JPH09218423A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH09218423A
JPH09218423A JP8049602A JP4960296A JPH09218423A JP H09218423 A JPH09218423 A JP H09218423A JP 8049602 A JP8049602 A JP 8049602A JP 4960296 A JP4960296 A JP 4960296A JP H09218423 A JPH09218423 A JP H09218423A
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signal light
layer
display device
light generating
display
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Application number
JP8049602A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Shirasaki
友之 白嵜
Masaharu Shiotani
雅治 塩谷
Hiroyasu Yamada
裕康 山田
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実なスイッチング機能を有し、大画面化並
びに高精細化が容易で、高デューティ駆動条件下で高品
位な表示を実現でき、低電圧駆動化並びに低消費電力化
が達成でき、しかも薄型・軽量かつ可撓性をも備え、製
造コストの低い表示装置をを提供する。 【解決手段】 所定の波長域の発光を行う信号光発生層
19を2層の第1および第2有機膜17、18で構成
し、行電極16と光反射性の列電極20とで信号光発生
層19を挟む構成とする。そして、行電極16の前方に
ハーフミラー層15が配置されている。信号光発生層1
9で発生した垂直方向の信号光は、ハーフミラー層15
と列電極20との間で反射して共振を起こして、光量が
増加される。この信号光が対応するアドレスの光導電層
21に入射して電子−正孔対を生成する。これにより、
この光導電層21と前駆動電極25との間に介在された
2層の第3および第4有機膜22、23が表示光を発生
させる。信号光の光量が垂直方向で最大となるため、E
L表示素子13を的確に駆動表示することが可能とな
る。このため、高品位な表示を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表示装置に関
し、さらに詳しくは、薄型のフラットディスプレイに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、表示装置としては、XYアドレス
方式による単純マトリクス表示を行うものが知られてい
る。このような表示装置は、走査電極と選択電極とより
なる格子状の電極配列をもち、各電極の交点にそれぞれ
の電極によってスイッチングされる、個々の画素を備え
たLED(light emitting diode)、EL(electro lu
minescence)素子、LCD(liquid crystal display)
などの表示デバイスが構成されている。一般に、これら
単純マトリクス方式の表示装置では、走査電極側を線順
次駆動することにより1画面(フレーム)を構成し、さ
らにこの1フレームを約50Hz以上で更新することに
より動画表示を可能にしている。このような単純マトリ
クス方式の表示装置は、非常に簡単な構造であり、生産
性が高く、大型化が容易であり、また駆動回路が単純で
よいなどの利点を有しており、様々な表示デバイスにお
いて単純マトリクス方式が実現されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
ELアレイやLEDアレイのような自発光素子にあって
は、高デューティレシオ駆動において所望の平均表示輝
度を得るために、個々の画素が選択された瞬間最大輝度
を上げる必要が生じ、例えば1/100デューティの有
機エレクトロルミネッセンス素子の駆動において、表示
輝度100cd/m2を得るために各画素に要求される
瞬間最大輝度は数千〜1万cd/m2にも達してしまう
ため、有機EL膜の発光寿命が短くなるという問題があ
った。このため、これらのアレイにおいて単純マトリク
ス駆動は、1/64デューティ程度で駆動とされてい
る。同様な問題は、LCDの単純マトリクス駆動におい
て良好なコントラストを得る必要がある場合にも存在す
る。このような問題を解決するためには、各画素の状態
が時分割の程度によらずスタティックである必要があ
り、このため各画素にはメモリ性ないし適当なヒステリ
シスが要求される。この方策として、薄膜トランジスタ
(TFT)を用いた液晶ディスプレイあるいはEL素子
に代表されるアクティブ駆動や強誘電性液晶のようなメ
モリ性をもった表示装置が実現されている。しかし、こ
れらは、複雑な配線構造を有するため、駆動回路と画素
電極との間の配線抵抗が高くなるという問題がある。こ
のように配線抵抗が高くなると、画素に供給する電流量
が画素の位置、つまり画素までの配線長で変わってしま
う。各画素の輝度あるいは光の反射率は供給する電流量
で決まるため、電流量のばらつきは表示のばらつきとな
って現れるという問題点がある。また、複雑な構造に起
因して製造工程が多く、そのためコストが高くなるとい
う問題がある。さらに、これらの表示装置では、画素数
が多くなるに従い歩留まりが著しく悪化するため、大面
積のディスプレイを製造する場合に、そのコストの増大
が大きな問題となっている。また、画素電極ごとにTF
Tを設けることや、補助容量を画素電極に重ねて形成す
ることに起因して、開口率が低く、輝度の低下の要因と
なっていた。TFT基板では、各種材料膜の成膜温度が
250℃以上になるため、フィルム基板等の可撓性基板
を用いて表示装置を製造することができないなどの問題
があった。また、TFTの製造では、フォトリソグラフ
ィーの工程数が多いため生産性が低いものであった。
【0004】この発明が解決しようとする課題は、各画
素における表示光の表示のばらつきが防止でき、クロス
トークのない確実な駆動表示を行うことができ、大画面
化並びに高精細化が容易で、高デューティ駆動条件下で
高品位な表示を実現でき、低電圧駆動化並びに低消費電
力化が達成でき、しかも薄型・軽量かつ可撓性をも備
え、製造コストが低く、生産性の良好な表示装置を得る
にはどのような手段を講じればよいかという点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
所定波長域の信号光を発生し、該信号光の進行方向に応
じて出射させる光量を制御する信号光発生素子と、前記
信号光に応じて電荷を発生する光電変換層及び前記光電
変換層の電荷が発生された領域に対応した領域が駆動表
示される表示素子と、を備えたことを特徴としている。
【0006】請求項1記載の発明においては、信号光発
生素子が所定波長域の信号光を発生し、この信号光の進
行方向に応じて出射させる光量を制御するので、光電変
換層の電荷を発生する領域の大きさを制御でき、より小
さな領域をアドレスして表示素子を高精細に表示するこ
とができる。
【0007】請求項2記載の発明は、前記信号光発生素
子は、出射される光量が最大である進行方向の信号光を
前記光導電層に入射させることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明においては、信号光発
生素子の信号光のうち、光電変換層へ向けた方向の信号
光の光量が最大となるように設定されているため、光電
変換層の、信号光の進行方向に電荷が発生されるので効
率良く電荷を発生することができ、表示効率が高い表示
素子を実現できる。
【0009】請求項3記載の発明は、前記信号光発生素
子は、所定電圧の印加により前記信号光を発生する信号
光発生層が設けられていることを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明は、前記信号光発生層
は有機電界発生層であることを特徴としている。
【0011】請求項4記載の発明においては、有機電界
発光層の発光による信号光はそれ自体指向性がないの
で、進行方向に応じて光量を制御することにより、より
正確にアドレスすることができる。
【0012】請求項5記載の発明は、前記信号光発生素
子は、前記所定波長域の信号光を発生させる信号光発生
層と、前記信号光に対し透過性を有し、前記信号光発生
層の一方の面側に第1の方向に並んで配列された複数の
第1信号用電極と、前記信号光発生層の他方の面側に前
記第1の方向と異なる第2の方向に、前記信号発生層を
介して前記第1信号用電極と互いにマトリクス状に交差
するように並んで配列された複数の第2信号用電極と、
を有することを特徴としている。
【0013】請求項5記載の発明においては、第1信号
用電極と第2信号用電極のそれぞれのなかの所定の電極
を選択することにより、所定アドレスの信号光発生層か
ら信号光を出射させることができる。この信号光は第1
信号用電極を透過して表示素子側に出射される方向の信
号光が最大の光量になるように設定されている。このた
め、信号光発生素子の所定アドレスから出射された信号
光は線順次駆動で所定アドレスに対応する表示素子の所
定位置に入射しても、クロストークのない駆動表示を可
能にする。
【0014】請求項6記載の発明は、前記信号光発生素
子は、前記信号光を共振させ、所定の進行方向の信号光
を前記表示素子に照射させることを特徴としている。
【0015】請求項6記載の発明においては、電界発光
により発生させた信号光のうち、所定方向の信号光を共
振させることでこの所定方向の信号光の振幅を増大させ
ることができ、表示素子に入射させる信号光の光量およ
び強度を大きくすることができる。このため、表示素子
の対応部分を確実に駆動表示させることができる。そし
て、信号光発生素子からの信号光の指向性を高めること
ができるため、クロストークを防止することができる。
【0016】請求項7記載の発明は、前記信号光発生素
子は、前記信号光発生層の一方の面側には前記信号光に
対し反射性の反射部材が設けられ、前記信号光発生層の
他方の面側にはハーフミラーが設けられていることを特
徴としている。
【0017】請求項7記載の発明においては、信号光発
生層から出射された信号光が反射部材とハーフミラーと
の間で反射されることにより共振を起こして、表示素子
の表示領域に実質的に垂直な方向の信号光の光量および
強度を大きくする作用がある。このため、信号光発生素
子の所定アドレスから出射された信号光を、表示素子の
この所定アドレスに対応する部分にクロストークを発生
させずに確実に入射させることができる。
【0018】請求項8記載の発明は、前記信号光発生素
子は、前記信号光発生層に互いに異なる極性の電荷を注
入する一対の電極を有し、前記反射部材は、前記一対の
電極のうちのいずれかの電極であることを特徴とする。
【0019】請求項8記載の発明においては、一対の電
極から信号光発生層へ互いに異なる極性の電荷を注入す
ることにより、信号光発生層から電界発光による信号光
を発生させることができる。この一対の電極のうちの一
方の電極が反射部材に相当するため、信号光をこの電極
で反射させることができ、ハーフミラーとの間で上記し
た共振を起こさせることができる。このため、信号光発
生素子の所定アドレスから出射された信号光を、表示素
子のこの所定アドレスに対応する部分にクロストークを
発生させずに確実に入射させることができる。
【0020】請求項9記載の発明は、前記信号光発生素
子は、前記信号光発生層に互いに異なる極性の電荷を注
入する一対の電極を有し、前記ハーフミラーは誘電体で
あり、前記一対の電極のうちのいずれかに接しているこ
とを特徴としている。
【0021】請求項9記載の発明においては、信号光発
生層の一方側に設けられた電極に誘電体でなるハーフミ
ラーを接するように配置したことにより、信号光発生層
から出射された信号光を電極を介してハーフミラーに入
射させ、このハーフミラーに入射した信号光の所定割合
の光を他方側に設けられた電極に向けて反射させること
ができる。この他方側の電極が反射部材でなるため、信
号光はハーフミラーと反射部材との間で共振を起こし
て、その光量および強度を大きくすることができる。こ
のため、信号光発生素子の発光部分に対応する表示素子
部分を確実に駆動表示させることができる。そして、信
号光発生素子からの信号光の指向性を高めることができ
るため、クロストークを防止することができる。
【0022】請求項10記載の発明は、前記信号光発生
素子は、前記信号光が前記ハーフミラーと前記反射部材
との距離(l)が前記信号光の所定波長域の間の波長
(λ)に対し、l=nλ/2(nは自然数)となるよう
に設定されることを特徴としている。請求項11記載の
発明は、前記信号光発生素子は、前記信号光発生層の膜
厚が前記ハーフミラーと前記反射部材との距離(l)に
実質的に等しいことを特徴としている。
【0023】請求項10記載の発明においては、前記ハ
ーフミラーと前記反射部材との距離(l)が、前記信号
光の所定波長域の間の波長(λ)に対し、l=nλ/2
(nは自然数)となるように設定されることを特徴とし
ている。請求項11記載の発明においては、前記信号光
発生層の膜厚が、前記ハーフミラーと前記反射部材との
距離(l)の実質的に等しいことを特徴としている。こ
れらの発明においては、上記式を満足するようにハーフ
ミラーと反射部材との距離(l)を設定することによ
り、信号光に共振を起こさせることができる。
【0024】請求項12記載の発明は、前記信号光発生
素子は、前記信号光に対し透過性を有する誘電膜及び当
該誘電膜に接して配置される前記信号光発生層を有し、
前記誘電膜及び前記信号光発生層の距離が前記ハーフミ
ラーと前記反射部材との距離(l)に実質的に等しいこ
とを特徴としている。
【0025】請求項12記載の発明においては、誘電体
膜の膜厚を調整することにより、ハーフミラーと反射部
材との距離(l)がl=nλ/2(nは自然数)の式を
満足して、所定方向(反射部材とハーフミラーとに対し
て垂直方向)の信号光に共振を起こさせることができ
る。
【0026】請求項13記載の発明は、前記表示素子
は、一対の電極間に前記信号光により電荷を生成する前
記光電変換層および液晶が介在されてなることを特徴と
している。
【0027】請求項13記載の発明においては、信号光
発生素子から出射された信号光が所定のドレスの光導電
層に入射すると、信号光が入射した部分のみの光導電層
に電荷が生成される。このように電荷が生成された光導
電層に対応する部分の液晶は、駆動されて表示を可能に
する。
【0028】請求項14記載の発明は、前記表示素子
が、一対の電極間に前記信号光により電荷を生成する前
記光電変換層及び表示光を発光する有機電界発光層が介
在されてなることを特徴としている。
【0029】請求項14記載の発明においては、信号光
発生層から出射された信号光が光導電層に入射され、こ
れによって電荷が生成された部分の光導電層が電極から
電荷を注入することを可能にする。このため、有機電界
発光層を駆動して表示光を発生させることが可能とな
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る表示装置の
詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。 (実施形態1)図1は、この発明の実施形態1の表示装
置の概略を示す断面図、図2は表示装置の分解斜視図で
ある。図中11は表示装置である。この表示装置11
は、信号光発生素子12と、表示素子としてのEL表示
素子13と、から大略構成されている。
【0031】信号光発生素子12は、図1および図2に
示すように、信号光に対して透明性を有する、ガラスま
たは可撓性を有する高分子フィルムでなる透明基板14
の後面に、誘電体でなるハーフミラー層15が信号光発
生素子12の発光領域全域に亙って設けられている。こ
のハーフミラー層15は、このハーフミラー層15面の
法線方向に対し平行な方向に進行方向を有し、かつ波長
λの光のうち一定の割合の光が透過するように設定され
ている。そして、このハーフミラー層15の後面には、
第1信号用電極としての複数の行電極16が、第1の方
向としての行方向に平行に配列されて形成されている。
この行電極16は、アノード電極として機能するもので
あり、信号光に対して透過性を有し、且つ所定の仕事関
数を有する電極材料であればよく、例えばITOや酸化
スズなどを用いることができる。これら複数の行電極1
6およびハーフミラー層15の上(後面)には、ポリビ
ニルカルバゾール(PVCz)と2,5−ビス(1−ナフ
チル)オキサジアゾール(BND)と白色発光材料を混
合してなる、正孔輸送層および実質的な発光層としての
第1有機膜17を形成する。この第1有機膜17の上
(後面)には、信号光に対して透過性を有するトリス
(8−キノリレート)アルミニウム錯体(Alq3)で
なる電子輸送層としての第2有機膜18が接合するよう
に積層されている。これら第1有機膜17と第2有機膜
18とで、信号光発生層19が構成されており、この信
号光発生層18は信号光に対して透過性を有している。
以下に、Alq3、PVCz、BNDの構造式を示す。
【0032】
【化1】
【0033】
【化2】
【0034】
【化3】
【0035】また、第2有機膜18の上(後面)には、
第2の方向としての、行方向に直交する列方向に、平行
に配列されて、信号光発生層19を介して行電極16と
交差する、第2信号用電極としての複数の列電極20が
形成されている。この列電極20は、カソード電極とし
て機能するものであり、アノード電極に対し仕事関数が
低い物性であり、信号光を反射する性質を有するMgI
n、AlLi、MgIn−Alなどの金属電極で形成さ
れている。また、行電極16および列電極20は、透明
基板14の端縁まで延在され、駆動用IC(図示省略す
る)と接続されるようになっている。このようにして、
マトリクス駆動の信号光発生素子12が構成されてい
る。
【0036】特に、本実施形態においては、図1に示す
ようにハーフミラー層15と列電極20との距離lを信
号光の所定波長域の間の波長(λ)に対し、l=nλ/
2(nは自然数であり、好ましくは1〜3)となるよう
に設定している。ハーフミラー層15面の法線方向に対
し平行な方向に実質的に進行方向を有し、かつ実質的に
波長λの信号光のうち一定の割合がハーフミラー層15
を透過する。ハーフミラー層15に反射された信号光
は、ハーフミラー層15と列電極20との間で反射を繰
り返すが、このうち、ハーフミラー層15面の法線方向
に対して平行以外の方向に進行方向を有する光は、位相
がずれているので減衰されハーフミラー層15を透過す
ることができず、また、ハーフミラー層15面の法線方
向に対し平行な方向に実質的に進行方向を有し、かつ実
質的に波長λの光が、ハーフミラー層15と列電極20
との間の距離lがnλ/2に設定されているため同位相
のままハーフミラー層15に再び到達し、このうち一定
の割合がハーフミラー層15を透過することができる。
このように、ハーフミラー層15と列電極20との間で
反射を繰り返していると、ハーフミラー層15面の法線
方向に対し平行な方向に実質的に進行方向を有し、かつ
実質的に波長λの信号光のみがハーフミラー層15を透
過することになる。したがって、ハーフミラー層15は
信号光の進行方向の指向性に応じて、その透過光量を制
御することができる。
【0037】EL表示素子13は、上記した信号光発生
素子12の全発光領域に亙る面積と同程度の面積の表示
領域を有している。このEL表示素子13は、透明基板
14の前面側に形成されている。まず、透明基板14の
前面には、カソード電極としての複数の後駆動電極21
が例えば透明なITOで形成されている。この後駆動電
極21は、上記した行電極16のそれぞれと対向して平
面的に見て重なるように配置形成されている。
【0038】また、透明基板14および後駆動電極21
の上には、表示領域全域を覆うように光導電層22が形
成されている。この光導電層22は、光量子を吸収し
て、伝導キャリヤを生成する材料からなり、例えば、本
実施形態では、アモルファスシリコン(a−Si)を用
いて光導電層22を形成している。そして、この光導電
層22の表層には、n型不純物(例えば、リン)をドー
プしてなるドープ層22Aが形成されている。このドー
プ層22Aの上には、上記した第2有機膜18と同一材
料のAlq3でなる、電子輸送層としての第3有機膜2
3が全面に形成されている。なお、ドープ層22Aは、
この第3有機膜23へ電子を注入し易くする機能を果た
している。そして、第3有機膜23の上面には、正孔輸
送層としての第4有機膜24が形成されている。この第
4有機膜24は、PVCzとBNDとでなるが、各ドッ
ト部分(信号光発生素子12の行電極16と列電極20
とが信号光発生層19を介して重なり合う部分(発光領
域)と対応する部分)には、所定の色配列を構成するよ
うにR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のそ
れぞれの発光を行わせるための発光材料が混合されてい
る。図中24R、24G、24Bは、それぞれR、G、
Bに対応する第4有機膜24のドット部分を示してい
る。なお、第4有機膜24の形成方法としては、PVC
zとBNDとの混合材料を塗布した後に、各ドット部分
に応じた発光材料を含浸させる方法や、予め発光材料を
混合した有機膜を色配列に応じて各色毎にパターン形成
する方法などを用いることができる。このようにして形
成された第3有機膜23と第4有機膜24とは、表示光
発生層25を構成している。さらに、第4有機膜24の
上面には、表示領域全面に亙ってITOでなる、アノー
ド電極としての透明な前駆動電極26が形成されてい
る。
【0039】このように構成された信号光発生素子12
においては、行電極16と列電極20との間に所定の電
圧が印加された場合に、第1有機膜17における第2有
機膜18との界面近傍の部分から信号光としての白色光
を発する。このときハーフミラー層15の後面や列電極
20の前面に垂直に入射する波長λの信号光は、ハーフ
ミラー層15と列電極20との間で反射を繰り返して共
振を起こして透過される。なお、図1中、太い矢印bは
反射を繰り返している共振光を示している。これによ
り、信号光発生層19に対して垂直方向に進行する光の
みが共振によりEL表示素子13に入射される。このた
め、信号光発生素子12の所定のアドレスから発生され
た信号光は、このアドレスに対応する光導電層22の所
定ドットに向けた信号光が最大の光量となり、ハーフミ
ラー層に斜めに入射する信号光は透過されないため光導
電層22に照射されず表示光発生層25に電荷を注入し
得る程に光導電層22に電子−正孔対電荷を生成させる
ことがない。このため、本実施形態のように信号光の進
行方向に応じて信号光の光量を制御する構成とすること
により、クロストークのない表示装置を実現することが
できる。
【0040】次に、図3に示すエネルギーダイヤグラム
を用いて信号光発生素子12およびEL表示素子13の
作用・動作を説明する。まず、この実施形態の信号光発
生素子12の作用・動作を図3を用いて説明する。この
エネルギーダイヤグラムは、アノード(行電極16)と
接合する正孔輸送層(第1有機膜17)として、PVC
zにこのPVCzより電子輸送性を示すBNDを混在さ
せたことによる電子および正孔の注入障壁に対する効果
を説明している。
【0041】図3において一点鎖線は、BND固有のエ
ネルギー構造を示し、破線はPVCz固有のエネルギー
構造を示している。このように各成分が混合された複合
膜の場合、Alq3でなる電子輸送層側から正孔輸送層
への電子の移動の点で、正孔輸送層と電子輸送層との界
面のそれぞれの電子親和力を鑑みると、電子輸送層で
は、より小さな電子のポテンシャルをもつ成分の物性が
反映される。すなわち、この界面にはPVCzより電子
輸送性を示すドーパントであるBNDの物性が反映され
ることになる。このため、電子輸送層(Alq3)から
正孔輸送層(PVCz+BND)への電子の移動はエネ
ルギー障壁EtoBNDが小さいので、所定の電界によ
り比較的容易に移動することができる。アノード(行電
極16)側から正孔輸送層への正孔の移動では、アノー
ド(行電極16)との界面の正孔輸送層のイオン化ポテ
ンシャルにおいて、より小さな、正孔のポテンシャルを
もつ材料の物性が反映される。すなわち、アノードと正
孔輸送層の界面には、バインダとしての機能も有するP
VCzの物性が反映されることになる。アノード(行電
極16)から正孔輸送層へのエネルギー障壁であるPV
Czのエネルギー障壁HfromAは比較的小さく、所
定電圧を印加すれば容易に正孔を正孔輸送層に注入する
ことができる。ここで、正孔輸送層(PVCz+BN
D)から電子輸送層(Alq3)への正孔の移動は、エ
ネルギー障壁HtoAlq3がエネルギー障壁EtoB
NDより大きいために実質的に起こらない。このため、
電子と正孔の再結合による発光は、正孔輸送層(PVC
z+BND)における電子輸送層(Alq3)との界面
近傍で生じる。結果として、EL発光層(信号光発生層
19)全体での電子物性は、界面における注入障壁に着
目した場合は図中斜め線で示されるエネルギー構造をと
る。すなわち、キャリヤの注入障壁に関し、BNDを混
ぜることはエネルギー障壁EtoBNDにより、電子輸
送層から正孔輸送層へのエネルギー障壁を低減されてい
るので、正孔輸送層への電子の注入を容易にしていると
考えられる。また、アノードから正孔輸送層(PVCz
+BND)への正孔の移動は、エネルギー障壁Hfro
mAにより、容易に正孔を移動することができる。この
ような信号光発生素子12では、効率的に再結合できる
有機エレクトロルミネッセンス層を用いたことにより、
高速応答性および高効率光の条件を満たすことができ
る。なお、この信号光発生素子12から発光する信号光
は、白色発光材料の影響を受けて白色光となる。
【0042】EL表示素子13の正孔輸送層(第4有機
膜24)においても、上記と同様の作用により発光を行
うが、第4有機膜24の電子輸送層(第3有機膜23)
との界面近傍で発生した光のうち、光導電層22側の方
向に向かう光は、帰還光(図1中矢印cで示す)として
光導電層22に入射する。また、前駆動電極26側の方
向に向かう光は、発光材料により所定の色に発光する表
示光となる。
【0043】次に、表示装置11全体の動作を以下に説
明する。まず、信号光発生素子12において、線順次走
査により選択された行電極16と列電極20との間に所
定電圧が印加されると、上記したように共振により、信
号光発生層19に垂直な方向に進行する白色の信号光
(図1中矢印aで示す)が、光導電層22に向けて照射
される。このとき、信号光発生層19の所定アドレスか
ら発光する信号光aが、隣接するドット領域の光導電層
22およびドープ層22Aに入射して電子−正孔対を励
起させることはない。なお、このとき、信号光発生層1
9と光導電層22とは十分に近距離であるため、信号光
は実用上十分な空間周波数を維持して光導電層22に入
射することができる。信号光が入射された部分の光導電
層22およびドープ層22Aは、上記したように電子−
正孔対を生成して電子を第3有機膜22に注入し得る状
態となる。これによって、前駆動電極26と後駆動電極
21との間に印加されていた電圧は、第3有機膜23と
第4有機膜24とでなる表示光発生層25の所定のドッ
ト部分に印加されることとなる。なお、駆動電極間に
は、直流駆動電圧、パルス電圧、交流電圧などを用いる
ことができる。この結果、上記したようにEL表示素子
13の発光により、各種発光材料によって発色された表
示光(図1中矢印d)が前方に向けて発生し、同時に後
方に向けて図1に破線の矢印cで示す帰還光が発生す
る。この帰還光cは、光導電層22およびドープ層22
Aに入射するため、光導電層22およびドープ層22A
は、再励起され、新たに電子−正孔対を生成する。ま
た、後駆動電極21と光導電層22との間のショットキ
ー接合において、信号光aの入射により発生された電子
−正孔対のうちの正孔が後駆動電極21と前駆動電極2
6との間の電位差により光導電層22の後駆動電極21
との界面に蓄積されて電子のトンネルが生成され、電子
が光導電層22に注入される。したがって、光導電層2
2は、第3有機膜23へ電子を注入し得る状態を保持す
る。このため、表示光発生層25に駆動電圧が印加され
続ける状態において、表示光発生層25へ電荷が注入さ
れ続ける状態となっている。この状態にある間は、表示
光発生層25が1フレーム走査期間に対して十分長い時
間、駆動され続けることができるため、信号光発生素子
12側の行電極16と列電極20とが選択状態でなくな
っても、表示光発生層25は発光を維持することとな
る。このため、線順次走査により、2回目の走査時まで
発光が維持されることとなる。なお、2回目の走査の直
前で後駆動電極21に印加する電圧を解除させることで
新たな表示発光が可能となる。
【0044】この実施形態においては、上記したよう
に、信号光発生素子12の所定アドレスから出射された
信号光が、所定アドレスに対応するEL表示素子25の
所定ドットに確実に入射されるためクロストークのない
表示が可能となる。また、次回の線順次走査まで表示発
光が維持されるため、高品位な表示を行うことが可能と
なる。また、1枚の透明基板14に信号光発生素子12
とEL表示素子13を形成できるため、表示装置の薄型
・軽量化を図ることができる。さらに、従来の有機エレ
クトロルミネッセンス素子における各画素は、高デュー
ティなマトリクス駆動において、一画面分発光を保持し
続けなければならないため、初期電圧を極めて高く設定
しなければならず、このためEL表示素子自体の寿命を
短くさせていたが、この実施形態によれば、TFTに代
表されるアクティブ駆動や、強誘電性液晶のようなメモ
リ性を有する素子を用いずに、単純な構造により各画素
で帰還光によるメモリ性ないしは適当なヒステリシスが
実現し、高デューティ駆動条件下で高品位な表示を実現
することができる。同様の理由により、所望の表示輝度
を得るために、EL表示素子13に要求される輝度を低
下させることができ、EL表示素子13の高寿命化が期
待できる。さらに、有機EL素子の効率が最大となる低
輝度領域の使用が可能となり、結果としてデバイス全体
の消費電力を低下させることができる。さらにまた、こ
の実施形態では、1枚のアドレス基板14上に容易に形
成できるものであるため、TFTおよび強誘電液晶ディ
スプレイもしくはプラズマディスプレイに比較して大画
面化の際の生産性が高い。またさらに、この実施形態で
は、TFTを用いた表示装置で憂慮されている高精細化
・小型化における開口率の低下がないため、小型化にお
ける表示輝度および効率の点でTFT駆動素子に比べて
有利となる。さらに、一貫した真空プロセスでの形成が
可能である上、製造工程として高度のクリーンルームを
必要としない。また、パターニングおよびアライメント
技術もTFT製造工程に比較して非常に容易なものとな
り、成膜工程を比較的低温条件で行うことができる。ま
た、この実施形態では、表示光発生層25を有機EL材
料を用いて構成したが、無機EL材料を用いても勿論よ
い。
【0045】また、この実施形態においては、正孔輸送
材料として、PVCzとBNDとの混合物を用いたが、
この他、PVCz単体や、PVCzとBNDとトリフェ
ニルジアミン誘導体(TPD)の混合物や、4,4′,4″-
トリス(3-メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニ
ルアミン:MTDATAなどの材料を用いることができ
る。以下に、MTDATAの構造式を示す。
【0046】
【化4】
【0047】なお、特にこの実施形態においては、信号
光発生素子12の信号光発生層19と、EL表示素子1
3の表示光発生層25とを、PVCzとBNDとでなる
有機膜とAlq3でなる有機膜との接合構造としたこと
により、高輝度を得ることが可能となる。図4は、この
実施形態と同様の材料でなる2層構造の有機電界発光素
子と、従来の分子分散ポリマー型(MDP;Morecularl
y Doped Polymer)の単層型有機電界発光素子の投入電
力と輝度との測定結果を対比して示したグラフである。
なお、ここでは単層型有機電界発光素子の発光層は、P
VCzと、BNDと、発光材料としてのクマリン6と、
を混合してなり、2層構造の有機電界発光素子はPVC
zとBNDとクマリン6とでなる有機膜と、Alq3で
なる有機膜とを接合してなる。また、単層型有機電界発
光素子の発光層の厚さを1000Åとし、2層構造の有
機電界発光素子では電子輸送層と正孔輸送層との厚さを
ともに500Åに設定している。同図から、2層構造の
有機電界発光素子は単層のものに比べて同一投入電力に
対し6倍程度の輝度が得られることが判る。
【0048】本実施形態では、信号光発生素子12から
出射される信号光のうち、光導電層22面の法線方向に
出射される信号光の光量が最大になるように設定されて
いるため、クロストークのない確実な駆動表示を行うこ
とができる。また、信号光発生素子12およびEL表示
素子13の構造が容易であるため、歩留まりが向上し、
よって大画面化並びに高精細化を容易に達成することが
できる。さらに、1フレーム走査する間、EL表示素子
13の光導電層22が帰還光により電荷注入性が維持さ
れるため、高デューティ駆動条件下で高品位な表示を実
現できる。また、有機膜を2層構造としたことにより、
低電圧駆動化並びに低消費電力化が達成でき、しかも高
輝度化を実現することが可能となる。さらにまた、信号
光発生素子12およびEL表示素子13を有機膜を用い
て作成するため、表示装置の薄型化・軽量化が達成で
き、かつ可撓性を有する表示装置を実現することができ
る。
【0049】(実施形態2)図5は、実施形態2に係る
表示装置を示す断面図である。この実施形態は、上記し
た実施形態1において、ハーフミラー層15と列電極2
0との距離(l)がl=nλ/2(nが自然数)となる
ように調整するために、例えば窒化シリコン(SiN)
でなる、誘電体膜としての共振距離調整膜27をハーフ
ミラー層15と行電極16との間に介在させたものであ
る。この実施形態では、予め透明基板14の後面にハー
フミラー層15を形成し、この表面に共振距離調整膜2
7を所望の厚さに調整して成膜することにより、列電極
20とハーフミラー層15との間で微小共振器を確実に
構成し得るようにすることができる。また、この共振距
離調整膜27の膜厚を調整することで、信号光発生素子
12で励起された信号光の波長λに適合するように共振
器構造の設計を行うことができる。なお、本実施形態に
おける他の構成および作用・動作ならびに効果は、上記
した実施形態1と略同様である。
【0050】(実施形態3)図6は実施形態3の表示装
置の断面図である。この実施形態は、反射型の液晶表示
素子にこの発明を適用したものである。図中11は表示
装置であり、この表示装置11は、信号光発生素子12
と、液晶表示素子30と、から大略構成されている。
【0051】信号光発生素子12は、図6に示すよう
に、ガラスまたは可撓性を有する高分子フィルムでなる
光信号基板31の前面に行方向に延びる電極群としての
複数の行電極32が平行に配列して形成されている。こ
の行電極32は、カソード電極として機能するものであ
り、信号光に対して反射性を有し、且つ所定の仕事関数
を有する電極材料であればよく、例えば、MgIn、A
lLi、MgIn−Alなどの金属電極など用いること
ができる。複数の行電極32および光信号基板31の上
(前面)には、トリス(8−キノリレート)アルミニウ
ム錯体(Alq3)からなる第2有機膜33が形成され
ている。この第2有機膜33の上には、ポリビニルカル
バゾール(以下、PVCzという)と、2,5−ビス(1
−ナフチル)−オキサジアゾール(以下、BNDとい
う)と、でなる第1有機膜34が、接合するように積層
されている。これら第2有機膜33と第1有機膜34と
で、有機EL層としての信号光発生層35が構成されて
いる。また、第1有機膜34の上には、信号光発生層3
5を介して行電極32と交差(直交)する列方向に延在
され、信号光に対して透過性を有する複数の列電極36
が形成されている。この列電極36は、例えばITO、
酸化スズなどでなり、アノード電極として機能する。さ
らに、電極32、36及び信号光発生層35を水や大気
から保護するために信号光発生層35および列電極36
を覆うように、光透過性を有する保護膜37が形成され
ている。この保護膜37としては、例えばシリコン窒化
膜を用いることができる。また、電極が酸化されやすい
材料を用いている場合、保護膜37から露出している部
分を酸化されにくい材料にしてもよい。
【0052】このように構成された信号光発生素子12
においては、行電極32と列電極36との間に電界が印
加された場合に、第2有機膜33における第1有機膜3
4との界面寄りの部分から信号光としての紫外光(35
0〜400nm)が発せられる。また、行電極32およ
び列電極36は、光信号基板31の端縁まで延在され、
駆動用IC(図示省略する)と接続されている。さら
に、保護膜37の上面には、ハーフミラー層15が配置
されている。ここで、ハーフミラー層15と行電極32
との距離(l)は、信号光である紫外光の波長(λ)に
対し、実質的にl=nλ/2(nは自然数、好ましくは
1〜3)を満足する長さに設定されている。このように
して、マトリクス駆動の信号光発生素子12が構成され
ている。なお、ハーフミラー層15は、液晶表示素子3
0を構成する後透明基板38の後面に設けられたもので
あり、保護膜37の前面と密着するように張り合わされ
ている。
【0053】液晶表示素子30は、信号光発生素子12
の発光領域と同程度の面積の表示領域を有している。以
下に、液晶表示素子30の構成を説明する。この液晶表
示素子30は、対をなす前透明基板39と後透明基板3
8と、これら透明基板間にシール材40により封止され
たTN形の液晶41と、前透明基板39の前面に配置さ
れた偏光板42と、を備え、旋光性を有するTNセルを
用いる構成である。そして、この実施形態3では、後透
明基板38の対向内側面に、ITOでなる透明な1枚の
後駆動電極43が表示領域全面に亙って或いは列電極3
6と実質的に同一形状で列電極36と対向するように形
成されている。また、後駆動電極43の前面には、光導
電層44が形成されている。さらに、この光導電層44
の前面に全面に亙って誘電体からなる反射板45が設け
らている。さらに、反射板45などを覆うように後配向
膜46に形成されている。
【0054】光導電層44は、光量子を吸収して、伝導
キャリヤを生成する材料でなる。このような光導電層4
4としては、例えば、ZnO、アモルファスシリコン
(a−Si)、アモルファスセレン(a−Se)、Zn
S、SnOxなどの無機半導体や、ポリビニルカルバゾ
ールなどの電荷移動錯体、有機光キャリヤ生成層(ペリ
レン類、キノ類、フタロシアニン類など)と有機キャリ
ヤ輸送層(アリールアミン類、ヒドラジン類、オキサゾ
ール類など)とを積層した有機複合材料、などの材料を
用いることができる。このような材料では、光量子を吸
収すると、伝導キャリヤを生成して、そのインピーダン
スが急激に減少するため、電気伝導性を有するようにな
る。特に、この実施形態3では、光導電層44が信号光
(紫外光)のみを吸収する光吸収特性を有するZnOを
用いている。ZnOは、通常可視光域に吸収をもたな
い。
【0055】一方、前透明基板39の対向内側面には、
表示領域全域に亙って、所定の色配置を有するカラーフ
ィルタ層47が形成されている。また、カラーフィルタ
層47の後面には、透明な保護膜48を介してITOで
なる1枚の前駆動電極49が形成されている。さらに、
前駆動電極49を覆うように前配向膜50が形成されて
いる。このような構成の液晶表示素子30においては、
前駆動電極49と後駆動電極43がパターニングを要し
ないものであり、表示領域全域に亙って成膜するだけで
よいため、従来のTFTをスイッチング素子とした表示
素子に比較してその製造コストを大幅に低減することが
できる。そして、このような液晶表示素子30と、上記
した信号光発生素子12とは、カラーフィルタ層47の
色配置に対して信号光発生素子12のドット配置(行電
極32と列電極36との交差した部分の配置)とが整合
して、信号光が空間周波数を維持して光導電層44に入
射するように組みつけられている。
【0056】次に、本実施形態における表示装置11の
作用・動作を説明する。本実施形態において、信号光発
生層35から紫外光でなる信号光が発生すると、この信
号光発生層35に対して垂直に進行する波長λの信号光
のみがハーフミラー層15と行電極32との間で反射を
繰り返しているうちに透過される。このため、ハーフミ
ラー層15を透過して液晶表示素子30に向かう信号光
は、実質的に信号光発生層35に対して垂直の方向の信
号光のみが入射することになる。すなわち、信号光発生
素子12の所定の行電極32と所定の列電極36とが選
択されて所定アドレスから出射された信号光は、このア
ドレスに対応するドット部分の光導電層44に入射し
て、その部分の光導電層44に電子−正孔対を生成させ
る。本実施形態では光導電層44がZnOで形成されて
いるため、紫外光である信号光が入射するか或いは紫外
光波長域を含む光のうちの紫外光のみが選択的に入射す
ることにより、電子−正孔対を生成する。
【0057】そして、光導電層44の所定ドット部分に
電子−正孔対が生成されると、信号光発生素子12から
の信号光の光パターンが光導電層44の電子−正孔対
(伝導キャリア)の密度パターンに変換されたことにな
る。なお、電子−正孔対の生成量は、光導電層44に入
射した光の強度と時間と波長域との依存する。ここで、
前駆動電極49と後駆動電極43との間にAC駆動電圧
が印加されている場合を考える。このとき、伝導キャリ
アは、駆動電界の影響を受けて、光導電層44を垂直方
向(厚さ方向)に移動/往復する。なお、光導電層44
の面方向(後駆動電極43と平行方向)への、外部電界
がないため伝導キャリアはその方向へは移動しない。こ
のため、信号光が照射されたドット部分のみが低い電気
抵抗となる。すると、光導電層44のインピーダンスが
下がり、液晶41のインピーダンスに対する分圧が上昇
する。すなわち、液晶41が受ける電界強度は、伝導キ
ャリアの密度パターンを反映して変調される。このた
め、液晶41は所定方向に配向され、これに伴い表示光
としての外光が液晶セル内に入射して反射板45で反射
されることにより、液晶表示が可能となる。このとき、
表示光はカラーフィルタ層47を通過することにより分
光されてカラー表示が可能となる。なお、前駆動電極4
9と後駆動電極43との間にDC駆動電圧が印加される
場合においても、液晶41を駆動させることが可能であ
る。
【0058】なお、上記した実施形態3では、カラーフ
ィルタを用いて多色表示を行うことができ、液晶表示素
子30のモードとしてツイストネマチック(TN)液晶
モードを用いたが、この他にスーパーツイストネマチッ
ク(STN)液晶モード強誘電性液晶(FCL)モー
ド、反強誘電性液晶(AFLC)モード、高分子分散型
液晶(PDLC)モード、相転移(PC)モードなどを
適用できる。この場合、各液晶モードに応じて、偏光
板、配向膜などを設定すればよく、例えば、PDLC液
晶モードでは、偏光板を配置させる必要がなく、配向処
理した配向膜を必要ない。また、本実施形態では、カラ
ーフィルタを用いたが、光の透過効率を向上させるた
め、液晶表示素子としてECBモードのものを用いても
よい。この場合の配向もツイストネマチックに限らず、
ホモジニアス、ホメオトロピック、ハイブリッド配向な
ど用いてもよい。さらに、この他に旋光性を用いたTN
液晶モード、複屈折性を用いたSTN液晶モードや、二
色性のゲスト・ホスト(GN)液晶モード、などの液晶
表示素子に適用することができる。また、直線偏光性の
偏光軸を用いた液晶表示素子や、楕円偏光性の位相差板
を備えた多色表示の液晶表示素子に対しても本発明を適
用できることは言うまでもない。
【0059】以上、この発明の各実施形態について説明
したが、この発明はこれらに限定されるものではなく、
構成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。例
えば、上記した各実施形態においては、信号光発生素子
12における電極が反射部材であるが、後方の電極を透
明材料で形成し、その後方に誘電体からなる反射板を別
途配置する構成としても勿論よい。また、上記した実施
形態1および実施形態2においては、信号光発生層およ
び表示光発生層に、有機EL材料の他、無機EL材料も
用いることができ、EL表示素子13を構成する表示光
発生層25内に含有させる発光材料も表示目的に応じて
適宜選択することが可能である。また、上記した実施形
態1〜実施形態3では、光導電層をアモルファスシリコ
ンやZnOで形成したが、本発明ではこれらを含む各種
光導電性材料のそれぞれ、またはこれらの中から複数の
材料でなる光導電層内に、光導電層が電気伝導性を得た
場合の電気抵抗率を調整するための材料、例えば光導電
性ペリレン顔料やナフタレン誘導体などを混入させてな
る構成としても勿論よい。この他の光導電層の材料とし
て、アモルファスセレン(a−Se)、ZnS、SnO
xなどの無機半導体や、ポリビニルカルバゾールなどの
電荷移動錯体、有機光キャリヤ生成層(ペリレン類、キ
ノ類、フタロシアニン類など)と有機キャリヤ輸送層
(アリールアミン類、ヒドラジン類、オキサゾール類な
ど)とを積層した有機複合材料などの材料を用いること
ができる。このような材料では、特定波長域の光量子を
吸収すると、伝導キャリヤを生成して、そのインピーダ
ンスが急激に減少するため、電荷輸送性や電気伝導性を
有するようになることはいうまでもない。また、信号光
発生層や表示光発生層として無機EL層を用いることが
できるが、膜厚の点で有機EL層のほうが薄く形成で
き、空間周波数を維持してアドレスすることができる。
なお、光導電層からの電荷の注入の保持は帰還光による
ものだけでなく、光導電層と後駆動電極とのショットキ
ー接合により光導電層の後駆動電極との界面付近でのホ
ールによるトンネル効果により後駆動電極から電子が光
導電層を介して表示光発生層に注入することができる。
このようにすれば、信号光が消失した後にも表示光が光
量を増大または保持することが可能となる。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、光導電層に入射される信号光の指向性を制
御し、確実に表示素子側に出射させることができるた
め、画素間の輝度のばらつきやクロストークが発生する
のを防止でき、高品位な駆動表示を行うことができる。
また、製造コストが低く、開口率が高く、駆動特性が良
好で、しかも大画面化並びに高精細化が容易で、さらに
は低電圧駆動や低消費電力を同時に実現する表示装置が
得られるという効果がある。さらに、例えば有機EL材
料を用いることにより、フィルム基板化して薄型、軽
量、且つ可撓性をも備えることが可能とない、製造コス
トが低く、生産性の良好な表示装置を実現するという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る表示装置の実施形態1の概略を
示す断面図。
【図2】実施形態1の表示装置の概略を示す分解斜視
図。
【図3】電子および正孔の注入障壁に対する効果を説明
するエネルギーダイヤグラム。
【図4】実施形態1に用いた有機電界発光素子(2層構
造)と従来の有機電界発光素子(単層構造)における、
投入電力と発光輝度との測定結果を示すグラフ。
【図5】実施形態2の表示装置の概略を示す断面図。
【図6】実施形態3の表示装置の概略を示す断面図。
【符号の説明】
a 信号光 b 共振光 d 表示光 11 表示装置 12 信号光発生素子 13 EL表示素子 15 ハーフミラー層 16 行電極 17 第1有機膜 18 第2有機膜 19 信号光発生層 20 列電極 21 後駆動電極 22 光導電層 23 第3有機膜 24 第4有機膜 25 表示光発生層 26 前駆動電極 27 共振距離調整膜 30 液晶表示素子 41 液晶

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定波長域の信号光を発生し、該信号光
    の進行方向に応じて出射させる光量を制御する信号光発
    生素子と、 前記信号光に応じて電荷を発生する光電変換層及び前記
    光電変換層の電荷が発生された領域に対応した領域が駆
    動表示される表示素子と、 を備えたことを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記信号光発生素子は、出射される光量
    が最大である進行方向の信号光を前記光導電層に入射さ
    せることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記信号光発生素子は、所定電圧の印加
    により前記信号光を発生する信号光発生層が設けられて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の表
    示装置。
  4. 【請求項4】 前記信号光発生層は有機電界発生層であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記信号光発生素子は、前記所定波長域
    の信号光を発生させる信号光発生層と、前記信号光に対
    し透過性を有し、前記信号光発生層の一方の面側に第1
    の方向に並んで配列された複数の第1信号用電極と、前
    記信号光発生層の他方の面側に前記第1の方向と異なる
    第2の方向に、前記信号発生層を介して前記第1信号用
    電極と互いにマトリクス状に交差するように並んで配列
    された複数の第2信号用電極と、を有することを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記信号光発生素子は、前記信号光を共
    振させ、所定の進行方向の信号光を前記表示素子に照射
    させることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか
    に記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記信号光発生素子は、前記信号光発生
    層の一方の面側には前記信号光に対し反射性の反射部材
    が設けられ、前記信号光発生層の他方の面側にはハーフ
    ミラーが設けられていることを特徴とする請求項3〜請
    求項6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記信号光発生素子は、前記信号光発生
    層に互いに異なる極性の電荷を注入する一対の電極を有
    し、前記反射部材は、前記一対の電極のうちのいずれか
    の電極であることを特徴とする請求項7に記載の表示装
    置。
  9. 【請求項9】 前記信号光発生素子は、前記信号光発生
    層に互いに異なる極性の電荷を注入する一対の電極を有
    し、前記ハーフミラーは誘電体であり、前記一対の電極
    のうちのいずれかに接していることを特徴とする請求項
    7または請求項8に記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記信号光発生素子は、前記信号光が
    前記ハーフミラーと前記反射部材との距離(l)が前記
    信号光の所定波長域の間の波長(λ)に対し、 l=nλ/2(nは自然数) となるように設定されることを特徴とする請求項9に記
    載の表示装置。
  11. 【請求項11】 前記信号光発生素子は、前記信号光発
    生層の膜厚が前記ハーフミラーと前記反射部材との距離
    (l)に実質的に等しいことを特徴とする請求項10に
    記載の表示装置。
  12. 【請求項12】 前記信号光発生素子は、前記信号光に
    対し透過性を有する誘電膜及び当該誘電膜に接して配置
    される前記信号光発生層を有し、前記誘電膜及び前記信
    号光発生層の距離が前記ハーフミラーと前記反射部材と
    の距離(l)に実質的に等しいことを特徴とする請求項
    10に記載の表示装置。
  13. 【請求項13】 前記表示素子は、一対の電極間に前記
    信号光により電荷を生成する前記光電変換層及び液晶が
    介在されてなることを特徴とする請求項1〜請求項12
    のいずれかに記載の表示装置。
  14. 【請求項14】 前記表示素子は、一対の電極間に前記
    信号光により電荷を生成する前記光電変換層及び表示光
    を発光する有機電界発光層が介在されてなることを特徴
    とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の表示装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000066205A (ja) * 1999-09-01 2000-03-03 Seiko Epson Corp 投写型液晶表示装置

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JP2000066205A (ja) * 1999-09-01 2000-03-03 Seiko Epson Corp 投写型液晶表示装置

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