JPH0923897A - D−ソルビトールの測定方法およびそのリアクター - Google Patents
D−ソルビトールの測定方法およびそのリアクターInfo
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- JPH0923897A JPH0923897A JP20043095A JP20043095A JPH0923897A JP H0923897 A JPH0923897 A JP H0923897A JP 20043095 A JP20043095 A JP 20043095A JP 20043095 A JP20043095 A JP 20043095A JP H0923897 A JPH0923897 A JP H0923897A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】HPLCによるD−ソルビトールの分離と、D
−ソルビトール酸化酵素とペルオキシダーゼを固定化し
たリアクターを使用するフローインジェクション分析法
を組み合わせた血清、尿や赤血球などの生体試料中の微
量なD−ソルビトールの定量方法。 【効果】糖尿病、腎疾患などの診断指標として有用性の
高いD−ソルビトールを複雑な前処理操作を必要とせず
簡便かつ精度よく測定できる。
−ソルビトール酸化酵素とペルオキシダーゼを固定化し
たリアクターを使用するフローインジェクション分析法
を組み合わせた血清、尿や赤血球などの生体試料中の微
量なD−ソルビトールの定量方法。 【効果】糖尿病、腎疾患などの診断指標として有用性の
高いD−ソルビトールを複雑な前処理操作を必要とせず
簡便かつ精度よく測定できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、簡便で高感度なD−ソ
ルビトールの測定方法およびそのリアクターに関する。
ルビトールの測定方法およびそのリアクターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、D−ソルビトールの測定には、酵
素を使用する生化学的な方法が使用されてきた。例え
ば、ソルビトール脱水素酵素(EC 1.1.1.14) を使用し、
D−ソルビトールの脱水素反応によってD−フルクトー
スを生成させ、このD−フルクトースをヘキソキナーゼ
(EC 2.7.1.1)で6位をリン酸化し、生成したD−フルク
トース−6−リン酸をグルコース−6−リン酸イソメラ
ーゼ(EC 5.3.1.9)でD−グルコース−6−リン酸に異性
化し、更に、このD−グルコース−6−リン酸をグルコ
ース−6−リン酸脱水素酵素(EC 1.1.1.49) による脱水
素反応によって生成した補酵素NADPの還元体NAD
PHの吸光度を測定する方法(ベーリンガー社のキッ
ト) が知られている。
素を使用する生化学的な方法が使用されてきた。例え
ば、ソルビトール脱水素酵素(EC 1.1.1.14) を使用し、
D−ソルビトールの脱水素反応によってD−フルクトー
スを生成させ、このD−フルクトースをヘキソキナーゼ
(EC 2.7.1.1)で6位をリン酸化し、生成したD−フルク
トース−6−リン酸をグルコース−6−リン酸イソメラ
ーゼ(EC 5.3.1.9)でD−グルコース−6−リン酸に異性
化し、更に、このD−グルコース−6−リン酸をグルコ
ース−6−リン酸脱水素酵素(EC 1.1.1.49) による脱水
素反応によって生成した補酵素NADPの還元体NAD
PHの吸光度を測定する方法(ベーリンガー社のキッ
ト) が知られている。
【0003】また、ソルビトール脱水素酵素(EC 1.1.1.
14) を使用し、D−ソルビトールの脱水素反応によって
生成した補酵素NADの還元体NADHの蛍光強度を測
定する方法(Clin. Chem. 34 2327 (1988)、特開平6−
109726号公報) 、ソルビトール脱水素酵素(EC 1.
1.1.14) を使用し、この酵素の補酵素としてNADHと
チオNADの共存下にD−ソルビトールの脱水素反応と
逆反応のD−フルクトースの還元反応を行い、この酵素
サイクリング反応によって生成したチオNADの還元体
であるチオNADHの吸光度を測定する方法(特開平4
−349897号公報)などが知られている。
14) を使用し、D−ソルビトールの脱水素反応によって
生成した補酵素NADの還元体NADHの蛍光強度を測
定する方法(Clin. Chem. 34 2327 (1988)、特開平6−
109726号公報) 、ソルビトール脱水素酵素(EC 1.
1.1.14) を使用し、この酵素の補酵素としてNADHと
チオNADの共存下にD−ソルビトールの脱水素反応と
逆反応のD−フルクトースの還元反応を行い、この酵素
サイクリング反応によって生成したチオNADの還元体
であるチオNADHの吸光度を測定する方法(特開平4
−349897号公報)などが知られている。
【0004】更に、ソルビトール脱水素酵素(特開昭5
6−29994号公報)を使用し、電子伝達体の1−メ
トキシ−5−フェナゾリウムメチルサルフェイト(1−
MPMS)と還元発色性色素のテトラゾリウム塩の存在
下にD−ソルビトールの脱水素反応を行い、この反応に
よって生成したホルマザン色素の吸光度を測定する方法
(特開平6−189790号公報)が知られている。
6−29994号公報)を使用し、電子伝達体の1−メ
トキシ−5−フェナゾリウムメチルサルフェイト(1−
MPMS)と還元発色性色素のテトラゾリウム塩の存在
下にD−ソルビトールの脱水素反応を行い、この反応に
よって生成したホルマザン色素の吸光度を測定する方法
(特開平6−189790号公報)が知られている。
【0005】また、ソルビトール脱水素酵素(特開昭5
6−29994号公報)を使用し、1−MPMSの存在
下にD−ソルビトールの脱水素反応を行い、この反応に
よって生成した過酸化水素を、ペルオキシダーゼを使用
する各種検出法で測定する方法(特開平6−20979
3号公報)、ソルビトール酸化酵素(特開平6−169
764号公報)を使用し、酸素の存在下にD−ソルビト
ールを酸化し、この反応によって生成した過酸化水素
を、ペルオキシダーゼを使用する各種検出法で測定する
方法(特開平6−169764号公報)などが知られて
いる。しかしながら、これらの生化学的な分析法は、D
−ソルビトールの含量が多く、それほど特異性や感度が
問題にならない食品や赤血球などの試料に限定されてい
た。
6−29994号公報)を使用し、1−MPMSの存在
下にD−ソルビトールの脱水素反応を行い、この反応に
よって生成した過酸化水素を、ペルオキシダーゼを使用
する各種検出法で測定する方法(特開平6−20979
3号公報)、ソルビトール酸化酵素(特開平6−169
764号公報)を使用し、酸素の存在下にD−ソルビト
ールを酸化し、この反応によって生成した過酸化水素
を、ペルオキシダーゼを使用する各種検出法で測定する
方法(特開平6−169764号公報)などが知られて
いる。しかしながら、これらの生化学的な分析法は、D
−ソルビトールの含量が多く、それほど特異性や感度が
問題にならない食品や赤血球などの試料に限定されてい
た。
【0006】一方、D−ソルビトールの含量が微量で、
測定への干渉物質が多く含まれている血清や尿などの生
体試料中のD−ソルビトール測定においては、ガスクロ
マトグラフ法(GC)や液体クロマトグラフ法(HPL
C)などの従来の分離分析法を使用しても、検出感度が
不足し、測定不能であった。そこで、さらに特異性が高
く高感度なガスクロマトグラフ−マススペクトルメトリ
ー法(GC−MS)(J. Chromatogr. 277 25 (1983))
や液体クロマトグラフ−マススペクトルメトリー法(L
C−MS)(J. Chromatogr. 613 9 (1993))が応用さ
れ、ようやく測定できる状況になった。しかしながら、
GC−MSやLC−MS等の方法では、高価な装置が必
要な上、煩雑な検体の前処理や装置のメンテナンスを必
要とし、とても臨床上実用的と言えるものではなかっ
た。
測定への干渉物質が多く含まれている血清や尿などの生
体試料中のD−ソルビトール測定においては、ガスクロ
マトグラフ法(GC)や液体クロマトグラフ法(HPL
C)などの従来の分離分析法を使用しても、検出感度が
不足し、測定不能であった。そこで、さらに特異性が高
く高感度なガスクロマトグラフ−マススペクトルメトリ
ー法(GC−MS)(J. Chromatogr. 277 25 (1983))
や液体クロマトグラフ−マススペクトルメトリー法(L
C−MS)(J. Chromatogr. 613 9 (1993))が応用さ
れ、ようやく測定できる状況になった。しかしながら、
GC−MSやLC−MS等の方法では、高価な装置が必
要な上、煩雑な検体の前処理や装置のメンテナンスを必
要とし、とても臨床上実用的と言えるものではなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、本発明の目的は、干渉物質が
多く測定が困難な血清や尿などの生体試料を対象とし
て、複雑な前処理操作を必要とせずに、それら生体試料
中の微量なD−ソルビトールを簡便かつ精密に測定する
方法およびその際に使用できるリアクターの提供に存す
る。
鑑みなされたものであり、本発明の目的は、干渉物質が
多く測定が困難な血清や尿などの生体試料を対象とし
て、複雑な前処理操作を必要とせずに、それら生体試料
中の微量なD−ソルビトールを簡便かつ精密に測定する
方法およびその際に使用できるリアクターの提供に存す
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
ような問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、バイ
オリアクターを使用するフローインジェクション分析法
で、高感度にD−ソルビトールを検出できることを見出
し、本発明に至ったものである。
ような問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、バイ
オリアクターを使用するフローインジェクション分析法
で、高感度にD−ソルビトールを検出できることを見出
し、本発明に至ったものである。
【0009】すなわち、本発明の第1の要旨は、生体試
料中のD−ソルビトールをフローインジェクション分析
法により定量する際に、D−ソルビトール酸化酵素とペ
ルオキシダーゼを固定化したリアクターを使用すること
を特徴とするD−ソルビトーのル測定方法に関する。
料中のD−ソルビトールをフローインジェクション分析
法により定量する際に、D−ソルビトール酸化酵素とペ
ルオキシダーゼを固定化したリアクターを使用すること
を特徴とするD−ソルビトーのル測定方法に関する。
【0010】本発明の第2の要旨は、D−ソルビトール
酸化酵素が、ソルビトールオキシダーゼ、キシリトール
オキシダーゼ又はマンニトールオキシダーゼである上記
のD−ソルビトールの測定方法に関する。
酸化酵素が、ソルビトールオキシダーゼ、キシリトール
オキシダーゼ又はマンニトールオキシダーゼである上記
のD−ソルビトールの測定方法に関する。
【0011】本発明の第3の要旨は、リアクターに、D
−ソルビトール含有液と、過酸化水素発色基質としてロ
イコ型の色原体を含む溶液を流し、比色法によりD−ソ
ルビトールを定量する上記のD−ソルビトールの測定方
法に関する。
−ソルビトール含有液と、過酸化水素発色基質としてロ
イコ型の色原体を含む溶液を流し、比色法によりD−ソ
ルビトールを定量する上記のD−ソルビトールの測定方
法に関する。
【0012】本発明の第4の要旨は、生体試料を、予め
糖類分離カラムを通した後、リアクターに供給する上記
のD−ソルビトールの測定方法に関する。
糖類分離カラムを通した後、リアクターに供給する上記
のD−ソルビトールの測定方法に関する。
【0013】更に、本発明の第5の要旨は、D−ソルビ
トール酸化酵素とペルオキシダーゼを固定化したリアク
ターに関する。
トール酸化酵素とペルオキシダーゼを固定化したリアク
ターに関する。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
で、D−ソルビトール測定の対象となる生体試料として
は、健康診断、疾病の診断、治療経過の観察、薬効の評
価などでD−ソルビトールの測定を必要とするものであ
れば特に制限されるものではない。例えば、血清、血
漿、髄液、尿、赤血球、組織の抽出液、及びこれらの除
蛋白やカラム処理などの処理液が挙げられる。
で、D−ソルビトール測定の対象となる生体試料として
は、健康診断、疾病の診断、治療経過の観察、薬効の評
価などでD−ソルビトールの測定を必要とするものであ
れば特に制限されるものではない。例えば、血清、血
漿、髄液、尿、赤血球、組織の抽出液、及びこれらの除
蛋白やカラム処理などの処理液が挙げられる。
【0015】本発明で使用されるD−ソルビトール酸化
酵素としては、D−ソルビトールを酸化して過酸化水素
を生成させ得る能力のある酵素であれば何であってもよ
く、特に制限されるものではないが、リアクターに固定
化した場合でも安定なものが好ましい。例えば、キサン
トモナスに属する微生物由来のソルビトールオキシダー
ゼ(特開平6−169764号公報)、ストレプトミセ
スに属する微生物由来のキシリトールオキシダーゼ、蝸
牛由来のマンニトールオキシダーゼ(Int. J. Biochem.
18 337-344(1986)) 等がある。
酵素としては、D−ソルビトールを酸化して過酸化水素
を生成させ得る能力のある酵素であれば何であってもよ
く、特に制限されるものではないが、リアクターに固定
化した場合でも安定なものが好ましい。例えば、キサン
トモナスに属する微生物由来のソルビトールオキシダー
ゼ(特開平6−169764号公報)、ストレプトミセ
スに属する微生物由来のキシリトールオキシダーゼ、蝸
牛由来のマンニトールオキシダーゼ(Int. J. Biochem.
18 337-344(1986)) 等がある。
【0016】下記に本発明に使用できるストレプトミセ
スに属する微生物由来のキシリトールオキシダーゼの一
例(FERM P−14339由来のキシリトールオキ
シダーゼ)を示す。
スに属する微生物由来のキシリトールオキシダーゼの一
例(FERM P−14339由来のキシリトールオキ
シダーゼ)を示す。
【0017】
【表1】 (1) 作用 :酸素の存在下、キシリ
トール及びD−ソルビトールを酸化し、過酸化水素、D
−キシロース及びD−グルコースを生成する。 (2) 基質特異性 :D−ソルビトール、キ
シリトール、ガラクチトールに強く作用し、D−マンニ
トール、D−アラビニトール等にも作用する。 (3) 至適 pH 及び pH 安定性 :至適 pH は7.5付近
であり、安定 pH 範囲は5.5〜10.5である。 (4) 至適温度および熱安定性 :至適温度が55℃付近
であり、 pH 7.5、30分処理では、65℃まで安定
である。 (5) 阻害剤 :塩化銅、塩化水銀、硝
酸銀、で強く阻害される。 (6) 分子量 :ゲル濾過法で測定した
分子量が約43,000で、ドデシル硫酸ナトリウム−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動法での測定値が約4
3,000である。
トール及びD−ソルビトールを酸化し、過酸化水素、D
−キシロース及びD−グルコースを生成する。 (2) 基質特異性 :D−ソルビトール、キ
シリトール、ガラクチトールに強く作用し、D−マンニ
トール、D−アラビニトール等にも作用する。 (3) 至適 pH 及び pH 安定性 :至適 pH は7.5付近
であり、安定 pH 範囲は5.5〜10.5である。 (4) 至適温度および熱安定性 :至適温度が55℃付近
であり、 pH 7.5、30分処理では、65℃まで安定
である。 (5) 阻害剤 :塩化銅、塩化水銀、硝
酸銀、で強く阻害される。 (6) 分子量 :ゲル濾過法で測定した
分子量が約43,000で、ドデシル硫酸ナトリウム−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動法での測定値が約4
3,000である。
【0018】本発明で使用されるペルオキシダーゼとし
ては、国際生化学連合(I.U.B.)酵素委員会により EC
1.11.1.7と分類されるもの又は同様の酵素活性を有する
ものであれば何であってもよい。通常は、西洋わさびの
ペルオキシダーゼが使用されている。D−ソルビトール
酸化酵素とペルオキシダーゼを固定化したリアクターと
は、固相担体上にD−ソルビトール酸化酵素とペルオキ
シダーゼを、酵素活性を維持した状態で、化学的に結合
または物理的に吸着したものである。
ては、国際生化学連合(I.U.B.)酵素委員会により EC
1.11.1.7と分類されるもの又は同様の酵素活性を有する
ものであれば何であってもよい。通常は、西洋わさびの
ペルオキシダーゼが使用されている。D−ソルビトール
酸化酵素とペルオキシダーゼを固定化したリアクターと
は、固相担体上にD−ソルビトール酸化酵素とペルオキ
シダーゼを、酵素活性を維持した状態で、化学的に結合
または物理的に吸着したものである。
【0019】また、D−ソルビトール酸化酵素とペルオ
キシダーゼは、同一の固相担体上に、混合して固定化し
ても、別々に固定化してもよい。別々に固定化する場合
には、それぞれの酵素に適した固相担体を別々に選択し
て固定化し、それぞれの酵素固定化担体を混合してもよ
く、又は、D−ソルビトール酸化酵素固定化担体を上流
に、ペルオキシダーゼ固定化担体を下流になるように配
置してもよい。酵素を固定化する固相担体の形状として
は、粒子状、繊維状および膜状のものが知られている
が、これらのいずれであってもよい。
キシダーゼは、同一の固相担体上に、混合して固定化し
ても、別々に固定化してもよい。別々に固定化する場合
には、それぞれの酵素に適した固相担体を別々に選択し
て固定化し、それぞれの酵素固定化担体を混合してもよ
く、又は、D−ソルビトール酸化酵素固定化担体を上流
に、ペルオキシダーゼ固定化担体を下流になるように配
置してもよい。酵素を固定化する固相担体の形状として
は、粒子状、繊維状および膜状のものが知られている
が、これらのいずれであってもよい。
【0020】通常は、微細粒子状の樹脂に化学結合のた
めの活性基を導入したものが広く使用されており、アフ
ィニティクロマログラフィー用のゲルや充填剤として、
市販されている。活性基としては、タンパク質のアミノ
基に反応するトレシル基、エポキシ基、フォルミル基、
CNBr基、カルボキシル基(カルボジイミド法)、タ
ンパク質の糖鎖などのOH基に反応するエポキシ基、タ
ンパク質糖鎖の過ヨウ素酸酸化で生成するホルミル基に
反応するアミノ基、タンパク質のカルボキシル基と反応
するアミノ基(カルボジイミド法)、タンパク質のSH
基に反応するジスルフィド基、トレシル基、エポキシ基
などが知られているが、これらのいずれであってもよ
く、また、これらに限定されるものではない。
めの活性基を導入したものが広く使用されており、アフ
ィニティクロマログラフィー用のゲルや充填剤として、
市販されている。活性基としては、タンパク質のアミノ
基に反応するトレシル基、エポキシ基、フォルミル基、
CNBr基、カルボキシル基(カルボジイミド法)、タ
ンパク質の糖鎖などのOH基に反応するエポキシ基、タ
ンパク質糖鎖の過ヨウ素酸酸化で生成するホルミル基に
反応するアミノ基、タンパク質のカルボキシル基と反応
するアミノ基(カルボジイミド法)、タンパク質のSH
基に反応するジスルフィド基、トレシル基、エポキシ基
などが知られているが、これらのいずれであってもよ
く、また、これらに限定されるものではない。
【0021】これらの活性基を導入した樹脂の選択は、
結合反応時の酵素の安定性、リアクター使用時の酵素の
安定性、リアクターの結合基の酵素反応への妨害の有無
などを考慮し、適宜選択される。固定化は公知の方法に
従って行なうことが出来る。これらの酵素固定化担体
は、通常カラム等に充填または配置され、リアクターと
なる。
結合反応時の酵素の安定性、リアクター使用時の酵素の
安定性、リアクターの結合基の酵素反応への妨害の有無
などを考慮し、適宜選択される。固定化は公知の方法に
従って行なうことが出来る。これらの酵素固定化担体
は、通常カラム等に充填または配置され、リアクターと
なる。
【0022】本発明で使用するフローインジェクション
分析法とは、試薬溶液を細いチューブの中に流し、試薬
溶液の流れの中に試料を注入またはキャリアーを介して
添加混合し、反応生成物を検出系に導いて測定対象物質
を定量する方法である。フローインジェクション分析法
では、D−ソルビトール酸化酵素とペルオキシダーゼを
固定化したリアクターを流路系の検出系の上流に挿入す
ることにより、注入された測定対象物質のD−ソルビト
ールを、リアクター上のD−ソルビトール酸化酵素で酸
化し、この時発生した過酸化水素を、リアクター上のペ
ルオキシダーゼの作用によってさらに流路系に含まれて
いるペルオキシダーゼの基質と反応させ、この反応によ
る基質の変化を検出し、D−ソルビトールを連続的に定
量するものである。
分析法とは、試薬溶液を細いチューブの中に流し、試薬
溶液の流れの中に試料を注入またはキャリアーを介して
添加混合し、反応生成物を検出系に導いて測定対象物質
を定量する方法である。フローインジェクション分析法
では、D−ソルビトール酸化酵素とペルオキシダーゼを
固定化したリアクターを流路系の検出系の上流に挿入す
ることにより、注入された測定対象物質のD−ソルビト
ールを、リアクター上のD−ソルビトール酸化酵素で酸
化し、この時発生した過酸化水素を、リアクター上のペ
ルオキシダーゼの作用によってさらに流路系に含まれて
いるペルオキシダーゼの基質と反応させ、この反応によ
る基質の変化を検出し、D−ソルビトールを連続的に定
量するものである。
【0023】フローインジェクション分析法の具体例と
して、その1例を流路図で、図1に示した。図1では、
符号(1)は検体(生体試料)のキャリアー液または糖
類分離カラムの溶離液を流すポンプ(P1 ) 、符号
(2)は検体(生体試料)を注入するオートサンプラー
とインジェクター(AS)、符号(3)は糖類分離カラ
ム(C)、符号(4)はペルオキシダーゼの基質(過酸
化水素発色基質)溶液を流すポンプ(P2 ) 、符号
(5)はD−ソルビトール酸化酵素を固定化したリアク
ター(SoOD)、符号(6)はペルオキシダーゼを固
定化したリアクター(HRP)、符号(7)は吸光度検
出器と記録計やデータ処理装置(D)を示す。
して、その1例を流路図で、図1に示した。図1では、
符号(1)は検体(生体試料)のキャリアー液または糖
類分離カラムの溶離液を流すポンプ(P1 ) 、符号
(2)は検体(生体試料)を注入するオートサンプラー
とインジェクター(AS)、符号(3)は糖類分離カラ
ム(C)、符号(4)はペルオキシダーゼの基質(過酸
化水素発色基質)溶液を流すポンプ(P2 ) 、符号
(5)はD−ソルビトール酸化酵素を固定化したリアク
ター(SoOD)、符号(6)はペルオキシダーゼを固
定化したリアクター(HRP)、符号(7)は吸光度検
出器と記録計やデータ処理装置(D)を示す。
【0024】過酸化水素発色基質とは、ペルオキシダー
ゼの触媒作用により、過酸化水素による酸化で発色する
色原体である。ロイコ型の色原体とは、酸化で発色し、
還元で消色する有機化合物色素の還元体のことで、イン
ドフェノール類のロイコ体およびその誘導体、メチレン
ブルーのロイコ体の誘導体、トリフェニルメタン系のロ
イコ体およびその誘導体などが挙げられる。
ゼの触媒作用により、過酸化水素による酸化で発色する
色原体である。ロイコ型の色原体とは、酸化で発色し、
還元で消色する有機化合物色素の還元体のことで、イン
ドフェノール類のロイコ体およびその誘導体、メチレン
ブルーのロイコ体の誘導体、トリフェニルメタン系のロ
イコ体およびその誘導体などが挙げられる。
【0025】発色した場合の吸光度が大きい色原体の例
として、たとえば、N−(カルボキシメチルアミノカル
ボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ジフェ
ニルアミン ナトリウム塩(DA−64)、10−(カ
ルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジ
メチルアミノ)−フェノチアジン ナトリウム塩(DA
−67)、N−(メチルアミノカルボニル)−4,4’
ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン、10N−メ
チルカルバミル−3,7−ビス(ジメチルアミノ)−1
0H−フェノチアジン(MCDP)、ビス〔3−ビス
(4−クロルフェニル)メチル−4−ジメチルアミノフ
ェニル〕アミン(BCMA)等が挙げられる。
として、たとえば、N−(カルボキシメチルアミノカル
ボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ジフェ
ニルアミン ナトリウム塩(DA−64)、10−(カ
ルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジ
メチルアミノ)−フェノチアジン ナトリウム塩(DA
−67)、N−(メチルアミノカルボニル)−4,4’
ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン、10N−メ
チルカルバミル−3,7−ビス(ジメチルアミノ)−1
0H−フェノチアジン(MCDP)、ビス〔3−ビス
(4−クロルフェニル)メチル−4−ジメチルアミノフ
ェニル〕アミン(BCMA)等が挙げられる。
【0026】さらに、好ましくは、N−(カルボキシメ
チルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルア
ミノ)−ジフェニルアミン ナトリウム塩(DA−6
4)、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−
3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン ナ
トリウム塩(DA−67)が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。使用する過酸化水素発色基質の
濃度は、特に限定されないが、通常、ペルオキシダーゼ
の基質溶液中に 0.1〜1000μMの範囲で、好ましくは 1
〜50μM存在させればよい。
チルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルア
ミノ)−ジフェニルアミン ナトリウム塩(DA−6
4)、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−
3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン ナ
トリウム塩(DA−67)が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。使用する過酸化水素発色基質の
濃度は、特に限定されないが、通常、ペルオキシダーゼ
の基質溶液中に 0.1〜1000μMの範囲で、好ましくは 1
〜50μM存在させればよい。
【0027】本発明で使用される糖類分離カラムとは、
糖類の分離に適するHPLC用のカラムであれば何であ
ってもよいが、特に好ましくは、単糖類の内でも糖アル
コール類の分離に適するものがよい。これらのカラムの
糖類の分離原理としては、酸性イオン交換樹脂の金属塩
を使用する「配位子交換+ゲル濾過」、強塩基性樹脂ま
たは塩基性樹脂のホウ酸形を使用する「アニオン交
換」、疎水性樹脂を使用する「逆相分配」、OH基を有
する親水性樹脂の「順相分配」、ゲル濾過担体を使用す
る「ゲル濾過」が知られており、これらに対応する各種
の樹脂が市販されており、これらを使用することが出来
る。
糖類の分離に適するHPLC用のカラムであれば何であ
ってもよいが、特に好ましくは、単糖類の内でも糖アル
コール類の分離に適するものがよい。これらのカラムの
糖類の分離原理としては、酸性イオン交換樹脂の金属塩
を使用する「配位子交換+ゲル濾過」、強塩基性樹脂ま
たは塩基性樹脂のホウ酸形を使用する「アニオン交
換」、疎水性樹脂を使用する「逆相分配」、OH基を有
する親水性樹脂の「順相分配」、ゲル濾過担体を使用す
る「ゲル濾過」が知られており、これらに対応する各種
の樹脂が市販されており、これらを使用することが出来
る。
【0028】糖アルコール類を分離するための溶出条件
としては、溶離液の組成(緩衝液の種類、濃度とpH、
塩の種類と濃度、リアクターの性能に影響しない程度の
界面活性剤や有機溶剤の添加など)、溶離液の流速、数
種類の溶離液を使用する場合には、それら溶離液の混合
パターンや流速の調節など、通常に行われている方法が
利用できる。また、糖類分離カラムから、リアクターの
反応を阻害したり失活させる成分が溶出する場合や、D
−ソルビトールの溶出までに時間がかかり、多量の溶離
液を流す必要がある場合などには、本発明のフローイン
ジェクション分析系のキャリアー液中に、D−ソルビト
ールの溶出ピークのみをスイッチングして注入してもよ
い。
としては、溶離液の組成(緩衝液の種類、濃度とpH、
塩の種類と濃度、リアクターの性能に影響しない程度の
界面活性剤や有機溶剤の添加など)、溶離液の流速、数
種類の溶離液を使用する場合には、それら溶離液の混合
パターンや流速の調節など、通常に行われている方法が
利用できる。また、糖類分離カラムから、リアクターの
反応を阻害したり失活させる成分が溶出する場合や、D
−ソルビトールの溶出までに時間がかかり、多量の溶離
液を流す必要がある場合などには、本発明のフローイン
ジェクション分析系のキャリアー液中に、D−ソルビト
ールの溶出ピークのみをスイッチングして注入してもよ
い。
【0029】測定は通常pH2〜10で実施され、試薬
溶液に使用される緩衝剤としては、リン酸塩、クエン酸
塩、ホウ酸塩、炭酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、シュウ酸
塩、トリス緩衝液、グッド緩衝液などが使用できる。色
原体の溶解性を向上させるため、ジメチルホルムアミド
やジメチルスルフォキシド等の有機溶剤、界面活性剤な
ども添加できる。キャリアー液、溶離液、基質溶液とし
て2種類以上の緩衝液を使用する場合、それぞれ種類や
pHの異なる緩衝液が使用できる。
溶液に使用される緩衝剤としては、リン酸塩、クエン酸
塩、ホウ酸塩、炭酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、シュウ酸
塩、トリス緩衝液、グッド緩衝液などが使用できる。色
原体の溶解性を向上させるため、ジメチルホルムアミド
やジメチルスルフォキシド等の有機溶剤、界面活性剤な
ども添加できる。キャリアー液、溶離液、基質溶液とし
て2種類以上の緩衝液を使用する場合、それぞれ種類や
pHの異なる緩衝液が使用できる。
【0030】緩衝液には、必要に応じて界面活性剤が添
加される。界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
レンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル等がある。
加される。界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
レンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル等がある。
【0031】試薬を含むキャリアー液、溶離液や基質溶
液は、通常0.001〜20mL/分で送液される。注
入する試料の量は、特に限定されないが、通常は1回あ
たり0.1〜100μLである。温度は通常5〜50
℃、より好ましくは15〜40℃で行う。比色法による
測定すなわち吸光度の測定は、色素の生成によって生じ
る吸収波長域、好ましくは、極大吸収波長の近辺で行
う。定量は、シグナルの面積または高さを測定し、予め
既知濃度の標準物質を使用して作成した検量線を利用し
て求めることが出来る。
液は、通常0.001〜20mL/分で送液される。注
入する試料の量は、特に限定されないが、通常は1回あ
たり0.1〜100μLである。温度は通常5〜50
℃、より好ましくは15〜40℃で行う。比色法による
測定すなわち吸光度の測定は、色素の生成によって生じ
る吸収波長域、好ましくは、極大吸収波長の近辺で行
う。定量は、シグナルの面積または高さを測定し、予め
既知濃度の標準物質を使用して作成した検量線を利用し
て求めることが出来る。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
【0033】実施例1 (フローインジェクション分析
法の感度) 〈装置〉フローインジェクション分析法のシステムは、
糖類分離カラム(3)を取り除いた以外は、図1の流路
図のように、下記の装置を接続して使用した。ペルオキ
シダーゼの基質溶液を流すポンプ(4)と、試料を送り
込むキャリアー液(糖類分離カラムを接続した場合は溶
離液)を流すポンプ(1)には、サヌキ(株)製のダブ
ルプランジャーポンプSNK DMX−2300−Tを
使用した。サンプル注入装置(2)としては、東ソー
(株)製のサンプルインジェクターAS−8010を使
用した。検出装置(7)としては、島津(株)製の検出
器(727nm)SPD−10AVと、日立製作所
(株)製のピーク面積の積算装置D−1500形クロマ
トノートJを、組み合わせて使用した。
法の感度) 〈装置〉フローインジェクション分析法のシステムは、
糖類分離カラム(3)を取り除いた以外は、図1の流路
図のように、下記の装置を接続して使用した。ペルオキ
シダーゼの基質溶液を流すポンプ(4)と、試料を送り
込むキャリアー液(糖類分離カラムを接続した場合は溶
離液)を流すポンプ(1)には、サヌキ(株)製のダブ
ルプランジャーポンプSNK DMX−2300−Tを
使用した。サンプル注入装置(2)としては、東ソー
(株)製のサンプルインジェクターAS−8010を使
用した。検出装置(7)としては、島津(株)製の検出
器(727nm)SPD−10AVと、日立製作所
(株)製のピーク面積の積算装置D−1500形クロマ
トノートJを、組み合わせて使用した。
【0034】〈リアクター〉キシリトールオキシダーゼ
(ストレプトミセスに属する微生物由来、比活性:4U
/mg蛋白)22.0U/mLの0.78mol/Lリ
ン酸2ナトリウム溶液3mLに、0.3gの TSKgel AF
-Epoxy Toyopearl 650(東ソー(株)製)を添加し、攪
拌しながら37℃で5時間反応させた。反応物をグラス
フィルター上に注ぎ、ゲルを蒸留水と1mol/Lの食
塩水で洗浄した。吸引して水を切ったゲルを67mmo
l/Lのリン酸緩衝液(pH7.2)に分散し、ポリア
セタール樹脂製のカラム(内径3mm×長さ30mm)
に充填し、D−ソルビトール酸化酵素を固定化したリア
クター(5)を調製した。
(ストレプトミセスに属する微生物由来、比活性:4U
/mg蛋白)22.0U/mLの0.78mol/Lリ
ン酸2ナトリウム溶液3mLに、0.3gの TSKgel AF
-Epoxy Toyopearl 650(東ソー(株)製)を添加し、攪
拌しながら37℃で5時間反応させた。反応物をグラス
フィルター上に注ぎ、ゲルを蒸留水と1mol/Lの食
塩水で洗浄した。吸引して水を切ったゲルを67mmo
l/Lのリン酸緩衝液(pH7.2)に分散し、ポリア
セタール樹脂製のカラム(内径3mm×長さ30mm)
に充填し、D−ソルビトール酸化酵素を固定化したリア
クター(5)を調製した。
【0035】一方、西洋わさびペルオキシダーゼ40m
gを0.3mol/Lの重炭酸ナトリウム溶液1.6m
Lに溶解し、60mmol/Lの過ヨウ素酸ナトリウム
溶液1.6mLと混合した。この液を攪拌しながら、室
温下で30分間反応後、10mmol/Lの重炭酸ナト
リウム緩衝液(pH9.5)を3回交換しながら4℃で
1晩透析した。この透析したペルオキシダーゼ溶液に、
水を吸引除去した TSKgel AF-Amino Toyopearl 650(東
ソー(株)製)2.4mLを添加し、攪拌しながら室温
下で4時間反応させた。反応物をグラスフィルター上に
注ぎ、ゲルを蒸留水と1mol/Lの食塩水で洗浄し
た。吸引して水を切ったゲルを0.15mol/Lの食
塩を含む0.1mol/Lのトリスの緩衝液(pH8.
5)に分散し、ポリアセタール樹脂製のカラム(内径2
mm×長さ20mm)に充填し、ペルオキシダーゼを固
定化したリアクター(6)を調製した。調製した2つの
リアクターは、D−ソルビトール酸化酵素を固定化した
リアクター(5)が上流に、ペルオキシダーゼを固定化
したリアクター(6)が下流になるように接続して使用
した。
gを0.3mol/Lの重炭酸ナトリウム溶液1.6m
Lに溶解し、60mmol/Lの過ヨウ素酸ナトリウム
溶液1.6mLと混合した。この液を攪拌しながら、室
温下で30分間反応後、10mmol/Lの重炭酸ナト
リウム緩衝液(pH9.5)を3回交換しながら4℃で
1晩透析した。この透析したペルオキシダーゼ溶液に、
水を吸引除去した TSKgel AF-Amino Toyopearl 650(東
ソー(株)製)2.4mLを添加し、攪拌しながら室温
下で4時間反応させた。反応物をグラスフィルター上に
注ぎ、ゲルを蒸留水と1mol/Lの食塩水で洗浄し
た。吸引して水を切ったゲルを0.15mol/Lの食
塩を含む0.1mol/Lのトリスの緩衝液(pH8.
5)に分散し、ポリアセタール樹脂製のカラム(内径2
mm×長さ20mm)に充填し、ペルオキシダーゼを固
定化したリアクター(6)を調製した。調製した2つの
リアクターは、D−ソルビトール酸化酵素を固定化した
リアクター(5)が上流に、ペルオキシダーゼを固定化
したリアクター(6)が下流になるように接続して使用
した。
【0036】〈測定〉ポンプ(1)からは、キャリアー
液として蒸留水を、ポンプ(4)からは、基質溶液とし
て7.5μmol/LのDA−64と0.04%のトリ
トンX−100を含む0.1mol/Lのトリス緩衝液
(pH7.5)を、それぞれ0.5mL/分の流速で流
した。このフローインジェクション系に、25mg/L
濃度のD−ソルビトール標準液を蒸留水で倍々希釈した
試料を、10μLずつオートサンプラーから注入し、D
−ソルビトールの検量線を作成するとともに、検出感度
を調べた。図2のように、検量線は良好な直線となり、
D−ソルビトールの定量が可能であることが分かった。
また、検出感度をSN比(シグナルノイズ比)1以上と
すれば、検出限界は0.2mg/Lであった。これは、
GC−MSやLC−MSに匹敵する感度であった。
液として蒸留水を、ポンプ(4)からは、基質溶液とし
て7.5μmol/LのDA−64と0.04%のトリ
トンX−100を含む0.1mol/Lのトリス緩衝液
(pH7.5)を、それぞれ0.5mL/分の流速で流
した。このフローインジェクション系に、25mg/L
濃度のD−ソルビトール標準液を蒸留水で倍々希釈した
試料を、10μLずつオートサンプラーから注入し、D
−ソルビトールの検量線を作成するとともに、検出感度
を調べた。図2のように、検量線は良好な直線となり、
D−ソルビトールの定量が可能であることが分かった。
また、検出感度をSN比(シグナルノイズ比)1以上と
すれば、検出限界は0.2mg/Lであった。これは、
GC−MSやLC−MSに匹敵する感度であった。
【0037】実施例2 (フローインジェクション分析
法の特異性) 100mg/L濃度の各種の糖類溶液を調製して、実施
例1のフローインジェクション分析法の系で測定し、特
異性をしらべた。表2のように、D−ソルビトール以外
にも、キシリトールやガラクチトール等、D−ソルビト
ールと類似構造を有する限られた範囲の直鎖ポリオール
とも強く反応した。しかし、D−グルコース等のアルド
ース、D−フルクトース等のケトース、1,5−アンヒ
ドログルシトール、myo−イノシトール等の環状ポリ
オール、グリセリン等の短鎖ポリオールとは反応しなか
った。したがって、D−ソルビトール以外に反応しうる
ポリオールを殆ど含まない食品や赤血球などの試料の測
定には、十分応用できることが分かる。
法の特異性) 100mg/L濃度の各種の糖類溶液を調製して、実施
例1のフローインジェクション分析法の系で測定し、特
異性をしらべた。表2のように、D−ソルビトール以外
にも、キシリトールやガラクチトール等、D−ソルビト
ールと類似構造を有する限られた範囲の直鎖ポリオール
とも強く反応した。しかし、D−グルコース等のアルド
ース、D−フルクトース等のケトース、1,5−アンヒ
ドログルシトール、myo−イノシトール等の環状ポリ
オール、グリセリン等の短鎖ポリオールとは反応しなか
った。したがって、D−ソルビトール以外に反応しうる
ポリオールを殆ど含まない食品や赤血球などの試料の測
定には、十分応用できることが分かる。
【0038】
【表2】
【0039】グリセロール、エリトリトール、リビトー
ル、L−アラビノース、D−リボース、D−キシロー
ス、D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクトー
ス、D−リブロース、D−キシルロース、D−フルクト
ース、D−プシコース、L−ソルボース、グルクロン
酸、マルトース、1,5−アンヒドログルシトール、m
yo−イノシトール、L−フコース、D−グルコサミ
ン、scyllo−イノシトール、epi−イノシトー
ルは検出されなかった。
ル、L−アラビノース、D−リボース、D−キシロー
ス、D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクトー
ス、D−リブロース、D−キシルロース、D−フルクト
ース、D−プシコース、L−ソルボース、グルクロン
酸、マルトース、1,5−アンヒドログルシトール、m
yo−イノシトール、L−フコース、D−グルコサミ
ン、scyllo−イノシトール、epi−イノシトー
ルは検出されなかった。
【0040】実施例3 (HPLCによる血清中のD−
ソルビトールの測定) HPLCは、糖類分離カラムとして昭和電工(株)製の
Shodex SUGAR SC1011(内径8mm×長さ300mm)
を、実施例1のフローインジェクション分析法の系に図
1の様に接続して行った。250μLの血清またはD−
ソルビトール10mg/L添加血清に、4.75mLの
エタノールを加えて攪拌後、遠心して沈殿物を除いた。
この上清液4.0mLを、遠心エバポレーターで乾固
後、蒸留水2.0mLで溶解して除蛋白血清を調製し
た。キャリア液の代わりに、溶離液の蒸留水を0.5m
L/分の流速で流し、サンプル注入装置から除蛋白血清
100μLを注入して、D−ソルビトールに対応するピ
ークの面積を測定した。
ソルビトールの測定) HPLCは、糖類分離カラムとして昭和電工(株)製の
Shodex SUGAR SC1011(内径8mm×長さ300mm)
を、実施例1のフローインジェクション分析法の系に図
1の様に接続して行った。250μLの血清またはD−
ソルビトール10mg/L添加血清に、4.75mLの
エタノールを加えて攪拌後、遠心して沈殿物を除いた。
この上清液4.0mLを、遠心エバポレーターで乾固
後、蒸留水2.0mLで溶解して除蛋白血清を調製し
た。キャリア液の代わりに、溶離液の蒸留水を0.5m
L/分の流速で流し、サンプル注入装置から除蛋白血清
100μLを注入して、D−ソルビトールに対応するピ
ークの面積を測定した。
【0041】血清中のD−ソルビトール濃度は、あらか
じめ標準液を使用して作成しておいたD−ソルビトール
の検量線(図3)から算出した。その結果をまとめ表3
に示した。また、分析例として、標準物質のクロマトグ
ラム(図4:キシリトールとD−ソルビトールの保持時
間は、それそれ37.65分と40.47分)と、健常
者Aの血清のクロマトグラム(図5)を、それぞれ図4
又は図5に示した。D−ソルビトールは、健常者の血清
には極わずかしか含まれていないことが知られている。
また、腎不全患者を想定したD−ソルビトール添加血清
での測定値は、ほぼ理論値に近い回収が得られた。この
ことから、この測定法は、信頼しうるD−ソルビトール
の測定法であることが示された。
じめ標準液を使用して作成しておいたD−ソルビトール
の検量線(図3)から算出した。その結果をまとめ表3
に示した。また、分析例として、標準物質のクロマトグ
ラム(図4:キシリトールとD−ソルビトールの保持時
間は、それそれ37.65分と40.47分)と、健常
者Aの血清のクロマトグラム(図5)を、それぞれ図4
又は図5に示した。D−ソルビトールは、健常者の血清
には極わずかしか含まれていないことが知られている。
また、腎不全患者を想定したD−ソルビトール添加血清
での測定値は、ほぼ理論値に近い回収が得られた。この
ことから、この測定法は、信頼しうるD−ソルビトール
の測定法であることが示された。
【0042】
【表3】
【0043】実施例4 (HPLCの例) HPLCは、糖類分離カラムとして日立製作所(株)製
の 3013N(ホウ酸形、内径4.6mm×長さ50mm)
を、実施例1のフローインジェクション分析法の系に図
1の様に接続して行った。キャリア液の代わりに、溶離
液の0.25mol/Lホウ酸(pH7.5)を1.0
mL/分の流速で流し、サンプル注入装置から、リアク
ターに反応性を有する各ポリオール標準物質の混合液
(表4)10μLを注入し、分離状況を調べた。図6の
ように、各ポリオールは、完全に分離されていた。
の 3013N(ホウ酸形、内径4.6mm×長さ50mm)
を、実施例1のフローインジェクション分析法の系に図
1の様に接続して行った。キャリア液の代わりに、溶離
液の0.25mol/Lホウ酸(pH7.5)を1.0
mL/分の流速で流し、サンプル注入装置から、リアク
ターに反応性を有する各ポリオール標準物質の混合液
(表4)10μLを注入し、分離状況を調べた。図6の
ように、各ポリオールは、完全に分離されていた。
【0044】
【表4】
【0045】実施例5 (HPLCの例) HPLCは、糖類分離カラムとして昭和電工(株)製の
Shodex SUGAR SP1010(内径6mm×長さ100mm)
を、実施例1のフローインジェクション分析法の系に図
1の様に接続して行った。キャリア液の代わりに、溶離
液の蒸留水を0.5mL/分の流速で流し、サンプル注
入装置から、リアクターに反応性を有する各ポリオール
の標準物質の混合液(表5)10μLを注入し、分離状
況を調べた。図7のように、各ポリオールは、D−ソル
ビトールから完全に分離されていた。また、実施例3と
同様に、除蛋白血清の測定を行ったところ、実施例3と
同様の結果が得られた。
Shodex SUGAR SP1010(内径6mm×長さ100mm)
を、実施例1のフローインジェクション分析法の系に図
1の様に接続して行った。キャリア液の代わりに、溶離
液の蒸留水を0.5mL/分の流速で流し、サンプル注
入装置から、リアクターに反応性を有する各ポリオール
の標準物質の混合液(表5)10μLを注入し、分離状
況を調べた。図7のように、各ポリオールは、D−ソル
ビトールから完全に分離されていた。また、実施例3と
同様に、除蛋白血清の測定を行ったところ、実施例3と
同様の結果が得られた。
【0046】
【表5】
【0047】実施例6 (HPLCの例) 実施例5のHPLCの系で、サンプル注入装置と糖類分
離カラムの間に、クリーンアップカラムとして東ソー
(株)製の QAE Toyopearl 550C (Cl形、内径6mm×
長さ60mm)を新たに設け、血清を直接分析できる様
にした。D−ソルビトールとガラクチトールの標準物質
を添加した健常者血清20μLを、サンプル注入装置か
ら直接注入し、分離状況を調べた。図9のように、クリ
ーンアップカラムの導入によって、血清中の成分に由来
すると思われるクリーンアップカラム無しのときに発生
する負の妨害ピーク(図8)は完全に除去された。
離カラムの間に、クリーンアップカラムとして東ソー
(株)製の QAE Toyopearl 550C (Cl形、内径6mm×
長さ60mm)を新たに設け、血清を直接分析できる様
にした。D−ソルビトールとガラクチトールの標準物質
を添加した健常者血清20μLを、サンプル注入装置か
ら直接注入し、分離状況を調べた。図9のように、クリ
ーンアップカラムの導入によって、血清中の成分に由来
すると思われるクリーンアップカラム無しのときに発生
する負の妨害ピーク(図8)は完全に除去された。
【0048】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、血清や尿
などの生体試料を対象として、複雑な前処理操作を必要
とせずに、簡便で高感度なD−ソルビトールの臨床的測
定方法が提供される。
などの生体試料を対象として、複雑な前処理操作を必要
とせずに、簡便で高感度なD−ソルビトールの臨床的測
定方法が提供される。
【図1】フローインジェクション分析法の具体例であ
る。
る。
【図2】実施例1によるD−ソルビトールの検量線であ
る。
る。
【図3】実施例3によるD−ソルビトールの検量線であ
る。
る。
【図4】実施例3による標準物質の分析例のクロマトグ
ラムである。
ラムである。
【図5】実施例3による健常者Aの血清分析例のクロマ
トグラムである。
トグラムである。
【図6】実施例4による各ポリオールの分離クロマトグ
ラムである。
ラムである。
【図7】実施例5による各ポリオールの分離クロマトグ
ラムである。
ラムである。
【図8】実施例6によるクリーンアップカラム無しの場
合の血清のクロマトグラムである。
合の血清のクロマトグラムである。
【図9】実施例6によるクリーンアップカラムを導入し
た場合の血清のクロマトグラムである。
た場合の血清のクロマトグラムである。
1:キャリアー液または溶離液を流すポンプ 2:オートサンプラーとインジェクター 3:糖類分離カラム 4:ペルオキシダーゼの基質溶液を流すポンプ 5:D−ソルビトール酸化酵素を固定化したリアクター 6:ペルオキシダーゼを固定化したリアクター 7:吸光度検出器と記録計やデータ処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薮内 正彦 東京都練馬区小竹町1−40−5 (72)発明者 池本 昌弘 広島県福山市南手城町2−30−12 (72)発明者 岡本 英里 広島県福山市柳津町2271−142 (72)発明者 黒田 雅子 広島県福山市桜馬場町10−4
Claims (5)
- 【請求項1】 生体試料中のD−ソルビトールをフロー
インジェクション分析法により定量する際に、D−ソル
ビトール酸化酵素とペルオキシダーゼを固定化したリア
クターを使用することを特徴とするD−ソルビトールの
測定方法。 - 【請求項2】 D−ソルビトール酸化酵素が、ソルビト
ールオキシダーゼ、キシリトールオキシダーゼ又はマン
ニトールオキシダーゼである請求項1記載の測定方法。 - 【請求項3】 リアクターに、D−ソルビトール含有液
と、過酸化水素発色基質としてロイコ型の色原体を含む
溶液を流し、比色法によりD−ソルビトールを定量する
請求項1又は請求項2記載の測定方法。 - 【請求項4】 生体試料を、予め糖類分離カラムを通し
た後、リアクターに供給する請求項1、2又は3記載の
測定方法。 - 【請求項5】 D−ソルビトール酸化酵素とペルオキシ
ダーゼを固定化したリアクター。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20043095A JPH0923897A (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | D−ソルビトールの測定方法およびそのリアクター |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20043095A JPH0923897A (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | D−ソルビトールの測定方法およびそのリアクター |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0923897A true JPH0923897A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=16424174
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20043095A Withdrawn JPH0923897A (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | D−ソルビトールの測定方法およびそのリアクター |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0923897A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005348630A (ja) * | 2004-06-09 | 2005-12-22 | Univ Nagoya | 赤血球中ポリアミンの測定方法、診断方法、赤血球中ポリアミンの測定用キット |
| WO2013018609A1 (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | 協和メデックス株式会社 | スフィンゴミエリンの測定方法及び測定用キット |
-
1995
- 1995-07-13 JP JP20043095A patent/JPH0923897A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005348630A (ja) * | 2004-06-09 | 2005-12-22 | Univ Nagoya | 赤血球中ポリアミンの測定方法、診断方法、赤血球中ポリアミンの測定用キット |
| WO2013018609A1 (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | 協和メデックス株式会社 | スフィンゴミエリンの測定方法及び測定用キット |
| JPWO2013018609A1 (ja) * | 2011-07-29 | 2015-03-05 | 協和メデックス株式会社 | スフィンゴミエリンの測定方法及び測定用キット |
| US9051600B2 (en) | 2011-07-29 | 2015-06-09 | Kyowa Medex Co., Ltd. | Sphingomyelin measurement method using sequential phospholipase D reactions |
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