JPH09228154A - 潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法 - Google Patents
潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法Info
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- JPH09228154A JPH09228154A JP6926896A JP6926896A JPH09228154A JP H09228154 A JPH09228154 A JP H09228154A JP 6926896 A JP6926896 A JP 6926896A JP 6926896 A JP6926896 A JP 6926896A JP H09228154 A JPH09228154 A JP H09228154A
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Landscapes
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- Multicomponent Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 短繊維にすれば、高速での紡績が可能であ
り、かつ摩擦に強い布帛や不織布を得ることができる、
低伸度、高強度の潜在捲縮性ポリエステル複合繊維を製
造する方法を提供する。 【解決手段】 エチレンテレフタレートを主体とするポ
リエステル(A)とイソフタル酸1〜4.5 モル%とビス
フェノールAのエチレンオキシド付加物2〜7モル%と
を共重合したポリエステル(B)とが偏心的に接合して
おり、170 ℃における自由収縮熱処理での収縮率が15%
以下であり、かつ、170 ℃での弛緩熱処理により発現す
るスパイラル捲縮数が50個/25mm以上、伸度が25%以
下、強度が6.5 g/d以上である複合繊維を製造するに
際し、延伸を二段階で行い、トータル延伸倍率の70〜95
%の倍率で一段目の延伸を、続いて、加熱蒸気処理器内
を通過させながら、加熱蒸気温度130 〜170 ℃、滞留時
間0.5 秒以上として二段目の延伸を行う。
り、かつ摩擦に強い布帛や不織布を得ることができる、
低伸度、高強度の潜在捲縮性ポリエステル複合繊維を製
造する方法を提供する。 【解決手段】 エチレンテレフタレートを主体とするポ
リエステル(A)とイソフタル酸1〜4.5 モル%とビス
フェノールAのエチレンオキシド付加物2〜7モル%と
を共重合したポリエステル(B)とが偏心的に接合して
おり、170 ℃における自由収縮熱処理での収縮率が15%
以下であり、かつ、170 ℃での弛緩熱処理により発現す
るスパイラル捲縮数が50個/25mm以上、伸度が25%以
下、強度が6.5 g/d以上である複合繊維を製造するに
際し、延伸を二段階で行い、トータル延伸倍率の70〜95
%の倍率で一段目の延伸を、続いて、加熱蒸気処理器内
を通過させながら、加熱蒸気温度130 〜170 ℃、滞留時
間0.5 秒以上として二段目の延伸を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理を施すとス
パイラル捲縮を発現し、良好な伸縮性能を有するものと
なる潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法に関す
るものである。
パイラル捲縮を発現し、良好な伸縮性能を有するものと
なる潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は、衣料用、産業資材
用等種々の用途に使用されているが、中でもスポーツ衣
料用途においては、伸縮性の高い繊維が要望されてい
る。伸縮性の高い繊維を得るために、従来より熱収縮特
性の異なるポリマーをサイドバイサイドまたは偏心芯鞘
構造に複合した、潜在捲縮性複合繊維が数多く提案され
ている。
用等種々の用途に使用されているが、中でもスポーツ衣
料用途においては、伸縮性の高い繊維が要望されてい
る。伸縮性の高い繊維を得るために、従来より熱収縮特
性の異なるポリマーをサイドバイサイドまたは偏心芯鞘
構造に複合した、潜在捲縮性複合繊維が数多く提案され
ている。
【0003】例えば、特公平4−5769号公報、特公平3
−10737 号には、5-ナトリウムスルホイソフタル酸成分
を共重合したポリエチレンテレフタレート系共重合ポリ
エステルとポリエチレンテレフタレートとの複合繊維が
開示されている。また、特開平7− 54216号公報にはイ
ソフタル酸とビスフェノールAのエチレンオキシド付加
体(BAEO)とを共重合したポリエステルとポリエチ
レンテレフタレートとの複合繊維が開示されている。
−10737 号には、5-ナトリウムスルホイソフタル酸成分
を共重合したポリエチレンテレフタレート系共重合ポリ
エステルとポリエチレンテレフタレートとの複合繊維が
開示されている。また、特開平7− 54216号公報にはイ
ソフタル酸とビスフェノールAのエチレンオキシド付加
体(BAEO)とを共重合したポリエステルとポリエチ
レンテレフタレートとの複合繊維が開示されている。
【0004】これらの複合繊維は一般的な製糸方法で得
られるため、伸度が30〜50%前後であり、強度も低かっ
た。このため、この複合繊維を製編織して得られた布帛
は、スポーツ衣料用途として用いると、スライディング
等を行い、摩擦力が加わった際に容易に破れるという問
題があった。また、伸度が高く、強度が低いために、こ
れらの複合繊維は、紡績工程において工程を高速化する
ことができないという問題もあった。
られるため、伸度が30〜50%前後であり、強度も低かっ
た。このため、この複合繊維を製編織して得られた布帛
は、スポーツ衣料用途として用いると、スライディング
等を行い、摩擦力が加わった際に容易に破れるという問
題があった。また、伸度が高く、強度が低いために、こ
れらの複合繊維は、紡績工程において工程を高速化する
ことができないという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決し、短繊維にすれば、高速での紡績が可
能であり、かつ摩擦に強い布帛や不織布を得ることがで
きる、低伸度、高強度の潜在捲縮性ポリエステル複合繊
維を製造する方法を提供することを技術的な課題とする
ものである。
な問題点を解決し、短繊維にすれば、高速での紡績が可
能であり、かつ摩擦に強い布帛や不織布を得ることがで
きる、低伸度、高強度の潜在捲縮性ポリエステル複合繊
維を製造する方法を提供することを技術的な課題とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明に到達
した。すなわち、本発明は、エチレンテレフタレートを
主体とするポリエステル(A)とイソフタル酸1〜4.5
モル%とビスフェノールAのエチレンオキシド付加物2
〜7モル%とを共重合したポリエステル(B)とが偏心
的に接合しており、170 ℃における自由収縮熱処理での
収縮率が15%以下であり、かつ、170 ℃での弛緩熱処理
により発現するスパイラル捲縮数が50個/25mm以上、
伸度が25%以下、強度が6.5 g/d以上である複合繊維
を製造するに際し、延伸を二段階で行い、トータル延伸
倍率の70〜95%の倍率で一段目の延伸を、続いて、加熱
蒸気処理器内を通過させながら、加熱蒸気温度130 〜17
0 ℃、滞留時間0.5 秒以上として二段目の延伸を行うこ
とを特徴とする潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造
方法を要旨とするものである。
な課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明に到達
した。すなわち、本発明は、エチレンテレフタレートを
主体とするポリエステル(A)とイソフタル酸1〜4.5
モル%とビスフェノールAのエチレンオキシド付加物2
〜7モル%とを共重合したポリエステル(B)とが偏心
的に接合しており、170 ℃における自由収縮熱処理での
収縮率が15%以下であり、かつ、170 ℃での弛緩熱処理
により発現するスパイラル捲縮数が50個/25mm以上、
伸度が25%以下、強度が6.5 g/d以上である複合繊維
を製造するに際し、延伸を二段階で行い、トータル延伸
倍率の70〜95%の倍率で一段目の延伸を、続いて、加熱
蒸気処理器内を通過させながら、加熱蒸気温度130 〜17
0 ℃、滞留時間0.5 秒以上として二段目の延伸を行うこ
とを特徴とする潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造
方法を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で製造される複合繊維は、ポリエステル
(A)とポリエステル(B)とを偏心的に接合したもの
であり、ポリエステル(A)としては、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)が好ましく用いられるが、本発
明の効果を損なわない範囲内であれば、PETにイソフ
タル酸(IPA)、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサン
ジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール等の成分を共重合したものでもよい。
する。本発明で製造される複合繊維は、ポリエステル
(A)とポリエステル(B)とを偏心的に接合したもの
であり、ポリエステル(A)としては、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)が好ましく用いられるが、本発
明の効果を損なわない範囲内であれば、PETにイソフ
タル酸(IPA)、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサン
ジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール等の成分を共重合したものでもよい。
【0008】一方、ポリエステル(B)としては、エチ
レンテレフタレート単位を主体とし、IPAを1〜4.5
モル%とBAEOを2〜7モル%を共重合したものとす
る必要がある。IPAの共重合割合が1モル%未満であ
ると、得られる複合繊維は潜在捲縮性能が不十分とな
り、4.5 モル%を超えると、ポリマーの融点が低下し、
ポリエステル(A)と(B)とが偏心的に接合した複合
繊維を得ることができなくなる。
レンテレフタレート単位を主体とし、IPAを1〜4.5
モル%とBAEOを2〜7モル%を共重合したものとす
る必要がある。IPAの共重合割合が1モル%未満であ
ると、得られる複合繊維は潜在捲縮性能が不十分とな
り、4.5 モル%を超えると、ポリマーの融点が低下し、
ポリエステル(A)と(B)とが偏心的に接合した複合
繊維を得ることができなくなる。
【0009】また、BAEOの共重合量が2モル%未満
であると、得られる複合繊維は潜在捲縮性能が不十分と
なり、この複合繊維を不織布や紡績糸にした場合、伸長
率や伸長回復率が小さく、伸縮性能が劣るものとなる。
一方、7モル%を超えると、ポリマーの融点が低下した
り、得られる繊維の強度が低下する。BAEOは、ビス
フェノールA1モルに対して、エチレンオキシドを2〜
10モル付加したものが好ましく、さらに好ましくは2〜
5モル付加したものである。
であると、得られる複合繊維は潜在捲縮性能が不十分と
なり、この複合繊維を不織布や紡績糸にした場合、伸長
率や伸長回復率が小さく、伸縮性能が劣るものとなる。
一方、7モル%を超えると、ポリマーの融点が低下した
り、得られる繊維の強度が低下する。BAEOは、ビス
フェノールA1モルに対して、エチレンオキシドを2〜
10モル付加したものが好ましく、さらに好ましくは2〜
5モル付加したものである。
【0010】本発明において、複合繊維を構成するポリ
エステル(A)と(B)の極限粘度は特に限定されるも
のではないが、溶融紡糸を円滑に行う点から、ポリエス
テル(A)は0.50〜0.70、ポリエステル(B)は0.55〜
0.75のものが好ましい。そして、紡糸安定性に優れ、か
つ後工程で十分に捲縮が発現する複合繊維とするために
は、2種のポリマーの極限粘度差を0.25以下にすること
が好ましい。粘度差が0.25より大きくなると口金直下の
糸条の曲がりが大きくなり、紡糸が不安定になりやす
い。
エステル(A)と(B)の極限粘度は特に限定されるも
のではないが、溶融紡糸を円滑に行う点から、ポリエス
テル(A)は0.50〜0.70、ポリエステル(B)は0.55〜
0.75のものが好ましい。そして、紡糸安定性に優れ、か
つ後工程で十分に捲縮が発現する複合繊維とするために
は、2種のポリマーの極限粘度差を0.25以下にすること
が好ましい。粘度差が0.25より大きくなると口金直下の
糸条の曲がりが大きくなり、紡糸が不安定になりやす
い。
【0011】そして、ポリエステル(A)と(B)とが
偏心的に接合した複合繊維としては、サイドバイサイド
や偏心芯鞘構造のもの等が挙げられ、断面形状は、円形
断面、偏平、六葉、三角断面等の異形あるいは中空断面
等のものが挙げられる。
偏心的に接合した複合繊維としては、サイドバイサイド
や偏心芯鞘構造のもの等が挙げられ、断面形状は、円形
断面、偏平、六葉、三角断面等の異形あるいは中空断面
等のものが挙げられる。
【0012】次に、本発明の前記したようなポリエステ
ル(A)と(B)とからなる複合繊維の製造方法につい
て説明する。まず、ポリエステル(A)、(B)を用い
て、通常の複合紡糸装置により、横断面形状がサイドバ
イサイドや偏心芯鞘構造の複合繊維を紡糸する。なお、
紡糸に際し、ポリマー中に安定剤、蛍光剤、顔料、強化
剤等を含有させてもよい。そして、得られた未延伸糸
を、TDRの70〜95%の倍率で一段目の延伸を行い、続
いて、加熱蒸気処理器内を通過させながら、加熱蒸気温
度130 〜170 ℃、滞留時間0.5 秒以上として、二段目の
延伸を行うことが必要である。
ル(A)と(B)とからなる複合繊維の製造方法につい
て説明する。まず、ポリエステル(A)、(B)を用い
て、通常の複合紡糸装置により、横断面形状がサイドバ
イサイドや偏心芯鞘構造の複合繊維を紡糸する。なお、
紡糸に際し、ポリマー中に安定剤、蛍光剤、顔料、強化
剤等を含有させてもよい。そして、得られた未延伸糸
を、TDRの70〜95%の倍率で一段目の延伸を行い、続
いて、加熱蒸気処理器内を通過させながら、加熱蒸気温
度130 〜170 ℃、滞留時間0.5 秒以上として、二段目の
延伸を行うことが必要である。
【0013】一段目の延伸でTDRの95%を超えた倍率
で延伸すると、一段目の延伸倍率が高過ぎるため、糸切
れが発生して操業性が著しく悪化し、得られる複合繊維
は物性が低下したものとなる。また、TDRの70%未満
の倍率で一段目の延伸を行うと、二段目の延伸倍率が高
くなり過ぎるため、加熱蒸気処理の段階で単糸間で融着
が発生する。
で延伸すると、一段目の延伸倍率が高過ぎるため、糸切
れが発生して操業性が著しく悪化し、得られる複合繊維
は物性が低下したものとなる。また、TDRの70%未満
の倍率で一段目の延伸を行うと、二段目の延伸倍率が高
くなり過ぎるため、加熱蒸気処理の段階で単糸間で融着
が発生する。
【0014】上記のような延伸において、TDRは3.7
倍以上とすることが好ましく、より好ましくは4.0 倍以
上である。一段目の延伸の延伸倍率は、好ましくは2.6
〜3.8 倍であり、二段目の延伸の延伸倍率は好ましく
は、1.05〜1.5 倍である。
倍以上とすることが好ましく、より好ましくは4.0 倍以
上である。一段目の延伸の延伸倍率は、好ましくは2.6
〜3.8 倍であり、二段目の延伸の延伸倍率は好ましく
は、1.05〜1.5 倍である。
【0015】二段目の延伸は加熱蒸気処理器により蒸気
で加熱しながら延伸を行うが、処理器より噴出させる加
熱蒸気の温度を130 〜170 ℃とすることが必要であり、
さらに好ましくは140 〜150 ℃とする。そして、加熱蒸
気処理器内に糸条を滞留させて加熱を行う時間を0.5 秒
以上とする必要がある。加熱蒸気処理器の蒸気の温度
が、130 ℃未満では糸条が均一に十分に加熱されないた
めに、得られる繊維は伸度が高く、強度の小さいものと
なる。 170℃を超えると繊維同士が融着を起こしたり、
糸切れが発生する。
で加熱しながら延伸を行うが、処理器より噴出させる加
熱蒸気の温度を130 〜170 ℃とすることが必要であり、
さらに好ましくは140 〜150 ℃とする。そして、加熱蒸
気処理器内に糸条を滞留させて加熱を行う時間を0.5 秒
以上とする必要がある。加熱蒸気処理器の蒸気の温度
が、130 ℃未満では糸条が均一に十分に加熱されないた
めに、得られる繊維は伸度が高く、強度の小さいものと
なる。 170℃を超えると繊維同士が融着を起こしたり、
糸切れが発生する。
【0016】加熱蒸気処理器内に糸条を滞留させて熱処
理する時間は0.5 秒以上とすることが必要で、好ましく
は1〜3秒とする。滞留時間が0.5 秒未満では、糸条へ
の熱伝達が不十分となり、十分な熱処理ができない。滞
留時間の上限は特に限定されるものではないが、3秒程
度である。
理する時間は0.5 秒以上とすることが必要で、好ましく
は1〜3秒とする。滞留時間が0.5 秒未満では、糸条へ
の熱伝達が不十分となり、十分な熱処理ができない。滞
留時間の上限は特に限定されるものではないが、3秒程
度である。
【0017】本発明の製造方法で得られた複合繊維を、
紡績糸や不織布を得るために短繊維として用いる場合、
紡績工程やカード工程における通過性をよくするため
に、二段目の延伸を行った後、8〜18個/25mm、さら
に10〜16個/25mmの機械捲縮を付与することが好まし
い。機械捲縮の数が8個/25mm未満であると、上記の
ような工程における通過性を向上させる効果が少なく、
18個/25mmを超えると、機械捲縮を付与するために時
間やコストがかかり好ましくない。機械捲縮を付与する
方法は特に限定されるものではないが、押込み式捲縮装
置等を用いる方法が挙げられる。
紡績糸や不織布を得るために短繊維として用いる場合、
紡績工程やカード工程における通過性をよくするため
に、二段目の延伸を行った後、8〜18個/25mm、さら
に10〜16個/25mmの機械捲縮を付与することが好まし
い。機械捲縮の数が8個/25mm未満であると、上記の
ような工程における通過性を向上させる効果が少なく、
18個/25mmを超えると、機械捲縮を付与するために時
間やコストがかかり好ましくない。機械捲縮を付与する
方法は特に限定されるものではないが、押込み式捲縮装
置等を用いる方法が挙げられる。
【0018】そして、このような延伸、熱処理を行うこ
とにより、強度が6.5 g/d以上、伸度が25%以下であ
り、170 ℃における自由収縮熱処理での収縮率が15%以
下であり、かつ170 ℃での弛緩熱処理により発現するス
パイラル捲縮数が50個/25mm以上である潜在捲縮性の
複合繊維を得ることができる。
とにより、強度が6.5 g/d以上、伸度が25%以下であ
り、170 ℃における自由収縮熱処理での収縮率が15%以
下であり、かつ170 ℃での弛緩熱処理により発現するス
パイラル捲縮数が50個/25mm以上である潜在捲縮性の
複合繊維を得ることができる。
【0019】強度が6.5 g/d未満で、伸度が25%を超
えると、このような複合繊維は、紡績工程において工程
を高速化することができず、また、摩擦力に強い、良好
な捲縮性能を有する布帛とすることができない。170 ℃
における自由収縮熱処理での収縮率が15%を超えると、
この複合繊維を用いて得られる布帛は、風合の硬いもの
となる。複合繊維のスパイラル捲縮数が50個/25mm未
満であると、得られる布帛は伸縮性に劣るものとなる。
えると、このような複合繊維は、紡績工程において工程
を高速化することができず、また、摩擦力に強い、良好
な捲縮性能を有する布帛とすることができない。170 ℃
における自由収縮熱処理での収縮率が15%を超えると、
この複合繊維を用いて得られる布帛は、風合の硬いもの
となる。複合繊維のスパイラル捲縮数が50個/25mm未
満であると、得られる布帛は伸縮性に劣るものとなる。
【0020】本発明においては、未延伸糸の繊度は特に
限定されるものではなく、長繊維を得る場合には、30〜
200 デニールの糸条とし、紡績糸や不織布用の短繊維を
得るためには、1〜100 万デニールの糸束に集束してか
ら延伸を行うことが好ましい。そして、一段目の延伸は
乾式、湿式のいずれでもよいが、温水浴等を用いた湿式
延伸を行うと、延伸点が固定されやすいので好ましい。
限定されるものではなく、長繊維を得る場合には、30〜
200 デニールの糸条とし、紡績糸や不織布用の短繊維を
得るためには、1〜100 万デニールの糸束に集束してか
ら延伸を行うことが好ましい。そして、一段目の延伸は
乾式、湿式のいずれでもよいが、温水浴等を用いた湿式
延伸を行うと、延伸点が固定されやすいので好ましい。
【0021】また、本発明の方法で得られた複合繊維
は、紡績工程において紡績糸とした場合は、染色時の熱
処理によってスパイラル捲縮が発現され、不織布を作成
する場合には、カードウエブを熱処理する際にスパイラ
ル捲縮が発現される。
は、紡績工程において紡績糸とした場合は、染色時の熱
処理によってスパイラル捲縮が発現され、不織布を作成
する場合には、カードウエブを熱処理する際にスパイラ
ル捲縮が発現される。
【0022】次に、本発明を図面を用いて説明する。図
1は、本発明の一実施態様を示す概略工程図である。未
延伸糸糸束Yをフィードローラ1と、第一ドローローラ
2との間で温水浴6を通過させながら、一段目の延伸を
施す。続いて、未延伸糸糸束Yを第一ドローローラ2と
第二ドローローラ3との間で加熱蒸気処理器5内を通過
させながら、二段目の延伸を行う。そして、延伸後の糸
束を引取ローラ4で引き取る。このとき、本発明の効果
を損なわない範囲であれば、引取ローラ4を120 〜170
℃程度に加熱し、第二ドローローラ3との間で弛緩熱処
理を施してもよい。また、機械捲縮を付与する場合は、
引取ローラ4で引き取った後、続いて押込み式捲縮装置
等で機械捲縮を付与する。
1は、本発明の一実施態様を示す概略工程図である。未
延伸糸糸束Yをフィードローラ1と、第一ドローローラ
2との間で温水浴6を通過させながら、一段目の延伸を
施す。続いて、未延伸糸糸束Yを第一ドローローラ2と
第二ドローローラ3との間で加熱蒸気処理器5内を通過
させながら、二段目の延伸を行う。そして、延伸後の糸
束を引取ローラ4で引き取る。このとき、本発明の効果
を損なわない範囲であれば、引取ローラ4を120 〜170
℃程度に加熱し、第二ドローローラ3との間で弛緩熱処
理を施してもよい。また、機械捲縮を付与する場合は、
引取ローラ4で引き取った後、続いて押込み式捲縮装置
等で機械捲縮を付与する。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。なお、実施例中の各種の特性値の測定法は、次の
とおりである。 (1) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒と
し、温度20℃で測定した。 (2) 繊度 JIS L−1015 7-5-1Aの方法で測定した。 (3) 強度、伸度 JIS L−1015 7-7 の方法で測定した。 (4) 捲縮数(スパイラル捲縮数) 得られた繊維を170 ℃で5分間、自由に収縮しうる状態
(無荷重)で熱処理した後、JIS L−1015 7-21-1
の方法により、繊維に発現したスパイラル捲縮数を測定
した。 (5) 自由収縮率 JIS L−1015 7-15に準じ、1デニール当たり300
mgの荷重をかけて測定した。 (6) 精紡糸強力 40番手の精紡糸を得、得られた精紡糸を40cmにカット
し、引っ張り試験機で速度20cm/分で引っ張り、強力
を測定した。 (7) 不織布強力 得られた繊維を目付50g/m2 のカードウエブにして、
170 ℃で1分処理して不織布を得た。この不織布を緯25
mm、経 150mmにカットし、JIS L−1096の方法
で測定した。
する。なお、実施例中の各種の特性値の測定法は、次の
とおりである。 (1) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒と
し、温度20℃で測定した。 (2) 繊度 JIS L−1015 7-5-1Aの方法で測定した。 (3) 強度、伸度 JIS L−1015 7-7 の方法で測定した。 (4) 捲縮数(スパイラル捲縮数) 得られた繊維を170 ℃で5分間、自由に収縮しうる状態
(無荷重)で熱処理した後、JIS L−1015 7-21-1
の方法により、繊維に発現したスパイラル捲縮数を測定
した。 (5) 自由収縮率 JIS L−1015 7-15に準じ、1デニール当たり300
mgの荷重をかけて測定した。 (6) 精紡糸強力 40番手の精紡糸を得、得られた精紡糸を40cmにカット
し、引っ張り試験機で速度20cm/分で引っ張り、強力
を測定した。 (7) 不織布強力 得られた繊維を目付50g/m2 のカードウエブにして、
170 ℃で1分処理して不織布を得た。この不織布を緯25
mm、経 150mmにカットし、JIS L−1096の方法
で測定した。
【0024】実施例1 ポリエステル(A)として極限粘度0.67のPET、ポリ
エステル(B)として、PETにIPAを4モル%とB
AEO(エチレンオキシド2モル付加物)を3モル%共
重合した極限粘度0.70の共重合PETを用い、ポリエス
テル(A)、(B)のチップをそれぞれ常法により減圧
乾燥した後、通常の複合紡糸装置を使用して溶融紡糸を
行った。このとき、直径0.45mmの丸断面の細孔344 個
を有し、2種類のポリエステルがサイドバイサイドに複
合(重量比1:1)する紡糸口金を用いて、紡糸温度29
0 ℃、総吐出量230 g/分で複合紡糸した。紡出糸条を
空気で冷却した後、1000m/分の速度で引き取って未延
伸糸を得た。次に、得られた糸条を集束し、10万デニー
ルのトウにして、図1に示す延伸装置を用いて二段延伸
を行った。まず、フィードローラの温度を70℃、温水浴
の温度を60℃、フィードローラと第一ドローローラとの
間で一段目の延伸を行い、第一ドローローラの温度を85
℃とし、加熱蒸気処理器で145 ℃の加熱蒸気中を1.5秒
間滞留させ、第一ドローローラと第二ドローローラ(60
℃)との間で二段目の延伸を行った。続いて、引取ロー
ラの温度を170 ℃として引き取り、続いて押込み式捲縮
装置で12個/25mmの機械捲縮を付与し、51mmにカッ
トして短繊維を得た。このとき、TDRは4.02倍、一段
目の延伸倍率3.72倍(TDRの92.6%) 、二段目の延伸
倍率1.08倍であった。得られた繊維の物性、この繊維を
スピンドル回転数15000rpmで精紡して得られた精紡糸の
強力及びこの繊維より得られた不織布の強力を表2に示
す。
エステル(B)として、PETにIPAを4モル%とB
AEO(エチレンオキシド2モル付加物)を3モル%共
重合した極限粘度0.70の共重合PETを用い、ポリエス
テル(A)、(B)のチップをそれぞれ常法により減圧
乾燥した後、通常の複合紡糸装置を使用して溶融紡糸を
行った。このとき、直径0.45mmの丸断面の細孔344 個
を有し、2種類のポリエステルがサイドバイサイドに複
合(重量比1:1)する紡糸口金を用いて、紡糸温度29
0 ℃、総吐出量230 g/分で複合紡糸した。紡出糸条を
空気で冷却した後、1000m/分の速度で引き取って未延
伸糸を得た。次に、得られた糸条を集束し、10万デニー
ルのトウにして、図1に示す延伸装置を用いて二段延伸
を行った。まず、フィードローラの温度を70℃、温水浴
の温度を60℃、フィードローラと第一ドローローラとの
間で一段目の延伸を行い、第一ドローローラの温度を85
℃とし、加熱蒸気処理器で145 ℃の加熱蒸気中を1.5秒
間滞留させ、第一ドローローラと第二ドローローラ(60
℃)との間で二段目の延伸を行った。続いて、引取ロー
ラの温度を170 ℃として引き取り、続いて押込み式捲縮
装置で12個/25mmの機械捲縮を付与し、51mmにカッ
トして短繊維を得た。このとき、TDRは4.02倍、一段
目の延伸倍率3.72倍(TDRの92.6%) 、二段目の延伸
倍率1.08倍であった。得られた繊維の物性、この繊維を
スピンドル回転数15000rpmで精紡して得られた精紡糸の
強力及びこの繊維より得られた不織布の強力を表2に示
す。
【0025】実施例2〜3、比較例1〜8 ポリエステル(B)のIPA、BAEOの共重合モル
比、TDR、一段目の延伸倍率(TDRを100 としたと
きの割合) 、二段目の延伸倍率、加熱蒸気処理器の加熱
蒸気の温度及び滞留時間を表1に示すように種々変更し
た以外は実施例1と同様にして、潜在捲縮性の複合繊維
を製造した。得られた繊維の物性、この繊維をスピンド
ル回転数15000rpm(比較例2は13500rpm、比較例3は14
000rpm)で精紡して得られた精紡糸の強力及びこの繊維
より得られた不織布の強力を表2に示す。
比、TDR、一段目の延伸倍率(TDRを100 としたと
きの割合) 、二段目の延伸倍率、加熱蒸気処理器の加熱
蒸気の温度及び滞留時間を表1に示すように種々変更し
た以外は実施例1と同様にして、潜在捲縮性の複合繊維
を製造した。得られた繊維の物性、この繊維をスピンド
ル回転数15000rpm(比較例2は13500rpm、比較例3は14
000rpm)で精紡して得られた精紡糸の強力及びこの繊維
より得られた不織布の強力を表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、実施例1〜3で
得られた繊維は優れた捲縮発現性能を有し、かつ、低伸
度、高強力であり、この繊維より得られた精紡糸及び不
織布ともに強力の高いものであった。一方、比較例1
は、ポリエステル(B)がBAEOの共重合されていな
いものであったために、比較例2は、ポリエステル
(B)がIPAの共重合されていないものであったため
に、得られた繊維は強伸度特性、捲縮発現性能ともに劣
るものであった。また、比較例3は、ポリエステル
(B)のBAEOとIPAの共重合量が多過ぎるため
に、得られた繊維は伸度が大きく、強度も低いものであ
った。比較例4は、加熱蒸気処理器の温度が低過ぎたた
めに、比較例6は、加熱蒸気処理器での滞留時間が短過
ぎたために、十分に熱処理することができず、得られた
繊維は伸度が大きく、強度も低いものであった。また、
比較例5は、加熱蒸気処理器の温度が高過ぎたために、
比較例8では二段目の延伸倍率が高過ぎたために、加熱
蒸気処理器で二段目の延伸を行う際、単糸の融着が発生
し、延伸糸を得ることができなかった。比較例7は、一
段目の延伸倍率が高過ぎたために、一段目の延伸工程で
糸切れによる糸束のローラ巻き付きが発生し、延伸糸を
得ることができなかった。
得られた繊維は優れた捲縮発現性能を有し、かつ、低伸
度、高強力であり、この繊維より得られた精紡糸及び不
織布ともに強力の高いものであった。一方、比較例1
は、ポリエステル(B)がBAEOの共重合されていな
いものであったために、比較例2は、ポリエステル
(B)がIPAの共重合されていないものであったため
に、得られた繊維は強伸度特性、捲縮発現性能ともに劣
るものであった。また、比較例3は、ポリエステル
(B)のBAEOとIPAの共重合量が多過ぎるため
に、得られた繊維は伸度が大きく、強度も低いものであ
った。比較例4は、加熱蒸気処理器の温度が低過ぎたた
めに、比較例6は、加熱蒸気処理器での滞留時間が短過
ぎたために、十分に熱処理することができず、得られた
繊維は伸度が大きく、強度も低いものであった。また、
比較例5は、加熱蒸気処理器の温度が高過ぎたために、
比較例8では二段目の延伸倍率が高過ぎたために、加熱
蒸気処理器で二段目の延伸を行う際、単糸の融着が発生
し、延伸糸を得ることができなかった。比較例7は、一
段目の延伸倍率が高過ぎたために、一段目の延伸工程で
糸切れによる糸束のローラ巻き付きが発生し、延伸糸を
得ることができなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、短繊維にすれば、高速
での紡績が可能であり、熱処理によってスパイラル捲縮
を発現し、良好な伸縮性能を有する摩擦に強い布帛や不
織布を得ることができる、潜在捲縮性ポリエステル複合
繊維を容易に製造することが可能となる。
での紡績が可能であり、熱処理によってスパイラル捲縮
を発現し、良好な伸縮性能を有する摩擦に強い布帛や不
織布を得ることができる、潜在捲縮性ポリエステル複合
繊維を容易に製造することが可能となる。
【図1】本発明の一実施態様を示す概略工程図である。
1 フィードローラ 2 第一ドローローラ 3 第二ドローローラ 4 引取ローラ 5 加熱蒸気処理器 6 温水浴
Claims (2)
- 【請求項1】 エチレンテレフタレートを主体とするポ
リエステル(A)とイソフタル酸1〜4.5 モル%とビス
フェノールAのエチレンオキシド付加物2〜7モル%と
を共重合したポリエステル(B)とが偏心的に接合して
おり、170 ℃における自由収縮熱処理での収縮率が15%
以下であり、かつ、170 ℃での弛緩熱処理により発現す
るスパイラル捲縮数が50個/25mm以上、伸度が25%以
下、強度が6.5 g/d以上である複合繊維を製造するに
際し、延伸を二段階で行い、トータル延伸倍率の70〜95
%の倍率で一段目の延伸を、続いて、加熱蒸気処理器内
を通過させながら、加熱蒸気温度130 〜170 ℃、滞留時
間0.5 秒以上として二段目の延伸を行うことを特徴とす
る潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法。 - 【請求項2】 二段目の延伸を行った後、8〜18個/25
mmの機械捲縮を付与することを特徴とする請求項1記
載の潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6926896A JPH09228154A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6926896A JPH09228154A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09228154A true JPH09228154A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=13397776
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6926896A Pending JPH09228154A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09228154A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003046266A1 (fr) * | 2001-11-30 | 2003-06-05 | Teijin Limited | Fibre synthetique frisee machine presentant une aptitude a la frisure latente en trois dimensions, et procede de production associe |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP6926896A patent/JPH09228154A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003046266A1 (fr) * | 2001-11-30 | 2003-06-05 | Teijin Limited | Fibre synthetique frisee machine presentant une aptitude a la frisure latente en trois dimensions, et procede de production associe |
| CN100419144C (zh) * | 2001-11-30 | 2008-09-17 | 帝人株式会社 | 具有潜在三维卷曲性能的机器卷曲的合成纤维及其生产方法 |
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