JPH09249478A - 生分解性樹脂被膜を有する被覆粒状肥料 - Google Patents

生分解性樹脂被膜を有する被覆粒状肥料

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JPH09249478A
JPH09249478A JP8085790A JP8579096A JPH09249478A JP H09249478 A JPH09249478 A JP H09249478A JP 8085790 A JP8085790 A JP 8085790A JP 8579096 A JP8579096 A JP 8579096A JP H09249478 A JPH09249478 A JP H09249478A
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JP
Japan
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copolymer
ethylene
resin
granular fertilizer
coated granular
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JP8085790A
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Yoshihiro Chikami
世始裕 千頭
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/30Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings
    • C05G5/37Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings layered or coated with a polymer

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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期間にわたり溶出制御が可能であり、かつ製
造、保管、流通、使用に際して、クラックや擦り傷がは
いるのに対して充分に耐え得る被膜強度を有する生分解
性樹脂被膜で被覆された粒状肥料を提供することであ
る。 【解決手段】生分解性を有するポリエステル系樹脂
(I)およびポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂(II)ならびに該ポリエステル系樹脂
(I)と該ポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニ
リデン系樹脂(II)とを相溶化させる相溶化剤(III)
とを有効成分とする樹脂組成物の被膜で、粒状肥料の表
面が被覆された生分解性樹脂被膜を有する被覆粒状肥
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被覆粒状肥料に関す
る。さらに詳しくは生分解性を有する被膜で粒状肥料の
表面が被覆された被覆粒状肥料に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】これまでに溶出速度の制御が
可能な肥料として、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂もしく
は硫黄等の無機物で被覆された被覆粒状肥料が開発され
てきている(特公昭54-3104号公報、特公昭59-30679号公
報、特公昭54-817号公報、特開昭55-9495号公報、特開
昭54-97260号公報等)。これら被覆粒状肥料は、例えば
水稲の基肥一発施肥等に代表される画期的な省力施肥法
を可能にするうえで有用である。しかしながら、これら
熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂で被覆された被覆粒状肥料
は優れた溶出制御機能を有するものの、内容物の肥料が
溶出したのち、カプセルを形成している被膜がいつまで
も土壌中に残ると云った問題点を有している。この問題
点を解決する手段として、生分解性樹脂で粒状肥料を被
覆した被覆粒状肥料が開発されている。例えば特公平2-
23517号公報ではポリ3−ハイドロオキシ−3−アルキ
ルプロピオン酸で被覆された被覆粒状肥料が、特開平5-
85873号公報ではポリカプロラクトンで被覆された被覆
粒状肥料が、特開平7-61884号公報ではポリ2−ハイド
ロオキシ−2−アルキル酢酸で被覆された被覆粒状肥料
がそれぞれ開示されている。
【0003】ここで用いられている生分解性樹脂は何れ
も親水性(極性)の強いポリエステル系樹脂であって、そ
の強い親水性のために微生物の生産する加水分解酵素で
高分子鎖の結合が切断され、分解資化されていくもので
あるが、親水性(極性)が強いために、水蒸気や水分の透
過が大きく、これら生分解性樹脂で被覆された被覆粒状
肥料は水中での溶出が極めて速いものが多い。また、土
壌に施用した時点から分解作用を受けるため、ものによ
っては無菌の水中では溶出が終了するまでに50日程度か
かるものが、土壌中では1週間程度で溶出が終了してし
まうものもある。この問題点を解決するために、特公平
2-23517号公報や特開平7-61884号公報では、水蒸気透過
性の小さいポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を該
ポリエステル系樹脂にブレンドして、溶出速度や分解速
度の調節を行うことが開示されている。しかしながら、
生分解性樹脂とポリオレフィン系樹脂は相溶性が悪く、
これらの樹脂をブレンドすることで著しく被膜の強度が
低下するといった問題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に肥料の製造、保
管、流通、使用等の実際面においては、被覆肥料の表面
被膜に摩擦や衝撃等による外力が加わる。特に畑や水田
へ散布するには、省力化等の関係から、近年自動散布機
が普及している。自動散布機は一般に圧縮空気や回転羽
根によって吹き出された肥料を角度の異なる邪魔板に衝
突させて、飛散する方向を変えて畑や水田に均一に分
散、散布させている。吹き出される際の機械や肥料粒子
間における摩擦や、邪魔板への衝突によって被覆肥料の
被膜にクラックや擦り傷がつけられる。被膜にクラック
等の傷がはいるとその傷から内部の肥料が溶出し、当初
設計した溶出期間よりも相当速く該肥料が溶出してしま
う。また、傷のはいり方も状況によって異なるため傷が
はいったあとの内部肥料の溶出速度は全く予測できな
い。前述のように、被覆粒状肥料の特性は適切な溶出制
御にあるので、クラックや擦り傷等がはいることは被覆
粒状肥料にとって致命的なことである。
【0005】本発明者らはこれら生分解性樹脂を被膜と
して用いた被覆肥料の有する問題点を解決すべく、被膜
の溶出制御と被膜強度とを両立させた被膜が得られる樹
脂組成について鋭意研究を重ねた。その結果、粒状肥料
の表面を、生分解性を有するポリエステル系樹脂(I)
およびポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリデ
ン系樹脂ならびに該ポリエステル系樹脂(I)とポリオ
レフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリデン系樹脂(I
I)とを相溶化させる相溶化剤を有効成分とする樹脂で
被覆すると極めて優れた被膜特性を有する被膜になるこ
とを見いだし、この知見に基づき本発明を完成した。以
上の記述から明らかなように、本発明の目的は、長期間
にわたる溶出制御が可能であり、かつ製造、保管、流
通、使用に際して、クラックや擦り傷がはいるのに対し
て充分に耐え得る被膜強度を有する生分解性被膜被覆粒
状肥料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を有
する。 (1)生分解性を有するポリエステル系樹脂(I)およ
びポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリデン系
樹脂(II)ならびに該ポリエステル系樹脂(I)と該ポ
リオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリデン系樹脂
(II)とを相溶化させる相溶化剤(III)とを有効成分
とする樹脂組成物の被膜で、粒状肥料の表面が被覆され
た生分解性樹脂被膜を有する被覆粒状肥料。 (2)生分解性を有するポリエステル系樹脂がポリ3−
ハイドロオキシ−3−アルキルプロピオン酸、ポリ2−
ハイドロオキシ−2−アルキル酢酸、ポリカプロラクト
ンまたは下記化2で表される脂肪族ポリエステルである
前記第1項記載の被覆粒状肥料。
【化2】 (ただし、R1,R2はそれぞれ炭素数2〜10のアルキ
レン基) (3)ポリ3−ハイドロオキシ−3−アルキルプロピオ
ン酸のアルキル基がメチル基もしくはエチル基である前
記第2項記載の被覆粒状肥料。 (4)ポリ2−ハイドロオキシ−2−アルキル酢酸のア
ルキル基が水素、メチル基もしくはエチル基である前記
第2項記載の被覆粒状肥料。 (5)化2で表される脂肪族ポリエステルのR1もしく
はR2が炭素数2もしくは4のアルキレン基である前記
第2項記載の被覆粒状肥料。
【0007】(6)ポリオレフィン系樹脂がポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・一酸化炭素
共重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合
体、エチレン・アクリレート共重合体、エチレン・メタ
クリル酸共重合体、ゴム系樹脂、ポリスチレンおよびポ
リメチルメタアクリレートから選ばれた一種以上である
前記第1項記載の被覆粒状肥料。 (7)ポリ塩化ビニリデン系樹脂がポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合体である前記第
1項記載の被覆粒状肥料。
【0008】(8)相溶化剤が、生分解性を有するポリ
エステル系樹脂またはポリオレフィン系樹脂もしくはポ
リ塩化ビニリデン系樹脂と同一構造を持つブロック共重
合物またはグラフトポリマーである前記第1項記載の被
覆粒状肥料。 (9)相溶化剤がスチレン−エチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、エチレン−メチルメタクリレートブロッ
ク共重合体、ポリエチレン−ポリスチレングラフト共重
合体、ポリエチレン−ポリメチルメタクリレートグラフ
ト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体およびスチレン−エチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体なかから選ばれた共
重合体の1種以上である前記第1項もしくは第8項のい
ずれか1項記載の被覆粒状肥料。
【0009】(10)相溶化剤が、相溶化剤中に生分解
性ポリエステル系樹脂またはポリオレフィン系樹脂もし
くはポリ塩化ビニリデン系樹脂と相溶する構造を有する
相溶化剤である前記第1項記載の被覆粒状肥料。 (11)相溶化剤中に生分解性ポリエステル系樹脂また
はポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリデン系
樹脂と相溶する構造を有する相溶化剤が、エチレン−プ
ロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ス
チレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−メタ
クリル酸メチルブロック共重合体、エチレン−メチルメ
タクリレートブロック共重合体、ポリエチレン−ポリメ
チルメタクリレートグラフト共重合体、ポリエチレン−
ポリスチレングラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ス
チレン−エチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチ
レン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ
スチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重
合体、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブ
ロック共重合体の水素添加物、ポリスチレン−ポリブタ
ジエン−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン
−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体の水
素添加物、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンブロック共重合体の水素添加物に官能基が付加したも
の、ポリエチレン酸化物、カルボン酸変性ポリエチレ
ン、水酸化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンおよび
塩素化ポリプロピレンのなかから選ばれた1種以上のも
のである前記第10項記載の被覆粒状肥料。
【0010】(12)相溶化剤が、生分解性ポリエステ
ル系樹脂またはポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化
ビニリデン系樹脂と化学反応を起こし結合することで相
溶化する反応型相溶化剤である前記第1項記載の被覆粒
状肥料。 (13)反応型相溶化剤が無水マレイン酸グラフトポリ
エチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、カ
ルボン酸変性ポリエチレン、エチレン−メタクリル酸共
重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アクリ
ル酸グラフトポリプロピレン、塩素化パラフィン、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸グラフ
トスチレン−エチレン−ブタジエン/スチレン共重合
体、無水マレイン酸グラフトエチレン−プロピレン共重
合体、ポリアクリル酸イミド、エチレン−グリシジルメ
タクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリ
レート共重合体のスチレングラフト共重合体、エチレン
−グリシジルメタクリレート共重合体のメタクリル酸メ
チルグラフト共重合体、プロピレン−グリシジルメタク
リレート共重合物のスチレングラフト共重合体および、
プロピレン−グリシジルメタクリレート共重合体のメタ
クリル酸メチルグラフト共重合体のなかから選ばれた1
種以上の共重合体である前記第12項記載の被覆粒状肥
料。
【0011】(14)被膜中に水難溶性もしくは水不溶
性の有機または無機の充填材が混合された樹脂被膜で被
覆された前記第1項〜13項のいずれか1項記載の被覆
粒状肥料。 (15)無機充填剤が、タルク、クレイ、ケイソウ土、
シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト、金属酸化物若し
くは硫黄の粉末から選ばれた一種以上であり、有機充填
材が糖重合体およびその誘導体もしくはクロチリデンジ
ウレア、イソブチリデンジウレア、オキザマイドの粉末
から選ばれた一種以上である前記第14項記載の被覆粒
状肥料。
【0012】本発明に用いる生分解性ポリエステル系樹
脂は、土壌中において微生物が生産する体内、体外の加
水分解酵素または土壌中に存在する前記以外の加水分解
酵素もしくは通常の土壌環境において加水分解等の作用
によって主鎖の切断が行われるポリエステル系樹脂をい
い、その分解の速度については特に限定されるものでは
なく、使用目的に応じて選択すればよい。しかしなが
ら、現行の樹脂被覆肥料に用いられている形状のカプセ
ルにした場合、土壌中で数ヶ月から10年程度の期間で分
解し、カプセルの形状が消失するものの中から選択する
のが実用的囲である。かかる機能を有するポリエステル
系樹脂であれば如何なるものでも原則的には使用可能で
あるが、以下に示す生分解性ポリエステル系樹脂が特に
推奨される。
【0013】本発明において好ましい生分解性ポリエス
テル系樹脂としては、ポリ3−ハイドロオキシ−3−ア
ルキルプロピオン酸およびその共重合体、ポリ2−ハイ
ドロオキシ−2−アルキル酢酸及びその共重合体、ポリ
カプロラクトンおよび上記化2で表される脂肪族ポリエ
ステル共重合体が挙げられる。
【0014】更に好ましい樹脂としては、ポリ3−ハイ
ドロオキシ−3−メチルプロピオン酸、ポリ3−ハイド
ロオキシ−3−エチルプロピオン酸、3−ハイドロオキ
シ−3−メチルプロピオン酸と3−ハイドロオキシ−3
−エチルプロピオン酸との共重合体を挙げることがで
き、3−ハイドロオキシ−3−メチルプロピオン酸と3
−ハイドロオキシ−3−エチルプロピオン酸との共重合
体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であ
ってもよいる。
【0015】ポリ2−ハイドロオキシ−2−アルキル酢
酸は下記化3で示される何れの構造のものであっても本
発明に使用することができるが、更に好ましいものはポ
リ2−ハイドロオキシ酢酸、ポリ2−ハイドロオキシ−
2−メチル酢酸、ポリ2−ハイドロオキシ−2−エチル
酢酸および2−ハイドロオキシ酢酸と2−ハイドロオキ
シ−2−メチル酢酸の共重合体が挙げられる。但し、2
−ハイドロオキシ酢酸と2−ハイドロオキシ−2−メチ
ル酢酸との共重合体はランダム共重合体であってもブロ
ック共重合体であっても本発明の目的は達成される。こ
れらポリ2−ハイドロオキシ−2−アルキル酢酸の単量
体にはL体、D体、D,L体と3種類の光学異性体が存
在するが、これらのうち何れのものであっても本発明に
使用することができる。
【化3】 (ここでRはアルキル基)
【0016】ポリカプロラクトンは下記化4で示される
組成のもので、Rは炭素数2〜5のアルキレン基であ
る。
【化4】
【0017】上記化2で表される脂肪族ポリエステル共
重合体はそれぞれ炭素数2から10のアルキレン基を持つ
グリコールとジカルボン酸またはその無水物との縮合反
応によって得られるもので、R1は炭素数2〜10のアルキ
レン基を持つグリコールであり、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペ
ンタンジオール、3-メチルペンタン-1,5-ジオール、1,6
-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オク
タンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオ
ール、ネオペンチルグリコールおよびそれらの混合物で
ある。R2は炭素数2〜10のアルキレン基を持つ脂肪族ジ
カルボン酸またはその無水物であり、例えばコハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、ドデカ
ン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸およびそれらの混
合物である。
【0018】上記グリコールとジカルボン酸のうち1,4
−ブタンジオールとコハク酸もしくはその無水物、エチ
レングリコールとコハク酸もしくはその無水物、1,4−
ブタンジオールとアジピン酸またはエチレングリコール
とアジピン酸の組み合わせは原料のコストも安く、かつ
融点も高いので望ましい。被覆肥料はその流通過程で8
0℃程度の高温で保管されることがあり、このため被覆
樹脂の融点が低いと肥料粒子同士が固結することがあ
る。上記生分解性ポリエステル系樹脂を使用することに
より、該樹脂を用いた樹脂組成物で被覆した被覆粒状肥
料の被膜は土壌中において生分解を受けやすくなる。
【0019】本発明で用いるのポリオレフィン系樹脂と
ポリ塩化ビニリデン系樹脂(以下、(II)樹脂という)
は、極性が大きく、水蒸気透過性が大きいため、溶出速
度の速い生分解樹脂の被膜の溶出速度を遅くするために
添加する材料であるため、極性が小さく水蒸気の透過性
が小さいものを用いることが望ましい。好ましいポリオ
レフィン系樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・一酸化炭素共重合体、エチレ
ン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチレン・アク
リレート共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、
ゴム系樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレー
ト等が挙げられるが、水蒸気の透過性が小さい樹脂であ
れば何れのものであっても使用することができる。ま
た、好ましいポリ塩化ビニリデン系樹脂としては、ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合体
等が挙げられる。
【0020】生分解性樹脂被膜の溶出速度を遅くする方
法としては、水蒸気透過性の大きな該ポリエステル系樹
脂と水蒸気透過性の小さな(II)樹脂とをブレンドする
ことで達成できる。これはブレンドによって被膜として
の水蒸気透過性が低下すること、またブレンドで該樹脂
同士が相互に分散することによって該ポリエステル系樹
脂が微生物や微生物が生産する加水分解酵素と接触する
確率が低くなることに因ると考えられる。但し、(II)
樹脂を過度にブレンドすると得られる被膜の生分解性が
損なわれることもあり、(II)樹脂のブレンド量は使用
する樹脂の粘度や充填材の量に影響されるが、全樹脂組
成物に対して50重量%以下、好ましくは40重量%以下に
することが望ましい。この範囲内で(II)樹脂を選択す
ることによって溶出速度の設定を行うことが望ましい。
【0021】しかしながら、これら極性の異なる樹脂を
ブレンドすると一般に相溶性が悪く、ブレンド以前の樹
脂単体の被膜強度が如何に強くとも、一旦ブレンドすれ
ば極端に強度が低下するので、相溶化剤を添加し相溶化
させることが重要である。
【0022】ここで述べる相溶化剤とは、相溶化対象ポ
リマーに対して、微分散する事で混合状態を均一にし、
かつ親和性の強い界面を形成することで均質、微細で安
定な分散を達成することにより、耐衝撃強度の向上等機
械的強度の向上とともに、相分離を起こすのを防止する
ために用いるものである。かかる相溶化剤は非反応型相
溶化剤もしくは反応型相溶化剤の何れであってもよく、
非反応型相溶化剤とは、相溶化対象ポリマーと同一構造
を有するブロック共重合体もしくはグラフト共重合体で
ある相溶化剤または相溶化対象ポリマーと同一構造は持
たないが、その構造中に相溶化対象ポリマーと相溶する
構造を有することにより相溶化対象ポリマー同士を相溶
化する相溶化剤をいう。
【0023】相溶化対象ポリマーと同一構造を有するブ
ロック共重合体もしくはグラフト共重合体とは、生分解
性ポリエステル系樹脂(I)とポリオレフィン系樹脂も
しくはポリ塩化ビニリデン系樹脂(II)と同様の構造を
持つコポリマーである。また、(I)もしくは(II)を
多種類用いる場合には、用いる樹脂の中の2成分以上の
構造と同一の構造を有するブロック共重合体もしくはグ
ラフト共重合体も有効な相溶化剤として使用することが
できる。たとえばスチレン−エチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、エチレン−メチルメタクリレートブロッ
ク共重合体、ポリエチレン−ポリスチレングラフト共重
合体、ポリエチレン−ポリメチルメタクリレートグラフ
ト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−エチレン−
ブタジエン−スチレン共重合体等を例示することができ
る。
【0024】これらの相溶化剤のなかではグラフト共重
合体よりもブロック共重合体が好ましく、さらにマルチ
ブロック共重合体よりも単純なブロック共重合体が好ま
しい。さらに、ブロック共重合体のなかでも各ブロック
の長さができるだけ等しく、鎖長が長いブロック共重合
体が好ましい。
【0025】非反応型相溶化剤でブレンドするポリマー
と同一構造は持たないが、相溶化剤中に、ブレンドする
ポリマー成分と相溶する構造を有することにより相溶化
する相溶化剤としては、エチレン−プロピレンブロック
共重合体、エチレン−プロピレン−スチレンブロック共
重合体、エチレン−プロピレン−メタクリル酸メチルブ
ロック共重合体、エチレン−メチルメタクリレートブロ
ック共重合体、ポリエチレン−ポリメチルメタクリレー
トグラフト共重合体、ポリエチレン−ポリスチレングラ
フト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−エチレン
−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−
ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスチレン−ポリイ
ソプレン−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレ
ン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体の
水素添加物、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチ
レンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン
−ポリスチレンブロック共重合体の水素添加物、ポリス
チレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合
体の水素添加物に官能基が付加したもの、ポリエチレン
酸化物、カルボン酸変性ポリエチレン、水酸化ポリプロ
ピレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等
を用いることができる。
【0026】本発明で用いる反応型相溶化剤とは、相溶
化剤が相溶化対象ポリマーの少なくとも1種以上のポリ
マーと化学反応により結合することによって、相溶化対
象ポリマー同士を相溶化する相溶化剤をいい、該反応型
相溶化剤には無水マレイン酸グラフトポリエチレン、無
水マレイン酸グラフトポリプロピレン、カルボン酸変性
ポリエチレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸グラフト
ポリプロピレン、塩素化パラフィン、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、無水マレイン酸グラフトスチレン−
エチレン−ブタジエン/スチレン共重合体、無水マレイ
ン酸グラフトエチレン−プロピレン共重合体、ポリアク
リル酸イミド、エチレン−グリシジルメタクリレート共
重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体
のスチレングラフト共重合体、エチレン−グリシジルメ
タクリレート共重合体のメタクリル酸メチルグラフト共
重合体、プロピレン−グリシジルメタクリレート共重合
物のスチレングラフト共重合体、プロピレン−グリシジ
ルメタクリレート共重合体のメタクリル酸メチルグラフ
ト共重合体等を用いることができる。もちろん該反応性
相溶化剤と反応助剤を用いると、より少量の相溶化剤で
必要とする相溶化効果を得ることができ、かつ反応時間
を短縮することができるために、製造効率を高めること
が可能となる。かかる反応助剤としては、3フッ化硼素
等の硼素化合物やジシアンジアミド、ベンジルアミン等
のアミン類またはイオウ化合物や金属化合物等が例示で
きるが、本発明の効果を損なわない物であればこれらに
限定されるものではない。
【0027】相溶化剤は非反応型相溶化剤と反応型相溶
化剤に分類されるが、該反応型相溶化剤を相溶化対象ポ
リマーと該相溶化剤が反応しない系に用いても相溶化効
果が得られることも有り、相溶化剤の分類によらず相溶
化対象ポリマーに適した相溶化剤を選択することが望ま
しい。
【0028】該相溶化剤の添加量は相溶化対象ポリマー
によりその最適量は異なるが、一般に相溶化剤は生分解
性を示さないので、被膜の生分解性を損なわないために
は、できるだけ少量の添加が好ましく、相溶化剤の添加
量は、求められる被膜強度と生分解性の関係から設定さ
れる。
【0029】本発明の被膜において、内部の肥料の溶出
制御は、生分解性ポリエステル系樹脂と、ポリオレフィ
ン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリデン系樹脂の種類もし
くはそのブレンド比を選択することによって行われる。
本発明のように相溶化剤を使用した被膜で溶出を制御す
る場合、被膜の溶出速度は相溶化剤の使用量およびその
水蒸気透過性に影響される。一般に、相溶化剤はポリオ
レフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリデン系樹脂より
も水蒸気透過性が高く、該相溶化剤の使用量が多くなる
と溶出の制御に影響を与える。また、この相溶化剤の溶
出制御に与える影響を利用し、溶出パターンを制御する
ことも可能である。また被膜に水難溶性もしくは水不溶
性の充填材を含有、分散させると、被膜の水蒸気透過性
を制御し、溶出制御をすることもできる。
【0030】該充填材の添加は上記のように溶出制御に
おいて有用なだけでなく、安価な充填材を用いれば被膜
を生成する樹脂組成物のコストを低減することができる
といった利点もある。但し、充填材の添加は被膜強度の
低下をもたらすことも念頭に置いて被膜組成を決定する
ことが重要である。被膜組成にもよるが該充填材の添加
量は組成物に対して80重量%以下が好ましい。
【0031】該充填材として無機充填剤を用いるとき
は、該無機充填剤として、タルク、クレイ、ケイソウ
土、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト、金属酸化物
もしくは硫黄の粉末を挙げることができ、有機充填剤を
用いるときは、該有機充填剤として、糖重合体およびそ
の誘導体もしくはクロチリデンジウレア、イソブチリデ
ンジウレア、オキザマイド等の粉末を挙げることができ
る。
【0032】更に本発明では被膜強度や溶出制御機能が
損なわれない範囲で被膜を形成する樹脂組成物中に界面
活性剤を添加することができる。かかる界面活性剤とし
ては陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界
面活性剤、非イオン界面活性剤の何れでも使用できる
が、界面活性剤の親水性疎水性のバランスが重要であ
り、被膜の樹脂組成にあったものを添加すべきである。
【0033】本発明はあらゆる肥料成分を含む粒状肥料
の被覆に適用できる。例えば硫安、塩安、硝安、尿素、
塩化加里、硝酸加里、硝酸ソーダ、燐酸アンモニア、燐
酸加里、燐酸石灰等の水溶性肥料、及びキレート鉄、酸
化鉄、塩化鉄、ホウ酸、ホウ砂、硫酸マンガン、塩化マ
ンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅、モリブデン酸ナトリウム、
モリブデン酸アンモニウム等の水溶性微量要素の単体ま
たは2種以上の成分を含有する肥料に対して特に有効で
ある。また、クロチリデンジウレア(OMPU)、イソブチ
リデンジウレア(IBDU)やオキザマイド等の難水溶性肥
料に適用すると、これらの肥料の有効期間を延ばすこと
ができる。
【0034】本発明に係わる被覆用の樹脂組成物は、有
機溶剤に溶解または分散して使用される。このとき、使
用される溶剤としては、高分子物質やワックス類を溶解
できる有機溶剤なら、とくに限定されないが、そのなか
でもトルエンが好適に使用できる。
【0035】該樹脂組成物に充填材として粉体の充填材
を混合する場合、該粉体が有機溶剤中で沈降や浮上せず
均一に混合する様に、溶解槽等では強制的に攪拌する必
要がある。
【0036】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。なお実施各例得られた被覆粒状肥料の評価は次の
方法で行った。 (1)破損処理 製造した被覆粒状肥料の被膜の耐衝撃性を比較するため
図−2に示す装置を用いた。まず、被覆粒状肥料をホッ
パー3に投入し、ロータリーバルブ4を経て配管内に供
給する。供給された被覆粒状肥料は風に乗って運ばれ、
その一部は配管内に設けられた衝突板(図−3に示す)に
衝突し、受器7に貯まり、残りの被覆粒状肥料は補修器
8で除かれ空気は排出口9より大気中に放出される。受
器に貯まった被覆粒状肥料を取り出し破損処理後の試料
とした。破損テストは破損処理前及び破損処理後の被覆
粒状肥料をそれぞれ10g計り取り、200ml水中に浸漬し
て25℃に静置する。所定期間経過後、被覆粒状肥料と水
とに分け、水中に溶出した尿素を定量分析により求め
る。その後試被覆粒状肥料には新水200ml入れて再び2
5℃に静置、所定期間経過後同様な分析を行なう。この
様な操作を反復して水中に溶出した尿素の溶出累計と日
数の関係をグラフ化して溶出速度曲線を作成し、80%溶
出率に至る日数を求めた。また、25℃、24時間経過後の
水中溶出率を24時間溶出率として測定した。
【0037】(2)相分離防止評価テスト 被覆粒状肥料被膜の相溶化剤による相分離防止効果を測
定するために、被覆粒状肥料被膜を50℃恒温槽に6ヶ月
保存する。評価テストは保存前および保存後の被覆粒状
肥料をそれぞれ10g計り取り、200ml水中に浸漬して25
℃に静置する。所定期間経過後、被覆粒状肥料と水とに
分け、水中に溶出した尿素を定量分析により求める。そ
の後試被覆粒状肥料には新水200ml入れて再び25℃に
静置、所定期間経過後同様な分析を行なう。この様な操
作を反復して水中に溶出した尿素の溶出累計と日数の関
係をグラフ化して溶出速度曲線を作成し、80%溶出率に
至る日数を求めた。また、25℃、24時間経過後の水中溶
出率を24時間溶出率として測定した。
【0038】(3)被膜崩壊度の測定 被覆粒状肥料5gを一粒ずつ先の鋭い針を用いて表面にピ
ンホールを作り、30℃水中にて2週間静置してなかの粒
状肥料を溶出させて空被膜を作る。溶出液から分離した
空被膜を樹脂製ネットに入れ畑(熊本県水俣市袋、第3
期土壌)に埋設し、24ヶ月、48ヶ月放置後の被膜の状態
を観察し、明かに被膜の原型を止めているものについ
て、被膜の全量を回転羽付きV型混合機に入れて30分間
攪拌混合する。その後10メッシュ篩を通し、通過した被
膜の供試被膜に対する百分率を求めて崩壊度とした。原
型をとどめず痕跡のみもしくは痕跡も認められないもの
については上記操作を行なわず崩壊度100%とした。 (4)被膜強度の測定 本発明のサンプルを中央部幅2mmのリンク゛状に切り出した
後、内部の肥料を水洗してリング状引張試験サンプルを
作成する。このサンプルリングの両端を引張試験機(東
洋精機 ストログラフM50 室温 引張速度5mm/
分)で引っ張り、引張降伏強度を測定した。
【0039】実施例1〜21、比較例1〜8 図1に示した噴流カプセル化装置を用いて、粒状肥料を
肥料投入口2から所定の熱風を(N2ガス)を通しなが
ら投入し、噴流を形成させる。熱風温度はT1、カプセ
ル化中の粒子温度はT2、排気温度はT3の温度計により
検出される。T2が所定の温度になったら、後述の表1
および表3に記載の被膜組成を有する被覆用樹脂溶液を
流体ノズル4を通して噴霧状で噴粒に向かって吹き付け
る。表1および表3に記載の被膜組成の被覆用樹脂溶液
は液タンク11で攪拌しておき、粉体使用の場合は粉体
が被覆用樹脂溶液中に均一に分散されるように攪拌して
おく。所定の被覆率に達したらブロアーを止め、被覆さ
れた肥料を抜き出し口7より排出する。実施1〜21お
よび比較例1〜8では下記の基本条件を維持しつつ被覆
粒状肥料の製造を行なった。 一流体ノズル:開口0.8mmフルコン型 熱風量:4m3/min 熱風温度:80±2℃ 粒状肥料の種類:6〜7meshの粒状尿素 粒状肥料投入量:10kg 有機溶剤:トルエン 被覆用樹脂溶液濃度:固形分5.0重量% 被覆用樹脂溶液供給量:0.3kg/min *被覆液はポンプ5より送られてノズルに至るが、80℃
以下に温度が低下しないように蒸気で過熱しておく。 *所定の被覆率になるまで上記条件を維持しつつ被覆を
行う。 実施各例で得られた被覆粒状肥料を用いて、上記の所定
の評価を行った。その結果を表2および表4に示した。
【0040】実施例22、比較例9 実施例1〜21で用いたと同様の被覆装置を用い、表
1、表3に記載の被膜組成を有する被覆用樹脂溶液を用
いて、下記の基本条件を維持しつつ、被覆粒状肥料の製
造を行なった。 一流体ノズル:開口0.8mmフルコン型 熱風量:4m3/min 熱風温度:100±2℃ 粒状肥料の種類:6〜7meshの粒状尿素 粒状肥料投入量:10kg 有機溶剤:パークロルエチレン 被覆用樹脂溶液濃度:固形分5.0重量% 被覆用樹脂溶液供給量:0.3kg/min *被覆液はポンプ5より送られてノズルに至るが、100
℃以下に温度が低下しないように蒸気で過熱しておく。 *所定の被覆率になるまで上記条件を維持しつつ被覆を
行う。 得られた被覆粒状肥料を用いて、上記の所定の評価を行
った。その結果を表2、表4にそれぞれ示した。
【0041】実施例23 実施例1〜21で用いたと同様の被覆装置を用い、表3
に記載の被膜組成を有する被覆用樹脂溶液を用いて、下
記の基本条件を維持しつつ、被覆粒状肥料の製造を行な
った。 一流体ノズル:開口0.8mmフルコン型 熱風量:4m3/min 熱風温度:100±2℃ 粒状肥料の種類:6〜7meshの粒状尿素 粒状肥料投入量:10kg 有機溶剤:酢酸エチル 被覆用樹脂溶液濃度:固形分5.0重量% 被覆用樹脂溶液供給量:0.3kg/min *被覆液はポンプ5より送られてノズルに至るが、70℃
以下に温度が低下しないように蒸気で過熱しておく。 *所定の被覆率になるまで上記条件を維持しつつ被覆を
行う。
【0042】得られた被覆粒状肥料を用いて、上記の所
定の評価を行った。その結果を表4に示した。
【0043】
【発明の効果】本発明の被覆粒状肥料は、生分解性ポリ
エステル系樹脂およびポリオレフィン系樹脂もしくはポ
リ塩化ビニリデン系樹脂ならびにこれらの樹脂を相溶化
する相溶化剤を有効成分とする樹脂組成物の被膜で被覆
されているので、長期間にわたる溶出制御が可能である
とともに、製造、保管、流通、使用の各場面で充分に耐
え得る被膜強度を有し、相分離による経時的な物性の変
化を起こさない被覆粒状肥料であり、田もしくは畑の施
肥に好適に使用できる。
【0044】
【表1】 注) *1 1,4−ブタンジオール・コハク酸共重合体 Mw=6
7,000 *2 タルク 平均粒径10μm *3 エチレン・一酸化炭素共重合体 MI=0.75 CO=0.
95wt% *4 ポリ−3−ハイドロオキシ−3−メチルプロピオ
ン酸 Mw=750,000 *5 低密度ポリエチレン MI=20 d=0.922 *6 ポリ−L−2−ハイドロオキシ−2−メチル酢酸
Mw=150,000 *8 (株)クラレ ポリスチレン/ポリイソプレン/
ポリスチレンブロック共重合体の水素添加物 ガラス転
移点 −19℃ *9 旭化成工業(株) ポリスチレン/ポリブタジエ
ン/ポリスチレンブロック共重合体の水素添加物の官能
基付加物 スチレン含有量30Wt% *10 旭化成工業(株) ポリスチレン/ポリブタジエ
ン/ポリスチレンブロック共重合体の水素添加物の官能
基付加物 スチレン含有量20Wt%
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】 注) *1 1,4−ブタンジオール・コハク酸共重合体 Mw=6
7,000 *2 タルク 平均粒径10μm *3 エチレン・一酸化炭素共重合体 MI=0.75 CO=0.
95wt% *4 ポリ−3−ハイドロオキシ−3−メチルプロピオ
ン酸 Mw=750,000 *5 低密度ポリエチレン MI=20 d=0.922 *6 ポリ−L−2−ハイドロオキシ−2−メチル酢酸
Mw=150,000 *11 旭化成工業(株) ポリスチレン/ポリブタジエ
ン/ポリスチレンブロック共重合体の水素添加物の官能
基付加物 スチレン含有量40Wt% *12 (株)クラレ ポリスチレン/ポリイソプレン/
ポリスチレンブロック共重合体 ガラス転移点 8℃ *13 (株)クラレ ポリスチレン/ポリイソプレン/
ポリスチレンブロック共重合体 ガラス転移点 −17
℃ *14 (株)クラレ ポリスチレン/ポリイソプレン/
ポリスチレンブロック共重合体の水素添加物 *15 三井石油化学工業(株) 官能基グラフトL−L
DPE *16 三井石油化学工業(株) 官能基グラフトLDP
E *17 (株)クラレ ポリスチレン/ポリイソプレンブ
ロック共重合体の水素添加物 *18 シェルジャパン(株) ポリスチレン/ポリイソ
プレン/ポリスチレンブロック共重合体 *19 ゼオライト 平均粒径10μm *20 ポリエチレン/ポリメチルメタクリレ−ト共重合
体 *21 クレイ 平均粒径10μm *22 エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共
重合体 *23 クロチリデンジウレア粉末 平均粒径10μm *24 スチレン/エチレン/ブタジエン/スチレン共重
合体 *25 イソブチリデンジウレア粉末 平均粒径10μm *26 エチレングリコ−ル・コハク酸共重合体 *27 カルボン酸変性ポリエチレン *28 オキザマイド粉末 平均粒径10μm *29 エチレングリコ−ル・アジピン酸共重合体 *30 塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合体 塩化ビニ
ル含有量10Wt% *31 塩素化ポリエチレン *32 ケイソウ土 平均粒径10μm *33 1,4-ブタンジオ−ル・アジピン酸共重合体 Mw
=59,000 *34 m.p=69〜73℃のパラフィンワックス *35 無水マレイン酸グラフトポリエチレン *36 シリカ 平均粒径10μm *37 ポリ−D,L−2−ハイドロオキシ−2−メチル
酢酸 Mw=150,000 *38 エチレン/グリシジルメタクリレ−ト共重合体 *39 酸化鉄 平均粒径10μm *40 ポリ−L−2−ハイドロオキシ−2−エチル酢酸
Mw=150,000 *41 エチレン含有量3Wt%のコポリマ−型アタクチッ
クポリプロピレンMw=60,000 *42 無水マレイン酸グラフトポリプロピレン *43 炭酸カルシウム 平均粒径10μm
【0047】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる被覆粒状肥料製造装置を示す図
である。
【図2】耐衝撃性評価装置を示す図である。
【図3】耐衝撃性評価装置に使用する衝撃板。
【化5】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生分解性を有するポリエステル系樹脂
    (I)およびポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビ
    ニリデン系樹脂(II)ならびに該ポリエステル系樹脂
    (I)と該ポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニ
    リデン系樹脂(II)とを相溶化させる相溶化剤(III)
    とを有効成分とする樹脂組成物の被膜で、粒状肥料の表
    面が被覆された生分解性樹脂被膜を有する被覆粒状肥
    料。
  2. 【請求項2】生分解性を有するポリエステル系樹脂がポ
    リ3−ハイドロオキシ−3−アルキルプロピオン酸、ポ
    リ2−ハイドロオキシ−2−アルキル酢酸、ポリカプロ
    ラクトンまたは下記化1で表される脂肪族ポリエステル
    である請求項1記載の被覆粒状肥料。 【化1】 (ただし、R1,R2はそれぞれ炭素数2〜10のアルキ
    レン基)
  3. 【請求項3】ポリ3−ハイドロオキシ−3−アルキルプ
    ロピオン酸のアルキル基がメチル基もしくはエチル基で
    ある請求項2記載の被覆粒状肥料。
  4. 【請求項4】ポリ2−ハイドロオキシ−2−アルキル酢
    酸のアルキル基が水素、メチル基もしくはエチル基であ
    る請求項2記載の被覆粒状肥料。
  5. 【請求項5】化1で表される脂肪族ポリエステルのR1
    もしくはR2が炭素数2もしくは4のアルキレン基であ
    る請求項2記載の被覆粒状肥料。
  6. 【請求項6】ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン、ポ
    リプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレ
    ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・一酸化炭素共重合
    体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチ
    レン・アクリレート共重合体、エチレン・メタクリル酸
    共重合体、ゴム系樹脂、ポリスチレンおよびポリメチル
    メタアクリレートから選ばれた一種以上である請求項1
    記載の被覆粒状肥料。
  7. 【請求項7】ポリ塩化ビニリデン系樹脂がポリ塩化ビニ
    リデン、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合体である請
    求項1記載の被覆粒状肥料。
  8. 【請求項8】相溶化剤が、生分解性を有するポリエステ
    ル系樹脂またはポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化
    ビニリデン系樹脂と同一構造を持つブロック共重合物ま
    たはグラフトポリマーである請求項1記載の被覆粒状肥
    料。
  9. 【請求項9】相溶化剤がスチレン−エチレン−ブタジエ
    ンブロック共重合体、エチレン−メチルメタクリレート
    ブロック共重合体、ポリエチレン−ポリスチレングラフ
    ト共重合体、ポリエチレン−ポリメチルメタクリレート
    グラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
    チレン−プロピレン−ジエン共重合体およびスチレン−
    エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体なかから選ば
    れた共重合体の1種以上である請求項1もしくは請求項
    8のいずれか1項記載の被覆粒状肥料。
  10. 【請求項10】相溶化剤が、相溶化剤中に生分解性ポリ
    エステル系樹脂またはポリオレフィン系樹脂もしくはポ
    リ塩化ビニリデン系樹脂と相溶する構造を有する相溶化
    剤である請求項1記載の被覆粒状肥料。
  11. 【請求項11】 相溶化剤中に生分解性ポリエステル系
    樹脂またはポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニ
    リデン系樹脂と相溶する構造を有する相溶化剤が、エチ
    レン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピ
    レン−スチレンブロック共重合体、エチレン−プロピレ
    ン−メタクリル酸メチルブロック共重合体、エチレン−
    メチルメタクリレートブロック共重合体、ポリエチレン
    −ポリメチルメタクリレートグラフト共重合体、ポリエ
    チレン−ポリスチレングラフト共重合体、エチレン−酢
    酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重
    合体、スチレン−エチレン−ブタジエンブロック共重合
    体、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合
    体、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロ
    ック共重合体、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリス
    チレンブロック共重合体の水素添加物、ポリスチレン−
    ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、ポリ
    スチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重
    合体の水素添加物、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポ
    リスチレンブロック共重合体の水素添加物に官能基が付
    加したもの、ポリエチレン酸化物、カルボン酸変性ポリ
    エチレン、水酸化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン
    および塩素化ポリプロピレンのなかから選ばれた1種以
    上のものである請求項1もしくは請求項10のいずれか
    1項記載の被覆粒状肥料。
  12. 【請求項12】相溶化剤が、生分解性ポリエステル系樹
    脂またはポリオレフィン系樹脂もしくはポリ塩化ビニリ
    デン系樹脂と化学反応を起こし結合することで相溶化す
    る反応型相溶化剤である請求項1記載の被覆粒状肥料。
  13. 【請求項13】反応型相溶化剤が無水マレイン酸グラフ
    トポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレ
    ン、カルボン酸変性ポリエチレン、エチレン−メタクリ
    ル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、
    アクリル酸グラフトポリプロピレン、塩素化パラフィ
    ン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン
    酸グラフトスチレン−エチレン−ブタジエン/スチレン
    共重合体、無水マレイン酸グラフトエチレン−プロピレ
    ン共重合体、ポリアクリル酸イミド、エチレン−グリシ
    ジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメ
    タクリレート共重合体のスチレングラフト共重合体、エ
    チレン−グリシジルメタクリレート共重合体のメタクリ
    ル酸メチルグラフト共重合体、プロピレン−グリシジル
    メタクリレート共重合物のスチレングラフト共重合体お
    よび、プロピレン−グリシジルメタクリレート共重合体
    のメタクリル酸メチルグラフト共重合体のなかから選ば
    れた1種以上の共重合体である請求項12記載の被覆粒
    状肥料。
  14. 【請求項14】被膜中に水難溶性もしくは水不溶性の有
    機または無機の充填材が混合された樹脂被膜で被覆され
    た請求項1〜13のいずれか1項記載の被覆粒状肥料。
  15. 【請求項15】無機充填剤が、タルク、クレイ、ケイソ
    ウ土、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト、金属酸化
    物若しくは硫黄の粉末から選ばれた一種以上であり、有
    機充填材が糖重合体およびその誘導体もしくはクロチリ
    デンジウレア、イソブチリデンジウレア、オキザマイド
    の粉末から選ばれた一種以上である請求項14記載の被
    覆粒状肥料。
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