JPH09229021A - 油圧モータ用メカニカルブレーキ装置のタイマーバルブ - Google Patents
油圧モータ用メカニカルブレーキ装置のタイマーバルブInfo
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Abstract
状態からの作動復帰に所定の遅延時間を生じさせるタイ
マーバルブを提供する。 【解決手段】 タイマーバルブ(20)は、弁本体(22)
内に設けられていて、ポート(P2)とポート(P3)が互
いに流体連通するメカニカルブレーキ装置(3)の作動
解除位置と、ポート(P3)とポート(P4)が互いに流体
連通するメカニカルブレーキ作動位置との間で運動でき
る切換弁スプール(34)で構成される切換弁手段を有す
る。タイマーバルブは更に、所定量の油で満たされる密
閉シリンダ室(58)と、切換弁手段のスプールと関連し
て密閉シリンダ室内に往復動自在に設けられると共に密
閉シリンダ室を2つの区分された室に分離するバネ押し
ピストン(60)とで構成される切換弁スプール制御手段
を有する。オリフィス(74)が密閉シリンダ室内のピス
トンに設けられている。遅延時間は、本質的にピストン
付勢バネのバネ力とオリフィス開口サイズの関数であ
る。
Description
駆動する油圧モータ用のメカニカルブレーキ装置と関連
したタイマーバルブに関する。
な建設機械又は土木機械では、走行駆動や旋回体の回転
駆動用として油圧モータが使用されている。当業者には
周知のように、かかる油圧モータは、その出力軸に作動
的に連結された被駆動部、例えば旋回体が例えば坂道走
行中に自重によって不用意に旋回することのないようメ
カニカルブレーキ装置を備えている。
は、常態ではバネ付勢力によって油圧モータの出力軸又
は回転要素に押しつけられていて、その回転、かくして
旋回体の不用意な旋回を阻止するようになった制動板を
含む。操作レバーにより油圧モータを作動させて旋回体
を回転駆動する際、メカニカルブレーキ装置のシリンダ
室内へ圧油を供給し、バネの付勢力に抗してピストンを
引っ込めてこれに取り付けられた制動板を離脱させ、そ
れによりメカニカルブレーキ装置を油圧モータから迅速
に解除させる。逆に、旋回体を停止させる場合には旋回
レバーの操作により油圧モータへの圧油供給を遮断して
その作動を停止させる。この操作中、メカニカルブレー
キ装置のシリンダ室内の圧油をドレンし、その結果、ピ
ストンがバネにより付勢されて制動板が油圧モータの回
転要素に押しつけられ、それによりメカニカルブレーキ
装置が作動状態に復帰する。このような動作方式のメカ
ニカルブレーキ装置は一般に、「加圧開放型(ネガティ
ブタイプ)」と称されている。かかるメカニカルブレー
キ装置への圧油の供給又は遮断は一般に、操作レバーに
作動的に連結された油圧モータ制御用切換弁の動作と連
動して行われる場合が多い。
えばショベルは、油圧モータへの圧油の供給を停止して
も、その比較的大きな慣性力により油圧モータをしばら
くの間、回転させる傾向がある。油圧モータの完全停止
前にメカニカルブレーキ装置が復帰作動すると、油圧モ
ータの回転要素は制動板の押圧力に抗して回転し続け、
制動板との摩擦に起因してノイズや発熱を発生させる場
合がある。
圧モータへの圧油供給の停止後に油圧モータが完全停止
するまでメカニカルブレーキ装置の作動復帰を遅らせる
タイマーバルブ(「遅延弁」ともいう)が利用されてい
る。かかるタイマーバルブの一例は、本出願人の特開平
6−307415号に開示されており、その構造及び作
用を図5を参照して説明する。
圧モータ2のメカニカルブレーキ3に関連している。メ
カニカルブレーキ3は、常態では油圧モータ2の回転要
素又は出力軸に摩擦係合するようになっている制動板4
を含む加圧開放型のものとして示されている。タイマー
バルブ1は、弁本体5の長手方向ボア内においてメカニ
カルブレーキへの圧油供給位置と、これからのドレン位
置との間で摺動自在に運動するスプール6を含む。弁本
体の第1のポートP1は操作レバーの操作と連動する切
換弁7を介して油圧源に接続可能であり、第2ポートP
2はパイロット油圧源8に通じており、第3のポートP
3はメカニカルブレーキ装置のシリンダ油圧室9に通
じ、第4のポートP4はドレンタンク10に通じてい
る。タイマーバルブは、メカニカルブレーキのシリンダ
油圧室9と関連した油圧回路内に絞り装置11を備えて
おり、この絞り装置にはメカニカルブレーキのシリンダ
油圧室内へ圧油を供給させる逆止弁12が関連して設け
られている。絞り装置は、油圧路内に設けられた筒状の
スペーサ13を含み、油圧路とスペーサとの間には狭い
環状の間隙14が形成されている。
されると、スプール5は図4で見てバネ付勢力に抗して
右へ移動する。すると、ポートP2のパイロット圧油が
スプールの円周溝を通って流路15へ流入して逆止弁を
開き、ポートP3を介してメカニカルブレーキ3の油圧
室9に供給され、メカニカルブレーキを解除させる。か
くして油圧モータの回転が可能となる。ポートP1への
圧油供給を遮断すると、スプールは原位置に戻り、パイ
ロット圧油が遮断され、逆止弁12が閉じられる。する
と、メカニカルブレーキ3のシリンダ室9内の作動油
は、ポートP3を経てタイマーバルブ5に流入し、次に
スペーサ外周の狭い環状間隙14を通過する際に絞り作
用を受けながら流路15に至り、そしてスプール内部の
通路を通り、ポートP4を経てタンク10内へ徐々にド
レンされるようになる。
より、油圧モータへの圧油の供給停止後、実際にメカニ
カルブレーキが有効に作動するまでに、或る程度の遅延
時間を得ることができ、これにより油圧モータに対する
メカニカルブレーキの時期尚早な作動を回避できるよう
になる。
従来構成では、遅延時間は、主としてメカニカルブレー
キのシリンダ室の内容積、従って作動油供給量、ドレン
流の通る絞り装置の間隙サイズ、メカニカルブレーキ内
に設けられたバネ力、及び作動油粘度で定まる。シリン
ダ室内容積は、使用される油圧モータの仕様により2cc
〜数10ccの幅があり、遅延時間はシリンダ室内に供給
される作動油の量により大きく異なっていた。また、所
望の遅延時間を得るためにシンリダ内容積の違いに応じ
て間隙サイズを制御することは製造上、非常に困難であ
った。さらに、シリンダ室内の作動油は、メカニカルブ
レーキの作動復帰まで絞り装置の遅延作用により終始徐
々にドレンされ、遅延時間の正確な設定が困難であっ
た。最後に、上記のように遅延作用を間隙の絞り作用で
達成する形式のものでは、遅延時間は、油の粘度の影響
を受ける場合があり、安定しなかった。
とにあり、メカニカルブレーキ装置のシリンダ室内容積
に左右されず、メカニカルブレーキの作動を所定の時間
を遅延させることができるタイマーバルブを提供するこ
とにある。
明は、油圧モータを制動するメカニカルブレーキ装置と
関連して用いられ、その解除状態からの作動復帰を遅延
させるタイマーバルブに関する。本発明のタイマーバル
ブは、弁本体のボア内に設けられていて、パイロット圧
源からの作動油をメカニカルブレーキ装置の油圧シリン
ダに供給してメカニカルブレーキ装置を解除させる第1
の位置と、シリンダから作動油をドレンしてメカニカル
ブレーキ装置を作動させる第2の位置との間で運動でき
るスプールを含む切換弁手段を有し、タイマーバルブは
更に、スプールの運動を制御してメカニカルブレーキ装
置を遅延作動させるための制御手段を有し、該制御手段
は、所定量の作動流体で満たされる密閉シリンダ室と、
スプールと関連して密閉シリンダ室内に往復動自在に設
けられると共に密閉シリンダ室を2つの互いに連通して
拡縮自在な室に分離するバネ押しピストンと、ピストン
の一方向における運動によって生じる2つの室のうち一
方から他方への作動流体の流れを絞り、それによりピス
トンの運動、かくして第1の位置から第2の位置に向か
うスプールの運動を制御してメカニカルブレーキ装置の
作動復帰に所望の遅延時間を提供する絞り手段とを含
む。また、本発明の要旨は、長手方向ボア、油圧源に接
続可能な第1のポート、第2のパイロット圧油ポート、
メカニカルブレーキ装置のシリンダ油圧室に通じている
第3のポート、及び油タンクに通じる第4のドレンポー
トを備えた弁本体と、弁本体の長手方向ボア内に摺動自
在に設けられていて、第2のポートと第3のポートが互
いに流体連通し、それによりメカニカルブレーキ装置を
解除させる第1の位置と、第3のポートと第4のポート
が互いに流体連通し、それによりメカニカルブレーキ装
置を作動させる第2の位置との間で軸方向に運動できる
スプールとから成る切換弁手段を有し、タイマーバルブ
は更に、切換弁手段のスプールの運動を制御してメカニ
カルブレーキ装置を遅延作動させるための制御手段を有
し、該制御手段は、所定量の作動流体で満たされる密閉
シリンダ室と、切換弁手段のスプールと関連して密閉シ
リンダ室内に往復動自在に設けられると共に密閉シリン
ダ室を第1の室と第2の室に分離するバネ押しピストン
と、ピストンに設けられていて、第1の室と第2の室を
互いに流体連通させる手段とを含み、スプールは、第1
のポートに圧油が供給されると、これによりピストンの
バネの付勢力に抗して第2の位置から第1の位置に移動
し、第1のポートへの圧油供給が停止されると、バネ付
勢力によるピストンの運動に伴って第1の位置から第2
の位置に向かうようになっており、前記流体連通手段
は、第1のポートへの圧油供給停止に応動するバネ付勢
力によるピストンの運動の結果として生じる、第1の室
及び第2の室のうち収縮中の一方から拡張中の他方への
作動流体の流れを絞り、それによりピストンの運動、か
くして第2の位置に向かうスプールの運動を制御してメ
カニカルブレーキ装置の作動復帰に所望の遅延時間を提
供する絞り手段を含むことを特徴とするタイマーバルブ
にある。
レーキ装置への作動油供給回路又はドレン回路とは隔絶
された密閉室内に収容されている所定量の作動流体を利
用して制動遅延作用を発揮させるので、遅延時間を正確
に制御できる。かくして、本発明のタイマーバルブで
は、メカニカルブレーキ装置のシリンダ室内容積とは無
関係に遅延時間を設定できる。
自在なピストンに設けられた少なくとも一つのオリフィ
スであり、メカニカルブレーキ装置の作動復帰までの遅
延時間は、実質的に切換弁手段のスプールが第1の位置
から第2の位置に到達するまでの時間である。というの
は、スプールが第2の位置に到達するやいなや、メカニ
カルブレーキ装置のシリンダ室内の作動油は迅速に油タ
ンク内へ放出され、それと実質的に同時に油圧モータに
対する制動作用が得られるからである。かくして、遅延
時間は、制御手段の密閉シリンダ室の内容積が所与の場
合、実質的にピストンを付勢するバネのバネ力とオリフ
ィス開口サイズの関数であり、これらを制御することに
より遅延時間を比較的容易に設定できる。
設けられていて、第2の位置から第1の位置へのスプー
ルの運動に伴うピストンの運動の際、収縮中の室から拡
張中の室内への作動流体の流れを可能にし、第1の位置
から第2の位置へのスプールの運動に伴うピストンの運
動の際、収縮中の室から拡張中の室内への作動流体の流
れを阻止する逆止弁を更に含む。それにより、スプール
は、第1のポートに圧油が供給されると、ピストンのバ
ネの付勢力に抗して第2の位置から第1の位置に迅速移
動するようになっている。したがって、油圧モータの作
動開始とほぼ同時にメカニカルブレーキ装置が解除され
るので、解除の遅れに伴う摩擦による発熱やノイズがな
い。
は、制御手段のピストンと切換弁手段のスプールは別個
の部材であり、切換弁手段のスプール部材は一端がピス
トン部材の軸方向ロッドの一端に常時当接するようピス
トン部材に向かってバネ押しされている。切換弁手段の
スプール部材及び制御手段のピストン部材にはそれぞれ
中央内部軸方向通路が設けられ、中央内部軸方向通路
は、互いに当接状態にあるスプール部材とピストン部材
の端部のうちの一方に設けられた絞り部を介して互いに
連通状態にあると共に第1のポートと連通可能であり、
また、当該端部の端面には、絞り部を横断して中央内部
軸方向通路と連通状態に溝が設けられ、該溝は、第4の
ポートを介して油タンクに通じることが好ましい。
ろに逆止弁が配置され、圧縮バネがスプール部材と第1
ポートの逆止弁との間に配置される。望ましくは、制御
手段のピストン部材のバネは、切換弁手段のスプール部
材のバネよりもバネ力が実質的に大きく、遅延時間に対
する後者の影響を最小限に抑えるようにする。
図2はそれぞれ、油圧モータ2に対して作動状態及び解
除状態にあるメカニカルブレーキ装置3と関連した本発
明のタイマーバルブ20を、その内部構成が明確になる
よう断面図で示している。例示として図示した油圧モー
タ2は、大きな慣性負荷、例えば油圧ショベル上部旋回
体を回転駆動する形式のものである。メカニカルブレー
キ装置3は図5に示す従来構成のものと同一の油圧モー
タ内蔵型として示されているが、油圧モータに外部から
連結できるものであっても良い。
の制御手段を形成する好ましくは単一の弁本体22を有
する。弁本体は図示のように、中央長手方向ボア24、
切換弁26の操作により油圧源28に接続可能な第1の
ポートP1、パイロット圧油源30と連通状態にある第
2のポートP2、メカニカルブレーキ装置のシリンダ室
9に通じている第3のポートP3、及びドレン油タンク
32に通じる第4のポートP4を備えている。切換弁2
6は、油圧モータに駆動油圧源(図示せず)から圧油を
供給するための切換弁(図示せず)を作動させる旋回レ
バー(図示せず)の操作と連動するようになっている。
なお、当業者であれば、パイロット圧油源30としてこ
の油圧モータの駆動油圧源を使用できる良いことは理解
されよう。弁本体の長手方向ボア24内には切換え弁ス
プール34が設けられている。スプール34は、ボア内
周部に設けられた周囲方向溝36を経て、メカニカルブ
レーキ装置のシリンダ室9と連通したポートP3と油タ
ンク32に通じるポートP4を連通させる図1に示す位
置(以下、「制動位置」という場合がある)と、スプー
ルのランド間の円周方向凹部38を経て、パイロット圧
油ポートP2とメカニカルブレーキ装置のシリンダ室9
と連通したポートP3を連通させる図2に示す位置(以
下、「制動解除位置」という場合がある)との間で運動
できる。弁本体22はポートP1を画定すると共に逆止
弁40を備えたプラグ42を有する。逆止弁40は、油
圧モータへの圧油供給が遮断されているときにはポート
P1を閉じるようになっている。スプールの一端部44
は逆止弁の圧縮バネ46のバネ受けとなっている。スプ
ール34は、ポートP1への油圧源28からの圧油を受
け入れる中央貫通油通路48を有している。スプールの
他端部50の先端近傍には絞り部52が設けられてい
る。
ールの端部50の先端には絞り部52を横断して溝54
が設けられている。かくして、スプールの貫通路48は
絞り部52及び溝54を経て弁本体22の長手方向ボア
24内部と連絡している。
スプールの運動を制御してメカニカルブレーキ装置を遅
延作動させるための制御手段を説明すると、弁本体22
には長手方向ボア24に隣接して、これよりも相当大き
な内径を有するボアが設けられ、プラグ56を弁本体の
端部に密封自在に取り付けることにより、所定内容積の
密閉シリンダ室58が構成されている。密閉シリンダ室
58は、所定量の作動流体、好ましくは作動油で満たさ
れている。図示のように、ピストン60が密閉シリンダ
室58内に往復動自在に設けられると共にこれを2つの
室62及び64(図2も参照)に分離している。ピスト
ン60のロッド部分66は図示のようにプラグ56の案
内凹部に嵌入している。また、ピストン60の反対側の
ロッド部分68は密閉シリンダ室58から密封的に突出
して切換弁手段のボア24内へ延びている。ピストン6
0は常態ではバネ70により右側へ付勢され、ピストン
ロッド64の先端がボア24内の切換弁スプール34の
端部50に当接してスプール34を制動位置へ押圧して
いる。ピストン60のバネ66はスプール34のバネ4
6よりもバネ力が実質的に大きいことは注目されるべき
である。その理由については後述する。好ましくはピス
トン60の中央内部には軸方向貫通油通路72が設けら
れ、この通路68は、スプール34の貫通軸方向通路4
8とほぼ整列すると共に絞り52を経てこれと常時連通
している。
と室64を連通させる少なくとも一つの絞り手段、好ま
しくはオリフィス74が設けられている。また、ピスト
ンは好ましくは、オリフィスとは直径方向反対側に少な
くとも一つの逆止弁76を備える。かかる構成により、
タイマーバルブの作動の際、図1に示す位置からバネ7
0の付勢力に抗する左側へのピストンの運動(切換弁ス
プール34の制動解除位置への移動)の際には、収縮中
の室62内の油は逆止弁76を開いて膨張中の室64内
へ流入する。他方、図2の位置からバネ70によるピス
トンの右側への運動(切換弁スプール34の制動位置へ
の移動)の際には、オリフィス74により収縮中の室6
4から膨張中の室62への作動流体の流れに絞り作用が
生じ、その結果としてピストンの運動が減速され、かく
して制動位置に至るまでの切換弁スプール34の運動に
遅延作用が生じることになる。この動作中、ピストン6
0の逆止弁76は閉じられていることはいうまでもな
い。上述のように、バネ70はバネ46よりも強力なの
で、かかる遅延作用におけるバネ46の影響は無視でき
る。
は、単一の弁本体22内にスプール34とピストン60
を互いに別個のものとして配置したが、当業者であれば
分かるように、変形例として、タイマーバルブの弁本体
を複数の互いに結合可能な部分で構成し、密閉シリンダ
室内に配置されるピストンを備えた単一のスプールを利
用しても良い。この場合、本実施例における中央貫通通
路48、絞り部52、バネ46及び逆止弁40は不要に
なろう。さらに、密閉シリンダ室の区分された2つの室
を連通させる手段としてオリフィスから成る絞り手段を
用いたが、他の絞り手段として、例えば密閉シリンダ室
の円筒形内周とピストン外周との間の隙間があるが、作
動油の粘性の影響を受けないオリフィスが望ましい。
明する。今、タイマーバルブが図1に示す制動位置にあ
るものとする。切換弁26の操作により油圧源28から
弁本体22のポートP1に圧油が供給されると、逆止弁
40が開かれて圧油が切換弁スプール34に作用してス
プール34が制動解除位置に向かって左側へ運動すると
共にピストン60もバネ70の付勢力に抗して左側へ運
動しはじめる。供給されている圧油はスプールに駆動力
を及ぼしながら、通路48を通り絞り部52を経た後、
横溝54を通り、ポートP4を経て油タンク32にドレ
ンされる。また、ピストン60の通路72内に存在する
作動油も横溝54を経て油タンク32に排出される。上
述のように、密閉シリンダ室58の室62はピストン6
0の運動により収縮し、室62内の作動油は逆止弁76
を開いて膨張中の室64内へ迅速に流入する。かかる逆
止弁を通過する作動油流に起因する抵抗がピストンの運
動に対して実質的な妨げとならないほど小さいものであ
るよう逆止弁を構成するのが好ましい。この動作中、オ
リフィス74を通過する作動油の流れは実質的には生じ
ないであろう。スプール34が図2に示す制動解除位置
に達すると、それと同時にポートP2のパイロット圧油
がスプールの円周方向凹部38の周りからポートP3を
経てメカニカルブレーキ装置3のシリンダ室9内に流入
し、それにより制動板4が油圧モータ2の回転要素から
離脱し、かくしてメカニカルブレーキ装置が迅速に解除
されて油圧モータが回転可能な状態になる。
換弁26の操作によりポートP1への圧油供給を止める
と、逆止弁40が閉じることになる。すると、密閉シリ
ンダ室58内のバネ70によりピストン60が、これと
当接状態のピストン34と共に図2に示す位置から右側
へ移動しはじめる。ピストン60の運動により収縮中の
室64内の作動油がオリフィス74を経て、その通過中
に絞り作用を受けながら膨張中の室62に徐々に流入す
る。この動作中、逆止弁76は閉じられたままである。
かくして、スプール34はゆっくりと図1に示す制動位
置に向かうことになり、これにより、大きな慣性負荷を
駆動する油圧モータ用のメカニカルブレーキ装置に必要
な遅延動作が得られることになる。重要なこととして、
スプールが図2の制動解除位置から図1の制動位置に至
るまで、メカニカルブレーキ装置のシリンダ室9内の作
動油は本質的にはそのまま保持され、ドレンされない。
ポートP1への圧油供給停止後、或る一定の遅延時間が
経過してスプールが制動位置に達するやいなや、シリン
ダ室9内の作動油はポートP3を経て、溝36で構成さ
れるボア24の内周部とスプール外周部との間の隙間を
通り、ポートP4を経て油タンク32に迅速にドレンさ
れ、メカニカルブレーキ装置3が作動状態となる。
メカニカルブレーキ装置の作動遅延効果のプロフィール
を図4のグラフ図を用いて説明する。図4(A)は縦軸
にポートP1における圧力、横軸に時間をとり、図4
(B)は縦軸にポートP3における圧力、横軸に時間を
とって描かれている。操作開始後ポートP1に圧油が供
給されると、それとほぼ同時にP3のポート圧力が上昇
する(この実施例では、P1及びP3ポート圧力は約4
0kgf/cm2 である)。P1ポートへの圧油供給を遮断す
ると、P1ポート圧力は無くなるが、P3ポート圧力は
図4(B)に示すように維持される。区間aで示す部分
は、スプールが図2の制動解除位置から遅延作用を受け
ながら図1の制動位置直前位置に至るまでのP3ポート
圧力状態を示す。aの期間中、ブレーキシリンダ室9内
の作動油は実質的にそのままの常態に保持され、非ドレ
ン状態にあることが分かる。区間bで示す部分は、スプ
ールが更に移動して、ポートP4が周囲方向溝36を介
してポートP4と部分的に連通した状態を示す。かくし
て、シリンダ室9内の作動油は、ピストンの運動に合わ
せて油タンク内へ線型的に徐々にドレンされ、スプール
が図1に示す完全制動位置に達すると、一気にドレンさ
れ、P3ポート圧力が0になっている。
置の作動解除状態から作動状態に至る遅延時間は、事実
上a+bであり、この実験例では約6.5秒である。本
発明の構成では、遅延時間は、密閉シリンダ室の内容積
が所与の場合、本質的にはピストン60を付勢するバネ
70のバネ力とオリフィス74の開口サイズの関数であ
り、遅延時間の設定が比較的容易であることは当業者に
理解されよう。
破線は、図5に示した従来構成のタイマーバルブの作動
遅延効果を示している。かかる従来構成では、シリンダ
室9内の作動油は、ポートP1への信号の遮断後、完全
にドレンされるまで、終始“だらだら”とドレンされる
ので遅延時間の設定又は予測が困難であり、また、安定
しないことは明らかである。
の本発明のタイマーバルブの内部構造を示す長手方向断
面図である。
ときの本発明のタイマーバルブの内部構造を示す長手方
向断面図である。
バルブの遅延効果を比較するグラフ図であり、(A)は
P1ポートにおける経時的な測定圧力変化、(B)はP
3ポートにおける経時的な測定圧力変化を示している。
ルブの断面図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 油圧モータのメカニカルブレーキ装置と
関連して用いられ、その解除状態からの作動復帰を遅延
させるタイマーバルブにおいて、弁本体のボア内に設け
られていて、パイロット圧源からの作動油をメカニカル
ブレーキ装置の油圧シリンダに供給してメカニカルブレ
ーキ装置を解除させる第1の位置と、シリンダから作動
油をドレンしてメカニカルブレーキ装置を作動させる第
2の位置との間で運動できるスプールを含む切換弁手段
を有し、タイマーバルブは更に、スプールの運動を制御
してメカニカルブレーキ装置を遅延作動させるための制
御手段を有し、該制御手段は、所定量の作動流体で満た
される密閉シリンダ室と、スプールと関連して密閉シリ
ンダ室内に往復動自在に設けられると共に密閉シリンダ
室を2つの互いに連通して拡縮自在な室に分離するバネ
押しピストンと、ピストンの一方向における運動によっ
て生じる2つの室のうち一方から他方への作動流体の流
れを絞り、それによりピストンの運動、かくして第1の
位置から第2の位置に向かうスプールの運動を制御して
メカニカルブレーキ装置の作動復帰に所望の遅延時間を
提供する絞り手段とを含むことを特徴とするタイマーバ
ルブ。 - 【請求項2】 前記絞り手段は、ピストンに設けられた
オリフィスであることを特徴とする請求項1記載のタイ
マーバルブ。 - 【請求項3】 ピストンには、ピストンの前記一方向と
は逆の方向における運動に応答して前記他方の室から前
記一方の室への作動流体の流れを可能にするよう開かれ
る逆止弁が設けられ、それにより第2の位置から第1の
位置に向かうスプールの運動を迅速にさせることを特徴
とする請求項2記載のタイマーバルブ。 - 【請求項4】 油圧モータのメカニカルブレーキ装置と
関連して用いられ、その解除状態からの作動復帰を遅延
させるタイマーバルブにおいて、長手方向ボア、油圧源
に接続可能な第1のポート、第2のパイロット圧油ポー
ト、メカニカルブレーキ装置のシリンダ油圧室に通じて
いる第3のポート、及び油タンクに通じる第4のドレン
ポートを備えた弁本体と、弁本体の長手方向ボア内に摺
動自在に設けられていて、第2のポートと第3のポート
が互いに流体連通し、それによりメカニカルブレーキ装
置を解除させる第1の位置と、第3のポートと第4のポ
ートが互いに流体連通し、それによりメカニカルブレー
キ装置を作動させる第2の位置との間で軸方向に運動で
きるスプールとから成る切換弁手段を有し、タイマーバ
ルブは更に、切換弁手段のスプールの運動を制御してメ
カニカルブレーキ装置を遅延作動させるための制御手段
を有し、該制御手段は、所定量の作動流体で満たされる
密閉シリンダ室と、切換弁手段のスプールと関連して密
閉シリンダ室内に往復動自在に設けられると共に密閉シ
リンダ室を第1の室と第2の室に分離するバネ押しピス
トンと、ピストンに設けられていて、第1の室と第2の
室を互いに流体連通させる手段とを含み、スプールは、
第1のポートに圧油が供給されると、これによりピスト
ンのバネの付勢力に抗して第2の位置から第1の位置に
移動し、第1のポートへの圧油供給が停止されると、バ
ネ付勢力によるピストンの運動に伴って第1の位置から
第2の位置に向かうようになっており、前記流体連通手
段は、第1のポートへの圧油供給停止に応動するバネ付
勢力によるピストンの運動の結果として生じる、第1の
室及び第2の室のうち収縮中の一方から拡張中の他方へ
の作動流体の流れを絞り、それによりピストンの運動、
かくして第2の位置に向かうスプールの運動を制御して
メカニカルブレーキ装置の作動復帰に所望の遅延時間を
提供する絞り手段を含むことを特徴とするタイマーバル
ブ。 - 【請求項5】 前記絞り手段は、ピストンに設けられた
少なくとも一つのオリフィスであることを特徴とする請
求項4記載のタイマーバルブ。 - 【請求項6】 前記遅延時間は、実質的に切換弁手段の
スプールが第1の位置から第2の位置に到達するまでの
時間であることを特徴とする請求項5記載のタイマーバ
ルブ。 - 【請求項7】 前記遅延時間は、制御手段の密閉シリン
ダ室内のピストンを付勢するバネのバネ力とオリフィス
開口サイズの関数であることを特徴とする請求項6記載
のタイマーバルブ。 - 【請求項8】 前記流体連通手段は、ピストンに設けら
れていて、第2の位置から第1の位置へのスプールの運
動に伴うピストンの運動の際、収縮中の室から拡張中の
室内への作動流体の流れを可能にし、第1の位置から第
2の位置へのスプールの運動に伴うピストンの運動の
際、収縮中の室から拡張中の室内への作動流体の流れを
阻止する逆止弁を更に含み、それにより、スプールは、
第1のポートに圧油が供給されると、ピストンのバネの
付勢力に抗して第2の位置から第1の位置に迅速移動す
るようになっていることを特徴とする請求項4又は5記
載のタイマーバルブ。 - 【請求項9】 制御手段のピストンと切換弁手段のスプ
ールは別個の部材であり、切換弁手段のスプール部材は
一端がピストン部材の軸方向ロッドの一端に常時当接す
るようピストン部材に向かってバネ押しされていること
を特徴とする請求項4記載のタイマーバルブ。 - 【請求項10】 切換弁手段のスプール部材及び制御手
段のピストン部材にはそれぞれ中央内部軸方向通路が設
けられ、中央内部軸方向通路は、互いに当接状態にある
スプール部材とピストン部材の端部のうちの一方に設け
られた絞り部を介して互いに連通状態にあると共に第1
のポートと連通可能であることを特徴とする請求項9記
載のタイマーバルブ。 - 【請求項11】 弁本体の第1のポートのところに逆止
弁が配置されており、圧縮バネがスプール部材と第1ポ
ートの逆止弁との間に配置されていることを特徴とする
請求項10記載のタイマーバルブ。 - 【請求項12】 制御手段のピストン部材のバネは、切
換弁手段のスプール部材のバネよりもバネ力が実質的に
大きいことをことを特徴とする請求項11記載のタイマ
ーバルブ。 - 【請求項13】 互いに当接状態にあるスプール部材と
ピストン部材の端部のうちの一方の端面には、前記絞り
部を横断して中央内部軸方向通路と連通状態に溝が設け
られ、該溝は、第4のポートを介して油タンクに通じて
いることを特徴とする請求項10記載のタイマーバル
ブ。
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|---|---|---|---|
| JP06170696A JP3161965B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 油圧モータ用メカニカルブレーキ装置のタイマーバルブ |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09229021A true JPH09229021A (ja) | 1997-09-02 |
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|---|---|---|---|
| JP06170696A Expired - Fee Related JP3161965B2 (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 油圧モータ用メカニカルブレーキ装置のタイマーバルブ |
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|---|---|
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|---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-02-23 JP JP06170696A patent/JP3161965B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP3161965B2 (ja) | 2001-04-25 |
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