JPH09224641A - 生酒の処理方法および処理装置 - Google Patents

生酒の処理方法および処理装置

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JPH09224641A
JPH09224641A JP3479696A JP3479696A JPH09224641A JP H09224641 A JPH09224641 A JP H09224641A JP 3479696 A JP3479696 A JP 3479696A JP 3479696 A JP3479696 A JP 3479696A JP H09224641 A JPH09224641 A JP H09224641A
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ppb
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Masamitsu Sasaki
正光 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価で管理も大変な限外濾過装置なしに生酒
の長期常温貯蔵を可能とする。 【解決手段】 生酒に不活性ガスを泡立てながら封入
し、生酒に溶存する酸素を数百ppb〜数十ppbまで
減少させ、生酒から飛出したアルコールおよび香りを回
収して生酒に戻す。不活性ガスは窒素で、直径0.1〜
20μmの気泡として生酒に対し泡立てられる。不活性
ガスを供給するガス供給部と、生酒を入れるタンクと、
タンク内の生酒にガス供給部から不活性ガスを泡立てな
がら封入して生酒に溶存する酸素を数百ppb〜数十p
pbまで減少させるバブリング部と、生酒から飛出した
アルコールおよび香りを回収して生酒に戻す回収部とを
備え、バブリング部は、ガスの通過孔が直径0.1〜2
0μmの散気管を有し、不活性ガスには窒素が採用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生酒の処理方法および処
理装置に関し、特に生酒の酒質を長期間安定保持する生
酒の処理方法および処理装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】清酒の醸造工程において市販酒製造段階
では、図2(b)に示すように、公知の方法で、熟成さ
れた熟成もろみから上槽操作により熟成もろみを酒と酒
粕とに分離し、得られた酒を静置して沈殿する滓を除い
た(おり引き)上澄み液を濾過して新酒を得る。次に、
新酒の殺菌と残存酵母菌と酵素を失活させるために火入
れを行い、冷暗所で短期間貯蔵して熟成させ、必要な加
工を施して2度目の火入れを行い、瓶等の容器に詰め市
販酒として出荷されている。
【0003】近年、搾りたての風味が好れて、熟成もろ
みから酒粕を分離して滓を除いた生酒の需要が増加して
いる。しかし、生酒には火入れ処理の工程がないため、
大規模酒造メーカーでは限外濾過の処理(特開平4−2
52170号公報、特開平7−143873号公報)の
工程が採用されているが、中小酒造メーカーに適した劣
化防止の確立した方法がなく、酵母菌と酵素の活動を押
えるため厳冬期の1、2月に瓶詰めを行い、需要の多い
7、8月の出荷まで冷蔵庫で低温に保管している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】精密濾過が可能な限外
濾過装置は高価で管理も大変であるため、中小酒造メー
カーでは採用しきれない。また、限外濾過によっては高
分子蛋白が除去され酒質の変化が生じるという難点もあ
った。更に、冬季に瓶詰めを行い、需要の多い7、8月
の出荷まで冷蔵庫で低温に保管することは、製造期間が
低温時期に限定されるうえ、大きな冷蔵設備が必要とな
り、冷蔵容量が生産量の上限を決定するという制限があ
った。
【0005】本発明は、巨大設備や冷蔵容量に限定され
ず、生酒の長期常温貯蔵を可能とする生酒の処理方法お
よび処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載の発明は、生酒に不活性ガ
スを泡立てながら封入することを特徴とする生酒の処理
方法である。本発明の請求項2に記載の発明は、生酒に
不活性ガスを泡立てながら封入して生酒に溶存する酸素
を数百ppb〜数十ppbまで減少させる生酒の処理方
法である。
【0007】本発明の請求項3に記載の発明は、不活性
ガスの封入に伴い生酒から飛出したアルコールおよび香
りを回収して、生酒に戻すことを特徴とする生酒の処理
方法である。本発明の請求項4に記載の発明は、不活性
ガスは、直径0.1〜20μmの気泡として生酒に対し
泡立てられることを特徴とする生酒の処理方法である。
【0008】本発明の請求項5に記載の発明は、不活性
ガスは窒素であることを特徴とする生酒の処理方法であ
る。本発明の請求項6に記載の発明は、不活性ガスを供
給するガス供給部と、生酒を入れるタンクと、タンク内
の生酒にガス供給部から供給される不活性ガスを泡立て
ながら封入して生酒に溶存する酸素を数百ppb〜数十
ppbまで減少させるバブリング部と、不活性ガスの封
入に伴い生酒から飛出したアルコールおよび香りを回収
して生酒に戻す回収部とを備えたことを特徴とする生酒
の処理装置である。
【0009】本発明の請求項7に記載の発明は、バブリ
ング部は、不活性ガスの通過孔が直径0.1〜20μm
の散気管を備えていることを特徴とする生酒の処理装置
である。本発明の請求項8に記載の発明は、不活性ガス
は窒素であることを特徴とする生酒の処理装置である。
【0010】本発明による生酒の処理は、大きくは次の
2つの工程の組合せにより行われる。 (1) 不活性ガスの泡立て封入(バブリング) 清酒の醸造工程において市販酒製造段階で、図2(a)
に示すように、公知の方法で、熟成された熟成もろみか
ら上槽操作により熟成もろみを酒と酒粕とに分離し、得
られた酒を静置して沈殿する滓を除いた(おり引き)上
澄み液を濾過して新酒を得る。次に新酒の入ったタンク
上部から不活性ガスを入れ、タンク内上部の酸素を追出
し、新酒に残存する酵母菌と酵素を失活させるため、本
発明によって、未加熱の新酒に不活性ガスを泡立てなが
ら封入する。不活性ガスのバブリングにより、生酒に溶
存する数千ppb(数ppm)の酸素は数百ppb〜数
十ppbまで減少させられる。 (2) 成分回収 不活性ガスのバブリングに伴い、封入した不活性ガス、
生酒に溶存していて追出された酸素と共に生酒から飛出
した一部のアルコールおよび香りを、バブリングに使用
した液化不活性ガスの帰化熱を利用して冷却回収して、
アルコールおよび香りを生酒に戻す。
【0011】封入された不活性ガスおよび追出された酸
素は、自然界に放出される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1に示
すように、本発明による生酒の処理装置は、不活性ガス
1を供給するガス供給部2と、生酒3を入れるタンク4
と、タンク4内の生酒3に不活性ガス1を泡立てながら
封入するバブリング部5と、生酒3に溶存する酸素と共
に生酒3から飛出したアルコールおよび香りを回収して
生酒3に戻す回収部6とを備えている。
【0013】ガス供給部2は、不活性ガス1を供給する
ガス供給設備21、ガス供給設備21に接続されガス圧
を調整する圧力調整弁22、ガスを供給遮断する開閉弁
23、23’、圧力計24、開閉弁23に接続される圧
力スイッチ25、圧力調整弁22に接続される制御盤2
6、制御盤26に接続される圧力異常アラーム27、制
御盤26に接続される圧力伝送器28、及び圧力計2
4、圧力スイッチ25、タンク4に接続される真空防止
装置29からなる。
【0014】タンク4は、熟成もろみから酒粕を分離し
滓を除いた上澄みの日本酒を濾過する濾過装置41に接
続され、ジャケット42を備え、ジャケット42には内
部を冷却する冷水または液化不活性ガスが管44から供
給され、管45から取り出される。また、下部には、不
活性ガス1を泡立てながら封入する散気管51を備えた
バブリング部5を内蔵し、溶存酸素が追出された生酒の
取り出し管43が接続されている。バブリング部5の散
気管51には管46を経由してガス供給設備21から不
活性ガス1が供給される。タンク4の上部には、不活性
ガス1を供給する管47、および香り・アルコール回収
熱交換器61に接続される管49、および香り・アルコ
ールを戻す管48が接続されている。
【0015】バブリング部5は、タンク4内の生酒3に
ガス供給部2から供給される不活性ガス1を泡立てなが
ら封入して生酒3に溶存する2、5〜8ppmの酸素を
数百ppb〜数十ppbまで減少させるもので、その散
気管51は、タンク4内の日本酒に効率良くバブリング
できるようタンク4内下方に設けられ、材質としては、
焼結黄銅フィルター、ステンレスフィルターが好適に用
いられる。また、散気管51のガス通過部粗さが0.1
〜20μmが好適である。0.1μmより細かいフィル
ターではバブリングがスムーズに行われないため加圧し
ながらバブリングする必要が生じ、加圧は生酒の品質変
化をもたらし、20μmより大きいフィルターでは溶存
酸素の追出しが激減するため不活性ガス1を多量に使用
することとなりコスト高になるので、0.1〜20μ
m、より好ましくは0.5〜20μmである。なお、こ
の散気管51のガス通過部粗さの決定には、次に述べる
不活性ガスの封入量も関連する。
【0016】不活性ガスの封入量は、新酒を極端に動か
さない状態で、新酒1Lにつき、0.1〜100L/分
が望ましく、0.1L/分より少ないとバブリングによ
る酸素追出し効果が減少し、100L/分より多いと、
新酒の風味が損われ、より好ましくは0.5〜5.0L
/分である。回収部6は、管49でタンク4上部に接続
された香り・アルコール回収熱交換器61と、管69に
より香り・アルコール回収熱交換器61に接続された回
収タンク62と、回収タンク62およびタンク4の上部
を接続する管48よりなる。
【0017】香り・アルコール回収熱交換器61は、タ
ンク4の生酒3に対する不活性ガスのバブリングに伴
い、生酒に溶存していて追出された酸素と共に生酒から
飛出した一部のアルコールおよび香りを、バブリングに
使用した液化不活性ガスの帰化熱による−5℃〜−20
℃下で、アルコールおよび香りを凝縮回収して生酒に戻
すもので、管67からも不活性ガスの補給を受け、回収
タンク62に接続されると共に、不活性ガス放出管66
に接続されている。
【0018】回収タンク62は、香り・アルコール回収
熱交換器61において冷却凝縮したアルコールおよび香
りをタンク4に戻す前に、共存する不活性ガス、香り・
アルコールから不活性ガスを分離放出し、香り・アルコ
ールだけをタンク4に戻すもので、放出する不活性ガス
の圧力を調節する圧力調整弁63、不活性ガスを放出す
る管68、アルコールの液面を調節する液面調節計6
4、アルコールの液面を調整しアルコールを回収する液
面調整弁65が設けられ、回収された香りが溶解してい
るアルコールは液面調整弁65から、管48を経由して
タンク4の上部から生酒3に戻される。
【0019】本発明による生酒の処理方法は、生酒に不
活性ガスを泡立てながら封入し、生酒に溶存する酸素を
数百ppb〜数十ppbまで減少させるもので、図1に
示すように、ガス供給部2から管47を経由してタンク
上部に不活性ガスを封入してタンク内上部の酸素を追出
し、ガス供給部2から管46を経由してタンク下方の新
酒に不活性ガスを泡立てながら封入する。
【0020】この際封入する不活性ガスとしては窒素が
空気成分の75%を占めて最も安全、無害で好適である
が、アルゴン、やや不活性な二酸化炭素ガス、およびこ
れらの混合ガスも使用可能である。不活性ガスを得るた
め液化窒素が採用され、ガス通過部粗さが0.1〜20
μmの散気管51から気化した窒素ガスをバブリングす
ることにより、生酒に溶存する酸素は数百ppb〜数十
ppbまで減少させる。
【0021】不活性ガスの封入に伴い生酒から飛出した
アルコール、および香りは、追出された酸素、余剰の不
活性ガスと共に、タンク4から管49を経て香り・アル
コール回収熱交換器61に送られる。香り・アルコール
回収熱交換器61内は、バブリングに使用した液化不活
性ガスの帰化熱によって−5℃〜−20℃となってお
り、ここで、アルコールおよび香りは凝縮され、管69
を経て回収タンク62に送られる。追出された酸素、余
剰の不活性ガスは、管66を経て空気中に放出される。
【0022】回収タンク62において、アルコールおよ
び香りは下方に貯まり、混入した不活性ガスは上方に集
るので、不活性ガスは、回収タンク62上方に接続され
た管68から圧力調整弁63の調整をしながら空気中に
放出される。アルコールおよび香りは、液面調節計64
および液面調整弁65の自動調整で、回収タンク62下
方に接続された管48から、タンク4の上方から生酒3
に戻される。
【0023】実施例−1 本発明による生酒の処理を以下の条件で行った。 室内温度 24℃ 室内気圧 760mmHg サンプル 生酒 1L 温度 18℃ 封入ガス 窒素 封入流量 0.5L/分 バブリング部 焼結黄銅 ガス通過部粗さ 60μm 方法:18℃のサンプルに封入ガスをバブリングさせ、
溶存酸素濃度を測定した(セントラル科学株式会社製
超微量溶存酸素計SUD−1を使用)。
【0024】 測定結果 経過時間 溶存酸素濃度 0分:2460ppb 5分:2400ppb 10分:1700ppb 15分:1020ppb 20分: 640ppb 25分: 400ppb 30分: 250ppb 35分: 155ppb 40分: 100ppb 45分: 66ppb 50分: 40.5ppb 100ppbに達するまでに封入したガス量 20L 図3に示すように、溶存酸素は約2,460ppbか
ら、30分経過すると、250ppb、50分後には数
十ppbにまで減少した。
【0025】ここで得られた溶存酸素が数十ppbにま
で減少した生酒を瓶詰め後、温度20℃の室内に約5ヵ
月保存した。その保存酒の試飲テスト結果は、熟成もろ
みから酒粕を分離し滓を除いて濾過した新酒と遜色がな
かった。 実施例−2 本発明による生酒の処理を以下の条件で行った。
【0026】 室内温度 24℃ 室内気圧 771mmHg サンプル 生酒 1L 温度 18℃ 封入ガス 窒素 封入流量 0.5L/分 バブリング部 焼結黄銅 ガス通過部粗さ 60μm 方法:実施例−1に同じ 測定結果 経過時間 溶存酸素濃度 0分:4680ppb 5分:3550ppb 10分:2200ppb 15分:1660ppb 20分: 845ppb 25分: 515ppb 30分: 296ppb 35分: 227ppb 40分: 127ppb 45分: 88ppb 50分: 49ppb 100ppbに達するまでに封入したガス量 21L 図4に示すように、溶存酸素は約4,680ppbか
ら、30分経過すると、約300ppb、50分後には
数十ppbにまで減少した。
【0027】ここで得られた生酒を実施例−1と同様に
保存した。その保存酒の試飲テスト結果は、熟成もろみ
から酒粕を分離し滓を除いて濾過した新酒と遜色がなか
った。 実施例−3 本発明による生酒の処理を以下の条件で行った。
【0028】 室内温度 24℃ 室内気圧 770mmHg サンプル 生酒 1L 温度 18℃ 封入ガス 窒素 封入流量 0.5L/分 バブリング部 SUSフィルター ガス通過部粗さ 5μm 方法:実施例−1に同じ 測定結果 経過時間 溶存酸素濃度 0分:4270ppb 5分:4580ppb 10分:1870ppb 15分: 981ppb 20分: 502ppb 25分: 265ppb 30分: 169ppb 35分: 83.7ppb 40分: 42.7ppb 45分: 23.7ppb 50分: 14.43ppb 100ppbに達するまでに封入したガス量 17L 図5に示すように、溶存酸素は約4,270ppbか
ら、20分経過すると、約500ppb、40分後には
数十ppbにまで減少した。
【0029】ここで得られた生酒を実施例−1と同様に
保存した。その保存酒の試飲テスト結果は、熟成もろみ
から酒粕を分離し滓を除いて濾過した新酒と遜色がなか
った。 実施例−4 本発明による生酒の処理を以下の条件で行った。
【0030】 室内温度 24℃ 室内気圧 770mmHg サンプル 生酒 1L 温度 18℃ 封入ガス 窒素 封入流量 0.5L/分 バブリング部 SUSフィルター ガス通過部粗さ 1μm 方法:実施例−1に同じ 測定結果 経過時間 溶存酸素濃度 0分:5750ppb 5分: 555ppb 10分: 247ppb 15分: 98.5ppb 20分: 27.5ppb 25分: 16.1ppb 30分: 13.57ppb 35分: 7.35ppb 40分: 5.98ppb 100ppbに達するまでに封入したガス量 7.5L 10ppbに達するまでに封入したガス量 16.5L 図6に示すように、溶存酸素は約5,750ppbか
ら、5分経過すると、約560ppb、10分後には数
百ppb、20分後には数十ppbにまで減少した。
【0031】ここで得られた生酒を実施例−1と同様に
保存した。その保存酒の試飲テスト結果は、熟成もろみ
から酒粕を分離し滓を除いて濾過した新酒と遜色がなか
った。 実施例−5 本発明による生酒の処理を以下の条件で行った。
【0032】 室内温度 24℃ 室内気圧 770mmHg サンプル 生酒 1L 温度 18℃ 封入ガス 窒素 封入流量 36L/分 バブリング部 SUSフィルター ガス通過部粗さ 1μm 方法:実施例−1に同じ 測定結果 経過時間 溶存酸素濃度 0分:7850ppb 1分:5750ppb 2分:2150ppb 3分: 616ppb 4分: 170.5ppb 5分: 74ppb 6分: 47.5ppb 7分: 25.8ppb 8分: 19.1ppb 9分: 11.41ppb 10分: 10ppb 100ppbに達するまでに封入したガス量 156.6L 10ppbに達するまでに封入したガス量 342L 図7に示すように、溶存酸素は約7,850ppbか
ら、3分経過すると、約600ppb、7分後には数十
ppbにまで減少した。
【0033】ここで得られた生酒を実施例−1と同様に
保存した。その保存酒の試飲テスト結果は、熟成もろみ
から酒粕を分離し滓を除いて濾過した新酒と遜色がなか
った。以上の実施例から、好ましい不活性ガスの封入
量、0.5〜5.0L/分における、好ましい焼結黄銅
フィルターまたはステンレスフィルターの散気管51の
ガス通過部粗さは、0.5〜20μmである。
【0034】なお、溶存酸素が数十ppbにまで減少し
た生酒を瓶詰めする際、窒素等の不活性ガス雰囲気下で
行えばなお効果的である。以上の実施例から得られたよ
うに、本発明による生酒の処理装置を用いて、熟成もろ
みから酒粕を分離して滓を除いた生酒に不活性ガスのバ
ブリング処理を行うと、貯蔵用タンクに納められている
生酒中の溶存酸素(開放タンクでppmオーダー)は数
百〜数十ppbまで除去され、生酒中の残存酵母菌と酵
素による変質を防ぎ、生酒の風味を損うことなく出荷ま
で長期間の常温貯蔵が可能となった。
【0035】なお、上記実施例では、生酒として、貯蔵
前および瓶詰め前のいずれにも全く火入れを行わない純
粋の生酒(生生)で説明したが、貯蔵前の火入れを行わ
ず瓶詰め前のみ火入れする生貯(さき生)の貯蔵前処理
にも好適である。また、貯蔵前に火入れを行い瓶詰め前
には火入れをしない生詰め(あと生)の瓶詰め前処理と
しても好適である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明からもあきらかなように、本
発明の生酒の処理方法および処理装置によれば、高価で
管理も大変な限外濾過装置なしに中小酒造メーカーにお
いても小型、低廉な本発明の生酒の処理装置を用いて、
生酒の長期常温貯蔵が可能である。よって冷蔵容量によ
る生産量の制限もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による生酒の処理方法および処理装置を
説明する図。
【図2】清酒の醸造工程における市販酒製造段階を示
し、(a)は本発明による生酒の処理方法を説明する
図、(b)は従来の生酒の処理方法を説明する図であ
る。
【図3】本発明の生酒の処理方法および処理装置による
実施例を説明する図。
【図4】本発明の生酒の処理方法および処理装置による
実施例を説明する図。
【図5】本発明の生酒の処理方法および処理装置による
実施例を説明する図。
【図6】本発明の生酒の処理方法および処理装置による
実施例を説明する図。
【図7】本発明の生酒の処理方法および処理装置による
実施例を説明する図。
【符号の説明】
1…不活性ガス 2…ガス供給部 21…ガス供給設備 22…圧力調整弁 23、23’…開閉弁 24…圧力計 25…圧力スイッチ 26…制御盤 27…圧力異常アラーム 28…圧力伝送器 29…真空防止装置 3…生酒 4…タンク 41…濾過装置 42…ジャケット 5…バブリング部 51…散気管 6…回収部 61…香り・アルコール回収熱交換器 62…回収タンク 63…圧力調整弁 64…液液面調節計 65…液面調整弁 43、44、45、46、47、48、49、66、6
7、68、69…管

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生酒に不活性ガスを泡立てながら封入する
    ことを特徴とする生酒の処理方法。
  2. 【請求項2】生酒に不活性ガスを泡立てながら封入して
    前記生酒に溶存する酸素を数百ppb〜数十ppbまで
    減少させることを特徴とする請求項1記載の生酒の処理
    方法。
  3. 【請求項3】前記不活性ガスの封入に伴い前記生酒から
    飛出したアルコールおよび香りを回収して、前記生酒に
    戻すことを特徴とする請求項1または2記載の生酒の処
    理方法。
  4. 【請求項4】前記不活性ガスは、直径0.1〜20μm
    の気泡として前記生酒に対し泡立てられることを特徴と
    する請求項1〜3のうちいずれか1項記載の生酒の処理
    方法。
  5. 【請求項5】前記不活性ガスは窒素であることを特徴と
    する請求項1〜4のうちいずれか1項記載の生酒の処理
    方法。
  6. 【請求項6】不活性ガス(1)を供給するガス供給部
    (2)と、生酒(3)を入れるタンク(4)と、前記タ
    ンク内の前記生酒に前記ガス供給部から供給される前記
    不活性ガスを泡立てながら封入して前記生酒に溶存する
    酸素を数百ppb〜数十ppbまで減少させるバブリン
    グ部(5)と、前記不活性ガスの封入に伴い前記生酒か
    ら飛出したアルコールおよび香りを回収して前記生酒に
    戻す回収部(6)とを備えたことを特徴とする生酒の処
    理装置。
  7. 【請求項7】前記バブリング部は、不活性ガスの通過孔
    が直径0.1〜20μmの散気管(51)を備えている
    ことを特徴とする請求項6記載の生酒の処理装置。
  8. 【請求項8】前記不活性ガスは窒素であることを特徴と
    する請求項6または7記載の生酒の処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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ITVR20090003A1 (it) * 2009-01-19 2010-07-20 Acram S R L Metodo per la riduzione dell ossigeno nel vino, ed impianto per la realizzazione di tale metodo
JP2010158207A (ja) * 2009-01-09 2010-07-22 Manns Wine Co Ltd 果実酒およびその製造法

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