JPH0921738A - 微生物濃度の計測方法および計測装置 - Google Patents

微生物濃度の計測方法および計測装置

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JPH0921738A
JPH0921738A JP7168784A JP16878495A JPH0921738A JP H0921738 A JPH0921738 A JP H0921738A JP 7168784 A JP7168784 A JP 7168784A JP 16878495 A JP16878495 A JP 16878495A JP H0921738 A JPH0921738 A JP H0921738A
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concentration
water
measured
microorganisms
measuring
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JP7168784A
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English (en)
Inventor
Misako Oobuchi
美砂子 大淵
Shoji Watanabe
昭二 渡辺
Toshio Yahagi
捷夫 矢萩
Mikio Yoda
幹雄 依田
Naoki Hara
直樹 原
Nobuyoshi Yamakoshi
信義 山越
Kenji Baba
研二 馬場
Katsuji Terasono
勝二 寺園
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DAM SUIGENCHI KANKYO SEIBI CENTER
Hitachi Ltd
Original Assignee
DAM SUIGENCHI KANKYO SEIBI CENTER
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】画像による水中の微生物濃度の計測効率と計測
精度を向上する微生物濃度計測装置と、そのための適正
な濃縮制御方法を提供する。 【構成】計測対象水の微生物濃度を画像計測する方式に
おいて、その計測前に、被計測水の微生物が過密または
過疎になることなく適正な濃度範囲となるように、被計
測水を濃縮制御する。そのため、被計測水の微生物濃度
の指標となる濁度やクロロフィルa濃度などの水質値を
測定し、水質値のとその目標値とから濃縮率またはその
範囲を決定し、被計測水を濃縮する。水質値の目標値
は、環境条件に応じて可変する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湖沼やダム、河川、池
等の貯留水、あるいは浄水場における原水中、浄水処理
過程の水中、及び処理後の浄水中の微生物濃度計測装置
に関し、特に画像計測における計測水の濃縮制御方式に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、湖沼や河川では水質汚濁が進行
し、アオコや赤潮の発生によって水道水にかび臭がつく
被害が問題化している。アオコや赤潮の被害を回避する
ため発生機構の解明が急がれているが、そのためには気
象条件や地理条件を考慮して、原因種である微生物の発
生数を経時的に解析することが不可欠である。
【0003】しかし、微生物の計測には熟練した技術と
時間を要するため、詳細なデータ解析に必要な計測デー
タを継続的に取得するのには困難がある。すなわち、自
然の湖沼水や河川水中の微生物濃度は通常、高々数10
3cells/mlと低く、そのまま顕微鏡観察して微
生物を計測すると非常に効率が悪い。このため、各地の
湖沼やダムでは、沈降、吸引、遠心分離などの方法で、
1〜3日かけて100倍近くに濃縮してから微生物を観
察する。さらに、技術者の不足から、濃縮から同定に至
る一連の微生物計測作業は専門業者に委託されることが
多く、種類ごとの微生物濃度データを得るには、実際に
は数週間乃至数か月を要しているのが現状である。
【0004】また、浄水場では通常複数のろ過池を設
け、湖沼やダム、河川等から取水した原水中の懸濁物質
を除去する。しかし、降水時やろ過池の逆洗直後などに
は、まれに微生物が処理後の浄水中に漏出することがあ
り、問題となる。ろ過処理水中の微生物は微量であり、
計測技術の確立が望まれている。
【0005】このような微生物の自動計測については、
光ファイバーを利用する方法や、クロロフィルa量から
間接的に計測する方法が開発されている。しかし、いず
れの方法も微生物の総量を計測することはできても、微
生物の種類を判定することはできない。ところが、前述
したアオコや赤潮は特定種の微生物の異常増殖現象であ
るから、微生物の種類の判定は水質管理上、非常に重要
な要素である。
【0006】発明者らは先に、微生物の画像処理による
オンライン計測方法を発明している(特開平5−263
411号)。この発明では、微生物の顕微鏡像を画像処
理し、種類ごとの特徴を数値化することによって、微生
物の種類を大まかに分類することができる。また、微生
物の種類ごとの発生数から水域の水質汚濁の進行を検知
または予知し、水質浄化に役立てている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、顕
微鏡により得られる拡大画像を画像処理し、微生物を分
類して計測する。拡大倍率が低いほど一画像の視野範囲
は大きくなって処理効率が良い。しかし、一定以上の分
類精度を得るには、ある程度拡大倍率を上げる必要があ
る。発明者らの実験では、画像処理による微生物分類計
測における最適な拡大倍率で、一画面に入る水量は、1
0~2乃至10~1μlであった。ところが、前述のように
自然水域中の微生物濃度は非常に低いため、この拡大倍
率では10乃至100画面中に1個の微生物が観察され
るにすぎない。この傾向は、浄水においてはさらに著し
い。
【0008】微生物が存在しない多数の画像を含んで全
画像を処理することは、非常に効率が悪く運転コストが
かかる。そのため、上記の発明では、画像処理する前に
被計測水を濃縮する手段を備えている。
【0009】しかし、濃縮率を制御する方法については
考慮されていない。水域中の微生物は異常発生すると通
常の100倍にも達する場合があるため、複数の微生物
が重なって一つに計測され、誤差が大きくなる。また、
濃縮率の制御には微生物濃度に関わる被計測水の濁度な
ど指標となるが、濁度は降雨などによって著しく変化
し、環境条件に左右されない正確な計測には困難があ
る。
【0010】本発明の目的は、画像計測のための被計測
水の濃縮率を適正に制御し、微生物の種類別の濃度(個
数)を効率よく且つ、高精度に測定する微生物濃度計測
方法及び装置を提供することにある。
【0011】本発明の目的は、降雨などの環境条件に左
右されることなく濃縮率を制御でき、微量の微生物を精
度よく且つ、オンラインで計測できる濃度計測方法及び
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、水中の微生
物の濃度を所定の画像処理により計測する微生物濃度の
計測方法において、被計測水中の微生物濃度に依存しそ
の指標となる所定水質値を被計測水から直接的に測定
し、被計測水中の微生物が過密または過疎になることな
く適正に計測されるように目標値が予め定められてい
て、この目標値と前記所定水質値に基づいて濃縮率を決
定し、被計測水をその微生物濃度が増加するように前記
濃縮率に濃縮し、この濃縮された被計測水に対し前記所
定の画像処理による計測を行うことにより達成される。
【0013】あるいはまた、水中の微生物の濃度を画像
処理により計測する微生物濃度の計測装置において、被
計測水の微生物濃度に依存しその指標となる濁度、吸光
度、クロロフイルa濃度の一つ、あるいは、それらの二
つ以上からなる所定水質値を計測する水質計測手段と、
被計測水の微生物濃度を増加させるように指定された濃
縮率に濃縮する濃縮手段と、濃縮された被計測水中の微
生物を視覚的に拡大して撮像し、拡大画像を取得する撮
像手段と、前記拡大画像中の微生物濃度を画像処理によ
って計測する微生物画像計測手段と、前記拡大画像中の
微生物が過密または過疎になることなく適正に計測され
る前記所定水質値の目標値または数値範囲を予め記憶さ
せる記憶手段と、前記水質値の目標値または数値範囲と
前記水質計測手段によって計測された所定水質値に基づ
いて前記濃縮率を決定し、前記濃縮手段を制御する濃縮
率制御手段と、前記濃縮手段の濃縮率と前記微生物画像
計測手段によって計測された微生物濃度とから濃縮前の
被計測水中の微生物濃度を算出する微生物濃度算出手段
と、を備えることにより達成される。
【0014】
【作用】通常の湖沼等における微生物は、上記拡大画像
の100枚に1個程度の濃度であり、被計測水を濃縮し
なければ極めて計測効率が悪い。一方、アオコや赤潮な
どが発生すると微生物濃度は桁違いに急増するので、被
計測水を通常状態に合わせて濃縮していると、微生物が
重なりあって計測精度が低下し、これらの発生原因の解
明に支障をきたす。
【0015】本発明によれば、まず、被計測水中の微生
物濃度の指標となる水質値、例えば、濁度(透明度)や
植物プランクトン(アオコや赤潮など)に特有に感応す
るクロロフィルa濃度を計測する。これは被計測水中の
微生物濃度を、とりあえず簡易に計測したことに等し
い。次に、被計測水の拡大(顕微鏡)画像中の微生物が
過密または過疎になることなく適正化されるように、予
め定められている目標値と前記水質値に基づいて濃縮率
を決定し、被計測水をこの濃縮率に制御する。
【0016】従って、被計測水の濃縮は、微生物の画像
計測に適正な微生物濃度の範囲に制御されるので、計測
効率と計測精度を共に向上できる。
【0017】さらに、微生物濃度の指標となる水質値か
ら見た目標値は、計測の環境条件、例えば、天候、水
温、気温等によって変動する。本発明によれば、上記目
標値をこれら環境条件に応じて可変するようにして、計
測精度や効率の低下を回避している。
【0018】また、濁度計による計測値は、降雨量によ
って大きく変動する。この点、クロロフィルa濃度計の
計測値は、主に直物プランクトンに感応し、土砂等によ
る影響を余り受けないので、降雨時などに有利である。
本発明によれば、濁度計、クロロフィルa濃度計を併用
し、降雨程度等によって濁度計の比重を低減またはカッ
トするようにしているので、降雨による計測精度の低下
を回避できる。
【0019】この構成は、微生物濃度をオンラインで計
測し、その時系列データを取得する必要のある場合(プ
ランクトン発生の解明に重要)、あるいは微生物濃度が
微量で、且つ、降雨による土砂流入の影響が顕著な水道
の原水等の水質管理に有効である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施例による微生物濃
度自動計測システムの概略の構成図である。同図で、1
は湖沼やダムなどの貯留水、10はポンプなどの採水装
置、20はストレーナなどの前処理装置、30は濁度
計、40は濃縮率決定装置、50は濃縮装置、60は微
生物画像計測装置、70は微生物濃度算出装置、80は
表示装置などの入出力装置である。
【0022】すなわち、ポンプ10によって採水された
被計測水を、ストレーナ20によって砂や木の葉などの
大きな夾雑物を除去した後、濁度計30によって濁度を
計測し、計測された濁度データに基づいて濃縮率決定装
置40が微生物画像計測に適正な濃縮率を決定し、濃縮
装置50により被計測水その濃縮率に濃縮する。濃縮さ
れた被計測水中の微生物量を微生物画像計測装置60が
計測し、この微生物量データと濃縮装置50における濃
縮率とから、濃縮前の被計測水中の微生物濃度を微生物
濃度算出装置70が算出する。この微生物濃度は、濁度
データ、濃縮率、微生物量などと共に、表示装置80に
表示する。
【0023】上記の微生物画像計測は、顕微鏡などから
得られる被計測水中の微生物の拡大画像に捕捉された微
生物を分類し、分類項目ごとの個数及びまたは面積を計
測するものである。
【0024】図2に、画像計測対象画面と計測結果(微
生物の個数)の例を示す。画像計測方法では、複数の微
生物が重複あるいは接した状態で捕捉された場合、実際
の個数よりも少ない計測値が得られる。例1の場合、画
像計測対象画面中の微生物が分散しているので、微生物
の実数と計測結果が一致している。例2の場合、画像計
測対象画面では微生物の重複、連結が見られ、実数と計
測結果が一致しない。また、形状ごとの分類も、不正確
な結果となる。
【0025】例2のような状態は、被計測水中の微生物
濃度が高すぎることに原因がある。しかし、被計測水中
の微生物濃度が低すぎると、微生物が計測対象画面に捕
捉される確率が低下するため、精度の良い計測結果を得
るためには膨大な数の画面を処理しなくてはならず、処
理効率が悪い。従って、微生物画像計測の際には、被計
測水の微生物濃度が一定の適正範囲にあることが望まし
い。
【0026】被計測水中の微生物濃度を適正範囲に保つ
ために、本実施例による濃縮率決定を以下のように行
う。
【0027】図3に、濃縮率決定装置の構成を示す。4
01は濃縮率算定回路、402はルールベースである。
濃縮率算定回路401は、ルールベース402に予め記
憶されている濁度の目標値を参照し、濁度計30から送
信された濁度データに基づいて、式(1)により濃縮率
Xを算定する。
【0028】
【数1】 X=T/T0 …(1) ただし、T:濁度目標値(mg/l)、T0:濁度計3
0による計測値(mg/l)である。
【0029】ここで、式(1)を詳細に分解すると、濁
度と微生物濃度との一般的な関係は式(2)のように表
される。
【0030】
【数2】 M=αT …(2) ただし、M:微生物濃度(cells/ml)、α:被
計測水の濁度から微生物濃度への換算係数である。ここ
で、微生物画像計測が適正に実施される微生物濃度Mの
数値範囲を式(3)で表す。
【0031】
【数3】 β1<M<β2 …(3) ただし、β1、β2:定数(cells/ml)である。
式(2)及び(3)より、微生物画像計測が適正に実施
される被計測水の濁度Tの数値範囲は式(4)のように
導かれる。
【0032】
【数4】 β1/α<T<β2/α …(4) ここで、濁度計30によって計測された濁度T0が、式
(4)の数値範囲のTより十分小さい(T0<<T)と
すると、適正な濃縮率Xの数値範囲は、式(5)のよう
に導かれる。
【0033】
【数5】 β1/αT0<X<β2/αT0 …(5) ただし、濃縮率Xは式(1)の関係(X=T/T0)に
ある。これより、濃縮率算定回路401は、式(6)に
基づいて適正な濃縮率を算定する。
【0034】
【数6】 X=(β1+β2)/2αT0 …(6) なお、式(6)において、(β1+β2)/2α=Tを代
入すれば式(1)に戻り、上記の変換が正しく行われて
いることが判る。なお、β12の値は、過去の種々の
条件における適正な値の蓄積やテストランの結果などか
ら設定される。
【0035】ところで、湖沼や河川などの水域では、降
水時やその直後には濁度が急激に上昇する。しかし、微
生物濃度は急激には変動しないため、式(2)における
換算係数αを調整する必要が生じる。また微生物濃度
は、天候、気温、水温などの環境条件に応じても変化す
る。そこで、式(2)における換算係数αを複数用意し
ておき、環境条件の変化に応じて選択して使用する。
【0036】換算係数αの選択は、ルールベース402
に、例えば、複数のルール (ルール1)「快晴で、気温、水温がともに高いならば、換算係数はα1」 (ルール2)「小雨で、気温、水温がともに低いならば、換算係数はα2」 .... ......... (ルールi)「環境条件:...ならば、 結論:換算係数はαi」 を用意して、環境条件に対応した換算係数αiを参照す
る。なお、推論エンジンを用いて、複数のif−the
nルールを多段に推論することも可能である。
【0037】環境条件は、入出力装置80からオペレー
タが入力し、ルールベース402に送信する。あるいは
また、基準の換算係数α0を設定し、水温計測手段、降
水量計測手段などを具備して、これらより送信される計
測データに基づいて、換算係数αを調整する方式として
もよい。
【0038】以上のように、濃縮率算定回路401は、
ルールベース402の記憶内容を参照して適正な濃縮率
を決定し、濃縮装置50、及び、微生物濃度算出装置7
0に送信する。
【0039】なお、本実施例では、濃縮率を連続変数と
して扱っているため、濃縮率を具体的数値として算出し
ている。しかし、段階的に設定された数値の中から濃縮
率を選定する方式としても良い。すなわち、濃縮率を例
えば50、100、150、200、250、300の
6つの値として不連続に設定する。濃縮率算定回路40
1は、これら6つの数値の中から、上述の式(5)によ
って算出された数値範囲内に入る値を選択し、それを適
正な濃縮率として決定する。
【0040】本実施例では、濁度を被計測水中の微生物
濃度の指標とし、濁度計30によって計測された濁度値
に基づいて適正な濃縮率を決定した。しかし、濁度の代
わりに吸光度、あるいはクロロフィルa濃度を計測し
て、微生物濃度の指標とすることもできる。すなわち、
濁度計30を吸光度計、あるいはまたクロロフィルa計
で代替した場合にも、濃縮率決定装置40中で実施され
る計算は、上述した濁度計の場合と同様である。
【0041】さらに、吸光度計やクロロフィルa計を濁
度計30と併用してもよい。図4に、濁度計とクロロフ
ィルa計を併用した微生物濃度自動計測システムの構成
を示す。同図において、クロロフィルa計31以外は、
図1の構成と同等である。濃縮率決定装置40は、濁度
計30からの濁度とクロロフィルa計31からのクロロ
フィルa濃度を取り込み、環境条件に応じてその一方を
選択し、または両者の所定関係での加算または平均値、
あるいは各々の分散などを適宜使い分けて、適正な濃縮
率または濃縮率の数値範囲を決定する。
【0042】クロロフィルa計31による濃縮率の算出
は、以下のように行われる。まず、式(1)を変形し
て、式(7)とする。
【0043】
【数7】 X=C/C0 …(7) ただし、X:濃縮率、C:クロロフィルa濃度目標値
(μg/l)、C0:クロロフィルa計31によるクロ
ロフィルa濃度(μg/l)である。クロロフィルa濃
度Cは、換算係数α’とすると、式(8)によって微生
物濃度Mに換算できる。
【0044】
【数8】 M=α'C …(8) したがって、濁度計の場合と同様に、適正な濃縮率Xは
式(9)によって算出できる。
【0045】
【数9】 X=(β'1+β'2)/2α'C0 …(9) ただし、β'1,β'2:定数(cells/ml)で、適
正な微生物濃度の上下限値(β'1<M<β'2)である。
【0046】ところで、クロロフィルaは植物プランク
トンに特有に感応する物質であるから、クロロフィルa
濃度は土砂などにあまり影響されない。一方、濁度計に
よって計測される濁度は、降雨時には土砂等の流入によ
って急激に増加する。従って、降雨時には、クロロフィ
ルa濃度のみを用いるようにしてもよい。
【0047】両者の計測値を併用する場合は、濃縮率決
定装置40中のルールベース402に、以下のような濁
度計の換算係数αの判断式(10)を記憶させておき、
天候(雨量)に応じて換算係数αを可変する。これは、
濁度の目標値Tを補正することに相当する。
【0048】
【数10】 T<kf ならば 換算係数はαj(晴、曇り) kf<T<kr ならば 換算係数はαk(小雨時) …(10) kr<T ならば 換算係数はαm(雨天時) ここで、式(10)は、濁度目標値(mg/l)ないし
式(4)の濁度の適正な範囲と降雨条件との相関関係
で、上記した環境条件によるルールを単純化したもので
ある。従って、降雨条件を除いた環境条件のルールによ
る換算係数を基準とし、それを式(10)によって調整
するようにしてもよい。
【0049】以上のように、濁度計とクロロフィルa計
との併用によって、オペレータの介在無しに、天候など
の環境条件を計測または設定して、濃縮率を適正に決定
することができる。これによれば、微生物濃度をオンラ
インで時系列に計測する場合や、微生物濃度は微量なが
ら降雨の影響が大きい下水道の水質管理などに好適であ
る。
【0050】次に、本実施例の微生物濃度自動計測シス
テムにおいて、図1に示した濃縮装置50以降の構成と
動作を説明する。
【0051】濃縮装置50は膜ろ過、沈降、吸引あるい
は遠心分離などの方法を利用して、被計測水中の微生物
濃度を増加させる。なお、濃縮装置50を通過して微生
物画像計測装置60に送水される被計測水を、以下では
濃縮水呼ぶことにする。
【0052】図5に、膜ろ過方式の濃縮装置50の構成
を示す。501は濃縮処理制御部、502は濃縮率記憶
部、503は原水供給弁、504は濃縮水流出弁、50
5は余剰水流出弁、506はチャンバ、507はろ過
膜、508は液面上限センサ、509は液面下限セン
サ、510は撹拌子である。図示で、原水とは、濃縮装
置50に供給される被計測水、余剰水とは、濃縮水を取
出した後に残る原水を指すものとする。また、原水供給
弁503、濃縮水流出弁504、及び余剰水流出弁50
5は各々、原水供給、濃縮水流出、及び余剰水流出用の
配管を開閉する弁である。なお、チャンバ506はろ過
膜507によって2つのセルに分けられた構造となる
が、原水供給、及び濃縮水流出用の配管は同じセルに、
余剰水流出用の配管は別のセルに接続している。ここ
で、余剰水流出用の配管が接続された側のセルの容量
は、可及的に小さいことが望ましい。なお、濃縮装置
は、遠心濃縮方式、あるいは微生物固定能を有する薬品
を注入して微生物を沈降させる薬沈方式を採用しても良
い。
【0053】次に、表1を参照しながら、濃縮処理過程
を説明する。
【0054】
【表1】
【0055】濃縮処理制御部501は、原水供給弁50
3、濃縮水流出弁504及び余剰水流出弁505を、表
1のように開閉制御して、濃縮処理第一期〜第四期の処
理内容を実現する。
【0056】さらに、濃縮処理制御部501は濃縮処理
第二期に、濃縮率決定装置40が決定し濃縮率記憶部5
02に記憶されている設定値(適正濃縮率)に基づいて
濃縮率を制御する。この濃縮率制御は、式(11)によ
って液面上限センサ508とび液面下限センサ509の
位置(通常は下限センサのみ)を制御することにより行
われる。
【0057】
【数11】 X0=V1/V2 …(11) ただし、X0:濃縮率記憶部502に記憶された濃縮率
設定値(濃縮倍数)、V1:液面が液面上限センサ50
8の検出端にあるときの液容量(ml)、V2:液面が
液面下限センサ509の検出端にあるときの液容量(m
l)である。
【0058】以下、濃縮装置50の濃縮処理を経時的に
説明する。まず始めに、濃縮処理制御部501は予め設
定された一定時間毎に起動し、濃縮処理第一期として、
表1に示すように原水供給弁503を開状態、濃縮水流
出弁504及び余剰水流出弁505を閉状態にする。す
なわち濃縮処理第一期には、前処理装置20から送水さ
れた原水が、原水供給弁503からチャンバ506に流
入し、貯留される。
【0059】次に、チャンバ506に流入した原水が、
液面上限センサ508に達すると、液面上限センサ50
8は濃縮処理制御部501に信号を発し、濃縮処理第一
期を終了し、濃縮処理第二期に移行する。濃縮処理制御
部501は余剰水流出弁505を開状態、原水供給弁5
03及び濃縮水流出弁504を閉状態に設定する。すな
わち濃縮処理第二期には、チャンバ506に貯留された
原水がろ過膜507によってろ過され、ろ水が余剰水と
して余剰水流出弁505から排水される。ここでは、ろ
過膜507の細孔を通過できない微生物がチャンバ50
6内に残留し、チャンバ506内の原水中の微生物濃度
が増加していく。
【0060】チャンバ506内の原水量が減少し、液面
が液面下限センサ509に達すると、液面下限センサ5
09は濃縮処理制御部501に信号を発し、濃縮処理第
三期に移行する。濃縮処理制御部501は濃縮水流出弁
504を開状態、原水供給弁503及び余剰水流出弁5
05を閉状態に設定する。すなわち濃縮処理第三期に
は、チャンバ506に残留し微生物濃度を高められた原
水が、濃縮水として濃縮水流出弁504から抽出され
る。
【0061】チャンバ506内の濃縮水の全量を抽出し
た後は、濃縮処理第四期となる。濃縮処理第四期は処理
の休止期であり、濃縮処理制御部501は原水供給弁5
03、濃縮水流出弁504、及び余剰水流出弁505す
べてを閉じる。
【0062】また、濃縮処理制御部501は、少なくと
も濃縮処理第二期の間、望ましくは濃縮処理第一期から
第三期の間は、原水あるいは濃縮水中の微生物あるいは
懸濁物質が沈殿しない程度に撹拌子510によって撹拌
する。この撹拌によってろ過膜507の目詰りを低減
し、濃縮処理効率を向上させる。
【0063】濃縮装置50は、以上の濃縮処理第一期か
ら第四期までの繰返しにより、前処理装置20から送水
された貯留水1を濃縮する。
【0064】図6は、濃縮装置の逆洗機構を説明する構
成図で、濃縮のための図5の各要素は省略して示してい
る。511は逆洗処理制御部、512は逆洗水供給弁、
513は逆洗水流出弁である。逆洗水供給弁512が開
閉する逆洗水供給用配管がチャンバ506と接続される
位置は、余剰水流出用の配管と同じ側のセルであり、逆
洗水流出弁513が開閉する逆洗水供給用配管は別のセ
ル、すなわち原水供給用、及び濃縮水流出用の配管と同
じ側のセルに接続される。また、逆洗水は、ろ過膜50
7を洗浄する目的から、ポンプなどで加圧状態でチャン
バ506に供給されることが望ましい。
【0065】この逆洗機構によれば、濃縮装置50は、
濃縮処理が休止する濃縮処理第四期に、表2に示す逆洗
処理が挿入される。
【0066】
【表2】
【0067】以下、逆洗処理を経時的に説明する。濃縮
処理制御部501は、予め設定された一定回数濃縮処理
を繰返した後、濃縮処理第四期に入ると、逆洗処理制御
部511に起動信号を発する。逆洗処理制御部511は
濃縮処理制御部501からの起動信号を受信すると、逆
洗処理第一期として、表2に示すように逆洗水供給弁5
12を開状態、逆洗水流出弁513を閉状態にする。逆
洗処理制御部511はまた、液面上限センサ508を予
め記憶させておく逆洗処理位置に移動し、撹拌子510
を稼働する。すなわち逆洗処理第一期には、供給された
逆洗水がろ過膜507を洗浄しながらチャンバ506に
流入し、貯留される。
【0068】次に、チャンバ506に貯留された逆洗水
が、液面上限センサ509に達すると、液面上限センサ
509は逆洗処理制御部511に信号を発し、逆洗処理
第一期を終了し、逆洗処理第二期となる。逆洗処理制御
部511は逆洗水流出弁513を開状態、逆洗水供給弁
512を閉状態に設定する。また、撹拌子510による
逆洗水の撹拌は継続させる。すなわち濃縮処理第二期に
は、チャンバ506に貯留された逆洗水が、逆洗によっ
てろ過膜507から脱離した物質とともに逆洗水流出弁
513から排水される。
【0069】チャンバ506内の逆洗水を全量引き抜い
た後は、逆洗処理を終了し、濃縮処理第四期に戻る。す
なわち逆洗処理制御部511は、逆洗水供給弁512、
及び逆洗水流出弁513を閉じる。
【0070】このような逆洗処理の挿入により、濃縮処
理を再々繰返すに従って生じる原水中の微生物あるいは
懸濁物質によるろ過膜507の目詰りを適宜洗浄し、濃
縮処理の効率向上と、ろ過膜507のメンテナンスの低
減を図ることができる。
【0071】なおこの実施例では、逆洗処理制御部51
1を起動する時機を、濃縮処理を繰り返した回数によっ
て決定した。しかし、ろ過膜507の目詰りの進行度
は、濃縮処理の回数だけでなく原水である貯留水1中の
物質濃度にも依存し、濃縮処理第三期の処理時間に反映
される。よって、濃縮処理第三期の処理時間の長さを指
標として逆洗の時機を決定しても良い。
【0072】以上、本実施例の濃縮装置50を図5に示
した構成により説明したが、これに限定されるものでは
ない。例えば、濃縮率の制御を液面センサの位置制御に
よらずに、流量計の計測値による制御を実施しても良
い。
【0073】図7は、流量計を利用する場合の濃縮装置
50の構成図で、積算流量計(F)以外の構成要素は図
5と同じである。液面センサ508、509は所定の上
/下限位置に固定されている。積算流量計514、51
5、516は各々、前処理装置20からの原水量、濃縮
処理第二期に抜き出される余剰水量、濃縮処理第三期に
抽出され微生物画像計測装置60に送水される濃縮水量
を計測する。これら3項目の水量と濃縮率との間には、
式(12)の相関関係が成立する。
【0074】
【数12】 X0=Va/(Va−Vb) =Va/Vc =(Vb+Vc)/Vc …(12) ただし、X0:濃縮率設定値、Va:濃縮処理第一期に
チャンバ506に流入した原水量(ml)、Vb:濃縮
処理第二期に抜き出された余剰水量(ml)、Vc:濃
縮処理第三期に抜き出された濃縮水量(ml)である。
【0075】すなわち、例えば一回の濃縮処理で使用す
る原水量(Va)を一定とすると、濃縮処理第二期に抜
き出される余剰水量(Vb)の調節制御によって、濃縮
率を制御することができる。また、濃縮水量を一定値に
設定し、濃縮率の設定値に応じて原水量を逆算して調節
することで、毎回一定量の濃縮水量を得ることができ
る。なお、濃縮水量は、Vc=Va−Vbの関係にある
ので、流量計516は省略できる。さらに、流入量Va
を一定として液面上限センサ508で管理するようにす
れば、抜き出された余剰水量Vbを計測する流量計51
5のみでよい。また、流量計は積算型ではなく、カレン
ト流量を測定して積算してもよい。
【0076】次に、微生物画像計測装置について、図8
の機能ブロック図を参照しながら説明する。微生物画像
計測装置60は、大きく分けて撮像部601、及び画像
処理部602の2つの部分から構成される。撮像部60
1は濃縮装置50から送水された濃縮水中の微生物の拡
大画像を撮影し、画像処理部602に送信するもので、
具体的には生物顕微鏡に接続したテレビカメラに類した
ものが望ましい。また、画像処理部602は、画像処理
によって微生物を複数種類に分類して計測するもので、
撮像部601から送信された濃縮水の拡大画像中の微生
物数及びまたは微生物の占める面積を計測する。
【0077】撮像部601において、601aは映像入
手回路、601bはA/D変換回路である。映像入手回
路601aは一定時間毎に濃縮水の拡大濃淡画像を撮像
する。ここで、映像入手回路601aの起動時間間隔
は、濃縮装置50の濃縮処理制御部501の起動信号発
信の時間間隔と等しい。あるいは、濃縮制御部501の
信号によって映像入手回路601aを起動しても良い。
映像入手回路601aによって取得された画像は、A/
D変換回路601bによってディジタル信号に変換さ
れ、画像処理部602に送信される。映像入手回路60
1aによって撮像された後の濃縮水は装置外に排水され
る。
【0078】画像処理部602において、画像処理回路
602aは受信した画像を処理し、認識された物体一
つ、一つについて、面積や周囲長、短辺・長辺の長さ、
穴の数、穴の面積、突起点の数などの画像特徴量を算出
する。ここで、物体とは濃縮水中に存在する微生物、及
びその他のゴミ(土砂の顆粒状塊など)を指すものとす
る。また、画像処理とは、二値化処理やノイズ除去処
理、ラベリング処理などの画像処理方法を組合せて微生
物分類計測のためのアルゴリズムを構築し、実行するも
のとする。具体的には、本発明者らによる特開平5−2
63411号に開示している画像処理方法などが利用で
きる。
【0079】画像処理回路602aによって処理された
画像は、処理される前の拡大濃淡画像と共に、画像メモ
リ602bに入力され格納される。画像処理回路602
aで得られた各物体の画像特徴量は情報処理回路602
cに入力される。情報処理回路602cはルールベース
602dに予め入力された判定ルールを参照して物体を
複数項目に分類し、分類項目ごとに計数する。ここで、
分類項目とは主に物体の形状に基づいたもので、例え
ば、線形、星形、長方形、円形、楕円形などである。ル
ールベース602dには、各形状について画像特徴量
(あるいは複数の画像特徴量の演算によって得られる所
定数値)の数値範囲に基づいた判定ルールを入力してお
く。例えば、「短辺と長辺の比が一定値a1以下、か
つ、突起点の数が一定値a2以下であるならば、その物
体は線形である」あるいはまた、「物体の面積と外接長
方形の面積の比が一定値b1以下、かつ、突起点の数が
一定値b2以上であるならば、その物体は星形である」
という形状判定ルールなどである。
【0080】情報処理回路602cの計数結果は微生物
濃度算出装置70、及び表示装置80に送信されるとと
もにデータベース602eに入力され、格納される。
【0081】本実施例によれば、画像計測の利点である
形状認識の効果を高め、微生物の大まかな種類ごとの個
体数を精度良く計測することができる。
【0082】以上、微生物画像計測装置60の処理につ
いて説明した。なお、微生物画像計測装置60は、水質
事故や異常気象時にも対応できるように、一定時間ごと
の起動だけでなく、オペレータの判断によって任意に起
動することもできる。
【0083】次に、微生物濃度算出装置70の構成と処
理内容について、図9を参照しながら説明する。同図
で、701は微生物濃度演算回路、702はデータベー
スである。微生物画像計測装置60の情報処理回路60
2cから送信された微生物画像計測結果は、微生物濃度
演算回路701に入力される。微生物濃度演算回路70
1は微生物画像計測装置60によって得られた微生物デ
ータと、濃縮率算定装置40から送信された濃縮率の値
から、式(13)のように濃縮される前の被計測水中の
微生物濃度Bを算出する。
【0084】
【数13】 B=γB0/X0 …(13) ただし、B0:貯留水1中の微生物濃度(cells/
ml)、γ:換算係数、X0:濃縮率である。
【0085】ここで、換算係数γは、微生物画像計測に
使用する拡大画像の一視野範囲で捕捉することのできる
計測対象水量に依存する数値で、γ=103/μlであ
る。微生物濃度演算回路701は、式(13)から算出
した微生物濃度を、データベース702及び表示装置8
0に送信する。
【0086】表示装置80は、濁度計30やクロロフイ
ルa濃度計31から送信された濁度や濃度の水質デー
タ、濃縮率決定装置40から送信された濃縮率のデー
タ、微生物画像計測装置60から送信された微生物形状
や大きさなどの画像データ、微生物濃度算出装置70か
ら送信された微生物濃度のデータを、時系列に蓄積する
蓄積手段を具備すると共に、それらを数値またはグラフ
にて表示する。
【0087】図10に、表示装置80における各項目の
表示の一例を示す。なお、表示の項目は、全ての項目を
表示するだけでなく、オペレータの指示によって特定の
項目を選択することができる。例えば、微生物分類表示
のボタンを選択し、図2に示す微生物の形状別個数を表
示することもできる。この表示により、認識結果の良否
を直接、目視で把握できる効果がある。
【0088】また、画面左に示すように、微生物濃度、
微生物の大きさ、濁度、クロロフイルa濃度、濃縮率な
どの経時変化が表示されている。この表示により、アオ
コなどの微生物の増減を一目で把握できる効果がある。
さらに、画面右に示す濃縮率変更のボタンを選択し、被
計測水の微生物の処理画像等を観測しながら、濃縮率の
数値範囲や換算係数などを適正に試験調整できる。
【0089】なお、上記した濃縮率決定装置40、濃縮
処理制御部501、逆洗処理制御部511、微生物画像
計測装置60、微生物濃度算出装置70などの全部また
は一部は、共通の処理装置(CPU)によるソフトウエ
ア機能として実現できる。
【0090】以上説明したように、本実施例の微生物濃
度自動計測システムによれば、被計測水の濃縮がその水
質値を基に適正な範囲に制御できるので、微生物濃度の
計測処理の効率と測定精度を飛躍的に向上できる。
【0091】これにより、微生物の種類ごとの詳細なデ
ータを効率良く計測することができ、赤潮やアオコとい
った微生物の異常増殖による被害の発生機構の解明に寄
与することができる。
【0092】また、濃縮の制御の指標となる水質値の目
標値は、環境条件に応じて自動的または半自動的に可変
できるので、オンライン計測が可能になり、実時間での
水質管理や時系列のデータ収集が実現できる。
【0093】さらに、濁度計とクロロフィルa濃度計を
併用的に用いるので、降雨による土砂等の影響を回避で
き、実用に供しえる濃縮制御の管理が可能になる。これ
により、浄水場において、ろ過池や、生物活性炭塔など
の高度処理設備から漏出した微量の微生物の濃度も適正
に濃縮して計測でき、水道水のなどの実時間での水質管
理を可能にする。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、微生物濃度の画像計測
において、被計測水の直接計測できる水質値(濁度やク
ロロフイル濃度aなど)とその目標値を基に、濃縮率を
適正に制御することができるので、計測効率の向上と計
測誤差の減少に効果がある。
【0095】また、水質値の目標値を計測の環境条件に
対応して可変できるので、オンラインの微生物濃度の計
測が可能で、実時間の水質管理やアオコや赤潮などの発
生機構の解明に寄与できる。
【0096】さらに、降雨などによる土砂等の混入に影
響されずに、被計測水の濃縮率を適正に制御することが
できるので、微生物濃度が非常に低い浄水場における浄
水中の漏出微生物の実時間検出が可能になり、水道水の
水質管理に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による微生物濃度計測装置の
概略の構成図。
【図2】微生物の画像計測において、計測対象画像と計
測結果の対応例を示す説明図。
【図3】濃縮率決定装置の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の別の実施例による微生物濃度計測装置
の概略の構成図。
【図5】濃縮装置の一実施例を示す構成図。
【図6】濃縮装置の逆洗処理機構の構成図。
【図7】濃縮装置の別の実施例を示す構成図。
【図8】微生物画像計測装置の構成を示すブロック図。
【図9】微生物濃度算出装置の構成を示すブロック図。
【図10】微生物濃度計測装置における計測結果の表示
例図。
【符号の説明】
1…湖沼やダムなどの貯留水、10…採水装置、20…
前処理装置、30…濁度計、40…濃縮率決定装置、5
0…濃縮装置、60…微生物画像計測装置、70…微生
物濃度算出装置、80…表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 昭二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 矢萩 捷夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 依田 幹雄 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 原 直樹 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 山越 信義 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 馬場 研二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 寺園 勝二 東京都千代田区麹町二丁目14番2号 財団 法人ダム水源地環境整備センター内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中の微生物の濃度を所定の画像処理に
    より計測する微生物濃度の計測方法において、 被計測水中の微生物濃度に依存しその指標となる所定水
    質値を被計測水から直接的に測定し、被計測水中の微生
    物が過密または過疎になることなく適正化されるように
    目標値が予め定められていて、この目標値と前記所定水
    質値に基づいて濃縮率を決定し、被計測水をその微生物
    濃度が増加するように前記濃縮率に濃縮し、この濃縮さ
    れた被計測水に対し前記所定の画像処理による計測を行
    うことを特徴とする微生物濃度の計測方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記所定水質値は、濁度、吸光度、植物プランクトンに
    特有な物質であるクロロフィルa濃度の一つ、あるい
    は、少なくとも二つ以上の合成値であることを特徴とす
    る微生物濃度の計測方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記所定水質値の目標値またはこの目標値を算出するた
    めの換算係数は、天候または、天候や水温等の環境条件
    に応じて、自動または半自動的に変更することを特徴と
    する微生物濃度の計測方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、 前記所定水質値の目標値は、その上限および/または下
    限を示す数値範囲によって与えられることを特徴とする
    微生物濃度の計測方法。
  5. 【請求項5】 水中の微生物の濃度を所定の画像処理に
    より計測する微生物濃度の計測方法において、 被計測水中の微生物濃度の指標となる濁度とクロロフィ
    ルa濃度を被計測水から直接的に測定し、それら濁度と
    クロロフイルa濃度を所定の関係式で計算した所定水質
    値と、被計測水中の微生物が過密または過疎になること
    なく適正に計測されるように前記所定水質値の目標値を
    予め定め、この目標値と前記所定水質値の比から濃縮率
    を決定し、被計測水をその濃縮率に濃縮制御し、濃縮さ
    れた被計測水に対し前記所定の画像処理による計測を行
    うことを特徴とする微生物濃度の計測方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記所定の関係式は、降雨の程度に応じて補正した濁度
    と前記クロロフイルa濃度を加算または平均することに
    より行うことを特徴とする微生物濃度の計測方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において、 前記所定の画像処理は、形状認識により微生物を分類
    し、微生物の類別に微生物濃度(微生物数または微生物
    の占める面積)を計測することを特徴とする微生物濃度
    の計測方法。
  8. 【請求項8】 水中の微生物の濃度を画像処理により計
    測する微生物濃度の計測装置において、 被計測水の微生物濃度の指標となる濁度、吸光度または
    クロロフイルa濃度の一つ、あるいは、それらの二つ以
    上からなる所定水質値を計測する水質計測手段と、 被計測水の微生物の濃度を指定された濃縮率に濃縮する
    濃縮手段と、 濃縮された被計測水中の微生物を視覚的に拡大して撮像
    し、拡大画像を取得する撮像手段と、 前記拡大画像中の微生物濃度を画像処理によって計測す
    る微生物画像計測手段と、 前記拡大画像中の微生物が過密または過疎になることな
    く適正化される前記所定水質値の目標値または数値範囲
    を予め記憶させる記憶手段と、 前記水質値の目標値または数値範囲と前記水質計測手段
    によって計測された所定水質値に基づいて前記濃縮率を
    決定し、前記濃縮手段を制御する濃縮率制御手段と、 前記濃縮手段の濃縮率と前記微生物画像計測手段によっ
    て計測された微生物濃度とから濃縮前の被計測水中の微
    生物濃度を算出する微生物濃度算出手段と、を備えるこ
    とを特徴とする微生物濃度の計測装置。
  9. 【請求項9】 河川、湖沼、ダムあるいは浄水場などの
    水をサンプリングし、被計測水中の微生物の濃度を画像
    処理によりオンライン計測する微生物濃度の計測装置に
    おいて、 夾雑物などを除去しながら被計測水を採取するサンプリ
    ング手段と、 被計測水の微生物濃度に依存しその指標となる所定水質
    値として濁度またはクロロフイルa濃度を計測し、また
    は計測した濁度とクロロフイルa濃度を所定の関係式で
    計算して前記所定水質値を求める水質計測手段と、 被計測水を指定された濃縮率に濃縮する濃縮手段と、 濃縮された被計測水中の微生物を視覚的に拡大して撮像
    し、拡大画像を取得する撮像手段と、 前記拡大画像中の微生物濃度を形状認識によって微生物
    の種類毎に計測する微生物画像計測手段と、 前記拡大画像中の微生物が過密または過疎になることな
    く適正化される前記所定水質値の目標値または数値範囲
    を予め記憶させる記憶手段と、 前記所定水質値の目標値または数値範囲と前記水質計測
    手段によって計測された所定水質値に基づいて前記濃縮
    率を決定し、前記濃縮手段を制御する濃縮率制御手段
    と、 前記濃縮手段の濃縮率と前記微生物画像計測手段によっ
    て計測された微生物濃度とから濃縮前の被計測水中の微
    生物濃度を算出する微生物濃度算出手段と、を備えるこ
    とを特徴とする微生物濃度の計測装置。
  10. 【請求項10】 請求項8または9において、 前記記憶装置は、前記水質値の目標値または数値範囲を
    天候や水温などの環境条件に対応して記憶し、前記濃縮
    率制御手段は、設定または計測される前記環境条件に応
    じて適正な値を参照できるように構成されてなることを
    特徴とする微生物濃度の計測装置。
  11. 【請求項11】 請求項8、9または10において、 前記濃縮手段は、濃縮膜により区分された上部チャンバ
    と下部チャンバを設け、上部チャンバの上部には被計測
    水の供給弁、その下端には濃縮液の抽出弁をそれぞれ設
    け、下部チャンバの底部には濃縮膜を通過する被計測水
    の排出弁を設け、前記濃縮率制御手段は、前記供給弁を
    開放して被計測水を第1の所定量だけ貯流し、次に前記
    排出弁を開放して前記上部チャンバ内の貯流水を、前記
    第1の所定量と前記濃縮率とから算出される第2の所定
    量になるまで排出し、しかる後に前記抽出弁を開放して
    前記第2の所定量に濃縮された被計測水を抽出できるよ
    うに構成されてなることを特徴とする微生物濃度の計測
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項8、9、10または11におい
    て、 前記微生物濃度算出手段により算出された微生物濃度
    (個数)と、前記水質計測手段によって計測された水質
    値及び前記濃縮手段に設定された濃縮率を時系列に記憶
    する記憶手段を備えることを特徴とする微生物濃度の計
    測装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記微生物濃度算出手段により算出された微生物濃度
    (個数)及び、前記水質計測手段によって計測された水
    質値、前記濃縮手段に設定された濃縮率の1つ以上との
    数値および/またはグラフと、前記微生物画像計測手段
    によって処理された微生物画像を表示する手段を備える
    ことを特徴とする微生物濃度の計測装置。
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