JPH09243700A - ガス絶縁機器の部分放電検出方法および検出装置 - Google Patents

ガス絶縁機器の部分放電検出方法および検出装置

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JPH09243700A
JPH09243700A JP8049690A JP4969096A JPH09243700A JP H09243700 A JPH09243700 A JP H09243700A JP 8049690 A JP8049690 A JP 8049690A JP 4969096 A JP4969096 A JP 4969096A JP H09243700 A JPH09243700 A JP H09243700A
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pulse
electric
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JP8049690A
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Kiyoshi Fujii
清 藤井
Yoshifumi Hatakeyama
吉文 畠山
Kiyoshi Kurosawa
潔 黒澤
Akira Tanaka
章 田中
Yuji Kojima
雄次 小島
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Fuji Electric Co Ltd
Fujitsu Ltd
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
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Tokyo Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光電気変換部から電気ノイズパルスが出力され
ていても部分放電発生の有無を確実に判断できるように
する。 【解決手段】光パルスが発生していないときに光電気変
換部16から出力される電気ノイズパルスの単位時間毎
のパルス数の平均値Noを予め求め、部分放電測定時に
光電気変換部6から出力される電気パルスの単位時間毎
のパルス数の平均値Nmを求め、平均値Nmが前記の平
均値Noより大きいときに部分放電が発生したものと判
断して報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガス絶縁機器の密閉
容器内部で発生する部分放電の光を検出する方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス絶縁機器は、高電圧の変圧器や開閉
装置をSF6 ガスなどの絶縁ガスとともに密閉容器内に
収納しコンパクトに構成したものである。この密閉容器
内部で部分放電が生ずると、絶縁部分が劣化し、ついに
は絶縁破壊する可能性がある。そのために、機器の運転
中、密閉容器内で部分放電が発生しているか否かを密閉
容器外部で検出する装置が設けられている。部分放電
は、パルス的に電流が流れるとともに、パルス的に発光
する現象であるために、部分放電の検出方法には、電気
パルスを電気回路で検出する方法と、光パルスを光学的
に検出する方法とがある。
【0003】前者の電気パルスを検出する方法は、機器
の据付現地において電気的な外来のノイズと部分放電に
よる電気パルスとの区別が困難な場合に多く、結局は部
分放電の検出感度低下につながっている。一方、後者の
光パルスを検出する方法は、電気機器の収納容器が遮光
性なので、現地の外来ノイズの影響を全く受けないとい
う利点がある。しかし、部分放電の検出感度を高めよう
とすると、光を電気に変換する光電気変換部自体から発
生する電気的ノイズが検出感度を左右するようになる。
【0004】すなわち、光電気変換部の心臓部は光電子
増倍管またはホトダイオードである。光電子増倍管は、
真空チューブ内に光電面(陰極)、複数の二次電子倍増
面(ダイノード)、およびコレクタ(陽極)を備え、光
電面、各ダイノード、コレクタ間に順次正電圧が加えら
れている。外部からの光を光電面が受けると光電子が発
生する。この光電子は電界によって加速され複数のダイ
ノードに次々と衝突し二次電子が放出される。ダイノー
ドは一個の光電子に対して複数の二次電子を放出するの
で、ダイノードとの衝突の度にその電子数が増倍され
る。数が増倍した電子は最終的にコレクタで捕獲され、
電流として取り出される。光電子増倍管の感度は材料や
増倍段数によって異なるが、増倍度は105 ないし10
7 程度であり微弱な光を電気量に変換して出力すること
ができる。
【0005】また、ホトダイオードは半導体であり、い
わゆる受光素子として光ファイバケーブルと共に、光制
御や光通信などに一般に多用されている。p−n接合を
例えばSiやGeで形成し、この接合部に光を照射する
と、p形ならびにn形の半導体中で電子−正孔対が発生
する。そのうち、p領域の電子はn領域へ、n領域の正
孔はp領域へ引き寄せられるためにホトダイオードの両
端子から電流が出力される。この出力電流は照射された
光量に比例するので、光が電気量に変換されたことにな
る。ホトダイオードには、p−n接合ダイオード、p−
i−n接合ダイオード、アバランシエダイオードなどが
あり、後者のアバランシエダイオードは前二者よりも1
2 から104 程度感度がよい。
【0006】これらの光電気変換部は、検出感度を極端
に高めようとすると、電気的なノイズパルスが出力側に
発生する。光電子増倍管やホトダイオードの受光面に光
が当たらなくても、ノイズパルスが出力される。このノ
イズパルスには、材料自体からどうしても発生する熱電
子に起因するもの、また、材料に含まれる不純物の介在
に起因するものとがある。ノイズパルスの発生を抑える
ために通常は,光電気変換部の温度を−20°程度まで
に下げて使用されている。これによってノイズパルスの
発生が大分低減されるが、このノイズパルスの発生を皆
無にすることは出来ない。
【0007】とくに、数秒から数分の間隔でランダムに
出力されるノイズパルスは大きく、これが装置の部分放
電の検出感度を決めてしまう。光電気変換部を光電スイ
ッチや光通信などに使用する場合は、光電気変換部自体
から発生するノイズパルスは全く邪魔されない程度に感
度を下げて使用されているので問題はあまりない。しか
し、部分放電光などの微弱光を検出しようとする場合
は、電気機器の故障を早期に発見しようと努めるので、
光電気変換部に光子一個が入力されても検出可能なよう
に高感度になっている。そのために、光電気変換部自体
から発生する数秒から数分間隔の間欠的な電気ノイズパ
ルスの除去が非常に重要な課題となっていた。
【0008】前述のように、部分放電はパルス的に発生
する性質を備えている。その部分放電パルスの発生状況
は、電気機器に印加されている高電圧が商用周波の場
合、電圧波形に同期して発生するものと、全くランダム
に発生するものとがある。前者のように部分放電が電圧
波形に同期して発生している場合は、次の図6の装置に
示すように部分放電の電気パルス信号を平均化処理する
ことによって電気ノイズパルスを除去することが出来
る。
【0009】図6は、従来のガス絶縁機器の部分放電検
出装置の構成を示すブロック図である。ガス絶縁機器1
がSF6 ガスを封入した密閉容器2を備え、この密閉容
器2に光気密端子5が貫通している。密閉容器2の内部
には、図示されていない電気機器が収納されている。光
気密端子5の出力側は光ファイバケーブル11を介して
光電気変換部6へ接続される。さらに光電気変換部6の
出力側は、平均化処理部7を介して設定器10を備えた
比較部8へ接続され、さらに、比較部8の出力側は報知
部9へ接続されている。
【0010】図6において、光気密端子5は密閉容器2
内部の、例えば故障点3で発生する部分放電光4を受
け、密閉容器2外部にその光4を導くものである。した
がって、部分放電光4は光ファイバケーブル11を伝播
して光電気変換部6に入力される。光電気変換部6は部
分放電光4を電気信号に変える。平均化処理部7は光電
気変換部6の出力信号を電気機器に印加される商用周波
電圧に同期して所定のサイクル数にわたって平均化処理
し出力する。比較部8は平均化処理された電気信号のレ
ベルを設定器10によって予め設定されたレベルV0
比較し、レベルV 0 より高いレベルにある電気信号だけ
を出力する。報知部9は比較部8の出力信号を受けたと
きに電気機器に部分放電が生じていることを報知する。
【0011】図7は、図6の装置における信号処理の一
例を示すタイムチャートである。横軸は時間を、縦軸は
電圧または信号のレベルを示す。最上段の波形1Sは、
電気機器に印加されている高電圧波形であり、上から2
段目の波形4Sは光電気変換部6へ入力される部分放電
の光信号波形である。また、上から三段目、四段目、最
下段の各波形6S、7S、8Sは、すべて電気信号波形
であり、それぞれ上から三段目の波形6Sは光電気変換
部6の出力信号、上から四段目の波形7Sは平均化処理
部7の出力信号、最下段の波形8Sは比較部8の出力信
号である。
【0012】図7において、電気機器に波形1Sのよう
な商用周波電圧が印加されたときに、2段目の波形4S
のように波形1Sの正負各サイクルに同期して部分放電
の光パルス信号4Aが発生したとする。すなわち、波形
1Sの半サイクル毎に二個ずつの光パルス信号4Aがほ
ぼ同じ位相のところで発生している。光電気変換部6
(図6)は光パルス信号4Aを受け、3段目の波形6S
のような電気パルス信号4Bに変換して出力する。しか
し、同時に光電気変換部6からは前述した電気ノイズパ
ルス6Bがランダムに発生する。波形6Sにおける電気
パルス信号4Bおよび電気ノイズパルス6Bのピーク値
がすべて同じなのは、光電気変換部6が内部に方形波整
形回路を備えているためである。すなわち、パルス性の
信号をすべて同じピーク値をもち、かつ同じ形の方形波
に整形した後に信号を出力するようになっている。図6
の部分放電検出装置は、密閉容器2内で部分放電が発生
したか否か検出するためのものである。同じ大きさの部
分放電であっても,故障点3の位置によって光気密端子
5に入る部分放電光4の光量が異なる。しかし、GIS
などのガス絶縁機器は正常状態では部分放電が発生しな
いことから、たとえレベルが小さくとも部分放電の発生
は即ち機器の異常を示している。従ってそれを検出する
検出器に求められる性能としては、あるレベル以上の部
分放電を検出できればその大きさまで測定できる必要性
はない。従って、部分放電光検出方式はGISなどのガ
ス絶縁機器の異常を検知するための有効な手段となる。
そのために、図6の部分放電検出装置は部分放電の大き
さを計測する仕様にはなっていない。したがって、光電
気変換部6からすべて同じ波形の電気パルス信号が出力
されるようになっている。
【0013】また、平均化処理部7(図6)は、入力さ
れた信号のうち、図7の波形1S(商用周波電圧)に同
期する区間△tごとに信号を所定のサイクル数(例え
ば、5サイクル)にわたってそのピーク値の平均値を求
め,その平均値に比例するピーク値をもった信号を出力
するようになっている。図7の波形6Sにおける電気パ
ルス信号4Bは、毎サイクル同じ位相のところで発生し
ている。そのために、電気パルス信号4Bは、5サイク
ルの期間平均化処理されても、そのピーク値は全く変化
しない。一方、電気ノイズパルス6Bは、ランダムに発
生しているので、5サイクルの期間にわたって平均化処
理されていると、そのピーク値は5分の1になってしま
う。そのため、図7の4段目の波形7Sにおける電気ノ
イズパルス6Cのピーク値が、電気パルス信号4Cのピ
ーク値の5分の1になっている。
【0014】さらに、比較部8(図6)が設定器10に
よって、図7の波形7SのようなレベルV0 に設定され
ていると、電気ノイズパルス6Cはすべて除去される。
その結果、比較部8からは図7の最下段の波形8Sのよ
うに電気パルス信号4Dだけを含んだものが出力され
る。報知部9(図6)は、波形8Sの中に電気パルス信
号4Dが含まれているときに電気機器に部分放電が生じ
ることを、例えば、画面に表示したり、警報を鳴らすな
どして報知する。
【0015】一方、ガス絶縁機器においては、部分放電
が前述のように電圧波形には同期せずにランダムに発生
する場合がある。密閉容器内に存在する金属性の異物
は、印加電界による静電力により跳躍運動をするととも
に、不規則な位相でもって部分放電を発生する。このよ
うに部分放電が電圧波形には同期せずにランダムに発生
する場合、図6に示される検知装置では平均化処理によ
り部分放電による信号分も除去されてしまう。ランダム
に部分放電が発生する場合の検出装置を次に示す。
【0016】図8は従来の異なるガス絶縁機器の部分放
電検出装置の構成を示すブロック図である。図6の構成
と同じ部分には、同一参照符号を付けることにより詳細
な説明を繰り返すことは省略する。図6と異なる部分だ
けを以下に説明する。光気密端子50は部分放電光4を
二本の光ファイバケーブル11に分岐する。この光ファ
イバケーブル11のそれぞれの出力端に光電気変換部6
1,62が接続されている。光電気変換部61,62の
出力側はアンド回路13の入力端に接続され、さらに、
このアンド回路13の出力側は報知部9に接続されてい
る。
【0017】図8において、光電気変換部61,62は
二台とも図6における光電気変換部6と同じものであ
る。また、アンド回路13は、二つの入力端から入る電
気パルス信号が同時刻に存在する場合にのみ、電気パル
ス信号を出力するものである。図9は、図8の装置にお
ける信号処理の一例を示すタイムチャートである。横軸
は時間を、縦軸は信号レベルを示す。最上段の波形40
Sは、光電気変換部61,62へ入力される部分放電の
光信号波形である。また、上から二段目、三段目、最下
段の各波形61S、62S、13Sはすべて電気信号波
形であり、それぞれ、上から二段目の波形61Sは光電
気変換部61の出力信号、上から三段目の波形62Sは
光電気変換部62の出力信号、最下段の波形13Sはア
ンド回路13の出力信号である。
【0018】図9において、部分放電が発生すると、最
上段の波形40Sのように光パルス信号40Aが得られ
る。光パルス信号40Aの継続時間は一定しないが、一
般に極めて短く数nsから数10ns程度である。光電
気変換部61、62(図8)は光パルス信号40Aを受
け、それぞれ波形61S、62Sのように電気パルス信
号40Bに変換して出力する。しかし、光電気変換部6
1、62からは前述した電気ノイズパルス61B、62
Bがランダムに発生する。光電気変換部61、62は互
いに同一仕様のものであるが、別々の装置なので、装置
自体から電気ノイズパルス61B、62Bが同時に発生
する確率は非常に少ない。なお、各信号40B、61
B、62Bは、図7と同様にすべて同一ピーク値および
同一方形波に整形されている。
【0019】また、図9において、アンド回路13は同
時刻に信号が入力されたときだけ信号を出力するので、
最下段の波形13Sのように電気パルス信号40Cだけ
を出力し、電気ノイズパルス61B、62Bはすべて除
去する。このように図8の装置は電気パルス信号40C
だけを含んだものが報知部9へ出力されるので、電気ノ
イズの影響を全く受けなくなる。なお、図8の装置の場
合、図7の波形4Sで示したような各電圧サイクルで発
生位相のそろった部分放電が発生してもその部分放電光
の検出には何の支障もない。電気ノイズパルスの方がラ
ンダムに発生するので、部分放電だけを検出することが
できる。
【0020】図10は、従来のさらに異なるガス絶縁機
器の部分放電検出装置の構成を示すブロック図である。
ガス絶縁機器1がSF6 ガスを封入した密閉容器2を備
え、この密閉容器2に光気密端子50が貫通している。
密閉容器2の内部には、図示されていない電気機器が収
納されている。光気密端子50の出力側には、二本の光
ファイバケーブル11が接続され、光ファイバケーブル
11の一方は光合成器16の入力端へ直接接続され、他
方は光遅延装置15を介して光合成器16のもう一つの
入力端へ接続されている。また、図10において、光合
成器16の出力側は光電気変換部64へ接続される。こ
の光電気変換部64の出力側は二つに分岐され、一方の
出力側はアンド回路12の入力端に接続される。もう一
方の出力側は遅延回路14を介してアンド回路12のも
う一つの入力端に接続される。アンド回路12の出力側
は報知部9へ接続される。
【0021】図10において、光気密端子50は容器2
内部の例えば故障点3で発生する部分放電光4を受け、
その光4を密閉容器2外部の二本の光ファイバケーブル
11のそれぞれに導くものである。部分放電光4の一方
は、光ファイバケーブル11を伝播して直接光合成器1
6に入力される。部分放電光4のもう一方は、光遅延装
置15によって時間τだけ遅れて光合成器16に入力さ
れる。光遅延装置15としては、例えば光ファイバケー
ブルだけによって構成することができる。一般に、光フ
ァイバケーブル中の光の伝播速度は1mあたり約5ns
であるから、20mの光ファイバケーブルを光遅延装置
15として用いれば、その光パルス信号の遅延時間は1
00nsになる。すなわち、光ファイバケーブルの長さ
によって遅延時間を任意に設定することが出来る。光フ
ァイバケーブルは長くなっても円板状または円筒状に巻
回しておけば、全体の体格はそれほど大きくはならな
い。
【0022】また、図10において、光合成器16は二
本のファイバケーブル11によって導かれて来た光パル
ス信号を1つの光パルス信号に合成して出力するもので
あって、一般に市販されている。光気密端子50、光遅
延装置15、光合成器16、および光ファイバケーブル
11は、光信号整形部100を構成しており、部分放電
光4の単一光パルス信号を時間τだけずれた光パルス信
号対に変換するものである。
【0023】さらに、図10において、光電気変換部6
4は、図6,図8で詳述された光電気変換部6,61,
62と同じものであり、光電子増倍管またはホトダイオ
ードより構成されている。光電気変換部64の出力側に
接続された遅延回路14は、例えば単安定マルチバイブ
レータを用いることにより所定の時間τだけ電気パルス
信号を遅延させることができる。アンド回路12は、二
つの入力端から入る電気パルス信号が同時刻に存在する
場合にのみ、電気パルス信号を出力するものである。報
知部9は、電気パルス信号が入力されたときに部分放電
が生じていることを画面表示または警報などによって報
知する。
【0024】図11は、図10の装置における信号処理
の一例を示すタイムチャートである。横軸は時間を、縦
軸は信号のレベルを示す。最上段の波形41Sは、光気
密端子50から光ファイバケーブル11だけを介して光
合成器16へ入力される部分放電の光信号波形である。
一方、上から二段目の波形15Sは、光気密端子50か
ら光ファイバケーブル11と光遅延装置15とを介して
光合成器16へ入力される光信号波形である。上から三
段目の波形16Sは光合成器16の出力信号、上から四
段目の波形64Sは光電気変換部64の出力信号、さら
に、上から五段目の波形14Sは遅延回路14の出力信
号、また、最下段の波形12Sはアンド回路12の出力
信号である。
【0025】図11の波形41S、15Sにおける電気
パルス信号41A、42Aは、故障点3(図10)で発
生した同じ部分放電光4によるものである。光ファイバ
ケーブルは光信号が伝播するにつれて多少そのピーク値
が減少する。光遅延装置15には、長い光ファイバケー
ブルが使われているので、光パルス信号42Aのピーク
値が、光パルス信号41Aのそれより多少減少してい
る。しかし、後述されるように信号はすべて同じピーク
値でかつ同じ方形波に整形されるので問題はない。三段
目の波形16Sでは光波信号41B、42Bが互いに時
間τだけずれた信号対になっている。光電気変換部64
(図10)は、四段目の波形64Sのように光波信号対
41B、42Bを同じ方形波でかつ同じピーク値の電気
パルス信号対41C、42Cに変換して出力する。その
際に、電気ノイズパルス64Cも出力される。
【0026】また、図11において、五段目の波形14
Sは、電気パルス信号対41D、42Dおよび電気ノイ
ズパルス64Dのように遅延回路14(図10)によっ
て波形64Sより時間τだけ遅れる。さらに、アンド回
路12(図10)が波形64Sと14Sとを入力とする
ので、同時刻に存在する電気パルス信号42Cと41D
とから、電気パルス信号41Eだけを出力する。したが
って、最下段の波形12Sは、電気パルス信号41Eだ
けになり、電気ノイズパルス64Dは除去される。電気
パルス信号41Eは、もともと部分放電の発生によって
生じたものであるので、検出される時間はτだけ遅れる
が、光電気変換部64(図10)の発生する電気ノイズ
には全く影響されない。時間τは、部分放電の継続時間
(数nsから数10ns)より若干大き目(例えば10
0ns)に設定し、光パルス信号が互いに重ならないよ
うにする。また波形64Sにおける光電気変換部64の
出力する電気パルス信号41C、42Cのパルス幅は時
間τより小さ目(例えば、50ns)に設定し、電気パ
ルス信号が互いに重ならないようにする。
【0027】図10の装置は、歩留りが悪く高価な光電
気変換部64が一台で済む。図8の装置と比べると、光
遅延装置15、光合成器16および遅延回路14が増え
ているが、後三者はいずれも歩留りに関係なく、しかも
量産可能である。そのために、製作期間の増大や製作コ
ストの肥大化にはつながらない。また、この装置は、部
分放電が発生したか否かを検出する装置である。したが
って、電気パルス信号が時間τ、例えば100ns程度
遅れても実用上は全く問題ない。なお、図10の装置の
場合、図7の波形で示したような各電圧サイクルで発生
位相のそろった部分放電が発生しても部分放電の検出に
はなんの支障もない。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の装置は、光電気変換器から出力されるノ
イズパルスを完全には除去しきれていないという問題が
あった。すなわち、図8や、図10の装置では電気ノイ
ズパルスの除去機能が付加されている。しかし、次に示
すような場合は、電気ノイズパルスを部分放電として見
誤ってしまう。
【0029】図12は、図8の装置における信号処理の
別例を示すタイムチャートであり、部分放電は何も発生
していないが、二台の光電気変換部61、62から同時
に電気ノイズパルス61B、62Bが発生した場合であ
る。図12における各波形40S、61S、62S、1
3Sは図9の場合と同じものに対応している。図12に
おいて、波形40Sには何の信号も見られないが、波形
61S、62Sのように光電気変換61、62からの電
気ノイズパルス61B、62Bが同時に出力される。そ
のために、アンド回路13(図8)の出力には波形13
Sのように電気パルス信号13Aが出力され、あたかも
部分放電が生じているものと誤判定される。
【0030】図13は、図10の装置における信号処理
の別例を示すタイムチャートであり、部分放電は何も発
生していないが、光電気変換部64から互いに時間τだ
けずれた電気ノイズパルス64C、64Eが発生した場
合である。図13における各波形16S、64S、14
S、12Sは、図11の場合と同じものに対応してい
る。
【0031】図13において、波形16Sには何の信号
も見られないが、波形64Sのように光電気変換64か
ら電気ノイズパルス64Eが電気ノイズパルス64Cに
対して時間τだけ遅れて発生する。したがって、図13
のように波形64Sと波形14Sの信号がアンド回路1
2(図10)に入力される。電気ノイズパルス64Eと
電気ノイズパルス64Dとが同時に存在するので、アン
ド回路12(図10)の出力には波形12Sのように電
気パルス信号12Aが出力され、あたかも部分放電が生
じているものと誤判定される。
【0032】図8や図10の装置では、図6の装置に対
しては、かなり電気ノイズパルスの除去がなされるが、
なお、ノイズパルスが出力される場合があり、部分放電
検出の障害になっていた。これまでは、電気パルスの発
生頻度が高いときには、部分放電であろうと測定者が感
によって判断していた。そのために、誤判定されたこと
もあった。
【0033】この発明の目的は、電気ノイズパルスが出
力されていても誤りなく部分放電発生の有無が分かるよ
うにする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の方法によれば、絶縁ガスを封入した遮光
性の密閉容器内に電気機器が収納されたガス絶縁機器に
おいて密閉容器内で発生する光を検知することによって
部分放電を検出する方法であって、光パルスが発生して
いないときに光電気変換部から出力される電気ノイズパ
ルスの単位時間毎のパルス数の平均値Noを予め求め、
部分放電測定時に光電気変換部から出力される電気パル
スの単位時間毎のパルス数の平均値Nmを求め、平均値
Nmが前記の平均Noより大きいときに、部分放電が発
生したものと判断して報知することとするとよい。
【0035】また、上記目的を達成するために、この発
明によれば、部分放電から発生する光パルスを電気パル
スに変換して出力する光電変換器と、この光電変換器の
出力信号を受け単位時間毎に発生するパルス数を順次数
えて出力するカウンタと、このカウンタの出力信号を記
憶し単位時間毎のパルス数の平均値Nmを計算して出力
する演算部と、この演算部の出力信号の値Nmが所定の
値Noを超えたときに信号を出力する判断部と、この判
断部の出力信号を受けガス絶縁機器に部分放電が発生し
ていることを報らせる報知部とにより構成されたものと
してもよい。
【0036】この発明の方法によれば、光パルスが発生
していないときに光電気変換部から出力される電気ノイ
ズパルスの単位時間毎のパルス数の平均値Noを予め求
める。また、部分放電測定時に光電気変換部から出力さ
れる電気パルスの単位時間毎のパルス数の平均値Nmを
求める。部分放電が発生すると、光電気変換部の出力す
る電気パルスには光パルスにものに電気ノイズによるも
のが重畳するようになる。そのために、部分放電が発生
していれば、光電気変換部から出力される単位時間毎の
パルス数の平均値Nmは、電気ノイズパルスだけによる
平均値Noより必ず大きくなる。したがって、NmがN
oより大きいということから部分放電が発生しているも
のと判断することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明を実施例に基づい
て説明する。図1はこの発明の実施例にかかるガス絶縁
機器の部分放電検出装置の構成を示すブロック図であ
る。ガス絶縁機器1がSF6 ガスを封入した密閉容器2
を備え、この密閉容器2に光気密端子5が貫通してい
る。密閉容器2の内部には、図示されていない電気機器
が収納されている。光気密端子5の出力側は光ファイバ
ケーブル11を介して光電気変換部6へ接続される。さ
らに光電気変換部6の出力側は、カウンタ101および
演算部102を介して設定器104を備えた判断部10
3へ接続され、さらに、判断部103の出力側は報知部
9へ接続されている。その他の構成は、図6で説明され
た従来の構成と同じである。同じ部分には、同一参照符
号を付けることにより詳細な説明を繰り返すことは省略
する。
【0038】図1において、カウンタ101は、光電気
変換部6の出力信号を受け、単位時間毎に発生するパル
ス数r(発生頻度)を順次数えて出力するものである。
演算部102は、カウンタ101の出力信号101Sを
受けて単位時間毎のパルス数rを記憶し、単位時間毎の
パルス数rの平均値Nmを計算して信号102Sを出力
する。判断部103は、入力された平均値Nmが設定部
104で設定された所定値Noと比較して大きいときに
出力信号103Sを出力するようになっている。所定値
Noとは、部分放電光4S(光パルス)が無くても光電
気変換部6からカウンタ101に出力される電気ノイズ
パルスが出力されるが、その場合の単位時間毎の電気ノ
イズパルス数の平均値である。光電気変換部6から出力
される電気ノイズパルスの発生する確率は一般にポアソ
ン分布に従う。
【0039】図2は、電気ノイズパルスの発生頻度と確
率との関係を示す分布図である。横軸に単位時間毎のパ
ルス数r(発生頻度)を、縦軸に各発生頻度のものが発
生する確率f(r)を示す。図2において、点々を囲ん
だ棒110は実測結果、斜線を囲んだ棒111は計算結
果を示す。図2において、この実測結果110は、図1
において光電気変換部6の光ファイバ11側を遮光し、
光パルスが光電気変換部6に入らないような状態にし
て、カウンタ101の出力101S(この場合は、5分
間毎のパルス数rすなわち、発生頻度)を一時間にわた
って順次求めた。rが全体に対して発生する確率f
(r)をそれぞれ棒110の長さにすると図2のように
なった。この場合、5分間に発生するパルス数rの平均
値Noは3.8個であった。
【0040】一方、図2の計算結果111は次式のポア
ソン分布の式によった。
【0041】
【数1】 f(r) =No r・exp(−No)・100/r! この数1式において、各発生頻度rのときのf(r)を
計算すると図2のようになった。実測結果110と計算
結果111とは傾向が非常によく似ている。このこと
は、光電気変換部からランダムに出力される電気ノイズ
パルスは、ポアソン分布にほぼ従っていることが判る。
光電気変換部から出力される電気ノイズパルスの発生頻
度の平均値Noは温度に依存する。しかし、光電気変換
部は、通常温度コントローラによって一定の温度に保た
れているために、部分放電検出時においては、平均値N
o、すなわち、電気ノイズパルスの発生頻度は一定であ
る。
【0042】図3は、電気パルスの発生頻度と累積確率
との関係を示す分布図であり、横軸は電気パルスの発生
頻度r、縦軸は累積確率F(r)である。F(r)は、
前述の確率f(r)をr=0から各rまで順次積分した
値である。一点鎖線の特性112は、光パルスが発生し
ていない場合の例であり、図2の実測結果110を積分
したものである。一方、実線の特性113は、部分放電
が発生している場合の例である。特性112、113の
累積確率F(r)が50%になるところの発生頻度r
(平均値)は、それぞれNo、Nmとなっている。特性
113は、電気ノイズパルスに部分放電パルスが重畳し
たものであり、その平均値Nmは、Noより必ず大きく
なる。部分放電が発生していなければ、Nmの値はNo
と一致する。したがって、平均値NmとNoとを比較す
ることによって、部分放電が発生しているか否かを知る
ことができる。
【0043】図1に戻り、累積確率F(r)から平均値
Nmを計算して出力するところは演算部102である。
判断部103がNmと比較するための所定値Noは、予
め部分放電が発生していないときに演算部102から出
力された値とし、このNoを設定部104の設定値とす
ればよい。Noの値は、光電気変換部の種類と周囲温度
とによって決まる。したがって、設定部104に予めN
oを記憶させておけば、電気ノイズパルスの実測をいち
いち行わなくてももよい。
【0044】図4は、この発明の異なる実施例にかかる
ガス絶縁機器の部分放電検出装置の構成を示すブロック
図である。アンド回路13と報知部9との間に図1で示
したものと同一であるカウンタ101、演算部102、
判断部103、設定部104が介装されている他は、図
8の従来の装置と同じである。二台の光電気変換部6
1、62とアンド回路13とによって電気パルスノイズ
の発生個数は大分減り、図3における特性112がより
左側にシフトした状態になるが、同様にしてNmがNo
より大きくなったときに部分放電が発生したものと判断
することができる。
【0045】図5は、この発明のさらに異なる実施例に
かかるガス絶縁機器の部分放電検出装置の構成を示すブ
ロック図である。アンド回路12と報知部9との間に図
1で示したものと同一であるカウンタ101、演算部1
02、判断部103、設定部104が介装されている他
は、図10の従来の装置と同じである。部分放電光を時
間τだけずれた光パルス信号対にすることによっても電
気パルスノイズの発生個数は大分減り、図3における特
性112がより左側にシフトした状態になるが、同様に
してNmがNoより大きくなったときに、部分放電が発
生したものと判断することができる。
【0046】なお、図1、図3、図5のいずれの実施例
においても、部分放電が図7のように各印加電圧サイク
ル毎に連続して発生していてもその部分放電の検出には
何の支障も起きない。
【0047】
【発明の効果】この発明は前述のように、光パルスが発
生していないときに光電気変換部から出力される電気ノ
イズパルスの単位時間毎のパルス数の平均値Noを予め
求める。また、部分放電測定時に光電気変換部から出力
される電気パルスの単位時間毎のパルス数の平均値Nm
を求める。NmがNoより大きいときに、部分放電が発
生しているものと判断する。これによって、光電気変換
部から電気ノイズパルスが出力されている状態でも部分
放電発生の有無が確実に判るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかるガス絶縁機器の部分
放電検出装置の構成を示すブロック図
【図2】電気ノイズパルスの発生頻度と確率との関係を
示す分布図
【図3】電気パルスの発生頻度と累積確率との関係を示
す分布図
【図4】この発明の異なる実施例にかかるガス絶縁機器
の部分放電検出装置の構成を示すブロック図
【図5】この発明のさらに異なる実施例にかかるガス絶
縁機器の部分放電検出装置の構成を示すブロック図
【図6】従来のガス絶縁機器の部分放電検出装置の構成
を示すブロック図
【図7】図6の装置における信号処理の一例を示すタイ
ムチャート
【図8】従来の異なるガス絶縁機器の部分放電検出装置
の構成を示すブロック図
【図9】図8の装置における信号処理の一例を示すタイ
ムチャート
【図10】従来のさらに異なるガス絶縁機器の部分放電
検出装置の構成を示すブロック図
【図11】図10の装置における信号処理の一例を示す
タイムチャート
【図12】図8の装置における信号処理の別例を示すタ
イムチャート
【図13】図10の装置における信号処理の別例を示す
タイムチャート
【符号の説明】
101:カウンタ、102:演算部、103:判断部、
104:設定部、r:発生頻度、No,Nm:発生頻度
の平均値、1:ガス絶縁機器、2:密閉容器、3:故障
点、4:部分放電光、5,50:光気密端子、9:報知
部、11:光ファイバケーブル、12,13:アンド回
路、6,61,62,64:光電気変換部、14:遅延
回路、15:光遅延装置、16:光合成器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 清 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 畠山 吉文 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 黒澤 潔 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 田中 章 神奈川県横浜市都筑区川和町654番地 富 士通化成株式会社内 (72)発明者 小島 雄次 東京都品川区東五反田2丁目3番5号 富 士通高見澤コンポーネント株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁ガスを封入した遮光性の密閉容器内に
    電気機器が収納されたガス絶縁機器において密閉容器内
    で発生する光を検知することによって部分放電を検出す
    る方法であって、光パルスが発生していないときに光電
    気変換部から出力される電気ノイズパルスの単位時間毎
    のパルス数の平均値Noを予め求め、部分放電測定時に
    光電気変換部から出力される電気パルスの単位時間毎の
    パルス数の平均値Nmを求め、平均値Nmが前記の平均
    Noより大きいときに、部分放電が発生したものと判断
    して報知することを特徴とするガス絶縁機器の部分放電
    検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法を実施する装置であっ
    て、部分放電から発生する光パルスを電気パルスに変換
    して出力する光電変換器と、この光電変換器の出力信号
    を受け単位時間毎に発生するパルス数を順次数えて出力
    するカウンタと、このカウンタの出力信号を記憶し単位
    時間毎のパルス数の平均値Nmを計算して出力する演算
    部と、この演算部の出力信号の値Nmが所定の値Noを
    超えたときに信号を出力する判断部と、この判断部の出
    力信号を受けガス絶縁機器に部分放電が発生しているこ
    とを報らせる報知部とにより構成されたことを特徴とす
    るガス絶縁機器の部分放電検出装置。
JP8049690A 1996-03-07 1996-03-07 ガス絶縁機器の部分放電検出方法および検出装置 Withdrawn JPH09243700A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5331236B1 (ja) * 2012-09-14 2013-10-30 義信 森 放電探査装置及び方法
CN114755543A (zh) * 2022-04-27 2022-07-15 青岛科技大学 一种电力设备局部放电检测方法及设备
CN118050609A (zh) * 2024-04-16 2024-05-17 国网江苏省电力有限公司无锡供电分公司 一种干式空心电抗器放电光学检测装置

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JP5331236B1 (ja) * 2012-09-14 2013-10-30 義信 森 放電探査装置及び方法
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