JPH09227295A - フェライト単結晶の製造方法 - Google Patents
フェライト単結晶の製造方法Info
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- JPH09227295A JPH09227295A JP8030390A JP3039096A JPH09227295A JP H09227295 A JPH09227295 A JP H09227295A JP 8030390 A JP8030390 A JP 8030390A JP 3039096 A JP3039096 A JP 3039096A JP H09227295 A JPH09227295 A JP H09227295A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 二重ルツボ方式によってフェライト単結晶を
製造するに際して、上部ルツボ1での原材料の溶け残り
を抑え、組成偏析が小さく、良好な結晶性を有するフェ
ライト単結晶を安定な長さで育成する。 【解決手段】 上部ルツボ1の注ぎ口パイプ4を鉛直方
向に設け、この注ぎ口パイプ4の内径を4〜12mmに
規制する。
製造するに際して、上部ルツボ1での原材料の溶け残り
を抑え、組成偏析が小さく、良好な結晶性を有するフェ
ライト単結晶を安定な長さで育成する。 【解決手段】 上部ルツボ1の注ぎ口パイプ4を鉛直方
向に設け、この注ぎ口パイプ4の内径を4〜12mmに
規制する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェライト単結晶製
造に関するものであり、さらに詳細にはブリッジマン法
によるフェライト単結晶製造方法の改良に関するもので
ある。
造に関するものであり、さらに詳細にはブリッジマン法
によるフェライト単結晶製造方法の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、フェライト単結晶を作製する方法
としては、操作が容易で設備も簡単なブリッジマン法が
広く用いられている。このブリッジマン法は、温度勾配
を利用して結晶化を進めるものであり、白金製のルツボ
内で溶融させた溶融試料の一端を、冷却することで結晶
化させ、これを徐々に成長させるというものである。こ
のようなブリッジマン法によれば、フェライト単結晶ば
かりでなく、金属や塩類等の大きな単結晶を作成するこ
とが可能で、工業的にも光学用材料や磁性材料,半導
体,各種合金等の単結晶を製造するのに利用されてい
る。
としては、操作が容易で設備も簡単なブリッジマン法が
広く用いられている。このブリッジマン法は、温度勾配
を利用して結晶化を進めるものであり、白金製のルツボ
内で溶融させた溶融試料の一端を、冷却することで結晶
化させ、これを徐々に成長させるというものである。こ
のようなブリッジマン法によれば、フェライト単結晶ば
かりでなく、金属や塩類等の大きな単結晶を作成するこ
とが可能で、工業的にも光学用材料や磁性材料,半導
体,各種合金等の単結晶を製造するのに利用されてい
る。
【0003】ところが、上述のブリッジマン法において
は、ルツボ内の溶融帯(メルトゾーン)の幅が大きくな
ると、ルツボを構成している白金が溶融試料中に多く溶
け込み、育成された単結晶中に多く混在するようにな
る。また、ルツボの先端部と後端部とで生成する結晶の
組成が異なるといった組成偏析が生じてしまう。
は、ルツボ内の溶融帯(メルトゾーン)の幅が大きくな
ると、ルツボを構成している白金が溶融試料中に多く溶
け込み、育成された単結晶中に多く混在するようにな
る。また、ルツボの先端部と後端部とで生成する結晶の
組成が異なるといった組成偏析が生じてしまう。
【0004】そこで、原材料を溶融するための上部ルツ
ボと単結晶を育成させるための下部ルツボとを用いる二
重ルツボ方式が提案されている。
ボと単結晶を育成させるための下部ルツボとを用いる二
重ルツボ方式が提案されている。
【0005】この二重ルツボ方式では、下端部に注ぎ口
パイプが設けられた上部ルツボと、下部ルツボとを上下
二段に配置し、上部ルツボ内には上方から吊り下げられ
た棒状の原材料を装填しておく。そして、この上部ルツ
ボと下部ルツボとを一定の温度勾配を有する炉内を通過
させる。このとき上部ルツボ内では下端から原材料が次
々に溶融し、溶融した溶融試料は、下部ルツボでのメル
トゾーンの幅が一定となるように下部ルツボに供給され
る。この供給された溶融試料から単結晶が育成されるこ
とになる。
パイプが設けられた上部ルツボと、下部ルツボとを上下
二段に配置し、上部ルツボ内には上方から吊り下げられ
た棒状の原材料を装填しておく。そして、この上部ルツ
ボと下部ルツボとを一定の温度勾配を有する炉内を通過
させる。このとき上部ルツボ内では下端から原材料が次
々に溶融し、溶融した溶融試料は、下部ルツボでのメル
トゾーンの幅が一定となるように下部ルツボに供給され
る。この供給された溶融試料から単結晶が育成されるこ
とになる。
【0006】ここで、このような二重ルツボ方式では、
上部ルツボで溶融された溶融試料は、上部ルツボの下端
部に設けられた注ぎ口パイプから流れ落ち、下部ルツボ
に供給される。この注ぎ口パイプは、図6に示すよう
に、パイプの注ぎ口11aが下部ルツボ12の内壁に接
近するように鉛直方向に対して斜めに設けられ、注ぎ口
11aからの溶融試料が下部ルツボ12の内壁を伝わっ
て流れ落ちるようになされている。これは、溶融試料
が、メルトゾーンに直接滴下することによって、メルト
ゾーンの液面が乱れるのを防止する目的からである。
上部ルツボで溶融された溶融試料は、上部ルツボの下端
部に設けられた注ぎ口パイプから流れ落ち、下部ルツボ
に供給される。この注ぎ口パイプは、図6に示すよう
に、パイプの注ぎ口11aが下部ルツボ12の内壁に接
近するように鉛直方向に対して斜めに設けられ、注ぎ口
11aからの溶融試料が下部ルツボ12の内壁を伝わっ
て流れ落ちるようになされている。これは、溶融試料
が、メルトゾーンに直接滴下することによって、メルト
ゾーンの液面が乱れるのを防止する目的からである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな二重ルツボ方式では、上部ルツボに装填された原材
料の全てが下部ルツボに供給されることはなく、上部ル
ツボの内壁や注ぎ口パイプの内壁に、ある程度の原材料
の溶け残りが残留する。特に、最近では、育成される単
結晶フェライトの品質向上を図る点から、下部ルツボへ
の溶融試料の供給速度を遅くする方向にあり、このよう
な溶け残りが一層生じ易くなっている。ここで、このよ
うに上部ルツボに原材料が溶け残ると以下のような不都
合が生じる。
うな二重ルツボ方式では、上部ルツボに装填された原材
料の全てが下部ルツボに供給されることはなく、上部ル
ツボの内壁や注ぎ口パイプの内壁に、ある程度の原材料
の溶け残りが残留する。特に、最近では、育成される単
結晶フェライトの品質向上を図る点から、下部ルツボへ
の溶融試料の供給速度を遅くする方向にあり、このよう
な溶け残りが一層生じ易くなっている。ここで、このよ
うに上部ルツボに原材料が溶け残ると以下のような不都
合が生じる。
【0008】まず、上部ルツボに原材料が溶け残ると、
その分、下部ルツボに供給される溶融試料の総量は少な
くなる。このため、単結晶インゴットが所定の長さより
も短くなり、単結晶インゴットの歩留まり低下につなが
る。
その分、下部ルツボに供給される溶融試料の総量は少な
くなる。このため、単結晶インゴットが所定の長さより
も短くなり、単結晶インゴットの歩留まり低下につなが
る。
【0009】また、ルツボは、そのまま継続して複数回
使用されるのが通常である。このとき、上部ルツボ内に
原材料が溶け残っていると、使用1回目と2回目以降と
では溶け残りの分だけ原材料の装填量を少なくすること
が必要となり、その手間のため操作が煩雑になる。
使用されるのが通常である。このとき、上部ルツボ内に
原材料が溶け残っていると、使用1回目と2回目以降と
では溶け残りの分だけ原材料の装填量を少なくすること
が必要となり、その手間のため操作が煩雑になる。
【0010】さらに、溶け残りの原材料と新しく装填し
た原材料とでは溶け方が異なるため、上部ルツボから下
部ルツボに溶融試料が供給されるタイミングがずれ、こ
れによってメルトゾーン幅が変動し、単結晶インゴット
の品質低下が招来される。
た原材料とでは溶け方が異なるため、上部ルツボから下
部ルツボに溶融試料が供給されるタイミングがずれ、こ
れによってメルトゾーン幅が変動し、単結晶インゴット
の品質低下が招来される。
【0011】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、上部ルツボでの原材料の
溶け残りを抑え、組成偏析が小さく、良好な結晶性を有
するフェライト単結晶が安定な長さで育成できるフェラ
イト単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
鑑みて提案されたものであり、上部ルツボでの原材料の
溶け残りを抑え、組成偏析が小さく、良好な結晶性を有
するフェライト単結晶が安定な長さで育成できるフェラ
イト単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、上部ルツボ
でのフェライト原材料の溶け残りには、上部ルツボに設
ける注ぎ口パイプの方向が関与しており、この注ぎ口パ
イプを鉛直方向に設けることにより、フェライト原材料
の溶け残りが抑えられるようになるとの知見を得た。ま
た、これまで、注ぎ口パイプを鉛直方向に設けると、溶
融原材料がメルトゾーンに直接滴下し、メルトゾーンに
乱れが生じることが問題とされてきたが、フェライト原
材料の供給速度が遅くなっている現状においては、この
ようなメルトゾーンの乱れはほとんど生じず、注ぎ口パ
イプを鉛直方向に設けても何ら問題が生じないことが判
明した。
めに、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、上部ルツボ
でのフェライト原材料の溶け残りには、上部ルツボに設
ける注ぎ口パイプの方向が関与しており、この注ぎ口パ
イプを鉛直方向に設けることにより、フェライト原材料
の溶け残りが抑えられるようになるとの知見を得た。ま
た、これまで、注ぎ口パイプを鉛直方向に設けると、溶
融原材料がメルトゾーンに直接滴下し、メルトゾーンに
乱れが生じることが問題とされてきたが、フェライト原
材料の供給速度が遅くなっている現状においては、この
ようなメルトゾーンの乱れはほとんど生じず、注ぎ口パ
イプを鉛直方向に設けても何ら問題が生じないことが判
明した。
【0013】本発明は、このような知見に基づいて完成
されたものであって、下端部に注ぎ口パイプを有する上
部ルツボと、下部ルツボを用い、上部ルツボにフェライ
ト原材料を装填して、上部ルツボと下部ルツボを温度勾
配を有する炉中を通過させ、上部ルツボ内で溶融したフ
ェライト原材料を注ぎ口パイプを通じて下部ルツボに供
給しながら、下部ルツボ内でフェライト単結晶を育成す
るにあたり、上記上部ルツボの注ぎ口パイプを鉛直方向
に設け、この注ぎ口パイプの内径を4mm〜12mmと
することを特徴とするものである。
されたものであって、下端部に注ぎ口パイプを有する上
部ルツボと、下部ルツボを用い、上部ルツボにフェライ
ト原材料を装填して、上部ルツボと下部ルツボを温度勾
配を有する炉中を通過させ、上部ルツボ内で溶融したフ
ェライト原材料を注ぎ口パイプを通じて下部ルツボに供
給しながら、下部ルツボ内でフェライト単結晶を育成す
るにあたり、上記上部ルツボの注ぎ口パイプを鉛直方向
に設け、この注ぎ口パイプの内径を4mm〜12mmと
することを特徴とするものである。
【0014】このように上部ルツボに注ぎ口パイプを鉛
直方向に設け、その内径を規制すると、上部ルツボに溶
け残るフェライト原材料の量が抑えられ、組成偏析が小
さく、良好な結晶性を有するフェライト単結晶が安定な
長さで育成される。
直方向に設け、その内径を規制すると、上部ルツボに溶
け残るフェライト原材料の量が抑えられ、組成偏析が小
さく、良好な結晶性を有するフェライト単結晶が安定な
長さで育成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のフェライト単結晶
の製造方法に係る実施の形態を説明する。
の製造方法に係る実施の形態を説明する。
【0016】フェライト単結晶を製造するには、図1に
示すように、上部ルツボ1及び下部ルツボ2を上下2段
に配置した白金製のルツボを準備する。
示すように、上部ルツボ1及び下部ルツボ2を上下2段
に配置した白金製のルツボを準備する。
【0017】上部ルツボ1は、原材料を溶融させ、その
溶融原材料を下部ルツボ2に供給するためのものであ
る。この上部ルツボ1は、上方から吊り下げられた棒状
の原材料3が挿入される円筒部と、この円筒部の下方で
径が徐々に小径とされることで尖塔状となっている尖塔
部と、この尖塔部の頂点から鉛直方向に延在された注ぎ
口パイプ4よりなる。この注ぎ口パイプ4は、その内径
が4mm〜12mmの範囲とされている。上部ルツボ1
で溶融した溶融試料は、この注ぎ口パイプ4から流れ落
ち、下部ルツボ2に供給される。
溶融原材料を下部ルツボ2に供給するためのものであ
る。この上部ルツボ1は、上方から吊り下げられた棒状
の原材料3が挿入される円筒部と、この円筒部の下方で
径が徐々に小径とされることで尖塔状となっている尖塔
部と、この尖塔部の頂点から鉛直方向に延在された注ぎ
口パイプ4よりなる。この注ぎ口パイプ4は、その内径
が4mm〜12mmの範囲とされている。上部ルツボ1
で溶融した溶融試料は、この注ぎ口パイプ4から流れ落
ち、下部ルツボ2に供給される。
【0018】一方、下部ルツボ2は、供給された溶融原
材料を結晶成長させるためのものである。この下部ルツ
ボ2は、円筒部と、この円筒部の下方で径が徐々に小径
となされることで尖頭状となっている尖頭部よりなる。
材料を結晶成長させるためのものである。この下部ルツ
ボ2は、円筒部と、この円筒部の下方で径が徐々に小径
となされることで尖頭状となっている尖頭部よりなる。
【0019】以上のような上下2段のルツボによってフ
ェライト単結晶を成長させるには、フェライト原材料3
を上方からつり下げて上部ルツボ1内に挿入する。そし
て、原材料3がセットされた上部ルツボ1と下部ルツボ
2とを互いに一定の距離を隔てた状態で炉内にセットす
る。
ェライト単結晶を成長させるには、フェライト原材料3
を上方からつり下げて上部ルツボ1内に挿入する。そし
て、原材料3がセットされた上部ルツボ1と下部ルツボ
2とを互いに一定の距離を隔てた状態で炉内にセットす
る。
【0020】次に、炉温を上昇させ、図1に示すよう
な、上方から下方に向かって温度が徐々に上昇し、ある
温度を越えたところで、徐々に降下するような温度勾配
を生じさせる。なお、温度勾配においてX点は原材料の
溶融開始温度、Y点は原材料の結晶晶出温度である。そ
して、上部ルツボ1と下部ルツボ2とを、この炉内で徐
々に降下させていく。
な、上方から下方に向かって温度が徐々に上昇し、ある
温度を越えたところで、徐々に降下するような温度勾配
を生じさせる。なお、温度勾配においてX点は原材料の
溶融開始温度、Y点は原材料の結晶晶出温度である。そ
して、上部ルツボ1と下部ルツボ2とを、この炉内で徐
々に降下させていく。
【0021】まず、各ルツボを降下させていく過程で、
図2に示すように原材料3の下端がこの原材料3の溶融
開始温度となっている炉内のX点に達すると、原材料3
が溶融して上部ルツボ1の注ぎ口パイプ4から下部ルツ
ボ2へ流れ落ち、下部ルツボ2内で溶融状態のメルトゾ
ーン5が形成される。
図2に示すように原材料3の下端がこの原材料3の溶融
開始温度となっている炉内のX点に達すると、原材料3
が溶融して上部ルツボ1の注ぎ口パイプ4から下部ルツ
ボ2へ流れ落ち、下部ルツボ2内で溶融状態のメルトゾ
ーン5が形成される。
【0022】続いて、さらに上記各ルツボ1,2を降下
させ、図3に示すように下部ルツボ2の下端が炉内温度
が晶出温度となっているY点に達すると、上記メルトゾ
ーン5の下端が結晶晶出温度以下に冷却され、単結晶が
晶出し始める。
させ、図3に示すように下部ルツボ2の下端が炉内温度
が晶出温度となっているY点に達すると、上記メルトゾ
ーン5の下端が結晶晶出温度以下に冷却され、単結晶が
晶出し始める。
【0023】さらに、各ルツボ1,2を徐々に降下させ
ていくと、図4に示すように、上部ルツボ1から溶融し
た原材料3が次々に下部ルツボ2に供給され、メルトゾ
ーン5の下端から順次単結晶6が晶出する。
ていくと、図4に示すように、上部ルツボ1から溶融し
た原材料3が次々に下部ルツボ2に供給され、メルトゾ
ーン5の下端から順次単結晶6が晶出する。
【0024】そして、単結晶がインゴット6のかたちに
まで成長したところで、図5に示すような状態で上記各
ルツボの移動を止め、徐々に冷却して下部ルツボ2内か
ら棒状のインゴット6を取り出す。
まで成長したところで、図5に示すような状態で上記各
ルツボの移動を止め、徐々に冷却して下部ルツボ2内か
ら棒状のインゴット6を取り出す。
【0025】このように上部ルツボ1で原材料を溶融さ
せ、下部ルツボ2に供給するといったように原材料の溶
融と単結晶の成長を別々のルツボで行うようにすると、
下部ルツボ2のメルトゾーン5の幅dを一定に調整する
ことができる。したがって、ルツボを構成している白金
の混入や組成偏析を抑えながら単結晶を育成することが
できる。
せ、下部ルツボ2に供給するといったように原材料の溶
融と単結晶の成長を別々のルツボで行うようにすると、
下部ルツボ2のメルトゾーン5の幅dを一定に調整する
ことができる。したがって、ルツボを構成している白金
の混入や組成偏析を抑えながら単結晶を育成することが
できる。
【0026】また、特に、この実施の形態では、上部ル
ツボ1の注ぎ口パイプ4が鉛直方向に設けられ、この注
ぎ口パイプ4の内径が4mm〜12mmとなされてい
る。
ツボ1の注ぎ口パイプ4が鉛直方向に設けられ、この注
ぎ口パイプ4の内径が4mm〜12mmとなされてい
る。
【0027】注ぎ口パイプ4がこのように鉛直方向に延
在するかたちであると、注ぎ口が下部ルツボの内壁と接
近するように斜め方向に延在するかたちであるのに比べ
て、パイプの長さが短くて済む。したがって、注ぎ口パ
イプの長さが短い分、パイプ内壁面に溶け残る溶融原材
料の量が抑えられる。また、鉛直方向に設けられている
注ぎ口パイプでは、斜め方向に設けられている注ぎ口パ
イプよりも溶融原材料が流れ易いので、このことによっ
ても溶け残りが抑えられる。
在するかたちであると、注ぎ口が下部ルツボの内壁と接
近するように斜め方向に延在するかたちであるのに比べ
て、パイプの長さが短くて済む。したがって、注ぎ口パ
イプの長さが短い分、パイプ内壁面に溶け残る溶融原材
料の量が抑えられる。また、鉛直方向に設けられている
注ぎ口パイプでは、斜め方向に設けられている注ぎ口パ
イプよりも溶融原材料が流れ易いので、このことによっ
ても溶け残りが抑えられる。
【0028】したがって、溶け残りによって生じる様々
な不都合、すなわち単結晶インゴットが所定の長さより
も短くなることによる歩留まり低下、溶融原材料の供給
速度が変動することによる単結晶インゴットの品質低下
が防止されるとともに、溶け残りを考慮した原材料の量
調整も不要にでき、フェライト単結晶の品質、生産性が
向上することになる。
な不都合、すなわち単結晶インゴットが所定の長さより
も短くなることによる歩留まり低下、溶融原材料の供給
速度が変動することによる単結晶インゴットの品質低下
が防止されるとともに、溶け残りを考慮した原材料の量
調整も不要にでき、フェライト単結晶の品質、生産性が
向上することになる。
【0029】但し、このような効果を得るには、注ぎ口
パイプの内径が4mm〜12mmとなされていることが
必要である。注ぎ口パイプの内径が4mm未満である場
合には、溶融原材料がパイプ中を流れ難くなり、溶融原
材料の溶け残りが多くなったり、溶融原材料の供給速度
がばらつき、育成される結晶に異相が生じてしまう。ま
た、注ぎ口パイプの内径が12mmを越える場合には、
パイプ内壁面の面積が大きくなることから、パイプ内壁
面に付着して溶け残る溶融原材料の量が多くなる。
パイプの内径が4mm〜12mmとなされていることが
必要である。注ぎ口パイプの内径が4mm未満である場
合には、溶融原材料がパイプ中を流れ難くなり、溶融原
材料の溶け残りが多くなったり、溶融原材料の供給速度
がばらつき、育成される結晶に異相が生じてしまう。ま
た、注ぎ口パイプの内径が12mmを越える場合には、
パイプ内壁面の面積が大きくなることから、パイプ内壁
面に付着して溶け残る溶融原材料の量が多くなる。
【0030】
【実施例】本発明の具体的な実施例について実験結果に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0031】実施例1 上部ルツボとして、内径4mmの注ぎ口パイプが鉛直方
向に設けられたものを用い、二重ルツボ方式によってM
n−Zn系フェライト単結晶を育成した。
向に設けられたものを用い、二重ルツボ方式によってM
n−Zn系フェライト単結晶を育成した。
【0032】実施例2,実施例3 上部ルツボの注ぎ口パイプの内径を、表1に示すように
変えたこと以外は実施例1と同様にしてMn−Zn系フ
ェライト単結晶を育成した。
変えたこと以外は実施例1と同様にしてMn−Zn系フ
ェライト単結晶を育成した。
【0033】比較例1,比較例2 上部ルツボの注ぎ口パイプの内径を、表1に示すように
所定の範囲(4〜12mm)から外れた値にしたこと以
外は実施例1と同様にしてMn−Zn系フェライト単結
晶を育成した。
所定の範囲(4〜12mm)から外れた値にしたこと以
外は実施例1と同様にしてMn−Zn系フェライト単結
晶を育成した。
【0034】比較例3 上部ルツボとして、内径8mmの注ぎ口パイプが斜めに
設けられたものを用い、二重ルツボ方式によってMn−
Zn系フェライト単結晶を育成した。
設けられたものを用い、二重ルツボ方式によってMn−
Zn系フェライト単結晶を育成した。
【0035】以上の実施例1〜実施例3及び比較例1〜
比較例3で生じたフェライト原材料の溶け残り量、育成
された単結晶インゴットの長さ及び結晶性の評価結果を
表1に示す。
比較例3で生じたフェライト原材料の溶け残り量、育成
された単結晶インゴットの長さ及び結晶性の評価結果を
表1に示す。
【0036】なお、表1の結晶性において、○は単結晶
インゴットに異相が全く生じていない場合、△は異相が
生じているが、その異相の占める断面積がインゴット断
面積の1割以下である場合、×は異相の占める断面積が
インゴット断面積の1割を越える場合である。
インゴットに異相が全く生じていない場合、△は異相が
生じているが、その異相の占める断面積がインゴット断
面積の1割以下である場合、×は異相の占める断面積が
インゴット断面積の1割を越える場合である。
【0037】また、インゴット長は270mmに設定
し、これに対する誤差の許容範囲は3〜4mmとした。
これから概算してフェライト原材料の溶け残り量の許容
範囲は50g以下である。
し、これに対する誤差の許容範囲は3〜4mmとした。
これから概算してフェライト原材料の溶け残り量の許容
範囲は50g以下である。
【0038】
【表1】
【0039】表1からわかるように、上部ルツボとし
て、内径4〜12mmの注ぎ口パイプが鉛直方向に設け
られたものを用いた実施例1〜実施例3では、フェライ
ト原材料の溶け残り量が小さく抑えられ、所定の長さの
単結晶インゴットが良好な結晶性を有して育成される。
て、内径4〜12mmの注ぎ口パイプが鉛直方向に設け
られたものを用いた実施例1〜実施例3では、フェライ
ト原材料の溶け残り量が小さく抑えられ、所定の長さの
単結晶インゴットが良好な結晶性を有して育成される。
【0040】これに対して、上部ルツボとして、注ぎ口
パイプが斜めに設けられたものを用いた比較例3では、
この場合と注ぎ口パイプの内径は等しいがパイプの方向
を鉛直方向にした実施例2に比べて、フェライト原材料
の溶け残りが多い。このため、育成された単結晶インゴ
ットは実施例2の場合に比べて12mmも短く、また結
晶に異相が生じている。
パイプが斜めに設けられたものを用いた比較例3では、
この場合と注ぎ口パイプの内径は等しいがパイプの方向
を鉛直方向にした実施例2に比べて、フェライト原材料
の溶け残りが多い。このため、育成された単結晶インゴ
ットは実施例2の場合に比べて12mmも短く、また結
晶に異相が生じている。
【0041】このことから、フェライト原材料の溶け残
りを抑えるためには、上部ルツボの注ぎ口パイプは斜め
方向よりも鉛直方向に設ける方が良いことがわかる。
りを抑えるためには、上部ルツボの注ぎ口パイプは斜め
方向よりも鉛直方向に設ける方が良いことがわかる。
【0042】しかし、注ぎ口パイプを鉛直方向に設ける
場合でも、そのパイプの内径によってフェライト原材料
の溶け残り量が大きく異なる。
場合でも、そのパイプの内径によってフェライト原材料
の溶け残り量が大きく異なる。
【0043】注ぎ口パイプの内径を16mmと大きくし
た比較例2では、注ぎ口パイプ内に原材料が多く残留
し、インゴット長も実施例1あるいは実施例2に比べて
7mmも短くなってしまう。
た比較例2では、注ぎ口パイプ内に原材料が多く残留
し、インゴット長も実施例1あるいは実施例2に比べて
7mmも短くなってしまう。
【0044】また、注ぎ口パイプの内径を2mmと小さ
くした比較例1では、注ぎ口パイプから溶融原材料が流
れ難く、溶け残りが多く残留する。また、結晶に異相が
多く生じており、溶融原材料の供給が不連続であったこ
とが示唆される。
くした比較例1では、注ぎ口パイプから溶融原材料が流
れ難く、溶け残りが多く残留する。また、結晶に異相が
多く生じており、溶融原材料の供給が不連続であったこ
とが示唆される。
【0045】以上のことから、注ぎ口パイプの内径は4
〜12mmの範囲内にする必要があることがわかった。
〜12mmの範囲内にする必要があることがわかった。
【0046】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では、二重ルツボ方式によってフェライト単結晶を育
成するに際して、上部ルツボとして注ぎ口パイプが鉛直
方向に設けられ、この注ぎ口パイプの内径が4mm〜1
2mmとなされたものを用いるので、上部ルツボに溶け
残るフェライト原材料の量を低減することができ、組成
偏析が小さく、良好な結晶性を有するフェライト単結晶
を安定な長さで育成することができる。
明では、二重ルツボ方式によってフェライト単結晶を育
成するに際して、上部ルツボとして注ぎ口パイプが鉛直
方向に設けられ、この注ぎ口パイプの内径が4mm〜1
2mmとなされたものを用いるので、上部ルツボに溶け
残るフェライト原材料の量を低減することができ、組成
偏析が小さく、良好な結晶性を有するフェライト単結晶
を安定な長さで育成することができる。
【図1】フェライト単結晶の育成過程を順に示すもので
あり、原材料準備工程を示す模式図である。
あり、原材料準備工程を示す模式図である。
【図2】原材料の溶融開始過程を示す模式図である。
【図3】単結晶晶出開始過程を示す模式図である。
【図4】単結晶成長過程を示す模式図である。
【図5】単結晶晶出終了過程を示す模式図である。
【図6】従来の二重ルツボ方式で用いられている上部ル
ツボの注ぎ口パイプを示す模式図である。
ツボの注ぎ口パイプを示す模式図である。
1 上部ルツボ 2 下部ルツボ 3 フェライト原材料 4 注ぎ口パイプ 5 メルトゾーン 6 フェライト単結晶
Claims (1)
- 【請求項1】 下端部に注ぎ口パイプを有する上部ルツ
ボと、下部ルツボを用い、 上部ルツボにフェライト原材料を装填して、上部ルツボ
と下部ルツボを温度勾配を有する炉中を通過させ、上部
ルツボ内で溶融したフェライト原材料を注ぎ口パイプを
通じて下部ルツボに供給しながら、下部ルツボ内でフェ
ライト単結晶を育成するにあたり、 上部ルツボの注ぎ口パイプを鉛直方向に設け、この注ぎ
口パイプの内径を4mm〜12mmとすることを特徴と
するフェライト単結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8030390A JPH09227295A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | フェライト単結晶の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8030390A JPH09227295A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | フェライト単結晶の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09227295A true JPH09227295A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12302594
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8030390A Withdrawn JPH09227295A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | フェライト単結晶の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09227295A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2020115871A1 (ja) * | 2018-12-06 | 2020-06-11 | 住友電気工業株式会社 | GaAs基板の製造方法およびGaAs単結晶成長装置 |
-
1996
- 1996-02-19 JP JP8030390A patent/JPH09227295A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2020115871A1 (ja) * | 2018-12-06 | 2020-06-11 | 住友電気工業株式会社 | GaAs基板の製造方法およびGaAs単結晶成長装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030506 |