JPH09246146A - 電子線描画方法および電子線描画装置 - Google Patents

電子線描画方法および電子線描画装置

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JPH09246146A
JPH09246146A JP8045816A JP4581696A JPH09246146A JP H09246146 A JPH09246146 A JP H09246146A JP 8045816 A JP8045816 A JP 8045816A JP 4581696 A JP4581696 A JP 4581696A JP H09246146 A JPH09246146 A JP H09246146A
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JP
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waveform
deflection
mark
electron beam
signal
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JP8045816A
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Masahide Okumura
正秀 奥村
Koji Nagata
浩司 永田
Hiroyuki Takahashi
弘之 高橋
Yasuko Goto
泰子 後藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビームの偏向応答遅れを補正する。 【解決手段】この発明では、マークから所定距離離れた
点から電子ビームをマークの上に偏向した時のマーク波
形1(マーク上の波形)と、再び上記所定距離離れた位
置を起点としてマークのエッジ部に偏向した時のマーク
エッジ波形信号との差分をとることによって、電子ビー
ムの偏向応答遅れを測定する。このようにして測定され
た偏向応答遅れ波形を補正波形として記憶し、電子ビー
ムの偏向の開始信号に同期して読みだして偏向信号に加
算することによって、偏向の応答遅れを補正する。 【効果】渦電流、磁気余効、電気回路など、すべての偏
向遅れ(或いは進み)要因に起因する電子ビームの偏向
応答特性を改善することができる。この結果、高速・高
精度な電子ビーム描画装置を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子ビーム描画装置
に係り、特に電子ビーム描画装置の偏向制御回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム描画装置においてスループッ
トの向上は重要な課題である。スループットの向上のた
めに、電子ビーム描画装置の偏向制御としては、描画フ
ィールドの位置を高精度の電磁偏向系で設定し、描画フ
ィールド内の電子ビームの偏向を高速の静電偏向系で行
う方法を採用している。このことにより比較的高速で、
高精度の描画が可能になる。このような電子ビーム描画
装置の偏向系の一例を図2に示している。図において、
(1)は電子ビーム、(16)はウエーハ、(2a)は
電磁偏向器、(4a)、(3a)、は(15)の描画制
御部から指定される主フィールドデータを、電磁偏向器
に与えるためのDA変換器と主偏向アンプ、(2b)は
副フィールド用の静電偏向器であり(4b)のDA変換
器と(3b)の副偏向アンプによって制御される。(2
c)は副副フィールド用の静電偏向器であり、(4c)
のDA変換器と(3c)の副副偏向アンプによって制御
される。主フィールド、副フィールド、副副フィールド
の数値の一例は同図に示しているように、5000μ
m、500μm、80μmである。電磁偏向系は副フィ
ールドの位置を決め、副フィールド静電偏向系は副副フ
ィールドの位置を決める。描画は副副フィールド内を高
速で静電偏向することによって行なわれる。
【0003】ところで、大きな偏向領域を持つ電磁偏向
系は、ビームを偏向するための偏向コイルが誘導性負荷
であるため、周波数帯域が狭く応答特性が悪い。電磁偏
向の応答時間は例えば50〜100μ秒と極めて長い。
このために、電磁偏向アンプの出力が所定の値に達する
迄静電偏向器の偏向を行なうことができず描画むだ時間
となる。また、パターンの描画ショット周期を決定する
静電偏向系の副副偏向の偏向応答時間は例えば100ナ
ノ秒であり、電子ビーム描画装置のスループットを低下
させる大きな要因となっている。これらの問題点を改善
する方法が従来から数多く提案されている。
【0004】例えば、偏向アンプに入力される偏向信号
に対応して、振幅、遅延、または極性を制御した補正信
号を加えることによって偏向応答時間を短縮する方法
(特開平7−106964)や、電磁偏向コイルに加え
るべき偏向波形と実際に流れている偏向電流波形との差
分を検出し、その差分を最小とする補正信号波形を静電
偏向器に加えることによって電磁偏向の応答時間の遅れ
を補正する方法(特許公報平4−32530)がある。
また、電磁偏向に伴う渦電流の影響を低減する方法とし
て、偏向コイルの近傍に導体を設置し偏向磁場によりそ
の導体に生じる渦電流を検出し、その検出出力に基づい
て偏向コイルに流す電流に帰還をかける方法(特開昭6
0−74618)や、渦電流に起因する電子ビーム照射
位置ずれ誤差を電気回路で模擬する補正回路を設け、こ
の補正回路により電磁偏向器に供給される電流を補正す
る方法(特開平3−44916)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のことごとくの従
来技術においては、ウエーハ等の試料上での電子ビーム
の動きを直接測定している訳ではない。偏向電流(磁
場)を検出して偏向の応答遅れを補正する方法や、模擬
的に偏向応答遅れを補正するための補正信号を生成して
偏向の応答遅れを補正する方法であった。したがって、
実際の電子ビームの動きと補正の効果が判らなかった。
このため、補正の効果は描画をしてその結果をSEM
(走査形電子顕微鏡)などで観察しないと判らないとい
う問題が有った。このことにより、補正の効果を確認す
るための多くの時間と手間を要していた。特に電磁偏向
系の場合、渦電流による電子ビームへの影響は、電磁偏
向コイル近傍の構造物の材質や、形状、あるいは位置で
大きく異なり、オーバーシュートになったり、アンダー
シュートになったりする。しかも偏向の方向や大きさに
よって複雑に変化する。その理由は、渦電流の発生個所
が複数個所に有り、それらが複雑に干渉し合うためであ
る。或いは、磁気余効と呼ばれるフェライトコアーの磁
区の長時間の変化による電子ビームの位置変化や、電気
回路のクロストークなどが有る。これらのため実際問題
として、最適な補正信号を作ることは困難であったため
ブランキング信号即ちビームをオンする信号を早めるこ
とができなかった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決し、
電子ビーム描画装置のスループットを短縮するためにな
されたもので、渦電流、磁気余効、電気回路など、すべ
ての偏向遅れ(或いは進み)要因に起因する電子ビーム
の偏向応答特性を改善し、高速かつ高精度な描画を可能
にする方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明では、マークか
ら所定距離離れた位置を起点として電子ビームをマーク
の上に偏向したときに得られる第1の波形と、再び上記
所定距離離れた位置を起点として電子ビームを上記マー
クのエッジ部に偏向したときに得られる第2の波形をそ
れぞれ偏向に同期して取得し、その二つの波形の差分で
ある第3の波形を補正波形として記憶し、この記憶され
た補正波形を上記電子ビームの偏向に同期して読みだ
し、偏向制御信号に加算することによって電子ビームの
偏向応答遅れを補正する。
【0008】図1を用いて本発明に基づく電子ビーム偏
向応答の補正方法を説明する。同図にて、マーク上への
偏向(B)に示しているように、ある面積を持つ電子ビ
ーム(1)をマークから所定距離離れた点A0からマー
ク上のA4に向かって偏向(ジャンプ)する。このとき
の偏向制御信号波形の一例と電子ビームの位置の関係を
偏向波形(B1)に示している。最初は高速で目標位置
近傍a4に達し、その後ゆっくりと最終位置A4に到達
する。あるいは急速にA4に達し、減衰振動を伴って収
束する。これらの様子は偏向回路の伝達特性によって複
雑に変化するが、説明を容易にするために折線で示し
た。電子ビームがA1に到達するとマークから反射電子
が発生し、第1の波形(マーク上の波形:B2)が得ら
れる。ここで、第1の波形に偏向の遅れや振動が現れな
いのは、マーク上でビーム位置が変化してもマークの表
面は平坦であるので反射電子の大きさは変わらないため
である。
【0009】次に電子ビームを上記のジャンプ開始点A
0に偏向し、偏向遅れの影響の出ない十分な時間待った
後、今度は、マークのエッジ部A2に偏向させる。この
場合のビームとマークの位置関係をマークエッジ偏向
(C)に示している。この時の得られるのが第2の波形
(マークエッジ波形:C2)である。これは、偏向波形
(C1)によるビーム位置変化を反映させた形の波形に
なる。したがって、第一の波形(B2)から第2の波形
(C2)を差し引くと、第3の波形(応答遅れ波形:C
3)が得られる。この第3の波形(C3)は偏向制御信
号の応答遅れを現わしている。つまり、この方法で本発
明の目的の一つであるターゲット上でビームがどのよう
に偏向されているのかを測定することができる。なお、
第1の波形(B2)の検出系統で振動が生じていたとし
ても、第1の波形(B2)に現れる振動とマ第2の波形
(C2)に現れる振動は同一であるから、二つの信号を
差し引くことによってキャンセルされ出力に振動は現れ
ない。もちろん、偏向信号波形に振動が生じている場合
は振動波形として測定される。第3の波形(C3)を偏
向波形に加算し、第3の波形(C3)が最小になるよう
に大きさと極性を制御すると、その時の偏向波形は、第
4の波形(偏向応答波形:C4)に示しているように、
マーク上の点A4に到達する迄の従来の時間t4が、時
間t3に短縮されていることになる。つまり従来は、t
4まで待ってから描画を開始しなければならなかった
が、本発明ではt3に短縮することができる。
【0010】なお、偏向応答特性は偏向の大きさに依存
して変化する。一般に偏向量が小さいと応答時間は短く
なる。偏向距離を最小から最大までの間の任意の大きさ
を振って偏向距離と補正条件との関係を求め、これら各
点間を内挿することにより、きめ細かい応答時間の補正
をする。電磁偏向系の場合は複雑である。前述したよう
に、渦電流、磁気余効、あるいは偏向回路の特性が複雑
に干渉するためである。可能な偏向距離全てについて第
3の波形(C3)を求めることは不可能である。そこで
本発明では、偏向の大きさの決まっている繰返し頻度の
多い場合に限定して本発明を適用する。その一例を図2
の(1)、(2)、(3)に示している。例えば、隣接し
ている副フィールドは、1から2、2から3というよう
に(1)で示す順番で左から右にステップ偏向する隣接
ジャンプの場合と、(2)で示しているように10から
11へ非隣接ジャンプする場合と、(3)で示している
ように主フィールドの右上終了個所から次の主フィール
ドの左下の位置へXY同時ジャンプする場合などであ
る。本発明においては、予め(1)、(2)、(3)のそ
れぞれについて偏向応答遅れを最小にする補正条件を求
めて記憶しておく。そして描画の時は偏向条件に応じて
記憶されている第3の波形を偏向に同期して読みだして
補正することによって電磁偏向の応答特性を補正するこ
とが可能になる。
【0011】更に、この補正信号を基にブランキング信
号のビームオンのタイミングをは早めるようにすること
ができた。
【0012】
【発明の実施の形態】図3に本発明の実施形態を示す。
偏向回路部(3)と偏向器(2)によって、マークから
所定距離離れた位置を起点とする電子ビーム(1)をマ
ークの上に偏向した時のマーク上波形を検出器(17)で
検出する。検出されたマーク上波形は偏向の開始時刻t
0のタイミングで、かつ所定の時間周期でアドレスがイ
ンクリメントされる信号波形メモリー(5)にストアー
する。その後マークから所定距離離れた上記位置に電子
ビームを偏向し、整定するまでの時間待った後、今度は
マークエッジ部へ偏向してその結果のマークエッジ波形
を信号波形メモリー(6)にストアーする。これら二つ
のストアーされたマーク波形の差分をとって、補正波形
として信号波形メモリーのアドレスに対応するアドレス
の補正波形メモリー(7)にストアーする。その後再び
マークから所定距離離れた位置からマークのエッジ部に
電子ビームを偏向させる。ただしこの場合には偏向開始
のタイミング(t0)をトリガーとして補正メモリー
(7)にストアーされている補正波形を読みだして、補
正信号制御部(10)で処理をして偏向波形に加算す
る。その結果得られたマークエッジ波形を既にストアー
されているマークエッジ波形と比較して差分が最小にな
るまで上記偏向と補正を繰返す。このようにして求めら
れた最適補正波形を最終補正波形として補正メモリー
(7)にストアーする。さらに、これら動作は所定距離
変化させた場合についても行なわれる。以上詳述した動
作は大変手間のかかることであるが制御計算機によって
自動的に行なわれる。なお、補正波形を求める頻度は描
画の都度行なう必要はない。通常はシステムの初期調整
時に行なう程度で済む。
【0013】描画時は偏向の開始のタイミングつまり時
刻t0で補正波形メモリー(7)の偏向の大きさに対応
するアドレスにストアーされている補正波形を読みだし
て偏向回路部(3)に加算する。このことによって偏向
の応答遅れを補正することができる。
【0014】(実施例1)本実施例では、電子ビーム描
画装置のスループットに大きく影響をおよぼす副副静電
偏向系に対して実施した場合を例に、基本的な装置構成
と動作とについて、図4、図5、図6を用いて説明す
る。先ず、図4において、描画制御部(15)はビーム
サイズ設定部(13)を制御し、偏向器(12)によっ
てビーム(1)の大きさを設定する。本実施例の場合、
その大きさは1μmとした。その理由は後で述べる。そ
の後、描画制御部(15)はDA変換器(4c)に所定
偏向データを与え、副副偏向アンプ(3c)で電圧に変
換し、副副静電偏向器(2c)によって電子ビーム
(1)を偏向する。このときのビームとマークとの関係
および信号波形を図5のマーク上偏向(B)と波形図に
示している。前述した一例の場合の副副フィールドは8
0μmである。副副偏向アンプ(3c)は、ビームをA
0からA4まで80μm偏向させると偏向波形(B1)
に示しているように約20ナノ秒のスルーレートで(a
4)に達するような特性を持っている。(a4)の位置
誤差は約0.2%(0.16μm)程度である。その後
約80ナノ秒で0.005μmの描画許容誤差(A4)
に到達する。
【0015】ここでマークは溝の上に十字に張ったワイ
ヤーである。検出器(17)は溝の底に、他の部分と絶
縁されている金属板である。つまり、電子ビームがワイ
ヤーに乗ると電流が流れなくなることを利用したもので
ある。原理的には反射電子も利用できるがマーク表面の
凹凸が有ると反射電子強度が変化すること、および現時
点では100ナノ秒以下の変化を検出できるセンサが無
いことによる。描画制御部(15)はDA変換器(4
c)への偏向データトリガーを出力すると同時に、メモ
リーアドレス制御部(14)を動作させる。メモリーア
ドレス制御部(14)は偏向データトリガーのタイミン
グでクロック信号を発生する。このクロック信号の発振
周波数の一例としては、500MHzである。この発振
周波数に同期してAD変換器(9)を動作させ、増幅器
(8)で電圧に変換されたマーク信号波形をサンプリン
グし、ディジタルコードに変換して信号波形メモリー
(5)にストアーする。このときメモリーのアドレス
は、メモリーアドレス制御部(14)によって2ナノ秒
(500MHz)周期でインクリメントされる。カウン
タはt0以降少なくとも100ナノ秒の間動作させる。
偏向波形(B1)の80ナノ秒のゆっくりした変化は、
指数関数的であるが、直線に近似すると、80ナノ秒で
0.16μmの変化である。つまり、2ナノ秒周期でサ
ンプリングすると0.004μmの精度でマーク波形を
検出することが可能になる。
【0016】このようにして信号波形メモリー(5)に
ストアーされた波形はマーク上波形(B2)のようにな
る。このマーク波形で現れる応答遅れ(或いは振動)は
偏向によるものではない。主として増幅器(8)を含む
マーク信号検出系の特性が支配的である。その理由は、
マークの上にビームが乗った後は、ビームの位置が変化
しても信号強度は変化しないためである。ところで、こ
の波形の振幅はビームサイズに相当し、1μmである。
信号のS/Nに関してはビームサイズは大きいほど望ま
しいが、ビームサイズに比例するビット数を持つ高速の
AD変換器(9)が必要になる。現在容易に入手できる
高速なAD変換器は8ビット分解能程度である。一方本
実施例の場合、必要な精度は0.005μmであるか
ら、これらよりビームサイズは1μmとなる。
【0017】引き続いて、描画制御部(15)は図5の
マークエッジ偏向(C)の動作モードを開始する。描画
制御部(15)はDA変換器(4c)への偏向データト
リガーを出力すると同時に、メモリーアドレス制御部
(14)を動作させる。偏向の開始からマークエッジ波
形(C2)が得られる迄の経過は、上記したマーク上偏
向(B)の場合と同様である。得られたマークエッジ波
形(C2)は信号波形メモリー(6)にストアーされ
る。なお、図示は省略したが、電子ビーム描画装置はマ
ークを電子ビームで走査することによって、マーク位置
を検出する方法は良く知られている。詳細説明は省略す
るが従来技術によってマークのエッジ部にビームを偏向
させることは容易に行なうことができる。
【0018】以上の動作が終了すると、描画制御部(1
5)は信号波形メモリー(5)の波形と、信号波形メモ
リー(6)の二つの波形の差分を求める。差分をとるこ
とにより増幅器(8)或いは、AD変換器(9)の影響
を受けない正しい応答遅れ波形(C3)が得られる。そ
して応答遅れ波形(C3)は対応するアドレスの補正波
形メモリー(7)にストアーされる。
【0019】引き続いて描画制御部(15)は図6に示
すように再度マークエッジ偏向を行なう。但しこの場
合、DA変換器(4c)に位置A2の偏向データを与え
るタイミングでメモリーアドレス制御部(14)にトリ
ガーを与える。メモリーアドレス制御部(14)は500
MHzつまり、2ナノ秒周期で補正波形メモリー(7)
にストアーされている応答遅れ波形(3)を読みだし
て、DA変換器(11)と補正信号制御部(10)でそ
の大きさと極性を制御して副副偏向アンプ(3c)に加
算する。その結果のマーク波形を信号波形メモリー
(6)にストアーする。描画制御部(15)は既にスト
アーされている信号波形メモリー(5)の波形との差分
をとって、たとえば応答遅れ波形(D2)を得る。この
ような手順で応答遅れ波形(D3)で示すように最小に
なるまで繰返し、その時の補正波形を補正波形メモリー
(7)にストアーする。増幅器(8)の応答特性が副副
偏向アンプと同等の場合、補正後偏向波形(D4)に示
しているように、t3までの偏向応答時間は偏向と増幅
器のスルーレートはそれぞれ20ナノ秒であるから約4
0ナノ秒と従来の半分以下になる。ここで、増幅器
(8)は偏向と同様のゆっくりとした出力変化をする
が、ビームサイズが1μmであり、20ナノ秒後の誤差
は0.2%であるからその誤差は0.002μmと無視
できる。なお、マーク波形のS/Nはビーム電流との関
係で極めて悪い。実際には多数回偏向を繰返して加算平
均をしてS/Nを改善している。
【0020】静電偏向系の場合、偏向の大きさと応答遅
れはほぼ比例する。そこで、偏向の大きさを振って前述
した動作を行なうことで任意の偏向距離に対応した最適
な補正量を求めることができる。描画の時はこのように
して求められストアーされた補正波形メモリーの内容を
DA変換器(4c)に与えられる描画パターンデータの
タイミングで実時間で補正が行なわれる。そして、補正
の大きさは偏向の距離に応じて制御される。
【0021】(実施例2)副副偏向アンプはその特性に
よっては、補正波形を加算できない場合がある。このよ
うな場合の一実施例を図7に示している。補正信号制御
部(10)の信号を補正のための専用の偏向アンプ(3
d)と静電偏向器(2d)によって副副偏向の応答遅れ
補正を行なうように構成した。その他は前述した実施例
1と同様である。
【0022】(実施例3)前述したように電磁偏向コイ
ルに電流が流れるとその近傍の構造体などに電磁誘導で
過渡的に渦電流が流れる。この渦電流による磁界は多く
の場合、電子ビームの偏向を妨げるように作用する。つ
まり渦電流により、偏向応答特性は低下する。あるいは
磁気余効と呼ばれるフェライトコアーの磁区の長時間の
変化による電子ビームの位置変化や、電気回路のクロス
トークなども偏向速度、精度を低下させる要因である。
これらのため実際問題として、最適な補正信号を作るこ
とは困難であった。電磁偏向系の上記諸問題に対して本
発明を適用した一実施例を図8に示している。電磁偏向
系の応答遅れを電磁偏向系に補正すると、補正偏向に伴
う渦電流が発生するため理想的な補正を行なうことが困
難な場合がある。本実施例では上記不都合を回避するた
め、電磁偏向系の遅れを静電偏向系で行なうようにし
た。その他の構成及び動作は実施例1と同様であるので
説明は省略する。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電子
ビームの偏向遅れを補正する方法および装置において
は、マークに電子ビームを偏向したときのマーク信号を
測定することによって、偏向の応答遅れを測定すること
ができ、得られた応答遅れ波形に基づいて、電子ビーム
の偏向信号に重畳して電子ビームの偏向の遅れを補正す
ることができる。この結果、例えば電子ビーム描画装置
においては、高速高精度の半導体デバイスの作成が可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子ビームの偏向応答遅れを補
正する方法および装置の基本動作を示す図。
【図2】電子ビーム描画装置の偏向系の構成と偏向の様
子を示す図。
【図3】本発明に実施形態を示す図。
【図4】本発明に係わる実施例1の基本構成図。
【図5】実施例1の動作を説明するための第1の図。
【図6】実施例1の動作を説明するための第2の図。
【図7】本発明に係わる実施例2の基本構成図。
【図8】本発明に係わる実施例3の基本構成図。
【符号の説明】
1……電子ビーム2 2、12……偏向器 3……偏向回路(アンプ) 4……D/A変換器 5、6……波形メモリー 7……補正波形メ
モリー 8……増幅器 9……A/D変換器 10……補正信号制御部 11……D/A変換器 13……ビームサイズ設定部 14……メモリーアドレス制御部 15……描画制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 泰子 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マークから所定距離離れた位置を起点とし
    て電子ビームをマークの上に偏向したときに得られる第
    1の波形を求める工程と、マークから所定距離離れた位
    置を起点として電子ビームを上記マークのエッジ部分に
    偏向したときに得られる第2の波形を求める工程と、上
    記第1の波形と第2の波形の差分をとって第3の波形を
    求め記憶する工程と、上記記憶された第3の波形を上記
    電子ビームの偏向制御信号に加算することによって第4
    の波形を得る工程と、上記第4の波形からビームのブラ
    ンキング信号を決定する工程から成ることを特徴とする
    電子線描画方法。
  2. 【請求項2】マークから所定距離離れた位置を起点とし
    て電子ビームをマークの上に偏向したときに得られるマ
    ーク信号波形1と、再び上記所定距離離れた位置を起点
    として電子ビームを上記マークのエッジ部に偏向したと
    きに得られるマーク信号波形2をそれぞれ偏向に同期し
    て取得し、その二つの波形の差分をとり、補正波形とし
    て記憶し、この記憶された補正波形を上記電子ビームの
    偏向に同期して読みだし、偏向制御信号に加算すること
    によって電子ビームの偏向応答遅れを補正することを特
    徴とする電子ビームの偏向応答遅れを補正する方法。
  3. 【請求項3】特定の偏向距離毎に請求項1記載の第3の
    波形を求め、該求められた波形に基づいて、電子ビーム
    の偏向応答特性を補正することを特徴とする電子線描画
    方法。
  4. 【請求項4】偏向距離を変化させて請求項1記載の第3
    の波形を求め、該波形を基にして、任意の偏向距離にお
    ける補正波形を求め、該求められた補正波形に基づいて
    電子ビームの偏向応答特性を補正することを特徴とする
    電子線描画方法。
  5. 【請求項5】同一距離の偏向を繰返し、偏向毎に得られ
    る請求項1に記載の第1および第2の波形をを加算平均
    して記憶し、該加算平均して記憶された波形に基づいて
    請求項1に記載の第3の波形を求めることを特徴とする
    請求項1記載の電子線描画方法。
  6. 【請求項6】電磁偏向器を用いて偏向する場合は、請求
    項1に記載の第3の波形を静電偏向器に与えることによ
    って電磁偏向器による偏向遅れを補正することを特徴と
    する電子線描画方法。
  7. 【請求項7】電子源と該電子源からの電子線を制御する
    電子光学系と、試料台上に設けられたマーク手段と該マ
    ーク手段に電子線を偏向照射する偏向手段と、上記マー
    クからの波形を検出し演算する手段とからなることを特
    徴とする電子線描画装置。
  8. 【請求項8】電子ビームをマーク上で走査して得られる
    マーク信号に基づきマークの位置を自動的に求める手段
    と、マークから所定距離離れた位置を起点とする電子ビ
    ームのマーク上への偏向により得られるマーク信号波形
    1を偏向制御信号に同期して測定する手段と、再び上記
    所定距離離れた位置を起点として上記マークのエッジ部
    に偏向することにより得られるマーク信号波形2を偏向
    制御信号に同期して測定する手段と、上記二つの波形の
    差分を補正波形として記憶する手段と、この記憶された
    補正波形を上記電子ビームの偏向の開始信号に同期して
    読みだし、偏向応答特性が改善されるように偏向を補正
    する手段と、これらを自動的に行なう手段を設けたこと
    を特徴とする電子線描画装置。
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