーストイエロー1105
(同社製)、ニグロシンベースEXBP(同社製)、ニ
グロシンベースEX(同社製)、BASE OF BA
SIC DYES ROB−B(同社製)、BASE
OF BASIC DYES RO6G−B(同社
製)、BASE OF BASIC DYES VPB
−B(同社製)、BASE OF BASIC DYE
S VB−B(同社製)、BASEOF BASIC
DYES MVB−3(同社製)、アイゼンスピロンブ
ラック GMH−スペシャル(保土谷化学工業(株)
製)、アイゼンスピロンバイオレット C−RH(同社
製)、アイゼンスピロンブルー GNH(同社製)、ア
イゼンスピロンブルー 2BNH(同社製)、アイゼン
スピロンブルー C−RH(同社製)、アイゼンスピロ
ンレッド C−GH(同社製)、アイゼンスピロンレッ
ド C−BH(同社製)、アイゼンスピロンイエロー
C−GNH(同社製)、アイゼンスピロンイエロー C
−2GH(同社製)、S.P.T.ブルー111(同社
製)、S.P.T.ブルーGLSH−スペシヤル(同社
製)、S.P.T.レッド533(同社製)、S.P.
T.オレンジ6(同社製)、S.B.N.バイオレット
510(同社製)、S.B.N.イエロー510(同社
製)、S.B.N.イエロー530(同社製)等がある
【0013】樹脂としては、ケトン樹脂、フェノール樹
脂、アミド樹脂、キシレン樹脂、水添ロジン樹脂、ロジ
ン樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。こ
れらは、単独もしくは混合して使用でき、インキ全量に
対し5〜20重量%が好ましい。5重量%未満では筆記
時の紙面に対する定着性が悪くなり、20重量%を越え
ると高粘度となって書き味が悪くなる。
【0014】有機溶剤はインキ全量に対し45〜60重
量%が好ましい。45重量%未満ではインキが高粘度と
なって書き味が悪くなり、60重量%を越えるとインキ
の粘度が低くなりすぎて垂れ下がり防止、書き味、書き
出しのいずれも満足しなくなる。
【0015】沸点220℃以上の有機溶剤としては、ジ
エチレングリコール(沸点245.0℃)、トリエチレ
ングリコール(同:276.0℃)、テトラエチレング
リコール(同:327.3℃)、エチレングリコールモ
ノフェニルエーテル(同:237.0℃)、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル(同:230.4℃)、
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
(同:246.8℃)、トリエチレングリコールモノメ
チルエーテル(同:249.0℃)、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル(同:255.6℃)、ジプ
ロピレングリコール(同:229.2℃)、1,4−ブ
タジオール(同:235.0℃)等が挙げられ、単独ま
たは混合して使用でき、有機溶剤全量に対し50〜70
重量%が好ましい。
【0016】沸点150℃以上220℃未満の有機溶剤
としては、エチレングリコール(沸点:198.0
℃)、プロピレングリコール(同:188.2℃)、
1,3−ブタンジオール(同:207.5℃)、ベンジ
ルアルコール(同:205.3℃)、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル(同171.2℃)、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル(同:195.0℃)、
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
(同:217.4℃)等が挙げられ、単独または混合し
て使用でき、有機溶剤全量に対し30〜50重量%が好
ましい。
【0017】本発明の油性ボールペンに使用するインキ
は上記成分の他に、必要に応じて、オレイン酸等の潤滑
剤をインキ全量に対し1〜10重量%添加してもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の油性ボールペン用インキ
は、染料、樹脂、有機溶剤および添加剤をそれぞれ30
〜40重量%、5〜20重量%、45〜60重量%およ
び添加剤としてオレイン酸を1〜10重量%混合し、2
0℃における粘度を2,000〜10,000cPsに
調整して作成する。そして、このインキをボールペンチ
ップを先端に結合したボールペンレフィルに詰め、ボー
ルペン本体に組み込むことによりボールペンとする。
【0019】このように製造されたボールペンは、イン
キ垂れ下がり防止性能に優れているため、筆記してもボ
テがないため紙面を汚すことがなく、書き味や書き出し
が良好である。また、ノック式ボールペンのインキとし
た場合、ポケットに挿して筆記側が下向きにしても衣服
を汚すことがない。
【0020】ボールペンチップは、ボールを抱持した金
属製のボール受けからなる通常のコーン型でよく、ボー
ルは筆跡の太さに応じて大体0.5〜1.0mmの直径
のものが使用される。
【0021】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を具体的に説明
する。
【0022】実施例1 次の各成分を混合後、70℃にて加温撹拌し、染料、樹
脂を溶解させ、粘度2,000cPs(20℃)の黒色
インキとした。粘度はB型粘度計、ローターNo.2に
て測定した。 スピロンブラックGMH−スペシャル 15 重量% バリファーストバイオレット1701 15 重量% ハイラック111 11 重量% PVP K−120 0.5重量% エチレングリコールモノフェニルエーテル 34 重量% ベンジルアルコール 22.5重量% オレイン酸 2 重量% このインキをボールペンレフィル5本にそれぞれ詰め、
性能評価を行った。その結果を表1に示す。
【0023】使用したボールペンレフィルはボールペン
チップとこのチップを装着したインキ収蔵筒からなる。
ボールペンチップはボールとボール受けからなる。ボー
ルは超硬質合金製であり、0.7mmの直径を有してい
る。ボール受けはステンレス鋼製である。ボールとボー
ル受けとの間のクリアランスは5〜15μmの範囲内に
ある。ここでクリアランスはボールペンチップ後方から
針を挿入してボール座に位置するボールをチップ先端縁
まで押した際の針の移動量により測定される。
【0024】垂れ下がり性能はボールペンチップを下向
きに直立して温度30℃、湿度95%RHの雰囲気にて
24時間放置後のボールペンチップ先端部のインキ流出
の有無を目視し、垂れ下がりが無い場合を◎、少量の場
合を○、多量の場合を×に分け判定した。
【0025】書き味性能はコピー用紙に筆記し、筆感の
滑らかな場合を○、筆感が滑らかでない場合を×に分け
判定した。
【0026】書き出し性能は40℃の雰囲気にて24時
間放置後、20℃の雰囲気にて筆記試験機を用いて筆記
角度70度、荷重200gおよび筆記速度4m/mim
の条件にて直線筆記し、0〜10mmで書き出せる場合
を○、10mm以上で書き出せる場合を×に分け判定し
た。
【0027】実施例2〜9 組成、粘度を表1に示すようにした以外は実施例1と同
様にしてインキとした。組成、粘度、性能を表1に示
す。性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0028】
【表1】
【0029】(注) スピロンブラックGMH−スペシャル:保土谷化学工業
(株)製、染料 バリファーストバイオレット1701:オリエント化学
工業(株)製、染料 S.P.T.ブルーGLSH−スペシャル:保土ヶ谷化
学工業(株)製、染料 スピロンバイオレットC−RH:保土ヶ谷化学工業
(株)製、染料 バリファーストレッド1355:オリエント化学工業
(株)製、染料 S.P.T.オレンジ6:保土谷化学工業(株)製、染
料 スピロンイエローC−GNH:保土ヶ谷化学工業(株)
製、染料 スピロンレッドC−BH:保土ヶ谷化学工業(株)製、
染料 ハイラック111:日立化成(株)製、ケトン樹脂 PVP K−120:ISP(株)製、ポリビニルピロ
リドン樹脂
【0030】比較例1〜8 組成、粘度を表2に示すようにした以外は実施例1と同
様にしてインキとした。組成、粘度、性能を表2に示
す。性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0031】
【表2】
【0032】上記表から明らかなように、粘度が2,0
00〜10,000cPs(20℃)であり、染料が3
0〜40重量%であり、沸点220℃以上の溶剤と沸点
150℃以上220℃未満の溶剤との配合比が重量比で
1:1〜7:3の本発明インキにおいては、インキ垂れ
下がりがなく、書き味、書き出しが良好である。
【0033】
【発明の効果】本発明の油性ボールペンレフィールは、
インキの垂れ下がり防止性能に優れ、滑らかな書き味と
良好な書き出しが得られ、通常のボールペンのみなら
ず、ノック式のボールペンのインキとして極めて有用で
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】染料、樹脂および有機溶剤を含有した油性
    ボールペン用インキにおいて、20℃における粘度が
    2,000〜10,000cPsであり、染料はインキ
    全量に対し30〜40重量%であり、有機溶剤は(a)
    沸点220℃以上の溶剤と(b)沸点150℃以上22
    0℃未満の溶剤との混合溶剤であり、(a)溶剤と
    (b)溶剤の配合比が重量比で1:1〜7:3である油
    性ボールペン用インキ。
  2. 【請求項2】20℃における粘度が4,000〜10,
    000cPsである請求項1に記載の油性ボールペン用
    インキ。
  3. 【請求項3】有機溶剤がインキ全量に対し45〜60重
    量%である請求項1または請求項2に記載の油性ボール
    ペン用インキ。
  4. 【請求項4】樹脂がインキ全量に対し5〜20重量%で
    ある請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の油性ボ
    ールペン用インキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004072196A1 (ja) * 2003-02-17 2006-09-07 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン用インキ組成物及びその製造方法並びにボールペンレフィール
JP2018184572A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた油性ボールペン

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JP2018184572A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 株式会社パイロットコーポレーション 油性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた油性ボールペン

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