JPH09227767A - ポリエステル組成物 - Google Patents

ポリエステル組成物

Info

Publication number
JPH09227767A
JPH09227767A JP3368196A JP3368196A JPH09227767A JP H09227767 A JPH09227767 A JP H09227767A JP 3368196 A JP3368196 A JP 3368196A JP 3368196 A JP3368196 A JP 3368196A JP H09227767 A JPH09227767 A JP H09227767A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
polyester
phosphorus
carbon atoms
polyester composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3368196A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3597932B2 (ja
Inventor
Masami Umeda
雅己 梅田
Toshihiro Mita
利弘 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP3368196A priority Critical patent/JP3597932B2/ja
Publication of JPH09227767A publication Critical patent/JPH09227767A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3597932B2 publication Critical patent/JP3597932B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐加水分解性および耐熱性に優れたポリエス
テル組成物を提供する。 【解決手段】 (A)芳香族ポリエステルに、(B)ア
ルカリ土類金属塩および(C)特定のリン化合物とエポ
キシ化合物との反応生成物を特定量配合したポリエステ
ル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明派、耐加水分解性およ
び耐熱性に優れた衣料用または工業用の芳香族ポリエス
ルに関する。さらに詳しくはアルカリ土類金属塩および
特定のリン化合物を一定割合含有し、成形や湿熱処理に
よる、極限粘度の低下や末端カルボキシル基濃度の増加
が抑制された芳香族ポリエステルに関する。特に本発明
は、エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とする
芳香族ポリエステルの耐加水分解性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステルは、繊維、フィルム
および成形品の素材として広く利用されている。最近湿
熱滅菌処理が必要な衣料用途や苛酷な加水分解条件下で
使用される工業用途の素材として、その耐加水分解性に
対する要求が非常に高まっている。
【0003】例えば、工業用途では、濾過フィルターま
たは抄紙用キャンバスとして、衣料用途では手術着また
は医薬品工場のユニフォームとしてポリエステルの耐加
水分解性に対する改善が要望されている。
【0004】従来、ポリエステルの耐加水分解性の向上
に関して、ポリエステルの末端カルボキシル基濃度を低
下させる技術が種々提案されている。例えば特公昭44
―27911号公報および特開昭54―6051号公報
には或る種のエポキシ化合物を添加してポリエステルの
末端カルボキシル基濃度を低下させる方法が記載されて
いる。しかしこれらの方法は、エポキシ化合物の反応性
が低く、その効果は小さい。
【0005】さらに特公昭38―152220号公報ま
たは特公昭46―5389号公報には、ポリカルボジイ
ミドやビスカルボジイミドなどのカルボジイミドを添加
してポリエステルの末端カルボキシル基を低下させる方
法が開示されているが、カルボジイミドはそれ自体熱変
成を起し易く、反応条件によってポリエステルの着色や
物性の低下を起すことがあり、その使用には細かい注意
が必要となる。
【0006】また、特開昭55―7888号公報には、
ポリエステルに或る特定の燐化合物を共重合させ、且つ
酸化チタン(TiO2 )を添加した改質ポリエステルに
対し、燐化合物を光安定化剤として含有させる方法が記
載されている。さらに、特開昭55―7889号公報に
は、テレフタル酸とグリコールとから直接エステル化法
によりポリエステルを製造する際に、光安定化のために
特定の燐化合物を添加し、さらに酸化チタン(Ti
O2 )を加える方法が記載されている。これらの方法
は、いずれも艶消し剤として使用する酸化チタンに起因
するポリエステルの光安定性の低下を改善するために、
燐化合物を添加する方法である。
【0007】一方、工業用の太デニールから衣料用の細
デニールに至るまでポリエステルの巾広い分野の用途に
耐加水分解性を向上させるには、ポリエステル自体の特
性の改善も必要となる。
【0008】そこで、本発明者らは、芳香族ポリエステ
ルに特定のリン酸エステルを含有せしめることによって
得られた芳香族ポリエステルの耐加水分解性が改良され
ることを見出し既に出願した(特開平8―3428号公
報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、ポリエステルの成形時や加工時、或いはポリエステ
ル製品の使用における湿熱処理時などにおいて、前記特
開平8―3428号によって得られる芳香族ポリエステ
ルよりもポリエステルの末端カルボキシル基の増加や重
合度の低下が抑制された芳香族ポリエステル、つまり耐
加水分解性および耐熱性に優れた芳香族ポリエステルを
提供することにある。
【0010】本発明の第2の目的は、成形や湿熱処理に
よっても強度の低下の少ない芳香族ポリエステルを提供
することにある。
【0011】本発明の他の目的は、末端カルボキシル基
を低下させるための特定の試薬を使用しなくとも、耐加
水分解性の改良された芳香族ポリエステルを提供するこ
とにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、工業的に優れ
た手段で、得ることができる耐加水分解性の向上した芳
香族ポリエステルを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
前記本発明の目的を達成するため研究を重ねた結果、ア
ルカリ土類金属塩と特定のリン化合物とを特定量組み合
わせて芳香族ポリエステルに配合せしめることによっ
て、得られた芳香族ポリエステルの耐加水分解性および
耐熱性が更に向上することを見出し、本発明に到達し
た。
【0014】すなわち、本発明は、(A)芳香族ポリエ
ステル(A成分)に、(B)アルカリ土類金属塩(B成
分)および(C)下記一般式[I]で表わされるリン化
合物と下記一般式[II]で表わされるエポキシ化合物と
の反応生成物(C成分)
【0015】
【化3】
【0016】[式中、R1 は水素原子、炭素原子数1〜
4のアルキル基または炭素原子数6〜12のアリール基
を示す。R2 は水素原子または―OR3 を示し、ここで
R3 はR1 と同じ定義から選ばれた原子または基を示
す。]
【0017】
【化4】
【0018】[式中、l1 、l2 およびl3 は、それぞ
れ同一または異なり、水素原子または炭素原子数1〜4
のアルキル基を示し、l4 は炭素原子数1〜15のアル
キル基または炭素原子数6〜12のアリール基を示
す。]を配合してなる芳香族ポリエステル組成物であっ
て、該C成分をリン(P)の含有量に換算して3〜10
0ppm含有し、かつ該B成分および該C成分のリン
(P)の含有割合が下記式(III ) P′−M′≦10 …(III ) [式中、P′はポリエステルを構成する二塩基酸成分に
対するリン酸エステルの含有量(mmol%)を示し、
M′はアルカリ土類金属塩の含有量(mmol%)を示
す。ただしM′は0ではない。]を満足することを特徴
とする芳香族ポリエステル組成物である。
【0019】以下、本発明方法についてさらに詳細に説
明する。
【0020】本発明における芳香族ポリエステル(A成
分)は、通常繊維、フィルムまたは成形品の素材として
使用されているポリエステルであればよく、特にエチレ
ンテレフタレート単位を主たる繰返し単位とするポリエ
ステル、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰返し単
位とするポリエステル、またはエチレンナフタレート単
位を主たる繰返し単位とするポリエステルであるのが好
ましい。前記エチレンテレフタレート単位、ブチレンテ
レフタレート単位またはエチレンナフタレート単位は、
全繰返し単位中少なくとも80モル%、特に少なくとも
90モル%であるポリエステルがとりわけ好ましい。特
に本発明の芳香族ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸
成分およびグリコール成分より実質的に形成されている
ポリエステルであるのが望ましい。
【0021】前記ポリエステルに共重合することができ
る二塩基酸成分としては、イソフタル酸、2,6―ナフ
タレンジカルボン酸、1,4―シクロヘキサンジカルボ
ン酸、アジピン酸およびセバチン酸などを挙げることが
でき、またグリコール成分としては、1,4―ブタンジ
オール、ネオペンチレングリコール、1,4―シクロヘ
キサンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール
およびポリアルキレングリコールなどを挙げることがで
きる。本発明のポリエステルは、前記ジカルボン酸のジ
アルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応さ
せ次いで重縮合反応して得られた所謂エステル交換反応
によって得られたポリエステルが特に適している。
【0022】さらに本発明の目的を損なわない範囲でト
リメリット酸、トリメシン酸およびピロメリット酸の如
きポリカルボン酸;グリセリン、トリメチロールプロパ
ンおよびペンタエリスリトールの如きポリオールも少割
合共重合することもできる。
【0023】本発明における芳香族ポリエステルは、通
常のポリエステルと同様に、酸化チタン、カーボンブラ
ックなどの顔料のほか、抗酸化剤、着色防止剤、耐光
剤、制電防止剤などの添加剤が含有されていてもよい。
【0024】本発明における芳香族ポリエステルは、極
限粘度[η]が0.45dl/g以上であることが好ま
しく、0.50dl/g以上であることが特に好まし
い。極限粘度の上限は、1.3dl/gであることが好
ましく、1.0dl/gであることが特に好ましい。ま
た芳香族ポリエステルの末端カルボキシル基濃度は、1
5eq/106 g以下であることが好ましく、10eq
/106 gであることが特に好ましい。
【0025】本発明におけるアルカリ土類金属塩(B成
分)は、周期表第II族の元素のうち、ベリリウム、マグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムおよ
びラジウムが塩を形成しているものをいう。好ましいア
ルカリ土類金属としてはマグネシウム、カルシウムであ
る。
【0026】アルカリ土類金属塩の具体例としては、酢
酸マグネシウム、酢酸カルシウム等が挙げられる。ま
た、これらは、一般的にエステル交換触媒として用いら
れているものを挙げることができる。更に、それは1種
でも2種以上を混合して用いてもよい。
【0027】本発明において、前記A成分に配合される
のは、前記B成分の他に下記一般式[I]で表わされる
リン化合物(C―1成分)と下記一般式[II]で表わさ
れるエポキシ化合物(C―2成分)との反応生成物(C
成分)である。
【0028】
【化5】
【0029】[式中、R1 は水素原子、炭素原子数1〜
4のアルキル基または炭素原子数6〜12のアリール基
を示す。R2 は水素原子または―OR3 を示し、ここで
R3 はR1 と同じ定義から選ばれた原子または基を示
す。]
【0030】
【化6】
【0031】[式中、l1 、l2 およびl3 は、それぞ
れ同一または異なり、水素原子または炭素原子数1〜4
のアルキル基を示し、l4 は炭素原子数1〜15のアル
キル基または炭素原子数6〜12のアリール基を示
す。]
【0032】このC成分の合成に使用される一般式
[I]のリン化合物の具体例としては、正リン酸;リン
酸モノメチル、リン酸モノエチル、リン酸モノプロピ
ル、リン酸モノブチル、リン酸ジメチル、リン酸ジエチ
ル、リン酸ジプロピル、リン酸ジブチル等のリン酸アル
キルエステル酸;リン酸モノフェニル、リン酸ジフェニ
ル等のリン酸アリールエステル酸;亜リン酸;亜リン酸
モノメチル、亜リン酸モノエチル、亜リン酸モノブチル
等の亜リン酸アルキルエステル類および亜リン酸モノフ
ェニル、亜リン酸ジフェニル等の亜リン酸アリールエス
テル類が挙げられ、好ましくは正リン酸、リン酸モノメ
チル、リン酸モノエチル、リン酸モノフェニルが良い。
すなわち、式(I)においてR2が―OR3 の場合であ
る。これらは2種以上の混合物であってもよい。
【0033】また一般式[II]のエポキシ化合物(C―
2成分)としては、l1 、l2 およびl3 はそれぞれ同
一または異なり、水素原子または炭素原子数1〜4のア
ルキル基であり、好ましくは水素原子である。また14
は炭素原子数1〜15、好ましくは1〜10のアルキル
基または炭素原子数6〜12のアリール基好ましくはフ
ェニル基である。これらは基の間にエーテル結合を有し
ていてもよい。かかるエポキシ化合物の具体例として
は、例えば1,2―エポキシプロパン、1,2―エポキ
シブタン、1,2―エポキシペンタン、1,2―エポキ
シヘキサン、1,2―エポキシオクタン、1,2―エポ
キシノナン、1,2―エポキシデカン、1,2―エポキ
シシクロヘキサン、1,2―エポキシエチルベンゼンお
よび2,3―エポキシプロピルメチルエーテル等が挙げ
られるが、中でも1,2―エポキシプロパン、1,2―
エポキシブタン、1,2―エポキシオクタンが望まし
い。また、これらは2種以上の混合物であってもよい。
【0034】前記リン化合物(C―1成分)とエポキシ
化合物(C―2成分)との反応生成物を得る反応条件
は、リン化合物(C―1成分)を70〜130℃、好ま
しくは80〜120℃の温度に加熱し、そこにエポキシ
化合物(C―2成分)を、滴下終了後、反応混合物を1
〜7時間、好ましくは2〜6時間加温を続行するのが望
ましい。反応温度が70℃より低いと、反応が充分に進
行せず、一方130℃を超えると反応が急激になり危険
であるばかりでなく、反応生成物が着色するので好まし
くない。加熱反応時間が一時間未満の場合反応が充分に
進まず、一方、7時間を超えると、反応生成物が着色す
る傾向がある。
【0035】C―1成分とC―2成分の反応割合はモル
比で1:1〜1:5、好ましくは1:2〜1:4の範囲
が有利である。
【0036】本発明におけるC成分の配合割合はリン
(P)原子の含有量に換算して3〜100ppm、好ま
しくは4〜50ppmの範囲である。この範囲よりも少
ないと熱安定性の効果が達成されず、またこの範囲を越
えると耐加水分解性の効果はむしろ低下する傾向が認め
られる。
【0037】また、A成分に含有されている前記B成分
と前記C成分との含有割合を下記式(III ) P′−M′≦10 …(III ) [式中、P′はポリエステルを構成する二塩基酸成分に
対するリン酸エステルの含有量(mmol%)を示し、
M′はアルカリ土類金属塩の含有量(mmol%)を示
す。ただしM′は0ではない。]を満足する範囲とする
ことにより、優れた耐加水分解性を優するものとなる。
【0038】前記C成分は、ポリエステルの安定剤とし
ても使用され、前記B成分のM′と反応し、そのエステ
ル交換作用を失活させたり、またそのような触媒を使用
しない直接エステル化法によるポリエステル中では少量
の添加により安定性を向上させ、ポリエステルのポテン
シャルを高めるものと考えられる。そのためC成分はリ
ン(P′)の量に換算して少なくとも3ppm、好まし
くは少なくとも4ppmが必要である。一方、触媒
(M′)の失活に使用されなかったり、過剰に添加され
ると、C成分は、いくらか加水分解性触媒として作用す
ることになるため、前記式(II)の(P′−M′)の値
が10mmol%以下、好ましくは8mmol%以下で
あるのが適当である。
【0039】芳香族ポリエステルの耐加水分解性をさら
に向上させるという観点からみれば、重合触媒の種類や
触媒量も少なからず関与している。重合触媒として重合
活性および色相の点から通常アンチモン化合物、特に三
酸化アンチモンが使用される。その使用量はアンチモン
金属(Sb)に換算して500ppm以下、好ましくは
400ppm以下が望ましい。特に150〜450pp
mが適当である。この理由は、ポリエステルの溶融成形
時に過剰の重合触媒が存在すると、溶融劣化性が高くな
り、結局、末端カルボキシル基濃度が高くなってしまう
からである。そこで重合触媒量は、生産性と目標重合度
のバランスを考慮した上で出来る限り、添加量を抑える
ことが好ましい。
【0040】本発明のC成分中には、ポリオキシアルキ
レングリコール基を有機基として含有しているため、こ
れが耐熱性に悪影響を与えることが懸念されたが、実際
に使用してみると、正リン酸を安定剤として添加したポ
リエステルを同一条件で重合し、紡糸し、チップと糸の
品質を比較したところ驚くべきことに本発明のポリエス
テルの方が極限粘度の低下や末端カルボキシル基濃度の
増加が小さいことが認められた。
【0041】本発明は、従来のようにポリエステル中の
末端カルボキシル基濃度を低下させることのみによら
ず、さらにB成分およびC成分の使用、さらに必要によ
り触媒種とその量を特定することにより、湿熱条件下で
の極限粘度の低下や末端カルボキシル基濃度の増加が抑
制された耐熱性、耐加水分解性に優れた芳香族ポリエス
テルが得られる。むろん耐加水分解性を向上させるのに
は従来からの知見通り、末端カルボキシル基濃度を低下
されることも重要であり、そのためポリエステルの重合
工程の適正化、固相重合による高極限粘度および低末端
カルボキシル基濃度化、各種エポキシ化合物やカルボジ
イミド化合物など、公知の低カルボキシル化剤を任意の
方法で添加しても良い。
【0042】B成分およびC成分は、A成分に配合され
るが、その配合時期は、ポリエステルの製造が終了する
任意の段階にB成分およびC成分を同時にまたは別々に
その製造工程に添加する。好ましい方法としては、エス
テル交換反応を重縮合反応による製造方法において、エ
ステル交換反応の初期、すなわち、エステル交換反応に
よって低級アルキルアルコールが実質的に発生する前の
段階でB成分をエステル交換触媒として添加し、C成分
をエステル交換反応の末期以降、すなわち、低級アルキ
ルアルコール理論発生量に対して80%以上発生した以
降の段階で安定剤として添加する方法である。
【0043】本発明の改質ポリエステル組成物から繊維
を製造する場合には、任意の製糸条件を何等の支障なく
採用することができる。例えは500〜2,500m/
分の速度で溶融紡糸し、延伸・熱処理する方法、1,5
00〜5,000m/分の速度で溶融紡糸し、延伸と仮
撚加工とを同時にまたは続いて行う方法、5,000m
/分以上の高速で溶融紡糸し、用途によっては延伸を省
略する方法等の任意の製糸条件を採用することができ
る。
【0044】また、本発明の改質ポリエステル組成物を
用いて引取速度2,000m/分以上、特に4,000
m/分以上の高速で、溶融紡糸を行った場合、不溶性異
物の量が少ないため、紡糸時の糸切れの大幅な減少が認
められる。ここで、紡糸条件としてはポリエステルの溶
融紡糸条件を任意に採用することができる。
【0045】また、本発明の改質ポリエステル組成物
は、フィルムやシートの製造にも使用することができ、
この際任意の形成条件を何らの支障なく採用することが
できる。例えば製膜後一方向のみに張力を作用させて異
方性膜を製造する方法、同時にまたは任意の順序で膜を
二方向に延伸する方法、および膜を二段以上に多段延伸
する方法等を任意の条件で採用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上に詳述した本発明によれば、従来の
ようにポリエステル中の末端カルボキシル基濃度を低下
させることのみによらず、A成分中に、B成分とC成分
とを特定量配合することにより、耐加水分解性および熱
安定性に優れ、ポリエステル中不溶性異物の少ないポリ
エステルが提供される。その理由は未だ解明されていな
いが、以下の如く推定される。すなわち、B成分とC成
分との組み合わせにより、それぞれをエステル交換反応
触媒および安定剤として使用した場合、それらの組み合
わせによるエステル交換触媒活性の失活効果の高さによ
るものと思われる。従来安定剤として用いられていたリ
ン酸、亜リン酸、リン酸エステル等は、そのままの状態
でポリエステル中に残留すると酸として働き、湿熱条件
下で加水分解触媒として働くことが予想できる。これに
対して、本願発明の安定剤は、本特許で規定したエステ
ル交換触媒と速やかに反応し、酸触媒としての作用が著
しく低くなるため加水分解を促進しないと考えられる。
【0047】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。
【0048】実施例において、「部」は全て重量部を示
す。なお、芳香族ポリエステルの特性は、下記の方法に
よって測定した。 1.極限粘度[η] 0.6g/50mlのオルソクロロフェノール溶液によ
り35℃で測定した値から算出した。 2.末端カルボキシル基濃度 0.10g/ベンジルアルコール10mlを200℃に
して溶解し、自動カルボキシル基測定装置(セイワ技研
社製)で滴定法で測定した。 3.金属分析 チップを湿式分化したのち、希塩酸溶液として誘導結合
プラズマ分析(ICP)により金属量を測定した。その
ICPは Jarell-Ash Division, Fisher Scientific Co
mpany 社製の“Atom Comp. Series 800 ”を使用して行
った。 4.強度 糸サンプル25cmを25℃、湿度65%の雰囲気下で
オートグラフによりストレッチスピード20cm/mi
nにて、破断点の強度を測定した。 5.強度保持率 糸サンプルを135℃×60hrで湿熱分解条件下で処
理し、その強度を測定し、原糸(湿熱分解処理前の糸)
の強度に対する割合として強度保持率で評価した。
【0049】[実施例1〜4および比較例1〜7]ジメ
チルテレフタレート100部、エチレングリコール64
部、および表1に示すB成分の混合物を除々に230℃
まで加熱し、メタノールを留出してエステル交換反応を
せしめた後、表1に示すC成分を添加し、5分後三酸化
アンチモン、次いで二酸化チタン0.4部をエチレング
リコールスラリーにして添加し低重合体を得た。得られ
た低重合体は、265℃まで昇温させ、減圧による重合
反応を開始した。重合反応は30分かけて30mmH
g、次の30分で1mmHg以下として極限粘度[η]
が約0.60dl/gまで重合度をあげて、重合反応を
終了した。得られたポリマーは、160℃で4時間乾燥
後、紡糸温度290℃、巻き取り速度400m/分で紡
糸し、次いで予熱80℃、熱セット160℃で5倍に延
伸して24/40deのマルチフィラメントを得た。紡
糸工程の極限粘度[η]の変化、末端カルボキシル基濃
度の増加、耐加水分解性(強度保持率)は表2に示す通
りであった。
【0050】なお表2中、チップの[η]c および[C
OOH]c は、それぞれ重合によって得られたポリエス
テルチップの極限粘度(dl/g)および末端カルボキ
シル基濃度(eq/106 g)を示し、紡糸サンプルの
[η]f および[COOH] f は、それぞれ紡糸によっ
て得られたマルチフィラメントの極限粘度(dl/g)
および末端カルボキシル基濃度(eq/106 g)を示
す。また品質変化における[η]f-c は、紡糸による極
限粘度の低下量([η]f −[η]c )を示し、また
[COOH]f-c は紡糸による末端カルボキシル基濃度
の増加量([COOH]f −[COOH]c )を示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】これらの結果から明らかなように、本発明
のポリエステル(実施例1〜4)は紡糸時の極限粘度の
低下、末端カルボキシル基濃度の増加が小さく耐熱性に
優れさらに耐加水分解性も高いことがわかる。それに耐
して、本発明以外のリン化合物(比較例1、2および
7)では、十分な耐熱性と耐加水分解性が得られない。
【0054】一方、アルカリ土類金属塩以外の化合物を
エステル交換触媒として用いた場合、本発明のリン安定
剤を所定量添加することによって、多少の耐加水分解性
向上の効果はみうけられるがいまだ満足のいくレベルか
らは遠い(比較例3、4)。
【0055】また、本発明のリン安定剤を使用したとし
ても、その添加量が、エステル交換触媒(M′)に比べ
て一定割合より多すぎると、その触媒の失活に費やされ
なかったリン安定剤が加水分解を促進させる傾向が認め
られる(比較例5、6)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ポリエステル(A成分)
    に、(B)アルカリ土類金属塩(B成分)および(C)
    下記一般式[I]で表わされるリン化合物と下記一般式
    [II]で表わされるエポキシ化合物との反応生成物(C
    成分) 【化1】 [式中、R1 は水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル
    基または炭素原子数6〜12のアリール基を示す。R2
    は水素原子または―OR3 を示し、ここでR3 はR1 と
    同じ定義から選ばれた原子または基を示す。] 【化2】 [式中、l1 、l2 およびl3 は、それぞれ同一または
    異なり、水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基
    を示し、l4 は炭素原子数1〜15のアルキル基または
    炭素原子数6〜12のアリール基を示す。]を配合して
    なる芳香族ポリエステル組成物であって、該C成分をリ
    ン(P)の含有量に換算して3〜100ppm含有し、
    かつ該B成分および該C成分のリン(P)の含有割合が
    下記式(III ) P′−M′≦10 …(III ) [式中、P′はポリエステルを構成する二塩基酸成分に
    対するリン酸エステルの含有量(mmol%)を示し、
    M′はアルカリ土類金属塩の含有量(mmol%)を示
    す。ただしM′は0ではない。]を満足することを特徴
    とする芳香族ポリエステル組成物。
  2. 【請求項2】 該芳香族ポリエステル(A成分)の極限
    粘度が0.45dl/g以上であり、かつ末端カルボキ
    シル基濃度が15eg/106 g以下である請求項1記
    載のポリエステル組成物。
  3. 【請求項3】 該反応生成物(C成分)は、該リン化合
    物と該エポキシ化合物とを、モル比で1:1〜1:5の
    割合でかつ70〜130℃の温度で反応させた生成物で
    ある請求項1記載のポリエステル組成物。
  4. 【請求項4】 該リン化合物が、前記一般式[I]にお
    いて、R2 が―OR 3 で表わされる化合物である請求項
    1記載のポリエステル組成物。
JP3368196A 1996-02-21 1996-02-21 ポリエステル組成物 Expired - Fee Related JP3597932B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3368196A JP3597932B2 (ja) 1996-02-21 1996-02-21 ポリエステル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3368196A JP3597932B2 (ja) 1996-02-21 1996-02-21 ポリエステル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09227767A true JPH09227767A (ja) 1997-09-02
JP3597932B2 JP3597932B2 (ja) 2004-12-08

Family

ID=12393188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3368196A Expired - Fee Related JP3597932B2 (ja) 1996-02-21 1996-02-21 ポリエステル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3597932B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008007750A (ja) * 2006-05-29 2008-01-17 Toray Ind Inc ポリエチレンテレフタレート組成物とその製造方法およびフィルム
EP2221336A1 (en) 2009-02-19 2010-08-25 Mitsubishi Plastics, Inc. Biaxially oriented polyester film with favorable light shielding properties, having hydrolysis resistance
WO2010140611A1 (ja) 2009-06-05 2010-12-09 東レ株式会社 ポリエステルフィルム、積層フィルムおよびそれを用いた太陽電池バックシート、太陽電池
WO2011030896A1 (ja) 2009-09-14 2011-03-17 三菱樹脂株式会社 太陽電池裏面封止用二軸配向ポリエステルフィルム
WO2011030745A1 (ja) 2009-09-11 2011-03-17 東レ株式会社 ポリエステルフィルムおよびそれを用いた太陽電池バックシート、太陽電池
WO2011034024A1 (ja) 2009-09-17 2011-03-24 三菱樹脂株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム
WO2011052290A1 (ja) * 2009-10-27 2011-05-05 東レ株式会社 ポリエチレンテレフタレート組成物、その製造方法およびポリエチレンテレフタレートフィルム
WO2011087043A1 (ja) 2010-01-15 2011-07-21 三菱樹脂株式会社 太陽電池裏面封止用二軸配向ポリエステルフィルム
JP2013227589A (ja) * 2006-05-29 2013-11-07 Toray Ind Inc ポリエチレンテレフタレート組成物およびフィルム
KR20150035686A (ko) 2012-08-01 2015-04-07 도레이 카부시키가이샤 내구성 폴리에스테르 필름과 그 제조방법, 그것을 사용한 태양전지 밀봉용 필름, 및 태양전지
WO2015093524A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 東洋紡株式会社 ポリエステル樹脂

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013227589A (ja) * 2006-05-29 2013-11-07 Toray Ind Inc ポリエチレンテレフタレート組成物およびフィルム
JP2008007750A (ja) * 2006-05-29 2008-01-17 Toray Ind Inc ポリエチレンテレフタレート組成物とその製造方法およびフィルム
EP2221336A1 (en) 2009-02-19 2010-08-25 Mitsubishi Plastics, Inc. Biaxially oriented polyester film with favorable light shielding properties, having hydrolysis resistance
WO2010140611A1 (ja) 2009-06-05 2010-12-09 東レ株式会社 ポリエステルフィルム、積層フィルムおよびそれを用いた太陽電池バックシート、太陽電池
US8981212B2 (en) 2009-06-05 2015-03-17 Toray Industries, Inc. Polyester film, laminated film, solar battery backsheet and solar battery
WO2011030745A1 (ja) 2009-09-11 2011-03-17 東レ株式会社 ポリエステルフィルムおよびそれを用いた太陽電池バックシート、太陽電池
US8609255B2 (en) 2009-09-11 2013-12-17 Toray Industries, Inc. Polyester film, and solar-cell back sheet and solar-cell using the same
WO2011030896A1 (ja) 2009-09-14 2011-03-17 三菱樹脂株式会社 太陽電池裏面封止用二軸配向ポリエステルフィルム
WO2011034024A1 (ja) 2009-09-17 2011-03-24 三菱樹脂株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2012179919A (ja) * 2009-09-17 2012-09-20 Mitsubishi Plastics Inc 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2013173951A (ja) * 2009-09-17 2013-09-05 Mitsubishi Plastics Inc 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2012000972A (ja) * 2009-09-17 2012-01-05 Mitsubishi Plastics Inc 二軸配向ポリエステルフィルム
KR20120069678A (ko) 2009-09-17 2012-06-28 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 이축배향 폴리에스테르 필름
WO2011052290A1 (ja) * 2009-10-27 2011-05-05 東レ株式会社 ポリエチレンテレフタレート組成物、その製造方法およびポリエチレンテレフタレートフィルム
CN102575090A (zh) * 2009-10-27 2012-07-11 东丽株式会社 聚对苯二甲酸乙二醇酯组合物、其制造方法及聚对苯二甲酸乙二醇酯膜
US9056956B2 (en) 2009-10-27 2015-06-16 Toray Industries, Inc. Polyethylene terephthalate composition, manufacturing method therefor, and polyethylene terephthalate film
JP5648629B2 (ja) * 2009-10-27 2015-01-07 東レ株式会社 ポリエチレンテレフタレート組成物、その製造方法およびポリエチレンテレフタレートフィルム
WO2011087043A1 (ja) 2010-01-15 2011-07-21 三菱樹脂株式会社 太陽電池裏面封止用二軸配向ポリエステルフィルム
KR20120123292A (ko) 2010-01-15 2012-11-08 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 태양전지 이면밀봉용 이축배향 폴리에스테르 필름
KR20150035686A (ko) 2012-08-01 2015-04-07 도레이 카부시키가이샤 내구성 폴리에스테르 필름과 그 제조방법, 그것을 사용한 태양전지 밀봉용 필름, 및 태양전지
WO2015093524A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 東洋紡株式会社 ポリエステル樹脂
KR20160101971A (ko) 2013-12-19 2016-08-26 도요보 가부시키가이샤 폴리에스테르 수지
US9850342B2 (en) 2013-12-19 2017-12-26 Toyobo Co., Ltd. Polyester resin

Also Published As

Publication number Publication date
JP3597932B2 (ja) 2004-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6818293B1 (en) Stabilized polyester fibers and films
AU2002332182B2 (en) Process for producing poly(ethylene-aromatic dicarboxylate ester) resin and resin product
JP3597932B2 (ja) ポリエステル組成物
JP3154639B2 (ja) 耐加水分解性芳香族ポリエステルおよび繊維
JPS6248704B2 (ja)
JPS60219224A (ja) ポリエステルの製造方法
JP2001172823A (ja) 難燃性ポリエステル繊維及びその製造方法
JPH0616796A (ja) 難燃性ポリエステルの製造法
JPH07102418A (ja) 難燃性ポリエステル繊維
JPS6312897B2 (ja)
JPS62292833A (ja) ポリエステル・ポリカ−ボネ−ト系エラストマ−
JPS5836092B2 (ja) 艶消ポリエステル繊維及びその製造方法
JPS6142728B2 (ja)
JP3869746B2 (ja) 改質ポリエステル組成物の製造方法
JP3530899B2 (ja) 芳香族ポリエステル組成物および成形品
JPH01132823A (ja) ポリエステル繊維の製造法
JP2001032135A (ja) アルカリ加水分解性の改善されたポリエステルおよびその製造方法
KR900003338B1 (ko) 고 수축성 폴리에스테르섬유의 제조방법
JPS6136009B2 (ja)
JPH0135926B2 (ja)
JPH08850B2 (ja) 改質ポリエステルの製造法
JPS6026138B2 (ja) ポリエステルの製造法
JP2001163962A (ja) 難燃性ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法
JPS6159348B2 (ja)
JPH11209464A (ja) 芳香族ポリエステル及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040816

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040910

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070917

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100917

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees