JPH09237675A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置および画像形成装置

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JPH09237675A
JPH09237675A JP6550996A JP6550996A JPH09237675A JP H09237675 A JPH09237675 A JP H09237675A JP 6550996 A JP6550996 A JP 6550996A JP 6550996 A JP6550996 A JP 6550996A JP H09237675 A JPH09237675 A JP H09237675A
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JP
Japan
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heat
moving body
exciting coil
heating device
heat generating
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Application number
JP6550996A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kisu
浩樹 木須
Hideo Nanataki
秀夫 七瀧
Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
Tetsuya Sano
哲也 佐野
Koichi Tanigawa
耕一 谷川
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱装置及び画像形成装置において、励磁コ
イルが移動体の移動を案内する構成として装置の簡素化
を図ること、また励磁コイルが発熱部を含む移動体の移
動を案内する或いは発熱部を励磁コイルに接した状態に
固定支持した構成とすることにより、入力電圧に対する
発熱の効率を向上させること。 【解決手段】 導電性の発熱部10−1に励磁コイル2
0による磁場を作用させて誘導電流を発生させ、該誘導
電流により該発熱部を発熱させ、移動体10と共に移動
せられる被加熱材Pを加熱する電磁誘導加熱方式の加熱
装置100において、前記移動体が前記励磁コイルに案
内されて移動することを特徴とする加熱装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導を利用し
て渦電流を発生させて加熱する加熱装置、及び未定着画
像を定着する像加熱装置として該加熱装置を備えた、電
子写真装置、静電記録装置などの画像形成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】加熱定着装置に代表される加熱装置とし
ては、従来から熱ローラ方式、フィルム加熱方式等の接
触加熱方式が広く用いられている。該熱ローラ方式は、
例えば内部にヒーターを備えた金属製の定着ローラと、
それに圧接する弾性を持つ加圧ローラを基本構成とし
て、この一対のローラにより形成される定着ニップ部に
被記録材を導入通過させることにより、トナー像を加熱
定着させるものである。
【0003】しかし、このような熱ローラ方式では、定
着ローラの熱容量が大きいため、定着ローラ表面を定着
温度まで上げるのには多くの時間を要していた。また、
このため画像出力動作を速やかに実行するためには、画
像形成を行なっていない時にもローラ表面をある程度の
温度に温調していなければならない。
【0004】即ち、ウォーミングアップに時間がかか
り、又ファーストプリントを速くするためにはスタンバ
イ状態を設けて常時定着ローラを加熱状態にしておくこ
とが必要であった。また、該熱源としてハロゲンヒータ
を用いたものは、エネルギーを一旦は光に変換している
ため、効率が悪い。
【0005】また、カラーの画像記録装置ではトナー層
が最大4層まで重ねられることがあり、被記録材とトナ
ー層との界面まで十分に加熱しないと定着不良が発生す
る。このため、カラーにおけるローラ定着では、加圧ロ
ーラにも熱源を配設しており、上記と同様の問題点があ
った。例えば熱源としてハロゲンヒータを入れた場合に
は、クイックスタートを実現できないという欠点があっ
た。また、熱容量が大きく消費電力が大きくなるという
欠点があった。
【0006】そこで特公平5−9027号公報では電磁
誘導加熱方式により金属ローラ自身を発熱させること
で、金属ローラが熱抵抗とならないように熱効率を向上
させた装置を提案している。
【0007】これは磁界発生手段、例えば磁性体である
芯材とそれに巻回した励磁コイル、そして該励磁コイル
を駆動する励磁回路で交番磁場を発生させる。即ちコイ
ルに高周波を加えてその発生磁場の中を移動する導電部
材(誘導磁性材、磁界吸収導電材)としての金属ローラ
に磁界が発生消滅を繰り返す(向きを換えないものを含
む)ようにして金属ローラに渦電流を発生させ、この渦
電流と該ローラ自体の電気抵抗によって発熱(ジュール
熱)させ、結果的に被加熱材に密着する金属ローラのみ
を発熱させるものでいある。
【0008】このように渦電流の発生を利用することで
発熱位置を被加熱材に近くすることができ、ハロゲンラ
ンプを用いた熱ローラ方式の装置よりも消費エネルギの
効率アップが達成できる。
【0009】しかしながら、上記の定着方法では、定着
ローラという熱容量の大きなものを加熱しなければ成ら
なかった。そこで図14に示すように電磁加熱式・フィ
ルム加熱方式の装置も知られている。
【0010】同図において、10は円筒状の定着フィル
ムであり、ニッケル電鋳層10−1の外周面に、ゴム等
の弾性層10−2、その外周面にテフロン(ポリテトラ
フルオロエチレン)等の離型層10−3を有している。
20は該定着フィルム10内に配設された励磁コイルで
あり、コア20−3、該コア20−3に懸回させた巻線
20−1を有している。20−4はフィルムガイドであ
り、該励磁コイル20を支持すると共に定着フイルム1
0の内周を案内している。30は加圧部材であり、鉄等
の芯金30−2、該芯金30−2に外装したシリコンゴ
ムの弾性層30−1及び該弾性層30−1の外周面に接
触させて設けたサーミスタ30−3を有している。
【0011】上記励磁コイル20を具備したフィルムガ
イド20−4の下面に対し、定着フィルム10を挟んで
加圧ローラ30が圧接されてニップ部Nを形成、該励磁
コイル20による磁界を定着フィルム10に作用させて
渦電流を発生させ、該定着フィルム10を発熱させる。
【0012】そして加圧部材30の回転により、フィル
ム10の回転がなされ、該二ップ部Nに被記録材(被加
熱材)Pが導入され該フィルム10と共に搬送されて電
磁誘導加熱されたフィルム10の熱が被記録材Pに付与
されて被記録材P上に担持された未定着のトナーT像を
加熱定着している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記電磁加熱方式の加
熱装置では、定着フィルム10、コイル20−1、コア
コ20−3を保持するために液晶ポリマー等で出来たフ
ィルムガイド20−4が必要である。
【0014】しかしフィルムガイド20−4はコイル2
0−1と電鋳フィルム10−1間の距離を遠ざけること
となり、コイルで発生した磁界が電鋳フィルム10−1
に到達するのを妨げていた。その結果、入力電力に対す
る、発熱量の効率を向上させるうえで問題となってい
た。
【0015】そこで本発明は励磁コイルが移動体の移動
を案内する構成として、装置の簡素化を図ること、また
励磁コイルが発熱部を含む移動体の移動を案内する或い
は発熱部を励磁コイルに接した状態に固定支持した構成
とすることにより、入力電圧に対する発熱の効率を向上
させることを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置及び画像形成装置である。
【0017】(1)導電性の発熱部に励磁コイルによる
磁場を作用させて誘導電流を発生させ、該誘導電流によ
り該発熱部を発熱させ、移動体と共に移動せられる被加
熱材を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、
前記移動体が前記励磁コイルに案内されて移動すること
を特徴とする加熱装置。
【0018】(2)導電性の発熱部に磁場を作用させて
誘導電流を発生させ、該誘導電流により該発熱部を発熱
させる励磁コイルと、移動体と、該移動体を挟んで励磁
コイルと相互に圧接される加熱体とを有し、前記圧接部
分の移動体と加圧部材との間に被加熱材を導入して移動
体と共に移動させつつ前記発熱部の熱を付与し加熱処理
する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、前記移動体
が前記励磁コイルに案内されて移動することを特徴とす
る加熱装置。
【0019】(3)加圧部材が、発熱部を具備した中空
ローラと、該中空ローラの内周面に当接した状態に支持
された励磁コイルとを有し、該発熱部に励磁コイルによ
る磁場を作用させて誘導電流を発生させ、該誘導電流に
より該発熱部を発熱させて被加熱部材を加熱することを
特徴とする(2)に記載の加熱装置。
【0020】(4)励磁コイルを構成する線輪が上記移
動体をガイドすることを特徴とする(1)乃至(3)の
何れかに記載の加熱装置。
【0021】(5)励磁コイルを構成する線輪が絶縁層
で被覆されていることを特徴とする(1)乃至(4)の
何れかに記載の加熱装置。
【0022】(6)移動体が上記発熱部を発熱層として
含む積層部材である、若しくは該移動体自体が発熱部で
あることを特徴とする(1)乃至(5)の何れかに記載
の加熱装置。
【0023】(7)移動体が、上記発熱部である発熱層
と、該発熱層の励磁コイル側に絶縁層とを含む積層部材
であり、該絶縁層と励磁コイルを構成する裸線とが摺動
して該移動体の移動が案内される構成であることを特徴
とする(1)乃至(4)に記載の加熱装置。
【0024】(8)発熱部が励磁コイルと接触した状態
に固定支持されていることを特徴とする(1)乃至
(5)の何れかに記載の加熱装置。
【0025】(9)移動体がスリーブ状の回転体もしく
は走行移動する有端部材であることを特徴とする(1)
乃至(8)の何れかに記載の像加熱装置。
【0026】(10)被記録材上に担持された画像を加
熱処理することを特徴とする(1)乃至(9)の何れか
に記載の加熱装置。
【0027】(11)被記録材上に顕画剤像を担持させ
る像形成手段と、該被記録材上に担持された顕画剤像を
加熱処理する(1)乃至(9)の何れかに記載の加熱装
置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【0028】
【作用】即ち、移動する導電部材或は定着フィルムの案
内部材として特別な部材を設けずに、励磁コイルを案内
部材と励磁コイルと導電部材との距離をできるだけ近づ
け、励磁コイルで発生させた磁束を効率良く導電部材に
入れることを可能としたことにより、入力電圧に対する
発熱の効率の向上、または装置の簡素化を図っている。
【0029】
【発明の実施の形態】
〈実施形態例1〉 (1)画像形成装置の全体構成 図13は本発明を用いた電子写真カラープリンタの断面
図である。101は有機感光体やアモルファスシリコン
感光体でできた感光体ドラム、102はこの感光体ドラ
ム101に一様な帯電を行なうための帯電ローラ、11
0は不図示の画像信号発生装置からの信号をレーザ光の
オン/オフに変換し、感光体ドラム101に静電潜像を
形成するレーザ光学箱である。103は該レーザ光学箱
110からのレーザ光であり、不図示の光偏向器により
偏向されて感光ドラム面を光走査している。109は該
レーザ光103の光路を折り曲げるミラーである。感光
体ドラム101の静電潜像は現像器104によってトナ
ーを選択的に付着させることで顕像化される。現像器1
04は、イエローY、マゼンタM、シアンCのカラー現
像器と黒用の現像器Bkから構成され、一色ずつ感光体
ドラム101上の潜像を現像し、このトナー像を中間転
写体ドラム105上に順次重ねてカラー画像を得る。中
間転写体ドラム105は金属ドラム上に中抵抗の弾性層
と高抵抗の表層を有するもので、金属ドラムにバイアス
電位を与えて感光体ドラム101との電位差でトナー像
の転写を行なうものである。一方、給紙カセットから給
紙ローラによって送り出された被記録材Pは、感光体ド
ラム101の静電潜像と同期するように転写ローラ10
6と中間転写体ドラム105との間に送り込まれる。転
写ローラ106は被記録材Pの背面からトナーと逆極性
の電荷を供給することで、中間転写体ドラム105上の
トナー像を被記録材上に転写する。こうして、未定着の
トナー像をのせた被記録材Pは加熱定着装置100で熱
と圧を加えられて、被記録材上に永久固着させられて、
排紙トレー(不図示)へと排出される。感光体ドラム1
01上に残ったトナーや紙粉はクリーナ107によって
除去され、また中間転写体ドラム105上に残ったトナ
ーや紙粉はクリーナ108によって除去され、感光体ド
ラム101は帯電以降の工程を繰り返す (2)像加熱装置(加熱装置)の全体構成(図1) 以下本実施形態例における像加熱装置の説明を行なう。
【0030】図1は本発明における像加熱装置としての
定着器の断面図である。20は励磁コイル(コイルユニ
ット)であり、耐熱巻線(コイル)20−1、高透磁率
コア40、該コイル20−1を保持するための液晶ポリ
マーでできた保持部材20−2等を有している。
【0031】該励磁コイル20の高透磁率コア40はフ
ェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用い
られる材料がよく、より好ましくは100kHz以上で
も損失の少ないフェライトを用いるのがよい。また、コ
イル20−1には励磁回路が接続されており、この回路
21は20kHz〜500kHzの高周波をスイッチン
グ電源で発生できるようになっている。
【0032】10は定着フィルムであり、同図において
紙面と垂直方向に長手の円筒状で、励磁コイル20に外
嵌している。該定着フィルム10は導電性の発熱部とし
ての発熱層10−1、弾性層10−2、離型層10−3
を有する積層部材である。
【0033】30は加圧ローラ(加圧部材)であり、鉄
等で出来た芯金30−2、該芯金30−2の外周面に厚
さ3ミリで形成したシリコンゴム層30−1、加圧ロー
ラの表面温度を測定する為のサーミスタ30−3、等を
有している。該加圧ローラ30は定着フィルム10を挟
みコイルユニット20と相互圧接せられニップ部Nを形
成しており、矢示の反時計方向に回転駆動され定着フィ
ルム10をニップ部Nに導入された被記録材Pと共に或
は直接に駆動している。このとき励磁コイル20の下面
(コイル20−1及びコア40の下面)がフイルムガイ
ドとして直接定着フィルム10に圧接し、安定した搬送
が行われるようにガイドしている。
【0034】50−1は被記録材幅方向に長手で長手端
部が装置筐体の側板等に固定され加圧ローラ30の軸
(芯金30−2)端部との間で圧接力をうける固定のフ
レーム、50−2は保持部材20−2をフレーム50−
1に固定するためのアーム、50−3は高透磁率コア4
0を加圧ローラ30に向かって加圧するための加圧バネ
であり、これらの各要素50−1,50−2,50−3
等によりニップ部Nが長手方向にわたって均一に形成さ
れるように励磁コイル20を支持する支持機構50を構
成している。
【0035】尚、高透磁率コア40の加圧ローラ側の面
は、均一ニップを形成することが可能なように、軸方向
中央部で太くしても良いし、フィルムの回転方向上流ま
たは下流でフィルムの回転がスムーズになるようにアー
ルを形成しても良い。その上、フィルムとの摺動性を向
上させるために、ポリイミド等をコートしてもよい。
【0036】また本形態例では保持部材20−2を固定
としたが、これに限らずアーム50−2に保持部材20
−2位置の微調機構を持たせニップ幅を調整できるよう
にしてもよい。
【0037】さらに、図5で加圧バネ50−3の位置関
係を示す。図の矢印は高透磁率コア40にかかる力の方
向を示している。図中では軸方向3箇所で高透磁率コア
40を加圧しているが、抑えるポイントは中央一点だけ
であっても良いし、均一ニップが形成されない場合に
は、押さえる点を増加させてもよい。
【0038】而して、励磁回路21によってコイル20
に印加される電流で発生する磁束は、高透磁率コア40
に導かれて定着フィルム10の発熱層10−1に渦電流
を発生させる。この渦電流と発熱層10−1の固有抵抗
によって熱が発生する。そして加圧ローラ30の回転に
よるフィルム10の回転周速度が定常化した状態におい
て、圧接ニップ部Nのフィルム10と加圧ローラ30と
の間に被加熱材としての画像定着すべき被記録材Pが導
入されてフィルム10と共に圧接ニップ部Nを挟持搬送
されることにより、フィルム10の発熱層10−1の熱
が弾性層10−2、離型層10−3を介して被記録材P
に付与され、被記録材P上の未定着のトナー像Tが被記
録材P面に加熱定着されるものである。圧接ニップ部N
を通った被記録材Pはフィルム10の面から分離されて
搬送される。
【0039】(3)励磁コイル及びコア形状について 図5は本形態例の励磁コイル20の構成を摸式的に示し
た分解斜視図である。
【0040】励磁コイル20で発生した磁界を定着フィ
ルム10の発熱層10−1に効率よく吸収させるために
は、励磁コイル20の巻線20−1及びコア40と定着
フィルム10の発熱層10−1との距離はできる限り近
い方がよい。
【0041】そこで、コア40及び巻線20−1の距離
の近い領域を大きくするため図1及び図5に示したよう
に巻線20−1及びコア40が定着フィルム10のガイ
ドを兼ねる構成にした。
【0042】これによりコア40及び巻線20−1と発
熱層10−1との距離が近づけられ磁束の吸収効率を高
くすることができる。
【0043】図2はコイル20を構成している耐熱電線
の断面を示す。耐熱電線は超耐熱ワイヤ:PIMK-U/昭和
電線(株)で20−1−1はポリイミド、20−1−2
はセラミック、20−1−3はニッケルメッキ導電体で
ある。このような構成になっているため265度(℃)
程度までの高温にも耐え、発熱層10−1との摺擦にも
十分に耐久可能である。
【0044】(4)定着フィルム構成について(図3) 定着フィルム10の導電性発熱層10−1には、非磁性
の金属でも良いが、より好ましくは磁束の吸収の良いニ
ッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト−ニッケル合金
等の金属が良い。その厚みは次の式で表される表皮深さ
より厚くかつ200μm以下にすることが好ましい。表
皮深さσ[m]は交番磁界(コイル20−1に加えられ
る電流)の周波数f[Hz]と透磁率μと固有抵抗ρ
[Ωm]で σ=503×(ρ/fμ)1/2 と表される。
【0045】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっており、逆にいうと殆どのエネル
ギーはこの深さまでで吸収されいてる(図4)。
【0046】発熱層10−1の厚みが1μmよりも小さ
いと殆どの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が
悪くなる。また、発熱層10−1が100μmを越える
と剛性が高くなってくる。更に200μmを越えると剛
性が高くりすぎ、屈曲性が悪くなってくるのでフィルム
状の部材として使用するには現実的ではない。従って、
発熱層10−1の厚みは1〜100μmが好ましい。
【0047】10−2は弾性層シリコーンゴム、フッ素
ゴム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝
導率がよい材質である。
【0048】弾性層10−2の厚さは10〜1000μ
mが好ましい。この弾性層10−2の厚さは定着画像品
質を保証するために必要なものである。
【0049】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が
形成される。この場合、被記録材Pの凹凸あるいはトナ
ー層の凹凸に加熱面(離型層10−3)が追従できない
と加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で
画像に光沢ムラが発生する(伝熱量が多い部分は光沢度
が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い)。そこ
で弾性層10−2の厚さとしては、10μm以下では被
記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢
ムラが発生してしまう。また、弾性層10−2が100
0μm以上の場合には弾性層の熱抵抗が大きくなりクイ
ックスタートを実現するのが難しくなる。更に好ましく
は該弾性層10−2の厚みを50〜500μmとするの
がよい。
【0050】弾性層10−2の硬度は、硬度が高すぎる
と被記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像
光沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層10−2の
硬度としては60°(JIS−A)以下、より好ましく
は45°(JIS−A)以下がよい。
【0051】弾性層10−2の熱伝導率λは6×10-4
〜2×10-3[cal/cm・sec・deg.]がよ
い。熱伝導率λが6×10-4[cal/cm・sec・
deg.]よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定
着フィルムの表層における温度上昇が遅くなる。熱伝導
率λが2×10-3[cal/cm・sec・deg.]
よりも大きい場合には、硬度が高くなりすぎたり、圧縮
永久歪みが悪化する。よって熱導電率λは6×10-4
2×10-3[cal/cm・sec・deg.]がよ
い。より好ましくは8×10-4〜5×10-3[cal/
cm・sec・deg.]がよい。
【0052】10−3は離型層でフッ素樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリ
コーンゴム、PFA、PTFE、FEP等の離型性かつ
耐熱性のよい材料を選択する。
【0053】離型層10−3の厚さは1×100μmが
好ましい。離型層10−3の厚さが1μmよりも小さい
と塗膜の塗ムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性
が不足するといった問題が発生する。また、離型層が1
00μmを越えると熱伝導が悪化するという問題が発生
し、特に樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、
弾性層10−2の効果がなくなってしまう。
【0054】(5)加圧ローラについて 30は加圧ローラで芯金30−2の周囲に弾性層として
の30−1のシリコーンゴム、フッ素ゴム等を被覆して
構成される。この加圧ローラは不図示の駆動機構で駆動
する。
【0055】以上本形態例では巻線20−1及びコア4
0そのものが定着フィルム10のガイドを兼ねることに
より、励磁コイル20で発生した磁界を最も効率良く定
着フィルムに入れることが可能になった。その結果、少
ない入力電力で高い発熱量を得ることが可能になり定着
性が向上した。さらに画像光沢ムラを発生させずに高画
像品質を保ったまま、クイックスタートが可能な像加熱
装置を提供することができた。
【0056】〈実施形態例2〉またその他の実施形態例
を図6に示す。本形態例では定着フィルム10を図8に
示すように、絶縁断熱層10−4を設けた層構成として
いる。絶縁断熱層10−4としてはフッ素樹脂ポリイミ
ド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PE
EK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PT
FE樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。また、絶
縁断熱層10−4の厚さとしては10〜1000μmが
好ましい。絶縁断熱層10−4の厚さが10μmよりも
小さい場合には断熱効果や耐久性が不足してくる。一
方、1000μmを越えると高透磁率コア40から発熱
層10−1の距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層1
0−1に吸収されなくなってくる。
【0057】絶縁断熱層10−4を設けた場合、発熱層
10−1に発生した熱が定着フィルムの内側に向かわな
いように断熱できるので、絶縁断熱層10−4がない場
合と比較して被記録材P側への熱供給効率が良くなる。
よって、消費電力を抑えることができる。さらに電線保
持部材20−2を絶縁耐熱樹脂にすれば電線20−1は
図7に示すように銅線の裸線でもよく、この場合、電線
のコストを大幅に削減することが可能になる。
【0058】〈実施形態例3〉図9は固定の発熱部20
−3を持ち、巻線20−1が定着フィルム10のガイド
を兼ねる場合を示している。この場合、定着フィルム1
0は発熱層を有している必要はないので、ポリイミド等
で出来た基層10−5の上に離型層10−3が有ればよ
い。さらに巻線20−1は保持ガイド20−2が絶縁耐
熱性で、発熱部20−3の表面が絶縁処理してあるか、
発熱部20−3と充分に離してあれば、図10に示すよ
うな銅線の裸線を用いることが可能になり、電線部材の
大幅なコスト削減が可能になる。
【0059】〈実施形態例4〉本実施形態例において
は、図11に示すように加圧ローラ30内に励磁コイル
20を配設した。これは鉄等で出来た加圧ローラ芯金3
0−2を励磁コイル20で発生させた磁界により加圧ロ
ーラの芯金30−2に誘導された渦電流で直接加圧ロー
ラ30の加熱を行うためである。
【0060】励磁コイル20で発生した磁界を芯金30
−2に効率よく吸収させるためには、励磁コイル20と
芯金30−2との距離はできる限り近い方がよい。そこ
で、加圧ローラ30の芯金30−2に直接図12に示し
たような耐熱巻線が当接するように配置している。
【0061】これにより連続プリント時の加圧ローラの
温度降下を防ぐことができる。
【0062】図11では励磁コイル20にコアを設けて
いるが、充分な発熱が可能ならコアを設けないこともで
きる。コアを設けないことにより、コアの分、コスト削
減ができる。
【0063】さらに、短時間にフィルム10と加圧ロー
ラを30を加熱することができ、プリント速度の高速化
が可能となる。また、定着フィルム10と加圧ローラ3
0の発熱量を別々に制御することにより、メディアの種
類に応じた定着温度制御が可能となる。
【0064】〈その他〉 .以上の形態例では図5に示す様に、励磁コイル20
−1の巻線を2列に配置したが、1列でも2列以上で巻
線を巻いてもよい。 .以上の形態例では加圧ローラ30でフィルム10を
駆動しているが、フィルム10にテンションローラによ
りテンションをかけ、該フィルム10を駆動ローラによ
って駆動してもよく、また巻取り式のフィルムであって
も実施可能である。 .フィルム10に換えて金属ローラを用いた構成であ
っても良い。 .以上の形態例ではトナーTに低軟化物質を含有させ
たトナーを使用したため、加熱定着装置にオフセット防
止のためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物
質を含有させていないトナーを使用した場合にはオイル
塗布機構を設けてもよい。また、定着ニップ後に冷却部
を設けて、冷却分離を行なってもよい。また、低軟化物
質を含有させたトナーを使用した場合にもオイル塗布や
冷却分離を行なってもよい。 .以上の形態例では4色カラー画像形成装置について
説明してきたが、モノクロ或いは1パスマルチカラー画
像形成装置に利用してもよい。この場合は、定着フィル
ム10において弾性層10−2を省略してもよい。 .本発明の加熱装置は画像加熱定着装置に限らず、例
えば画像を担持した記録材を加熱して、つや等の表面性
を改質する装置、仮定着する装置等、その他、広くシー
ト状の被加熱材を加熱処理する手段・装置として使用で
きる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
励磁コイルが移動体の移動を案内する構成としたことに
より、装置の簡素化を図ること、また励磁コイルが発熱
部を含む移動体の移動を案内する或いは発熱部を励磁コ
イルと接した状態に固定支持した構成とすることによ
り、入力電圧に対する発熱の効率を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置に用いた加熱装置の摸
式断面図
【図2】 実施形態例1に用いた巻線の摸式断面図
【図3】 実施形態例1に用いた定着フィルムの摸式断
面図
【図4】 発熱層深さと電磁波強度の関係を示したグラ
【図5】 実施形態例1に用いた励磁コイルの分解斜視
【図6】 本発明に係る加熱装置の実施形態例2の摸式
断面図
【図7】 実施形態例2に用いた巻線の摸式断面図
【図8】 実施形態例2に用いた定着フィルムの摸式断
面図
【図9】 本発明に係る加熱装置の実施形態例3の摸式
断面図
【図10】 実施形態例3に用いた巻線の摸式断面図
【図11】 本発明に係る加熱装置の実施形態例4の摸
式断面図
【図12】 実施形態例4に用いた巻線の摸式断面図
【図13】 本発明に係る画像形成装置例の概略構成図
【図14】 従来のフィルム式電磁加熱方式の加熱装置
の摸式断面図
【符号の説明】
10−1 発熱層 10−2 弾性層 10−3 離型層 10−4 絶縁層 10 定着フィルム 40 高透磁率コア 20 励磁コイル 30 加圧ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷川 耕一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の発熱部に励磁コイルによる磁場
    を作用させて誘導電流を発生させ、該誘導電流により該
    発熱部を発熱させ、移動体と共に移動せられる被加熱材
    を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、前記
    移動体が前記励磁コイルに案内されて移動することを特
    徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 導電性の発熱部に磁場を作用させて誘導
    電流を発生させ、該誘導電流により該発熱部を発熱させ
    る励磁コイルと、 移動体と、 該移動体を挟んで励磁コイルと相互に圧接される加熱体
    とを有し、 前記圧接部分の移動体と加圧部材との間に被加熱材を導
    入して移動体と共に移動させつつ前記発熱部の熱を付与
    し加熱処理する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、 前記移動体が前記励磁コイルに案内されて移動すること
    を特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】 加圧部材が、発熱部を具備した中空ロー
    ラと、該中空ローラの内周面に当接した状態に支持され
    た励磁コイルとを有し、該発熱部に励磁コイルによる磁
    場を作用させて誘導電流を発生させ、該誘導電流により
    該発熱部を発熱させて被加熱部材を加熱することを特徴
    とする請求項2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 励磁コイルを構成する線輪が上記移動体
    をガイドすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 励磁コイルを構成する線輪が絶縁層で被
    覆されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
    に記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 移動体が上記発熱部を発熱層として含む
    積層部材である、若しくは該移動体自体が発熱部である
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の加熱
    装置。
  7. 【請求項7】 移動体が、上記発熱部である発熱層と、
    該発熱層の励磁コイル側に絶縁層とを含む積層部材であ
    り、該絶縁層と励磁コイルを構成する裸線とが摺動して
    該移動体の移動が案内される構成であることを特徴とす
    る請求項1乃至4に記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 発熱部が励磁コイルと接触した状態に固
    定支持されていることを特徴とする請求項1乃至5の何
    れかに記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 移動体がスリーブ状の回転体もしくは走
    行移動する有端部材であることを特徴とする請求項1乃
    至8の何れかに記載の加熱装置。
  10. 【請求項10】 被記録材上に担持された画像を加熱処
    理することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載
    の加熱装置。
  11. 【請求項11】 被記録材上に顕画剤像を担持させる像
    形成手段と、該被記録材上に担持された顕画剤像を加熱
    処理する請求項1乃至9の何れかに記載の加熱装置とを
    備えることを特徴とする画像形成装置。
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