JPH09234016A - 羅漢果エキス及びその製造方法 - Google Patents
羅漢果エキス及びその製造方法Info
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Abstract
デイカ・グロスベノリ・スウイングル)の新規なエキ
ス、及びその製造方法と用途を提供する。 【解決手段】 羅漢果の生果実由来のエキスであって、
その水溶液の果実由来の固形分に対する濁度が、図面の
図1の斜線部領域で規定される、清澄淡色で、良好な風
味を有する羅漢果エキス。羅漢果の生果実果汁又は抽出
液を酵素処理する羅漢果エキスの製造方法。該エキスを
含有する液状又は固形状の飲食品又は調味料。 【効果】 濁度、着色度及び風味において良好な製品が
得られる。
Description
材として有用なエキス及びその製造方法に関する。
省桂林地区周辺で栽培されている植物〔ウリ科の多年性
草木、学名:モモルデイカ・グロスベノリ・スウイング
ル(Momordicae Grosvenori Swingle)〕の果実で、この
果実を天日で乾燥させ、更に加熱乾燥して得られる生薬
は広西地区では解熱、潤肺、去たん、咳止等の民間薬と
して用いられている。また乾燥果実は強い甘味を呈する
ことから、そのエキスは甘味料等として食品へ用いられ
ている。甘味成分としては、ブドン糖、果糖以外に砂糖
の300倍の甘味を持つテルペン配糖体(モグロシド)
が含まれていることが知られており、この配糖体は腸か
らは吸収されないので低カロリー甘味料としての用途が
期待されている。
生薬として得るために青い生果実を長時間かけて天日乾
燥し、更に加熱乾燥したものから抽出するのが一般的で
あり、そのため果実成分が加熱により変化して得られた
エキスは強い褐色を呈し、通常の脱色方法による淡色化
は困難である。この着色や成分変化が、甘味素材として
種々の食品に利用する場合大きな制約になっている。着
色や果汁の成分変化を少なくするために生果実を用いる
方法も考えられるが、この場合生果実に由来する不溶物
により清澄な抽出液を得ることが困難である。また、生
果実の甘味度については明確には開示されていない。更
に、従来の加熱乾燥した羅漢果から得られるエキス(以
下、乾燥果実エキスと称する)は加熱臭等の異臭があ
り、甘味素材としての使用が制限されている。本発明
は、このような現状にかんがみてなされたものであり、
甘味素材としての適性に優れた羅漢果エキス、及びその
製造方法と用途を提供することを目的とする。
1の発明は、羅漢果の生果実由来のエキスであって、そ
の水溶液の果実由来の固形分に対する濁度が、図面の図
1の斜線部領域で規定される、清澄淡色で、良好な風味
を有するエキスに関する。第2の発明は、羅漢果の生果
実果汁又は抽出液をペクチナーゼ系酵素、セルラーゼ系
酵素、ヘミセルラーゼ系酵素、キシラナーゼ系酵素、プ
ロテアーゼ系酵素及びアミラーゼ系酵素の中から選択さ
れた1種以上の酵素で処理することを特徴とする第1の
発明のエキスの製造方法に関する。第3の発明は、第1
の発明のエキスを含有する液状又は固形状の飲食品又は
調味料に関する。
有し種々の食品に使用可能な清澄淡色で風味良好な羅漢
果エキスの製造方法に関し、鋭意検討した結果、生果実
果汁又は抽出液をペクチナーゼ系酵素等の酵素で処理す
ることにより、所望の清澄淡色で、良好な風味を有する
羅漢果エキス(以下、本発明エキスと称する)が得られ
ることを見出し本発明を完成させた。
のない限り、果汁又は水抽出液中に含まれる果実由来の
固形分が10%(w/v)の液に換算した場合の波長6
60nm(10mm石英セル)における吸光度をいう。
る。本発明に使用する生果実とは、成熟した果実であっ
て収穫直後のものあるいは追熟したものであってもよ
く、加熱乾燥工程を経ないものはすべて含まれる。ま
た、以下の工程の原料としては、生果実果汁そのもので
もその抽出液でもよいが、収量を考慮すると抽出液の方
が好適である。したがって、まず、抽出法から詳述す
る。
方法でよいが、抽出効率を高めるために予め熱水中で加
温して果皮を軟化させた後、適当な破砕機を用い水又は
含水エタノール中〔10〜50%(v/v)が好まし
い。〕で破砕抽出するのが好適である。抽出に用いる液
量は生果実重量の2〜10倍量、好ましくは4〜6倍量
を用い、抽出温度及び時間は、30〜90℃好ましくは
60〜80℃で15〜60分好ましくは20〜30分と
する。抽出液量が少ないと抽出効率が下がり抽出液量が
多すぎると後の濃縮に手間取る。抽出温度が低くすぎる
と抽出効率が下がり、高すぎると着色の問題が生ずる。
この抽出操作は1回でもよいが複数回行うことで回収率
を上げることができる。破砕抽出液から固形分を除去す
ることで粗抽出液が得られるが、この操作は遠心分離あ
るいはろ過等の通常操作でよい。
溶物を含み、通常のろ過や遠心分離では除去できないの
で、これを除去するために酵素処理を行う。この目的に
使用する酵素としては、市販のペクチナーゼ系酵素、セ
ルラーゼ系酵素、ヘミセルラーゼ系酵素、キシラナーゼ
系酵素、プロテアーゼ系酵素、アミラーゼ系酵素又はそ
れらを適宜混合した酵素を用いることができる。ここ
で、ペクチナーゼ系酵素とは主たる活性がペクチナーゼ
である酵素又は酵素製剤を意味し、他の酵素においても
同様である。また、酵素を2種以上使用する場合には、
同時使用又は時間差をつけての使用のいずれの使用態様
でもよい。
としてはセルロシンPE60〔阪急バイオインダストリ
ー(株)製〕、ペクチネックスウルトラSPL〔ノボ社
製〕が、セルラーゼ系酵素としてはセルロシンT2〔阪
急バイオインダストリー(株)製〕、セルロシンAC4
0〔阪急バイオインダストリー(株)製〕、セルラーゼ
Tアマノ〔天野製薬(株)製〕、ヘミセルラーゼ系酵素
としてはセルロシンHC100〔阪急バイオインダスト
リー(株)製〕、キシラナーゼ系酵素としてはセルロシ
ンTP25〔阪急バイオインダストリー(株)製〕、複
合系としてはセルロシンHC〔阪急バイオインダストリ
ー(株)製〕が使用可能である。これらは、適宜、酵素
濃度や条件を選択して使用するのが好適である。本発明
者らの試験によれば、本発明の目的には、ペクチナーゼ
系酵素製剤が最も効果的であり、これに対応する市販品
としては、セルロシンPE60、ペクチネックスウルト
ラSPL等があり、抽出液のpH5.0〜5.4付近で
使用可能で、しかも比較的高温で短時間処理が可能な酵
素として推奨できる。更に、これらのペクチナーゼ系酵
素に、上記の他の酵素を追加することにより、より透明
な抽出液が得られる。
(w/v)〕に対し重量で0.005〜0.1%(w/
v)、好ましくは0.01〜0.05%(w/v)とす
るのがよい。また処理温度は、30〜60℃好ましくは
45〜55℃とするのがよい。処理時間は通常20〜1
80分、好ましくは30〜60分である。以上の酵素処
理で、処理前には、濁りの点で食品への使用が制限され
ていた抽出液の濁度が、果実由来の固形分が10%(w
/v)の液に換算して、1.0以上から好適な透明度の
0.7以下になる。
後)エキス及び乾燥果実エキスについての固形分〔横
軸、%(w/v)〕に対する濁度〔縦軸、任意単位〕を
図1に示す。図1において、乾燥果実エキス(白四角
印)、生果実エキス(白ひし形印)共に実施例2の抽出
条件で調製された試料について、濃度を変化させて測定
した実験例である。また、生果実エキス(酵素処理後)
(白丸印)は実施例2の濃縮液に、セルロシンPE60
を0.02%(w/v)加え、40℃、1時間酵素処理
した試料についての実験例である。図1において、斜線
部は本発明エキスの濁度の好適範囲を示し、固形分10
%(w/v)においては0.7以下が好適である。
させた後、通常の遠心分離あるいは圧搾ろ過等により不
溶物を除去し、上記の清澄な液を得ることができる。ろ
過に当ってはケイソウ土等のろ過助剤を用いることがで
きる。なお、本発明により得られるエキスは生果実由来
であるため、乾燥果実エキスに比較して、単色で異臭の
少ない製品が得られるが、必要とあれば少量の活性炭等
により脱色、あるいは脱臭操作を加えることができる。
活性炭は少なすぎると効果がなく、多すぎると甘味度が
低下するので、市販品を0.1〜1.0%(w/v)、
好ましくは0.2〜0.5%(w/v)を用い、室温に
て30〜60分かくはんし、ろ過することにより製品を
得る。
ることで特有の甘味をもつようになると言われてきた
が、本発明者らによれば生果実であっても果実当りの甘
味度は乾燥果実と大差ないことが判明している。すなわ
ち、本発明エキスの甘味度が、固形分換算で、乾燥果実
を抽出して得られる乾燥果実エキスとほぼ同程度かやや
大きいことを確認した。
来の乾燥果実から得られたエキスと同等の甘味度をもつ
が、濁度、着色度は顕著に低下しており、しかも良好な
風味を保持している。したがって低カロリー甘味素材と
して液状、あるいは一般的な噴霧乾燥や造粒乾燥等の手
段により得られる粉末若しくは顆粒の固形状原料として
種々の飲食品又は調味料に使用することができる。この
際、香料、賦形剤等の副原料も添加使用できる。
形状の飲食品又は調味料の例としては、甘味料(テーブ
ルシャガー等)・ソース・ドレッシング・ポン酢・麺つ
ゆ・たれ等の調味料、アルコール飲料(梅酒、清涼アル
コール飲料等)・炭酸飲料・コーヒー飲料等の飲料、そ
の他の食品として菓子、総菜、漬物、佃煮等がある。こ
れらの食品に対する本発明エキスの添加量は調味料に対
して0.5〜5%(w/v)、飲料に対して0.2〜2
%(w/v)、菓子に対して0.2〜10%(w/
w)、総菜、漬物、佃煮に対して0.05〜2%(w/
w)が適当である。
明するが、これらは本発明を限定するものではない。
酵素処理) 羅漢果生果実1kgを水4リットルで80℃、20分間
加熱した後、粉砕した。粉砕物を先の水4リットルと水
2リットル2回で計3回82℃、20分間加熱抽出し
た。冷却後、抽出液をケイソウ土〔ラジオライト80
0、昭和化学工業(株)製〕でろ過し、ろ液を減圧濃縮
し800mlの濃縮液を得た。濃縮液3mlに各種酵素
を0.1%(w/v)加え、30℃、1時間振とうした
後、82℃、20分の加熱で失活させた。冷却後、15
00G、20分間遠心分離した後、上清の濁度の測定結
果を表1に示した。
m、10mm石英セル)
60を以下の酵素処理に用いた。濃縮液〔固形分9.7
4%(w/v)〕360mlにセルロシンPE60を
0.02%(w/v)加え、50℃、1時間振とうした
後82℃、20分の加熱で酵素を失活させる。これをケ
イソウ土ろ過して清澄液350gを得た。得られた清澄
液の濁度は、固形分10%(w/v)換算で0.168
であった。
lに対し、デキストリン〔パインデックス#2:松谷化
学工業(株)製〕51gを加え噴霧乾燥して羅漢果エキ
ス粉末63.9gを得た。このものは甘味成分モグロシ
ドを2.98g%含む砂糖の7倍の甘味度を有し、その
甘味は良好でその風味も良好である。本発明エキス粉末
を従来の乾燥果実エキスと比較分析した結果を表2に示
す。この両試料は、固形分がいずれも31.3g%(w
/w)のエキスについての分析値である。なお、乾燥果
実エキスは以下の方法で調製した。すなわち、羅漢果乾
燥果実500gをミキサーで粉砕したものを、熱水5リ
ットルで30分間抽出しろ過後、ろ液を減圧濃縮して5
35mlとした。
の測定値 *2:表中のmg%、g%は注のない限り(w/w)の
表示である。 *3:試料1gを水で100mlにした液の測定値(1
0mm石英セル) *4:本発明エキスの固形分は果実由来の値のみでデキ
ストリン由来固形分を除く。 *5:本発明エキスの全糖にはデキストリン由来成分も
含まれる。 *6:竹本等の方法〔薬学雑誌、第103巻、第11
号、第1151〜1154頁(1983)〕に従い、乾
燥羅漢果より単離したモグロシドVを標品として、HP
LC分析(カラム:Nucleocil C18、4mm(i.
d.)×250mm、温度:40℃、溶媒:35%エタ
ノール、流速:0.5ml/min、屈折率測定)によ
り求めた。 *7:果実由来の固形分が10%(w/v)の液に換算
した場合の波長660nm(10mm石英セル)におけ
る吸光度 *8:官能検査は3点法(1:良、2:普通、3:不
良)で行い、パネラー10名の平均値で表した。
エキスと比較して、濁度及び色調すなわち着色度が著し
く低く、風味も加熱臭がなく良好であるという評価が得
られた。
原料のうち、液糖の半分をその甘味度に対応する実施例
2で得られた本発明エキス又は乾燥果実エキスで代替し
た配合の原料を水と混合、溶解した後、タンパク質、ペ
クチン質等の不溶成分を予備ろ過した。予備ろ過液を水
で4倍希釈し、2〜5℃に冷却した後、カーボネーショ
ンを行った。カーボネーション後の液を、クリーンルー
ムにて精密ろ過膜〔ミリポア(株)製、孔径0.45μ
m〕でろ過し、蒸気殺菌済みの缶に充てんした。このよ
うにして得られた本発明エキス使用清涼アルコール飲料
は、色調、清澄度及び官能検査において、乾燥果実エキ
ス使用品に比べて良好な評価を得た。
ダー15gに、砂糖15g及び砂糖15gに相当する甘
味度の実施例2で得られた本発明エキス2.2g又は乾
燥果実エキス3.0gを加え、加温しつつ練り上げた。
このようにして製造された本発明エキス使用チョコレー
トクリームは、甘味料として砂糖30gを用いた場合に
比べて、官能評価において同等以上の評価を、乾燥果実
エキス使用品に比べて良好な評価を得た。
エキスと比較して、はるかに清澄であり、同等の甘味度
と極めて良好な風味を持ち、しかも、顕著に着色度が低
下した羅漢果生果実由来の羅漢果エキスを得ることがで
きる。また、乾燥工程が省略できるので、工程の簡略化
が可能となる。これらの特徴を有する羅漢果エキスは低
カロリー甘味料としての食品への用途を大幅に拡大する
ことが可能で、本発明エキスを利用すると濁度、着色度
及び風味において良好な製品が得られる。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 羅漢果の生果実由来のエキスであって、
その水溶液の果実由来の固形分に対する濁度が、図面の
図1の斜線部領域で規定される、清澄淡色で、良好な風
味を有する羅漢果エキス。 - 【請求項2】 請求項1記載のエキスを含有する液状又
は固形状の飲食品又は調味料。 - 【請求項3】 羅漢果の生果実果汁又は抽出液をペクチ
ナーゼ系酵素、セルラーゼ系酵素、ヘミセルラーゼ系酵
素、キシラナーゼ系酵素、プロテアーゼ系酵素及びアミ
ラーゼ系酵素の中から選択された1種以上の酵素で処理
することを特徴とする請求項1記載のエキスの製造方
法。
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| JP06751596A JP3547553B2 (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 羅漢果エキス及びその用途 |
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