JPH09241782A - 耐食性アルミニウム合金建材 - Google Patents
耐食性アルミニウム合金建材Info
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Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐食性が優れていると共に、金属光沢が抑制
されているため、美観性が良好であり、更に低コストで
ある耐食性アルミニウム合金建材を提供する。 【解決手段】 耐食性アルミニウム合金建材は、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金からなる芯材の片面又は両
面にアルミニウム合金からなる皮材をクラッドして構成
されている。この皮材は、Zn:5乃至20重量%を含
有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる。更に必
要に応じて、皮材にCu:0.1乃至2.0重量%及び
Mn:0.1乃至2.0重量%からなる群から選択され
た1種以上の元素を含有させる。
されているため、美観性が良好であり、更に低コストで
ある耐食性アルミニウム合金建材を提供する。 【解決手段】 耐食性アルミニウム合金建材は、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金からなる芯材の片面又は両
面にアルミニウム合金からなる皮材をクラッドして構成
されている。この皮材は、Zn:5乃至20重量%を含
有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる。更に必
要に応じて、皮材にCu:0.1乃至2.0重量%及び
Mn:0.1乃至2.0重量%からなる群から選択され
た1種以上の元素を含有させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根及び外壁材等
に好適のアルミニウム合金材とアルミニウム又はアルミ
ニウム合金材とのクラッド材からなる耐食性アルミニウ
ム合金建材に関し、特に高い耐食性を有すると共に美観
性が良好な耐食性アルミニウム合金建材に関する。な
お、本願明細書においては、以下アルミニウム及びアル
ミニウム合金を総称してアルミニウムという。
に好適のアルミニウム合金材とアルミニウム又はアルミ
ニウム合金材とのクラッド材からなる耐食性アルミニウ
ム合金建材に関し、特に高い耐食性を有すると共に美観
性が良好な耐食性アルミニウム合金建材に関する。な
お、本願明細書においては、以下アルミニウム及びアル
ミニウム合金を総称してアルミニウムという。
【0002】
【従来の技術】従来より、アルミニウム材はその優れた
特性から缶材等に使用されており、種々の分野で使用さ
れている。特に、土木及び建築分野では、強度、軽量
性、耐食性及び美観性が優れているため、アルミニウム
材が多く使用されている。土木及び建築分野で使用され
るアルミニウム材として、陽極酸化アルミニウム板、カ
ラーアルミ板及び無処理アルミニウム板等がある。
特性から缶材等に使用されており、種々の分野で使用さ
れている。特に、土木及び建築分野では、強度、軽量
性、耐食性及び美観性が優れているため、アルミニウム
材が多く使用されている。土木及び建築分野で使用され
るアルミニウム材として、陽極酸化アルミニウム板、カ
ラーアルミ板及び無処理アルミニウム板等がある。
【0003】陽極酸化アルミニウム板は、アルミニウム
合金板に硫酸溶液中で陽極酸化処理を施すことによって
得られるものであり、アルミニウム合金板の組成及び加
工温度に応じて特有の色調を有する(特公平7−396
21号公報)。このため、美観性が良好であり、また耐
食性が優れているため、この陽極酸化アルミニウム板は
ビル等の外壁材として使用される。
合金板に硫酸溶液中で陽極酸化処理を施すことによって
得られるものであり、アルミニウム合金板の組成及び加
工温度に応じて特有の色調を有する(特公平7−396
21号公報)。このため、美観性が良好であり、また耐
食性が優れているため、この陽極酸化アルミニウム板は
ビル等の外壁材として使用される。
【0004】カラーアルミ板は、アルミニウム板の表面
にりん酸クロメート処理等の化成処理を施して着色して
得られるものであり、美観性及び耐食性が良好である。
このため、カラーアルミ板は、屋根材、外壁材及び内装
材等として使用されている。
にりん酸クロメート処理等の化成処理を施して着色して
得られるものであり、美観性及び耐食性が良好である。
このため、カラーアルミ板は、屋根材、外壁材及び内装
材等として使用されている。
【0005】無処理のアルミニウム板は屋根材等として
使用されている。アルミニウム板に特に表面処理が施さ
れていない場合でも、耐食性が優れているため、大気中
の塩分濃度が高い海岸地帯においても、無処理のアルミ
ニウム板を使用することが可能である。但し、板表面に
金属光沢があるため、無処理のアルミニウム板の美観性
は、陽極酸化アルミニウム板及びカラーアルミ板のもの
に比して、低いものとなっている。
使用されている。アルミニウム板に特に表面処理が施さ
れていない場合でも、耐食性が優れているため、大気中
の塩分濃度が高い海岸地帯においても、無処理のアルミ
ニウム板を使用することが可能である。但し、板表面に
金属光沢があるため、無処理のアルミニウム板の美観性
は、陽極酸化アルミニウム板及びカラーアルミ板のもの
に比して、低いものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術には、以下に示す問題点がある。即ち、極めて
耐食性が良好であるため、通常の環境下において、アル
ミニウム材に腐食等による穴あき及び機能喪失が生じる
虞れはないものの、特に腐食環境が厳しい地域、例えば
化学系工場の近傍、活火山地区及び海上では、アルミニ
ウム材に腐食が発生しやすいという問題点がある。ま
た、腐食が発生しにくい地域であっても、屋根の裏側
等、雨等によって腐食原因物質が流失しない部位におい
ては、アルミニウム材に腐食が発生しやすいという問題
点がある。
従来技術には、以下に示す問題点がある。即ち、極めて
耐食性が良好であるため、通常の環境下において、アル
ミニウム材に腐食等による穴あき及び機能喪失が生じる
虞れはないものの、特に腐食環境が厳しい地域、例えば
化学系工場の近傍、活火山地区及び海上では、アルミニ
ウム材に腐食が発生しやすいという問題点がある。ま
た、腐食が発生しにくい地域であっても、屋根の裏側
等、雨等によって腐食原因物質が流失しない部位におい
ては、アルミニウム材に腐食が発生しやすいという問題
点がある。
【0007】また、建築材料分野においては、アルミニ
ウム材に加え、ステンレス材、銅又は銅合金材及びチタ
ン又はチタン合金材等が、価格、耐食性、美観性及び施
工性を考慮して使用されているが、最も多く使用されて
いる材料は鉄系のものとなっている。
ウム材に加え、ステンレス材、銅又は銅合金材及びチタ
ン又はチタン合金材等が、価格、耐食性、美観性及び施
工性を考慮して使用されているが、最も多く使用されて
いる材料は鉄系のものとなっている。
【0008】鉄板に塗装を施すことによりカラー鉄板が
得られ、近年、塗装塗料の性能が向上したため、このカ
ラー鉄板は、通常の環境下においては、20年以上の耐
食性を示すようになった。このため、カラー鉄板の耐食
性が実用上問題となることは殆どない。カラーアルミ板
は、軽量であり、施工性が良好であることに加え、海岸
の近く等厳しい腐食環境下での耐食性が良好であるとい
う長所を有するものの、カラー鉄板の耐食性が前述のよ
うに向上したことに加え、カラー鉄板の価格がカラーア
ルミ板の約1/3と安価であるため、カラー鉄板に対す
るカラーアルミ板の優位性が低下しているという問題点
がある。
得られ、近年、塗装塗料の性能が向上したため、このカ
ラー鉄板は、通常の環境下においては、20年以上の耐
食性を示すようになった。このため、カラー鉄板の耐食
性が実用上問題となることは殆どない。カラーアルミ板
は、軽量であり、施工性が良好であることに加え、海岸
の近く等厳しい腐食環境下での耐食性が良好であるとい
う長所を有するものの、カラー鉄板の耐食性が前述のよ
うに向上したことに加え、カラー鉄板の価格がカラーア
ルミ板の約1/3と安価であるため、カラー鉄板に対す
るカラーアルミ板の優位性が低下しているという問題点
がある。
【0009】更に、陽極酸化アルミニウム板には酸化皮
膜によって独特の色調があることに加え、耐食性が良好
であるため、ビル等の外壁に使用されているものの、コ
ストが高いという欠点がある。このため、陽極酸化アル
ミニウム板の使用は、高級なイメージを必要とするビル
等に限定されている。
膜によって独特の色調があることに加え、耐食性が良好
であるため、ビル等の外壁に使用されているものの、コ
ストが高いという欠点がある。このため、陽極酸化アル
ミニウム板の使用は、高級なイメージを必要とするビル
等に限定されている。
【0010】上述のように、アルミニウム材は優れた特
性を有するものの、アルミニウム材の使用量を増加さ
せ、他の金属材、特に鉄系材料に替わる材料としてアル
ミニウム材をより一層普及させるためには、大幅なコス
トダウンが要望されている。
性を有するものの、アルミニウム材の使用量を増加さ
せ、他の金属材、特に鉄系材料に替わる材料としてアル
ミニウム材をより一層普及させるためには、大幅なコス
トダウンが要望されている。
【0011】コストを低減するためには、表面処理を可
及的に簡略することが考えられ、例えば無処理アルミニ
ウム板の使用が考えられる。しかし、特殊な環境下では
無処理アルミニウム板の耐食性が不十分である場合があ
る。これに加え、無処理アルミニウム板には金属光沢が
あるため、この金属光沢が美観性を損なうという欠点が
ある。このため、金属光沢が抑制されたアルミニウム材
が要望されている。
及的に簡略することが考えられ、例えば無処理アルミニ
ウム板の使用が考えられる。しかし、特殊な環境下では
無処理アルミニウム板の耐食性が不十分である場合があ
る。これに加え、無処理アルミニウム板には金属光沢が
あるため、この金属光沢が美観性を損なうという欠点が
ある。このため、金属光沢が抑制されたアルミニウム材
が要望されている。
【0012】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、耐食性が優れていると共に、金属光沢が抑
制されているため、美観性が良好であり、更に低コスト
である耐食性アルミニウム合金建材を提供することを目
的とする。
のであって、耐食性が優れていると共に、金属光沢が抑
制されているため、美観性が良好であり、更に低コスト
である耐食性アルミニウム合金建材を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐食性アル
ミニウム合金建材は、アルミニウム又はアルミニウム合
金からなる芯材の片面又は両面にアルミニウム合金から
なる皮材をクラッドして構成された耐食性アルミニウム
合金建材であって、前記皮材は、Zn:5乃至20重量
%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする。
ミニウム合金建材は、アルミニウム又はアルミニウム合
金からなる芯材の片面又は両面にアルミニウム合金から
なる皮材をクラッドして構成された耐食性アルミニウム
合金建材であって、前記皮材は、Zn:5乃至20重量
%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする。
【0014】本発明に係る他の耐食性アルミニウム合金
建材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる芯
材の片面又は両面にアルミニウム合金からなる皮材をク
ラッドして構成された耐食性アルミニウム合金建材であ
って、前記皮材は、Zn:5乃至20重量%を含有し、
更にCu:0.1乃至2.0重量%及びMn:0.1乃
至2.0重量%からなる群から選択された1種以上の元
素を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする。
建材は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる芯
材の片面又は両面にアルミニウム合金からなる皮材をク
ラッドして構成された耐食性アルミニウム合金建材であ
って、前記皮材は、Zn:5乃至20重量%を含有し、
更にCu:0.1乃至2.0重量%及びMn:0.1乃
至2.0重量%からなる群から選択された1種以上の元
素を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本願発明者等は、電気的に卑なア
ルミニウム合金材を皮材とし、電気的に貴なアルミニウ
ム又はアルミニウム合金材を芯材として、この皮材を芯
材の片面又は両面にクラッドしてクラッド材とすれば、
このクラッド材は皮材の犠牲陽極効果により高耐食性を
有すると共に、皮材の自己腐食により、クラッド材使用
開始後、短期間のうちに、クラッド材表面の金属光沢が
低減されることを見出した。
ルミニウム合金材を皮材とし、電気的に貴なアルミニウ
ム又はアルミニウム合金材を芯材として、この皮材を芯
材の片面又は両面にクラッドしてクラッド材とすれば、
このクラッド材は皮材の犠牲陽極効果により高耐食性を
有すると共に、皮材の自己腐食により、クラッド材使用
開始後、短期間のうちに、クラッド材表面の金属光沢が
低減されることを見出した。
【0016】本発明においては、電気的に卑な皮材とし
て、亜鉛を主成分とし、更に必要に応じて銅及び/又は
マンガンを含有させたアルミニウム合金材を使用する。
一方、電気的に貴な芯材として、アルミニウム又はアル
ミニウム合金材からなる芯材を使用する。
て、亜鉛を主成分とし、更に必要に応じて銅及び/又は
マンガンを含有させたアルミニウム合金材を使用する。
一方、電気的に貴な芯材として、アルミニウム又はアル
ミニウム合金材からなる芯材を使用する。
【0017】以下、本発明における皮材の化学組成の数
値限定理由について説明する。先ず、請求項1に係る耐
食性アルミニウム合金建材の数値限定理由について説明
する。
値限定理由について説明する。先ず、請求項1に係る耐
食性アルミニウム合金建材の数値限定理由について説明
する。
【0018】Zn(亜鉛):5乃至20重量% 皮材中のZnは芯材に対して皮材の電位を卑とし、皮材
に犠牲陽極効果を生じさせると共に、実環境下で使用開
始後、皮材の表面光沢を素早く失わせる効果がある。Z
nの含有量が5重量%未満では、この犠牲陽極効果が不
十分であり、また光沢の減少速度が不十分となる。一
方、Znの含有量が20重量%を超える場合は、表面光
沢を素早く失わせる効果及び犠牲陽極効果が飽和してし
まい、それ以上添加しても、コストが増加するだけで、
無駄である。従って、Znの含有量は5乃至20重量%
とする。
に犠牲陽極効果を生じさせると共に、実環境下で使用開
始後、皮材の表面光沢を素早く失わせる効果がある。Z
nの含有量が5重量%未満では、この犠牲陽極効果が不
十分であり、また光沢の減少速度が不十分となる。一
方、Znの含有量が20重量%を超える場合は、表面光
沢を素早く失わせる効果及び犠牲陽極効果が飽和してし
まい、それ以上添加しても、コストが増加するだけで、
無駄である。従って、Znの含有量は5乃至20重量%
とする。
【0019】請求項2に係る耐食性アルミニウム合金建
材では、上述の亜鉛に加え、更に銅及び/又はマンガン
を含有させる。銅及びマンガンの数値限定理由について
説明する。
材では、上述の亜鉛に加え、更に銅及び/又はマンガン
を含有させる。銅及びマンガンの数値限定理由について
説明する。
【0020】Cu(銅)及び/又はMn(マンガン):
0.1乃至2.0重量% Cu及びMnは皮材の腐食を促進して、皮材の光沢度を
素早く低下させる効果がある。Cu及び/又はMnを含
有する金属間化合物は、Al−Zn合金に比して電気化
学的に電位が貴であるため、Al−Zn合金材の腐食を
促進して、皮材の光沢度を減少させる。Cu又はMnの
含有量が、0.1重量%未満では、この効果が十分では
ない。一方、Cu又はMnの含有量が2.0重量%を超
える場合は、Cu及び/又はMnを含有する金属間化合
物の電位が芯材の電位よりも貴になってしまい、芯材に
穴があいてしまう。従って、皮材にCu:0.1乃至
2.0重量%及びMn:0.1乃至2.0重量%からな
る群から選択された1種以上の元素を含有させる。
0.1乃至2.0重量% Cu及びMnは皮材の腐食を促進して、皮材の光沢度を
素早く低下させる効果がある。Cu及び/又はMnを含
有する金属間化合物は、Al−Zn合金に比して電気化
学的に電位が貴であるため、Al−Zn合金材の腐食を
促進して、皮材の光沢度を減少させる。Cu又はMnの
含有量が、0.1重量%未満では、この効果が十分では
ない。一方、Cu又はMnの含有量が2.0重量%を超
える場合は、Cu及び/又はMnを含有する金属間化合
物の電位が芯材の電位よりも貴になってしまい、芯材に
穴があいてしまう。従って、皮材にCu:0.1乃至
2.0重量%及びMn:0.1乃至2.0重量%からな
る群から選択された1種以上の元素を含有させる。
【0021】次に、芯材の材質について説明する。請求
項1及び2のいずれの耐食性アルミニウム合金建材にお
いても、屋根、外壁及びその他土木建築材としてクラッ
ド材を使用する場合は、必要とされる強度及び成形性が
得られるように、芯材の材質を適宜選定すればよい。従
って、芯材の材質に特に制限はない。但し、クラッド材
の耐食性を良好にするためには、芯材の電極電位は皮材
の電極電位に比して貴であることが必要である。このよ
うな、材質としてJIS 1100等に規定される10
00系アルミニウム材、JIS 3003及び3004
等に規定される3000系アルミニウム材並びにJIS
5052、5082及び5182等に規定される50
00系アルミニウム材を挙げることができる。即ち、通
常の1000系、3000系及び5000系アルミニウ
ム材を芯材として使用する限り、芯材の電極電位は皮材
のAl−Zn系合金の電極電位に比して貴となり、芯材
の材質が問題となることはない。
項1及び2のいずれの耐食性アルミニウム合金建材にお
いても、屋根、外壁及びその他土木建築材としてクラッ
ド材を使用する場合は、必要とされる強度及び成形性が
得られるように、芯材の材質を適宜選定すればよい。従
って、芯材の材質に特に制限はない。但し、クラッド材
の耐食性を良好にするためには、芯材の電極電位は皮材
の電極電位に比して貴であることが必要である。このよ
うな、材質としてJIS 1100等に規定される10
00系アルミニウム材、JIS 3003及び3004
等に規定される3000系アルミニウム材並びにJIS
5052、5082及び5182等に規定される50
00系アルミニウム材を挙げることができる。即ち、通
常の1000系、3000系及び5000系アルミニウ
ム材を芯材として使用する限り、芯材の電極電位は皮材
のAl−Zn系合金の電極電位に比して貴となり、芯材
の材質が問題となることはない。
【0022】次に、請求項1及び2に係る耐食性アルミ
ニウム合金建材のクラッド率について説明する。本発明
におけるクラッド率とは、クラッド材全体の厚さと皮材
の厚さとの比である。従って、芯材の両面に皮材をクラ
ッドした場合は、クラッド材全体の厚さと各皮材の厚さ
の総和との比となる。本発明におけるクラッド率は特に
限定されるものではないが、皮材を芯材の片面にクラッ
ドする場合に、クラッド率が1%未満では、皮材の犠牲
陽極効果を長期間に亘って得ることが困難となる。一
方、皮材を芯材の片面にクラッドする場合に、クラッド
率が20%を超えると、芯材の厚さが薄くなりすぎて、
芯材に穴あきが生じる場合がある。従って、皮材を芯材
の片面にクラッドする場合は、クラッド率を1乃至20
%とすることが好ましい。また、皮材を芯材の両面にク
ラッドする場合は、片面にクラッドする場合の2倍、即
ち、2乃至40%とすることが好ましい。
ニウム合金建材のクラッド率について説明する。本発明
におけるクラッド率とは、クラッド材全体の厚さと皮材
の厚さとの比である。従って、芯材の両面に皮材をクラ
ッドした場合は、クラッド材全体の厚さと各皮材の厚さ
の総和との比となる。本発明におけるクラッド率は特に
限定されるものではないが、皮材を芯材の片面にクラッ
ドする場合に、クラッド率が1%未満では、皮材の犠牲
陽極効果を長期間に亘って得ることが困難となる。一
方、皮材を芯材の片面にクラッドする場合に、クラッド
率が20%を超えると、芯材の厚さが薄くなりすぎて、
芯材に穴あきが生じる場合がある。従って、皮材を芯材
の片面にクラッドする場合は、クラッド率を1乃至20
%とすることが好ましい。また、皮材を芯材の両面にク
ラッドする場合は、片面にクラッドする場合の2倍、即
ち、2乃至40%とすることが好ましい。
【0023】なお、屋根等のように表面に加え裏面の腐
食が問題となる部位に本発明におけるクラッド材を使用
する場合は、皮材を芯材の両面にクラッドしたクラッド
材を使用することが好ましい。
食が問題となる部位に本発明におけるクラッド材を使用
する場合は、皮材を芯材の両面にクラッドしたクラッド
材を使用することが好ましい。
【0024】請求項1及び2に係る耐食性アルミニウム
合金建材における皮材の不可避的不純物としては、S
i、Fe、Zr、Ti及びCrがある。これらの不可避
的不純物のうち、Si及びFeは、加工性等に影響を及
ぼすことがあるため、Si含有量及びFe含有量は、夫
々、0.6重量%以下とする。また、Zr含有量、Ti
含有量及びCr含有量は、夫々、0.2重量%以下とす
る。いうまでもまく、不可避的不純物の含有量は可及的
に少ないことが好ましい。
合金建材における皮材の不可避的不純物としては、S
i、Fe、Zr、Ti及びCrがある。これらの不可避
的不純物のうち、Si及びFeは、加工性等に影響を及
ぼすことがあるため、Si含有量及びFe含有量は、夫
々、0.6重量%以下とする。また、Zr含有量、Ti
含有量及びCr含有量は、夫々、0.2重量%以下とす
る。いうまでもまく、不可避的不純物の含有量は可及的
に少ないことが好ましい。
【0025】また、本発明におけるクラッド材の具体的
形状として、板等を挙げることができる。
形状として、板等を挙げることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0027】第1実施例 鋳造した後、通常の方法によりソーキングし、更に面削
して芯材(JIS 3004)を得た。同様にして、下
記表1の化学組成を有する皮材を得た。皮材について
は、厚さを調整するため、前述の面削後に加熱圧延を施
した。次に、芯材の片面に皮材を合わせた後、熱間圧延
し、更に冷間圧延して厚さが1mmのクラッド材(実施
例1及び比較例1、2)を得た。クラッド率を下記表1
に示す。なお、クラッド材のクラッド率は、クラッド材
全体の厚さと皮材の厚さとの比を百分率で表示したもの
である。
して芯材(JIS 3004)を得た。同様にして、下
記表1の化学組成を有する皮材を得た。皮材について
は、厚さを調整するため、前述の面削後に加熱圧延を施
した。次に、芯材の片面に皮材を合わせた後、熱間圧延
し、更に冷間圧延して厚さが1mmのクラッド材(実施
例1及び比較例1、2)を得た。クラッド率を下記表1
に示す。なお、クラッド材のクラッド率は、クラッド材
全体の厚さと皮材の厚さとの比を百分率で表示したもの
である。
【0028】得られたクラッド材にCASS試験を施し
て耐食性を調査すると共に、光沢度を測定した。CAS
S試験の結果は、クラッド材に塩水(NaCl 5重量
%)を噴霧し、クラッド材を3カ月放置した後、クラッ
ド材の皮材側の孔食深さを測定して得られたものであ
る。孔食深さの測定は、顕微鏡を使用した焦点深度法に
より実施された。また、光沢度は、地面に対して30°
の角度となるように、クラッド材の皮材側の面を南に向
け、大気暴露試験を実施して得られたものであり、6カ
月後、クラッド材の表面光沢度を光沢度計により測定し
た結果である。光沢度の測定は、JIS Z8741に
規定される方法に準じて実施された。得られた孔食深さ
及び光沢度を下記表1に示す。
て耐食性を調査すると共に、光沢度を測定した。CAS
S試験の結果は、クラッド材に塩水(NaCl 5重量
%)を噴霧し、クラッド材を3カ月放置した後、クラッ
ド材の皮材側の孔食深さを測定して得られたものであ
る。孔食深さの測定は、顕微鏡を使用した焦点深度法に
より実施された。また、光沢度は、地面に対して30°
の角度となるように、クラッド材の皮材側の面を南に向
け、大気暴露試験を実施して得られたものであり、6カ
月後、クラッド材の表面光沢度を光沢度計により測定し
た結果である。光沢度の測定は、JIS Z8741に
規定される方法に準じて実施された。得られた孔食深さ
及び光沢度を下記表1に示す。
【0029】なお、比較例3として、JIS 3004
に規定されるアルミニウム合金材を用意し、このアルミ
ニウム合金材の孔食深さ及び光沢度を測定した。
に規定されるアルミニウム合金材を用意し、このアルミ
ニウム合金材の孔食深さ及び光沢度を測定した。
【0030】
【表1】
【0031】上記表1に示すように、実施例1のクラッ
ド材は、腐食試験後の孔食深さが50μmと皮材の厚さ
より浅く、優れた耐食性を示している。また、大気暴露
試験後の光沢度が90と低く、美観性が良好である。
ド材は、腐食試験後の孔食深さが50μmと皮材の厚さ
より浅く、優れた耐食性を示している。また、大気暴露
試験後の光沢度が90と低く、美観性が良好である。
【0032】一方、比較例1では、Znの含有量が30
重量%と本発明の範囲より多くなっている。このため、
孔食深さは50μmと実施例1と同一であり、光沢度は
85と実施例1のものに比して若干低いものの、略等し
くなっている。このように、Znの含有量は多いもの
の、その効果が飽和に達しており、経済的に無駄であ
る。比較例2では、Zn含有量が2重量%と低いため、
孔食深さが80μmと深く、また光沢度が110と高か
った。
重量%と本発明の範囲より多くなっている。このため、
孔食深さは50μmと実施例1と同一であり、光沢度は
85と実施例1のものに比して若干低いものの、略等し
くなっている。このように、Znの含有量は多いもの
の、その効果が飽和に達しており、経済的に無駄であ
る。比較例2では、Zn含有量が2重量%と低いため、
孔食深さが80μmと深く、また光沢度が110と高か
った。
【0033】なお、比較例3はJIS 3004に規定
されるアルミニウム材であり、孔食深さが600μmと
極めて深く、耐食性が不良であった。また、光沢度は1
40と高く、美観性が不良であった。
されるアルミニウム材であり、孔食深さが600μmと
極めて深く、耐食性が不良であった。また、光沢度は1
40と高く、美観性が不良であった。
【0034】第2実施例 Znに加え、Cu及び/又はMnを含有させた実施例
(実施例2〜7)とその比較例(比較例4〜9)を下記
表2に示す。クラッド材の製造方法並びに孔食深さ及び
光沢度の測定法は、第1実施例と同一である。但し、実
施例5では、芯材にJIS 5052に規定されるアル
ミニウム合金材を使用した。また、実施例6では、クラ
ッド率を10%として、芯材の片面に皮材をクラッドし
た。更に、実施例7では、芯材の両面に皮材をクラッド
した。このため、実施例7では、皮材1枚当たりのクラ
ッド率は5%であり、皮材の総クラッド率は10%とな
っている。
(実施例2〜7)とその比較例(比較例4〜9)を下記
表2に示す。クラッド材の製造方法並びに孔食深さ及び
光沢度の測定法は、第1実施例と同一である。但し、実
施例5では、芯材にJIS 5052に規定されるアル
ミニウム合金材を使用した。また、実施例6では、クラ
ッド率を10%として、芯材の片面に皮材をクラッドし
た。更に、実施例7では、芯材の両面に皮材をクラッド
した。このため、実施例7では、皮材1枚当たりのクラ
ッド率は5%であり、皮材の総クラッド率は10%とな
っている。
【0035】
【表2】
【0036】上記表2に示すように、実施例2〜7で
は、皮材がZnに加えCu及び/又はMnを0.4重量
%含有している。このため、実施例2〜7の孔食深さは
50μmと第1実施例の実施例1のものと同一であるも
のの、実施例2〜5、7の光沢度は61乃至72と、実
施例1の光沢度90に比して極めて低くなり、美観性が
極めて良好となった。実施例6はクラッド率が10%で
あり、皮材の厚さが厚いため、孔食深さが深くなってい
る。但し、孔食はクラッド材の芯材まで達していない。
また、光沢度が60と極めて低くなり、美観性が極めて
良好であった。
は、皮材がZnに加えCu及び/又はMnを0.4重量
%含有している。このため、実施例2〜7の孔食深さは
50μmと第1実施例の実施例1のものと同一であるも
のの、実施例2〜5、7の光沢度は61乃至72と、実
施例1の光沢度90に比して極めて低くなり、美観性が
極めて良好となった。実施例6はクラッド率が10%で
あり、皮材の厚さが厚いため、孔食深さが深くなってい
る。但し、孔食はクラッド材の芯材まで達していない。
また、光沢度が60と極めて低くなり、美観性が極めて
良好であった。
【0037】なお、実施例7では、皮材を芯材の両面に
クラッドしてある。皮材1枚当たりのクラッド率が5%
と実施例1〜5と同一であるため、実施例7の孔食深さ
は実施例1〜5の孔食深さ50μmと同一となった。
クラッドしてある。皮材1枚当たりのクラッド率が5%
と実施例1〜5と同一であるため、実施例7の孔食深さ
は実施例1〜5の孔食深さ50μmと同一となった。
【0038】比較例4〜6では、Cu及び/又はMnの
含有量が、いずれも0.1重量%未満と本発明にて規定
した範囲よりも少ないため、光沢度が88乃至95と第
1実施例の実施例1のものと略同一となった。比較例7
では、Cuの含有量が3.0重量%と本発明にて規定し
た範囲より多いため、孔食深さが120μmと深くなっ
た。比較例8では、Mnの含有量が3.0重量%と本発
明にて規定した範囲より多いため、孔食深さが90μm
と深くなった。比較例9では、Cu及びMnの含有量が
3.0重量%と本発明にて規定した範囲より多いため、
孔食深さが210μmと深くなった。比較例10はクラ
ッド率が10%のものである。比較例10では、Cu及
びMnの含有量が3.0重量%と本発明にて規定した範
囲より多いため、実施例7(クラッド率10%)の孔食
深さ100μmに比して、孔食深さが300μmと深く
なった。
含有量が、いずれも0.1重量%未満と本発明にて規定
した範囲よりも少ないため、光沢度が88乃至95と第
1実施例の実施例1のものと略同一となった。比較例7
では、Cuの含有量が3.0重量%と本発明にて規定し
た範囲より多いため、孔食深さが120μmと深くなっ
た。比較例8では、Mnの含有量が3.0重量%と本発
明にて規定した範囲より多いため、孔食深さが90μm
と深くなった。比較例9では、Cu及びMnの含有量が
3.0重量%と本発明にて規定した範囲より多いため、
孔食深さが210μmと深くなった。比較例10はクラ
ッド率が10%のものである。比較例10では、Cu及
びMnの含有量が3.0重量%と本発明にて規定した範
囲より多いため、実施例7(クラッド率10%)の孔食
深さ100μmに比して、孔食深さが300μmと深く
なった。
【0039】以上のように、Znに加えてCu及び/又
はMnを皮材に含有させる場合は、Cuの含有量を0.
1乃至2.0重量%に設定すると共に、Mnの含有量を
0.1乃至2.0重量%に設定する。
はMnを皮材に含有させる場合は、Cuの含有量を0.
1乃至2.0重量%に設定すると共に、Mnの含有量を
0.1乃至2.0重量%に設定する。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
皮材が亜鉛を含有したアルミニウム合金材からなるの
で、高耐食性を有すると共に、使用開始の初期に光沢度
が低下して美観性が良好な耐食性アルミニウム合金建材
を得ることができる。
皮材が亜鉛を含有したアルミニウム合金材からなるの
で、高耐食性を有すると共に、使用開始の初期に光沢度
が低下して美観性が良好な耐食性アルミニウム合金建材
を得ることができる。
【0041】また、必要に応じてCu及び/又はMnを
皮材に含有させる場合は、より一層美観性が良好な耐食
性アルミニウム合金建材を得ることができる。
皮材に含有させる場合は、より一層美観性が良好な耐食
性アルミニウム合金建材を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
なる芯材の片面又は両面にアルミニウム合金からなる皮
材をクラッドして構成された耐食性アルミニウム合金建
材であって、前記皮材は、Zn:5乃至20重量%を含
有し、残部がAl及び不可避的不純物からなることを特
徴とする耐食性アルミニウム合金建材。 - 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
なる芯材の片面又は両面にアルミニウム合金からなる皮
材をクラッドして構成された耐食性アルミニウム合金建
材であって、前記皮材は、Zn:5乃至20重量%を含
有し、更にCu:0.1乃至2.0重量%及びMn:
0.1乃至2.0重量%からなる群から選択された1種
以上の元素を含有し、残部がAl及び不可避的不純物か
らなることを特徴とする耐食性アルミニウム合金建材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4735996A JPH09241782A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 耐食性アルミニウム合金建材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4735996A JPH09241782A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 耐食性アルミニウム合金建材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09241782A true JPH09241782A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12772940
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4735996A Pending JPH09241782A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 耐食性アルミニウム合金建材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09241782A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100951439B1 (ko) * | 2009-04-22 | 2010-04-07 | (주)알코마 | 용사 코팅용 아연-알루미늄-지르코늄 합금선재 |
| CN101985708A (zh) * | 2010-11-08 | 2011-03-16 | 西安晟金新材料科技有限公司 | 轻型耐磨高锌铝基轴承实体保持架材料 |
| CN101994046A (zh) * | 2010-11-08 | 2011-03-30 | 西安晟金新材料科技有限公司 | 一种具有耐磨性能的高锌铝基轴承实体保持架材料 |
-
1996
- 1996-03-05 JP JP4735996A patent/JPH09241782A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100951439B1 (ko) * | 2009-04-22 | 2010-04-07 | (주)알코마 | 용사 코팅용 아연-알루미늄-지르코늄 합금선재 |
| CN101985708A (zh) * | 2010-11-08 | 2011-03-16 | 西安晟金新材料科技有限公司 | 轻型耐磨高锌铝基轴承实体保持架材料 |
| CN101994046A (zh) * | 2010-11-08 | 2011-03-30 | 西安晟金新材料科技有限公司 | 一种具有耐磨性能的高锌铝基轴承实体保持架材料 |
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