JPH09223475A - 電磁偏向器、及び該偏向器を用いた荷電粒子線転写装置 - Google Patents
電磁偏向器、及び該偏向器を用いた荷電粒子線転写装置Info
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- JPH09223475A JPH09223475A JP8030253A JP3025396A JPH09223475A JP H09223475 A JPH09223475 A JP H09223475A JP 8030253 A JP8030253 A JP 8030253A JP 3025396 A JP3025396 A JP 3025396A JP H09223475 A JPH09223475 A JP H09223475A
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- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
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- H01J37/147—Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path
- H01J37/1471—Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path for centering, aligning or positioning of ray or beam
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コアの直径や長さを大きくすることなく偏向
感度が一様な領域を大きくできる電磁偏向器を提供す
る。 【解決手段】 軸対称な円筒状のコア18の内側に、光
軸AXを挟んで対称に所定間隔で1対のコイル19a,
19bを平行に配置する。コイル19a,19bの間で
磁場の弱い領域に対向するように、コイル19a,19
bの面積より小さい面積の1対のコイル20a,20
c、及び1対のコイル20b,20dを配置し、コイル
19a,19b及びコイル20a〜20dにそれぞれ電
流を流すことによって、それらのコイルの間に入射する
電子線をそれらのコイルに平行な方向に偏向する。
感度が一様な領域を大きくできる電磁偏向器を提供す
る。 【解決手段】 軸対称な円筒状のコア18の内側に、光
軸AXを挟んで対称に所定間隔で1対のコイル19a,
19bを平行に配置する。コイル19a,19bの間で
磁場の弱い領域に対向するように、コイル19a,19
bの面積より小さい面積の1対のコイル20a,20
c、及び1対のコイル20b,20dを配置し、コイル
19a,19b及びコイル20a〜20dにそれぞれ電
流を流すことによって、それらのコイルの間に入射する
電子線をそれらのコイルに平行な方向に偏向する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線を偏向
するための電磁偏向器、及びこの電磁偏向器を備えた荷
電粒子線転写装置に関し、例えば4GビットDRAM以
降の高密度の微細パターンを高いスループットで半導体
ウエハ上に転写するための荷電粒子線転写装置に適用し
て卓効あるものである。
するための電磁偏向器、及びこの電磁偏向器を備えた荷
電粒子線転写装置に関し、例えば4GビットDRAM以
降の高密度の微細パターンを高いスループットで半導体
ウエハ上に転写するための荷電粒子線転写装置に適用し
て卓効あるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、転写パターンの解像度の向上とス
ループット(生産性)の向上との両立を可能とした荷電
粒子線転写装置の検討が進められている。このような転
写装置としては、従来より1ダイ(1枚のウエハに形成
される多数の集積回路の1個分に相当する。)又は複数
ダイ分のパターンをマスクから、荷電粒子線に感光する
レジストが塗布されたウエハ等の基板上へ一括して転写
する一括転写方式の装置が検討されていた。ところが、
一括転写方式は、転写の原版となるマスクの製作が困難
で、且つ1ダイ分以上の大きな光学フィールド内で荷電
粒子光学系(以下、単に「光学系」と呼ぶ)の収差を所
定値以下に収めることが難しい。
ループット(生産性)の向上との両立を可能とした荷電
粒子線転写装置の検討が進められている。このような転
写装置としては、従来より1ダイ(1枚のウエハに形成
される多数の集積回路の1個分に相当する。)又は複数
ダイ分のパターンをマスクから、荷電粒子線に感光する
レジストが塗布されたウエハ等の基板上へ一括して転写
する一括転写方式の装置が検討されていた。ところが、
一括転写方式は、転写の原版となるマスクの製作が困難
で、且つ1ダイ分以上の大きな光学フィールド内で荷電
粒子光学系(以下、単に「光学系」と呼ぶ)の収差を所
定値以下に収めることが難しい。
【0003】そこで、最近ではマスク上の転写用のパタ
ーン内から1ダイに相当する大きさよりも小さく収差が
問題とならない視野(以下、「副視野」という)を選択
して荷電粒子線を照射し、マスク上でその副視野を移動
することによってその転写用のパターンを順次その基板
上に転写する分割転写方式の装置が提案されている。こ
の分割転写方式では、その副視野をマスク上で移動させ
るために、サドル型又はトロイダル型の電磁偏向器が使
用されていた。
ーン内から1ダイに相当する大きさよりも小さく収差が
問題とならない視野(以下、「副視野」という)を選択
して荷電粒子線を照射し、マスク上でその副視野を移動
することによってその転写用のパターンを順次その基板
上に転写する分割転写方式の装置が提案されている。こ
の分割転写方式では、その副視野をマスク上で移動させ
るために、サドル型又はトロイダル型の電磁偏向器が使
用されていた。
【0004】図6は、従来のサドル型の電磁偏向器を示
し、この図6において、強磁性体よりなる円筒状のコア
50の内側に密着するように、且つ対向するように1対
のループ状のコイル51a,51bが取り付けられてい
る。そして、コア50の中心を電子光学系の光軸AXに
合わせた状態で、コイル51a,51bに所定の電流を
流すことによって、コイル51a及び51bを貫く磁場
が発生し、光軸AXに沿ってコア50の内部を通過する
電子線EBがその磁場に垂直な方向に偏向される。
し、この図6において、強磁性体よりなる円筒状のコア
50の内側に密着するように、且つ対向するように1対
のループ状のコイル51a,51bが取り付けられてい
る。そして、コア50の中心を電子光学系の光軸AXに
合わせた状態で、コイル51a,51bに所定の電流を
流すことによって、コイル51a及び51bを貫く磁場
が発生し、光軸AXに沿ってコア50の内部を通過する
電子線EBがその磁場に垂直な方向に偏向される。
【0005】また、上述の分割転写方式に使用される結
像光学系は、できるだけ大きな視野で諸収差の小さいこ
とが望まれる。そのような従来の結像光学系としては、
対称磁気ダブレット方式、又はPREVAIL(Projec
tion Lithography with Variable Axis Immersion Len
s)方式等が知られている。これらの内で、前者の対称
磁気ダブレット方式とは、対物レンズを上側のレンズと
下側のレンズとより構成し、それら2つのレンズで所定
の対称条件を満たして収差を除去する方式である。ま
た、後者のPREVAIL方式は、対物レンズの軸を偏
向器による偏向磁場を用いて動かすことによって、広い
視野にしたときの収差を小さくすると共に、その対物レ
ンズとして転写対象の基板がレンズの内側に収まる所謂
インレンズ型のレンズを使用する方式である。
像光学系は、できるだけ大きな視野で諸収差の小さいこ
とが望まれる。そのような従来の結像光学系としては、
対称磁気ダブレット方式、又はPREVAIL(Projec
tion Lithography with Variable Axis Immersion Len
s)方式等が知られている。これらの内で、前者の対称
磁気ダブレット方式とは、対物レンズを上側のレンズと
下側のレンズとより構成し、それら2つのレンズで所定
の対称条件を満たして収差を除去する方式である。ま
た、後者のPREVAIL方式は、対物レンズの軸を偏
向器による偏向磁場を用いて動かすことによって、広い
視野にしたときの収差を小さくすると共に、その対物レ
ンズとして転写対象の基板がレンズの内側に収まる所謂
インレンズ型のレンズを使用する方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
において、トロイダル型あるいはサドル型の電磁偏向器
を使用する場合、その電磁偏向器のコアの直径を大きく
し、且つそのコアの長さを長くしないと、そのコアの内
部で一様な偏向感度(コイルに流す単位電流当たりの荷
電粒子線に対する偏向角の変化量)が得られる領域を必
要な大きさにできないという不都合があった。しかし、
そのコアの直径を大きくすると偏向感度が低下して荷電
粒子線を偏向歪なく大きく偏向するのが困難となり、そ
のコアを長くして電磁偏向器を光軸方向に長くすると、
マスクと基板との間隔が長くなって、空間電荷効果によ
るぼけが大きくなるという不都合があった。
において、トロイダル型あるいはサドル型の電磁偏向器
を使用する場合、その電磁偏向器のコアの直径を大きく
し、且つそのコアの長さを長くしないと、そのコアの内
部で一様な偏向感度(コイルに流す単位電流当たりの荷
電粒子線に対する偏向角の変化量)が得られる領域を必
要な大きさにできないという不都合があった。しかし、
そのコアの直径を大きくすると偏向感度が低下して荷電
粒子線を偏向歪なく大きく偏向するのが困難となり、そ
のコアを長くして電磁偏向器を光軸方向に長くすると、
マスクと基板との間隔が長くなって、空間電荷効果によ
るぼけが大きくなるという不都合があった。
【0007】また、従来の分割転写方式の荷電粒子線転
写装置で、結像光学系として対称磁気ダブレット方式の
光学系を使用した場合、マスク上の副視野内での像面湾
曲あるいは非点収差の残留誤差、又はコマ収差を所定の
許容範囲内に収めるためには、マスクと基板との間隔を
あまり短くできなかった。一方、結像光学系としてPR
EVAIL方式の光学系を使用した場合でも、マスク上
の副視野内での残留歪を小さくするためには、マスクと
基板との間隔をあまり短くできなかった。そのマスクと
基板との間隔が長いと、空間電荷効果による荷電粒子線
のぼけが大きくなるので、小さいビーム電流で転写せざ
るを得ず、結果としてスループットを高められないとい
う不都合があった。
写装置で、結像光学系として対称磁気ダブレット方式の
光学系を使用した場合、マスク上の副視野内での像面湾
曲あるいは非点収差の残留誤差、又はコマ収差を所定の
許容範囲内に収めるためには、マスクと基板との間隔を
あまり短くできなかった。一方、結像光学系としてPR
EVAIL方式の光学系を使用した場合でも、マスク上
の副視野内での残留歪を小さくするためには、マスクと
基板との間隔をあまり短くできなかった。そのマスクと
基板との間隔が長いと、空間電荷効果による荷電粒子線
のぼけが大きくなるので、小さいビーム電流で転写せざ
るを得ず、結果としてスループットを高められないとい
う不都合があった。
【0008】本発明は斯かる点に鑑み、コアの直径や長
さを大きくすることなく偏向感度が一様な領域を大きく
できる電磁偏向器を提供することを第1の目的とする。
更に本発明は、マスクに形成されたパターン上で副視野
(荷電粒子線の照射領域)を連続的、又は間欠的に移動
することによって、そのパターンを転写対象の基板上に
転写する際に、そのように偏向感度が一様な領域の大き
い電磁偏向器を使用することによって、転写歪を大きく
することなくマスクと基板との間隔を短くできる荷電粒
子線転写装置を提供することを第2の目的とする。
さを大きくすることなく偏向感度が一様な領域を大きく
できる電磁偏向器を提供することを第1の目的とする。
更に本発明は、マスクに形成されたパターン上で副視野
(荷電粒子線の照射領域)を連続的、又は間欠的に移動
することによって、そのパターンを転写対象の基板上に
転写する際に、そのように偏向感度が一様な領域の大き
い電磁偏向器を使用することによって、転写歪を大きく
することなくマスクと基板との間隔を短くできる荷電粒
子線転写装置を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による電磁偏向器
は、例えば図3及び図4に示すように、円筒状のコア
(6;18)の内側に1対のコイル(7a,7b;19
a,19b)を対向するように平行に設置し、それら1
対のコイルに同一方向に通電することによってそれら一
対のコイルの間を通過する荷電粒子線をそれらコイルと
平行な方向に偏向するものである。
は、例えば図3及び図4に示すように、円筒状のコア
(6;18)の内側に1対のコイル(7a,7b;19
a,19b)を対向するように平行に設置し、それら1
対のコイルに同一方向に通電することによってそれら一
対のコイルの間を通過する荷電粒子線をそれらコイルと
平行な方向に偏向するものである。
【0010】斯かる本発明の電磁偏向器によれば、例え
ばコア(6)内の1対のコイル(7a,7b)に電流を
流すことによって、これらのコイルを貫く磁場が発生
し、これらのコイルの間を通過する荷電粒子線は、これ
らのコイルに平行な方向(その磁場に垂直な方向)に偏
向される。このとき、その一対のコイル(7a,7b)
の間隔を狭くすれば、磁場が強くなって偏向感度が上が
ると共に、磁場が一様になるため、偏向感度が一様とみ
なせる領域が広くなる。
ばコア(6)内の1対のコイル(7a,7b)に電流を
流すことによって、これらのコイルを貫く磁場が発生
し、これらのコイルの間を通過する荷電粒子線は、これ
らのコイルに平行な方向(その磁場に垂直な方向)に偏
向される。このとき、その一対のコイル(7a,7b)
の間隔を狭くすれば、磁場が強くなって偏向感度が上が
ると共に、磁場が一様になるため、偏向感度が一様とみ
なせる領域が広くなる。
【0011】この場合、コア(18)の内側に1対のコ
イル(19a,19b)の少なくとも一方に近接して、
このコイルよりも磁束面積の小さい補助コイル(20
a)を設けるようにしてもよい。また、その補助コイル
も対(20a,20c)にして設けることが望ましい。
例えば偏向感度が平均値より低い領域にその補助コイル
(20a,20c)を設けて、偏向感度を均一化するこ
とによって、偏向感度が均一とみなせる領域を広くでき
ると共に、偏向感度の均一性が高められる。
イル(19a,19b)の少なくとも一方に近接して、
このコイルよりも磁束面積の小さい補助コイル(20
a)を設けるようにしてもよい。また、その補助コイル
も対(20a,20c)にして設けることが望ましい。
例えば偏向感度が平均値より低い領域にその補助コイル
(20a,20c)を設けて、偏向感度を均一化するこ
とによって、偏向感度が均一とみなせる領域を広くでき
ると共に、偏向感度の均一性が高められる。
【0012】次に、本発明による荷電粒子線転写装置
は、例えば図1、図2及び図5に示すように、本発明の
電磁偏向器(6〜8,18,19)を備え、転写用パタ
ーンが所定方向に複数個の視野(41A,41B,41
C)に分割されて形成されたマスク(M)から選択され
た1つの視野(41A)上でその電磁偏向器のその1対
のコイル(7,8,19)に平行な方向に沿って荷電粒
子線を連続的、又は間欠的に移動する走査系(6〜8,
10,18,19,21,30)と、その選択された視
野(41A)を通過した荷電粒子線を転写対象の基板
(W)上で結像する結像系(22,23)と、を有し、
マスク上の各視野(41A,41B,41C)毎にそれ
ぞれ荷電粒子線を移動することによって当該視野内のパ
ターンを基板(W)上に転写するものである。
は、例えば図1、図2及び図5に示すように、本発明の
電磁偏向器(6〜8,18,19)を備え、転写用パタ
ーンが所定方向に複数個の視野(41A,41B,41
C)に分割されて形成されたマスク(M)から選択され
た1つの視野(41A)上でその電磁偏向器のその1対
のコイル(7,8,19)に平行な方向に沿って荷電粒
子線を連続的、又は間欠的に移動する走査系(6〜8,
10,18,19,21,30)と、その選択された視
野(41A)を通過した荷電粒子線を転写対象の基板
(W)上で結像する結像系(22,23)と、を有し、
マスク上の各視野(41A,41B,41C)毎にそれ
ぞれ荷電粒子線を移動することによって当該視野内のパ
ターンを基板(W)上に転写するものである。
【0013】斯かる本発明の転写装置によれば、マスク
(M)は例えばパターン形成領域の短辺方向の長さ、又
はその長さの整数分の1を長手方向の幅とする複数個の
視野(41A,41B,41C)に分割され、その内か
ら選択された1つの視野(41A)上で、その視野(4
1A)の短辺方向の幅と等しいか、又は僅かに長い照射
領域(副視野)(9)に荷電粒子線が照射される。そし
て、この照射領域(9)をその走査系によってその視野
(41A)の長手方向に連続的に走査するか、又は所定
幅ずつ間欠的にステップ・アンド・リピート方式で移動
することによって、対応する基板(W)上にその視野
(41A)のパターンが転写される。そして、例えばマ
スク(M)及び基板(W)を複数個の視野(41A,4
1B,41C)の短辺方向に機械的にステージを介して
移動させながら、各視野毎の転写を繰り返すことによっ
て、それら複数個の視野(41A,41B,41C)の
パターンが基板(W)上に転写される。
(M)は例えばパターン形成領域の短辺方向の長さ、又
はその長さの整数分の1を長手方向の幅とする複数個の
視野(41A,41B,41C)に分割され、その内か
ら選択された1つの視野(41A)上で、その視野(4
1A)の短辺方向の幅と等しいか、又は僅かに長い照射
領域(副視野)(9)に荷電粒子線が照射される。そし
て、この照射領域(9)をその走査系によってその視野
(41A)の長手方向に連続的に走査するか、又は所定
幅ずつ間欠的にステップ・アンド・リピート方式で移動
することによって、対応する基板(W)上にその視野
(41A)のパターンが転写される。そして、例えばマ
スク(M)及び基板(W)を複数個の視野(41A,4
1B,41C)の短辺方向に機械的にステージを介して
移動させながら、各視野毎の転写を繰り返すことによっ
て、それら複数個の視野(41A,41B,41C)の
パターンが基板(W)上に転写される。
【0014】この場合、荷電粒子線(副視野)はマスク
M上で各視野の長手方向に大きく偏向する必要がある
が、各視野の短辺方向には大きく偏向する必要はなく、
各視野の短辺方向に対する荷電粒子線の走査領域の幅は
数mm程度もあれば十分である。そのため、コア内にそ
の荷電粒子線の走査方向に平行に1対のコイルを配置す
る本発明の電磁偏向器は、本発明の荷電粒子線転写装置
に好適である。また、その一対のコイルの間隔を狭くで
きるため、偏向感度が向上し、且つ偏向感度の一様性も
良くなる。
M上で各視野の長手方向に大きく偏向する必要がある
が、各視野の短辺方向には大きく偏向する必要はなく、
各視野の短辺方向に対する荷電粒子線の走査領域の幅は
数mm程度もあれば十分である。そのため、コア内にそ
の荷電粒子線の走査方向に平行に1対のコイルを配置す
る本発明の電磁偏向器は、本発明の荷電粒子線転写装置
に好適である。また、その一対のコイルの間隔を狭くで
きるため、偏向感度が向上し、且つ偏向感度の一様性も
良くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図1〜図5を参照して説明する。本例は分割転写
方式の電子線縮小転写装置、及びこの転写装置で使用さ
れている電磁偏向器に本発明を適用したものである。先
ず、図1は本例の電子線縮小転写装置の概略構成を示
し、この図1において、光学系(電子光学系)の光軸A
Xに垂直にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙
面に垂直にY軸を、図1の紙面に平行にX軸を取って説
明する。電子銃1から放出された電子線EBは、コンデ
ンサレンズ2を介してビーム成形アパーチャ3上に照射
されて、断面形状がY方向に長い矩形に成形される。ビ
ーム成形アパーチャ3によって成形された電子線EB
は、コンデンサレンズ4及び5によってで平行ビームと
されて、コア6及びコイル7よりなる走査用の電磁偏向
器によってX方向に偏向された後、コア6及びコイル8
よりなる振り戻し用の電磁偏向器によって光軸AXに平
行にされて、マスクMの1つの主視野(図5参照)上の
副視野9に導かれる。コイル7,8に対する電流、即ち
それらに対応する電磁偏向器における偏向量は、装置全
体の動作を統轄制御する主制御系11が偏向量設定部1
0を介して設定する。
につき図1〜図5を参照して説明する。本例は分割転写
方式の電子線縮小転写装置、及びこの転写装置で使用さ
れている電磁偏向器に本発明を適用したものである。先
ず、図1は本例の電子線縮小転写装置の概略構成を示
し、この図1において、光学系(電子光学系)の光軸A
Xに垂直にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙
面に垂直にY軸を、図1の紙面に平行にX軸を取って説
明する。電子銃1から放出された電子線EBは、コンデ
ンサレンズ2を介してビーム成形アパーチャ3上に照射
されて、断面形状がY方向に長い矩形に成形される。ビ
ーム成形アパーチャ3によって成形された電子線EB
は、コンデンサレンズ4及び5によってで平行ビームと
されて、コア6及びコイル7よりなる走査用の電磁偏向
器によってX方向に偏向された後、コア6及びコイル8
よりなる振り戻し用の電磁偏向器によって光軸AXに平
行にされて、マスクMの1つの主視野(図5参照)上の
副視野9に導かれる。コイル7,8に対する電流、即ち
それらに対応する電磁偏向器における偏向量は、装置全
体の動作を統轄制御する主制御系11が偏向量設定部1
0を介して設定する。
【0016】マスクM上の副視野9を通過して光軸AX
に平行に進む電子線EBは、走査用の静電偏向器16、
及び振り戻し用の静電偏向器17を経て、コア18及び
コイル19,20よりなる走査用の電磁偏向器によって
X方向に偏向された後、コイル21を含む振り戻し用の
電磁偏向器によって偏向されて光軸AXに沿って進む。
その後、電子線EBは投影レンズ22によってクロスオ
ーバCOを結んだ後、対物レンズ23によって縮小倍率
β(βは例えば1/4)で反転縮小される。
に平行に進む電子線EBは、走査用の静電偏向器16、
及び振り戻し用の静電偏向器17を経て、コア18及び
コイル19,20よりなる走査用の電磁偏向器によって
X方向に偏向された後、コイル21を含む振り戻し用の
電磁偏向器によって偏向されて光軸AXに沿って進む。
その後、電子線EBは投影レンズ22によってクロスオ
ーバCOを結んだ後、対物レンズ23によって縮小倍率
β(βは例えば1/4)で反転縮小される。
【0017】その後、電子線EBは、コイル24を含む
走査用の電磁偏向器によってX方向に光軸AXから離れ
るように偏向され、コア25及びコイル26,27より
なる振り戻し用の電磁偏向器によって光軸AXに平行に
された後、8極の静電偏向器28を経て、電子線レジス
トが塗布されたウエハW上の露光領域29にほぼ垂直に
入射する。この場合、ウエハW上の露光領域29は、光
軸AXに関してマスクM上の副視野9の位置をほぼ対称
に−β倍した位置にあり、且つ露光領域29内の像は副
視野9内のパターンをβ倍で反転縮小した像である。
走査用の電磁偏向器によってX方向に光軸AXから離れ
るように偏向され、コア25及びコイル26,27より
なる振り戻し用の電磁偏向器によって光軸AXに平行に
された後、8極の静電偏向器28を経て、電子線レジス
トが塗布されたウエハW上の露光領域29にほぼ垂直に
入射する。この場合、ウエハW上の露光領域29は、光
軸AXに関してマスクM上の副視野9の位置をほぼ対称
に−β倍した位置にあり、且つ露光領域29内の像は副
視野9内のパターンをβ倍で反転縮小した像である。
【0018】本例の静電偏向器16,17はそれぞれX
方向に長い平板状の1対の電極を光軸AXを挟むよう
に、狭い間隔で平行に配置したものである(図2参
照)。本例では、後述のようにマスクM及びウエハWは
Y方向に機械的に相対的に走査されるが、それらの相対
位置が設計値から外れた場合に、ウエハW上での電子線
EBの照射位置をY方向に補正するために静電偏向器1
6及び17が使用される。また、ウエハW上に既に転写
されているパターンがマスクM上のパターンに対して相
対的に回転、又は位置ずれしているような場合には、そ
のような相対位置誤差(レジストレーション)を補正す
るために、ウエハW上での露光領域29の位置をX方
向、Y方向に微調整する必要のあることもある。そこ
で、このように露光領域29の位置を微調整するために
8極の静電偏向器28が使用される。この場合の位置の
調整量は最大でも5μm程度と小さいため、振り戻しは
行うことなく1段の静電偏向器28を使用した。これら
の静電偏向器16,17,28の動作は主制御系11を
介して不図示の駆動部によって制御される。
方向に長い平板状の1対の電極を光軸AXを挟むよう
に、狭い間隔で平行に配置したものである(図2参
照)。本例では、後述のようにマスクM及びウエハWは
Y方向に機械的に相対的に走査されるが、それらの相対
位置が設計値から外れた場合に、ウエハW上での電子線
EBの照射位置をY方向に補正するために静電偏向器1
6及び17が使用される。また、ウエハW上に既に転写
されているパターンがマスクM上のパターンに対して相
対的に回転、又は位置ずれしているような場合には、そ
のような相対位置誤差(レジストレーション)を補正す
るために、ウエハW上での露光領域29の位置をX方
向、Y方向に微調整する必要のあることもある。そこ
で、このように露光領域29の位置を微調整するために
8極の静電偏向器28が使用される。この場合の位置の
調整量は最大でも5μm程度と小さいため、振り戻しは
行うことなく1段の静電偏向器28を使用した。これら
の静電偏向器16,17,28の動作は主制御系11を
介して不図示の駆動部によって制御される。
【0019】また、コイル19,20,21,24,2
6,27に対する電流、即ちそれらに対応する電磁偏向
器における偏向量も、主制御系11が偏向量設定部30
を介して設定する。図1において、マスクMはマスクス
テージ12内にXY平面と平行に取り付けられ、マスク
ステージ12は、マスクベース13上でマスクステージ
駆動系15によりY方向に連続移動し、X方向にステッ
プ移動できるように構成されている。マスクステージ1
2のX方向の位置はレーザ干渉計14Xで検出され主制
御系11に出力される。
6,27に対する電流、即ちそれらに対応する電磁偏向
器における偏向量も、主制御系11が偏向量設定部30
を介して設定する。図1において、マスクMはマスクス
テージ12内にXY平面と平行に取り付けられ、マスク
ステージ12は、マスクベース13上でマスクステージ
駆動系15によりY方向に連続移動し、X方向にステッ
プ移動できるように構成されている。マスクステージ1
2のX方向の位置はレーザ干渉計14Xで検出され主制
御系11に出力される。
【0020】一方、ウエハWは、可動ステージ32上の
試料台31上にXY平面と平行に保持されている。試料
台31は、可動ステージ32に連結されたウエハステー
ジ駆動系34によりY方向に連続移動できると共に、X
方向にステップ移動できるように構成されている。試料
台31のX方向の位置は、レーザ干渉計33Xで検出さ
れて主制御系11に出力される。
試料台31上にXY平面と平行に保持されている。試料
台31は、可動ステージ32に連結されたウエハステー
ジ駆動系34によりY方向に連続移動できると共に、X
方向にステップ移動できるように構成されている。試料
台31のX方向の位置は、レーザ干渉計33Xで検出さ
れて主制御系11に出力される。
【0021】図2は図1の装置を−X方向に見た側面図
を示し、この図2に示すように、マスクステージ12の
Y方向の位置は2箇所のレーザ干渉計14Y1,14Y
2で検出されて、図1の主制御系11に出力される。主
制御系11ではそれら2つの検出結果の平均値、及び差
分をそれぞれマスクステージ12のY方向の位置、及び
回転量とする。同様に、試料台31のY方向の位置も2
箇所のレーザ干渉計33Y1,33Y2で検出されて、
図1の主制御系11に出力され、主制御系11ではそれ
ら2つの検出結果の平均値、及び差分をそれぞれ試料台
31のY方向の位置、及び回転量とする。なお、図1で
はマスクM上の一点を光軸AXに平行に通過する電子線
の軌跡が示され、図2ではマスクM上の副視野9を光軸
AXに平行に通過する電子線束の軌跡が示されている。
を示し、この図2に示すように、マスクステージ12の
Y方向の位置は2箇所のレーザ干渉計14Y1,14Y
2で検出されて、図1の主制御系11に出力される。主
制御系11ではそれら2つの検出結果の平均値、及び差
分をそれぞれマスクステージ12のY方向の位置、及び
回転量とする。同様に、試料台31のY方向の位置も2
箇所のレーザ干渉計33Y1,33Y2で検出されて、
図1の主制御系11に出力され、主制御系11ではそれ
ら2つの検出結果の平均値、及び差分をそれぞれ試料台
31のY方向の位置、及び回転量とする。なお、図1で
はマスクM上の一点を光軸AXに平行に通過する電子線
の軌跡が示され、図2ではマスクM上の副視野9を光軸
AXに平行に通過する電子線束の軌跡が示されている。
【0022】図1に戻り、不図示の露光データ記憶装置
より、露光対象のマスクMのパターン構成や、ウエハW
上の複数の転写領域の配列の情報等の露光データが主制
御系11に供給される。この露光データに基づいて、主
制御系11は偏向量設定部10,30等を介して電子線
EBのX方向、及びY方向への偏向量を制御すると共
に、マスクステージ駆動系15及びウエハステージ駆動
系34を介してマスクM及びウエハWの位置及び移動速
度を制御することによって、ウエハW上の各転写領域に
それぞれ目標とするパターンの縮小像を転写する。
より、露光対象のマスクMのパターン構成や、ウエハW
上の複数の転写領域の配列の情報等の露光データが主制
御系11に供給される。この露光データに基づいて、主
制御系11は偏向量設定部10,30等を介して電子線
EBのX方向、及びY方向への偏向量を制御すると共
に、マスクステージ駆動系15及びウエハステージ駆動
系34を介してマスクM及びウエハWの位置及び移動速
度を制御することによって、ウエハW上の各転写領域に
それぞれ目標とするパターンの縮小像を転写する。
【0023】さて、ここで本例の電磁偏向器の構成につ
き詳細に説明する。先ず、図1のコア6及びコイル7よ
りなる電磁偏向器と、コア6及びコイル8よりなる電磁
偏向器について説明する。図3は、それらの電磁偏向器
を示し、この図3において、フェライト製の軸対称の円
筒型のコア6が、この中心軸が電子光学系の光軸AXに
合致するように配置されている。そして、コア6の内側
に光軸AXを挟んでY方向に沿って対称に所定間隔で、
XZ面に平行な1対のループ状のコイル7a,7bが配
置されている。コイル7a,7bの巻き数は1ターンで
もよいが、複数ターンでもよい。更に、XY平面内で光
軸AXからコイル7a,7bの両端を見込む円周角θ
は、一例として120°(=60°×2)程度である。
但し、コイル7a,7bの間隔をかなり狭くしたときに
は、その円周角θは120°より大きくなる。また、コ
ア6の内側のコイル7a,7bの下方に、これらのコイ
ルと平行に、且つ光軸AXを挟んで対称に1対のコイル
8a,8bが配置されている。コイル7a,7b及びコ
イル8a,8bを図1及び図2ではそれぞれコイル7及
びコイル8と総称している。
き詳細に説明する。先ず、図1のコア6及びコイル7よ
りなる電磁偏向器と、コア6及びコイル8よりなる電磁
偏向器について説明する。図3は、それらの電磁偏向器
を示し、この図3において、フェライト製の軸対称の円
筒型のコア6が、この中心軸が電子光学系の光軸AXに
合致するように配置されている。そして、コア6の内側
に光軸AXを挟んでY方向に沿って対称に所定間隔で、
XZ面に平行な1対のループ状のコイル7a,7bが配
置されている。コイル7a,7bの巻き数は1ターンで
もよいが、複数ターンでもよい。更に、XY平面内で光
軸AXからコイル7a,7bの両端を見込む円周角θ
は、一例として120°(=60°×2)程度である。
但し、コイル7a,7bの間隔をかなり狭くしたときに
は、その円周角θは120°より大きくなる。また、コ
ア6の内側のコイル7a,7bの下方に、これらのコイ
ルと平行に、且つ光軸AXを挟んで対称に1対のコイル
8a,8bが配置されている。コイル7a,7b及びコ
イル8a,8bを図1及び図2ではそれぞれコイル7及
びコイル8と総称している。
【0024】図3において、コア6及びコイル7a,7
bより走査用の電磁偏向器が構成され、コア6及びコイ
ル8a,8bより振り戻し用の電磁偏向器が構成されて
いる。即ち、コイル7a,7bにそれぞれ所定の電流を
流すことによって、Y方向(±Y方向)にコイル7a,
7bを貫くように磁場が発生し、光軸AXに平行にコイ
ル7a,7bの間に入射した電子線EBは、その磁場に
垂直なX方向(±X方向)に所定角度偏向されて、コア
8a,8bの間に向かう。このとき、コイル8a,8b
にそれぞれ対応する電流を流すことによって、Y方向に
コイル8a,8bを貫くように磁場が生成されて、コイ
ル8a,8bの間に入射した電子線EBは、その磁場に
垂直なX方向に偏向されて光軸AXに平行に進むように
なる。このように本例の電磁偏向器は、電子線EBをX
方向に大きく偏向することができる。
bより走査用の電磁偏向器が構成され、コア6及びコイ
ル8a,8bより振り戻し用の電磁偏向器が構成されて
いる。即ち、コイル7a,7bにそれぞれ所定の電流を
流すことによって、Y方向(±Y方向)にコイル7a,
7bを貫くように磁場が発生し、光軸AXに平行にコイ
ル7a,7bの間に入射した電子線EBは、その磁場に
垂直なX方向(±X方向)に所定角度偏向されて、コア
8a,8bの間に向かう。このとき、コイル8a,8b
にそれぞれ対応する電流を流すことによって、Y方向に
コイル8a,8bを貫くように磁場が生成されて、コイ
ル8a,8bの間に入射した電子線EBは、その磁場に
垂直なX方向に偏向されて光軸AXに平行に進むように
なる。このように本例の電磁偏向器は、電子線EBをX
方向に大きく偏向することができる。
【0025】この場合、コイル7a,7bは平行に近接
して配置されているため、コイル7a,7bの間で発生
する磁場の分布はほぼ一様であり、コイル7a,7bの
内部のほぼ全面で偏向感度(コイルに流す単位電流当た
りの荷電粒子線に対する偏向角の変化量)が一様とみな
すことができる。これはコイル8a,8bについても同
様である。従って、本例の電磁偏向器によれば、コア6
の直径や長さを大きくすることなく偏向感度が一様な領
域を従来例よりも大きくできる。更に、コイル8a,8
bの間隔を狭くすることによって、その偏向感度を従来
例よりも大きくすることができる。また、図3の2つの
電磁偏向器では、コア6が共通に使用されているため、
構成が簡略化されている。
して配置されているため、コイル7a,7bの間で発生
する磁場の分布はほぼ一様であり、コイル7a,7bの
内部のほぼ全面で偏向感度(コイルに流す単位電流当た
りの荷電粒子線に対する偏向角の変化量)が一様とみな
すことができる。これはコイル8a,8bについても同
様である。従って、本例の電磁偏向器によれば、コア6
の直径や長さを大きくすることなく偏向感度が一様な領
域を従来例よりも大きくできる。更に、コイル8a,8
bの間隔を狭くすることによって、その偏向感度を従来
例よりも大きくすることができる。また、図3の2つの
電磁偏向器では、コア6が共通に使用されているため、
構成が簡略化されている。
【0026】次に、図1のコア18及びコイル19,2
0よりなる電磁偏向器について説明する。図4は、その
電磁偏向器を示し、この図4において、フェライト製の
軸対称の円筒型のコア18が、この中心軸が光軸AXに
合致するように配置され、コア18の内側に光軸AXを
挟んでY方向に沿って対称に所定間隔で、XZ面に平行
な1対のループ状のコイル19a,19bが配置されて
いる。この1対のコイル19a,19bに通電すること
によって、図3の電磁偏向器と同様にコイル19a,1
9bの間を通過する電子線をX方向に偏向できる。この
ようにコイル19a,19bに通電するだけでも、従来
例と比べて偏向感度が一様な領域は広くなっている。
0よりなる電磁偏向器について説明する。図4は、その
電磁偏向器を示し、この図4において、フェライト製の
軸対称の円筒型のコア18が、この中心軸が光軸AXに
合致するように配置され、コア18の内側に光軸AXを
挟んでY方向に沿って対称に所定間隔で、XZ面に平行
な1対のループ状のコイル19a,19bが配置されて
いる。この1対のコイル19a,19bに通電すること
によって、図3の電磁偏向器と同様にコイル19a,1
9bの間を通過する電子線をX方向に偏向できる。この
ようにコイル19a,19bに通電するだけでも、従来
例と比べて偏向感度が一様な領域は広くなっている。
【0027】しかしながら、この電磁偏向器は、図1で
示すように、マスクMを通過した電子線を大きく正確に
偏向するための偏向器であり、必要な偏向感度の一様性
の条件がより厳しくなっている。そこで、この図4の例
では、コイル19a,19bの間の領域で磁場が小さい
領域、即ちコイル19a,19bの上端部、及び下端部
の磁場を補助コイルを使用して高めるようにしている。
そのため、コイル19a,19bの上端付近の外側に対
向するように、それぞれコイル19a,19bの面積
(磁束面積)よりかなり小さい面積の補助のコイル20
a,20cが配置され、コイル19a,19bの下端付
近の外側に対向するように、それぞれコイル20a,2
0cと同程度の面積の補助のコイル20b,20dが配
置されている。コイル19a,19b及びコイル20a
〜20dを図1及び図2ではそれぞれコイル19及びコ
イル20と総称している。
示すように、マスクMを通過した電子線を大きく正確に
偏向するための偏向器であり、必要な偏向感度の一様性
の条件がより厳しくなっている。そこで、この図4の例
では、コイル19a,19bの間の領域で磁場が小さい
領域、即ちコイル19a,19bの上端部、及び下端部
の磁場を補助コイルを使用して高めるようにしている。
そのため、コイル19a,19bの上端付近の外側に対
向するように、それぞれコイル19a,19bの面積
(磁束面積)よりかなり小さい面積の補助のコイル20
a,20cが配置され、コイル19a,19bの下端付
近の外側に対向するように、それぞれコイル20a,2
0cと同程度の面積の補助のコイル20b,20dが配
置されている。コイル19a,19b及びコイル20a
〜20dを図1及び図2ではそれぞれコイル19及びコ
イル20と総称している。
【0028】図4において、コイル19a,19bに通
電している際に、上端部及び下端部での磁場を強めるよ
うに、更にコイル20a,20c及びコイル20b,2
0dにそれぞれ通電することによって、コイル19a,
19bの間の磁場の一様性が高まる。その結果、偏向感
度が一様とみなせる領域が広くなっている。次に、図1
のコイル21は、コイル19と同様にXZ面に平行な1
対のコイル21を光軸AXを挟むように対称に配置した
ものである。更に、コイル21は投影レンズ22の上側
の磁極22aの間に配置され、このコイル21を含む電
磁偏向器は、コアとしてその磁極22aを投影レンズ2
2と共用している。従って、この電磁偏向器も、図3に
示すコア6とコイル7a,7bとからなる電磁偏向器と
同様に、偏向感度が一様な領域が広くなっている。
電している際に、上端部及び下端部での磁場を強めるよ
うに、更にコイル20a,20c及びコイル20b,2
0dにそれぞれ通電することによって、コイル19a,
19bの間の磁場の一様性が高まる。その結果、偏向感
度が一様とみなせる領域が広くなっている。次に、図1
のコイル21は、コイル19と同様にXZ面に平行な1
対のコイル21を光軸AXを挟むように対称に配置した
ものである。更に、コイル21は投影レンズ22の上側
の磁極22aの間に配置され、このコイル21を含む電
磁偏向器は、コアとしてその磁極22aを投影レンズ2
2と共用している。従って、この電磁偏向器も、図3に
示すコア6とコイル7a,7bとからなる電磁偏向器と
同様に、偏向感度が一様な領域が広くなっている。
【0029】また、図1のコイル24は、コイル21と
対称的に、対物レンズ23の下側の磁極23aの間に配
置され、コイル24を含む電磁偏向器も、コアとしてそ
の磁極23aを対物レンズ23と共用していると共に、
偏向感度が一様な領域が広くなっている。そして、図1
のコア15及びコイル26,27よりなる電磁偏向器
は、図4の電磁偏向器と同様に、1対の平行に配置され
たコイルの外側に2対の補助のコイル27を配置して、
更に偏向感度の一様性を高めたものである。
対称的に、対物レンズ23の下側の磁極23aの間に配
置され、コイル24を含む電磁偏向器も、コアとしてそ
の磁極23aを対物レンズ23と共用していると共に、
偏向感度が一様な領域が広くなっている。そして、図1
のコア15及びコイル26,27よりなる電磁偏向器
は、図4の電磁偏向器と同様に、1対の平行に配置され
たコイルの外側に2対の補助のコイル27を配置して、
更に偏向感度の一様性を高めたものである。
【0030】更に、図1において、コイル19,20を
含む電磁偏向器、コイル21を含む電磁偏向器、コイル
24を含む電磁偏向器、及びコイル26,27を含む電
磁偏向器は、互いに電子線の偏向角が等しくなるように
設定されている。その結果、コイル19,20を含む電
磁偏向器で発生した偏向収差は、コイル26,27を含
む電磁偏向器で発生した偏向収差と相殺され、コイル2
1を含む電磁偏向で発生した偏向収差もコイル24を含
む電磁偏向器で発生する偏向収差と相殺されるようにな
っている。そのため、全体として偏向収差は殆ど発生し
ていない。
含む電磁偏向器、コイル21を含む電磁偏向器、コイル
24を含む電磁偏向器、及びコイル26,27を含む電
磁偏向器は、互いに電子線の偏向角が等しくなるように
設定されている。その結果、コイル19,20を含む電
磁偏向器で発生した偏向収差は、コイル26,27を含
む電磁偏向器で発生した偏向収差と相殺され、コイル2
1を含む電磁偏向で発生した偏向収差もコイル24を含
む電磁偏向器で発生する偏向収差と相殺されるようにな
っている。そのため、全体として偏向収差は殆ど発生し
ていない。
【0031】また、図1の投影レンズ22と対物レンズ
23とは対称磁気ダブレットの条件を満たしている。そ
のため、結像レンズ系による収差も極めて小さくなって
いる。更に、投影レンズ22に近いコア18は軸対称
で、その半径が投影レンズ22の磁極22aのボーア半
径より大きく、且つ対物レンズ23に近いコア25も軸
対称で、その半径が対物レンズ23の磁極23aのボー
ア半径より大きく設定されている。従って、それらのコ
ア18,25が投影レンズ22及び対物レンズ23に悪
影響を及ぼすことはない。
23とは対称磁気ダブレットの条件を満たしている。そ
のため、結像レンズ系による収差も極めて小さくなって
いる。更に、投影レンズ22に近いコア18は軸対称
で、その半径が投影レンズ22の磁極22aのボーア半
径より大きく、且つ対物レンズ23に近いコア25も軸
対称で、その半径が対物レンズ23の磁極23aのボー
ア半径より大きく設定されている。従って、それらのコ
ア18,25が投影レンズ22及び対物レンズ23に悪
影響を及ぼすことはない。
【0032】次に、本例のマスクMのパターン配置及び
ウエハW上の転写領域の配置等について説明する。図5
は本例の電子線縮小転写装置におけるマスクMとウエハ
Wとの関係を示し、この図5において、マスクMのパタ
ーン形成領域はY方向に境界領域42A,42B,42
C,…を挟んで、複数個のそれぞれX方向に細長い長方
形の主視野41A,41B,41C,…に分割され、マ
スクM上の主視野41A,41B,…のY方向の幅dY
1に対して、電子線の照射領域である副視野9のY方向
の幅は或る程度広く設定されている。主視野41A,4
1B,…のY方向の幅dY1は一例として数mm程度で
ある。これらの主視野41A,41B,…にはウエハに
転写すべきパターン形状に対応する電子線の透過部が設
けられ、境界領域42A,42B,…は、電子線を遮断
しあるいは拡散する非パターン領域である。
ウエハW上の転写領域の配置等について説明する。図5
は本例の電子線縮小転写装置におけるマスクMとウエハ
Wとの関係を示し、この図5において、マスクMのパタ
ーン形成領域はY方向に境界領域42A,42B,42
C,…を挟んで、複数個のそれぞれX方向に細長い長方
形の主視野41A,41B,41C,…に分割され、マ
スクM上の主視野41A,41B,…のY方向の幅dY
1に対して、電子線の照射領域である副視野9のY方向
の幅は或る程度広く設定されている。主視野41A,4
1B,…のY方向の幅dY1は一例として数mm程度で
ある。これらの主視野41A,41B,…にはウエハに
転写すべきパターン形状に対応する電子線の透過部が設
けられ、境界領域42A,42B,…は、電子線を遮断
しあるいは拡散する非パターン領域である。
【0033】その電子線用のマスクとしては、窒化シリ
コン(SiN)等の薄膜にて電子線の透過部を形成し、
その薄膜の表面に設けたタングステン等の薄膜を散乱部
とする所謂散乱マスク、又はタングステン製の散乱基板
内に設けた抜き穴を電子線の透過部とする所謂穴空きス
テンシルマスク等が存在するが、本例のマスクMとして
は何れのマスクでも使用できる。
コン(SiN)等の薄膜にて電子線の透過部を形成し、
その薄膜の表面に設けたタングステン等の薄膜を散乱部
とする所謂散乱マスク、又はタングステン製の散乱基板
内に設けた抜き穴を電子線の透過部とする所謂穴空きス
テンシルマスク等が存在するが、本例のマスクMとして
は何れのマスクでも使用できる。
【0034】そのマスクM上の副視野9内のパターン
が、ウエハW上の矩形の露光領域9Wに転写される。ま
た、副視野9は、主視野41A,41B,…の何れかを
Y方向に覆った状態で、図1のコア6及びコイル7,8
よりなる2つの電磁偏向器によって+X方向、又は−X
方向の何れにも走査できるように構成され、それに応じ
てコア18及びコイル19,20よりなる電磁偏向器等
の作用によって、ウエハW上では矩形の露光領域9Wが
−X方向、又は+X方向に走査される。
が、ウエハW上の矩形の露光領域9Wに転写される。ま
た、副視野9は、主視野41A,41B,…の何れかを
Y方向に覆った状態で、図1のコア6及びコイル7,8
よりなる2つの電磁偏向器によって+X方向、又は−X
方向の何れにも走査できるように構成され、それに応じ
てコア18及びコイル19,20よりなる電磁偏向器等
の作用によって、ウエハW上では矩形の露光領域9Wが
−X方向、又は+X方向に走査される。
【0035】そして、本例では、マスクM上の主視野4
1A,41B,41C,…内のパターンが、それぞれウ
エハW上の転写領域43内でX方向に細長い長方形の部
分転写領域44A,44B,44C,…に転写される。
この際に、マスクM上の主視野41A,41B,…はY
方向に境界領域42A,42B,…で仕切られているの
に対して、対応するウエハW上の部分転写領域44A,
44B,…はY方向に隙間なく接続されている。このよ
うに、ウエハW上で部分転写領域44A,44B,…を
Y方向に隙間なく接続するために、主に図1の静電偏向
器16,17が使用される。
1A,41B,41C,…内のパターンが、それぞれウ
エハW上の転写領域43内でX方向に細長い長方形の部
分転写領域44A,44B,44C,…に転写される。
この際に、マスクM上の主視野41A,41B,…はY
方向に境界領域42A,42B,…で仕切られているの
に対して、対応するウエハW上の部分転写領域44A,
44B,…はY方向に隙間なく接続されている。このよ
うに、ウエハW上で部分転写領域44A,44B,…を
Y方向に隙間なく接続するために、主に図1の静電偏向
器16,17が使用される。
【0036】次に、本例の電子線縮小転写装置の転写動
作につき説明する。本例において、マスクM上のパター
ンをウエハW上の転写領域に転写する際には、図2に示
すように、マスクMを−Y方向(又は+Y方向)に速度
VMで機械的に走査するのと同期して、ウエハWを+Y
方向(又は−Y方向)に速度VWで機械的に走査する。
マスクMの走査方向とウエハWの走査方向とが逆である
のは、投影レンズ22及び対物レンズ23によりウエハ
W上に反転像が投影されるからである。
作につき説明する。本例において、マスクM上のパター
ンをウエハW上の転写領域に転写する際には、図2に示
すように、マスクMを−Y方向(又は+Y方向)に速度
VMで機械的に走査するのと同期して、ウエハWを+Y
方向(又は−Y方向)に速度VWで機械的に走査する。
マスクMの走査方向とウエハWの走査方向とが逆である
のは、投影レンズ22及び対物レンズ23によりウエハ
W上に反転像が投影されるからである。
【0037】この場合、マスクMからウエハWへの縮小
倍率はβであるため、図5に示すように、マスクM上の
主視野41A,41B,…のY方向の幅をdY1、境界
領域42A,42B,…のY方向の幅をdY2とする
と、ウエハW上では境界領域42A,42B,…の幅分
だけパターンが位置ずれされて転写されるため、図2に
おけるウエハWの走査速度VWは、マスクMの走査速度
VMに対して次のように設定される。
倍率はβであるため、図5に示すように、マスクM上の
主視野41A,41B,…のY方向の幅をdY1、境界
領域42A,42B,…のY方向の幅をdY2とする
と、ウエハW上では境界領域42A,42B,…の幅分
だけパターンが位置ずれされて転写されるため、図2に
おけるウエハWの走査速度VWは、マスクMの走査速度
VMに対して次のように設定される。
【0038】 VW=β{dY1/(dY1+dY2)}VM (1) そして、本例では図5に示すように、マスクM及びウエ
ハWを同期して機械的にY方向に走査すると共に、マス
クM上の主視野41A,41B,…の内でほぼ光軸AX
を横切る位置に達した主視野(図5では主視野41A)
上で、電子線EBの副視野9が+X方向、又は−X方向
に走査される。それに対応して、ウエハW上では矩形の
露光領域9Wが−X方向、又は+X方向に走査されて、
ウエハW上の部分転写領域44A,44B,44C,…
に順次、マスクM上の主視野41A,41B,41C,
…のパターンが転写される。この際に、ウエハ上の各副
転写領域毎に投影されるパターン像の焦点位置や投影像
の歪み等の諸収差を補正しながら転写が行われる。これ
により、一括転写方式に比べて光学的に広い領域に亘っ
て、解像度及び位置精度の良好な転写を行うことができ
る。
ハWを同期して機械的にY方向に走査すると共に、マス
クM上の主視野41A,41B,…の内でほぼ光軸AX
を横切る位置に達した主視野(図5では主視野41A)
上で、電子線EBの副視野9が+X方向、又は−X方向
に走査される。それに対応して、ウエハW上では矩形の
露光領域9Wが−X方向、又は+X方向に走査されて、
ウエハW上の部分転写領域44A,44B,44C,…
に順次、マスクM上の主視野41A,41B,41C,
…のパターンが転写される。この際に、ウエハ上の各副
転写領域毎に投影されるパターン像の焦点位置や投影像
の歪み等の諸収差を補正しながら転写が行われる。これ
により、一括転写方式に比べて光学的に広い領域に亘っ
て、解像度及び位置精度の良好な転写を行うことができ
る。
【0039】上述のように本例では、図5に示すよう
に、マスクM及びウエハWをステージを介してY方向に
機械的に相対走査すると共に、マスクM上のX方向に長
い主視野41A,41B,…の内で、ほぼ光軸AXを横
切る位置に達した主視野上で副視野9を電磁偏向器を介
してX方向に走査することによって、ウエハW上への転
写が行われる。従って、マスクM上で転写される領域
は、機械的な走査方向であるY方向には数mm程度と狭
く、且つY方向に垂直なX方向に長い領域である。ま
た、本例の電磁偏向器は、基本的に図3に示すように、
コア6内に光軸AXを挟んでY方向に狭い間隔で対向す
るようにコイル7a,7bを配置して構成されているた
め、そのようにX方向に長い領域で電子線をX方向に偏
向するのに適している。
に、マスクM及びウエハWをステージを介してY方向に
機械的に相対走査すると共に、マスクM上のX方向に長
い主視野41A,41B,…の内で、ほぼ光軸AXを横
切る位置に達した主視野上で副視野9を電磁偏向器を介
してX方向に走査することによって、ウエハW上への転
写が行われる。従って、マスクM上で転写される領域
は、機械的な走査方向であるY方向には数mm程度と狭
く、且つY方向に垂直なX方向に長い領域である。ま
た、本例の電磁偏向器は、基本的に図3に示すように、
コア6内に光軸AXを挟んでY方向に狭い間隔で対向す
るようにコイル7a,7bを配置して構成されているた
め、そのようにX方向に長い領域で電子線をX方向に偏
向するのに適している。
【0040】また、図1に示すように、本例ではマスク
M上の副視野9を通過した電子線を2段の電磁偏向器を
介して光軸AX上に偏向し、ほぼ光軸AX上で投影レン
ズ22及び対物レンズ23を介して縮小像を形成した
後、再び2段の電磁偏向器を介して電子線をウエハW上
で光軸AXから離れた位置に導いている。従って、投影
レンズ22及び対物レンズ23ではほぼ光軸AX上での
結像特性が良好であればよく、光軸AX方向の長さを短
縮しても収差が低減されるため、結果としてウエハW上
での転写歪を大きくすることなく、マスクMとウエハW
との間隔を短くできる。これによって、空間電荷効果に
よる電子線のぼけが小さくなるため、電子線の強度を大
きくして転写のスループットを高めることができる。更
に、転写装置が小型化できる。
M上の副視野9を通過した電子線を2段の電磁偏向器を
介して光軸AX上に偏向し、ほぼ光軸AX上で投影レン
ズ22及び対物レンズ23を介して縮小像を形成した
後、再び2段の電磁偏向器を介して電子線をウエハW上
で光軸AXから離れた位置に導いている。従って、投影
レンズ22及び対物レンズ23ではほぼ光軸AX上での
結像特性が良好であればよく、光軸AX方向の長さを短
縮しても収差が低減されるため、結果としてウエハW上
での転写歪を大きくすることなく、マスクMとウエハW
との間隔を短くできる。これによって、空間電荷効果に
よる電子線のぼけが小さくなるため、電子線の強度を大
きくして転写のスループットを高めることができる。更
に、転写装置が小型化できる。
【0041】なお、上述の実施の形態では、図5に示す
ように、マスクM上のパターン形成領域がY方向に所定
ピッチで複数のX方向に長い主視野41A,41B,…
に分割されているが、各主視野41A,41B,…を更
にX方向に所定ピッチで複数個の部分視野に分割しても
よい。そして、これらのマスク上の部分視野のパターン
を順次ウエハW上に転写する際には、本例の電磁偏向器
を介して電子線を順次間欠的に(ステップ・アンド・リ
ピート方式で)それら部分視野間で移動させるようにし
てもよい。又は、図1のマスクステージ12、及び試料
台31をステップ・アンド・リピート方式でX方向に移
動し、各部分視野を順次光軸AXを含む領域に移動した
状態で、電子線を走査して転写を行うようにしてもよ
い。
ように、マスクM上のパターン形成領域がY方向に所定
ピッチで複数のX方向に長い主視野41A,41B,…
に分割されているが、各主視野41A,41B,…を更
にX方向に所定ピッチで複数個の部分視野に分割しても
よい。そして、これらのマスク上の部分視野のパターン
を順次ウエハW上に転写する際には、本例の電磁偏向器
を介して電子線を順次間欠的に(ステップ・アンド・リ
ピート方式で)それら部分視野間で移動させるようにし
てもよい。又は、図1のマスクステージ12、及び試料
台31をステップ・アンド・リピート方式でX方向に移
動し、各部分視野を順次光軸AXを含む領域に移動した
状態で、電子線を走査して転写を行うようにしてもよ
い。
【0042】更に、本発明はイオンビーム等を用いた荷
電粒子線転写装置にも適用できる。このように、本発明
は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々の構成を取り得る。
電粒子線転写装置にも適用できる。このように、本発明
は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0043】
【発明の効果】本発明の電磁偏向器によれば、円筒状の
コアの内側に1対のコイルを平行に設置しているため、
その1対のコイルの間ではほぼ一様な磁場が生成され
る。従って、そのコアの直径や長さを大きくすることな
く偏向感度が一様な領域を大きくできる利点がある。
コアの内側に1対のコイルを平行に設置しているため、
その1対のコイルの間ではほぼ一様な磁場が生成され
る。従って、そのコアの直径や長さを大きくすることな
く偏向感度が一様な領域を大きくできる利点がある。
【0044】一方、その一対のコイルの間隔を狭くする
と、荷電粒子線を偏向できる領域は狭くなる。しかしな
がら、例えば分割転写方式でマスク上の長方形の複数の
視野をそれぞれ長手方向に荷電粒子線で走査して転写す
るような場合には、荷電粒子線を偏向する領域は幅が例
えば数mm程度の細長い領域でよいため、そのコアの内
側にその一対のコイルを設ける空間は容易に確保でき
る。即ち、このような用途に本発明の電磁偏向器は好適
である。
と、荷電粒子線を偏向できる領域は狭くなる。しかしな
がら、例えば分割転写方式でマスク上の長方形の複数の
視野をそれぞれ長手方向に荷電粒子線で走査して転写す
るような場合には、荷電粒子線を偏向する領域は幅が例
えば数mm程度の細長い領域でよいため、そのコアの内
側にその一対のコイルを設ける空間は容易に確保でき
る。即ち、このような用途に本発明の電磁偏向器は好適
である。
【0045】また、そのコアの内側にその1対のコイル
の少なくとも一方に近接して、当該コイルよりも磁束面
積の小さい補助コイルを設けた場合には、例えばその補
助コイルを磁場の弱い部分に設けることによって、磁場
が一様な領域を広くできる。従って、偏向感度が一様な
領域を広くできると共に、偏向感度の一様性を高めるこ
とができる。
の少なくとも一方に近接して、当該コイルよりも磁束面
積の小さい補助コイルを設けた場合には、例えばその補
助コイルを磁場の弱い部分に設けることによって、磁場
が一様な領域を広くできる。従って、偏向感度が一様な
領域を広くできると共に、偏向感度の一様性を高めるこ
とができる。
【0046】次に、本発明の荷電粒子線転写装置によれ
ば、上記の本発明の電磁偏向器を備えた走査系でマスク
上の1つの視野を、その電磁偏向器内の1対のコイルに
平行な方向に沿って走査、又は移動し、その走査系で走
査、又は移動された荷電粒子線より結像系を介して基板
上にパターンを結像している。このとき、その電磁偏向
器はその1対のコイルに平行な方向へは少ない偏向歪で
荷電粒子線を大きく偏向できるため、結像系ではほぼ光
軸付近で良好な結像特性が得られればよく、その結像系
の光軸方向の距離を短縮できる。従って、マスクに形成
されたパターン上で副視野(荷電粒子線の照射領域)を
連続的、又は間欠的に移動することによって、そのパタ
ーンを転写対象の基板上に転写する際に、転写歪を大き
くすることなくマスクと基板との間隔を短くできる利点
がある。マスクと基板との間隔が短縮されることによっ
て、空間電荷効果による荷電粒子線のぼけが小さくなる
ため、荷電粒子線の強度を大きくして転写のスループッ
トを高めることができる利点がある。
ば、上記の本発明の電磁偏向器を備えた走査系でマスク
上の1つの視野を、その電磁偏向器内の1対のコイルに
平行な方向に沿って走査、又は移動し、その走査系で走
査、又は移動された荷電粒子線より結像系を介して基板
上にパターンを結像している。このとき、その電磁偏向
器はその1対のコイルに平行な方向へは少ない偏向歪で
荷電粒子線を大きく偏向できるため、結像系ではほぼ光
軸付近で良好な結像特性が得られればよく、その結像系
の光軸方向の距離を短縮できる。従って、マスクに形成
されたパターン上で副視野(荷電粒子線の照射領域)を
連続的、又は間欠的に移動することによって、そのパタ
ーンを転写対象の基板上に転写する際に、転写歪を大き
くすることなくマスクと基板との間隔を短くできる利点
がある。マスクと基板との間隔が短縮されることによっ
て、空間電荷効果による荷電粒子線のぼけが小さくなる
ため、荷電粒子線の強度を大きくして転写のスループッ
トを高めることができる利点がある。
【図1】本発明の実施の形態の一例の電子線縮小転写装
置を示す一部を切り欠いた構成図である。
置を示す一部を切り欠いた構成図である。
【図2】図1の電子線縮小転写装置をX方向に見たとき
の一部を切り欠いた側面図である。
の一部を切り欠いた側面図である。
【図3】図1のコア6及びコイル7,8よりなる電磁偏
向器を示す斜視図である。
向器を示す斜視図である。
【図4】図1のコア18及びコイル19,20よりなる
電磁偏向器を示す斜視図である。
電磁偏向器を示す斜視図である。
【図5】その実施の形態でマスクパターンをウエハ上に
転写するための動作の説明に供する斜視図である。
転写するための動作の説明に供する斜視図である。
【図6】従来の電磁偏向器の一例を示す斜視図である。
M マスク W ウエハ 1 電子銃 2,4,5 コンデンサレンズ 3 ビーム成形アパーチャ 6,18,25 コア 7,8,19,20,21,24,26,27 コイル 7a,7b,8a,8b,19a,19b コイル 10,30 偏向量設定部 12 マスクステージ 16,17 静電偏向器 20a,20b,20c,20d 補助用のコイル 22 投影レンズ 23 対物レンズ 28 8極の電磁偏向器 31 試料台 32 可動ステージ 41A,41B,41C 主視野 42A,42B,42C 境界領域 44A,44B,44C 部分転写領域
Claims (3)
- 【請求項1】 円筒状のコアの内側に1対のコイルを対
向するように平行に設置し、前記1対のコイルに同一方
向に通電することによって前記一対のコイルの間を通過
する荷電粒子線を上記コイルと平行な方向に偏向するこ
とを特徴とする電磁偏向器。 - 【請求項2】 請求項1記載の電磁偏向器であって、 前記コアの内側に前記1対のコイルの少なくとも一方に
近接して、当該コイルよりも磁束面積の小さい補助コイ
ルを設けたことを特徴とする電磁偏向器。 - 【請求項3】 請求項1、又は2記載の電磁偏向器を備
え、転写用パターンが所定方向に複数個の視野に分割さ
れて形成されたマスクから選択された1つの視野上で、
前記電磁偏向器の前記1対のコイルに平行な方向に沿っ
て荷電粒子線を連続的、又は間欠的に移動する走査系
と、 前記選択された視野を通過した荷電粒子線を転写対象の
基板上に結像する結像系と、を有し、 前記マスク上の前記各視野毎にそれぞれ荷電粒子線を移
動することによって当該視野内のパターンを前記基板上
に転写することを特徴とする荷電粒子線転写装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8030253A JPH09223475A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 電磁偏向器、及び該偏向器を用いた荷電粒子線転写装置 |
| US08/801,530 US5831270A (en) | 1996-02-19 | 1997-02-18 | Magnetic deflectors and charged-particle-beam lithography systems incorporating same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8030253A JPH09223475A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 電磁偏向器、及び該偏向器を用いた荷電粒子線転写装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09223475A true JPH09223475A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12298557
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8030253A Withdrawn JPH09223475A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 電磁偏向器、及び該偏向器を用いた荷電粒子線転写装置 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5831270A (ja) |
| JP (1) | JPH09223475A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115015815A (zh) * | 2022-05-07 | 2022-09-06 | 中国人民解放军国防科技大学 | 基于超导/磁电阻复合结构的一体式三轴磁传感器及方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPH11307445A (ja) * | 1998-04-23 | 1999-11-05 | Nikon Corp | 荷電粒子線露光装置及びその投影マスク |
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| JP3469213B2 (ja) | 2001-03-29 | 2003-11-25 | 株式会社日立製作所 | 磁場印加試料観察システム |
| JPWO2002103765A1 (ja) * | 2001-06-18 | 2004-10-07 | 株式会社アドバンテスト | 電子ビーム露光装置、電子ビーム露光方法、半導体素子製造方法、及び電子ビーム形状測定方法 |
| DE10136190A1 (de) * | 2001-07-25 | 2003-02-06 | Ceos Gmbh | Schlitzlinsenanordnung für Teilchenstrahlen |
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| JP3968338B2 (ja) * | 2003-10-08 | 2007-08-29 | 株式会社東芝 | 荷電ビーム露光装置 |
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