JPH0547615B2 - - Google Patents
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- JPH0547615B2 JPH0547615B2 JP63271757A JP27175788A JPH0547615B2 JP H0547615 B2 JPH0547615 B2 JP H0547615B2 JP 63271757 A JP63271757 A JP 63271757A JP 27175788 A JP27175788 A JP 27175788A JP H0547615 B2 JPH0547615 B2 JP H0547615B2
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Description
産業上の利用分野
この発明は自動車用のボデイシートや骨格材、
エアクリーナ、オイルタンク、あるいは家電製品
の筐体例えばVTRのシヤーシなどの如く、高強
度と優れた成形加工性(特に曲げ性および張出
性)が要求される成形加工品に使用される熱処理
アルミニウム合金圧延板およびその製造方法に関
し、特に圧延後の熱処理のまま、T4処理材とし
て成形加工の用途に供されしかも室温時効による
材料特性の変化がなくかつ耐応力腐食割れ性(以
下SCC性と記す)が優れるとともに成形加工時に
リユーダースマークの発生のない高強度成形加工
用T4処理アルミニウム合金圧延板およびその製
造方法に関するものである。 従来の技術 従来一般に自動車用ボデイシート等の成形加工
用の自動車板材としては冷延鋼板が多用されてい
たが、最近では自動車を軽量化してその燃費を改
善するため、従来の冷延鋼板に代えてアルミニウ
ム合金圧延板を使用する要望が強まつている。 このような用途に供されるアルミニウム合金圧
延板としては、従来はAl−Mg系の5052合金O材
や5182合金O材、あるいはAl−Cu系の2036合金
T4処理材、さらにはAl−Mg−Si系の6009合金
T4処理材、6010合金T4処理材等が適用されてい
る。 しかしながら前述の5052合金O材や5182合金O
材は、自動車用ボデイシート材等としては成形後
の焼付塗装後の強度が不充分であり、また耐SCC
性が劣るため高い応力が付与された状態で腐食環
境下にさらされる部位に用いることは安全上問題
があり、さらに成形加工時にリユーダースマーク
が発生して外観不良が生じる問題がある。また
2036合金T4処理材では成形性が劣り、さらに
6009合金T4処理材では強度が不充分であり、ま
た6010合金T4処理材では成形性が劣る問題があ
る。 さらに、Al−Cu系、Al−Mg−Si系やAl−Mg
−Zn−Cu系の各合金は、室温時効による材料特
性の経時変化が大きく、製造後に時間が経過すれ
ば成形性が低下する欠点があり、成形時の在庫管
理、ロツト管理が複雑となるという問題がある。 そこで本発明者等は、特開昭62−27544号およ
び特願昭63−50029号において、上述のような問
題を解決するため、JIS5000番系合金として知ら
れるAl−Mg系合金をベースとし、これに少量の
Cuを積極添加して、従来のAl−Mg系合金では行
なわれていなかつたT4処理、すなわち溶体化処
理−急冷を行なうようにしたAl−Mg−Cu系の
T4処理圧延板と、その製造方法について提案し
ている。 発明が解決しようとする課題 前述のような本発明者等の提案によるAl−Mg
−Cu系T4処理材は、従来の合金と比較して強度
と成形加工性に優れ、しかも製造後に材料特性の
変化がなく、また成形加工時におけるリユーダー
スマークの発生を防止できるとともに、耐SCC性
も優れるという特徴を有しているが、複雑な形状
の成形に耐えるためには、より一層の成形加工性
の向上が望まれている。 この発明は以上の事情を背景としてなされたも
ので、Al−Mg系合金(JIS5000番系合金)をベ
ースとし、これに少量のCuを積極添加してT4処
理材とする考え方をベースとし、より優れた成形
加工性、特に優れた曲げ性と張出性を有するとと
もに、冷延鋼板なみの強度を有し、かつ耐SCC性
に有れるとともに成形加工時におけるリユーダー
スマークの発生がなく、しかも室温時効による材
料特性の経時変化のない、成形加工溶T4処理ア
ルミニウム合金圧延板およびその製造方法を提供
することを目的とするものである。 課題を解決するための手段 請求項1の発明は、強度および成形性、耐SCC
性に優れかつ成形加工時におけるリユーダースマ
ークの発生がなくまた室温時効による材料特性の
経時変化のない成形加工用熱処理型アルミニウム
合金圧延板を提供するものであつて、Al−Mg系
合金に適量のCuを添加するとともに、成形加工
性に悪影響を与えるFe、Siと、その他の不純物
の量、すなわちMn、Cr、Zr等の合計量を極微量
に規制し、かつ最終板における結晶粒を最適値に
規定したものである。 具体的には、請求項1の発明の成形加工用T4
処理アルミニウム合金圧延板は、Mg1.5〜5.5%、
Cu0.15〜1.5%、Fe0.05〜0.30%、Si0.05〜0.40%
を含有し、かつその他の不純物が合計で0.05%以
下に規制され、残部がAlからなり、結晶粒の平
均が30μm〜150μmの範囲内であることを特徴と
するものである。 また請求項2の発明は、上述のようなT4処理
アルミニウム合金圧延板を製造する方法を提供す
るものである。 具体的には、請求項2の発明の成形加工用T4
処理アルミニウム合金圧延板の製造方法は、
Mg1.5〜5.5%、Cu0.15〜1.5%、Fe0.05〜0.30%、
Si0.05〜0.40%を含有し、かつその他の不純物が
合計で0.05%以下に規制され、残部がAlからなる
Al合金鋳塊を鋳造した後、その鋳塊に450〜580
℃の範囲内の温度で均質化処理を施し、さらに熱
間加工および冷間圧延を行なつてから溶体化再結
晶処理を施すにあたり、溶体化再結晶処理直前の
冷間圧延率を30%以上とし、かつ溶体化再結晶処
理を、加熱温度450〜570℃、昇温速度50℃/min
以上、保持時間5分以下、冷却速度50℃/min以
上にて行なうことを特徴とするものである。 作 用 先ずこの発明における合金成分限定理由につい
て説明する。 Mg: Mgはこの発明の系のアルミニウム合金におい
て基本となる合金成分であつて、強度および成形
加工性とりわけ伸びと張出性を向上させるに寄与
する。Mgが1.5%未満では強度および成形加工性
が不充分となつて自動車用ボデイシート等として
不適当となる。一方Mgが5.5%を越えれば伸びが
低下するとともに圧延性が劣化するから、Mgは
1.5〜5.5%の範囲内とした。 Cu: Cuは、T4処理材とするための基本となる合金
元素であつて、溶体化処理−急冷によつて充分に
溶体化させることにより、その後のS相(Al−
Mg−Cu相)の析出によつて強度および曲げ性を
向上させるに寄与し、かつ成形加工時におけるリ
ユーダースマークの発生を防止するに有効な元素
である。またMgと3%以上含有するAl合金では
耐SCC性が低下するおそれがあるが、Cuを添加
することによつて耐SCC性を飛躍的に改善するこ
とができる。さらに5000番系合金では加工後に焼
付塗装処理を行なえば著しく軟化してしまうが、
Cuを添加すれば焼付処理時の時効硬化のため、
軟化量はわずかに抑えられる。Cu量が0.15%以下
ではこれらの効果が充分に得られず、一方1.5%
を越えてCuを添加すれば、強度は向上するが成
形加工性が劣化し、また溶体化処理後の室温時効
で材料特性の経時変化が大きくなる。したがつて
Cu量は0.15〜1.5%の範囲内に限定した。 Fe: Feは成形加工性、特に曲げ性および張出性を
劣化させる元素であるから、その含有量は極力少
ないことが好ましい。Fe量が0.30%を越えれば晶
出物量が多くなつて成形加工性を害するから、
0.30%以下とする必要がある。なおFeが0.05%未
満でも良好な性能が得られるが、経済的にコスト
が嵩むから、Feは0.05〜0.30%の範囲内とした。 Si: Siも晶出化合物量を増加させ、成形加工性を低
下させる元素である。Siが0.40%を越えれば成形
加工性が悪くなり、一方Siが0.05%未満では経済
的ではなくなるから、Siは0.05〜0.40%の範囲内
とした。 その他の不純物: Fe、Si以外の不純物も成形加工性および耐食
性に悪影響を与えるため、合計で最大0.05%以下
とした。特にMn、Cr、Zr等の遷移元素は強度向
上に寄与はするが、成形加工性特に曲げ性を損な
い、またこれらの遷移元素は結晶粒を微細化する
効果が強いため、結晶粒径を30μm以上に大きく
することが困難となる。 以上の各元素のほか、鋳塊における結晶粒微細
化のためにTi、またはTiおよびBを添加しても
良い。但し初晶TiAl3粒子の晶出を防止するため
にはTiは0.15%以下とすることが望ましく、また
TiB2粒子の生成を防止するためにはBは500ppm
以下とすることが望ましい。 さらに、Mgが1.5%以上含まれるAl合金溶湯に
おいては、溶湯の酸化防止のためにBeを添加す
ることが従来から行なわれており、この発明にお
いても溶湯酸化防止のためにBeを添加する場合
を除外するものではない。Beの添加量は50ppm
以下が一般的であり、この程度のBe添加量であ
ればこの発明においても他の性能を劣化させるこ
とはない。 さらにこの発明のアルミニウム合金圧延板にお
いては、前述のように各成分元素を規定するほ
か、特に最終板の状態における結晶粒が平均で
30μm以上、150μm以下である必要がある。結晶
粒は成形加工時におけるリユーダースマークの発
生と強い相関関係があり、結晶粒が小さければリ
ユーダースマークが発生し易い。特に結晶粒が
30μm未満ではリユーダースマークが発生し易く
なつて成形品の外観を損なう。一方結晶粒が
150μmを越えれば成形加工時において肌荒れが
著しくなり、前記同様に成形品の外観を損なうと
ともに、成形性も低下する。なおここで結晶粒径
は、ASTMによる“Intercept Method”(切断
法)により測定したものとし、また結晶粒の観察
面は板面(圧延面)に平行な面とする。 次にこの発明のアルミニウム合金圧延板の製造
方法について説明する。 先ず前述のような成分組成の合金溶湯を鋳造す
る。ここで鋳造方法としては、請求項1の発明の
アルミニウム合金圧延板を製造する場合は、DC
鋳造法(半連続鋳造法)、連続鋳造法のいずれで
も良いが、請求項2の発明の場合は、均質化処理
を行なう関係上、DC鋳造法を適用する。 得られたAl合金鋳塊に対しては、450〜580℃
の範囲内の温度で均質化処理を行なう。このよう
な均質化処理を行なうことによつて、成形加工性
を向上させるとともに熱間加工性を向上させるこ
とができる。均質化処理の温度が450℃未満では
上述の効果が得られず、一方580℃を越えれば井
晶融解が生じるおそれがある。なお均質化処理の
時間は1〜48時間が望ましい。1時間未満では上
述の効果が充分に得られず、一方48時間を越える
長時間の処理は経済的でない。 均質化処理後には、常法に従つて熱間圧延を施
し、さらに1回または2回以上の冷間圧延を行な
つて所要の板厚とする。なおこの熱間圧延と冷間
圧延との間、もしくは冷間圧延と冷間圧延との間
に中間焼鈍を行なつても良い。 冷間圧延後には後術する溶体化再結晶処理を行
なうが、この溶体化再結晶処理直前の冷間圧延
は、冷間圧延率(圧下率)を30%以上とする必要
がある。溶体化再結晶処理直前の冷間圧延率が30
%未満では、溶体化再結晶処理後の再結晶粒が、
150μmを越える粗大粒を含む混粒となつて、成
形加工性が低下してしまう。 冷間圧延後の溶体化再結晶処理は、次のような
役割を有する。 すなわち、第1には、材料を再結晶させ、好ま
しい成形加工性を与える。ここで、再結晶サイズ
は、成形加工時におけるリユーダースマークの発
生を防止すると同時に肌荒れを防止するため、適
切な大きさ(30μm以上150μm以下)にコントロ
ールする。 また第2は、Al−Mg−Cu相(S相)の溶体化
を図つて、強度、成形加工性、耐SCC性を向上さ
せる。 ここで、この発明で対象としている系の合金で
は、本来は再結晶粒を安定化させるに有用なFe、
Mn、Cr、Zr等の遷移元素の含有量を、成形加工
性向上のために極力低く抑えているから、再結晶
粒サイズをある範囲に安定化させるためには、溶
体化再結晶処理の条件をこの発明で規定する条件
範囲内に厳格に抑えることが必要である。すなわ
ち、昇温速度(加熱速度)を50℃/min以上と
し、加熱温度(到達温度)を450〜570℃とし、そ
の範囲内の温度での保持時間を5分以下(零を含
む)とし、さらに冷却速度を50℃/min以上とす
る必要がある。これらの溶体化再結晶処理の条件
限定理由は次の通りである。 先ず昇温速度に関しては、再結晶粒サイズを
150μm以下で安定化させるためには、昇温速度
は大きいことが好ましい。50℃/mm未満の昇温速
度では昇温中に結晶粒の食い合いが生じて150μ
mを越える粗大粒を含む混粒組織となつてしま
い、また全体に粗大粒が生じやすい。したがつて
昇温速度は50℃/min以上とする必要がある。 加熱温度に関しては、450℃未満では再結晶粒
が細かくなつて30μm未満となり、リユーダース
マークが発生し易くなる。一方570℃を越える温
度では再結晶粒の粒成長が生じて150μmを越え
る粗大粒となり、また局部溶解も生じるおそれが
ある。したがつて加熱温度は450〜570℃の範囲内
とする。 保持時間に関しては、この発明で対象としてい
る系の合金は再結晶粒を安定化させる元素が少な
いところから、5分を越えれば再結晶粒の粗大化
を生じてしまう。したがつて保持時間は5分以下
とする必要がある。なお加熱温度と保持時間は密
接な関係があり、加熱温度が高いほど保持時間を
短くすることが好ましい。 冷却速度については、S相その他の第2相の析
出を迎えるため、50℃/min以上とすることが必
要である。なおこのような冷却速度を得るための
冷却方法としては強制空冷や水冷などがあるが、
焼入歪を可及的に少なくする観点から、強制空冷
を適用することが望ましい。 なお上述のような溶体化再結晶処理−急冷は最
終熱処理であり、しかもその後は歪矯正程度を除
いて実質的に冷間加工を行なわずに所要の強度を
得るから、この発明の方法における調質は、JIS
調質記号T4に相当する。 ここで、従来のAl−Mg系合金(JIS5000番系
合金)は、非熱処理型合金として知られているも
のであり、従来はAl−Mg系合金についてT4処
理を行なうことは一般的には考えられていなかつ
た。これに対しこの発明では、Al−Mg系をベー
スとして、析出硬化に寄与するCuを少量積極添
加して、T4処理合金としている点に一つの特徴
がある。 以上のような溶体化再結晶処理の冷却後におい
ては、歪矯正を行なうのが通常であるが、この歪
矯正のためのレベリング、ストレツチ、スキンパ
スなどは、製品板における伸びの低下を防ぐため
に3%以下とすることが望ましい。 さらに、上記の歪矯正時の加工歪を除去してよ
り優れた成形加工性を得るため、第1図、第2図
において斜線領域で示した範囲内の加熱速度・冷
却速度、温度・保持時間で最終熱処理を行なつて
も、耐SCC性などの他の諸特性が劣化することは
ない。 以上のような条件、方法によつて得られたアル
ミニウム合金圧延板は、5052合金O材や5182合金
O材以上の優れた成形加工性、特に優れた曲げ性
と張出性を有するとともに、冷延鋼板なみの高強
度を有し、かつ成形加工時におけるリユーダース
マークの発生もないとともに、耐SCC性にも優
れ、しかも室温時効による材料特性の経時変化も
ない。 実施例 実施例 1 第1表の合金番号1〜5に示す成分組成の合金
をDC鋳造法により断面寸法500mm×1200mmのスラ
ブに鋳造し、その鋳塊に530℃×10時間の均質化
処理を施した後、板厚4mmまで熱間圧延し、さら
に板厚1mmまで冷間圧延した。なお一部のもの
は、熱間圧延後、板厚1.2mmまで冷間圧延した段
階で350℃×2時間の中間焼鈍を施し、さらに板
厚1mmまで冷間圧延した(中間焼鈍後の冷間圧延
率20%)。その後、各冷延板について、第2表の
熱処理番号A〜Fに示す条件の溶体化再結晶処理
を施した。 溶体化再結晶処理後、2週間室温時効した後の
機械的特性、成形性(成形加工時のリユーダース
マークおよび肌荒れの発生の有無も含む)、耐
SCC性を調べた結果を第3表に示す。 なお第3表中において、LDRは限界絞り比、
曲げ(mm)は最小曲げ半径を示す。またSCCは、
各材料について前記の溶体化再結晶処理後、30%
の冷間圧延を施してから、120℃×7日の増感処
理を行ない、DIN50908によるループ曲げ試験片
を作成して3.5%NaCl中で交互浸漬試験1ケ月を
行なつたときの応力腐食割れの発生の有無を示
す。
エアクリーナ、オイルタンク、あるいは家電製品
の筐体例えばVTRのシヤーシなどの如く、高強
度と優れた成形加工性(特に曲げ性および張出
性)が要求される成形加工品に使用される熱処理
アルミニウム合金圧延板およびその製造方法に関
し、特に圧延後の熱処理のまま、T4処理材とし
て成形加工の用途に供されしかも室温時効による
材料特性の変化がなくかつ耐応力腐食割れ性(以
下SCC性と記す)が優れるとともに成形加工時に
リユーダースマークの発生のない高強度成形加工
用T4処理アルミニウム合金圧延板およびその製
造方法に関するものである。 従来の技術 従来一般に自動車用ボデイシート等の成形加工
用の自動車板材としては冷延鋼板が多用されてい
たが、最近では自動車を軽量化してその燃費を改
善するため、従来の冷延鋼板に代えてアルミニウ
ム合金圧延板を使用する要望が強まつている。 このような用途に供されるアルミニウム合金圧
延板としては、従来はAl−Mg系の5052合金O材
や5182合金O材、あるいはAl−Cu系の2036合金
T4処理材、さらにはAl−Mg−Si系の6009合金
T4処理材、6010合金T4処理材等が適用されてい
る。 しかしながら前述の5052合金O材や5182合金O
材は、自動車用ボデイシート材等としては成形後
の焼付塗装後の強度が不充分であり、また耐SCC
性が劣るため高い応力が付与された状態で腐食環
境下にさらされる部位に用いることは安全上問題
があり、さらに成形加工時にリユーダースマーク
が発生して外観不良が生じる問題がある。また
2036合金T4処理材では成形性が劣り、さらに
6009合金T4処理材では強度が不充分であり、ま
た6010合金T4処理材では成形性が劣る問題があ
る。 さらに、Al−Cu系、Al−Mg−Si系やAl−Mg
−Zn−Cu系の各合金は、室温時効による材料特
性の経時変化が大きく、製造後に時間が経過すれ
ば成形性が低下する欠点があり、成形時の在庫管
理、ロツト管理が複雑となるという問題がある。 そこで本発明者等は、特開昭62−27544号およ
び特願昭63−50029号において、上述のような問
題を解決するため、JIS5000番系合金として知ら
れるAl−Mg系合金をベースとし、これに少量の
Cuを積極添加して、従来のAl−Mg系合金では行
なわれていなかつたT4処理、すなわち溶体化処
理−急冷を行なうようにしたAl−Mg−Cu系の
T4処理圧延板と、その製造方法について提案し
ている。 発明が解決しようとする課題 前述のような本発明者等の提案によるAl−Mg
−Cu系T4処理材は、従来の合金と比較して強度
と成形加工性に優れ、しかも製造後に材料特性の
変化がなく、また成形加工時におけるリユーダー
スマークの発生を防止できるとともに、耐SCC性
も優れるという特徴を有しているが、複雑な形状
の成形に耐えるためには、より一層の成形加工性
の向上が望まれている。 この発明は以上の事情を背景としてなされたも
ので、Al−Mg系合金(JIS5000番系合金)をベ
ースとし、これに少量のCuを積極添加してT4処
理材とする考え方をベースとし、より優れた成形
加工性、特に優れた曲げ性と張出性を有するとと
もに、冷延鋼板なみの強度を有し、かつ耐SCC性
に有れるとともに成形加工時におけるリユーダー
スマークの発生がなく、しかも室温時効による材
料特性の経時変化のない、成形加工溶T4処理ア
ルミニウム合金圧延板およびその製造方法を提供
することを目的とするものである。 課題を解決するための手段 請求項1の発明は、強度および成形性、耐SCC
性に優れかつ成形加工時におけるリユーダースマ
ークの発生がなくまた室温時効による材料特性の
経時変化のない成形加工用熱処理型アルミニウム
合金圧延板を提供するものであつて、Al−Mg系
合金に適量のCuを添加するとともに、成形加工
性に悪影響を与えるFe、Siと、その他の不純物
の量、すなわちMn、Cr、Zr等の合計量を極微量
に規制し、かつ最終板における結晶粒を最適値に
規定したものである。 具体的には、請求項1の発明の成形加工用T4
処理アルミニウム合金圧延板は、Mg1.5〜5.5%、
Cu0.15〜1.5%、Fe0.05〜0.30%、Si0.05〜0.40%
を含有し、かつその他の不純物が合計で0.05%以
下に規制され、残部がAlからなり、結晶粒の平
均が30μm〜150μmの範囲内であることを特徴と
するものである。 また請求項2の発明は、上述のようなT4処理
アルミニウム合金圧延板を製造する方法を提供す
るものである。 具体的には、請求項2の発明の成形加工用T4
処理アルミニウム合金圧延板の製造方法は、
Mg1.5〜5.5%、Cu0.15〜1.5%、Fe0.05〜0.30%、
Si0.05〜0.40%を含有し、かつその他の不純物が
合計で0.05%以下に規制され、残部がAlからなる
Al合金鋳塊を鋳造した後、その鋳塊に450〜580
℃の範囲内の温度で均質化処理を施し、さらに熱
間加工および冷間圧延を行なつてから溶体化再結
晶処理を施すにあたり、溶体化再結晶処理直前の
冷間圧延率を30%以上とし、かつ溶体化再結晶処
理を、加熱温度450〜570℃、昇温速度50℃/min
以上、保持時間5分以下、冷却速度50℃/min以
上にて行なうことを特徴とするものである。 作 用 先ずこの発明における合金成分限定理由につい
て説明する。 Mg: Mgはこの発明の系のアルミニウム合金におい
て基本となる合金成分であつて、強度および成形
加工性とりわけ伸びと張出性を向上させるに寄与
する。Mgが1.5%未満では強度および成形加工性
が不充分となつて自動車用ボデイシート等として
不適当となる。一方Mgが5.5%を越えれば伸びが
低下するとともに圧延性が劣化するから、Mgは
1.5〜5.5%の範囲内とした。 Cu: Cuは、T4処理材とするための基本となる合金
元素であつて、溶体化処理−急冷によつて充分に
溶体化させることにより、その後のS相(Al−
Mg−Cu相)の析出によつて強度および曲げ性を
向上させるに寄与し、かつ成形加工時におけるリ
ユーダースマークの発生を防止するに有効な元素
である。またMgと3%以上含有するAl合金では
耐SCC性が低下するおそれがあるが、Cuを添加
することによつて耐SCC性を飛躍的に改善するこ
とができる。さらに5000番系合金では加工後に焼
付塗装処理を行なえば著しく軟化してしまうが、
Cuを添加すれば焼付処理時の時効硬化のため、
軟化量はわずかに抑えられる。Cu量が0.15%以下
ではこれらの効果が充分に得られず、一方1.5%
を越えてCuを添加すれば、強度は向上するが成
形加工性が劣化し、また溶体化処理後の室温時効
で材料特性の経時変化が大きくなる。したがつて
Cu量は0.15〜1.5%の範囲内に限定した。 Fe: Feは成形加工性、特に曲げ性および張出性を
劣化させる元素であるから、その含有量は極力少
ないことが好ましい。Fe量が0.30%を越えれば晶
出物量が多くなつて成形加工性を害するから、
0.30%以下とする必要がある。なおFeが0.05%未
満でも良好な性能が得られるが、経済的にコスト
が嵩むから、Feは0.05〜0.30%の範囲内とした。 Si: Siも晶出化合物量を増加させ、成形加工性を低
下させる元素である。Siが0.40%を越えれば成形
加工性が悪くなり、一方Siが0.05%未満では経済
的ではなくなるから、Siは0.05〜0.40%の範囲内
とした。 その他の不純物: Fe、Si以外の不純物も成形加工性および耐食
性に悪影響を与えるため、合計で最大0.05%以下
とした。特にMn、Cr、Zr等の遷移元素は強度向
上に寄与はするが、成形加工性特に曲げ性を損な
い、またこれらの遷移元素は結晶粒を微細化する
効果が強いため、結晶粒径を30μm以上に大きく
することが困難となる。 以上の各元素のほか、鋳塊における結晶粒微細
化のためにTi、またはTiおよびBを添加しても
良い。但し初晶TiAl3粒子の晶出を防止するため
にはTiは0.15%以下とすることが望ましく、また
TiB2粒子の生成を防止するためにはBは500ppm
以下とすることが望ましい。 さらに、Mgが1.5%以上含まれるAl合金溶湯に
おいては、溶湯の酸化防止のためにBeを添加す
ることが従来から行なわれており、この発明にお
いても溶湯酸化防止のためにBeを添加する場合
を除外するものではない。Beの添加量は50ppm
以下が一般的であり、この程度のBe添加量であ
ればこの発明においても他の性能を劣化させるこ
とはない。 さらにこの発明のアルミニウム合金圧延板にお
いては、前述のように各成分元素を規定するほ
か、特に最終板の状態における結晶粒が平均で
30μm以上、150μm以下である必要がある。結晶
粒は成形加工時におけるリユーダースマークの発
生と強い相関関係があり、結晶粒が小さければリ
ユーダースマークが発生し易い。特に結晶粒が
30μm未満ではリユーダースマークが発生し易く
なつて成形品の外観を損なう。一方結晶粒が
150μmを越えれば成形加工時において肌荒れが
著しくなり、前記同様に成形品の外観を損なうと
ともに、成形性も低下する。なおここで結晶粒径
は、ASTMによる“Intercept Method”(切断
法)により測定したものとし、また結晶粒の観察
面は板面(圧延面)に平行な面とする。 次にこの発明のアルミニウム合金圧延板の製造
方法について説明する。 先ず前述のような成分組成の合金溶湯を鋳造す
る。ここで鋳造方法としては、請求項1の発明の
アルミニウム合金圧延板を製造する場合は、DC
鋳造法(半連続鋳造法)、連続鋳造法のいずれで
も良いが、請求項2の発明の場合は、均質化処理
を行なう関係上、DC鋳造法を適用する。 得られたAl合金鋳塊に対しては、450〜580℃
の範囲内の温度で均質化処理を行なう。このよう
な均質化処理を行なうことによつて、成形加工性
を向上させるとともに熱間加工性を向上させるこ
とができる。均質化処理の温度が450℃未満では
上述の効果が得られず、一方580℃を越えれば井
晶融解が生じるおそれがある。なお均質化処理の
時間は1〜48時間が望ましい。1時間未満では上
述の効果が充分に得られず、一方48時間を越える
長時間の処理は経済的でない。 均質化処理後には、常法に従つて熱間圧延を施
し、さらに1回または2回以上の冷間圧延を行な
つて所要の板厚とする。なおこの熱間圧延と冷間
圧延との間、もしくは冷間圧延と冷間圧延との間
に中間焼鈍を行なつても良い。 冷間圧延後には後術する溶体化再結晶処理を行
なうが、この溶体化再結晶処理直前の冷間圧延
は、冷間圧延率(圧下率)を30%以上とする必要
がある。溶体化再結晶処理直前の冷間圧延率が30
%未満では、溶体化再結晶処理後の再結晶粒が、
150μmを越える粗大粒を含む混粒となつて、成
形加工性が低下してしまう。 冷間圧延後の溶体化再結晶処理は、次のような
役割を有する。 すなわち、第1には、材料を再結晶させ、好ま
しい成形加工性を与える。ここで、再結晶サイズ
は、成形加工時におけるリユーダースマークの発
生を防止すると同時に肌荒れを防止するため、適
切な大きさ(30μm以上150μm以下)にコントロ
ールする。 また第2は、Al−Mg−Cu相(S相)の溶体化
を図つて、強度、成形加工性、耐SCC性を向上さ
せる。 ここで、この発明で対象としている系の合金で
は、本来は再結晶粒を安定化させるに有用なFe、
Mn、Cr、Zr等の遷移元素の含有量を、成形加工
性向上のために極力低く抑えているから、再結晶
粒サイズをある範囲に安定化させるためには、溶
体化再結晶処理の条件をこの発明で規定する条件
範囲内に厳格に抑えることが必要である。すなわ
ち、昇温速度(加熱速度)を50℃/min以上と
し、加熱温度(到達温度)を450〜570℃とし、そ
の範囲内の温度での保持時間を5分以下(零を含
む)とし、さらに冷却速度を50℃/min以上とす
る必要がある。これらの溶体化再結晶処理の条件
限定理由は次の通りである。 先ず昇温速度に関しては、再結晶粒サイズを
150μm以下で安定化させるためには、昇温速度
は大きいことが好ましい。50℃/mm未満の昇温速
度では昇温中に結晶粒の食い合いが生じて150μ
mを越える粗大粒を含む混粒組織となつてしま
い、また全体に粗大粒が生じやすい。したがつて
昇温速度は50℃/min以上とする必要がある。 加熱温度に関しては、450℃未満では再結晶粒
が細かくなつて30μm未満となり、リユーダース
マークが発生し易くなる。一方570℃を越える温
度では再結晶粒の粒成長が生じて150μmを越え
る粗大粒となり、また局部溶解も生じるおそれが
ある。したがつて加熱温度は450〜570℃の範囲内
とする。 保持時間に関しては、この発明で対象としてい
る系の合金は再結晶粒を安定化させる元素が少な
いところから、5分を越えれば再結晶粒の粗大化
を生じてしまう。したがつて保持時間は5分以下
とする必要がある。なお加熱温度と保持時間は密
接な関係があり、加熱温度が高いほど保持時間を
短くすることが好ましい。 冷却速度については、S相その他の第2相の析
出を迎えるため、50℃/min以上とすることが必
要である。なおこのような冷却速度を得るための
冷却方法としては強制空冷や水冷などがあるが、
焼入歪を可及的に少なくする観点から、強制空冷
を適用することが望ましい。 なお上述のような溶体化再結晶処理−急冷は最
終熱処理であり、しかもその後は歪矯正程度を除
いて実質的に冷間加工を行なわずに所要の強度を
得るから、この発明の方法における調質は、JIS
調質記号T4に相当する。 ここで、従来のAl−Mg系合金(JIS5000番系
合金)は、非熱処理型合金として知られているも
のであり、従来はAl−Mg系合金についてT4処
理を行なうことは一般的には考えられていなかつ
た。これに対しこの発明では、Al−Mg系をベー
スとして、析出硬化に寄与するCuを少量積極添
加して、T4処理合金としている点に一つの特徴
がある。 以上のような溶体化再結晶処理の冷却後におい
ては、歪矯正を行なうのが通常であるが、この歪
矯正のためのレベリング、ストレツチ、スキンパ
スなどは、製品板における伸びの低下を防ぐため
に3%以下とすることが望ましい。 さらに、上記の歪矯正時の加工歪を除去してよ
り優れた成形加工性を得るため、第1図、第2図
において斜線領域で示した範囲内の加熱速度・冷
却速度、温度・保持時間で最終熱処理を行なつて
も、耐SCC性などの他の諸特性が劣化することは
ない。 以上のような条件、方法によつて得られたアル
ミニウム合金圧延板は、5052合金O材や5182合金
O材以上の優れた成形加工性、特に優れた曲げ性
と張出性を有するとともに、冷延鋼板なみの高強
度を有し、かつ成形加工時におけるリユーダース
マークの発生もないとともに、耐SCC性にも優
れ、しかも室温時効による材料特性の経時変化も
ない。 実施例 実施例 1 第1表の合金番号1〜5に示す成分組成の合金
をDC鋳造法により断面寸法500mm×1200mmのスラ
ブに鋳造し、その鋳塊に530℃×10時間の均質化
処理を施した後、板厚4mmまで熱間圧延し、さら
に板厚1mmまで冷間圧延した。なお一部のもの
は、熱間圧延後、板厚1.2mmまで冷間圧延した段
階で350℃×2時間の中間焼鈍を施し、さらに板
厚1mmまで冷間圧延した(中間焼鈍後の冷間圧延
率20%)。その後、各冷延板について、第2表の
熱処理番号A〜Fに示す条件の溶体化再結晶処理
を施した。 溶体化再結晶処理後、2週間室温時効した後の
機械的特性、成形性(成形加工時のリユーダース
マークおよび肌荒れの発生の有無も含む)、耐
SCC性を調べた結果を第3表に示す。 なお第3表中において、LDRは限界絞り比、
曲げ(mm)は最小曲げ半径を示す。またSCCは、
各材料について前記の溶体化再結晶処理後、30%
の冷間圧延を施してから、120℃×7日の増感処
理を行ない、DIN50908によるループ曲げ試験片
を作成して3.5%NaCl中で交互浸漬試験1ケ月を
行なつたときの応力腐食割れの発生の有無を示
す。
【表】
【表】
【表】
第3表から明らかなように、この発明成分組成
範囲内の合金1、2について、この発明で規定す
るプロセス条件範囲内の溶体化再結晶処理を行な
つて、溶体化再結晶処理後の結晶粒サイズを30〜
150μmの範囲内とした場合には、従来例の5182
合金(合金番号5)のO材(熱処理記号F)より
優れた成形加工性(特に張出性、曲げ性)を有す
るとともに、成形加工時のリユーダースマークお
よび肌荒れの発生が認められず、しかも耐SCC性
も優れている。 実施例 2 第1表中の本発明例の合金番号1および従来例
(5182合金)の合金番号5の各合金について、実
施例1と同様な条件で鋳造−均質化熱処理−冷間
圧延を行なつた後、合金番号1については第2表
の熱処理記号Aによる溶体化再結晶処理を施し、
合金番号5については第2表の熱処理記号Fによ
る溶体化再結晶処理を施した。 各材料について、次のようにして加工ベーキン
グによる耐力の低下を調べた。すなわち、種々の
加工度(0%、5%、10%)で冷間加工を行なつ
てその状態での耐力を調べるとともに、各加工度
の板に対し175℃×1時間のベーキングを施した
後の耐力を調べた。その結果を第4表に示す。
範囲内の合金1、2について、この発明で規定す
るプロセス条件範囲内の溶体化再結晶処理を行な
つて、溶体化再結晶処理後の結晶粒サイズを30〜
150μmの範囲内とした場合には、従来例の5182
合金(合金番号5)のO材(熱処理記号F)より
優れた成形加工性(特に張出性、曲げ性)を有す
るとともに、成形加工時のリユーダースマークお
よび肌荒れの発生が認められず、しかも耐SCC性
も優れている。 実施例 2 第1表中の本発明例の合金番号1および従来例
(5182合金)の合金番号5の各合金について、実
施例1と同様な条件で鋳造−均質化熱処理−冷間
圧延を行なつた後、合金番号1については第2表
の熱処理記号Aによる溶体化再結晶処理を施し、
合金番号5については第2表の熱処理記号Fによ
る溶体化再結晶処理を施した。 各材料について、次のようにして加工ベーキン
グによる耐力の低下を調べた。すなわち、種々の
加工度(0%、5%、10%)で冷間加工を行なつ
てその状態での耐力を調べるとともに、各加工度
の板に対し175℃×1時間のベーキングを施した
後の耐力を調べた。その結果を第4表に示す。
【表】
第4表から明らかなように、この発明による合
金の場合は、加工ベーキング後の耐力低下が従来
合金である5182合金(合金番号5)よりも格段に
少なく、したがつて成形加工後に塗装焼付を行な
う自動車用ボデイシート材等に最適であることが
判る。 実施例 3 第1表に示す本発明例の合金番号1の合金につ
いて、実施例1と同様な条件で鋳造−均質化処理
−熱間圧延、冷間圧延を行なつた後、第2表の熱
処理記号Aによる溶体化再結晶処理を施した。そ
の材料に対し種々の時間室温時効したときの耐力
と、プレスによるφ100mmの球面張出高さを調べ
結果を第5表に示す。
金の場合は、加工ベーキング後の耐力低下が従来
合金である5182合金(合金番号5)よりも格段に
少なく、したがつて成形加工後に塗装焼付を行な
う自動車用ボデイシート材等に最適であることが
判る。 実施例 3 第1表に示す本発明例の合金番号1の合金につ
いて、実施例1と同様な条件で鋳造−均質化処理
−熱間圧延、冷間圧延を行なつた後、第2表の熱
処理記号Aによる溶体化再結晶処理を施した。そ
の材料に対し種々の時間室温時効したときの耐力
と、プレスによるφ100mmの球面張出高さを調べ
結果を第5表に示す。
【表】
第5表から明らかなように、この発明による合
金では、室温時効による強度および張出性の経時
変化が全く認められないことが判明した。 発明の効果 以上の説明で明らかなように、この発明によれ
ば、優れた成形加工性、特に優れた曲げ性と張出
性を有し、かつ自動車用ボデイシート等に適した
充分な耐応力腐食割れ性を有するとともに、成形
加工時におけるリユーダースマークの発生がな
く、しかも室温時効による材料特性の経時変化が
ないAl合金圧延板を得ることができ、したがつ
て自動車用ボデイシートやその他の自動車部品等
に対するAl合金の用途を拡大して、自動車車体
の軽量化を一層推進することが可能となるなど、
顕著な効果をもたらすことができる。 なおこの発明によるAl合金圧延板は、自動車
部品のみならず、各種電子電気機器の容器材例え
ばシヤーシ材など、各種の成形加工部品にも好適
であることは勿論である。
金では、室温時効による強度および張出性の経時
変化が全く認められないことが判明した。 発明の効果 以上の説明で明らかなように、この発明によれ
ば、優れた成形加工性、特に優れた曲げ性と張出
性を有し、かつ自動車用ボデイシート等に適した
充分な耐応力腐食割れ性を有するとともに、成形
加工時におけるリユーダースマークの発生がな
く、しかも室温時効による材料特性の経時変化が
ないAl合金圧延板を得ることができ、したがつ
て自動車用ボデイシートやその他の自動車部品等
に対するAl合金の用途を拡大して、自動車車体
の軽量化を一層推進することが可能となるなど、
顕著な効果をもたらすことができる。 なおこの発明によるAl合金圧延板は、自動車
部品のみならず、各種電子電気機器の容器材例え
ばシヤーシ材など、各種の成形加工部品にも好適
であることは勿論である。
第1図は最終熱処理における加熱速度・冷却速
度と温度との関係を示す線図、第2図は最終熱処
理における保持時間と温度との関係を示す線図で
ある。
度と温度との関係を示す線図、第2図は最終熱処
理における保持時間と温度との関係を示す線図で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Mg1.5〜5.5%(重量%、以下同じ)、Cu0.15
〜1.5%、Fe0.05〜0.30%、Si0.05〜0.40%を含有
し、かつその他の不純物が合計で0.05%以下に規
制され、残部がAlからなり、結晶粒の平均が30μ
m〜150μmの範囲内であることを特徴とする成
形加工用T4処理アルミニウム合金圧延板。 2 Mg1.5〜5.5%、Cu0.15〜1.5%、Fe0.05〜
0.30%、Si0.05〜0.40%を含有し、かつその他の
不純物が合計で0.05%以下に規制され、残部がAl
からなるAl合金鋳塊を鋳造した後、その鋳塊に
450〜580℃の範囲内の温度で均質化処理を施し、
さらに熱間加工および冷間圧延を行なつてから溶
体化再結晶処理を施すにあたり、溶体化再結晶処
理直前の冷間圧延率を30%以上とし、かつ溶体化
再結晶処理を、加熱温度450〜570℃、昇温速度50
℃/min以上、保持時間5分以下、冷却速度50
℃/min以上にて行なうことを特徴とする成形加
工用T4処理アルミニウム合金圧延板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27175788A JPH02118049A (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 成形加工用t4処理アルミニウム合金圧延板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27175788A JPH02118049A (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 成形加工用t4処理アルミニウム合金圧延板およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02118049A JPH02118049A (ja) | 1990-05-02 |
| JPH0547615B2 true JPH0547615B2 (ja) | 1993-07-19 |
Family
ID=17504415
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27175788A Granted JPH02118049A (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 成形加工用t4処理アルミニウム合金圧延板およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02118049A (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04263034A (ja) * | 1990-12-27 | 1992-09-18 | Nkk Corp | 焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板及びその製造方法 |
| JP2856936B2 (ja) * | 1991-03-30 | 1999-02-10 | 日本鋼管株式会社 | 強度・延性バランス及び焼付硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板、並びにその製造方法 |
| JP2595836B2 (ja) * | 1991-03-30 | 1997-04-02 | 日本鋼管株式会社 | 低温焼付による硬化性に優れたプレス成形用アルミニウム合金板及びその製造方法 |
| JPH05230583A (ja) * | 1992-02-25 | 1993-09-07 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 成形加工性のすぐれた高強度Al合金板材 |
| JP2818721B2 (ja) * | 1992-11-12 | 1998-10-30 | 川崎製鉄株式会社 | ボディーシート用アルミニウム合金板の製造方法とこれにより得られるアルミニウム合金板 |
| JPH09137243A (ja) | 1995-11-10 | 1997-05-27 | Nkk Corp | プレス成形後曲げ性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法 |
| JP5905810B2 (ja) * | 2012-10-23 | 2016-04-20 | 株式会社神戸製鋼所 | 成形加工用アルミニウム合金板 |
| JP6444779B2 (ja) * | 2015-03-09 | 2018-12-26 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム合金製自動車ルーフパネルおよび自動車ルーフパネル用アルミニウム合金板 |
Family Cites Families (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4151013A (en) * | 1975-10-22 | 1979-04-24 | Reynolds Metals Company | Aluminum-magnesium alloys sheet exhibiting improved properties for forming and method aspects of producing such sheet |
| JPS57120648A (en) * | 1981-01-16 | 1982-07-27 | Kobe Steel Ltd | Baking hardenable al alloy |
| JPS6047899B2 (ja) * | 1981-06-18 | 1985-10-24 | スカイアルミニウム株式会社 | 接合部の耐応力腐食割れ性のすぐれた突合せ抵抗溶接用アルミニウム合金 |
| JPS6050864B2 (ja) * | 1982-03-31 | 1985-11-11 | 住友軽金属工業株式会社 | 曲げ加工性に優れた成形加工用アルミニウム合金材料およびその製造法 |
| JPS6018519B2 (ja) * | 1982-08-30 | 1985-05-10 | 株式会社山田ドビ− | プレスのための平衡装置 |
| JPS6050864A (ja) * | 1983-08-31 | 1985-03-20 | Pentel Kk | 電極用炭素体の製造方法 |
| JPS6223973A (ja) * | 1985-07-22 | 1987-01-31 | Kobe Steel Ltd | 自動車ホイ−ル用アルミニウム合金の製造法 |
| JPS6227544A (ja) * | 1985-07-26 | 1987-02-05 | Sky Alum Co Ltd | 成形加工用熱処理型t4処理アルミニウム合金圧延板およびその製造方法 |
| JPH0668146B2 (ja) * | 1986-09-09 | 1994-08-31 | スカイアルミニウム株式会社 | アルミニウム合金圧延板の製造方法 |
| JPH076022B2 (ja) * | 1986-11-05 | 1995-01-25 | スカイアルミニウム株式会社 | 光輝性デイスクホイ−ル用アルミニウム合金 |
-
1988
- 1988-10-27 JP JP27175788A patent/JPH02118049A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02118049A (ja) | 1990-05-02 |
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