JPH09241288A - グリコシル化合物の立体選択的な製造方法 - Google Patents

グリコシル化合物の立体選択的な製造方法

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JPH09241288A
JPH09241288A JP8080936A JP8093696A JPH09241288A JP H09241288 A JPH09241288 A JP H09241288A JP 8080936 A JP8080936 A JP 8080936A JP 8093696 A JP8093696 A JP 8093696A JP H09241288 A JPH09241288 A JP H09241288A
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iodo
deoxy
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JP8080936A
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Shinichiro Nishimura
紳一郎 西村
Kimito Washitani
公人 鷲谷
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Sumitomo Pharma Co Ltd
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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    • Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、簡単で汎
用性に富み、温和な反応条件下で進行する新しい立体選
択性なグリコシド結合形成法を提供することにある。 【解決手段】 解決手段は、一般式1: 【化1】 で表される化合物を、ルイス酸の存在下、アルコールと
反応させることによる、ヨウ素原子とR7 O基がトラン
ス配置である一般式2: 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機化合物の立体選
択的な製造方法に関する。詳しくは、本発明は1−フル
オロ−2−ヨード−グリコシル化合物を用いた立体選択
的なグリコシル化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グリコシル化合物におけるグリコシル結
合の形成法については種々の方法が知られており、戸島
ら、Chem. Rev., 93, 1503 (1993) および、日本化学会
編第4版実験化学講座, 丸善, 第26巻, 第3章 (1992)
等に記載されている。具体的に記載されている方法とし
ては、Fischer 法、Keonigs −Knorr 法、Helferich
法、さらに Lemiuex法等の古典的手法および、 Schmidt
らのイミデート法、向山らおよび鈴木らのフッ化糖を用
いる方法、チオグリコシドを用いる方法等の新しいグリ
コシル化法が挙げられる。一般に、グリコシル化反応に
おいては、アノマー効果によって熱力学的に安定な立体
配置を有する化合物が得られる。従って、グルコース類
の場合は1,2−シス−α−グルコ型グリコシドが優先
して生成する。このことは、メトキシ基、ベンジルオキ
シ基等の安定なアルキル基あるいはアジド基のような隣
接基効果の期待できない置換基がC−2位にある場合に
は顕著である。
【0003】一方、グリコシル化合物のC−2位の置換
基の化学的性質等を利用して(いわゆる隣接基関与によ
って)立体選択的にC−1位置換基を導入する方法とし
ては以下のようなものが知られている。(1) C−2位置換基とトランス配置になるようC−1位
置換基を導入する方法。 グリコシル化合物のC−2位水酸基をアシル基で保護
し、そのアシル基とC−1位の炭素原子との間で形成す
る環状中間体を経由させるという隣接基関与を利用して
1,2−トランス−グリコシル化合物を合成する方法が
知られている(日本化学会編第4版実験化学講座, 丸
善, 第26巻, 295 −308 (1992)) 。また、シアル酸の3
位(エーテルのβ位)にセレノフェニル基(伊藤ら、Te
trahedron Lett., 28, 6221 (1987)) またはチオフェニ
ル基(伊藤ら、Tetrahedron Lett., 29, 3987 (1988)、
Magnusson et al., J. Org. Chem., 60, 3378 (1995))
を導入しその隣接基関与を用いて2,3−トランス−シ
アル酸を合成する方法が知られている。(2) C−2位置換基とシス配置になるようC−1位置換
基を導入する方法。 マンノース誘導体のC−2位の水酸基に、ビニル基(Hi
ndsgaul et al., J. Am. Chem. Soc., 113, 9376 (199
1))、クロロジメチルシリル基(Stork et al.,J. Am. C
hem. Soc., 114, 1087 (1992))、p−メトキシベンジル
基(伊藤ら、Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 33, 1765
(1994)) 等を導入して、その置換基に基づいて新たな置
換基をα位にβ位置換基とシス配置になるように、導入
する高選択的な手法が知られている。しかしながら、糖
供与体の調製の面や、収率の面において必ずしも満足で
きるものとは言えないのが現状である。
【0004】(3) C−1位に塩素原子をC−2位にヨウ
素原子をトランス配置で有する化合物を用いてC−1位
置換基を導入する方法。 グリカール化合物と系中で発生させた塩化ヨウ素とを反
応させて得られる1,2−トランス−2−ヨード−グリ
コシルクロリドを、Keonigs −Knorr 法によりアルコー
ルと反応させることで、上記グリコシル化合物を合成で
きる(Garegg et al., Carbhydr. Res., 92, 158 (198
1))。しかしながら、中間体である2−ヨード−グリコ
シルクロリドは一般に不安定であり、生成する異性体混
合物を精製し純度のよいものをとることも困難である。
従って、糖供与体が混合物であるため、得られるグリコ
シル化合物は一般に4種の立体異性体の混合物でしか得
られない。(4) グリカール化合物に、直接C−2位にヨウ素原子を
C−1位に置換基を導入する方法。 N−ヨードスクシンイミドもしくは過塩素酸ビス(コリ
ジン)ヨーディンの存在下、グリカール化合物とアルコ
ールとを反応させることで、上記グリコシル化合物を合
成できる(Lemieux et al., Can. J. Chem., 43, 2190
(1965)、Thiemet al., Synthesis, 696 (1978))。この
方法は、アノマー効果により1,2−トランス−グリコ
シドを選択性良く与える(戸島ら、Chem. Rev., 93, 15
03 (1993) 、Danishefsky et al., Tetrahedron, 46, 1
03 (1990) 等) 。それに対して、アンチアノマー型のグ
リコシル化合物を収率良く得ることは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにグリコシド
結合形成技術がかなり進歩したが、糖供与体の調製が煩
雑で数多い工程が必要であり、また利用できるケースが
それぞれ厳密に限られている。特に、アノマー位の隣の
炭素原子(エーテルのβ位)上に水酸基を有さない2−
デオキシヘキソピラノース、2−デオキシペントピラノ
ース、2−デオキシペントフラノース等の2−デオキシ
型グリコシル化合物、および3位がデオキシ炭素である
シアル酸等は、アノマー位の隣に置換基を持たないため
立体化学を制御する要因が少なく立体選択的なアンチア
ノマー型のグリコシドの形成は困難である(日本化学会
編第4版実験化学講座, 丸善, 第26巻, 316 頁 (1992)
等)。また、C−2位水酸基がアキシアル型であるマン
ノースの選択的1,2−シス−β−グリコシド形成反応
は、熱力学的な不安定さゆえ製造が困難である(日本化
学会編第4版実験化学講座, 丸善, 第26巻, 289 頁 (19
92) 等)。そこで、本発明が解決しようとする課題は、
簡単で汎用性に富み、温和な反応条件下で進行する新し
い立体選択性なグリコシド結合形成法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、C−2位にヨ
ウ素原子を有しC−1位にフッ素原子を有するグリコシ
ル化合物を用い、ルイス酸の存在下でグリコシル結合形
成反応を行えば、そのヨウ素原子とトランスの配置に新
たなグリコシル結合が形成できることを見出し、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1) 一
般式1:
【化5】 (式中、R1 は水素原子または−OR5 (式中、R5 は
水酸基の保護基または保護された糖誘導体を表す。)を
表す。R2 は水素原子、保護されたアミノ基または−O
R5 (式中、R5 は前記と同義である。)を表す。R3
は水素原子、メチル基、−CH2 OR6 (式中、R6 は
水酸基の保護基または保護された糖誘導体を表す。)ま
たは保護されたカルボキシル基を表す。R4 は水素原子
または保護されたカルボキシル基を表す。nは0または
1を表す。)で表される化合物を、ルイス酸の存在下、
R7 OH(式中、R7 は置換基を有してもよいC1 −C
18アルキル基、置換基を有してもよいC3 −C8 環状ア
ルキル基、置換基を有してもよいアリール基または保護
された糖誘導体を表す。)で表されるアルコールと反応
させることによる、ヨウ素原子とR7 O基がトランス配
置である一般式2:
【化6】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R7 およびnは前述
と同義である。)で表される化合物の製造方法、
【0007】(2) 一般式1で表される化合物が、水
酸基が保護された2−デオキシ−2−ヨード−ヘキソピ
ラノシルフルオリド、水酸基が保護された2,6−ジデ
オキシ−2−ヨード−ヘキソピラノシルフルオリド、水
酸基が保護された2−デオキシ−2−ヨード−ペントピ
ラノシルフルオリドまたは水酸基が保護された2−デオ
キシ−2−ヨード−ペントフラノシルフルオリドである
(1)記載の製造方法、(3) 一般式1で表される化
合物が、水酸基が保護された2−デオキシ−2−ヨード
−β−グルコピラノシルフルオリド、水酸基が保護され
た2−デオキシ−2−ヨード−α−グルコピラノシルフ
ルオリドまたは水酸基が保護された2−デオキシ−2−
ヨード−α−マンノピラノシルフルオリドである(1)
記載の製造方法、(4) 一般式1で表される化合物
が、ヨウ素原子とフッ素原子が共にアクシャル配向であ
る化合物である(1)記載の製造方法、および(5)
一般式1:
【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは前記と同義
である。)で表される化合物を、ルイス酸の存在下、R
7 OH(式中、R7 は前記と同義である。)で表される
アルコールと反応させることによって、ヨウ素原子とR
7 O基がトランス配置である一般式2:
【化8】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R7 およびnは前述
と同義である。)で表される化合物とし、ヨウ素原子を
水素原子、アミノ基、アシルアミノ基または水酸基に変
換し、保護基を脱保護することによるグリコシル化合物
類の製造方法に関する。
【0008】「糖誘導体」とは糖の水酸基を1個取り除
くことで生じる一価基を意味し、糖としては、例えばモ
ノサッカライド、ジサッカライド、トリサッカライドお
よびオリゴサッカライド等が挙げられる。「モノサッカ
ライド」としては、具体的にはアロピラノース、アルト
ロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノース、
グロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノー
ス、タロピラノース等のヘキソピラノース、フコース、
ラムノース等の6−デオキシヘキソピラノース、リボピ
ラノース、アラビノピラノース、キシロピラノース、リ
キソピラノース等のペントピラノース、リボフラノー
ス、アラビノフラノース、キシロフラノース、リキソフ
ラノース等のペントフラノース、および、これらのモノ
サッカライドの2−デオキシ体、2−デオキシ−2−ア
ミノ体、2−デオキシ−2−アセトアミド体等が挙げら
れる。「ジサッカライド、トリサッカライドおよびオリ
ゴサッカライド」としては、例えば同一または異なる上
記のモノサッカライドが、2、3、4ないし8個結合し
たもの等が挙げられる。ここで、モノサッカライド間の
結合様式としては、いずれの結合様式でもよく、いずれ
の位置で、α、βのいずれの立体で結合してもよい。
【0009】「アミノ基、水酸基、カルボキシル基また
は糖誘導体の保護基」は、通常の公知の保護基を使用す
るとができ、例えば "Protective Groups in Organic S
ynthesis" A Wiley −Interscience Publication (198
1) 記載のものが使用できる。この保護基としては、ル
イス酸およびアルコールの存在下で化学変化せず、保護
基の脱保護条件下でグリコシド結合が切断されないもの
が好ましい。「アミノ基の保護基」としては、例えばア
シル基、アリールオキシカルボニル基、ベンジルオキシ
カルボニル基、C1 −C6 アルキルオキシカルボニル基
およびフタロイル基等が挙げられる。アシル基として
は、具体的にはC1 −C6 アルカノイル基およびアロイ
ル基等が挙げられる。「水酸基の保護基」としては、例
えば、C1 −C6 アルキル基、C1 −C6 アルカノイル
基、または芳香環上に置換基を有してもよいアリール基
もしくはアロイル基等が挙げられる。また、2個の水酸
基を分子内アセタールとして保護することもできる。
「カルボキシル基の保護基」としては、例えば、C1 −
C6 アルキル基および芳香環上に置換基を有してもよい
ベンジル基等が挙げられる。「糖誘導体の保護基」と
は、糖誘導体に存在する水酸基、アミノ基またはカルボ
キシル基等の保護基をいい、具体的には、上記の水酸
基、アミノ基およびカルボキシル基等の保護基が使用で
きる。ここで、「保護された糖誘導体」とは、反応性を
有する全ての水酸基、アミノ基およびカルボキシル基等
が保護された糖誘導体を表す。
【0010】「C1 −C6 アルカノイル基」としては、
例えば炭素数が1〜6である直鎖状または分枝状のアル
キルカルボニル基が挙げられ、具体的には、ホルミル
基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブ
チリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル
基、ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ネオペンタ
ノイル基等が挙げられる。「アロイル基」とは、アリー
ルカルボニル基を意味する。「アリール基」としては、
例えば炭素数が6〜10である芳香環基等が挙げられ、
具体的には、フェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチ
ル基等が挙げられる。「C1 −C6 アルキル基」として
は、例えば炭素数が1〜6である直鎖状または分枝状の
アルキル基等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、2−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、3
−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキ
シル基等が挙げられる。「芳香環上の置換基」として
は、例えば、C1 −C6 アルキル基、C1 −C6アルコ
キシ基、アリール基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメ
チル基、C1 −C6 アルコキシカルボニル基、アシルア
ミノ基等が挙げられる。これらの置換基は、芳香環上の
いずれの位置に置換してもよく、また同一または異なる
置換基が複数個置換してもよい。「分子内アセタール」
におけるアルキレン部分としては、イソプロピリデン基
(アセトニド基)、シクロペンチリデン基、シクロヘキ
シリデン基等のシクロアルキリデン基、1,1,3,3
−テトライソプロピルジシロキサニリデン基等のテトラ
アルキルジシロキサニリデン基、およびベンジリデン
基、パラメトキシベンジリデン基等のフェニル環上に置
換基を有してもよいベンジリデン基等が挙げられる。
【0011】「C1 −C18アルキル基」としては、例え
ば炭素数が1〜18である直鎖状または分枝状のアルキ
ル基等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、2−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、3−ペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基等が挙げられる。「環状C3 −C8
アルキル基」としては、例えば炭素数が3〜8である環
状のアルキル基等が挙げられ、具体的には、シクロプロ
ピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、エキ
ソノルボルニル基、エンドノルボルニル基等が挙げられ
る。「C1 −C18アルキル基、環状C3 −C8 アルキル
基またはアリール基上の置換基」としては、例えば、C
1 −C6 アルキル基、C1 −C6 アルコキシ基、環状C
3 −C8 アルキル基、C1 −C6 アルカノイル基、アロ
イル基、C1 −C6アルカノイルオキシ基、アロイルオ
キシ基、アリール基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオ
ロメチル基、C1 −C6 アルコキシカルボニル基、アシ
ルアミノ基等が挙げられる。これらの置換基は、いずれ
の位置に置換してもよく、また同一または異なる置換基
が複数個置換してもよい。「C1 −C6 アルコキシ基」
としては、例えば炭素数が1〜6である直鎖状または分
枝状のアルキルオキシ基等が挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ
基、ブトキシ基、イソブトキシ基、2−ブトキシ基、t
−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ
基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基等が挙げられる。
【0012】「ルイス酸」としては、例えば塩化第一ス
ズ、臭化第一スズ、ヨウ化第一スズ、スズ(I) トリフラ
ート等の2価スズ塩、トリメチルシリルトリフラート、
無水トリフルオロメタンスルホン酸、四フッ化ケイ素、
四フッ化スズ、四フッ化チタン、三フッ化ホウ素エーテ
ル錯体、塩化ジメチルガリウム、ジメチルガリウムトリ
フラート、イリジウムトリフラート、イットルビウムト
リフラート、三塩化イットルビウム、チタノセンジクロ
リド、ジルコノセンジクロリド、ハフノセンジクロリド
等の塩化メタロセン等が挙げられる(柴崎ら、J. Org.
Chem., 60, 4(1995))。「ルイス酸」を使用する際、
必要に応じて過塩素酸塩を添加することも好ましい。
「過塩素酸塩」としては、例えば過塩素酸銀、過塩素酸
トリチル、過塩素酸バリウム、過塩素酸カルシウム等が
挙げられる。この中で、塩化メタロセンと過塩素酸塩と
を組み合わせて使用するのが好ましく、ジルコノセンジ
クロリドもしくはハフノセンジクロリドと過塩素酸銀と
を組み合わせて使用するのが最も好適である。銀塩を使
用する場合には、光を遮断して反応を行うことが望まし
い。
【0013】本発明の製造方法に用いる溶媒としては、
例えば塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロ
ゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベ
ンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、
アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニ
トロエタン、ニトロプロパン等の非プロトン性極性溶媒
等が挙げられる。本発明は、無水の条件下で行うのが望
ましく、従って、溶媒、試薬、基質、反応容器等につい
て、出来る限り水分を除去したほうが良い。場合によ
り、水分の除去のために、反応系内にモレキュラーシー
ブス(MS3A、MS4A、またはMS5A)または無水硫酸カルシ
ウム等の脱水剤を共存させてもよい。本発明の反応温度
の範囲としては、例えば−70℃から50℃の範囲が挙げら
れ、好ましくは、−20℃から30℃の範囲が挙げられる。
反応は、反応温度、使用される原料化合物、試剤、溶媒
等により左右されるが、通常は数時間以内で完結する。
反応終了後は、通常の処理を行うことで生成物を得るこ
とができるが、例えば反応混合物に重曹水等を加え、必
要に応じて濾過操作を行い、水と混和しない有機溶媒を
加えて生成物を抽出し、水洗後、溶媒を留去することに
よって、目的生成物を得ることができる。得られた生成
物は、必要に応じて、例えば再結晶、再沈澱またはクロ
マトグラフィー等の常法の精製手段によって、精製する
ことができる。
【0014】本発明における一般式1で表される化合物
において、好ましい化合物としては、例えば2−デオキ
シ−2−ヨード−ヘキソピラノシルフルオリド、2,6
−ジデオキシ−2−ヨード−ヘキソピラノシルフルオリ
ド、2−デオキシ−2−ヨード−ペントピラノシルフル
オリド、2−デオキシ−2−ヨード−ペントフラノシル
フルオリドおよび3−ヨード−シアリルフルオリド等の
水酸基が保護された化合物等が挙げられる。「2−デオ
キシ−2−ヨード−ヘキソピラノシルフルオリド」とし
ては、具体的には、2−デオキシ−2−ヨード−アロピ
ラノシルフルオリド、2−デオキシ−2−ヨード−アル
トロピラノシルフルオリド、2−デオキシ−2−ヨード
−グルコピラノシルフルオリド、2−デオキシ−2−ヨ
ード−マンノピラノシルフルオリド、2−デオキシ−2
−ヨード−グロピラノシルフルオリド、2−デオキシ−
2−ヨード−イドピラノシルフルオリド、2−デオキシ
−2−ヨード−ガラクトピラノシルフルオリドおよび2
−デオキシ−2−ヨード−タロピラノシルフルオリド等
が挙げられる。「2,6−ジデオキシ−2−ヨード−ヘ
キソピラノシルフルオリド」としては、具体的には、2
−デオキシ−2−ヨード−フコピラノシルフルオリドお
よび2−デオキシ−2−ヨード−ラムノピラノシルフル
オリド等が挙げられる。「2−デオキシ−2−ヨード−
ペントピラノシルフルオリド」としては、具体的には、
2−デオキシ−2−ヨード−リボピラノシルフルオリド
誘導体、2−デオキシ−2−ヨード−アラビノピラノシ
ルフルオリド、2−デオキシ−2−ヨード−キシロピラ
ノシルフルオリドおよび2−デオキシ−2−ヨード−リ
キソピラノシルフルオリド等が挙げられる。「2−デオ
キシ−2−ヨード−ペントフラノシルフルオリド」とし
ては、具体的には、2−デオキシ−2−ヨード−リボフ
ラノシルフルオリド誘導体、2−デオキシ−2−ヨード
−アラビノフラノシルフルオリド、2−デオキシ−2−
ヨード−キシロフラノシルフルオリドおよび2−デオキ
シ−2−ヨード−リキソフラノシルフルオリド等が挙げ
られる。
【0015】一般式1で表される化合物は、以下の方法
で製造することができる。
【化9】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は前記と同義であ
る。) 岡本らの方法(Bull. Chem. Soc. Jpn., 60, 631 (198
7))と同様の方法により、グリカール誘導体(i) とN−
ヨードスクシンイミドとを含水溶媒中で反応させて得ら
れる2−ヨード糖(ii)の1位を、既知の方法(Rosenbro
ok et al., Tetrahedron Lett., 26, 3 (1985)等)と同
様の方法により、ジエチルアミノサルファートリフルオ
リド (DAST) を用いてフッ素化することによって合成す
ることができる。一般式1で表される化合物は、化学的
に安定であり取扱いが容易であるため、立体異性体を高
純度で分離することもできる。また、文献記載の方法
(例えば、Evans et al., Synthesis, 551 (1987) 、Ca
mpbell et al., Carbohydr. Res., 10, 71 (1969) 、Ha
ll et al., Can. J. Chem., 47, 361 (1969)等)と同様
の方法により、グリカール誘導体(i) に、ビス(コリジ
ン)ヨーディンテトラフルオロボレート、ビス(ルチジ
ン)ヨーディンテトラフルオロボレート、ビス(ピリジ
ン)ヨーディンテトラフルオロボレートまたはフッ化水
素とヨウ素を低温下に反応させて発生させるフッ化ヨウ
素を反応させることによっても、一般式1で表される化
合物を製造することができる。
【0016】本発明方法により得られる一般式2で表さ
れる化合物のC−2位のヨウ素原子は、例えば、水素原
子、アミノ基、アシルアミノ基または水酸基に変換でき
る。水素原子に変換する方法としては、例えば水素添
加、ラジカル還元および光化学による方法が挙げられ
る。具体的には、水素添加の方法としては、例えば Thi
em et al., Tetrahedron, 46, 113 (1990)記載の方法を
用いることができる。ラジカル還元の方法としては、例
えば Horton et al., Carbohydr. Res., 187, 149 (198
9)記載のトリブチルチンヒドリド等を用いた方法を用い
ることができる。光化学による方法としては、例えば B
inkley et al., J. Carbohydr. Chem., 1,1 (1982) 記
載の方法を用いることができる。アミノ基に変換する方
法としては、例えば、日本化学会編第4版実験化学講
座、丸善、第20巻第6章(1992) に記載の方法が挙げら
れ、具体的には、ヨウ素原子をアジド基に変換した後に
これを還元してアミノ基とする方法、あるいは、フタル
イミノ基に変換した後にこれをヒドラジンもしくはアル
キルアミンで処理してアミノ基とする方法等を挙げるこ
とができる。ヨウ素原子をアジド基に変換するには、脱
離基であるヨウ素原子を直接的にアジド基に変換する方
法( Kloosterman et al., Recl. Trav. Chim. Pays −
Bas., 103, 243 (1984) 、日本化学会編第4版実験化学
講座、丸善、第20巻第8章(1992) 等)、ヨウ素原子に
隣接する水酸基がヨウ素原子とトランスの位置に有る場
合には水酸基の保護基を脱保護したのちに塩基処理して
アンヒドロ糖とし( Danishefsky et al., Tetrahedro
n, 46, 103 (1990)等)、得られたアンヒドロ糖をアジ
化する方法( Shing et al., Carbohydr. Res., 130,
65 (1984) 等)等が挙げられる。
【0017】アシルアミノ基への変換は常法に従って実
施することができ、例えば上記の方法で得られるアミノ
基を有するグリコシル化合物を、塩基の存在下あるいは
非存在下で、酸無水物あるいは酸ハライドと反応させる
ことで実施できる。水酸基に変換する方法としては、例
えば、日本化学会編第4版実験化学講座、丸善、第20巻
第1章(1992) に記載の方法が挙げられ、具体的には、
ヨウ素原子と3位のアセトキシ基を亜鉛で脱離させて二
重結合を導入し、これをオスミウム酸化して水酸基に変
換する方法( Danishefsky et al., Tetrahedron, 46,
103(1990))、酢酸銀あるいは酢酸ナトリウムで処理し
て、ヨウ素原子をアセトキシ基へと変換し加水分解する
方法等を挙げることができる。保護基の脱保護は、例え
ば "Protective Groups in Organic Synthesis" A Wile
y −Interscience Publication (1981) 記載された方法
を使用できる。保護基の脱保護条件としてはグリコシド
結合が切断されないものを選択することが好ましい。
【0018】
【実施例】以下に実施例および参考例を挙げて、本発明
をさらに詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例
等のみに限定されるものではない。 実施例1 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−アセチル−2
−デオキシ−2−ヨード−β−D−グルコピラノシド
(2a) の合成 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−β−D−グルコシルフロリド (1a) 108 mg (0.
26 mmol)とシクロヘキサノール 54 μL (0.52mmol) を
ジエチルエーテル (3 ml) に溶解し、モレキュラーシー
ブス 4A 100mgを加え窒素置換した後、数十分攪拌し
た。その後、ジルコノセン ジクロリド 189 mg (0.65
mmol) 、過塩素酸銀 268 mg (1.30 mmol) を加え、室温
で20分間攪拌した。TLC 反応が終了したことを確認した
後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を約3 ml加えた。反
応液をセライト濾過し、酢酸エチルで希釈し飽和食塩水
で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、セライト濾
過、濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー (ヘキサン : 酢酸エチル=5 : 1)で分離・精製し
た。収量 120 mg (収率 92%、選択性α:β= 12:88)NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 1.26−1.90 ppm (m, 10H) 2.00 ppm (s, 3H, Ac) 2.06 ppm (s, 3H, Ac) 2.08 ppm (s, 3H, Ac) 3.66 ppm (m, 1H, H−1') 3.72 ppm (ddd, 1H, J=2.5, 5.0, and 9.9 Hz, H−5) 3.89 ppm (dd, 1 H, J=9.0 and 11.1 Hz, H −2) 4.11 ppm (dd, 1 H, J=2.5 and 12.1 Hz, H −6b) 4.28 ppm (dd, 1 H, J=5.0 and 12.1 Hz, H −6a) 4.70 ppm (d, 1 H, J=9.0 Hz, H −1) 4.94 ppm (dd, 1 H, J=9.2 and 9.9 Hz, H−4) 5.29 ppm (dd, 1 H, J=9.2 and 11.1 Hz, H −3)
【0019】実施例2 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−アセチル−2
−デオキシ−2−ヨード−β−D−グルコピラノシド
(2a) の合成 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−β−D−グルコシルフロリド (1a) 159 mg (0.
38 mmol)とシクロヘキサノール 79 μL (0.76mmol) を
アセトニトリル (3 ml) に溶解し、以下、実施例1と同
様の操作を行った。 収量 190 mg (収率 100% 、選択
性α:β= 10:90)
【0020】実施例3 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−アセチル−2
−デオキシ−2−ヨード−β−D−グルコピラノシド
(2a) の合成 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−β−D−グルコシルフロリド (1a) 108 mg (0.
26 mmol)とシクロヘキサノール 54 μL (0.52mmol) を
ベンゼン (3 ml) に溶解し、以下、実施例1と同様の操
作を行った。収量 119 mg (収率 92%、選択性α:β=
25:75)
【0021】実施例4 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−アセチル−2
−デオキシ−2−ヨード−β−D−グルコピラノシド
(2a) の合成 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−β−D−グルコシルフロリド (1a) 114 mg (0.
27 mmol)とシクロヘキサノール 57 μL (0.54mmol) を
ジクロロメタン (3 ml) に溶解し、以下、実施例1と同
様の操作を行った。 収量 108 mg (収率 80%、選択性
α:β= 14:86)
【0022】実施例5 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2
−デオキシ−2−ヨード−β−D−グルコピラノシド
(2b) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコシルフロリド (1b) 93 mg (0.17 mm
ol、α:β= 2:5 混合物) とシクロヘキサノール 35
μL (0.34 mmol) をジエチルエーテル (3 ml) に溶解
し、以下、実施例1と同様の操作を行った。 収量 106
mg (収率 100% 、選択性α:β= 6:94)NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 1.25−1.93 ppm (m, 10H) 3.53 ppm (m, 1H, H−1') 4.49−4.86 ppm (m, 6H, CH2× 3) 4.94 ppm (m, 6H, H−2, H−3, H−4, H−5, H−6a, an
d H −6b) 4.98 ppm (d, 1H, J=10.3 Hz, H −1) 7.19−7.43 ppm (m, 15H, Ph× 3)
【0023】実施例6 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2
−デオキシ−2−ヨード−β−D−グルコピラノシド
(2b) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコシルフロリド (1b) 116 mg (0.21 m
mol 、α:β= 2:5 混合物) とシクロヘキサノール 4
4 μL (0.42 mmol) をアセトニトリル (3 ml) に溶解
し、以下、実施例1と同様の操作を行った。 収量 132
mg (収率 100% 、選択性α:β= 8:92)
【0024】実施例7 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2
−デオキシ−2−ヨード−β−D−グルコピラノシド
(2b) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコシルフロリド (1b) 112 mg (0.20 m
mol 、α:β= 2:5 混合物) とシクロヘキサノール 4
2 μL (0.40 mmol) をジクロロメタン (3 ml) に溶解
し、以下、実施例1と同様の操作を行った。 収量 106
mg (収率 83%、選択性α:β= 7:93)
【0025】実施例8 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−アセチル−2
−デオキシ−2−ヨード−α−D−マンノピラノシド
(2c) の合成 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノシルフロリド (1c) 333 mg (0.
80 mmol)とシクロヘキサノール 170 μL (1.6mmol) を
ジクロロメタン (5 ml) に溶解し、以下、実施例1と同
様の操作を行った。 収量 357 mg (収率 90%、選択性
α:β= 100:0)NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 1.22−2.05 ppm (m, 10H) 2.06 ppm (s, 3H, Ac) 2.08 ppm (s, 3H, Ac) 2.11 ppm (s, 3H, Ac) 3.60 ppm (m, 1H, H−1') 4.11 ppm (ddd, 1H, J=2.9, 5.1, and 9.5 Hz, H−5) 4.13−4.23 ppm (m, 2H, H−6a and H−6b) 4.49 ppm (d, 1H, J=4.4 Hz, H−2) 4.67 ppm (dd, 1H, J=4.4 and 9.5Hz, H−3) 5.31 ppm (s, 1H, H−1) 5.36 ppm (t, 1H, J=9.5Hz, H −4)
【0026】実施例9 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2
−デオキシ−2−ヨード−α−D−マンノピラノシド
(2d) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノピラノシルフロリド (1d) 107
mg (0.19 mmol)とシクロヘキサノール 40 μL(0.38 mmo
l) をジクロロメタン 3 ml に溶解し、以下、実施例1
と同様の操作を行った。 収量 121 mg (収率 90%、選
択性α:β= 100:0)NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 1.22−1.81 ppm (m, 10H, CH2× 5) 3.35 ppm (dd, 1H, J=8.1 Hz, H −3) 3.59 ppm (m, 1H, H−1') 3.70 ppm (d, 1H, J=11.0 Hz, H −6b) 3.80 ppm (dd, 1H, J=4.4 and 11.0 Hz, H−6a) 3.90 ppm (m, 2H, H−4 and H −5) 4.46 ppm (d, 1H, J=4.4 Hz, H−2) 4.50−4.86 ppm (m, 6H, CH2× 3) 5.35 ppm (s, 1H, H−1) 7.16−7.42 ppm (m, 15 H, Ph× 3)
【0027】実施例10 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2
−デオキシ−2−ヨード−α−D−マンノピラノシド
(2d) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノピラノシルフロリド (1d) 193
mg (0.34 mmol)とシクロヘキサノール 72 μL(0.68 mmo
l) をベンゼン 3 ml に溶解し、以下、実施例1と同様
の操作を行った。 収量 183 mg (収率 83%、選択性
α:β= 100:0)
【0028】実施例11 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2
−デオキシ−2−ヨード−α−D−マンノピラノシド
(2d) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノピラノシルフロリド (1d) 120
mg (0.21 mmol)とシクロヘキサノール 44 μL(0.42 mmo
l) をジエチルエーテル 3 ml に溶解し、以下、実施例
1と同様の操作を行った。 収量 137 mg (収率 100%
、選択性α:β= 100:0)
【0029】実施例12 シクロヘキシル 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2
−デオキシ−2−ヨード−α−D−マンノピラノシド
(2d) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノピラノシルフロリド (1d) 110
mg (0.20 mmol)とシクロヘキサノール 41 μL(0.40 mmo
l) をアセトニトリル 3 ml に溶解し、以下、実施例1
と同様の操作を行った。 収量 125 mg (収率 100% 、
選択性α:β= 100:0)
【0030】以下に実施例で得られた化合物等および実
施例の結果を示す。
【化10】
【表1】
【0031】参考例1 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコピラノース (3a) および3,4,6
−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−ヨード−D
−マンノピラノース (3c) の合成 3,4,6−トリ−O−アセチル−D−グルカール 813
mg (2.97 mmol) をアセトニロリル (8 ml) と水 (3.2
ml) の混合溶媒に溶解し、N−ヨードスクシンイミド
(NIS) 800 mg (3.56 mmol) を加えた。室温で3時間攪
拌した後、濃縮し、残査をクロロホルム約 100 ml に溶
解させてチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層
を硫酸マグネシウムで乾燥後セライトろ過し、濃縮し
た。残査をシリカゲクカラムクロマトグラフィーにより
分離・精製し (展開液 ; トルエン :酢酸エチル=5:
1)、 488 mg の 3a (収率 39%) および 731 mg の
3c (収率 59%) を得た。3a の NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 2.03 ppm (s, 3H, Ac) 2.09 ppm (s, 3H, Ac) 2.09 ppm (s, 3H, Ac) 3.48 ppm (br., 1H, OH) 4.04 ppm (dd, 1H, J=2.9 and 11.3 Hz, H−2) 4.09−4.28 ppm (m, 2H, H−6a and H−6b) 4.36 ppm (ddd, 1H, J=2.0, 4.4 and 10.2 Hz, H−5) 4.57 ppm (d, 1H, J=2.9 Hz, H−1) 5.02 ppm (dd, 1H, J=9.2 and 10.2 Hz, H−4) 5.58 ppm (dd, 1H, J=9.2 and 11.3 Hz, H−3)3c の NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 2.07 ppm (s, 3H, Ac) 2.10 ppm (s, 3H, Ac) 2.13 ppm (s, 3H, Ac) 3.97 ppm (br., 1H, OH) 4.19 ppm (m, 2H, H−6a and H−6b) 4.28 ppm (ddd, 1H, J=3.4, 3.5 and 9.6 Hz, H −5) 4.57 ppm (dd, 1H, J=1.2 and 4.3 Hz, H −2) 4.72 ppm (dd, 1H, J=4.3 and 9.5 Hz, H −3) 5.39 ppm (t, 1H, J=9.6 Hz, H−4) 5.60 ppm (d, 1H, J=1.2 Hz, H−1)
【0032】参考例2 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコピラノース (3b) および3,4,6
−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−ヨード−D
−マンノピラノース (3d) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−D−グルカール 200
mg (0.48 mmol) をアセトニロリル (4 ml) と水 (1 m
l) の混合溶媒に溶解し、以下、参考例1と同様の操作
を行って、77 mg の 3b (収率 29%) および 183 mg の
3d (収率 68%)を得た。3b の NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 2.95 ppm (br., 1H, OH) 4.05 ppm (dd, 1H, J=2.8 and 7.6 Hz, H −2) 3.57−3.75 ppm (m, 4H, H−3, H−4, H−6a and H−6
b) 4.16 ppm (ddd, 1H, J=2.4, 4.3 and 10.1 Hz, H−5) 5.43 ppm (d, 1H, J=2.8 Hz, H−1) 4.49−4.98 ppm (m, 6H, CH2× 3) 7.14−7.43 ppm (m, 15H, Ph× 3)3d の NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 3.53 ppm (br., 1H, OH) 4.44 ppm (dd, 1H, J=2.6 and 4.1 Hz, H −2) 3.55 ppm (dd, 1H, J=4.1 and 8.7 Hz, H −3) 3.63−3.76 ppm (m, 3H, H−4, H−6a and H−6b) 4.12 ppm (ddd, 1H, J=2.4, 5.8 and 9.6 Hz, H −5) 5.57 ppm (d, 1H, J=2.6 Hz, H−1) 4.46−4.87 ppm (m, 6H, CH2× 3) 7.15−7.40 ppm (m, 15H, Ph× 3)
【0033】参考例3 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−β−D−グルコピラノシルフロリド (1a) の合
成 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコピラノース (3a) 1.29 g (3.09 mmo
l)をジクロロメタン (10 ml)に溶解し、−20℃で DAST
(dietylaminosulfur trifluoride) 0.49 ml (3.70 mmo
l) を加え、直ちに室温に戻した。30分後反応が終了し
ているのを TLCにて確認し、メタノールを過剰量 (1 m
l) 加えた。続いて濃縮し、残査をクロロホルム約 100
ml に溶解させて飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸
マグネシウムで乾燥後セライトろ過し、濃縮後、残査を
シリカゲクカラムクロマトグラフィーにより精製した。
(展開液 ; ヘキサン : 酢酸エチル=5:1) 収量
1.07 g, 収率 83%NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 2.03 ppm (s, 3H, Ac) 2.10 ppm (s, 3H, Ac) 2.11 ppm (s, 3H, Ac) 3.88 ppm (ddd, 1H, J=2.2, 4.4, and 10.3 Hz, H −5) 3.96 ppm (ddd, 1H, J=8.8, 10.3, and 17.6 Hz, H−2) 4.19 ppm (dd, 1H, J=4.4 and 12.5 Hz, H−6b) 4.30 ppm (dd, 1H, J=2.2 and 12.5 Hz, H−6a) 5.30 ppm (t, 1H, J=10.3 Hz, H −3) 5.40 ppm (t, 1H, J=10.3 Hz, H −4) 5.46 ppm (dd, 1H, J=8.8 and 49.8 Hz, H−1)
【0034】参考例4 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコピラノシルフロリド (1b) の合成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−グルコピラノース (3b) 609 mg (1.10 mmo
l) をジクロロメタン (6 ml) に溶解し、以下、参考例
3と同様の操作を行って、501mg の 1b をα:β=2:
5 の混合物として得た。 収率 82%NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 3.84−3.98 ppm (m, 2H, H−2 and H −5) 3.52−3.72 ppm (m, 4H, H−3, H−4, H−6a and H−6
b) 5.31 ppm (dd, 5/7 H, J=8.1 and 50.6 Hz, β体の H−
1) 5.68 ppm (dd, 2/7 H, J=1.5 and 51.3 Hz, α体の H−
1) 4.39−4.89 ppm (m, 6H, CH2× 3) 7.07−7.34 ppm (m, 15H, Ph× 3)
【0035】参考例5 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノピラノシルフロリド (1c) の合
成 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−
ヨード−D−マンノピラノース (3c) 0.93 g (1.7 mmo
l) をテトラヒドロフラン (10 ml)に溶解し、以下、参
考例3と同様の操作を行って、 0.80 g の 1c を得
た。 収率 85%NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 2.07 ppm (s, 3H, Ac) 2.11 ppm (s, 3H, Ac) 2.13 ppm (s, 3H, Ac) 4.22 ppm (m, 3H, H−5, H−6a, and H −6b) 4.60 ppm (dd, 1H, J=4.4 and 9.5 Hz, H −3) 4.67 ppm (t, 1H, J=4.4 Hz, H−2) 5.45 ppm (t, 1H, J=9.5 Hz, H−4) 5.95 ppm (d, 1H, J=49.8 Hz, H −1)
【0036】参考例6 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノピラノシルフロリド (1d) の合
成 3,4,6−トリ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−
ヨード−α−D−マンノピラノース (3d) 0.93 g (1.67
mmol)をテトラヒドロフラン (10 ml)に溶解し、以下、
参考例3と同様の操作を行って、0.80 gの 1d を得
た。 収率 85%NMR 分析値 (400 MHz, CDCl3) 5.91 ppm (d, 1H, J=51.3 Hz, H −1) 4.40 ppm (m, 1H, H−2) 3.20 ppm (dd, 1H, J=4.4 and 8.1 Hz, H −3) 3.93 ppm (m, 2H, H−4 and H −5) 3.71 ppm (dd, 1H, J=4.4 and 11.0 Hz, H−6a) 3.12 ppm (dd, 1H, J=1.5 and 11.0 Hz, H−6b) 7.08−7.33 ppm (m, 15H, Ph× 3) 4.22−4.80 ppm (m, 6H, CH2× 3)
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によって、簡単で汎用性に
富み、温和な反応条件下で進行する新しい立体選択性な
グリコシド結合形成法を提供することができるようにな
った。本発明の方法により得られるグリコシル化合物の
C−2位のヨウ素原子は、例えば、水素原子、アミノ
基、アシルアミノ基または水酸基に変換でき、2−デオ
キシ糖、2−アミノ糖、シアル酸およびマンノース等を
部分構造として有する天然の生薬成分や抗生物質、もし
くはこれらの誘導体、あるいはオリゴ糖、糖脂質、糖ペ
プチドなどの糖鎖関連医薬組成物等を高選択的かつ簡便
に合成することができるようになる。特に、本発明の方
法によって、アノマー位の隣の炭素原子上に水酸基を有
さない2−デオキシ型グリコシル化合物等のアンチアノ
マー型グルリシドの形成、およびC−2位水酸基がアキ
シアル型であるマンノースの選択的1,2−シス−β−
グリコシド形成が可能になる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式1: 【化1】 (式中、R1 は水素原子または−OR5 (式中、R5 は
    水酸基の保護基または保護された糖誘導体を表す。)を
    表す。R2 は水素原子、保護されたアミノ基または−O
    R5 (式中、R5 は前記と同義である。)を表す。R3
    は水素原子、メチル基、−CH2 OR6 (式中、R6 は
    水酸基の保護基または保護された糖誘導体を表す。)ま
    たは保護されたカルボキシル基を表す。R4 は水素原子
    または保護されたカルボキシル基を表す。nは0または
    1を表す。)で表される化合物を、ルイス酸の存在下、
    R7 OH(式中、R7 は置換基を有してもよいC1 −C
    18アルキル基、置換基を有してもよいC3 −C8 環状ア
    ルキル基、置換基を有してもよいアリール基または保護
    された糖誘導体を表す。)で表されるアルコールと反応
    させることによる、ヨウ素原子とR7 O基がトランス配
    置である一般式2: 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R7 およびnは前述
    と同義である。)で表される化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式1で表される化合物が、水酸基が
    保護された2−デオキシ−2−ヨード−ヘキソピラノシ
    ルフルオリド、水酸基が保護された2,6−ジデオキシ
    −2−ヨード−ヘキソピラノシルフルオリド、水酸基が
    保護された2−デオキシ−2−ヨード−ペントピラノシ
    ルフルオリドまたは水酸基が保護された2−デオキシ−
    2−ヨード−ペントフラノシルフルオリドである請求項
    1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式1で表される化合物が、水酸基が
    保護された2−デオキシ−2−ヨード−β−グルコピラ
    ノシルフルオリド、水酸基が保護された2−デオキシ−
    2−ヨード−α−グルコピラノシルフルオリドまたは水
    酸基が保護された2−デオキシ−2−ヨード−α−マン
    ノピラノシルフルオリドである請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 一般式1で表される化合物が、ヨウ素原
    子とフッ素原子が共にアクシャル配向である化合物であ
    る請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式1: 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは請求項1の
    記載と同義である。)で表される化合物を、ルイス酸の
    存在下、R7 OH(式中、R7 は請求項1の記載と同義
    である。)で表されるアルコールと反応させることによ
    って、ヨウ素原子とR7 O基がトランス配置である一般
    式2: 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R7 およびnは前述
    と同義である。)で表される化合物とし、ヨウ素原子を
    水素原子、アミノ基、アシルアミノ基または水酸基に変
    換し、保護基を脱保護することによるグリコシル化合物
    の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004007370A1 (ja) * 2002-07-12 2004-01-22 Shionogi Co., Ltd. 酸触媒として機能するゼオライト類似体の簡易な製造法

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