JPH09222502A - 反射防止膜およびそれの製造方法および表示装置 - Google Patents

反射防止膜およびそれの製造方法および表示装置

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JPH09222502A
JPH09222502A JP8030619A JP3061996A JPH09222502A JP H09222502 A JPH09222502 A JP H09222502A JP 8030619 A JP8030619 A JP 8030619A JP 3061996 A JP3061996 A JP 3061996A JP H09222502 A JPH09222502 A JP H09222502A
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JP
Japan
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layer
refractive index
antireflection film
fine particles
particulates
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Application number
JP8030619A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Yamada
司 山田
Kazuhiro Nakamura
和浩 中村
Tomokazu Yasuda
知一 安田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低屈折率かつ十分な膜強度有する層を容易に
形成し、表示装置等において、外光による反射光を防止
する優れた反射防止膜を提供する。 【解決手段】 平均粒径が共に200nm以下の、ガラ
ス転位点の異なる2種以上の重合体微粒子を含む層を有
し、該微粒子の少なくとも1種は含フッ素重合体である
とともに、この層が2個以上の該微粒子が積み重なるこ
とで微粒子間にミクロボイドを含有させた低屈折率層で
ある反射防止膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、量産性、対汚染性
に優れた、表示装置、特にLCD(液晶表示装置)等の
ディスプレイにおける外光の反射防止膜の膜強度改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可視光のような波長域を有する光
に対する反射防止膜としては、金属酸化物等の透明薄膜
を積層させた多層膜が用いられてきた。単層膜では単色
光に対しては有効であるもののある程度の波長域を有す
る光に対しては有効に反射防止できないのに対し、この
ような多層膜においては、積層数が多いほどに広い波長
領域で有効な反射防止膜となる。そのため、従来の反射
防止膜には、物理蒸着法等の手段によって金属酸化物等
を3層以上積層した物が用いられてきた。しかしなが
ら、多層構造の反射防止膜を形成するためには、予め最
適に設計された各層の屈折率と膜厚との関係に従い、そ
の膜厚を高精度に制御した物理蒸着を何回も行う必要が
あり、非常に高コストなものとなっていた。また、表面
の耐傷性あるいは指紋付着性等の対汚染性の改善のため
には例えば新たに含フッ素樹脂からなる層を設ける必要
があった。
【0003】上述のような多層膜による方法の他に、空
気との界面において屈折率が徐々に変化する様な膜によ
って有効な反射防止効果を得る方法が従来知られてい
る。例えば、特開平2−245702号公報には、ガラ
ス基板とMgF2 の中間の屈折率を持つSiO2 超微粒
子とMgF2 超微粒子を混合してガラス基板に塗布し、
ガラス基板面から塗布膜面に向かって徐々にSiO2
混合比を減少させてMgF2 の混合比を増加させる事に
より、塗布面とガラス基板との界面における屈折率変化
が緩やかとなり、反射防止効果が得られる事が記載され
ている。
【0004】また、特開平5−13021号公報には、
MgF2 、SiO2 等の低屈折率を有する超微粒子を用
いた反射防止膜において、この超微粒子が基板上に規則
正しく配列されたときに最も小さな反射率が得られるこ
とが記載されている。
【0005】また、特開平7−92305号公報には、
内層がメタクリル酸メチル、メタアクリル酸、トリフル
オロエチルアクリレート、N−イソブトキシメチルアク
リルアミドからなり、外層がスチレン、アクリル酸、ア
クリル酸ブチルからなる2層構成の屈折率1.428の
超微粒子が表面に露出して凹凸が形成された反射防止膜
によって光線透過率が5%増加した事が記されている。
【0006】更に、特開平7−168006号公報に
は、テトラフルオロアクリレートとMgF2 ゾルの混合
物を塗布後、電子線照射により前記フッ素有機物成分を
重合、硬化することにより得られるような、超微粒子の
表面が完全に露出して凹凸状表面となっている反射防止
膜によって、光線透過量が約6%向上する事が記されて
いる。
【0007】しかしながら、前記特開平2−24570
2号公報に記載の反射防止膜は、混合比の異なる塗布膜
を積み重ねて得られるため、膜の形成の煩雑さと屈折率
のコントロールの困難さが問題であった。また、前記特
開平5−13021号公報の反射防止膜においては、最
表層の超微粒子がバインダで覆われているために屈折率
を緩やかに変化させる事が困難な事、焼き付け温度が高
温であるために用いられる基材が限定される等の問題が
あった。また、特開平7−92305号公報に記載の反
射防止膜は、含フッ素樹脂を含む超微粒子がフッ素を含
有しない樹脂成分を含むために屈折率が1.428とな
り、充分な反射防止効果が得られず、特開平7−168
006に記載の反射防止膜は、やはり超微粒子として用
いているMgF2 自体の屈折率が1.38であるため
に、充分な反射防止効果が得られないという問題点があ
った。
【0008】そこで発明者らは、平均粒径が200nm
以下である含フッ素重合体からなる微粒子を含み、微粒
子が少なくとも2個以上に積み重なることによって微粒
子同士の間に平均してミクロボイドを含有した膜により
低屈折率層の形成が可能であり、該低屈折層を含んだ反
射防止膜を形成することで優れた反射防止効果が得られ
ることを見いだした。
【0009】しかし、単に微粒子同士を積層しただけで
は粒子間の付着性が不十分であるため、膜強度が十分で
なく、耐久性が劣るという欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ミク
ロボイドを含有した低屈折層を含んでなる反射防止膜に
おいて、その低屈折率層の膜強度、耐久性を改良するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題は下記の反射
防止膜によって解決される。 (1)平均粒径が共に200nm以下の、ガラス転位点
の異なる2種以上の重合体微粒子を含む層を有し、該微
粒子の少なくとも1種は含フッ素重合体であるととも
に、この層が2個以上の該微粒子が積み重なることで微
粒子間にミクロボイドを含有させた低屈折率層であるこ
とを特徴とする反射防止膜。 (2)該微粒子の少なくとも一種が熱架橋性基が共重合
されている重合体から成ることを特徴とする(1)に記
載の反射防止膜。 (3)該微粒子の少なくとも一種がシランカップリング
処理されていることを特徴とする(1)に記載の反射防
止膜。 (4)該微粒子の少なくとも一種がコア―シェル構造を
有することを特徴とする(2)または(3)に記載の反
射防止膜。 (5)形成された低屈折層が少なくとも0.3重量分率
以上のフッ素原子を含むことを特徴とする(1)に記載
の反射防止膜。 (6)該低屈折率層がそれよりも高い屈折率を有する層
の上に形成されたことを特徴とする(1)に記載の反射
防止膜。 (7)該微粒子の少なくとも一種がパーフルオロ―2,
2―ジメチル―1,3―ジオキソールの単独重合体或い
はテトラフルオロエチレンとの共重合体を含むことを特
徴とする(1)に記載の反射防止膜。 (8)表面がアンチグレア処理されていることを特徴と
する請求項1に記載の反射防止膜。 (9)(1)に記載の反射防止膜を配置した表示装置。 (10)(1)に記載の反射防止膜をガラス転移点の低
い重合体微粒子のガラス転移温度より高く、かつガラス
転移点の高い重合体微粒子のガラス転移温度より低い温
度で熱処理する製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の反射防止膜によって優れ
た反射防止効果が得られた事については以下のように説
明できる。
【0013】図1に、含フッ素重合体微粒子を含むブレ
ンド粒子層からなる反射防止膜を示す。図中で、1は微
粒子層と空気が混在している層(ミクロボイド含有
層)、3は基材である。ミクロボイドは1の層中にほぼ
均一に分散して存在する。また、この低屈折率層は、反
射防止を行うべき透明基材の最表面に設けられる。な
お、ガラス転移点の異なる重合体微粒子はそれぞれ平均
粒子サイズが異なっていてもよい。本発明においては、
粒子間のボイドおよび粒子と基材との間に形成されるボ
イドが均一であること、およびボイドが光を散乱しない
大きさであることに特徴がある。従って該低屈折率層は
微視的にはミクロボイド含有微粒子多孔質膜であるが、
巨視的には均一な低屈折率層とみなすことができる。
【0014】空気の屈折率は1であり、本発明における
微粒子の屈折率は空気の屈折率1よりも高い。本発明の
低屈折率層の屈折率は、重合体を微粒子にすることによ
って、素材の屈折率よりもミクロボイドの体積分率の分
だけ低くすることができる。従って、空気層と基材3の
間に位置するミクロボイド含有層1の屈折率は、空気層
の屈折率と微粒子自体の屈折率の間に位置することにな
る。
【0015】単分散の粒径を有する微粒子が最密充填さ
れた場合には、微粒子間に26%の空隙(ミクロボイ
ド)ができ、単純立方充填の場合は48%に増える。実
際には粒径にある程度の分布が存在するために、実際の
ミクロボイドの含率は計算値からは若干ずれるものの、
50%程度のミクロボイド膜の形成が可能である。ま
た、微粒子同士の凝着方法や凝着条件によっても空隙率
は変化する。ミクロボイドの含有量が高すぎると、膜の
機械的強度を損なってしまうため、膜強度の観点からも
ミクロボイドの含有量は50%以下であることが好まし
い。
【0016】本発明において用いられる微粒子の粒径は
200nm以下、5nm以上であり、膜強度向上のため
には50nm以下が好ましい。このような微粒子の例と
して、ポリマーラテックスが挙げられる。微粒子の粒径
が増大すると前方散乱が増加し、200nmを越えると
散乱光に色付きが生じ、好ましくない。
【0017】微粒子を形成する重合体のモノマー単位に
は特に限定がなく、例えば、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸2ーエチルヘキシルなどのアクリル酸エステル類、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのメタク
リル酸エステル類のほか、スチレン誘導体、塩化ビニル
重合体、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アク
リロニトリル誘導体、ウレタン類などを挙げることがで
きるが低屈折率化のためには含フッ素モノマーを用いる
ことが有効である。実際には、低屈折率化の実現のため
含フッ素モノマーの単独重合体または共重合体、あるい
は含フッ素モノマーと非フッ素モノマーとの共重合体の
使用が必要となる。但し、膜強度改良のためにブレンド
する微粒子については、屈折率に悪影響を及ぼさない範
囲で非フッ素重合体を少量用いることが可能である。微
粒子を含む低屈折率層は0.3重量分率以上のフッ素原
子を含むことが好ましい。
【0018】以下に含フッ素モノマーを挙げるがこれに
限定されない。特に、パーフルオロ―2、2―ジメチル
―1、3―ジオキソールの単独重合体或いはテトラフル
オロエチレンとの共重合体は屈折率が非常に低いために
好ましく用いられる。
【0019】
【化1】
【0020】式中、R1 は水素原子、メチル基、または
フッ素原子を表し、p、nは正の整数を表す。又、下記
のモノマーを挙げることができる。
【0021】また、下記のモノマーを用いることができ
る。
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】前記のモノマーを用いた含フッ素重合体と
しては、下記のものが挙げられる。
【0025】
【化4】
【0026】含フッ素重合体の屈折率はフッ素原子の含
有量と共にほぼリニアに低下し、層としての屈折率はミ
クロボイドの含有量の増加と共にさらに低下する。この
両方のたし合わせとしての層の屈折率を充分に低くする
ためには、含フッ素重合体が0.35重量分率以上、
0.75重量分率以下のフッ素原子を含み、含フッ素重
合体微粒子からなる層が0.10体積分率以上、0.5
0体積分率以下のミクロボイドを含むことが必要とな
る。
【0027】本発明における反射防止膜の重合体粒子に
は結晶性、非晶性のいずれのものも用いる事ができる。
これまで結晶性を有する重合体粒子は光線透過率を低減
させるために光学材料の膜としては用いる事ができなか
ったが、光の波長よりも充分に小さな粒径を有する微粒
子を用いる事によって、結晶性を有するものであっても
光線透過率を低減する事無く反射防止膜として用いる事
ができる。
【0028】微粒子積層でミクロボイドを残存させるた
めには、用いる微粒子のガラス転移点は製膜温度以上で
あることが好ましいが、ガラス転移温度が高いと粒子の
融着が妨げられ連続膜が形成されないため膜強度が悪化
する。そこで発明者らの鋭意検討の結果、微粒子積層体
のミクロボイドを残存させつつ膜強度および付着性を付
与する有効な手段を見いだした。
【0029】すなわち、ガラス転移点の異なる微粒子の
ブレンドである。ブレンド微粒子を積層後製膜温度をブ
レンド粒子の内最も低いガラス転移点付近とすることで
ガラス転移点の低い粒子がわずかに変形して結着剤の役
目を果たし、粒子間の付着性が改良されるため十分な膜
強度が付与できる。但し、ブレンドする微粒子のガラス
転位点が極めて近いと全ての微粒子が変形してミクロボ
イドが減少してしまうため、ガラス転位点は最低5 C異
なっていることが必要であり、ガラス転位点の幅や製膜
温度のゆらぎを考慮すると20 C以上異なっていること
が好ましい。
【0030】また、これらのブレンド粒子に相互反応可
能な熱架橋基を導入することによっても粒子間の共有結
合生成による膜強度改良が可能である。熱架橋性基とし
て好適に使用できるものとしては、熱により反応する官
能基であれば特に限定はなく、例えば、イソシアナート
基、ブロックイソシアナート基、エポキシ基、アジリジ
ン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、
ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基、活性メ
チレン基を有する化合物のほか、ビニルスルホン酸、酸
無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテ
ル化メチロール、エステル、ウレタンなどから選ばれる
官能基を含む粒子を挙げることができる。 また、本発
明において熱架橋基とは、上記化合物に限らず上記官能
基が熱で分解した結果反応性を示すものであってもよ
い。使用する熱架橋基導入粒子は相互反応可能な基を導
入した2種以上をブレンドすることが好ましいが、イソ
シアナート基、活性メチレン基など自己架橋が可能な基
についてはブレンドの必要はない。
【0031】十分な膜強度付与のためには架橋基導入粒
子は多い方がよいが、全ての粒子に導入されている必要
はなく、全粒子の10%以上であれば十分である。
【0032】また、これらの微粒子の少なくとも一種を
シランカップリング処理をすることによっても膜強度の
改良が可能である。
【0033】但し、これらの熱架橋基の導入やシランカ
ップリング処理により素材自体の屈折率が若干上昇す
る。その対策として、微粒子をコア−シェル化してコア
部にはフッ素含量の多い重合体を使用し、シェル部に熱
架橋基を導入するかシランカップリング剤と反応可能な
官能基を有する重合体とすることが有効である。
【0034】このような低屈折率を有する微粒子層は、
図1に示す単層膜だけでなく、多層膜の最上層として用
いる事もできる。図2に、基材フィルム上に基材の屈折
率よりも高い屈折率を有する層2を設け、さらにその上
に含フッ素重合体微粒子を含む層を設けた反射防止膜を
示す。このように多層化する事によってより広い波長領
域において有効な反射防止膜を得る事は、従来の技術と
同様な原理に基づくものである。例えば、特開昭59−
50401号公報に示されているように、2層膜では、
基材と接する第一層の膜の屈折率n1と膜厚d1および
第一層と接する第2層の屈折率n2と膜厚d2が以下の
関係を満たすようにする事によって、反射防止膜として
の作用が最適化される。このような多層膜による反射防
止条件については古くから公知である。 第1層 mλ/4×0.7<n1d1<mλ/4×1.3 第2層 nλ/4×0.7<n2d2<nλ/4×1.3 ただし、mは正整数、nは奇の正整数である。
【0035】本発明の反射防止膜を形成する基材として
は、各種のプラスチックフィルムが使用でき、セルロー
ス誘導体(例えば、トリアセチル−(TAC)、ジアセ
チル−、プロピオニル−、ブタノイル−、アセチルプロ
ピオニル−アセテート、ニトロ−など)、ポリアミド、
ポリカーボネート、特公昭48−40414号に記載の
ポリエステル(特にポリエチレンテレフタレート、ぽり
−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、
ポリエチレン1,2−ジフェノキシエタン−4,4−ジ
カルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレートなど)、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリスル
フォン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、ポ
リエーテルイミド、ポリメチルメタクリレート等のよう
な各種透明樹脂が好ましく用いられる。
【0036】また、多層膜として用いる場合には、高屈
折率層の素材として、以下のようなものが用いられる。
【0037】有機材料としては比較的屈折率の高い被膜
形成性物質、たとえばポリスチレン、ポリスチレン共重
合体、ポリカーボネート、ポリスチレン以外の芳香環、
複素環、脂環式環状基、またはフッ素以外のハロゲン基
を有する各種重合体組成物、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、ないしエポキシ樹脂などを硬化剤とする各種熱硬
化性樹脂形成性組成物、脂環式ないしは芳香族イソシア
ネートおよびまたはこれらとポリオールからなるウレタ
ン形成性組成物、および上記の化合物に2重結合を導入
することにより、ラジカル硬化を可能にした各種変性樹
脂またはプレポリマを含む組成物などが好ましく用いら
れる。また無機系微粒子を分散させた有機材料としては
一般に無機系微粒子が高屈折率を有するため有機材料単
独で用いられる場合よりも低屈折率ものも用いられる。
上記に述べた有機材料の他、アクリル系を含むビニル系
共重合体、ポリエステル(アルキドを含む)系重合体、
繊維素系重合体、ウレタン系重合体、およびこれらを硬
化せしめる各種の硬化剤、硬化性官能基を有する組成物
など透明性があり無機系微粒子を安定に分散せしめる各
種の有機材料が使用可能である。さらに有機置換された
ケイ素系化合物をこれに含めることができる。
【0038】これらのケイ素系化合物は一般式 R1a R2b SiX4-(a b) (ここでR1 、R2 は各々アルキル基、アルケニル基、
アリル基、またはハロゲン基、エポキシ基、アミノ基、
メルカプト基、メタクリルオキシ基ないしシアノ基を有
する炭化水素基。Xはアルコキシル、アルコキシアルコ
キシル、ハロゲンないしアシルオキシ基から選ばれた加
水分解可能な置換基。a、bは各々0、1または2でか
つa+bが1または2である。)であらわされる化合物
ないしはその加水分解生成物である。
【0039】これに分散される無機化合物としてはアル
ミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモンなど
の金属元素の酸化物が好ましく用いられる。これらは微
粒子状で粉末ないしは水および/またはその他の溶媒中
へのコロイド状分散体として提供されるものである。こ
れらは上記の有機材料または有機ケイ素化合物中に混合
分散される。
【0040】被膜形成性で溶剤に分散し得るか、それ自
身が液状である無機系材料としては各種元素のアルコキ
シド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物
がありこれらの好適な例としては、チタンテトラエトキ
シド、チタンテトラ−i−プロポキシド、チタンテトラ
−n−プロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、
チタンテトラ−sec −ブトキシド、チタンテトラ−tert
−ブトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニ
ウムトリ−i−プロポキシド、アルミニウムトリブトキ
シド、アンチモントリエトキシド、アンチモントリブト
キシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウム
テトラ−i−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−
プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、
ジルコニウムテトラ−sec −ブトキシド、ジルコニウム
テトラ−tert−ブトキシドなどの金属アルコレート化合
物、さらにはジ−イソプロポキシチタニウムビスアセチ
ルアセトネート、ジ−ブトキシチタニウムビスアセチル
アセトネート、ジ−エトキシチタニウムビスアセチルア
セトネート、ビスアセチルアセトンジルコニウム、アル
ミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムジ−n−
ブトキシドモノエチルアセトアセテート、アルミニウム
ジ−i−プロポキシドモノメチルアセトアセテート、ト
リ−n−ブトキシドジルコニウムモノエチルアセトアセ
テートなどのキレート化合物、さらには炭酸ジルコニー
ルアンモニウム、あるいはジルコニウムを主成分とする
活性無機ポリマなどをあげることができる。上記に述べ
た他に、屈折率が比較的低いが上記の化合物と併用でき
るものとしてとくに各種のアルキルシリケート類もしく
はその加水分解物、微粒子状シリカとくにコロイド状に
分散したシリカゲルが用いられる。
【0041】本発明の低屈折率反射防止層は一般によく
知られた方法、例えばディップコート法、エアーナイフ
コート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイ
ヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許
第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用
するエクストルージョンコート法等により塗布すること
ができる。また必要に応じて、米国特許第2,761,
791号、3,508,947号、2,941,898
号、及び3,526,528号明細書、原崎勇次著「コ
ーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)
等に記載された方法により2層以上の層を同時に塗布す
ることができる。
【0042】本発明の低屈折率反射防止層は、中間層と
してハードコート層、防湿、帯電防止層等を設ける事も
できる。ハードコート層としては、アクリル系、ウレタ
ン系、エポキシ系のポリマーの他に、シリカ系の物が使
用できる。
【0043】本発明の低屈折率反射防止膜層の表面に有
機、無機化合物によって凹凸を形成し、外光を散乱させ
て景色等の写り込みを防ぐアンチグレア効果を付与する
こともできる。また、この反射防止膜は単独であるいは
アンチグレア効果を併用して液晶表示装置(LCD)、
プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッ
センスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CR
T)などの画像表示装置に適用し、外光の反射を防止す
ることで、視認性を大幅に改良することができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 乳化重合により表1に示す微粒子(B−1〜B−5)を
得た。
【0045】
【表1】
【0046】これらの微粒子を表2の組成でブレンドし
た水溶液(E−1〜E−3)をトリアセチルセルロース
(TAC)フィルム上にスピンコータを用いて塗布し、
80 Cで30分乾燥し、含フッ素微粒子からなる膜厚1
00nmの低屈折率層を形成した。得られた膜(X−1
〜X−3)について屈折率、視感反射率の測定およびサ
ファイヤ針による膜強度測定を実施した。結果を表3に
示した。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】比較例1 実施例1で得られた微粒子を表2の(E−4〜E−7)
に示すとおり実施例1と同様にトリアセチルセルロース
(TAC)フィルム上にスピンコータを用いて塗布し、
80 Cで30分乾燥し、含フッ素微粒子からなる膜厚1
00nmの低屈折率層を形成した。得られた膜(X−4
〜X−7)について屈折率、視感反射率の測定およびサ
ファイヤ針による膜強度測定を実施した。結果を表3に
示した。
【0050】実施例2 TACフィルムに3重量%のポリスチレン(商品名:ト
ーポレックスGPPS525−51(三井東圧製)を含
むトルエン溶液をスピンコータを用いて塗布し、屈折率
1.585、膜厚160nmの高屈折率層を形成した。
続いて、高屈折率層上に実施例1と同様に表2に示す液
(E1〜E3)を塗布、乾燥し、得られた膜(X−8〜
X−10)について屈折率、視感反射率の測定およびサ
ファイヤ針による膜強度測定を実施した。結果を、表4
に示した。
【0051】
【表4】
【0052】本実施例から明らかなように、本発明の反
射防止膜は従来より用いられてきた多層蒸着型の反射防
止膜と同等の性能を有するだけでなく十分な膜強度を有
していることがわかる。
【0053】
【発明の効果】本発明ではポリマー微粒子をブレンドし
官能性基を導入することによって積層で生じた空隙を損
なうことなく、粒子間の付着性を改良することができ
る。これによって反射防止膜としての性能を悪化させる
ことなく膜強度、耐傷性等を改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の含フッ素重合体微粒子から成る層によ
る反射防止膜の断面図を示す。
【図2】本発明の含フッ素重合体微粒子から成る層と、
基材よりも高い屈折率を有する層から成る反射防止膜の
断面図を示す。
【符号の説明】
1:含フッ素重合体微粒子層 2:高屈折率層 3:基材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が共に200nm以下の、ガラ
    ス転位点の異なる2種以上の重合体微粒子を含む層を有
    し、該微粒子の少なくとも1種は含フッ素重合体である
    とともに、この層が2個以上の該微粒子が積み重なるこ
    とで微粒子間にミクロボイドを含有させた低屈折率層で
    あることを特徴とする反射防止膜。
  2. 【請求項2】 該微粒子の少なくとも一種が熱架橋性基
    が共重合されている重合体から成ることを特徴とする請
    求項1に記載の反射防止膜。
  3. 【請求項3】 該微粒子の少なくとも一種がシランカッ
    プリング処理されていることを特徴とする請求項1に記
    載の反射防止膜。
  4. 【請求項4】 該微粒子の少なくとも一種がコア―シェ
    ル構造を有することを特徴とする請求項2または3に記
    載の反射防止膜。
  5. 【請求項5】 形成された低屈折層が少なくとも0.3
    重量分率以上のフッ素原子を含むことを特徴とする請求
    項1に記載の反射防止膜。
  6. 【請求項6】 該低屈折率層がそれよりも高い屈折率を
    有する層の上に形成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の反射防止膜。
  7. 【請求項7】 該微粒子の少なくとも一種がパーフルオ
    ロ―2,2―ジメチル―1,3―ジオキソールの単独重
    合体或いはテトラフルオロエチレンとの共重合体を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
  8. 【請求項8】 表面がアンチグレア処理されていること
    を特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
  9. 【請求項9】 請求項1の反射防止膜を配置した表示装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項1の反射防止膜をガラス転移点
    の低い重合体微粒子のガラス転移温度より高く、かつガ
    ラス転移点の高い重合体微粒子のガラス転移温度より低
    い温度で熱処理する製造方法。
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