JPH09249929A - 曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板 - Google Patents
曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板Info
- Publication number
- JPH09249929A JPH09249929A JP8335096A JP8335096A JPH09249929A JP H09249929 A JPH09249929 A JP H09249929A JP 8335096 A JP8335096 A JP 8335096A JP 8335096 A JP8335096 A JP 8335096A JP H09249929 A JPH09249929 A JP H09249929A
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- Japan
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- alloy plate
- plate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 陽極酸化処理のような硬質皮膜を有するアル
ミニウム合金板の曲げ加工において、表面の硬質皮膜に
発生する割れを微細かつ軽微にとどめた曲げ加工性に優
れたアルミニウム合金板を提供する。 【解決手段】 表面に50μm以下の皮膜を設けたアル
ミニウム合金板材において、成分組成がMn1.0〜
2.0wt%、Ti0.005〜0.2wt%を含有
し、かつSi0.10wt%以下、Fe0.15wt%
以下に規制し、あるいはさらにMg0.3〜1.5wt
%を添加し、残部がAl及び不可避不純物からなり、か
つ結晶粒が等軸粒で、板表面の結晶粒径が50μm以下
であり、かつ引張試験での伸び率が20%以上であるア
ルミニウム板。
ミニウム合金板の曲げ加工において、表面の硬質皮膜に
発生する割れを微細かつ軽微にとどめた曲げ加工性に優
れたアルミニウム合金板を提供する。 【解決手段】 表面に50μm以下の皮膜を設けたアル
ミニウム合金板材において、成分組成がMn1.0〜
2.0wt%、Ti0.005〜0.2wt%を含有
し、かつSi0.10wt%以下、Fe0.15wt%
以下に規制し、あるいはさらにMg0.3〜1.5wt
%を添加し、残部がAl及び不可避不純物からなり、か
つ結晶粒が等軸粒で、板表面の結晶粒径が50μm以下
であり、かつ引張試験での伸び率が20%以上であるア
ルミニウム板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は陽極酸化処理のよ
うな厚さ50μm以下の硬質皮膜を表面に有するアルミ
ニウム合金板の曲げ加工において、表面の硬質皮膜に発
生した割れの拡大を抑え、割れを皆無ないしは微細かつ
軽微にとどめるアルミニウム合金板に関するものであ
る。
うな厚さ50μm以下の硬質皮膜を表面に有するアルミ
ニウム合金板の曲げ加工において、表面の硬質皮膜に発
生した割れの拡大を抑え、割れを皆無ないしは微細かつ
軽微にとどめるアルミニウム合金板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】Al−Mn系合金板は特開平4−110
493号公報に開示されているように(Mn含有アルミ
ニウム合金でMn−Al系化合物を析出させ、アルマイ
ト層を設けることで遠赤外線放射特性に優れたアルミニ
ウム板を提供できる)、アルマイト処理により良好な遠
赤外線放射特性を付与できるため、ヒーターの放射面、
加熱炉の内壁等への利用が検討されている。その際、効
率の点から表面処理した後に板金加工等により成形する
よう製造工程が計画される。
493号公報に開示されているように(Mn含有アルミ
ニウム合金でMn−Al系化合物を析出させ、アルマイ
ト層を設けることで遠赤外線放射特性に優れたアルミニ
ウム板を提供できる)、アルマイト処理により良好な遠
赤外線放射特性を付与できるため、ヒーターの放射面、
加熱炉の内壁等への利用が検討されている。その際、効
率の点から表面処理した後に板金加工等により成形する
よう製造工程が計画される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アルマイト処
理により設けた皮膜は硬いために、成形加工した時に曲
げ部に割れが生成する。このような割れが生成する部位
は局部的であるので、前述の遠赤外線放射特性へのマイ
ナス効果はそれほど大きくなく放射特性が極端に低下す
るということはないものの、外観上問題となり、また耐
食性が劣化するなど製品としての特性が問題視される。
特に皮膜が暗色状のものでは、割れの集中で曲げ部表面
が白っぽく変色するためたいへんに目立ち、外観欠陥と
して問題となる。このため、後処理として塗装等による
補修作業が必要とされる。
理により設けた皮膜は硬いために、成形加工した時に曲
げ部に割れが生成する。このような割れが生成する部位
は局部的であるので、前述の遠赤外線放射特性へのマイ
ナス効果はそれほど大きくなく放射特性が極端に低下す
るということはないものの、外観上問題となり、また耐
食性が劣化するなど製品としての特性が問題視される。
特に皮膜が暗色状のものでは、割れの集中で曲げ部表面
が白っぽく変色するためたいへんに目立ち、外観欠陥と
して問題となる。このため、後処理として塗装等による
補修作業が必要とされる。
【0004】この発明は、上記の硬質皮膜を有するアル
ミニウム合金板の曲げ加工において、曲げ部の皮膜に割
れが発生して外観および耐食性を損なう欠点を解消する
ために、まず第一に、表面の硬質皮膜の曲げ加工におけ
る割れ発生を無くすか軽微にするためのアルミニウム材
料の望ましい特性を明確にするとともに、第二に遠赤外
放射特性の優れるAl−Mn系合金において、上記特性
を実現できる化学成分を検討したものである。
ミニウム合金板の曲げ加工において、曲げ部の皮膜に割
れが発生して外観および耐食性を損なう欠点を解消する
ために、まず第一に、表面の硬質皮膜の曲げ加工におけ
る割れ発生を無くすか軽微にするためのアルミニウム材
料の望ましい特性を明確にするとともに、第二に遠赤外
放射特性の優れるAl−Mn系合金において、上記特性
を実現できる化学成分を検討したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者は上記問題を解決
するため合金成分、組織、機械的性質等について種々検
討した結果、本発明の考案に至った。すなわち、本第一
発明は表面に厚さ50μm以下の皮膜を設けたアルミニ
ウム合金板材において、結晶粒が等軸粒で、板表面の結
晶粒径が50μm以下であり、かつ引張試験での伸び率
が20%以上であることを特徴とする曲げ加工性に優れ
たアルミニウム合金板である。また本第二発明は表面に
厚さ50μm以下の皮膜を設けたアルミニウム合金板材
において、成分組成がMn1.0〜2.0wt%、Ti
0.005〜0.2wt%を含有し、かつSi0.10
wt%以下、Fe0.15wt%以下に規制し、残部が
Al及び不可避不純物からなり、かつ結晶粒が等軸粒
で、板表面の結晶粒径が50μm以下であり、かつ引張
試験での伸び率が20%以上であることを特徴とする曲
げ加工性に優れたアルミニウム合金板である。また本第
三発明は表面に厚さ50μm以下の皮膜を設けたアルミ
ニウム合金板材において、成分組成がMn1.0〜2.
0wt%、Mg0.3〜1.5wt%、Ti0.005
〜0.2wt%を含有し、かつSi0.10wt%以
下、Fe0.15wt%以下に規制し、残部がAl及び
不可避不純物からなり、かつ結晶粒が等軸粒で、板表面
の結晶粒径が50μm以下であり、かつ引張試験での伸
び率が20%以上であることを特徴とする曲げ加工性に
優れたアルミニウム合金板である。
するため合金成分、組織、機械的性質等について種々検
討した結果、本発明の考案に至った。すなわち、本第一
発明は表面に厚さ50μm以下の皮膜を設けたアルミニ
ウム合金板材において、結晶粒が等軸粒で、板表面の結
晶粒径が50μm以下であり、かつ引張試験での伸び率
が20%以上であることを特徴とする曲げ加工性に優れ
たアルミニウム合金板である。また本第二発明は表面に
厚さ50μm以下の皮膜を設けたアルミニウム合金板材
において、成分組成がMn1.0〜2.0wt%、Ti
0.005〜0.2wt%を含有し、かつSi0.10
wt%以下、Fe0.15wt%以下に規制し、残部が
Al及び不可避不純物からなり、かつ結晶粒が等軸粒
で、板表面の結晶粒径が50μm以下であり、かつ引張
試験での伸び率が20%以上であることを特徴とする曲
げ加工性に優れたアルミニウム合金板である。また本第
三発明は表面に厚さ50μm以下の皮膜を設けたアルミ
ニウム合金板材において、成分組成がMn1.0〜2.
0wt%、Mg0.3〜1.5wt%、Ti0.005
〜0.2wt%を含有し、かつSi0.10wt%以
下、Fe0.15wt%以下に規制し、残部がAl及び
不可避不純物からなり、かつ結晶粒が等軸粒で、板表面
の結晶粒径が50μm以下であり、かつ引張試験での伸
び率が20%以上であることを特徴とする曲げ加工性に
優れたアルミニウム合金板である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各構成要件の実施
の形態について説明する。
の形態について説明する。
【0007】まず組織の限定理由について説明する。表
面の硬質皮膜の曲げ加工において発生した割れの拡大を
抑えるか、軽微にするためには、下地のアルミニウム材
料は硬質皮膜の割れの切欠き効果による歪の集中を緩和
できる性能が必要とされる。即ち、変形の歪分布を局部
的に集中させないで均一に分散させることができるこ
と、かつ、材料自体の延性が高いことが要求される。発
明者は組織に着目したところ、結晶粒組織が粗大だとア
ルミニウム材料自体、曲げ加工の変形が局部的に集中し
やすく肌荒れの凹凸や微細割れが発生しやすく、このた
め硬質皮膜の割れの拡大を緩和することができない。そ
こで、結晶粒組織を微細な等軸粒組織にすることによ
り、曲げ加工における歪の分布を均一に分散させ、一点
への集中局在化を避けることができ、割れの拡大を避け
ることができることを見いだした。具体的には、曲げ加
工において表面の硬質皮膜に発生した割れの拡大を緩和
でき、軽微にするためには、アルミニウム板の表面の結
晶粒径は50μm以下であるとともに、アルミニウム材
料自体の延性が引張試験での伸び率で20%以上であれ
ばよいことがわかった。結晶粒径が50μmを超えてい
ると、成形の際に肌荒れが発生し、これを起点として割
れが発生する。従って結晶粒径は50μm以下とする。
また、伸び率が20%未満では板が割れてしまい、曲げ
加工ができない。従って伸び率は20%以上とする。
面の硬質皮膜の曲げ加工において発生した割れの拡大を
抑えるか、軽微にするためには、下地のアルミニウム材
料は硬質皮膜の割れの切欠き効果による歪の集中を緩和
できる性能が必要とされる。即ち、変形の歪分布を局部
的に集中させないで均一に分散させることができるこ
と、かつ、材料自体の延性が高いことが要求される。発
明者は組織に着目したところ、結晶粒組織が粗大だとア
ルミニウム材料自体、曲げ加工の変形が局部的に集中し
やすく肌荒れの凹凸や微細割れが発生しやすく、このた
め硬質皮膜の割れの拡大を緩和することができない。そ
こで、結晶粒組織を微細な等軸粒組織にすることによ
り、曲げ加工における歪の分布を均一に分散させ、一点
への集中局在化を避けることができ、割れの拡大を避け
ることができることを見いだした。具体的には、曲げ加
工において表面の硬質皮膜に発生した割れの拡大を緩和
でき、軽微にするためには、アルミニウム板の表面の結
晶粒径は50μm以下であるとともに、アルミニウム材
料自体の延性が引張試験での伸び率で20%以上であれ
ばよいことがわかった。結晶粒径が50μmを超えてい
ると、成形の際に肌荒れが発生し、これを起点として割
れが発生する。従って結晶粒径は50μm以下とする。
また、伸び率が20%未満では板が割れてしまい、曲げ
加工ができない。従って伸び率は20%以上とする。
【0008】なお、表面に設けた皮膜の厚さは50μm
以下であるならば陽極酸化処理皮膜、溶射皮膜、塗装皮
膜等いずれの皮膜でも本発明によって割れを防止するこ
とができるが、50μmを越えると本発明のみでは完全
には割れを防止することができないこともあるため皮膜
厚さの制限を設けた。
以下であるならば陽極酸化処理皮膜、溶射皮膜、塗装皮
膜等いずれの皮膜でも本発明によって割れを防止するこ
とができるが、50μmを越えると本発明のみでは完全
には割れを防止することができないこともあるため皮膜
厚さの制限を設けた。
【0009】次に、合金成分の効果について説明する。
【0010】[Mn]:MnはAl−Mn系の金属間化
合物を生成し、アルマイト処理後の色調を黒色化し遠赤
外放射特性の向上に必須の成分であると共に結晶粒の微
細化に寄与する。Mnが2.0%を超えると通常のDC
鋳造では粗大な初晶の生成範囲となり、材料の均一性が
損なわれると共に曲げ性も低下する。また、最終板製品
の結晶粒形状の等軸粒化が難しくなり、好ましくない。
一方Mn1%未満ではアルマイト処理後の色調の黒色化
及び遠赤外放射特性が不十分である。
合物を生成し、アルマイト処理後の色調を黒色化し遠赤
外放射特性の向上に必須の成分であると共に結晶粒の微
細化に寄与する。Mnが2.0%を超えると通常のDC
鋳造では粗大な初晶の生成範囲となり、材料の均一性が
損なわれると共に曲げ性も低下する。また、最終板製品
の結晶粒形状の等軸粒化が難しくなり、好ましくない。
一方Mn1%未満ではアルマイト処理後の色調の黒色化
及び遠赤外放射特性が不十分である。
【0011】[Mg]:MgはAl材料の強度向上に寄
与する添加成分であり、特に強度の要求される放射板等
の素材への添加に好ましい元素である。またMgはAl
材料の積層欠陥エネルギーを低下させる傾向があり、M
g添加材の加熱工程での再結晶を起こり易くするため最
終板製品の組織の等軸化が可能となる。Mg0.3%未
満ではAl−Mn系ではこの効果は不十分であり、また
1.5%を超えると強度が高くなりすぎて曲げ成形加工
が難しくなる。
与する添加成分であり、特に強度の要求される放射板等
の素材への添加に好ましい元素である。またMgはAl
材料の積層欠陥エネルギーを低下させる傾向があり、M
g添加材の加熱工程での再結晶を起こり易くするため最
終板製品の組織の等軸化が可能となる。Mg0.3%未
満ではAl−Mn系ではこの効果は不十分であり、また
1.5%を超えると強度が高くなりすぎて曲げ成形加工
が難しくなる。
【0012】[Fe]:Feの存在は、高Mn含有合金
では粗大なAl−Fe−Mn系晶出化合物を生成しやす
くして曲げ加工性を低下させるため0.15%以下に制
限する。
では粗大なAl−Fe−Mn系晶出化合物を生成しやす
くして曲げ加工性を低下させるため0.15%以下に制
限する。
【0013】[Si]:SiはAl−Mn系金属間化合
物の析出に影響を与え、Mnの結晶粒微細化作用を弱め
る。また、αAlMn(Fe)Si化合物が生成され、
アルマイト処理後の色調の黒色化を阻害するので0.1
0%以下とした。
物の析出に影響を与え、Mnの結晶粒微細化作用を弱め
る。また、αAlMn(Fe)Si化合物が生成され、
アルマイト処理後の色調の黒色化を阻害するので0.1
0%以下とした。
【0014】[Ti]:Tiは鋳塊の結晶粒を微細化
し、0.005%未満ではその効果が得られず、0.2
0%を超えると粗大化合物を生成するので0.005〜
0.2%の範囲とした。なおTiはBと複合添加すると
その微細化効果がいっそう促進されるため、Bを添加す
る際には0.001〜0.005%が好ましい。
し、0.005%未満ではその効果が得られず、0.2
0%を超えると粗大化合物を生成するので0.005〜
0.2%の範囲とした。なおTiはBと複合添加すると
その微細化効果がいっそう促進されるため、Bを添加す
る際には0.001〜0.005%が好ましい。
【0015】その他の合金元素は不純物としてCu≦
0.5%、Zn≦0.5%、Cr≦0.5%、Na・K
≦5ppmであるならこの発明の特性に悪影響はない。
0.5%、Zn≦0.5%、Cr≦0.5%、Na・K
≦5ppmであるならこの発明の特性に悪影響はない。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0017】表1に示される各種組成の合金材から金属
組織及び機械的性質の異なる板厚1.0mmの素材を製
造した。発明例No1,2,3は実機規模のDC鋳塊
(厚さ500mm、幅1400mm)を560℃×10
時間程度の均熱処理後460℃に加熱し、板厚3.5m
mまで熱間圧延し、板厚1.0mmまで冷間圧延後、5
00℃の連続焼鈍を施した。発明例No4は均熱無し5
00℃加熱後、板厚3.5mmまで熱間圧延し、板厚
1.0mmまで冷間圧延後390℃×2時間のボックス
焼鈍を行なった。比較例No5,6は板厚7mmの連続
鋳造圧延材を450℃×2時間の加熱処理後、板厚1.
0mmまで冷間圧延し、405℃×2時間のボックス焼
鈍を施した。比較例の7,8はNo1〜4と同様なDC
鋳塊に560℃均熱処理後、460℃加熱で板厚3.5
mmまで熱間圧延し、比較例No7は板厚1.0mmま
で冷間圧延後、390℃×2時間のボックス焼鈍を行な
った。比較例No8は板厚1.5mmまで冷間圧延し、
その後500℃で連続焼鈍し、更に板厚1.0mmまで
冷間圧延した。この板材に50℃、5%NaOH水溶液
にて10μmの苛性エッチング後、15Vol%硫酸浴
にて20℃、1.5A/dm2 の条件で皮膜厚20μm
の陽極酸化皮膜をつけた。
組織及び機械的性質の異なる板厚1.0mmの素材を製
造した。発明例No1,2,3は実機規模のDC鋳塊
(厚さ500mm、幅1400mm)を560℃×10
時間程度の均熱処理後460℃に加熱し、板厚3.5m
mまで熱間圧延し、板厚1.0mmまで冷間圧延後、5
00℃の連続焼鈍を施した。発明例No4は均熱無し5
00℃加熱後、板厚3.5mmまで熱間圧延し、板厚
1.0mmまで冷間圧延後390℃×2時間のボックス
焼鈍を行なった。比較例No5,6は板厚7mmの連続
鋳造圧延材を450℃×2時間の加熱処理後、板厚1.
0mmまで冷間圧延し、405℃×2時間のボックス焼
鈍を施した。比較例の7,8はNo1〜4と同様なDC
鋳塊に560℃均熱処理後、460℃加熱で板厚3.5
mmまで熱間圧延し、比較例No7は板厚1.0mmま
で冷間圧延後、390℃×2時間のボックス焼鈍を行な
った。比較例No8は板厚1.5mmまで冷間圧延し、
その後500℃で連続焼鈍し、更に板厚1.0mmまで
冷間圧延した。この板材に50℃、5%NaOH水溶液
にて10μmの苛性エッチング後、15Vol%硫酸浴
にて20℃、1.5A/dm2 の条件で皮膜厚20μm
の陽極酸化皮膜をつけた。
【0018】
【表1】
【0019】この材料から圧延方向に平行及び直角方向
の短冊状試験片を採取して90゜曲げ(押し込みポンチ
先端半径0.5R)を実施し、曲げ部外面の皮膜の割れ
発生状況を目視で判定した。その結果を表2に示す。こ
こで、○は割れの発生が無い・あるいは軽微な割れで無
視できるもの、△は無視できない微細な割れが観察され
たもの、×は顕著な割れが観察されたものである。ま
た、引張試験を行って、引張強さ、耐力、伸びを測定
し、顕微鏡観察によって結晶粒が等軸粒か否か、また結
晶粒の大きさを観察・測定した。
の短冊状試験片を採取して90゜曲げ(押し込みポンチ
先端半径0.5R)を実施し、曲げ部外面の皮膜の割れ
発生状況を目視で判定した。その結果を表2に示す。こ
こで、○は割れの発生が無い・あるいは軽微な割れで無
視できるもの、△は無視できない微細な割れが観察され
たもの、×は顕著な割れが観察されたものである。ま
た、引張試験を行って、引張強さ、耐力、伸びを測定
し、顕微鏡観察によって結晶粒が等軸粒か否か、また結
晶粒の大きさを観察・測定した。
【0020】
【表2】
【0021】表2に示すように伸びが20%以上で結晶
粒が等軸でかつ結晶粒径が50μm以下の発明例では曲
げ部の表面皮膜の割れの発生状況が無視できるほど軽微
であった。No1〜4は発明例であり、いずれも曲げ部
の皮膜割れの発生が認められず、良好な曲げ加工性を有
している。No5はMn量が多すぎ結晶粒組織が層状で
あるため、曲げ部に顕著な割れが生じてしまっている。
No.6,7は焼鈍し処理においてMg添加がないた
め、再結晶が起こり難く結晶粒の等軸粒化が遅れ組織が
等軸粒と層状の混合となっており、または軟化が遅れる
ため曲げ表面に割れが発生している。No.8は等軸粒
組織のものであるが、伸びが20%より低く、そのため
成形性が劣り、割れの発生に至っている。
粒が等軸でかつ結晶粒径が50μm以下の発明例では曲
げ部の表面皮膜の割れの発生状況が無視できるほど軽微
であった。No1〜4は発明例であり、いずれも曲げ部
の皮膜割れの発生が認められず、良好な曲げ加工性を有
している。No5はMn量が多すぎ結晶粒組織が層状で
あるため、曲げ部に顕著な割れが生じてしまっている。
No.6,7は焼鈍し処理においてMg添加がないた
め、再結晶が起こり難く結晶粒の等軸粒化が遅れ組織が
等軸粒と層状の混合となっており、または軟化が遅れる
ため曲げ表面に割れが発生している。No.8は等軸粒
組織のものであるが、伸びが20%より低く、そのため
成形性が劣り、割れの発生に至っている。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば曲
げ加工を施す表面に皮膜厚50μm以下の硬質皮膜を有
するアルミニウム板材において、組織・伸びを特定の値
とすることでアルミニウム合金板の曲げ部の変形による
歪分布を微細かつ均一にし、その結果、良好な曲げ加工
が行えるとともに、曲げ部表面に発生する割れはほとん
ど無く、したがって良好な外観品質を有するとともに耐
食性を劣化させることもないアルミニウム合金板を提供
することができる。また、成分組成範囲を特定すること
により、上記特性を有する遠赤外放射特性に優れるAl
−Mn系合金板及びAl−Mn−Mg系合金板を提供す
ることができる。
げ加工を施す表面に皮膜厚50μm以下の硬質皮膜を有
するアルミニウム板材において、組織・伸びを特定の値
とすることでアルミニウム合金板の曲げ部の変形による
歪分布を微細かつ均一にし、その結果、良好な曲げ加工
が行えるとともに、曲げ部表面に発生する割れはほとん
ど無く、したがって良好な外観品質を有するとともに耐
食性を劣化させることもないアルミニウム合金板を提供
することができる。また、成分組成範囲を特定すること
により、上記特性を有する遠赤外放射特性に優れるAl
−Mn系合金板及びAl−Mn−Mg系合金板を提供す
ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 表面に厚さ50μm以下の皮膜を設けた
アルミニウム合金板材において、結晶粒が等軸粒で、板
表面の結晶粒径が50μm以下であり、かつ引張試験で
の伸び率が20%以上であることを特徴とする曲げ加工
性に優れたアルミニウム合金板。 - 【請求項2】 表面に厚さ50μm以下の皮膜を設けた
アルミニウム合金板材において、成分組成がMn1.0
〜2.0wt%、Ti0.005〜0.2wt%を含有
し、かつSi0.10wt%以下、Fe0.15wt%
以下に規制し、残部がAl及び不可避不純物からなり、
かつ結晶粒が等軸粒で、板表面の結晶粒径が50μm以
下であり、かつ引張試験での伸び率が20%以上である
ことを特徴とする曲げ加工性に優れたアルミニウム合金
板。 - 【請求項3】 表面に厚さ50μm以下の皮膜を設けた
アルミニウム合金板材において、成分組成がMn1.0
〜2.0wt%、Mg0.3〜1.5wt%、Ti0.
005〜0.2wt%を含有し、かつSi0.10wt
%以下、Fe0.15wt%以下に規制し、残部がAl
及び不可避不純物からなり、かつ結晶粒が等軸粒で、板
表面の結晶粒径が50μm以下であり、かつ引張試験で
の伸び率が20%以上であることを特徴とする曲げ加工
性に優れたアルミニウム合金板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8335096A JPH09249929A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8335096A JPH09249929A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09249929A true JPH09249929A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13799996
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8335096A Pending JPH09249929A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09249929A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7487585B2 (en) | 2000-09-04 | 2009-02-10 | Dowa Metaltech Co., Ltd. | Method of manufacturing a metal-ceramic circuit board |
-
1996
- 1996-03-12 JP JP8335096A patent/JPH09249929A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7487585B2 (en) | 2000-09-04 | 2009-02-10 | Dowa Metaltech Co., Ltd. | Method of manufacturing a metal-ceramic circuit board |
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