JPH09230516A - 積分画像形成体およびその作製方法 - Google Patents

積分画像形成体およびその作製方法

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JPH09230516A
JPH09230516A JP9022733A JP2273397A JPH09230516A JP H09230516 A JPH09230516 A JP H09230516A JP 9022733 A JP9022733 A JP 9022733A JP 2273397 A JP2273397 A JP 2273397A JP H09230516 A JPH09230516 A JP H09230516A
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JP9022733A
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Roger Roy Adams Morton
ロイ アダムス モートン ロジャー
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Eastman Kodak Co
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    • G—PHYSICS
    • G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレアを抑えた高解像度、低ハレーションの
高品質な積分画像体を作製する。 【解決手段】 積分画像体100は、対向する前面10
2、後面104を有する積分レンズシート101と、後
面104後方に位置する積分画像と、積分画像後方に位
置する非鏡面反射層112とを備える。前面102には
複数のレンズ要素103からなる凸面群が備わる。非鏡
面反射層112は前方から同層に到達する可視光114
が同層に10ミクロン入り込む前に可視光114の80
%を反射する。このようなタイプの積分画像体100の
作製方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、奥行き、動き、お
よびその他の画像表示を行うことのできる積分画像体
(インテグラル・イメージ・エレメント)とその作製方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来公知の積分画像体として、レンチキ
ュラーレンズシートまたは蝿目(フライアイ)レンズシ
ート、およびこれらレンズシートに整列した三次元積分
画像を用いて、特殊眼鏡などの装置を用いることなく三
次元画像を観察できるものがある。このような画像形成
体およびその構造については、オオコシタカノリ著「三
次元画像技術」(ニューヨーク、アカデミックプレス社
刊、1976年版)に記載されている。レンチキュラー
レンズシート(複数の隣接しあい平行で細長く、かつ一
部が筒状のレンズを持ったシート)を有する積分画像体
については、以下の米国特許に記載されている。すなわ
ち、米国特許第5,391,254号、第5,424,
533号、第5,241,608号、第5,455,6
89号、第5,276,478号、第5,391,25
4号、第5,424,533号等である。また、特許付
与の決まった米国特許出願番号07/931,744に
も記載されている。レンチキュラーレンズシートを備え
た積分画像体は、縦割りされた画像片を組み合わせて使
用する。三次元積分画像の場合は画像片がレンチキュー
ルと整列しているため、レンチキュールが観察者の視線
に対して垂直方向に位置すると三次元画像が見えるよう
になっている。同様の積分画像体は米国特許第3,26
8,238号および第3,538,632号に記載され
ている。これらは三次元画像を表示するよりも、主に多
数の二次元シーン(関係性のない複数のシーンや動きを
表す一連のシーン群など)を個別に表示するのに使用さ
れる。
【0003】また、米国特許第3,751,258号、
第2,500,511号、第2,039,648号、第
1,918,705号、および英国特許第492,18
6号には、積分画像の後方に反射層を設けて反射光によ
り積分画像の視認性を高めた積分画像が記載されてい
る。これらの特許には様々なタイプの反射層についての
記載があるが、反射層の特性が重要である旨の記述や、
観察者によって観察される画質がその特性によってどの
ように影響されるかについて説明しているものはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のレンチキュラー
画像形成方法は一般に、レンチキュラー材を通して像を
露光する方法を用いていたが、この方法ではフレアが生
じる。この理由は、複数像の露光が必要であり、レンチ
キュラー材からの光散乱によって各像からシーン全体に
バックグラウンドフレアが誘起されるためである。また
解像度の低下をきたす。この理由は、レンチキュラー材
が高品質の画像形成に必要な高い光学的分解能を持た
ず、この結果、画像露光時に解像度が低下するためであ
る。米国特許第5,276,478号に記載の方法で
は、感光層の露光はレンチキュラーレンズシートを通し
てではなく、シート後面後方からの光によって行われ
る。ただしこの場合、画質低下の原因となるハレーショ
ンが生じうる。ハレーションは、感光層を通過した光が
レンズシート前面で反射し、感光層に戻ってくることに
より生じる。
【0005】特公平4−97345号には、レンチキュ
ール表面に反射防止層を使用することが記載されてい
る。このときレンチキュールの反対側にはハレーション
防止層あるいは反射防止層が併せて使用される。ただし
感光層はレンチキュールを通して露光される。レンチキ
ュール側の反射防止層は、このタイプの露光時のレンチ
キュラー側での光散乱の低減を図ったものである。反対
側のハレーション防止層には色素が使用される。色素は
溶剤処理により除去される。溶剤は色素除去のために感
光乳剤層を通過しなければならない。米国特許第1,8
17,963号記載のカラー写真技術では、レンチキュ
ール上に色素を用いる。しかしカラー「フィルム」は、
レンチキュールがレンズと対面しているカメラ中で露光
することを意図したものである。
【0006】従って、反射光によって画像の観察が可能
な積分画像体を提供することが望まれる。この積分画像
体は所定の特性を持つ反射層を有し、画像の観察が容易
であると同時に視覚される画像の質を良好に維持でき
る。また、このような画像体の作製においては、積分レ
ンズシートの後側の感光層を同層後方から露光し、フレ
アの低下と高解像度が得られる高品質な積分画像体の作
製方法の提供が望まれる。この方法はハレーションの低
下ももたらす。また視感上良好な画像コントラストを持
つ積分画像体の提供が各方面から望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、反射可視光
によって像を観察する積分画像体において、使用する反
射層のタイプが画質決定の少なくとも一部に寄与する。
正反射層の場合は、得られる画像の一部だけしか容易に
観察できない。このとき画像体は可視光源と観察者の目
との間の正確な一角度に位置する。使用される光源は正
反射照明または点光源である。非鏡面反射層の場合は、
可視光源と観察者の目との間の観察角度の許容範囲が広
くできる。しかし本発明ではさらに、像の観察時に、可
視光源から発せられるある可視光線の各部が反射の前に
それぞれある距離だけ反射層に入り込む。このため一本
の光線が複数に反射する。複数の反射は積分画像の各部
を通過した後、観察者によって視認される。視認される
複数の像はブレまたは像特性における解像度の低下とし
て認識される。つまりこの現象は写真用フィルムの露光
時に発生するハレーション効果と類似したところがあ
り、「観察されるハレーション」と呼んでもよい。この
観察されるハレーション効果は、従来の二次元画像と比
べて積分画像体では非常に重要である。この理由は、積
分画像では、視覚上問題のない像を提供するために、薄
い画像片それぞれの解像度の高さが求められるためであ
る。従って、本発明は、このような観察されるハレーシ
ョン抑制用の特性を持つ反射層を提供する。
【0008】本発明の一形態では、以下を備える積分画
像体を提供する。
【0009】1)対向する前面、後面を有し、前面には
複数のレンズ要素からなる凸面群が備わる積分レンズシ
ート、 2)シート後面後方に位置する積分画像、および 3)積分画像の後方に位置する非鏡面反射層。非鏡面反
射層前方から同層に到達する可視光は層に10ミクロン
入り込む前に、その80%以上が反射される。
【0010】本発明の第二の形態ではさらに、積分画像
形成体を露光することによって、このような積分画像体
を作製する方法を提供する。積分画像形成体は、対向す
る前面、後面を有し、前面には複数のレンズ要素からな
る凸面群が備わる積分レンズシートと、シート後面後方
に位置する感光層とを備える。該作製方法は以下のステ
ップよりなる。
【0011】1)シート後面後方からの光で感光層を露
光するステップ、 2)感光層を処理して露光によって形成される像を固定
するステップ、および 3)処理済みの感光層を積分像の後方に位置する非鏡面
反射層で被覆するステップ。非鏡面反射層前方から同層
に到達する可視光は層に10ミクロン入り込む前に、そ
の80%以上が反射される。
【0012】本発明の積分画像体は、画像の観察が容易
であると同時に、視覚される画質を良好に維持できる。
またこのような画像体の作製方法によって、フレアを抑
えた高解像度、低ハレーションの高品質な積分画像体が
作製できる。
【0013】なお、理解を容易にするために図面中で同
一要素にはできる限り同じ参照番号を付した。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、積分レンズシートは
蝿目(フライアイ)レンズシートでもよいが、より好適
にはレンチキュラーレンズシートである。さらに、「積
分(インテグラル)」画像とは、最低1つの完成像(多
くの場合2つ以上)のセグメント群(レンチキュラーレ
ンズシートの場合は線群)からなる画像を指す。各セグ
メント群は個々のレンズに沿って配列しているため、視
線が画像形成体に対して適正な角度に位置すれば一つ以
上の画像を観察できるようになっている。本明細書にお
ける「積分画像形成体」とは、正規に露光されかつ必要
に応じて処理されると積分画像体を生成し得る画像形成
体を指す。本明細書における「光」は、特に指定しない
限り赤外光および紫外光とともに可視光を含むものとす
る。「光吸収材」とは、最低限、露光用の光の少なくと
も一つの波長をハレーション防止層および空気よりも多
く吸収する材料である。好ましくは、光吸収剤は黒色か
つ非反射性材である。
【0015】本発明では、10ミクロン入り込む前に光
の80%以上が反射されることが要求されるが、好適に
は入り込む距離は8ミクロンでもよいし、5ミクロンで
もよい。
【0016】図1および図2に積分画像形成体100を
示す。形成体100は対向する前面102および後面1
04を有する積分レンズシート101を含む。シート1
01は従来型の構造であり、前面102には凸面群が備
わる。同凸面群は、隣接しあった同一形状で細長く、か
つ一部が筒状の多数のレンズ要素103からなる。一
方、反対側の後面104は平坦である。
【0017】露光および処理済みの写真用フィルム10
6である積分画像保持層は、後面104の後ろ側に位置
する。積分画像はフィルム106の色素保持層110中
に保持される。一方、搬送フィルムサポート108は後
面104に直付けされる。反射層112は積分画像の後
ろ側に位置し、色素保持層110に付けられている。反
射層112は非鏡面反射層であり、前方から同層に到達
する可視光の80%以上を反射し、その後、光は同層に
10ミクロンだけ入り込む。反射層112には適当な材
料、好適には非金属材料を選択して用いる。二酸化チタ
ン色素層やその他の塗料層などが適当である。上述した
反射率特性を有する層かどうかの確認は、透明基板を1
0ミクロンの厚さの検査用の層で覆い、その後、一定の
強度の可視光を直接基板に当てて行う。このとき、可視
光の80%以上が反射したかどうか(または可視光の2
0%未満が透過したかどうか)を測定する。検査用の層
の反射率が要求される値に達しない場合は、一般的には
キャリア中の二酸化チタンの濃度を上げて反射体の濃度
を高くすればよい。
【0018】反射層としての必要条件を満たす適当な材
料は、光の波長よりレンジの短い二酸化チタン粒子であ
ることが知られている。特に、Sherwin Wil
liamsのKRYLON Glossy White
1501スプレー塗料は、現像後の乳剤に直接スプレ
ーすると効果的である。これ以外でも上記の検査に通る
ような塗料の化学式を作製できる。このような式は適当
な粒子サイズの二酸化チタンやその他の適当な反射材料
の濃度が十分に高い。また、エッチング等によって拡散
反射用に設計されたプロファイルを持つ金属その他の高
反射率の面を用いてもよい。KODAK DURAFL
EXおよびKODAK ROYAL GOLD紙等で使
用している反射フィルム基材(二酸化チタン含有)は、
上述の反射率特性には合致しないことがわかっている。
【0019】図2は反射層112の性質を示す拡大図で
ある。反射層112の厚さは本発明で要求する反射率特
性に合致すればどのような厚さでもよい。ただし製造す
ることを考慮すれば50ミクロンから125ミクロンの
間が一般的である。反射画像の観察時は、前方から入来
する可視光ビーム114はレンチキュラーレンズシート
101、サポート108、および層110中の積分像を
貫通する。その後、ビーム114は反射層112に接触
し、同層に少しの長さ122(図3参照)だけ入り込ん
でから、115、116、117、118、119、お
よび120等の多様な方向に拡散反射して、像保持層1
10へ戻る。ビーム114が入り込む長さ122が短い
ため、反射115〜120が像を通過する拡散距離
「d」は短く、像のエッジ部は比較的鮮明に保たれる。
図3に示すように、反射後の可視光線124、126の
変位dは2Ktan(a/2)未満(aは光線124と
126との間の角度、Kは入り込んだ距離122)であ
る。可視光線124、126はその間の角度「a」にわ
たって広がっている。もし可視光ビーム114中の可視
光が10ミクロン(約1000分の1インチの半分)ま
たはそれ以下だけ反射層に入り込む前に、その80%が
反射されれば、像の各エッジ部分のブレを確実に抑える
ことができる。
【0020】次に図1から図3を参照して本発明の積分
画像体の作製方法について説明する。反射層が積分画像
の後ろ側に配置される限り、以下に説明するいずれの作
製方法を用いてもよい。反射層は好適には積分画像ので
きるだけ近くに、例えば積分レンズシートに付けた写真
用フィルムの写真層に直付けする。当然、反射層は上述
した特性を持つ必要がある。つまり前方から反射層に到
達する可視光が反射層に10ミクロンだけ入り込む前
に、その80%以上が反射されなければならない。一般
に、図4〜図9に示す方法では、積分画像形成体の積分
レンズシート前面にあるタイプのハレーション防止層が
設けられる。一方、図10および図11では、同防止層
は積分画像形成体の画像層の前側に設けられる。
【0021】図4は積分画像形成体400を示す。形成
体400は対向した前面402、後面404を有する積
分レンズシート401を備える。シート401は従来型
の構造であり、前面402には隣接しあい同一形状で細
長くかつ一部が筒状のレンズ要素403からなる凸面群
が備わる。一方、反対側の後面404は平坦である。感
光層406が後面404の後方に設置され、本実施形態
では後面404に直付けされる。感光層406は従来型
の未露光写真感光乳剤で形成される。薄い乳剤層408
が前面402を覆う。乳剤層408はハレーション防止
層として機能する。層408は黒色で高い光吸収能を有
するように設計され、これにより感光層406が後面後
方からの光で露光される際に層408によって反射光に
よる露光量が低減されるようになっている。同反射光
は、層408がない場合には前面402で反射して感光
層406に戻ってくる。例えば、もし層408が存在し
ないと、感光層406の後方からの光による露光時に、
層406を通過して前面402に衝突する光線410
は、その少なくとも一部が反射して感光層406に戻る
(破線410aで示す)。しかし、光吸収性ハレーショ
ン防止層408が存在すれば、光線410の少なくとも
一部が吸収され、反射光410aが低減あるいは消滅す
る。この作用によりハレーション効果に基づく画質低下
が抑制または防止される。
【0022】図1に示す材料は、露光後、写真現像法に
よって処理される。公知の適当な処理方法は多数ある。
処理によって、感光層406中のすべての像は写真技術
上の周知の手順に従って現像・定着される。この結果、
感光層406は画像層になる。また同処理の間に吸収層
408は透明化するか、もしくは洗い流される。または
透明化した後、洗い落とされることもある。この結果、
最終的に画像体は透明なレンチキュラー像になる。本発
明の積分画像体を作製する場合は、上述の反射特性を持
つ反射性コーティングを層406(この時点では画像
層)のすぐ後ろ側に被覆する。
【0023】図5(A)に本発明の方法と構成体に使用
した積分画像形成体500の構造を示す。画像形成体5
00はレンチキュラーレンズシート501を備える。シ
ート501は前面502とこれに対向した平坦な後面5
04を有する。前面502は、複数の隣接し平行で一部
が筒状の細長いレンチキュール503を含む。以上はす
べて公知の手順に従って構成される。後面504は感光
層506を保持する。層506は従来型の未露光写真感
光乳剤で形成され、後面504にすぐ隣接して付けられ
る。また画像形成体500は蛾目(モスアイ)レンズ面
505状のハレーション防止層を含む。同防止層は前面
502にすぐ隣接して同面を完全に被う。図5(B)は
蛾目レンズ面505をより明確に示す拡大図である。蛾
目レンズ表面は織物状のパターンを示す。同パターンは
規則パターンをなし、溝あるいは突起の配列からなる。
パターンのピッチは、レンズが吸収する放射光のある所
定波長帯内の最小波長よりも短い。またパターンの深
さ、すなわち頂上−谷間距離は最低でも100nmはあ
る。このパターンには切り込みがないことが好ましく、
これにより成型、鋳造あるいは浮出しによる製造や複製
に適したものになる。このようなパターンについては米
国特許第4,866,696号および第4,616,2
37号に記載がある。実用上は、蛾目レンズ面505は
冷間圧延浮出しよって形成されるか、あるいはアルミニ
ウム酸化物作製技術によって形成されることが好まし
い。冷間圧延では突き出し工程でレンチキュラーの前面
502が形成される。アルミニウム酸化物作製技術は例
えば米国特許第4,190,321号および第4,25
2,843号に記載されたものである。蛾目レンズ面5
05の反射率は(可視光スペクトル全域で測定して)空
気中で1%以下が好ましい。
【0024】図6に示すように、画像形成体500は感
光層506の後方からの光で露光される。感光層506
を通過した露光用光線507は蛾目レンズ面を一直線に
通過して進む。高吸光層508を蛾目レンズ面505の
前方に任意に設置してもよく、これにより蛾目レンズ面
505を通過した光線507の光が確実に吸収される。
層508はあらゆる光吸収性材料から適宜作製できる
が、黒色の無反射性材料が特に好適である。
【0025】この層508により、蛾目レンズ面505
によって反射光による露光量が減少または消滅する。反
射光は、面505がない場合には前面502で反射して
感光層506に戻ってくる。例えば反射光507aは、
蛾目レンズ面505の存在によって強度が低下するかま
たは消滅する。
【0026】露光に続いて積分画像形成体500の処理
が行われる。処理手順は、図4の積分画像形成体400
について述べた手順と同様である。処理後、図7に示す
ように感光層506は画像層506aになる。ただし、
蛾目レンズ面505の構成材料(上述の前面502上の
エンボス層など)は一般に画像形成体の処理時に除去さ
れない。蛾目層505が処理後残留していることは有用
である。この理由は、蛾目レンズにはコントラスト範囲
を広げる効果もあるためである。この効果は反射または
透過のいずれの観察像にも生じる。
【0027】できあがった画像体は透過で観察される画
像を含む。露光用の光が積分画像からのものであれば同
画像体は積分画像体になる。本発明で要求するように反
射で観察される像が欲しい場合は、上述した反射層を画
像層506aのすぐ後ろ側に隣接して被覆形成する。同
被覆の形成方法は、図4の画像形成体400を用いて作
製した画像体について述べた方法と同様である。
【0028】蛾目面に指紋がつく問題を解決するために
は、図7に示すように、画像形成体500の処理後に前
面502上に保護用上塗り層510を同面に接触させて
配置する。あるいは、指紋の付着は主としてレンチキュ
ール503の頂部で起きることから、蛾目レンズ面50
5の形成を図8の520、530および540で示す各
レンチキュール間の谷部に限定してもよい。
【0029】本発明の他の積分画像形成体作製方法で
は、積分画像品質が向上し、かつ先に説明した方法同様
に露光時のハレーションが低減する。この方法でも、シ
ート後面に感光層を備えたレンチキュラーレンズシート
を使用する。同シートは図1〜図5に関して先に述べた
シートと同様のものである。この方法では、ハレーショ
ン防止層がレンチキュラーレンズシートの前面を被覆す
る。防止層は空気よりもシートの形成材料に近似した屈
折率を持つ(一般にシート前面は以前は感光層の露光時
には空気に接していた)。好ましくはハレーション防止
層の屈折率はレンチキュラーレンズシートの構成材料の
ものとほぼ一致する。感光層の露光時に該ハレーション
防止層の前方に光吸収材が位置することが好ましい。
【0030】図9は上述のタイプの構成体を示す。図9
の積分画像形成体600はレンチキュラーレンズシート
601を含み、シート601は対向する前面602、後
面604を有する。前面602には凸面状のレンチキュ
ール群603が備わる。一方、後面604は平坦であ
る。また積分画像形成体600は感光層606を含む。
層606は従来型の未露光写真感光乳材で形成される。
これら部品すべての構造は、図5(A)および図5
(B)のレンチキュラー画像形成体500におけるもの
と同様である。
【0031】積分画像形成体600は感光層606の後
方から(すなわち図9に示す層606の下方から)の光
で露光される。露光時にはハレーション防止層605が
前面602に接して同面を完全に覆う。ハレーション防
止層605は液体であることが好ましく、同液体の屈折
率は空気よりもレンチキュラーレンズシート601用材
料の屈折率に近い。好ましくはこの屈折率はレンズシー
ト601用材料の屈折率にほぼ一致する。液体の代わり
に同様の屈折率を持つ固体材料を使用することもでき
る。しかし、液体の方が迅速に除去でき、かつ容易に再
使用できるため、液体を使用する方が好ましい。液状の
ハレーション防止層605は同層の前方で黒色等の高吸
光層608によって閉じられる。
【0032】ハレーション防止層605は、感光層60
6を同層後方から露光する際に、反射光による露光量を
低減する働きを示す。反射光は前面602で反射して感
光層に戻ってくる光である。例えば、ハレーション防止
層605がない場合は、露光時に感光層606を通過し
た光線607の少なくとも一部は、前面602で反射し
反射光607aになる。前面602は一般に空気に接触
している。しかし、ハレーション防止層605の屈折率
はレンチキュラーレンズシート601用材料の屈折率と
ほぼ一致しているために、ハレーション防止層605が
存在する範囲において反射光607aは消滅あるいは強
度が低下する。この結果、光線607は高吸光層608
に到達して吸収され、散乱光が感光層606に戻ること
が防止される。
【0033】形成体600の露光後、現像処理の間に層
608が除去され、かつ液体状のハレーション防止層が
前面602から洗い落とされる。現像処理法は既述タイ
プのものでよい。また本発明の画像体を形成するために
は、反射性のコーティングを層606(この時点では画
像層)のすぐ後方に隣接して塗布すればよい。
【0034】上述した方法では、感光層をレンチキュラ
ーレンズシートの後ろ側に直付けする必要はない。例え
ば、感光層を透明スペーサの後ろ側に取り付けてもよ
い。透明スペーサの前側(すなわち感光層で被覆されな
い側)はレンチキュラーレンズシートの後ろ側に直付け
される。この配置により、透明基材上に乳材層を形成し
た従来型の写真用カラーフィルムを使用してレンチキュ
ラー画像形成体を組み立てることができる。組立は、透
明基材をレンチキュラーレンズシートの後ろ側に付ける
ことによって行われる。さらに、以上示した各ハレーシ
ョン防止層は図示したものよりはるかに薄くできること
が理解できる。同層の厚みは、使用する材料とその材料
に要求される性質とを勘案して選択される。
【0035】次に、図10に示す積分画像形成体700
は、レンチキュラーレンズシート形状の積分レンズシー
トを備える。レンズシート701は対向する前面70
2、後面704を有する。レンズシート701は従来型
の構造をしており、前面702には複数の隣接した同一
形状で細長くかつ一部が筒状のレンズ要素703からな
る凸面群が備わる。一方、反対側の後面704は平坦で
ある。レンズシート701の組成は均一であるのが好ま
しく、同一組成の材料から鋳造、突き出し、冷間圧延、
あるいは同様の他工程によって形成される。さらにレン
ズシート701は層を張り合わせた構造より単一構造で
あるのが好ましい。
【0036】写真層706は後面704の後ろ側に位置
し、本実施形態では後面704に直付けされる。図11
に示すように、写真層706は感光層708およびハレ
ーション防止層710をどちらも一枚以上備える。感光
層群708は中間層によって各層が分離されてもよいし
されなくてもよい。感光層群708の少なくとも一枚
(好適にはすべて)は従来型の感光層で、ゲル(好適に
はゼラチンゲル)に写真用感光性銀ハロゲン化物の乳剤
を混ぜたものからなる。一枚以上のハレーション防止層
710は一枚以上の感光層708と後面704との間に
介挿される。説明を簡潔にするために、感光層708お
よびハレーション防止層710がどちらも一枚の場合に
ついてのみ説明を行う。ただし、以下の説明は両層が一
枚以上の場合にも、当然、適用可能である。
【0037】ハレーション防止層は、光、好ましくは可
視光を吸収するものを選択する。ハレーション防止層が
可視光を吸収すると、層は着色される。このため、容易
に(着色された化合物の分解または除去などによって)
脱色できるものを選択しなければならない。具体的に
は、各ハレーション防止層710は、ゼラチンゲル等の
媒質に適当なハレーション防止用色素を含有したゼラチ
ンゲル層でもよい。一般に、ハレーション防止用色素は
可視光などの光を吸収するために着色されているが、画
像形成体の処理時に脱色または除去される。適当なハレ
ーション防止用色素は従来の写真分野で周知のものであ
る。
【0038】積分レンズシート701の作製は、冷間圧
延等の適当な方法によって行うことができる。レンズシ
ート作製後、後面704を層708、710で図示する
順序で被覆する。この手順によって図10および図11
に示すような積分画像形成体700が形成される。形成
体700のハレーション防止層710はレンズシート7
01の後面に直付けされている。ただし、必ずしもこの
配置である必要はなく、ハレーション防止層710を一
枚以上の中間層(図示せず)で後面704および感光層
708から分離してもよい。または、まず層708およ
び710を適当なサポート上に層708の方をサポート
に近くして配置してもよい。「サポート」とは十分な剛
性を有するものを指す。このサポートは層708と71
0とを組み合せることを可能にし、かつ手動操作できる
ように支持しながら、自身の性質は損わない(つまりば
らばらになったり大きく伸びたりしない)。層708、
710とサポートとのこの組み合わせは、従来型の写真
用フィルム(例えば、感光度の異なる銀ハロゲン化物乳
剤層群で、各層がそれぞれ異なる色を記録する働きを持
つもの)であってもよい。このような従来型のフィルム
はその基材をレンチキュラーレンズシート701の後面
704に張り付けることができる。しかし、図10およ
び図11に示す実施形態では、ハレーション防止層とレ
ンチキュラーレンズシート後面との間にはサポートは設
けられていない。
【0039】本発明では、積分画像形成体700等の露
光は、スポット光源のスキャンによる以外にも多数の方
法で行うことができる。例えば、感光層708を広範囲
(最低1cm2、場合によっては最低5cm2)にわたっ
て、感光層708後方からの(すなわち図10および図
11に示す層708下方からの)光で同時に露光しても
よい。また感光層708の大半または全面を同層後方か
らの光で同時に露光してもよい。または、感光層708
の上述の部分あるいはそれ以外の部分、または全面を同
時に感光してもよい。露光は感光層708を同層後方か
らの光で積分画像すべてに露光して行う。例えば、積分
画像形成体を積分画像を通過または反射した引き伸ばし
機からの光に当てて露光してもよい。また、積分画像マ
スタを使用して積分画像形成体を密着焼きして露光を行
ってもよい。感光層708を同層後方からの光で感光す
る際、層710は反射光による露光量を低減する。反射
光は層710がない場合は後面704から感光層708
へ反射して戻る光である。
【0040】露光後、積分画像形成体700の処理を行
い、感光層708中に含まれる像を現像によって固定す
る。これは層708の構成によっては必要な処理であ
る。処理によって、像は変更不可能な状態に固定され
る。ただし、すでにこの状態にされていれば必要ない。
この処理中(ただしこれは別工程でもよい)に、ハレー
ション防止層710が可視光を吸収する構造の場合は、
同層は脱色される。感光層708が感光性の銀ハロゲン
化物の場合は、公知の多数の銀ハロゲン化物写真処理方
法のいずれかによって処理することもできる。
【0041】最終的にできあがった画像体はレンチキュ
ラー画像体となる。積分画像を用いて露光を行った場合
は、積分画像体となる。いずれの場合も画像体は透明で
ある。層708は保護用に適当な透明層(図示せず)で
被覆してもよい。本発明の積分画像形成体を作製するに
は、層708(この時点では画像層)を非鏡面反射性の
コーティング(図示せず)で被覆する。このコーティン
グは本明細書中で上述した反射特性を持ち、層708の
すぐ後方に隣接して配置する。
【0042】このように、上述したあらゆる積分画像形
成体を露光し、露光後の形成体を必要に応じて処理し、
かつ先に定義したような特性を持つ反射層を加えること
により、本発明の積分画像体が得られる。前記露光は後
方から積分画像を映し出すパターンを用いて行われる。
また前記処理により目に見える積分画像が得られる。種
々のシーンに基づく線群の組み合わせによる相応の積分
画像の形成、および同画像の積分画像形成体後面への露
光あるいは書き込みについては、米国特許第5,27
8,608号、第5,276,478号、および第5,
455,689号等に記載がある。例えば、積分画像は
一つのシーンについて別々の透視図法で撮影された2つ
以上の像から作製することができる。「別々の透視図法
では」とは、あるシーンに対して別々の角度位置で、と
いうことである。この積分画像により一つ以上の三次元
画像が得られる。この時、積分画像は感光層に記録され
ており、観察者はレンチキュラーレンズシートの前側前
方から積分画像を観察する。「三次元画像」とは、レン
ズシートの前側から、つまりレンズ要素を通して観察し
た時に、視感上の奥行き成分をもつ積分画像を意味す
る。奥行き成分は、さまざまな像を関連性のある構成に
することで得られる。つまり、実際に三次元対象物を観
察する時に異なる位置から観察される像群のように見え
るようにした構成である。奥行き成分とはシーン中のあ
る対象物の回りを少なくとも部分的に見る性質を意味す
る。この性質は、同一シーンを種々の透視図法で見た像
の線群を組み合わせることにより得られる。この手法は
公知のものである。従って、三次元画像は必然的に1シ
ーンについて最低2つ以上の像を含む。一般に、これら
の像は形成体のレンチキュールがユーザの視野に対して
垂直に配置されたときに見えるようになっている。ある
いはこれに加えて、積分画像が1つ以上の二次元画像を
含むこともある。同二次元画像は、レンズシートに整列
して記録され、レンチキュールが視界に対して水平また
垂直に位置したとき見えるようになっている。
【0043】以上、好ましい一実施形態を引用して本発
明を説明した。しかしながら、本発明の範囲内で従来技
術により変形や修正が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積分画像形成体の断面図である。
【図2】 観察されるハレーション現象を説明する図1
の一部拡大図である。
【図3】 ハレーションとレンチキュールとの関係を示
す図1の一部拡大図である。
【図4】 本発明の積分画像体の第一の作製方法および
そのシステムを示す断面図である。
【図5】 (A)は他の積分画像形成体を使用する場合
を示す図4と同様の断面図であり、(B)はその一部拡
大図である。
【図6】 図5に示す積分画像形成体を用いて本発明の
積分画像体を作製する方法およびそのシステムを示す断
面図である。
【図7】 図6に示す方法によって作製される積分画像
体上への被覆層の塗布を示す断面図である。
【図8】 積分画像形成体の変形例を用いる図6と同様
の断面図である。
【図9】 本発明の積分画像体の第二の作製方法および
そのシステムを示す断面図である。
【図10】 本発明の積分画像体の他の作製方法および
そのシステムを示す断面図である。
【図11】 図10の一部拡大図である。
【符号の説明】
100 積分画像体、101 レンズシート、102
前面、103 筒状レンズ要素、104 後面、106
写真用フィルム、108 フィルムサポート、110
層、112 反射層、114 ビーム、115〜12
0 反射、122 距離、124〜126 光線、40
0 積分画像形成体、401 レンズシート、402
前面、403 レンズ要素、404 後面、406 感
光層、408 光吸収層、410 光線、410a 反
射、500 積分画像形成体、501 レンズシート、
502 前面、503 レンチキュール、504 後
面、505 モスアイレンズ面、506 感光層、50
6a 結像層、507 光線、507a 反射、508
光吸収層、510保護被覆層、520,530,54
0 谷部、600 積分画像形成体、601 レンズシ
ート、602 前面、603 レンチキュール、604
後面、605 ハレーション防止層、606層、60
7 光線、607a 反射、608 光吸収層、700
積分画像形成体、701 レンズシート、702 前
面、703 レンズ要素、704 後面、706 写真
層、708 感光層、710 ハレーション防止層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレンズ要素からなる凸面群が備わ
    る積分レンズシートをもつ前面と、 その前面に対向する後面と、 後面後方に位置する積分画像と、 積分画像の後方に位置する非鏡面反射層であって、該反
    射層前方から同層に到達する可視光は同層に10ミクロ
    ンだけ入り込む前に、その80%以上が反射されるよう
    な非鏡面反射層と、を備える積分画像形成体。
  2. 【請求項2】 複数のレンズ要素からなる凸面群が備わ
    る積分レンズシートをもつ前面と、その前面に対向する
    後面と、後面後方に位置する感光層とを備える積分画像
    形成体の露光方法において、 感光層を後面後方からの光で露光するステップと、 感光層を処理して、露光によって得られた像を固定する
    ステップと、 処理済みの感光層を非鏡面反射層で被覆するステップ
    と、を含み、 該反射層は前記積分画像後方に位置し、該反射層前方か
    ら同層に到達する可視光は同層に10ミクロンだけ入り
    込む前に、その80%以上が反射される積分画像形成体
    の作製方法。
JP9022733A 1996-02-13 1997-02-05 積分画像形成体およびその作製方法 Pending JPH09230516A (ja)

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