JPH09246066A - 誘導機器用コイル - Google Patents
誘導機器用コイルInfo
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- JPH09246066A JPH09246066A JP8057691A JP5769196A JPH09246066A JP H09246066 A JPH09246066 A JP H09246066A JP 8057691 A JP8057691 A JP 8057691A JP 5769196 A JP5769196 A JP 5769196A JP H09246066 A JPH09246066 A JP H09246066A
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- insulating
- winding
- coil
- conductor
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボイドの発生、絶縁ワニスの未含浸部分の発
生を抑制する。 【解決手段】 絶縁被覆で覆われた導体6を巻回して巻
線を形成する。巻線を成形型内に収容し、成形型内を真
空に引いてエポキシ樹脂3を注入する。このとき、エポ
キシ樹脂3には界面活性剤を添加されているので、エポ
キシ樹脂3は導体6と絶縁被覆5との微小空間や導体6
と導体6との間(すなわち絶縁被覆5と絶縁被覆5との
間)の微小空間にエポキシ樹脂3が浸透し易く、ボイド
の発生を防止することができる。
生を抑制する。 【解決手段】 絶縁被覆で覆われた導体6を巻回して巻
線を形成する。巻線を成形型内に収容し、成形型内を真
空に引いてエポキシ樹脂3を注入する。このとき、エポ
キシ樹脂3には界面活性剤を添加されているので、エポ
キシ樹脂3は導体6と絶縁被覆5との微小空間や導体6
と導体6との間(すなわち絶縁被覆5と絶縁被覆5との
間)の微小空間にエポキシ樹脂3が浸透し易く、ボイド
の発生を防止することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導体を巻回してな
る巻線を絶縁樹脂にてモールドした誘導機器用コイル、
及び絶縁ワニスを含浸した誘導機器用コイルに関するも
のである。
る巻線を絶縁樹脂にてモールドした誘導機器用コイル、
及び絶縁ワニスを含浸した誘導機器用コイルに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂等の絶縁樹脂でモールドし
た樹脂モールドコイルは、電気的特性及び機械的特性に
優れているので、変圧器やリアクトル等のコイルとして
従来より使用されている。このような樹脂モールドコイ
ルには、予め巻線が配置されたモールド型内に樹脂を注
入(いわゆる注型)して成形する樹脂モールドコイル
と、含浸槽内の樹脂中に巻線を浸して巻線内部に樹脂を
含浸させる樹脂モールドコイルとがある。
た樹脂モールドコイルは、電気的特性及び機械的特性に
優れているので、変圧器やリアクトル等のコイルとして
従来より使用されている。このような樹脂モールドコイ
ルには、予め巻線が配置されたモールド型内に樹脂を注
入(いわゆる注型)して成形する樹脂モールドコイル
と、含浸槽内の樹脂中に巻線を浸して巻線内部に樹脂を
含浸させる樹脂モールドコイルとがある。
【0003】また、高圧モータの固定子コイルや回転子
コイルにおいては、鉄心のスロット内に配置される巻線
をスロットへ固着させるため、あるいは絶縁性を高める
ため、巻線を覆うマイカテープ等の絶縁物内部、或いは
巻線とスロットとの間に絶縁ワニスを含浸させていた。
コイルにおいては、鉄心のスロット内に配置される巻線
をスロットへ固着させるため、あるいは絶縁性を高める
ため、巻線を覆うマイカテープ等の絶縁物内部、或いは
巻線とスロットとの間に絶縁ワニスを含浸させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】注型法による樹脂モー
ルドコイルの場合、例えば絶縁樹脂として用いられるエ
ポキシ樹脂の線膨脹係数と導体の線膨脹係数との差によ
り発生する熱応力によってクラックが発生することを防
止するため、エポキシ樹脂には石英粉等のクラック発生
防止用の充填剤が混入されている。しかし、上記充填剤
が混入されるとエポキシ樹脂の粘度が大きくなるという
特性があるため、モールド型内に注入されたエポキシ樹
脂が導体間や導体に巻かれた絶縁被覆内の微小隙間、絶
縁被覆と導体との間の微小隙間等へ浸透し難くなり、そ
の結果、樹脂中にボイドが残り易くなったり、剥離が生
じるという不具合があった。
ルドコイルの場合、例えば絶縁樹脂として用いられるエ
ポキシ樹脂の線膨脹係数と導体の線膨脹係数との差によ
り発生する熱応力によってクラックが発生することを防
止するため、エポキシ樹脂には石英粉等のクラック発生
防止用の充填剤が混入されている。しかし、上記充填剤
が混入されるとエポキシ樹脂の粘度が大きくなるという
特性があるため、モールド型内に注入されたエポキシ樹
脂が導体間や導体に巻かれた絶縁被覆内の微小隙間、絶
縁被覆と導体との間の微小隙間等へ浸透し難くなり、そ
の結果、樹脂中にボイドが残り易くなったり、剥離が生
じるという不具合があった。
【0005】一方、含浸法による樹脂モールドコイルの
場合、導体に巻かれた絶縁被膜を予め硬化促進剤で処理
してから巻線を含浸漕内の樹脂中に浸すことにより、巻
線内部に含浸される樹脂の硬化反応の促進が図られてい
る。しかし、巻線の導体間に絶縁樹脂が含浸していく過
程において樹脂の硬化反応が進行するため、含浸速度に
よっては絶縁樹脂が全体に行き渡る前に硬化してしま
い、導体間に未含浸部分が生じる場合があった。
場合、導体に巻かれた絶縁被膜を予め硬化促進剤で処理
してから巻線を含浸漕内の樹脂中に浸すことにより、巻
線内部に含浸される樹脂の硬化反応の促進が図られてい
る。しかし、巻線の導体間に絶縁樹脂が含浸していく過
程において樹脂の硬化反応が進行するため、含浸速度に
よっては絶縁樹脂が全体に行き渡る前に硬化してしま
い、導体間に未含浸部分が生じる場合があった。
【0006】このような樹脂モールドコイルの樹脂中に
生じるボイドや未含浸部分は、コイルの機械的強度を低
下させたり、さらに部分放電を起こし易くさせる原因と
なっていた。
生じるボイドや未含浸部分は、コイルの機械的強度を低
下させたり、さらに部分放電を起こし易くさせる原因と
なっていた。
【0007】更に、高圧モータの固定子コイルや回転子
コイルの場合においても、マイカテープ等の絶縁物内の
微小隙間への絶縁ワニスの含浸不足により、ボイドが生
じて部分放電が起こるおそれがあった。また、巻線とス
ロットとの間への絶縁ワニスの含浸が不十分であると、
接着強度が低下する可能性があり、絶縁ワニスの浸透性
の向上が課題とされていた。
コイルの場合においても、マイカテープ等の絶縁物内の
微小隙間への絶縁ワニスの含浸不足により、ボイドが生
じて部分放電が起こるおそれがあった。また、巻線とス
ロットとの間への絶縁ワニスの含浸が不十分であると、
接着強度が低下する可能性があり、絶縁ワニスの浸透性
の向上が課題とされていた。
【0008】そこで、本発明の目的は、ボイドの発生、
絶縁ワニスの未含浸部分の発生を抑制できる誘導機器用
コイルを提供するにある。
絶縁ワニスの未含浸部分の発生を抑制できる誘導機器用
コイルを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の誘導機器用コイ
ルは、導体を巻回してなる巻線を、界面活性剤によって
浸透作用を得るようにした絶縁樹脂にてモールドしたと
ころに特徴を有する(請求項1)。
ルは、導体を巻回してなる巻線を、界面活性剤によって
浸透作用を得るようにした絶縁樹脂にてモールドしたと
ころに特徴を有する(請求項1)。
【0010】また、本発明の誘導機器用コイルは、導体
を巻回してなる巻線を、界面活性剤によって浸透作用を
得るようにした絶縁ワニスで含浸したところに特徴を有
する(請求項3)。
を巻回してなる巻線を、界面活性剤によって浸透作用を
得るようにした絶縁ワニスで含浸したところに特徴を有
する(請求項3)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を誘導機器用コイル
である変圧器の樹脂モールドコイルに適用した第1実施
例について図1ないし図3を参照しながら説明する。ま
ず、樹脂モールドコイルの概略構成を示した図3におい
て、樹脂モールドコイル1は、巻線2を絶縁性の樹脂例
えばエポキシ樹脂3でモールドして構成されている。こ
の樹脂モールドコイル1は、成形型4に巻線2を配置
し、この成形型4内にエポキシ樹脂3を注入するいわゆ
る注型法により製造されたものであり、図3において
は、樹脂モールドコイル1を成形型4から取出す前の状
態を示している。
である変圧器の樹脂モールドコイルに適用した第1実施
例について図1ないし図3を参照しながら説明する。ま
ず、樹脂モールドコイルの概略構成を示した図3におい
て、樹脂モールドコイル1は、巻線2を絶縁性の樹脂例
えばエポキシ樹脂3でモールドして構成されている。こ
の樹脂モールドコイル1は、成形型4に巻線2を配置
し、この成形型4内にエポキシ樹脂3を注入するいわゆ
る注型法により製造されたものであり、図3において
は、樹脂モールドコイル1を成形型4から取出す前の状
態を示している。
【0012】上記巻線2は、外周を絶縁被覆5で覆われ
た導体6をコイル状に多数回巻回することにより構成さ
れており、その結果、図1に示すように、巻回された導
体6間に絶縁被覆5が介在する構成となる。また、絶縁
被覆5は、図2に示すように、絶縁紙や絶縁フィルム等
からなるテープ状絶縁物7を導体6の外周に巻回して覆
うことにより構成されている。
た導体6をコイル状に多数回巻回することにより構成さ
れており、その結果、図1に示すように、巻回された導
体6間に絶縁被覆5が介在する構成となる。また、絶縁
被覆5は、図2に示すように、絶縁紙や絶縁フィルム等
からなるテープ状絶縁物7を導体6の外周に巻回して覆
うことにより構成されている。
【0013】ここで、巻線2をエポキシ樹脂3でモール
ドするに際しては、前述したようにエポキシ樹脂3を注
型する方法が使用されており、以下、その手順について
説明する。
ドするに際しては、前述したようにエポキシ樹脂3を注
型する方法が使用されており、以下、その手順について
説明する。
【0014】まず、導体6を巻回してなる巻線2を成形
型4内に収容し、成形型4内を真空に引いてエポキシ樹
脂3を注入する。この場合、注型に使用するエポキシ樹
脂3には、適切な機械的強度を得るための適当量の充填
剤(石英粉等)が配合されていると共に、例えばカルバ
ゾールの誘導体からなる浸透剤としての界面活性剤(商
品名:ノニコールCZシリーズ、日本蒸溜工業(株))
が添加されている。
型4内に収容し、成形型4内を真空に引いてエポキシ樹
脂3を注入する。この場合、注型に使用するエポキシ樹
脂3には、適切な機械的強度を得るための適当量の充填
剤(石英粉等)が配合されていると共に、例えばカルバ
ゾールの誘導体からなる浸透剤としての界面活性剤(商
品名:ノニコールCZシリーズ、日本蒸溜工業(株))
が添加されている。
【0015】注入されたエポキシ樹脂3は、成形型4内
が真空状態であるため、導体6と絶縁被覆5との間の微
小隙間や導体6と導体6との間(すなわち絶縁被覆5と
絶縁被覆5との間)の微小隙間、絶縁被覆5内部の微小
隙間等に浸透し易い状態となっていることに加え、エポ
キシ樹脂3中の界面活性剤が浸透剤または乳化剤として
作用することによりエポキシ樹脂3の浸透性が高まるの
で、上記上記微小隙間内にも良く浸透(侵入)するよう
になる。その後、加圧し、予備硬化を行った後、成形型
4から樹脂モールドコイル1を取り出し、更に本硬化を
行うことにより樹脂モールドコイル1が完成する。
が真空状態であるため、導体6と絶縁被覆5との間の微
小隙間や導体6と導体6との間(すなわち絶縁被覆5と
絶縁被覆5との間)の微小隙間、絶縁被覆5内部の微小
隙間等に浸透し易い状態となっていることに加え、エポ
キシ樹脂3中の界面活性剤が浸透剤または乳化剤として
作用することによりエポキシ樹脂3の浸透性が高まるの
で、上記上記微小隙間内にも良く浸透(侵入)するよう
になる。その後、加圧し、予備硬化を行った後、成形型
4から樹脂モールドコイル1を取り出し、更に本硬化を
行うことにより樹脂モールドコイル1が完成する。
【0016】このような本実施例によれば、エポキシ樹
脂3に添加された界面活性剤により、エポキシ樹脂3が
導体6と絶縁被覆5との微小隙間や導体6と導体6との
間の微小隙間、絶縁被覆5内部の微小隙間にエポキシ樹
脂3が浸透し易くなるので、ボイドの発生を極力防止で
きる。これにより、樹脂モールドコイル1に高電圧を印
加した際の部分放電の発生を防止できる。
脂3に添加された界面活性剤により、エポキシ樹脂3が
導体6と絶縁被覆5との微小隙間や導体6と導体6との
間の微小隙間、絶縁被覆5内部の微小隙間にエポキシ樹
脂3が浸透し易くなるので、ボイドの発生を極力防止で
きる。これにより、樹脂モールドコイル1に高電圧を印
加した際の部分放電の発生を防止できる。
【0017】尚、上述の第1実施例では、界面活性剤を
直接エポキシ樹脂3に添加することにより浸透作用を得
るようにしたが、これに限られるものではなく、導体6
に巻かれた絶縁被覆5に予め界面活性剤を付着させてか
ら、巻線2を成形型4に配置してエポキシ樹脂3を注型
するようにしても良い。この場合、絶縁被覆5に界面活
性剤を付着させる方法としては、例えば図4に示す第2
実施例のように、導体6を巻回してなる巻線2を、適当
濃度の界面活性剤溶液11中に浸漬する方法がある。
直接エポキシ樹脂3に添加することにより浸透作用を得
るようにしたが、これに限られるものではなく、導体6
に巻かれた絶縁被覆5に予め界面活性剤を付着させてか
ら、巻線2を成形型4に配置してエポキシ樹脂3を注型
するようにしても良い。この場合、絶縁被覆5に界面活
性剤を付着させる方法としては、例えば図4に示す第2
実施例のように、導体6を巻回してなる巻線2を、適当
濃度の界面活性剤溶液11中に浸漬する方法がある。
【0018】この方法の場合、溶液11の界面活性剤濃
度を調節することで、巻線2への界面活性剤の付着量を
調整することができるので、巻線2の大きさや構造の違
いなどにより浸透性を異ならせたい場合も、同じエポキ
シ樹脂3を用いて成形型4内に注型することができる。
尚、巻線2を界面活性剤溶液11中に浸漬することに代
えて、適当濃度の界面活性剤溶液を巻線2に塗布するこ
とも可能である。
度を調節することで、巻線2への界面活性剤の付着量を
調整することができるので、巻線2の大きさや構造の違
いなどにより浸透性を異ならせたい場合も、同じエポキ
シ樹脂3を用いて成形型4内に注型することができる。
尚、巻線2を界面活性剤溶液11中に浸漬することに代
えて、適当濃度の界面活性剤溶液を巻線2に塗布するこ
とも可能である。
【0019】さらに、導体6に巻かれた絶縁被覆5に界
面活性剤を付着させる別の方法として、まず、テープ状
絶縁物7に界面活性剤を付着させ、その後、その界面活
性剤が付着されたテープ状絶縁物7を導体6に巻回する
方法がある。前述した、巻線2を界面活性剤容液11中
に浸漬する方法においては、巻線2の中心付近に位置す
る導体6に巻回されたテープ状絶縁物7には界面活性剤
が浸漬し難いことが考えられるが、この方法によるとテ
ープ状絶縁物7全体に均等に界面活性剤を付着させるこ
とができる。また、界面活性剤の付着量を調整すること
により付着量の異なるテープ状絶縁物7を形成すること
ができ、このようなテープ状絶縁物7を用いることによ
り、同一巻線2内で界面活性剤の付着量を異ならせて分
布させることができる。
面活性剤を付着させる別の方法として、まず、テープ状
絶縁物7に界面活性剤を付着させ、その後、その界面活
性剤が付着されたテープ状絶縁物7を導体6に巻回する
方法がある。前述した、巻線2を界面活性剤容液11中
に浸漬する方法においては、巻線2の中心付近に位置す
る導体6に巻回されたテープ状絶縁物7には界面活性剤
が浸漬し難いことが考えられるが、この方法によるとテ
ープ状絶縁物7全体に均等に界面活性剤を付着させるこ
とができる。また、界面活性剤の付着量を調整すること
により付着量の異なるテープ状絶縁物7を形成すること
ができ、このようなテープ状絶縁物7を用いることによ
り、同一巻線2内で界面活性剤の付着量を異ならせて分
布させることができる。
【0020】図5および図6は本発明の第3実施例を示
しており、本実施例の樹脂モールドコイル21は、巻線
22を絶縁性の樹脂、例えばエポキシ樹脂23の入った
含浸槽24内に浸して巻線22内部にエポキシ樹脂23
を含浸させる方法によりモールドされている。巻線22
は、外周部を絶縁被覆25で覆った導体26をコイル状
に多数回巻回することにより構成されている。この場
合、導体26を巻回するに際しては、1層分巻回する毎
に、その1層分の導体の外周を例えば不織布からなるテ
ープ状の絶縁基材27で覆い、さらに、前記絶縁基材2
7の間に位置するように各層の導体26の軸方向両端部
を絶縁紙からなる端部絶縁物28で覆っている。これに
より、導体26は、絶縁被覆25及び絶縁基材27並び
に端部絶縁物28で覆われていることになり、これら3
つが本発明にいう絶縁被覆に相当する。なお、絶縁被覆
25および絶縁基材27並びに端部絶縁物28には樹脂
の硬化を促進する硬化促進材が予め付着されている。
しており、本実施例の樹脂モールドコイル21は、巻線
22を絶縁性の樹脂、例えばエポキシ樹脂23の入った
含浸槽24内に浸して巻線22内部にエポキシ樹脂23
を含浸させる方法によりモールドされている。巻線22
は、外周部を絶縁被覆25で覆った導体26をコイル状
に多数回巻回することにより構成されている。この場
合、導体26を巻回するに際しては、1層分巻回する毎
に、その1層分の導体の外周を例えば不織布からなるテ
ープ状の絶縁基材27で覆い、さらに、前記絶縁基材2
7の間に位置するように各層の導体26の軸方向両端部
を絶縁紙からなる端部絶縁物28で覆っている。これに
より、導体26は、絶縁被覆25及び絶縁基材27並び
に端部絶縁物28で覆われていることになり、これら3
つが本発明にいう絶縁被覆に相当する。なお、絶縁被覆
25および絶縁基材27並びに端部絶縁物28には樹脂
の硬化を促進する硬化促進材が予め付着されている。
【0021】続いて、上記巻線22をカルバゾールの誘
導体からなる浸透剤或は乳化剤としての界面活性剤が添
加されたエポキシ樹脂23で満たされた樹脂含浸漕24
内に浸して巻線22内部にエポキシ樹脂23を含浸させ
る。このエポキシ樹脂23は、導体26間の絶縁被覆2
5や層間の絶縁基材27或いは巻線22の両端面の端部
絶縁物28内に含浸するとき、界面活性剤による浸透作
用により容易に浸透されていく。このため、硬化促進剤
によりエポキシ樹脂23が硬化する前に十分量のエポキ
シ樹脂23が巻線の導体26間等の微小空間に含浸して
いくので、樹脂モールドコイル21の絶縁性能を向上さ
せることができると共に、機械的強度を向上させること
ができる。
導体からなる浸透剤或は乳化剤としての界面活性剤が添
加されたエポキシ樹脂23で満たされた樹脂含浸漕24
内に浸して巻線22内部にエポキシ樹脂23を含浸させ
る。このエポキシ樹脂23は、導体26間の絶縁被覆2
5や層間の絶縁基材27或いは巻線22の両端面の端部
絶縁物28内に含浸するとき、界面活性剤による浸透作
用により容易に浸透されていく。このため、硬化促進剤
によりエポキシ樹脂23が硬化する前に十分量のエポキ
シ樹脂23が巻線の導体26間等の微小空間に含浸して
いくので、樹脂モールドコイル21の絶縁性能を向上さ
せることができると共に、機械的強度を向上させること
ができる。
【0022】図7および図8は、本発明を回転電機例え
ば高圧モータの固定子コイルに適用した第4実施例につ
いて示したものである。固定子コイル31は、略円環状
をなす固定子鉄心32に巻装された複数個の巻線33か
ら構成され、これら固定子コイル31と固定子鉄心32
とから固定子34が構成される。前記固定子鉄心32
は、例えばリング状で内径側に開放形のスロット35を
複数個穿設した薄鋼板を複数枚積層して形成されてお
り、このスロット35の内面はスロット絶縁が施されて
いる。
ば高圧モータの固定子コイルに適用した第4実施例につ
いて示したものである。固定子コイル31は、略円環状
をなす固定子鉄心32に巻装された複数個の巻線33か
ら構成され、これら固定子コイル31と固定子鉄心32
とから固定子34が構成される。前記固定子鉄心32
は、例えばリング状で内径側に開放形のスロット35を
複数個穿設した薄鋼板を複数枚積層して形成されてお
り、このスロット35の内面はスロット絶縁が施されて
いる。
【0023】また、各巻線33は、図示はしないが絶縁
被覆で覆われた導体を巻回して構成されたもので、所定
のスロット35内に図示上下2段に収容されている。こ
の場合、前記各巻線33は例えばマイカテープからなる
無機絶縁物36で表面が覆われていると共に、固定子コ
イル31は、コイル絶縁物37により表面が覆われてい
る。従って、本実施例においては、前記絶縁被覆及び無
機絶縁物36並びにコイル絶縁物37が本発明でいう絶
縁被覆に相当する。尚、図示はしないが各スロット35
の内周側の開口部には楔がはめ込まれて固定子コイル3
1を固定している。
被覆で覆われた導体を巻回して構成されたもので、所定
のスロット35内に図示上下2段に収容されている。こ
の場合、前記各巻線33は例えばマイカテープからなる
無機絶縁物36で表面が覆われていると共に、固定子コ
イル31は、コイル絶縁物37により表面が覆われてい
る。従って、本実施例においては、前記絶縁被覆及び無
機絶縁物36並びにコイル絶縁物37が本発明でいう絶
縁被覆に相当する。尚、図示はしないが各スロット35
の内周側の開口部には楔がはめ込まれて固定子コイル3
1を固定している。
【0024】このように構成された固定子コイル31
(固定子34)は、例えば無溶剤タイプの絶縁ワニスが
入ったワニス含浸用のタンク内に一定時間収容された
後、タンクから引き上げられることにより含浸処理がな
される。このとき絶縁ワニスには、例えばカルバゾール
の誘導体からなる浸透剤としての界面活性剤が適宜の割
合添加されている。
(固定子34)は、例えば無溶剤タイプの絶縁ワニスが
入ったワニス含浸用のタンク内に一定時間収容された
後、タンクから引き上げられることにより含浸処理がな
される。このとき絶縁ワニスには、例えばカルバゾール
の誘導体からなる浸透剤としての界面活性剤が適宜の割
合添加されている。
【0025】従って、絶縁ワニスの浸透性が良くなって
いるので、絶縁ワニスは、絶縁被覆内や無機絶縁物36
内、コイル絶縁物37内の微小隙間、及び無機絶縁物3
6とコイル絶縁物37との間の微小隙間並びに巻線33
と無機絶縁物36との間の微小隙間等に容易に浸透して
いく。このため固定子コイル31の絶縁層内における絶
縁ワニスの未含浸部分の発生を極力抑制することができ
るため、耐部分放電性及び絶縁性能が向上する。また、
スロット35と固定子コイル31との間にも十分量の絶
縁ワニスが浸透するので、スロット35と固定子コイル
31間の接着強度が向上し、固定子コイル31の機械的
強度が向上する。
いるので、絶縁ワニスは、絶縁被覆内や無機絶縁物36
内、コイル絶縁物37内の微小隙間、及び無機絶縁物3
6とコイル絶縁物37との間の微小隙間並びに巻線33
と無機絶縁物36との間の微小隙間等に容易に浸透して
いく。このため固定子コイル31の絶縁層内における絶
縁ワニスの未含浸部分の発生を極力抑制することができ
るため、耐部分放電性及び絶縁性能が向上する。また、
スロット35と固定子コイル31との間にも十分量の絶
縁ワニスが浸透するので、スロット35と固定子コイル
31間の接着強度が向上し、固定子コイル31の機械的
強度が向上する。
【0026】尚、本実施例では界面活性剤を直接絶縁ワ
ニスに添加することにより浸透作用を得るようにした
が、これに限られるものではなく、導体に巻かれた絶縁
被覆やコイル絶縁物37、無機絶縁物36等に予め界面
活性剤を付着させてから、固定子34を絶縁ワニス中に
浸して巻線33内部に絶縁ワニスを含浸させるようにし
ても良い。この場合、絶縁被覆等に界面活性剤を付着さ
せる方法として、固定子34や固定子コイル31を界面
活性剤溶液に浸漬する方法や、或いは予め界面活性剤が
付着された絶縁被覆等を固定子コイル31や巻線33巻
回する方法を用いても良い。
ニスに添加することにより浸透作用を得るようにした
が、これに限られるものではなく、導体に巻かれた絶縁
被覆やコイル絶縁物37、無機絶縁物36等に予め界面
活性剤を付着させてから、固定子34を絶縁ワニス中に
浸して巻線33内部に絶縁ワニスを含浸させるようにし
ても良い。この場合、絶縁被覆等に界面活性剤を付着さ
せる方法として、固定子34や固定子コイル31を界面
活性剤溶液に浸漬する方法や、或いは予め界面活性剤が
付着された絶縁被覆等を固定子コイル31や巻線33巻
回する方法を用いても良い。
【0027】また、上記実施例では界面活性剤として、
カルバゾールの誘導体からなる浸透剤を用いたが、これ
に限らず、乳化作用或は浸透作用のあるものであれば良
い。絶縁樹脂はエポキシ樹脂に限られない。また、絶縁
樹脂としては熱硬化性樹脂,熱可塑性樹脂のいずれを用
いても良い。
カルバゾールの誘導体からなる浸透剤を用いたが、これ
に限らず、乳化作用或は浸透作用のあるものであれば良
い。絶縁樹脂はエポキシ樹脂に限られない。また、絶縁
樹脂としては熱硬化性樹脂,熱可塑性樹脂のいずれを用
いても良い。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、界面活性剤の作用によって絶縁樹脂や絶縁ワニスが
絶縁被覆内の微小隙間や絶縁被覆と導体との微小隙間等
に浸透し易くなるので、誘導機器用コイルにボイドが発
生することや、絶縁ワニスの未含浸部分が発生すること
を極力防止できる。
は、界面活性剤の作用によって絶縁樹脂や絶縁ワニスが
絶縁被覆内の微小隙間や絶縁被覆と導体との微小隙間等
に浸透し易くなるので、誘導機器用コイルにボイドが発
生することや、絶縁ワニスの未含浸部分が発生すること
を極力防止できる。
【図1】本発明の第1実施例を示す樹脂モールドコイル
の巻線部分の拡大縦断面図
の巻線部分の拡大縦断面図
【図2】導体を拡大して示す破断斜視図
【図3】巻線を樹脂注型によりモールドする様子を模式
的に示す図
的に示す図
【図4】本発明の第2実施例を示すもので、巻線へ界面
活性剤を付着する作業を模式的に示す図
活性剤を付着する作業を模式的に示す図
【図5】本発明の第3実施例を示すもので、巻線を樹脂
含浸によりモールドする様子を模式的に示す図
含浸によりモールドする様子を模式的に示す図
【図6】図1相当図
【図7】本発明の第4実施例を示す固定子のスロット部
分の拡大縦断面図
分の拡大縦断面図
【図8】固定子の破断斜視図
1,21は樹脂モールドコイル(誘導機器用コイル)、
2,22,33は巻線、3,23はエポキシ樹脂(絶縁
樹脂)、5,25は絶縁被覆、27は絶縁基材(絶縁被
覆)、28は端部絶縁物(絶縁被覆)、31は固定子コ
イル(誘導機器用コイル)、36は無機絶縁物(絶縁被
覆)、37はコイル絶縁物(絶縁被覆)を示す。
2,22,33は巻線、3,23はエポキシ樹脂(絶縁
樹脂)、5,25は絶縁被覆、27は絶縁基材(絶縁被
覆)、28は端部絶縁物(絶縁被覆)、31は固定子コ
イル(誘導機器用コイル)、36は無機絶縁物(絶縁被
覆)、37はコイル絶縁物(絶縁被覆)を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 導体を巻回してなる巻線を、界面活性剤
によって浸透作用を得るようにした絶縁樹脂にてモール
ドしたことを特徴とする誘導機器用コイル。 - 【請求項2】 界面活性剤は、絶縁樹脂に添加されてい
ることを特徴とする請求項1記載の誘導機器用コイル。 - 【請求項3】 導体を巻回してなる巻線を、界面活性剤
によって浸透作用を得るようにした絶縁ワニスで含浸し
たことを特徴とする誘導機器用コイル。 - 【請求項4】 界面活性剤は、絶縁ワニスに添加されて
いることを特徴とする請求項4記載の誘導機器用コイ
ル。 - 【請求項5】 導体は、絶縁被覆で覆われており、界面
活性剤は前記絶縁被覆に付着されていることを特徴とす
る請求項1または3のいずれかに記載の誘導機器用コイ
ル。 - 【請求項6】 巻線を界面活性剤溶液中に浸漬すること
により、絶縁被覆に界面活性剤を付着することを特徴と
する請求項5記載の誘導機器用コイル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8057691A JPH09246066A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 誘導機器用コイル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8057691A JPH09246066A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 誘導機器用コイル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09246066A true JPH09246066A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13062976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8057691A Pending JPH09246066A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 誘導機器用コイル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09246066A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101834059A (zh) * | 2010-05-18 | 2010-09-15 | 苏州金山门变压器有限公司 | 油浸式有载调容变压器 |
| JP2022046262A (ja) * | 2020-09-10 | 2022-03-23 | トクデン株式会社 | 誘導発熱ローラ装置 |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP8057691A patent/JPH09246066A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101834059A (zh) * | 2010-05-18 | 2010-09-15 | 苏州金山门变压器有限公司 | 油浸式有载调容变压器 |
| JP2022046262A (ja) * | 2020-09-10 | 2022-03-23 | トクデン株式会社 | 誘導発熱ローラ装置 |
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