JPH09241060A - 熱可塑性セメント成形体の成形方法 - Google Patents
熱可塑性セメント成形体の成形方法Info
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- JPH09241060A JPH09241060A JP4772196A JP4772196A JPH09241060A JP H09241060 A JPH09241060 A JP H09241060A JP 4772196 A JP4772196 A JP 4772196A JP 4772196 A JP4772196 A JP 4772196A JP H09241060 A JPH09241060 A JP H09241060A
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
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Abstract
(57)【要約】
【課題】セメントと熱可塑性樹脂との中間的な物性を有
し、安定した機械的強度を有し、全体に物性が均質な熱
可塑性セメント成形体の成形方法を提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂、セメント及び水を混合して
得た配合物を養生し、養生中の配合物におけるセメント
の水和率が20〜60%の範囲にあるときに、配合物を
熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱成形する。
し、安定した機械的強度を有し、全体に物性が均質な熱
可塑性セメント成形体の成形方法を提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂、セメント及び水を混合して
得た配合物を養生し、養生中の配合物におけるセメント
の水和率が20〜60%の範囲にあるときに、配合物を
熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱成形する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱可塑性セメン
ト成形体の成形方法、さらに詳しくは熱可塑性樹脂とセ
メントを主成分とし両者の中間的な物性を備えた、建築
用材料や土木用材料などの用途に適した熱可塑性セメン
ト成形体の成形方法に関する。
ト成形体の成形方法、さらに詳しくは熱可塑性樹脂とセ
メントを主成分とし両者の中間的な物性を備えた、建築
用材料や土木用材料などの用途に適した熱可塑性セメン
ト成形体の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、セメント系の成形体、例えば板状
体、ブロック体、その他の形態からなる建築用、土木用
の材料として、主成分であるセメントに熱可塑性樹脂を
混合し加熱成形したのち、これを水により養生し硬化さ
せて得た、いわゆる熱可塑性セメント成形体が賞用され
ている。この成形体は、セメント材の本来の物性に加
え、曲げ強度、圧縮強度が向上し、変形、収縮、亀裂な
どの欠陥が少なくなり、とりわけ成形体中への外部水の
侵入を防ぎ凍結融解に対する抵抗性が高められるなどの
利点を有する反面、その成形工程中の水和によるセメン
トの養生工程が、セメントと熱可塑性樹脂との混合物を
熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱成形して得た
中間成形物を水中に浸漬する方法からなる、いわゆる後
水和方式によるものであるから、成形体の部位、例えば
表層部と内部とで水和の度合にばらつきを生じ、均質な
物性が得られないという欠点がある。このような成形方
法としては、例えば特開平4−114978号公報を挙
げることができる。
体、ブロック体、その他の形態からなる建築用、土木用
の材料として、主成分であるセメントに熱可塑性樹脂を
混合し加熱成形したのち、これを水により養生し硬化さ
せて得た、いわゆる熱可塑性セメント成形体が賞用され
ている。この成形体は、セメント材の本来の物性に加
え、曲げ強度、圧縮強度が向上し、変形、収縮、亀裂な
どの欠陥が少なくなり、とりわけ成形体中への外部水の
侵入を防ぎ凍結融解に対する抵抗性が高められるなどの
利点を有する反面、その成形工程中の水和によるセメン
トの養生工程が、セメントと熱可塑性樹脂との混合物を
熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱成形して得た
中間成形物を水中に浸漬する方法からなる、いわゆる後
水和方式によるものであるから、成形体の部位、例えば
表層部と内部とで水和の度合にばらつきを生じ、均質な
物性が得られないという欠点がある。このような成形方
法としては、例えば特開平4−114978号公報を挙
げることができる。
【0003】また、上記の後水和方式による熱可塑性セ
メント成形体の成形技術を改良した成形方法として、主
成分である熱可塑性樹脂とセメントに、さらに親水性物
質を添加して熱可塑性セメント成形体を得る方法が知ら
れている。この方法は、その成形工程中の水和によるセ
メントの養生工程が、セメントと予め親水性物質を相溶
化させた熱可塑性樹脂との混合物を加熱成形したのちの
中間成形物を水中に浸漬するものであり、添加された親
水性物質によって熱可塑性樹脂に水濡れ性を与え、養生
工程で水和を効率的におこなわせるという点では有効で
あるが、所期する形状によってはセメントの硬化が部分
的に過不足となり、必ずしも十分かつ均質な物性が得ら
れない。このような成形方法としては、例えば特開平7
−10626号公報が挙げられる。
メント成形体の成形技術を改良した成形方法として、主
成分である熱可塑性樹脂とセメントに、さらに親水性物
質を添加して熱可塑性セメント成形体を得る方法が知ら
れている。この方法は、その成形工程中の水和によるセ
メントの養生工程が、セメントと予め親水性物質を相溶
化させた熱可塑性樹脂との混合物を加熱成形したのちの
中間成形物を水中に浸漬するものであり、添加された親
水性物質によって熱可塑性樹脂に水濡れ性を与え、養生
工程で水和を効率的におこなわせるという点では有効で
あるが、所期する形状によってはセメントの硬化が部分
的に過不足となり、必ずしも十分かつ均質な物性が得ら
れない。このような成形方法としては、例えば特開平7
−10626号公報が挙げられる。
【0004】さらにまた、上記のような問題を解決する
目的で、熱可塑性樹脂とセメントを主体とした混合物に
予め一定量の水を添加して混合し、まず水をセメントの
結合水としてセメントに水和させたのち、混合物を熱可
塑性プラスチックの溶融温度以上の温度で加熱成形す
る、いわゆる先水和方式による方法、あるいは、この方
法において水をセメントに水和させる際に、混合物中の
水が著しく蒸発揮散しない程度の温度に加熱して水和を
促進させ、その後混合物を熱可塑性樹脂の溶融温度以上
の温度で加熱成形するという方法が一部に提案されてい
る。これらの方法によれば、成形体の形状による硬化の
部分的な過不足は補われ、比較的均質な物性の熱可塑性
セメント成形体が得られが、しかし機械的強度の程度と
均質性の点ではなお不十分となる場合がある。
目的で、熱可塑性樹脂とセメントを主体とした混合物に
予め一定量の水を添加して混合し、まず水をセメントの
結合水としてセメントに水和させたのち、混合物を熱可
塑性プラスチックの溶融温度以上の温度で加熱成形す
る、いわゆる先水和方式による方法、あるいは、この方
法において水をセメントに水和させる際に、混合物中の
水が著しく蒸発揮散しない程度の温度に加熱して水和を
促進させ、その後混合物を熱可塑性樹脂の溶融温度以上
の温度で加熱成形するという方法が一部に提案されてい
る。これらの方法によれば、成形体の形状による硬化の
部分的な過不足は補われ、比較的均質な物性の熱可塑性
セメント成形体が得られが、しかし機械的強度の程度と
均質性の点ではなお不十分となる場合がある。
【0005】この発明者らは、上記のような従来の問題
点に鑑み鋭意研究した結果、この種の熱可塑性セメント
成形体の成形においては、単にセメントの水和を促進し
無闇に水和率を高めればよいというものではなく、熱可
塑性樹脂とセメントと水とを混合して養生したのち加熱
成形する先水和方式の成形方法において、混合物の養生
中におけるセメントの水和率がある一定の程よい範囲内
にあるときに、混合物を加熱成形すれば、物性が均質
で、満足する機械的強度を有する熱可塑性セメント成形
体が得られ、しかも成形操作自体が容易となることを見
出し、この発明を完成した。
点に鑑み鋭意研究した結果、この種の熱可塑性セメント
成形体の成形においては、単にセメントの水和を促進し
無闇に水和率を高めればよいというものではなく、熱可
塑性樹脂とセメントと水とを混合して養生したのち加熱
成形する先水和方式の成形方法において、混合物の養生
中におけるセメントの水和率がある一定の程よい範囲内
にあるときに、混合物を加熱成形すれば、物性が均質
で、満足する機械的強度を有する熱可塑性セメント成形
体が得られ、しかも成形操作自体が容易となることを見
出し、この発明を完成した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、この発明
は、上記のような背景のもとに、原理的には一部に提案
されている前記の先水和方式による熱可塑性セメント成
形体の成形方法を利用しつつ、熱可塑性樹脂とセメント
との中間的な物性を備えるとともに、物性が均質で安定
した機械的強度を有する熱可塑性セメント成形体の成形
方法を提供することを目的とする。
は、上記のような背景のもとに、原理的には一部に提案
されている前記の先水和方式による熱可塑性セメント成
形体の成形方法を利用しつつ、熱可塑性樹脂とセメント
との中間的な物性を備えるとともに、物性が均質で安定
した機械的強度を有する熱可塑性セメント成形体の成形
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的において、こ
の発明は、熱可塑性樹脂と、水硬性セメントと、水とを
混合し、この混合物の養生中において、セメントの水和
率が20〜60%の範囲にあるときに、前記熱可塑性樹
脂の溶融温度以上の温度で加熱成形することを特徴とす
る熱可塑性セメント成形体の成形方法を要旨とする。
の発明は、熱可塑性樹脂と、水硬性セメントと、水とを
混合し、この混合物の養生中において、セメントの水和
率が20〜60%の範囲にあるときに、前記熱可塑性樹
脂の溶融温度以上の温度で加熱成形することを特徴とす
る熱可塑性セメント成形体の成形方法を要旨とする。
【0008】ところで、セメントの水和率は、正確に
は、水添加前の未水和セメントの量から、水添加後のセ
メント硬化体中の未水和セメントの量を差し引いた量よ
り算出されるべきであるが、セメントは、通常数種の水
硬性鉱物の混合物からなり、その各水硬性鉱物の反応速
度や反応過程が各々異なるなどの理由で、セメント全体
の反応系から直接的に水和セメントの量を測定すること
ははなはだ困難である。
は、水添加前の未水和セメントの量から、水添加後のセ
メント硬化体中の未水和セメントの量を差し引いた量よ
り算出されるべきであるが、セメントは、通常数種の水
硬性鉱物の混合物からなり、その各水硬性鉱物の反応速
度や反応過程が各々異なるなどの理由で、セメント全体
の反応系から直接的に水和セメントの量を測定すること
ははなはだ困難である。
【0009】そこで、この発明においては、セメントの
水和率として、セメントの結合水量から求める見掛けの
水和率を用いることとした。すなわち、セメント養生前
に添加した自由水量とセメント養生中の自由水量との差
を結合水量Wbとし、この結合水量Wbを、セメントが
完全水和したと見做したときの結合水量Waで除した値
を100分率で表した、以下の式によるものとする。
水和率として、セメントの結合水量から求める見掛けの
水和率を用いることとした。すなわち、セメント養生前
に添加した自由水量とセメント養生中の自由水量との差
を結合水量Wbとし、この結合水量Wbを、セメントが
完全水和したと見做したときの結合水量Waで除した値
を100分率で表した、以下の式によるものとする。
【0010】 結合水量Wb=養生前の自由水量−養生中の自由水量 水和率W(%) =(結合水量Wb/結合水量Wa)×10
0 注.結合水量Waは、水・セメント比0.7、温度20
℃、材令91日の養生条件のもとで水和したときのセメ
ントの結合水量をいう。
0 注.結合水量Waは、水・セメント比0.7、温度20
℃、材令91日の養生条件のもとで水和したときのセメ
ントの結合水量をいう。
【0011】上記の、結合水量からセメントの水和率を
測定する方法は、「第2回セメント及びコンクリートに
関する国際シンポジウム(1989年、北京)」(Vo
l.1、p314−330)に示されており、これによ
れば、ドライアイスの凝固点−78℃の水蒸気分圧
(4.1×10-4mmHg)で乾燥させる、いわゆるD
乾燥をしたセメントを、水・セメント比が0.7(4
1.2重量%)、温度20℃、材令91日の養生条件で
水和させたセメントは、ほぼ完全に水和していると見做
すことができて、この完全水和時の結合水量を100%
とすると、見掛け上の結合水量から判定した水和率が求
められること、さらに105℃以上で加熱した場合にペ
ースト部に残留する水は比較的D乾燥に近いことが示さ
れてれている。したがって、この発明においては、前記
水和率の測定に、かかる公知の測定手段を利用するもの
である。
測定する方法は、「第2回セメント及びコンクリートに
関する国際シンポジウム(1989年、北京)」(Vo
l.1、p314−330)に示されており、これによ
れば、ドライアイスの凝固点−78℃の水蒸気分圧
(4.1×10-4mmHg)で乾燥させる、いわゆるD
乾燥をしたセメントを、水・セメント比が0.7(4
1.2重量%)、温度20℃、材令91日の養生条件で
水和させたセメントは、ほぼ完全に水和していると見做
すことができて、この完全水和時の結合水量を100%
とすると、見掛け上の結合水量から判定した水和率が求
められること、さらに105℃以上で加熱した場合にペ
ースト部に残留する水は比較的D乾燥に近いことが示さ
れてれている。したがって、この発明においては、前記
水和率の測定に、かかる公知の測定手段を利用するもの
である。
【0012】ここで、基準となる上記結合水量Waとし
て、所期の熱可塑性セメント成形体に応じた各々の混合
物について、予め前記完全水和時の結合水量を求めてこ
れに当て、さらに結合水量Wbとして、各々のセメント
配合物毎の養生条件下における養生中のセメント混合物
について、これを105℃に加熱した際の水の蒸発減量
を測定し、その測定値を養生に先だって添加した自由水
量から差し引いた水量をこれに当てる。そして、結合水
量Waを結合水量Wbで除した値を100分率で表し、
水和率W%とする。
て、所期の熱可塑性セメント成形体に応じた各々の混合
物について、予め前記完全水和時の結合水量を求めてこ
れに当て、さらに結合水量Wbとして、各々のセメント
配合物毎の養生条件下における養生中のセメント混合物
について、これを105℃に加熱した際の水の蒸発減量
を測定し、その測定値を養生に先だって添加した自由水
量から差し引いた水量をこれに当てる。そして、結合水
量Waを結合水量Wbで除した値を100分率で表し、
水和率W%とする。
【0013】したがって、この発明の実施に当たって
は、熱可塑性セメント成形体用の養生中の混合物につい
て、上記一定条件で蒸発揮散させた自由水量から混合物
中のセメントの水和率Wを算出し、この水和率Wが20
〜60%の範囲にあるときに、混合物を混合物中の熱可
塑性樹脂の溶融温度以上の温度に加熱して成形するもの
である。
は、熱可塑性セメント成形体用の養生中の混合物につい
て、上記一定条件で蒸発揮散させた自由水量から混合物
中のセメントの水和率Wを算出し、この水和率Wが20
〜60%の範囲にあるときに、混合物を混合物中の熱可
塑性樹脂の溶融温度以上の温度に加熱して成形するもの
である。
【0014】つぎに、この発明に用いられる熱可塑性樹
脂について述べると、熱可塑性樹脂は加熱により溶融可
能なものであればとくに限定されず、熱可塑性樹脂の全
種類を適用可能である。また、熱可塑性樹脂は同種のも
のに限らず、異種のものと混合して使用してもよい。さ
らにまた、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混在した、い
わゆる合成樹脂廃材から、熱硬化性樹脂、金属、土、
砂、その他のゴミ、異物を大まかに選別除去した残りの
熱可塑性樹脂主体の合成樹脂廃材であっても適用可能で
ある。ただし、所期する成形体の物性によっては、その
目的とする物性に適合した性質の熱可塑性樹脂を慎重に
選択することが望ましく、例えば硬質樹脂材料と軟質樹
脂材料を混用するような場合には、これらの熱可塑性樹
脂と所期する成形体の用途との適合性に十分な配慮を必
要とする。以下、主な熱可塑性樹脂を具体的に列挙する
と、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
エチレン−ビニルアセテート共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル
−アクリルゴム−スチレン共重合体、アクリロニトリル
−EPDM−スチレン共重合体、アクリロニトリル−塩
素化ポリエチレン−スチレン共重合体、メチルメタクリ
レート−ブタジエン−スチレン共重合体、エチレン−塩
化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリオ
レフィン−ブタジエン共重合体、ポリアセタール、ポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ウレタ
ン系熱可塑性エラストマー、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、液晶ポ
リマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポエーテルケト
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフ
ォン、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系
熱可塑性エラストマー、ポリエステル系エラストマー、
ポリアミド系エラストマー、ポリブタジエン系エラスト
マー、塩化ビニル系エラストマー、アスファルトなどで
ある。
脂について述べると、熱可塑性樹脂は加熱により溶融可
能なものであればとくに限定されず、熱可塑性樹脂の全
種類を適用可能である。また、熱可塑性樹脂は同種のも
のに限らず、異種のものと混合して使用してもよい。さ
らにまた、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混在した、い
わゆる合成樹脂廃材から、熱硬化性樹脂、金属、土、
砂、その他のゴミ、異物を大まかに選別除去した残りの
熱可塑性樹脂主体の合成樹脂廃材であっても適用可能で
ある。ただし、所期する成形体の物性によっては、その
目的とする物性に適合した性質の熱可塑性樹脂を慎重に
選択することが望ましく、例えば硬質樹脂材料と軟質樹
脂材料を混用するような場合には、これらの熱可塑性樹
脂と所期する成形体の用途との適合性に十分な配慮を必
要とする。以下、主な熱可塑性樹脂を具体的に列挙する
と、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
エチレン−ビニルアセテート共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル
−アクリルゴム−スチレン共重合体、アクリロニトリル
−EPDM−スチレン共重合体、アクリロニトリル−塩
素化ポリエチレン−スチレン共重合体、メチルメタクリ
レート−ブタジエン−スチレン共重合体、エチレン−塩
化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリオ
レフィン−ブタジエン共重合体、ポリアセタール、ポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ウレタ
ン系熱可塑性エラストマー、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、液晶ポ
リマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポエーテルケト
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフ
ォン、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系
熱可塑性エラストマー、ポリエステル系エラストマー、
ポリアミド系エラストマー、ポリブタジエン系エラスト
マー、塩化ビニル系エラストマー、アスファルトなどで
ある。
【0015】さらに、この発明で用いられるセメントに
ついては、主として水硬性セメントであり、例えば普通
ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュ
セメント、白色セメント等のポルトランドセメント系の
水硬性セメント、またアウイン系の超早強セメント、ア
ルミナセメント、オキシクロライドセメント、耐酸セメ
ント、石膏等の水硬性セメントであり、また2成分以上
の成分からなり、水によって反応して水硬性となるよう
な成分、例えば活性シリカと水酸化カルシウム、活性ア
ルミナと水酸化カルシウムも適用可能であり、さらにま
た上記各セメントの2種以上を混合して適用することも
可能である。
ついては、主として水硬性セメントであり、例えば普通
ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュ
セメント、白色セメント等のポルトランドセメント系の
水硬性セメント、またアウイン系の超早強セメント、ア
ルミナセメント、オキシクロライドセメント、耐酸セメ
ント、石膏等の水硬性セメントであり、また2成分以上
の成分からなり、水によって反応して水硬性となるよう
な成分、例えば活性シリカと水酸化カルシウム、活性ア
ルミナと水酸化カルシウムも適用可能であり、さらにま
た上記各セメントの2種以上を混合して適用することも
可能である。
【0016】この発明においては、熱可塑性樹脂及びセ
メントのほかに、必要に応じて親水性物質を用いること
ができる。これは、熱可塑性樹脂に親水性を付与する役
目をする物質であり、例えばポリエチレンオキサイド、
ポリプロピレンオキサイド等のポリオレフィン系オキサ
イドや、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等の多価アルコールの一
種または2種以上の混合物もしくはこれらの共重合体、
ポリプロピレングリコールを含む誘導体、例えばポリウ
レタンプレポリマーを含む又は界面活性剤中非イオン界
面活性剤とその原料であるポリオキシエチレンアルキル
エーテル類と多価アルコールのポリオキシエチレンアル
キルエーテル類、ポエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、多価アルコールのエステル類が挙げられる。
メントのほかに、必要に応じて親水性物質を用いること
ができる。これは、熱可塑性樹脂に親水性を付与する役
目をする物質であり、例えばポリエチレンオキサイド、
ポリプロピレンオキサイド等のポリオレフィン系オキサ
イドや、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等の多価アルコールの一
種または2種以上の混合物もしくはこれらの共重合体、
ポリプロピレングリコールを含む誘導体、例えばポリウ
レタンプレポリマーを含む又は界面活性剤中非イオン界
面活性剤とその原料であるポリオキシエチレンアルキル
エーテル類と多価アルコールのポリオキシエチレンアル
キルエーテル類、ポエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、多価アルコールのエステル類が挙げられる。
【0017】ついで、この発明の主成分である熱可塑性
樹脂、セメント及び水の量について述べると、熱可塑性
樹脂100重量部と、セメント50〜900重量部の混
合物に、水をセメント量に対して10〜70重量%、好
ましくは20〜40重量%添加する。また必要に応じ
て、親水性物質を熱可塑性樹脂100重量部に対して
0.1〜20重量部添加する。この場合、親水性物質
は、最終に得られる成形体の物性を均質にするために、
予め熱可塑性樹脂に相溶させておくことが望ましい。
樹脂、セメント及び水の量について述べると、熱可塑性
樹脂100重量部と、セメント50〜900重量部の混
合物に、水をセメント量に対して10〜70重量%、好
ましくは20〜40重量%添加する。また必要に応じ
て、親水性物質を熱可塑性樹脂100重量部に対して
0.1〜20重量部添加する。この場合、親水性物質
は、最終に得られる成形体の物性を均質にするために、
予め熱可塑性樹脂に相溶させておくことが望ましい。
【0018】また、この発明におけるセメントの水和率
は、主成分の熱可塑性樹脂、セメント及び水からなる混
合物Nの養生操作を終えて、熱可塑性樹脂の溶融温度以
上の温度で加熱成形を開始するときのセメントの水和率
であり、この値Wが20〜60%の範囲である。この場
合、セメントの水和率Wが20%未満では、加熱混練中
に未水和で残る自由水が水蒸気となって激しく蒸発し、
加熱混練の作業に支障をきたすだけでなく、得られる成
形体の機械的強度は、未水和のセメントによる場合と同
程度に、極めて低いものとなる。また、水和率が60%
を超えると、養生時に混合物が塊状になり、加熱成形に
おいて機械負荷が過剰で操作不能となったりあるいは機
械を損傷するといった問題が生ずる。この場合、塊状と
なった混合物を粉砕機で微粒状に粉砕すると、以後の加
熱成形が可能とはなるが、得られる成形体の機械的強度
は低く、未水和のセメントによる場合と同程度の機械的
強度しか得られない。したがって、好ましくは水和率W
が30〜40%の範囲にあるときに加熱成形するのが望
ましい。
は、主成分の熱可塑性樹脂、セメント及び水からなる混
合物Nの養生操作を終えて、熱可塑性樹脂の溶融温度以
上の温度で加熱成形を開始するときのセメントの水和率
であり、この値Wが20〜60%の範囲である。この場
合、セメントの水和率Wが20%未満では、加熱混練中
に未水和で残る自由水が水蒸気となって激しく蒸発し、
加熱混練の作業に支障をきたすだけでなく、得られる成
形体の機械的強度は、未水和のセメントによる場合と同
程度に、極めて低いものとなる。また、水和率が60%
を超えると、養生時に混合物が塊状になり、加熱成形に
おいて機械負荷が過剰で操作不能となったりあるいは機
械を損傷するといった問題が生ずる。この場合、塊状と
なった混合物を粉砕機で微粒状に粉砕すると、以後の加
熱成形が可能とはなるが、得られる成形体の機械的強度
は低く、未水和のセメントによる場合と同程度の機械的
強度しか得られない。したがって、好ましくは水和率W
が30〜40%の範囲にあるときに加熱成形するのが望
ましい。
【0019】また、混合物の養生に際しては、主成分で
ある熱可塑性樹脂、セメント及び水が同時に混合され、
互いに混在する状態にして養生を進めるが、予めセメン
トのみに水を添加して部分水和したのち、これを熱可塑
性樹脂及び水と混合して養生することもできる。また、
養生中の混合物は、熱可塑性樹脂の熱変形温度以下の温
度範囲で加熱するとことができる。このように、主成分
を同時に混在させて養生すること、養生中に加熱するこ
とは、養生時間を短縮し、また熱可塑性セメント成形体
の機械的強度を高めるのに有効である。ただし、いずれ
においても養生による過剰の水和は避けなければならな
い。
ある熱可塑性樹脂、セメント及び水が同時に混合され、
互いに混在する状態にして養生を進めるが、予めセメン
トのみに水を添加して部分水和したのち、これを熱可塑
性樹脂及び水と混合して養生することもできる。また、
養生中の混合物は、熱可塑性樹脂の熱変形温度以下の温
度範囲で加熱するとことができる。このように、主成分
を同時に混在させて養生すること、養生中に加熱するこ
とは、養生時間を短縮し、また熱可塑性セメント成形体
の機械的強度を高めるのに有効である。ただし、いずれ
においても養生による過剰の水和は避けなければならな
い。
【0020】つぎに、この発明における混合及び加熱成
形手段について述べると、まず熱可塑性樹脂とセメント
と水を混合するための手段としては、一般に使用される
モルタル用のミキサー、またはブレンダーが適用され
る。この場合、上記主成分以外の後述の添加物との混合
度合をよくするために、熱可塑性樹脂の溶融温度未満の
温度、好ましくは熱変形温度未満の温度に加熱してもよ
い。さらに、養生後の前記混合物を加熱成形する手段と
しては、使用する熱可塑性樹脂の種類、混合割合、添加
物の種類と量等によって発現する、混合物の加熱成形時
における熱的性質に適合する手段であれば、熱可塑性樹
脂の加熱成形手段としての全ての公知の手段を選択する
ことができ、射出成形、押出成形、プレス成形、圧縮成
形等の成形方法が適用できる。例えば、プレス成形で
は、まず加熱混練用の装置として通常の熱可塑性樹脂の
混練に利用されるミキシングロールにより、前記混合物
を熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱混練してこ
れをシート状に圧延したのち、さらにこのシートを単層
でまたは積層状態としてプレス機を使用し加熱しながら
圧縮成形することにより、板状の熱可塑性セメント成形
体を得るのである。加熱成形における加熱温度は、使用
する熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度とすることが必
須であるが、さらに混合物の各成分の種類、混合割合、
加熱成形手段などに合わせて設定温度を変化させること
ができる。例えば熱可塑性樹脂が塩化ビニル樹脂である
場合は、プレス機による加熱成形温度を120〜180
℃の範囲の温度とする。
形手段について述べると、まず熱可塑性樹脂とセメント
と水を混合するための手段としては、一般に使用される
モルタル用のミキサー、またはブレンダーが適用され
る。この場合、上記主成分以外の後述の添加物との混合
度合をよくするために、熱可塑性樹脂の溶融温度未満の
温度、好ましくは熱変形温度未満の温度に加熱してもよ
い。さらに、養生後の前記混合物を加熱成形する手段と
しては、使用する熱可塑性樹脂の種類、混合割合、添加
物の種類と量等によって発現する、混合物の加熱成形時
における熱的性質に適合する手段であれば、熱可塑性樹
脂の加熱成形手段としての全ての公知の手段を選択する
ことができ、射出成形、押出成形、プレス成形、圧縮成
形等の成形方法が適用できる。例えば、プレス成形で
は、まず加熱混練用の装置として通常の熱可塑性樹脂の
混練に利用されるミキシングロールにより、前記混合物
を熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱混練してこ
れをシート状に圧延したのち、さらにこのシートを単層
でまたは積層状態としてプレス機を使用し加熱しながら
圧縮成形することにより、板状の熱可塑性セメント成形
体を得るのである。加熱成形における加熱温度は、使用
する熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度とすることが必
須であるが、さらに混合物の各成分の種類、混合割合、
加熱成形手段などに合わせて設定温度を変化させること
ができる。例えば熱可塑性樹脂が塩化ビニル樹脂である
場合は、プレス機による加熱成形温度を120〜180
℃の範囲の温度とする。
【0021】なお、この発明の熱可塑性セメントは、熱
可塑性樹脂、セメント及び水を主成分とし、必要に応じ
親水性物質、コンクリート用膨脹剤を添加するほか、セ
メントの脆性を改良するためにガラス繊維、金属繊維等
を上記成分の混合物に添加したり、あるいはガラスネッ
ト、金属ネット等を上記成分の混合物と共に積層して成
形体とすることも可能である。また、用途に応じて、各
種の発泡剤、顔料、光安定剤、熱安定剤等を添加しても
よい。
可塑性樹脂、セメント及び水を主成分とし、必要に応じ
親水性物質、コンクリート用膨脹剤を添加するほか、セ
メントの脆性を改良するためにガラス繊維、金属繊維等
を上記成分の混合物に添加したり、あるいはガラスネッ
ト、金属ネット等を上記成分の混合物と共に積層して成
形体とすることも可能である。また、用途に応じて、各
種の発泡剤、顔料、光安定剤、熱安定剤等を添加しても
よい。
【0022】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。なお、各実施例によって得られる熱可塑性セメント
成形体の評価は、物性については引張強度(N/m
m2 )、破断伸び(%)、曲げ強度(N/mm2 )、曲
げ弾性率(N/mm2 )及びビカット軟化温度(℃)と
し、その試験方法は、引張試験:JIS K7113、
曲げ試験:JIS K7203、ビカット軟化温度測
定:JIS K7206( (A)は1kg荷重、 (B)は5
kg荷重)とした。
る。なお、各実施例によって得られる熱可塑性セメント
成形体の評価は、物性については引張強度(N/m
m2 )、破断伸び(%)、曲げ強度(N/mm2 )、曲
げ弾性率(N/mm2 )及びビカット軟化温度(℃)と
し、その試験方法は、引張試験:JIS K7113、
曲げ試験:JIS K7203、ビカット軟化温度測
定:JIS K7206( (A)は1kg荷重、 (B)は5
kg荷重)とした。
【0023】実施例1 塩化ビニル樹脂(重合度700、粒径100μm)10
0重量部に、普通ポルトランドセメント270重量部、
セメント膨脹剤30重量部、錫系安定剤2重量部をミキ
サーに投入し、ミキサーのジャケットを40℃に加熱
し、撹拌しながら、セメント量に対して25重量%の水
を注ぎ混合した。この混合物を、20℃、24時間の養
生条件で養生した。ついで養生直後の混合物をミキシン
グロールにより170℃、10分間加熱混練し、圧延し
て厚さ約1mmのシートにしたのち、このシートを3枚
積層してプレス機により、温度170℃で加熱加圧する
ことにより積層一体化して、厚さ3mmの板状成形体を
得た。得られた板状成形体を試料として、上記各評価項
目について試験をし、その結果を表1に示した。一方、
養生24時間後の混合物について、自由水量の減量を測
定し結合水量Wbを求めそのときの水和率Wを確認し、
表1に併記した。なお、実施例1の成形体中の塩化ビニ
ル樹脂成分は硬質塩化ビニル樹脂に相当するものであ
る。
0重量部に、普通ポルトランドセメント270重量部、
セメント膨脹剤30重量部、錫系安定剤2重量部をミキ
サーに投入し、ミキサーのジャケットを40℃に加熱
し、撹拌しながら、セメント量に対して25重量%の水
を注ぎ混合した。この混合物を、20℃、24時間の養
生条件で養生した。ついで養生直後の混合物をミキシン
グロールにより170℃、10分間加熱混練し、圧延し
て厚さ約1mmのシートにしたのち、このシートを3枚
積層してプレス機により、温度170℃で加熱加圧する
ことにより積層一体化して、厚さ3mmの板状成形体を
得た。得られた板状成形体を試料として、上記各評価項
目について試験をし、その結果を表1に示した。一方、
養生24時間後の混合物について、自由水量の減量を測
定し結合水量Wbを求めそのときの水和率Wを確認し、
表1に併記した。なお、実施例1の成形体中の塩化ビニ
ル樹脂成分は硬質塩化ビニル樹脂に相当するものであ
る。
【0024】実施例2 実施例1における配合物の養生条件を、60℃、6時間
に変更したほかは、実施例1と同様に実施し、得られた
板状成形体について試験をし、同様にその結果を表1に
示した。一方、養生6時間後の混合物について、同様に
水和率Wを確認し、表1に併記した。
に変更したほかは、実施例1と同様に実施し、得られた
板状成形体について試験をし、同様にその結果を表1に
示した。一方、養生6時間後の混合物について、同様に
水和率Wを確認し、表1に併記した。
【0025】実施例3 塩化ビニル樹脂(重合度700、粒径100μm)10
0重量部に、高炉セメント270重量部、コンクリート
用膨脹剤30重量部、錫系安定剤2部、ジオクチルフタ
レート40重量部をミキサーに投入し、ミキサーのジャ
ケットを40℃に加熱し、撹拌しながら、セメント量に
対して35重量%の水を注ぎ混合した。この混合物を、
20℃、3日間の養生条件で養生した。ついで養生直後
の混合物をミキシングロールにより130℃、10分間
加熱混練し、圧延して厚さ約1mmのシートにした後、
このシートを3枚積層してプレス機により、温度130
℃で加熱加圧して積層一体化して、厚さ3mmの板状成
形体を得た。この板状成形体を試験し、その結果を表1
に示した。一方、養生3日後の混合物について、同様に
水和率Wを確認し、表1に併記した。なお、実施例3の
成形体中の塩化ビニル樹脂成分は軟質塩化ビニル樹脂に
相当するものである。
0重量部に、高炉セメント270重量部、コンクリート
用膨脹剤30重量部、錫系安定剤2部、ジオクチルフタ
レート40重量部をミキサーに投入し、ミキサーのジャ
ケットを40℃に加熱し、撹拌しながら、セメント量に
対して35重量%の水を注ぎ混合した。この混合物を、
20℃、3日間の養生条件で養生した。ついで養生直後
の混合物をミキシングロールにより130℃、10分間
加熱混練し、圧延して厚さ約1mmのシートにした後、
このシートを3枚積層してプレス機により、温度130
℃で加熱加圧して積層一体化して、厚さ3mmの板状成
形体を得た。この板状成形体を試験し、その結果を表1
に示した。一方、養生3日後の混合物について、同様に
水和率Wを確認し、表1に併記した。なお、実施例3の
成形体中の塩化ビニル樹脂成分は軟質塩化ビニル樹脂に
相当するものである。
【0026】比較例1 実施例1で用いたと同種かつ同量の成分を用い、同様の
混合条件により混合物を混合した。混合された混合物を
20℃、3時間の養生条件で養生した。ついで養生直後
の混合物をミキシングロールにより170℃、10分間
加熱混練し、圧延して厚さ約1mmのシート状に圧延し
たが、加熱混練当初において水蒸気の噴出が起こった。
得られたシートは、実施例1と同様にして加熱加圧して
積層一体化し、以後実施例1と全く同様に実施して得た
板状成形体を試験し、その結果を表1に併記した。一
方、養生3時間後の混合物について、同様に水和率Wを
確認し、表1に併記した。
混合条件により混合物を混合した。混合された混合物を
20℃、3時間の養生条件で養生した。ついで養生直後
の混合物をミキシングロールにより170℃、10分間
加熱混練し、圧延して厚さ約1mmのシート状に圧延し
たが、加熱混練当初において水蒸気の噴出が起こった。
得られたシートは、実施例1と同様にして加熱加圧して
積層一体化し、以後実施例1と全く同様に実施して得た
板状成形体を試験し、その結果を表1に併記した。一
方、養生3時間後の混合物について、同様に水和率Wを
確認し、表1に併記した。
【0027】比較例2 実施例1における水の添加量を、セメント量に対して3
0重量%としたほかは、同種、同量の成分を用い、同様
の混合条件により混合物を混合した。混合された混合物
を20℃、28日間の養生条件で養生した。養生後の混
合物は、塊状に固化したものであった。この塊状の混合
物を、粉砕機で粉砕し、32メッシュの篩(目開き0.
5mm)にかけ、これを通過した微粒状の混合物を、ミ
キシングロールにより170℃、10分間加熱混練し、
以後実施例1と同様に実施して得た板状成形体を試験
し、その結果を表1に併記した。一方、上記粉砕後の混
合物について、同様に水和率を確認し、結果を表1に併
記した。
0重量%としたほかは、同種、同量の成分を用い、同様
の混合条件により混合物を混合した。混合された混合物
を20℃、28日間の養生条件で養生した。養生後の混
合物は、塊状に固化したものであった。この塊状の混合
物を、粉砕機で粉砕し、32メッシュの篩(目開き0.
5mm)にかけ、これを通過した微粒状の混合物を、ミ
キシングロールにより170℃、10分間加熱混練し、
以後実施例1と同様に実施して得た板状成形体を試験
し、その結果を表1に併記した。一方、上記粉砕後の混
合物について、同様に水和率を確認し、結果を表1に併
記した。
【0028】比較例3 実施例3で用いたと同種かつ同量の成分を用い、同様の
混合条件により混合物を混合した。混合された混合物を
20℃、9時間の養生条件で養生した。ついで養生直後
の混合物をミキシングロールにより130℃、10分間
加熱混練し、圧延して厚さ約1mmのシート状に圧延し
たが、加熱混練当初において水蒸気の噴出が起こった。
得られたシートは、実施例3と同様にして加熱加圧して
積層一体化し、以後実施例3と全く同様に実施して得た
板状成形体を試験し、その結果を表1に併記した。一
方、養生9時間後の混合物について、同様に水和率Wを
確認し、表1に併記した。
混合条件により混合物を混合した。混合された混合物を
20℃、9時間の養生条件で養生した。ついで養生直後
の混合物をミキシングロールにより130℃、10分間
加熱混練し、圧延して厚さ約1mmのシート状に圧延し
たが、加熱混練当初において水蒸気の噴出が起こった。
得られたシートは、実施例3と同様にして加熱加圧して
積層一体化し、以後実施例3と全く同様に実施して得た
板状成形体を試験し、その結果を表1に併記した。一
方、養生9時間後の混合物について、同様に水和率Wを
確認し、表1に併記した。
【0029】比較例4 実施例3における水の添加量を、セメント量に対して5
0重量%としたほかは、同種、同量の成分を用い、同様
の混合条件により混合物を混合した。混合された混合物
を20℃、72日間の養生条件で養生した。養生後の混
合物は、塊状に固化したものであった。この塊状の混合
物を、粉砕機で粉砕し、32メッシュの篩(目開き0.
5mm)にかけ、これを通過した微粒状の混合物を、ミ
キシングロールにより130℃、10分間加熱混練し、
以後実施例3と同様に実施して得た板状成形体を試験
し、その結果を表1に併記した。一方、上記粉砕後の混
合物について、同様に水和率を確認し、結果を表1に併
記した。
0重量%としたほかは、同種、同量の成分を用い、同様
の混合条件により混合物を混合した。混合された混合物
を20℃、72日間の養生条件で養生した。養生後の混
合物は、塊状に固化したものであった。この塊状の混合
物を、粉砕機で粉砕し、32メッシュの篩(目開き0.
5mm)にかけ、これを通過した微粒状の混合物を、ミ
キシングロールにより130℃、10分間加熱混練し、
以後実施例3と同様に実施して得た板状成形体を試験
し、その結果を表1に併記した。一方、上記粉砕後の混
合物について、同様に水和率を確認し、結果を表1に併
記した。
【0030】比較例5〜6 実施例1及び実施例3において、水の添加を省略したほ
かは同種かつ同量の成分を使用して混合したのち、以
後、比較例5は実施例1と同様に、比較例6は実施例3
と同様にして板状成形体を得て、各々の成形体について
試験し、その結果を表1に併記した。
かは同種かつ同量の成分を使用して混合したのち、以
後、比較例5は実施例1と同様に、比較例6は実施例3
と同様にして板状成形体を得て、各々の成形体について
試験し、その結果を表1に併記した。
【0031】
【表1】 実施例4 実施例1と同様にして得た、厚さ約1mmの圧延シート
を100枚をモールド内に積層充填し、プレス機により
温度170℃で加熱圧縮して積層一体化し、厚さ10c
mの中実のブロック体を得た。得られたブロック体の表
層部と内部から各々試験試料(n=3)を採取し、実施
例1と同様に各評価項目について試験をして、その結果
を表2に示した。なお、各試験の表層部、内部の測定値
は試料数nの平均値で示し、ばらつきは各平均値の差で
示した。
を100枚をモールド内に積層充填し、プレス機により
温度170℃で加熱圧縮して積層一体化し、厚さ10c
mの中実のブロック体を得た。得られたブロック体の表
層部と内部から各々試験試料(n=3)を採取し、実施
例1と同様に各評価項目について試験をして、その結果
を表2に示した。なお、各試験の表層部、内部の測定値
は試料数nの平均値で示し、ばらつきは各平均値の差で
示した。
【0032】比較例7 比較例5の混合成分に、親水性物質としてポリエチレン
オキサイドを10重量部添加したほかは、比較例5と同
様にして得た圧延シートを、実施例4と同様にして積層
一体化し、厚さ10cmの中実のブロック体を得た。得
られたブロック体を、水中に80℃で72時間浸漬し
た。その後実施例4と同様に試験をして、同様に表2に
その結果を併記した。
オキサイドを10重量部添加したほかは、比較例5と同
様にして得た圧延シートを、実施例4と同様にして積層
一体化し、厚さ10cmの中実のブロック体を得た。得
られたブロック体を、水中に80℃で72時間浸漬し
た。その後実施例4と同様に試験をして、同様に表2に
その結果を併記した。
【0033】
【表2】 以上の結果から明らかなように、養生中のセメントの水
和率がこの発明の水和率の範囲内であるときに加熱成形
された成形体は、水和率Wの範囲外または水和がなされ
ていないものに比べ、機械的強度の著しい向上が認めら
れ、しかもこの成形体は部位による機械的強度のばらつ
きが少なく、全体に均質な物性を有するものであった。
和率がこの発明の水和率の範囲内であるときに加熱成形
された成形体は、水和率Wの範囲外または水和がなされ
ていないものに比べ、機械的強度の著しい向上が認めら
れ、しかもこの成形体は部位による機械的強度のばらつ
きが少なく、全体に均質な物性を有するものであった。
【0034】
【発明の効果】この発明は、熱可塑性樹脂、セメント及
び水を混合して得た混合物を養生し、その後前記配合物
を熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱成形する際
に、前記養生中のセメントの水和率Wが20〜60%の
範囲にあるときに加熱成形するものであるから、セメン
トと熱可塑性樹脂との中間的な物性を有すことともに、
ばらつきが少なく安定した機械的強度を有し、全体に物
性が均質な熱可塑性セメント成形体を得ることができ
る。また、熱可塑性セメント成形体の品質を左右するセ
メントの適切な水和率を、養生中の配合物を加熱して水
分減量を測定するという簡単な操作により、しかも確実
に求めることができるから、熱可塑性セメント成形体と
しての品質、とりわけ機械的強度等の物性上の品質管理
が容易かつ効率的となるという効果を奏する。
び水を混合して得た混合物を養生し、その後前記配合物
を熱可塑性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱成形する際
に、前記養生中のセメントの水和率Wが20〜60%の
範囲にあるときに加熱成形するものであるから、セメン
トと熱可塑性樹脂との中間的な物性を有すことともに、
ばらつきが少なく安定した機械的強度を有し、全体に物
性が均質な熱可塑性セメント成形体を得ることができ
る。また、熱可塑性セメント成形体の品質を左右するセ
メントの適切な水和率を、養生中の配合物を加熱して水
分減量を測定するという簡単な操作により、しかも確実
に求めることができるから、熱可塑性セメント成形体と
しての品質、とりわけ機械的強度等の物性上の品質管理
が容易かつ効率的となるという効果を奏する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】また、この発明におけるセメントの水和率
は、主成分の熱可塑性樹脂、セメント及び水からなる混
合物の養生操作を終えて、熱可塑性樹脂の溶融温度以上
の温度で加熱成形を開始するときのセメントの水和率で
あり、この値Wが20〜60%の範囲である。この場
合、セメントの水和率Wが20%未満では、加熱混練中
に未水和で残る自由水が水蒸気となって激しく蒸発し、
加熱混練の作業に支障をきたすだけでなく、得られる成
形体の機械的強度は、未水和のセメントによる場合と同
程度に、極めて低いものとなる。また、水和率が60%
を超えると、養生時に混合物が塊状になり、加熱成形に
おいて機械負荷が過剰で操作不能となったりあるいは機
械を損傷するといった問題が生ずる。この場合、塊状と
なった混合物を粉砕機で微粒状に粉砕すると、以後の加
熱成形が可能とはなるが、得られる成形体の機械的強度
は低く、未水和のセメントによる場合と同程度の機械的
強度しか得られない。したがって、好ましくは水和率W
が30〜40%の範囲にあるときに加熱成形するのが望
ましい。
は、主成分の熱可塑性樹脂、セメント及び水からなる混
合物の養生操作を終えて、熱可塑性樹脂の溶融温度以上
の温度で加熱成形を開始するときのセメントの水和率で
あり、この値Wが20〜60%の範囲である。この場
合、セメントの水和率Wが20%未満では、加熱混練中
に未水和で残る自由水が水蒸気となって激しく蒸発し、
加熱混練の作業に支障をきたすだけでなく、得られる成
形体の機械的強度は、未水和のセメントによる場合と同
程度に、極めて低いものとなる。また、水和率が60%
を超えると、養生時に混合物が塊状になり、加熱成形に
おいて機械負荷が過剰で操作不能となったりあるいは機
械を損傷するといった問題が生ずる。この場合、塊状と
なった混合物を粉砕機で微粒状に粉砕すると、以後の加
熱成形が可能とはなるが、得られる成形体の機械的強度
は低く、未水和のセメントによる場合と同程度の機械的
強度しか得られない。したがって、好ましくは水和率W
が30〜40%の範囲にあるときに加熱成形するのが望
ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】実施例1 塩化ビニル樹脂(重合度700、粒径100μm)10
0重量部に、普通ポルトランドセメント270重量部、
コンクリート用膨脹剤30重量部、錫系安定剤2重量部
をミキサーに投入し、ミキサーのジャケットを40℃に
加熱し、撹拌しながら、セメント量に対して25重量%
の水を注ぎ混合した。この混合物を、20℃、24時間
の養生条件で養生した。ついで養生直後の混合物をミキ
シングロールにより170℃、10分間加熱混練し、圧
延して厚さ約1mmのシートにしたのち、このシートを
3枚積層してプレス機により、温度170℃で加熱加圧
することにより積層一体化して、厚さ3mmの板状成形
体を得た。得られた板状成形体を試料として、上記各評
価項目について試験をし、その結果を表1に示した。一
方、養生24時間後の混合物について、自由水量の減量
を測定し結合水量Wbを求めそのときの水和率Wを確認
し、表1に併記した。なお、実施例1の成形体中の塩化
ビニル樹脂成分は硬質塩化ビニル樹脂に相当するもので
ある。
0重量部に、普通ポルトランドセメント270重量部、
コンクリート用膨脹剤30重量部、錫系安定剤2重量部
をミキサーに投入し、ミキサーのジャケットを40℃に
加熱し、撹拌しながら、セメント量に対して25重量%
の水を注ぎ混合した。この混合物を、20℃、24時間
の養生条件で養生した。ついで養生直後の混合物をミキ
シングロールにより170℃、10分間加熱混練し、圧
延して厚さ約1mmのシートにしたのち、このシートを
3枚積層してプレス機により、温度170℃で加熱加圧
することにより積層一体化して、厚さ3mmの板状成形
体を得た。得られた板状成形体を試料として、上記各評
価項目について試験をし、その結果を表1に示した。一
方、養生24時間後の混合物について、自由水量の減量
を測定し結合水量Wbを求めそのときの水和率Wを確認
し、表1に併記した。なお、実施例1の成形体中の塩化
ビニル樹脂成分は硬質塩化ビニル樹脂に相当するもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000000240 秩父小野田株式会社 東京都港区西新橋二丁目14番1号 (71)出願人 000210687 秩父コンクリート工業株式会社 東京都文京区本郷4丁目8番17号 (71)出願人 000010065 フクビ化学工業株式会社 福井県福井市三十八社町33字66番地 (71)出願人 000201582 前澤化成工業株式会社 東京都中央区京橋三丁目2番9号 (72)発明者 藪 益生 奈良県北葛城郡河合町星和台1−12−6
Claims (2)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂と、水硬性セメントと、水と
を混合し、この混合物の養生中において、セメントの水
和率が20〜60%の範囲にあるときに、前記熱可塑性
樹脂の溶融温度以上の温度で加熱成形することを特徴と
する熱可塑性セメント成形体の成形方法。 - 【請求項2】混合物の水の量が水硬セメントの量に対し
10〜70重量%である請求項1記載の熱可塑性セメン
ト成形体の成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4772196A JPH09241060A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 熱可塑性セメント成形体の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4772196A JPH09241060A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 熱可塑性セメント成形体の成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09241060A true JPH09241060A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12783191
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4772196A Pending JPH09241060A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 熱可塑性セメント成形体の成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09241060A (ja) |
-
1996
- 1996-03-05 JP JP4772196A patent/JPH09241060A/ja active Pending
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