JPH0922701A - 非水二次電池用部材 - Google Patents
非水二次電池用部材Info
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- JPH0922701A JPH0922701A JP7192614A JP19261495A JPH0922701A JP H0922701 A JPH0922701 A JP H0922701A JP 7192614 A JP7192614 A JP 7192614A JP 19261495 A JP19261495 A JP 19261495A JP H0922701 A JPH0922701 A JP H0922701A
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- stainless steel
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐食性と加工性に優れた非水二次電池正極部
材を提供すること。 【構成】 単電池あたり4.3Vを上限として充電される
非水二次電池用部材であって、この部材が、C:0.08wt
%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:2.00wt%以下、P:0.
05wt%以下、S:0.03wt%以下、Cr:.16 〜30wt%、N
i:20〜30wt%、Mo:2〜8wt%、N:0.05〜0.40wt
%、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオーステナ
イト系ステンレス鋼で構成されているものである。
材を提供すること。 【構成】 単電池あたり4.3Vを上限として充電される
非水二次電池用部材であって、この部材が、C:0.08wt
%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:2.00wt%以下、P:0.
05wt%以下、S:0.03wt%以下、Cr:.16 〜30wt%、N
i:20〜30wt%、Mo:2〜8wt%、N:0.05〜0.40wt
%、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオーステナ
イト系ステンレス鋼で構成されているものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水二次電池用部材に
関し、とくに耐食性や加工性に優れるオーステナイト系
ステンレス鋼を用いた、正極材として好適に用いられる
部材を提案する。
関し、とくに耐食性や加工性に優れるオーステナイト系
ステンレス鋼を用いた、正極材として好適に用いられる
部材を提案する。
【0002】
【従来の技術】非水二次電池は、高エネルギー密度を有
しかつ小型・軽量であることから、小型電子機器等の電
源として使用されている。この電池は通常、4V以上の
高い電池電圧を有しかつ腐食性の高い非水電解液を用い
るので、電池用部材、特に正極用部材については耐食性
に優れたものが必要とされてきた。従来、このような電
池部材として; 特開平1−279578号公報では、正極材として
Al箔を用い、 特開昭62−186467号公報では、Cr:17〜20
wt%、Mo:1.8 〜2.5 wt%、Ti+Ta:0.1 〜1.0 wt%を
含有するフェライト系ステンレス鋼を用い、 特開平4−67301号公報では、SUS−329
J1やSUS−329J2を用い、 また、特開平4−121962号公報では、Cr:23
〜30wt%、Mo:0.5 〜4.5 wt%を含有する2相ステンレ
ス鋼を用いること、などが提案されている。
しかつ小型・軽量であることから、小型電子機器等の電
源として使用されている。この電池は通常、4V以上の
高い電池電圧を有しかつ腐食性の高い非水電解液を用い
るので、電池用部材、特に正極用部材については耐食性
に優れたものが必要とされてきた。従来、このような電
池部材として; 特開平1−279578号公報では、正極材として
Al箔を用い、 特開昭62−186467号公報では、Cr:17〜20
wt%、Mo:1.8 〜2.5 wt%、Ti+Ta:0.1 〜1.0 wt%を
含有するフェライト系ステンレス鋼を用い、 特開平4−67301号公報では、SUS−329
J1やSUS−329J2を用い、 また、特開平4−121962号公報では、Cr:23
〜30wt%、Mo:0.5 〜4.5 wt%を含有する2相ステンレ
ス鋼を用いること、などが提案されている。
【0003】ところが、従来の非水二次電池の正極材の
場合、 通常、4.2 V程度の電圧を印加して充電するが、こ
の充電時および高電圧での保存時に、食孔状の腐食を受
ける、 冷間ヘッダー加工により製造するとき、素材の加工
性が悪いと作業工程が増え、製造コストが上がる、 加工後、端子を溶接するが、素材の溶接性が悪いと
特殊な端子を取付けなければならず、製造コストが上が
る、などの理由のために、改善が強く求められていた。
場合、 通常、4.2 V程度の電圧を印加して充電するが、こ
の充電時および高電圧での保存時に、食孔状の腐食を受
ける、 冷間ヘッダー加工により製造するとき、素材の加工
性が悪いと作業工程が増え、製造コストが上がる、 加工後、端子を溶接するが、素材の溶接性が悪いと
特殊な端子を取付けなければならず、製造コストが上が
る、などの理由のために、改善が強く求められていた。
【0004】このような要求を満たすものとして開発さ
れた各従来技術、例えばAl箔の場合、素材表面に厚い酸
化皮膜を形成しやすいために、溶接性が劣るという欠点
があった。また、フェライト系あるいは2相ステンレス
鋼の場合、冷間ヘッダー加工性が悪く、しかも耐食性の
面でも4V以上の充電電圧を受けると腐食が発生するこ
とがあり、二次電池用正極用素材として十分なものとは
言えなかった。
れた各従来技術、例えばAl箔の場合、素材表面に厚い酸
化皮膜を形成しやすいために、溶接性が劣るという欠点
があった。また、フェライト系あるいは2相ステンレス
鋼の場合、冷間ヘッダー加工性が悪く、しかも耐食性の
面でも4V以上の充電電圧を受けると腐食が発生するこ
とがあり、二次電池用正極用素材として十分なものとは
言えなかった。
【0005】これに対し、最近、Cr:11〜26wt%、Ni:
8 〜18wt%、Mo:1〜7wt%を主として含有するオース
テナイト系ステンレス鋼が、耐食性と加工性の良い二次
電池用素材として開発された。しかしながら、この素材
は、オーステナイト系ステンレス鋼であることから、確
かに冷間ヘッダー加工性や溶接性は改善されたものの、
二次電池用部材として十分に満足のいく耐食性を有する
ものではなかった。すなわち、発明者らの充電を想定し
た耐食性評価試験によると、この材料は、前述のフェラ
イト系および2相系のステンレス鋼と同様、食孔状の腐
食が発生する傾向があり、耐食性の点ではなお一層の改
善が必要であった。
8 〜18wt%、Mo:1〜7wt%を主として含有するオース
テナイト系ステンレス鋼が、耐食性と加工性の良い二次
電池用素材として開発された。しかしながら、この素材
は、オーステナイト系ステンレス鋼であることから、確
かに冷間ヘッダー加工性や溶接性は改善されたものの、
二次電池用部材として十分に満足のいく耐食性を有する
ものではなかった。すなわち、発明者らの充電を想定し
た耐食性評価試験によると、この材料は、前述のフェラ
イト系および2相系のステンレス鋼と同様、食孔状の腐
食が発生する傾向があり、耐食性の点ではなお一層の改
善が必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来
技術が抱えている上述した問題点のない非水二次電池を
提案することを目的とし、とくに 4.3Vという過充電を
受けるような場合でも十分な耐食性を有し、かつ加工性
の良好な電池用部材を提供することを解決課題とする。
技術が抱えている上述した問題点のない非水二次電池を
提案することを目的とし、とくに 4.3Vという過充電を
受けるような場合でも十分な耐食性を有し、かつ加工性
の良好な電池用部材を提供することを解決課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】こうした課題を解決する
ために鋭意研究した結果、発明者らは、非水二次電池用
部材として、高Cr−Ni−Mo系のオーステナイト系ステン
レス鋼におけるNi含有量を20wt%以上に増加させ、かつ
N含有量を好適範囲に調整することにより、素材の加工
性を犠牲にすることなく耐食性を向上させたものが得ら
れることを見出した。
ために鋭意研究した結果、発明者らは、非水二次電池用
部材として、高Cr−Ni−Mo系のオーステナイト系ステン
レス鋼におけるNi含有量を20wt%以上に増加させ、かつ
N含有量を好適範囲に調整することにより、素材の加工
性を犠牲にすることなく耐食性を向上させたものが得ら
れることを見出した。
【0008】すなわち、本発明は、必須成分として少な
くともCr, Moを含有するオーステナイト系ステンレス鋼
からなる、単電池あたり4.3Vを上限として充電される
非水二次電池用の部材であって、この部材が20〜30wt%
のNiと0.05〜0.40wt%のNを含有するオーステナイト系
ステンレス鋼であることを特徴とする非水二次電池用部
材である。なお、本発明は、上記オーステナイト系ステ
ンレス鋼が、C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、M
n:2.00wt%以下、P:0.05wt%以下、S:0.03wt%以
下、Cr:16〜30wt%、Ni:20〜30wt%、Mo:2〜8wt
%、N:0.05〜0.40wt%、残部がFeおよび不可避的不純
物からなるもの、または、上記オーステナイト系ステン
レス鋼が、C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:
2.00wt%以下、P:0.05wt%以下、S:0.03wt%以下、
Cr:22〜30wt%、Ni:23〜30wt%、Mo:5〜8wt%、
N:0.15〜0.25wt%、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなるものであることが好ましい。
くともCr, Moを含有するオーステナイト系ステンレス鋼
からなる、単電池あたり4.3Vを上限として充電される
非水二次電池用の部材であって、この部材が20〜30wt%
のNiと0.05〜0.40wt%のNを含有するオーステナイト系
ステンレス鋼であることを特徴とする非水二次電池用部
材である。なお、本発明は、上記オーステナイト系ステ
ンレス鋼が、C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、M
n:2.00wt%以下、P:0.05wt%以下、S:0.03wt%以
下、Cr:16〜30wt%、Ni:20〜30wt%、Mo:2〜8wt
%、N:0.05〜0.40wt%、残部がFeおよび不可避的不純
物からなるもの、または、上記オーステナイト系ステン
レス鋼が、C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:
2.00wt%以下、P:0.05wt%以下、S:0.03wt%以下、
Cr:22〜30wt%、Ni:23〜30wt%、Mo:5〜8wt%、
N:0.15〜0.25wt%、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなるものであることが好ましい。
【0009】
【作用】本発明は、非水二次電池用部材として、上記の
成分組成にかかるオーステナイト系ステンレス鋼を用い
ることを特徴とする。以下にその成分組成を限定する理
由について説明する。 C, Si, Mn:これらの元素は、含有量が増加すると材料
の強度が高くなり、冷間加工性が低下するので、これら
はそれぞれ、C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、M
n:2.0 wt%以下とする。
成分組成にかかるオーステナイト系ステンレス鋼を用い
ることを特徴とする。以下にその成分組成を限定する理
由について説明する。 C, Si, Mn:これらの元素は、含有量が増加すると材料
の強度が高くなり、冷間加工性が低下するので、これら
はそれぞれ、C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、M
n:2.0 wt%以下とする。
【0010】P, S:これらの元素は、含有量が増加す
るとリン化物あるいは硫化物が多量に析出し溶接性を劣
化させるので、これらはそれぞれ、P:0.05wt%以下、
S:0.03wt%以下とする。
るとリン化物あるいは硫化物が多量に析出し溶接性を劣
化させるので、これらはそれぞれ、P:0.05wt%以下、
S:0.03wt%以下とする。
【0011】Cr:16〜30wt% Crは、ステンレス鋼としての基本的な特性、すなわち,
耐食性を付与する不動態皮膜を強固にするために添加さ
れるものであって、少なくとも11wt%以上の添加が必要
である。しかし、該電池のように4V以上の電池電圧を
有し腐食性の大きい非水電解液と接してもなお十分な耐
食性を示すものであるためには、このCrの含有量は16wt
%以上にすることが必要である。好ましくは20wt%以
上、より好ましい下限の含有量は22wt%以上である。一
方、このCrの含有量の上限は30wt%とする。それは、こ
の量を超えると材料の強度が高くなり冷間加工性が著し
く低下するようになり、部材の成形が困難になる。従っ
て、Crは、16〜30wt%の範囲、好ましくは20〜30wt%、
最も好ましい範囲として22〜30wt%が推奨される。
耐食性を付与する不動態皮膜を強固にするために添加さ
れるものであって、少なくとも11wt%以上の添加が必要
である。しかし、該電池のように4V以上の電池電圧を
有し腐食性の大きい非水電解液と接してもなお十分な耐
食性を示すものであるためには、このCrの含有量は16wt
%以上にすることが必要である。好ましくは20wt%以
上、より好ましい下限の含有量は22wt%以上である。一
方、このCrの含有量の上限は30wt%とする。それは、こ
の量を超えると材料の強度が高くなり冷間加工性が著し
く低下するようになり、部材の成形が困難になる。従っ
て、Crは、16〜30wt%の範囲、好ましくは20〜30wt%、
最も好ましい範囲として22〜30wt%が推奨される。
【0012】Ni:20〜30wt% Niは、本発明において最も重要な役割を担うオーステナ
イト相の形成成分である。即ち、このNiは、オーステナ
イト組織を形成して素材の加工性を向上させるための必
須の元素である。この点、このNiについては従来、非水
電解質電池の正極用素材において耐食性を維持するため
に抑制すべき成分であると考えられてきた。しかしなが
ら、発明者らは、オーステナイト組織を有するステンレ
ス鋼では、むしろこのNiは、耐食性を向上させる元素で
あり、特に20wt%を超えるNiを含有させることで、 4.3
Vの充電を受けても食孔状の腐食が生じにくいことを実
験検討により究明した。このような知見に基づき本発明
では、Niの含有量を、従来よりもはるかに多い量, 即
ち、20wt%以上、好ましくは23wt%以上含有させること
にした。しかしながら、このNiを30wt%以上添加しても
耐食性に対する効果が飽和し、しかも高価な元素である
ため経済性を損なうので、Ni含有量の上限は30wt%とし
た。
イト相の形成成分である。即ち、このNiは、オーステナ
イト組織を形成して素材の加工性を向上させるための必
須の元素である。この点、このNiについては従来、非水
電解質電池の正極用素材において耐食性を維持するため
に抑制すべき成分であると考えられてきた。しかしなが
ら、発明者らは、オーステナイト組織を有するステンレ
ス鋼では、むしろこのNiは、耐食性を向上させる元素で
あり、特に20wt%を超えるNiを含有させることで、 4.3
Vの充電を受けても食孔状の腐食が生じにくいことを実
験検討により究明した。このような知見に基づき本発明
では、Niの含有量を、従来よりもはるかに多い量, 即
ち、20wt%以上、好ましくは23wt%以上含有させること
にした。しかしながら、このNiを30wt%以上添加しても
耐食性に対する効果が飽和し、しかも高価な元素である
ため経済性を損なうので、Ni含有量の上限は30wt%とし
た。
【0013】Mo:2〜8wt% Moは、電池の正極用素材として耐食性を確保するために
必要な元素であり、少なくとも2wt%の添加は必要であ
り、好ましくは3 wt%以上、より好ましくは5wt%以上
の添加が必要である。しかしながら、このMoは8wt%を
超えると耐食性に有利なσ相の析出が促進され、また製
造性も著しく劣化することから、Mo含有量の上限は8wt
%とした。
必要な元素であり、少なくとも2wt%の添加は必要であ
り、好ましくは3 wt%以上、より好ましくは5wt%以上
の添加が必要である。しかしながら、このMoは8wt%を
超えると耐食性に有利なσ相の析出が促進され、また製
造性も著しく劣化することから、Mo含有量の上限は8wt
%とした。
【0014】N:0.05〜0.40wt% Nは、本発明において、Niと同様に重要な役割を担う必
須の成分である。即ち、その役割とは、該電池用正極材
として必要とされる耐食性を向上させる作用である。こ
うした作用を期待するためのN含有量は0.05wt%未満の
添加では効果がなく、一方、0.40wt%以上添加してもそ
の効果が飽和するとともに材料の強度が著しく高くなり
加工性が劣化する。従って、このNの含有量は0.05〜0.
40wt%の範囲とした。なお、好ましいNの含有量は0.10
〜0.30wt%の範囲内、より好ましくは0.15〜0.25wt%の
範囲内である。
須の成分である。即ち、その役割とは、該電池用正極材
として必要とされる耐食性を向上させる作用である。こ
うした作用を期待するためのN含有量は0.05wt%未満の
添加では効果がなく、一方、0.40wt%以上添加してもそ
の効果が飽和するとともに材料の強度が著しく高くなり
加工性が劣化する。従って、このNの含有量は0.05〜0.
40wt%の範囲とした。なお、好ましいNの含有量は0.10
〜0.30wt%の範囲内、より好ましくは0.15〜0.25wt%の
範囲内である。
【0015】なお、上記成分組成の他に、本発明の作用
・効果を損なわないことを条件として、耐食性, 加工性
の向上などを目的として、Cu, W, Coなどの元素を添加
してもよい。
・効果を損なわないことを条件として、耐食性, 加工性
の向上などを目的として、Cu, W, Coなどの元素を添加
してもよい。
【0016】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。 実施例1 表1に示す成分組成の鋼(発明例と比較例)について、
非水電解液中での耐食性、および冷間ヘッダー加工性を
左右する重要な因子である、材料の常温でのビッカース
硬さと伸びの評価試験を行った。なお、耐食性の評価
は、該電池の充電を模擬するため、表面を研磨した供試
材と金属Liを、プロピレンカーボネートとジエチルカー
ボネートの1:1混合溶媒に電解質 LiPF6を1mol/l 溶
解した非水電解液中に浸漬し、金属Liに対し 4.3Vの電
位差を試験片に与えて24時間放置し、表面の腐食状況を
観察する方法で行った。その結果を表1と図1〜図3に
示す。
非水電解液中での耐食性、および冷間ヘッダー加工性を
左右する重要な因子である、材料の常温でのビッカース
硬さと伸びの評価試験を行った。なお、耐食性の評価
は、該電池の充電を模擬するため、表面を研磨した供試
材と金属Liを、プロピレンカーボネートとジエチルカー
ボネートの1:1混合溶媒に電解質 LiPF6を1mol/l 溶
解した非水電解液中に浸漬し、金属Liに対し 4.3Vの電
位差を試験片に与えて24時間放置し、表面の腐食状況を
観察する方法で行った。その結果を表1と図1〜図3に
示す。
【0017】表1に示すように、本発明例では、いずれ
も非水電解液中でも食孔状の腐食はほとんど認められ
ず、また、冷間ヘッダー加工性の目安であるビッカース
硬さは200以下、伸び40%以上を満足しており、優れた
耐食性と加工性を兼備していることがわかった。これに
対し、Ni, Mo, Nが本発明の条件に満たないNo.7, 9, 1
2, 13, 14 は、耐食性が悪く、一方 No.8, 10, 11, 13
は加工性が悪いという結果を示した。また、図1は、本
発明の鋼No.1の非水電解液中での耐食性試験後の表面SE
M 写真であるが、比較例の鋼No.9の腐食状況を示す図
2、鋼No.15 の腐食状況を示す図3に比べると、ほとん
ど食孔は観察されなかった。これに対し、比較例はいず
れも激しい食孔が観察された。
も非水電解液中でも食孔状の腐食はほとんど認められ
ず、また、冷間ヘッダー加工性の目安であるビッカース
硬さは200以下、伸び40%以上を満足しており、優れた
耐食性と加工性を兼備していることがわかった。これに
対し、Ni, Mo, Nが本発明の条件に満たないNo.7, 9, 1
2, 13, 14 は、耐食性が悪く、一方 No.8, 10, 11, 13
は加工性が悪いという結果を示した。また、図1は、本
発明の鋼No.1の非水電解液中での耐食性試験後の表面SE
M 写真であるが、比較例の鋼No.9の腐食状況を示す図
2、鋼No.15 の腐食状況を示す図3に比べると、ほとん
ど食孔は観察されなかった。これに対し、比較例はいず
れも激しい食孔が観察された。
【0018】
【表1】
【0019】実施例2 本発明の効果をさらに検証するために、非水二次電池を
作製し、充放電サイクル後の電池容量保持率および正極
集電体の腐食状況を観察した。この電池の正極には、正
極活物質として、リチウムコバルト複合酸化物粉末91重
量部に、導電材であるグラファイト6重量部およびバイ
ンダーであるフッ化ビニリデン樹脂3重量部を混合し、
これにN−メチルピロリドンを加えてペーストとし、こ
のペーストを正極集電体としての本発明鋼、および比較
鋼の金属箔に塗布乾燥したものを用いた。また、負極に
は、負極活物質として、カーボン90重量部にバインダー
であるフッ化ビニリデン樹脂10重量部を混合し、これに
N−メチルピロリドンを加えてペーストとし、このペー
ストを負極集電体である銅箔に塗布乾燥したものを用い
た。電解液としてはプロピレンカーボネートとジエチル
カーボネートの1:1混合溶媒に電解質LiPF6 を1mol/
L 溶解したものを用い、セパレータはポリプロピレンフ
ィルムに微小な孔が多数形成されているものを使用し
た。その結果を表1に示す。
作製し、充放電サイクル後の電池容量保持率および正極
集電体の腐食状況を観察した。この電池の正極には、正
極活物質として、リチウムコバルト複合酸化物粉末91重
量部に、導電材であるグラファイト6重量部およびバイ
ンダーであるフッ化ビニリデン樹脂3重量部を混合し、
これにN−メチルピロリドンを加えてペーストとし、こ
のペーストを正極集電体としての本発明鋼、および比較
鋼の金属箔に塗布乾燥したものを用いた。また、負極に
は、負極活物質として、カーボン90重量部にバインダー
であるフッ化ビニリデン樹脂10重量部を混合し、これに
N−メチルピロリドンを加えてペーストとし、このペー
ストを負極集電体である銅箔に塗布乾燥したものを用い
た。電解液としてはプロピレンカーボネートとジエチル
カーボネートの1:1混合溶媒に電解質LiPF6 を1mol/
L 溶解したものを用い、セパレータはポリプロピレンフ
ィルムに微小な孔が多数形成されているものを使用し
た。その結果を表1に示す。
【0020】作製した電池について充電電圧 4.3V、放
電終了電圧 2.5Vの充放電サイクルを 500回行ったとこ
ろ、正極集電体として本発明部材を使用した電池の容量
保持率は発明部材では60%以上を示したが、比較部材で
は50%以下の保持率であった(表1)。さらに、この電
池を解体して正極集電体を取り出し、金属箔表面の腐食
観察を行ったところ、本発明適合例には食孔状の腐食が
認められなかったのに対し、比較例では多くの食孔が認
められた。
電終了電圧 2.5Vの充放電サイクルを 500回行ったとこ
ろ、正極集電体として本発明部材を使用した電池の容量
保持率は発明部材では60%以上を示したが、比較部材で
は50%以下の保持率であった(表1)。さらに、この電
池を解体して正極集電体を取り出し、金属箔表面の腐食
観察を行ったところ、本発明適合例には食孔状の腐食が
認められなかったのに対し、比較例では多くの食孔が認
められた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、非
水電解液に対して優れた耐食性を示すとともに、冷間ヘ
ッダー加工性にも優れており、高エネルギー密度を有す
る小型で軽量な二次電池正極部材として好適な素材を提
供することができる。しかも、製造性に優れ安価で寿命
の長い電池部材を製造するのに有利である。
水電解液に対して優れた耐食性を示すとともに、冷間ヘ
ッダー加工性にも優れており、高エネルギー密度を有す
る小型で軽量な二次電池正極部材として好適な素材を提
供することができる。しかも、製造性に優れ安価で寿命
の長い電池部材を製造するのに有利である。
【図1】本発明にかかる電池部材(鋼No.1) について
の、LiPF6 系非水電解液中での定電位24時間保持後の金
属表面の組織状態の一例を示す金属顕微鏡の写真(SE
M組織写真)である。
の、LiPF6 系非水電解液中での定電位24時間保持後の金
属表面の組織状態の一例を示す金属顕微鏡の写真(SE
M組織写真)である。
【図2】比較例 (鋼No.9) にかかる電池部材について
の、LiPF6 系非水電解液中での定電位24時間保持後の金
属表面の組織状態の一例を示す金属顕微鏡の写真(SE
M組織写真)である。
の、LiPF6 系非水電解液中での定電位24時間保持後の金
属表面の組織状態の一例を示す金属顕微鏡の写真(SE
M組織写真)である。
【図3】比較例 (鋼No.15)にかかる電池部材について
の、LiPF6 系非水電解液中での定電位24時間保持後の金
属表面の組織状態の一例を示す金属顕微鏡の写真(SE
M組織写真)である。
の、LiPF6 系非水電解液中での定電位24時間保持後の金
属表面の組織状態の一例を示す金属顕微鏡の写真(SE
M組織写真)である。
フロントページの続き (72)発明者 藤原 最仁 神奈川県川崎市川崎区小島町4番2号 日 本冶金工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 小林 裕 神奈川県川崎市川崎区小島町4番2号 日 本冶金工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 村野 寛治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 必須成分として少なくともCr, Moを含有
するオーステナイト系ステンレス鋼からなる、単電池あ
たり4.3Vを上限として充電される非水二次電池用の部
材であって、この部材が20〜30wt%のNiと0.05〜0.40wt
%のNを含有するオーステナイト系ステンレス鋼である
ことを特徴とする非水二次電池用部材。 - 【請求項2】 上記オーステナイト系ステンレス鋼が、 C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:2.00wt%以
下、P:0.05wt%以下、S:0.03wt%以下、Cr:16〜30
wt%、Ni:20〜30wt%、Mo:2〜8wt%、N:0.05〜0.
40wt%、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組
成を有するものであることを特徴とする、請求項1に記
載の非水二次電池用部材。 - 【請求項3】 上記オーステナイト系ステンレス鋼が、 C:0.08wt%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:2.00wt%以
下、P:0.05wt%以下、S:0.03wt%以下、Cr:22〜30
wt%、Ni:23〜30wt%、Mo:5〜8wt%、N:0.15〜0.
25wt%、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組
成を有するものであることを特徴とする、請求項1に記
載の非水二次電池用部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7192614A JPH0922701A (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 非水二次電池用部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7192614A JPH0922701A (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 非水二次電池用部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0922701A true JPH0922701A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=16294196
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7192614A Abandoned JPH0922701A (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 非水二次電池用部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0922701A (ja) |
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-
1995
- 1995-07-06 JP JP7192614A patent/JPH0922701A/ja not_active Abandoned
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