JPH09250064A - スエード調シート - Google Patents
スエード調シートInfo
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- JPH09250064A JPH09250064A JP8053003A JP5300396A JPH09250064A JP H09250064 A JPH09250064 A JP H09250064A JP 8053003 A JP8053003 A JP 8053003A JP 5300396 A JP5300396 A JP 5300396A JP H09250064 A JPH09250064 A JP H09250064A
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- JP
- Japan
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- cross
- ultrafine
- suede
- sheet
- ultrafine fiber
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】外観、柔軟性、風合いが良好で、かつ機械的強
度に優れ、自然な発色感を有するスエード調シート提供
する。 【解決手段】絡合した極細繊維束からなる不織布および
不織布間に弾性重合体が含有されており、少なくとも一
面を起毛したスエード調シートにおいて、該繊維束が下
記の極細繊維束Aおよび極細繊維束Bからなることを特
徴とするスエード調シート。 (A)断面積Sが4μm2以下の極細繊維を主体とする
極細繊維束において、断面積Sが5〜100μm2で、
かつ断面の外周あるいは外周および開口部の内周を合計
した長さL1と該断面積Sに対応する真円の円周L0との
関係がL1/L0≧1.3を満足した極細繊維Cを含む極
細繊維束 (B)断面積Sが4μm2以下の極細繊維からなる極細
繊維束
度に優れ、自然な発色感を有するスエード調シート提供
する。 【解決手段】絡合した極細繊維束からなる不織布および
不織布間に弾性重合体が含有されており、少なくとも一
面を起毛したスエード調シートにおいて、該繊維束が下
記の極細繊維束Aおよび極細繊維束Bからなることを特
徴とするスエード調シート。 (A)断面積Sが4μm2以下の極細繊維を主体とする
極細繊維束において、断面積Sが5〜100μm2で、
かつ断面の外周あるいは外周および開口部の内周を合計
した長さL1と該断面積Sに対応する真円の円周L0との
関係がL1/L0≧1.3を満足した極細繊維Cを含む極
細繊維束 (B)断面積Sが4μm2以下の極細繊維からなる極細
繊維束
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観、柔軟性、風
合いが良好でかつ機械的物性に優れ、自然な発色感を有
するスエード調シートに関するものである。
合いが良好でかつ機械的物性に優れ、自然な発色感を有
するスエード調シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、極細繊維束と弾性重合体とからな
るスエード調シートは公知である。極細繊維束を発生さ
せ得る繊維には、従来、多成分系溶融紡糸方法による種
々の横断面構造を有する多成分系繊維が提案されてお
り、一般的な例としては、少なくとも2種類のポリマー
を同一溶融系で溶融・混練して紡糸する方法により得ら
れる、少なくとも1種類の海成分(分散媒成分)ポリマ
ー中に、少なくとも1種類の島成分(分散成分)ポリマ
ーが平均的に繊度の揃った極細繊維を形成し、海成分中
に混合、分散した単純な海−島横断面構造の混合紡糸繊
維があり、また、少なくとも2種類のポリマーを別の系
で溶融し、両者を紡糸頭部で接合−分割を複数回繰り返
して両者の混合系を形成して紡糸する方法、あるいは両
者を紡糸頭部で繊維形状を規定して合流させ紡糸する方
法などにより得られる単純な海−島横断面構造の複合紡
糸繊維がある。
るスエード調シートは公知である。極細繊維束を発生さ
せ得る繊維には、従来、多成分系溶融紡糸方法による種
々の横断面構造を有する多成分系繊維が提案されてお
り、一般的な例としては、少なくとも2種類のポリマー
を同一溶融系で溶融・混練して紡糸する方法により得ら
れる、少なくとも1種類の海成分(分散媒成分)ポリマ
ー中に、少なくとも1種類の島成分(分散成分)ポリマ
ーが平均的に繊度の揃った極細繊維を形成し、海成分中
に混合、分散した単純な海−島横断面構造の混合紡糸繊
維があり、また、少なくとも2種類のポリマーを別の系
で溶融し、両者を紡糸頭部で接合−分割を複数回繰り返
して両者の混合系を形成して紡糸する方法、あるいは両
者を紡糸頭部で繊維形状を規定して合流させ紡糸する方
法などにより得られる単純な海−島横断面構造の複合紡
糸繊維がある。
【0003】外観、風合い等が品質面で特に要求される
スエード調皮革様シートでは、一般的に平均繊度がより
小さく、極細繊維束断面における繊度分布がより小さい
極細繊維が好適であるが、該繊度分布を小さくしていく
と発色性が劣り更に機械的強度に欠ける。また均一な繊
度の繊維のみで構成されている場合、得られるスエード
調シートは均一な発色性を有するが天然スエードに見ら
れるような微妙な色合いの強弱感、いわゆる自然な発色
感に欠ける。
スエード調皮革様シートでは、一般的に平均繊度がより
小さく、極細繊維束断面における繊度分布がより小さい
極細繊維が好適であるが、該繊度分布を小さくしていく
と発色性が劣り更に機械的強度に欠ける。また均一な繊
度の繊維のみで構成されている場合、得られるスエード
調シートは均一な発色性を有するが天然スエードに見ら
れるような微妙な色合いの強弱感、いわゆる自然な発色
感に欠ける。
【0004】スエード調シートにおいて、外観、柔軟
性、風合いなどの感性面と、機械的強度、発色感とを両
立させるためには、繊度の異なる極細繊維をスエード調
シート中に混在させることが効果的であり、特開昭63
−75108号公報には、内層と外層とからなる繊維横
断面構造において内層の海成分が外層では島成分へと反
転して構成されており、かつ内層と外層の境界線は、長
さL1が内層の断面積に対応する真円の円周L0とL1≧
1.2L0の関係を満足した、ひだを有する非円形であ
る多成分繊維が、また特開昭63−243314号公報
には、島成分の大きさの分布が、外周から半径の1/4
以内に存在する島成分の繊度DSと、中心から半径の2
/3以内に存在する島成分の繊度DCとの関係がDC≧
1.5DSを満足させる混合紡糸繊維構造が、またヨー
ロッパ公開特許第651091号公報には島成分として
0.02〜0.2デニールの極細繊維Aと極細繊維Aの
1/5以下の繊度の極細繊維Bとが繊維束横断面におい
て混合、分散しており、その数の比(A/B)が2/1
〜2/3である複合紡糸繊維構造が記載されている。ま
た、平均的に繊度の揃った極細繊維からなる極細繊維束
を主体として、機械的物性改良のために繊度の異なる極
細繊維を混合使用した混綿型絡合不織布の製造方法は従
来公知である。
性、風合いなどの感性面と、機械的強度、発色感とを両
立させるためには、繊度の異なる極細繊維をスエード調
シート中に混在させることが効果的であり、特開昭63
−75108号公報には、内層と外層とからなる繊維横
断面構造において内層の海成分が外層では島成分へと反
転して構成されており、かつ内層と外層の境界線は、長
さL1が内層の断面積に対応する真円の円周L0とL1≧
1.2L0の関係を満足した、ひだを有する非円形であ
る多成分繊維が、また特開昭63−243314号公報
には、島成分の大きさの分布が、外周から半径の1/4
以内に存在する島成分の繊度DSと、中心から半径の2
/3以内に存在する島成分の繊度DCとの関係がDC≧
1.5DSを満足させる混合紡糸繊維構造が、またヨー
ロッパ公開特許第651091号公報には島成分として
0.02〜0.2デニールの極細繊維Aと極細繊維Aの
1/5以下の繊度の極細繊維Bとが繊維束横断面におい
て混合、分散しており、その数の比(A/B)が2/1
〜2/3である複合紡糸繊維構造が記載されている。ま
た、平均的に繊度の揃った極細繊維からなる極細繊維束
を主体として、機械的物性改良のために繊度の異なる極
細繊維を混合使用した混綿型絡合不織布の製造方法は従
来公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近来、スエード調シー
トの分野においても外観、柔軟性、風合いなどの感性
面、機械的強度、および発色性の高度な両立、即ち高品
質化が求められており、改良を目的として極細繊維束の
構成が種々提案されている。上記特開昭63−7510
8号公報に記載されている技術では、スエード調シート
としたときの機械的物性は改良できるものの、柔軟性や
風合いなどの感性面での品質を低下させるものであり、
特開昭63−243314号公報やヨーロッパ公開特許
第651091号公報に記載されている技術において
も、引裂強力などの基体シート自体の機械的物性面につ
いては良好であるものの、スエード調シートとした場
合、感性面で満足できるレベルではない。
トの分野においても外観、柔軟性、風合いなどの感性
面、機械的強度、および発色性の高度な両立、即ち高品
質化が求められており、改良を目的として極細繊維束の
構成が種々提案されている。上記特開昭63−7510
8号公報に記載されている技術では、スエード調シート
としたときの機械的物性は改良できるものの、柔軟性や
風合いなどの感性面での品質を低下させるものであり、
特開昭63−243314号公報やヨーロッパ公開特許
第651091号公報に記載されている技術において
も、引裂強力などの基体シート自体の機械的物性面につ
いては良好であるものの、スエード調シートとした場
合、感性面で満足できるレベルではない。
【0006】また、極細繊維の繊度が異なる、少なくと
も2種類の極細繊維束を混合使用する方法は、極細繊維
の繊度差調節の自由度が大きいのでスエード調シートの
感性面での品質や物性面での品質は比較的容易に改良で
きるものの、2種類の極細繊維束の開繊が少しでも不十
分な場合には染色斑が顕在化しやすく、開繊工程での高
度な管理が必要となる。本発明は、外観、柔軟性、風合
いが良好でかつ機械的物性に優れ、自然な発色感を有す
る高品質なスエード調シートを提供するものである。
も2種類の極細繊維束を混合使用する方法は、極細繊維
の繊度差調節の自由度が大きいのでスエード調シートの
感性面での品質や物性面での品質は比較的容易に改良で
きるものの、2種類の極細繊維束の開繊が少しでも不十
分な場合には染色斑が顕在化しやすく、開繊工程での高
度な管理が必要となる。本発明は、外観、柔軟性、風合
いが良好でかつ機械的物性に優れ、自然な発色感を有す
る高品質なスエード調シートを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、断面積Sが4
μm2以下の極細繊維を主体とする極細繊維束と弾性重
合体とからなる皮革様シートにおいて、該極細繊維束
は、断面積Sが5〜100μm2で、かつ断面の外周あ
るいは外周および開口部の内周の合計長さL1と断面積
Sに対応する真円の円周L0との関係がL1/L0≧1.
3を満足した極細繊維Cを含む極細繊維束Aおよび極細
繊維Cを含まない極細繊維束Bとからなることを特徴と
するスエード調シートである。
μm2以下の極細繊維を主体とする極細繊維束と弾性重
合体とからなる皮革様シートにおいて、該極細繊維束
は、断面積Sが5〜100μm2で、かつ断面の外周あ
るいは外周および開口部の内周の合計長さL1と断面積
Sに対応する真円の円周L0との関係がL1/L0≧1.
3を満足した極細繊維Cを含む極細繊維束Aおよび極細
繊維Cを含まない極細繊維束Bとからなることを特徴と
するスエード調シートである。
【0008】本発明のスエード調シートは、例えば、以
下の各工程を組み合わせ行うことにより得ることができ
る。即ち、溶解除去または分解除去できる海成分中に島
成分が混合、分散しており、断面積Sが4μm2以下の
極細繊維を主体とする極細繊維束において断面積Sが5
〜100μm2で、かつ断面の外周あるいは外周および
開口部の内周を合計した長さL1と断面積Sに対応する
真円の円周L0との関係がL1/L0≧1.3を満足した
極細繊維Cを含む極細繊維束Aに変成し得る極細繊維発
生型繊維A’および極細繊維Cを含まない極細繊維束B
に変成し得る極細繊維発生型繊維B’とを同時にあるい
は各々を別々に製造する工程、該繊維A’およびB’か
らなる絡合不織布を製造する工程、必要に応じて不織布
を溶解除去可能な樹脂などにより仮固定する工程、該絡
合不織布に弾性重合体液を含浸し湿式凝固させて基体シ
ートを製造する工程、該繊維を極細繊維束に変成する工
程、該基体シートの少なくとも一面を起毛する工程によ
り、本発明のスエード調シートを製造することができ
る。
下の各工程を組み合わせ行うことにより得ることができ
る。即ち、溶解除去または分解除去できる海成分中に島
成分が混合、分散しており、断面積Sが4μm2以下の
極細繊維を主体とする極細繊維束において断面積Sが5
〜100μm2で、かつ断面の外周あるいは外周および
開口部の内周を合計した長さL1と断面積Sに対応する
真円の円周L0との関係がL1/L0≧1.3を満足した
極細繊維Cを含む極細繊維束Aに変成し得る極細繊維発
生型繊維A’および極細繊維Cを含まない極細繊維束B
に変成し得る極細繊維発生型繊維B’とを同時にあるい
は各々を別々に製造する工程、該繊維A’およびB’か
らなる絡合不織布を製造する工程、必要に応じて不織布
を溶解除去可能な樹脂などにより仮固定する工程、該絡
合不織布に弾性重合体液を含浸し湿式凝固させて基体シ
ートを製造する工程、該繊維を極細繊維束に変成する工
程、該基体シートの少なくとも一面を起毛する工程によ
り、本発明のスエード調シートを製造することができ
る。
【0009】本発明の極細繊維発生型繊維は、島成分を
構成するポリマーが、例えば、6−ナイロン、66−ナ
イロンをはじめとする溶融紡糸可能なポリアミド類、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、カチオン可染型変性ポリエチレンテレフタレートを
はじめとする溶融紡糸可能なポリエステル類などから選
ばれた、少なくとも1種類のポリマーであり、海成分を
構成するポリマーは、島成分と溶剤または分解剤に対す
る溶解性または分解性を異にし、島成分との親和性の小
さいポリマーであって、かつ紡糸条件下で島成分の溶融
粘度より小さい溶融粘度であるか、あるいは表面張力の
小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレン、ポリス
チレン、変性ポリスチレン、エチレンプロピレン共重合
体、スルホイソフタル酸ソーダ等で変性したポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリマーから選ばれた少なくと
も1種類のポリマーである。
構成するポリマーが、例えば、6−ナイロン、66−ナ
イロンをはじめとする溶融紡糸可能なポリアミド類、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、カチオン可染型変性ポリエチレンテレフタレートを
はじめとする溶融紡糸可能なポリエステル類などから選
ばれた、少なくとも1種類のポリマーであり、海成分を
構成するポリマーは、島成分と溶剤または分解剤に対す
る溶解性または分解性を異にし、島成分との親和性の小
さいポリマーであって、かつ紡糸条件下で島成分の溶融
粘度より小さい溶融粘度であるか、あるいは表面張力の
小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレン、ポリス
チレン、変性ポリスチレン、エチレンプロピレン共重合
体、スルホイソフタル酸ソーダ等で変性したポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリマーから選ばれた少なくと
も1種類のポリマーである。
【0010】そして、本発明の極細繊維発生型繊維に
は、極細繊維束Aに変成し得る繊維A’と、極細繊維束
Bに変成し得る繊維B’の2種類があり、繊維A’は、
1本または複数本の極細繊維Cが繊維横断面中に均一に
分散し、または局部的に遍在した状態の極細繊維束Aに
変成し得る繊維であり、繊維B’は該極細繊維Cを含ま
ない極細繊維束Bに変成し得る繊維である。
は、極細繊維束Aに変成し得る繊維A’と、極細繊維束
Bに変成し得る繊維B’の2種類があり、繊維A’は、
1本または複数本の極細繊維Cが繊維横断面中に均一に
分散し、または局部的に遍在した状態の極細繊維束Aに
変成し得る繊維であり、繊維B’は該極細繊維Cを含ま
ない極細繊維束Bに変成し得る繊維である。
【0011】このような極細繊維発生型繊維は、島成分
を構成するポリマーと海成分を構成するポリマーとを同
一溶融系で溶融して、同心円環状に吐出孔が配列した紡
糸口金を用いる混合紡糸により得られる。極細繊維発生
型繊維A’および極細繊維発生型繊維B’の単独での紡
糸方法や、あるいは極細繊維発生型繊維A’、極細繊維
発生型繊維B’が非選択的な割合で混在する紡糸方法は
従来公知であるが、例えば島成分ポリマーと海成分ポリ
マーの混合比率の選択や、口金から吐出した溶融ポリマ
ーの冷却状態を低温空気の吹き付け条件などの紡糸条件
や紡糸口金表面における吐出孔の幾何学的配列などを選
択することによって、1つの紡糸口金から得られる繊維
A’および繊維B’の割合が選択できる。
を構成するポリマーと海成分を構成するポリマーとを同
一溶融系で溶融して、同心円環状に吐出孔が配列した紡
糸口金を用いる混合紡糸により得られる。極細繊維発生
型繊維A’および極細繊維発生型繊維B’の単独での紡
糸方法や、あるいは極細繊維発生型繊維A’、極細繊維
発生型繊維B’が非選択的な割合で混在する紡糸方法は
従来公知であるが、例えば島成分ポリマーと海成分ポリ
マーの混合比率の選択や、口金から吐出した溶融ポリマ
ーの冷却状態を低温空気の吹き付け条件などの紡糸条件
や紡糸口金表面における吐出孔の幾何学的配列などを選
択することによって、1つの紡糸口金から得られる繊維
A’および繊維B’の割合が選択できる。
【0012】島成分ポリマーおよび海成分ポリマーの混
合比率は、紡糸安定性や経済性の点から重量比で40/
60〜80/20、好ましくは45/55〜70/30
となるようにし、この範囲で島成分ポリマーの混合比率
を大きくすることにより、1つの紡糸口金から得られる
繊維B’に対する繊維A’の割合を大きくすることがで
きる。
合比率は、紡糸安定性や経済性の点から重量比で40/
60〜80/20、好ましくは45/55〜70/30
となるようにし、この範囲で島成分ポリマーの混合比率
を大きくすることにより、1つの紡糸口金から得られる
繊維B’に対する繊維A’の割合を大きくすることがで
きる。
【0013】口金から吐出する溶融ポリマーを冷却する
ための低温空気の吹き付け条件には、吐出孔の同心円環
状配列に対する吹き付け角度、吹き付け風速あるいは低
温空気の温度などがあり、円環配列に対して接線方向を
0゜、中心方向を90゜としたときの吹き付け角度は、
30〜90゜、好ましくは45〜90゜となるように
し、吹き付け風速は、0.3〜8m/s、好ましくは
0.5〜6.5m/s、さらに好ましくは0.8〜5m
/sとなるようにし、低温空気の温度は0〜40℃とな
るようにする。吹き付け角度や吹き付け風速をより小さ
くして内層に低温空気が届きにくくすること、あるいは
低温空気の温度をより高くすることなどの条件を組み合
わせると、同心円環状に吐出孔が配列した紡糸口金の内
層に配列した孔では外層に比較して溶融ポリマーが冷却
されにくくなり、内層では繊維A’の形成がより促進さ
れる。また、紡糸口金に同心円環状に配列した吐出孔の
幾何学的配列において、外層の円環列内ピッチを比較的
小さくすることや、円環列間ピッチを比較的大きくする
こと、あるいは円環列数を比較的大きくすることなどに
より、内層と外層での低温空気の吹き付けによる冷却状
態に差が生じて、内層では外層に比較して繊維A’がよ
り形成されやすくなる。すなわち、紡糸口金の内層が外
層に比較してより冷却されにくいような低温空気の吹き
付け条件や紡糸口金の幾何学的孔配列を選択することに
よって、外層では繊維B’が紡糸されるのに対して、内
層では繊維A’の形成が促進されて、繊維A’の割合を
選択的に大きくすることができる。
ための低温空気の吹き付け条件には、吐出孔の同心円環
状配列に対する吹き付け角度、吹き付け風速あるいは低
温空気の温度などがあり、円環配列に対して接線方向を
0゜、中心方向を90゜としたときの吹き付け角度は、
30〜90゜、好ましくは45〜90゜となるように
し、吹き付け風速は、0.3〜8m/s、好ましくは
0.5〜6.5m/s、さらに好ましくは0.8〜5m
/sとなるようにし、低温空気の温度は0〜40℃とな
るようにする。吹き付け角度や吹き付け風速をより小さ
くして内層に低温空気が届きにくくすること、あるいは
低温空気の温度をより高くすることなどの条件を組み合
わせると、同心円環状に吐出孔が配列した紡糸口金の内
層に配列した孔では外層に比較して溶融ポリマーが冷却
されにくくなり、内層では繊維A’の形成がより促進さ
れる。また、紡糸口金に同心円環状に配列した吐出孔の
幾何学的配列において、外層の円環列内ピッチを比較的
小さくすることや、円環列間ピッチを比較的大きくする
こと、あるいは円環列数を比較的大きくすることなどに
より、内層と外層での低温空気の吹き付けによる冷却状
態に差が生じて、内層では外層に比較して繊維A’がよ
り形成されやすくなる。すなわち、紡糸口金の内層が外
層に比較してより冷却されにくいような低温空気の吹き
付け条件や紡糸口金の幾何学的孔配列を選択することに
よって、外層では繊維B’が紡糸されるのに対して、内
層では繊維A’の形成が促進されて、繊維A’の割合を
選択的に大きくすることができる。
【0014】ここで、極細繊維束Aおよび極細繊維束B
における極細繊維C以外の極細繊維については、皮革様
シートの外観の品位、風合いを確保する意味から、断面
積Sが4μm2以下、好ましくは2.5μm2以下になる
ようにする。また、極細繊維Cについては、1つの極細
繊維束Aの横断面について1本含まれていても複数本含
まれていてもよく、極細繊維束Aの横断面中に均一に分
散していても局所に遍在していてもよいが、皮革様シー
トの機械的物性の向上と柔軟性、風合いの確保とを両立
させるために、1つの極細繊維束Aの横断面中に極細繊
維Cの本数は1〜10本、好ましくは1〜5本となるよ
うにし、その大きさは極細繊維束Aの断面写真から求め
た断面積Sが5〜100μm2、好ましくは5〜50μ
m2であり、かつその断面形状は、極細繊維束Aの断面
写真から求められる極細繊維Cの横断面の外周あるいは
外周および開口部の内周を合計した長さL1とその断面
積Sに対応する真円の円周L0との関係がL1/L0≧
1.3、好ましくは3.0≧L1/L0≧1.6を満たす
非円形あるいは開口部を有するようにする。極細繊維C
の本数が10本を超えたり、その断面積Sが100μm
2を超えると皮革様シートの柔軟性や風合いが確保でき
なくなり、また極細繊維CにおけるL1/L0が1.3よ
り小さいとスエード調シートの引き裂き強力などの機械
的物性が低下してしまう。
における極細繊維C以外の極細繊維については、皮革様
シートの外観の品位、風合いを確保する意味から、断面
積Sが4μm2以下、好ましくは2.5μm2以下になる
ようにする。また、極細繊維Cについては、1つの極細
繊維束Aの横断面について1本含まれていても複数本含
まれていてもよく、極細繊維束Aの横断面中に均一に分
散していても局所に遍在していてもよいが、皮革様シー
トの機械的物性の向上と柔軟性、風合いの確保とを両立
させるために、1つの極細繊維束Aの横断面中に極細繊
維Cの本数は1〜10本、好ましくは1〜5本となるよ
うにし、その大きさは極細繊維束Aの断面写真から求め
た断面積Sが5〜100μm2、好ましくは5〜50μ
m2であり、かつその断面形状は、極細繊維束Aの断面
写真から求められる極細繊維Cの横断面の外周あるいは
外周および開口部の内周を合計した長さL1とその断面
積Sに対応する真円の円周L0との関係がL1/L0≧
1.3、好ましくは3.0≧L1/L0≧1.6を満たす
非円形あるいは開口部を有するようにする。極細繊維C
の本数が10本を超えたり、その断面積Sが100μm
2を超えると皮革様シートの柔軟性や風合いが確保でき
なくなり、また極細繊維CにおけるL1/L0が1.3よ
り小さいとスエード調シートの引き裂き強力などの機械
的物性が低下してしまう。
【0015】スエード調シート中の極細繊維発生型繊維
A’と極細繊維発生型繊維B’は、別々に紡糸したもの
を混合使用しても、1つの口金で同時に紡糸したものを
使用してもよいが、極細繊維束Aと極細繊維束Bとの混
在割合がスエード調シートの用途によって、5/95〜
95/5、好ましくは10/90〜65/35となるよ
うにする。極細繊維束Aのみであるとスエード調シート
の引裂強力などの機械的物性面での品質は良好だが、外
観、柔軟性、風合いなどの感性面での品質を確保するこ
とが困難であり、また、極細繊維束Bのみであると皮革
様シートの感性面の品質は良好であるが、機械的物性面
の品質が低下したものとなる。
A’と極細繊維発生型繊維B’は、別々に紡糸したもの
を混合使用しても、1つの口金で同時に紡糸したものを
使用してもよいが、極細繊維束Aと極細繊維束Bとの混
在割合がスエード調シートの用途によって、5/95〜
95/5、好ましくは10/90〜65/35となるよ
うにする。極細繊維束Aのみであるとスエード調シート
の引裂強力などの機械的物性面での品質は良好だが、外
観、柔軟性、風合いなどの感性面での品質を確保するこ
とが困難であり、また、極細繊維束Bのみであると皮革
様シートの感性面の品質は良好であるが、機械的物性面
の品質が低下したものとなる。
【0016】極細繊維発生型繊維A’および極細繊維発
生型繊維B’は、必要に応じて延伸、捲縮、熱固定、カ
ットなどの処理工程を経て繊度2〜20デニールの繊維
とする。極細繊維発生型繊維は、カードで開繊し、ウェ
バーを通してランダムウェブまたはクロスラップウェブ
を形成し、得られた繊維ウェブは所望の重さ、厚さに積
層する。次いで、ニードルパンチ、高速流体流パンチな
どの公知の方法で絡合処理を施して不織布とする。得ら
れた不織布に、必要によりポリビニルアルコール系樹脂
の水溶液等を含浸・乾燥して仮固定する。この仮固定に
より、その後の弾性重合体含浸工程において不織布に多
大の張力がかかっても、不織布が破壊することを防ぐこ
とができる。なおこの仮固定は、不織布を構成している
繊維同士が熱により容易に接着するものである場合に
は、熱接着方法を用いてもよい。
生型繊維B’は、必要に応じて延伸、捲縮、熱固定、カ
ットなどの処理工程を経て繊度2〜20デニールの繊維
とする。極細繊維発生型繊維は、カードで開繊し、ウェ
バーを通してランダムウェブまたはクロスラップウェブ
を形成し、得られた繊維ウェブは所望の重さ、厚さに積
層する。次いで、ニードルパンチ、高速流体流パンチな
どの公知の方法で絡合処理を施して不織布とする。得ら
れた不織布に、必要によりポリビニルアルコール系樹脂
の水溶液等を含浸・乾燥して仮固定する。この仮固定に
より、その後の弾性重合体含浸工程において不織布に多
大の張力がかかっても、不織布が破壊することを防ぐこ
とができる。なおこの仮固定は、不織布を構成している
繊維同士が熱により容易に接着するものである場合に
は、熱接着方法を用いてもよい。
【0017】次に繊維絡合不織布に弾性重合体を含浸、
凝固する。繊維絡合不織布に含浸する弾性重合体は、例
えば、平均分子量500〜3000のポリエステルジオ
ール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオー
ル、ポリラクトンジオールなどから選ばれた少なくとも
1種類のポリマージオールと、4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、イソホロジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネートなどの、芳香族系、脂環
族系のジイソシアネートなどから選ばれた少なくとも1
種類のジイソシアネートと、2個以上の活性水素原子を
有する、少なくとも1種類の低分子化合物とを所望のモ
ル比で反応させて得たポリウレタンである。ポリウレタ
ンは、必要に応じて、合成ゴム、ポリエステルエラスト
マーなどの重合体を添加した重合体組成物として使用す
る。
凝固する。繊維絡合不織布に含浸する弾性重合体は、例
えば、平均分子量500〜3000のポリエステルジオ
ール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオー
ル、ポリラクトンジオールなどから選ばれた少なくとも
1種類のポリマージオールと、4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、イソホロジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネートなどの、芳香族系、脂環
族系のジイソシアネートなどから選ばれた少なくとも1
種類のジイソシアネートと、2個以上の活性水素原子を
有する、少なくとも1種類の低分子化合物とを所望のモ
ル比で反応させて得たポリウレタンである。ポリウレタ
ンは、必要に応じて、合成ゴム、ポリエステルエラスト
マーなどの重合体を添加した重合体組成物として使用す
る。
【0018】ポリウレタンを主体とした重合体は、溶剤
あるいは分散剤に分散させて得た重合体液として繊維絡
合不織布に含浸し、重合体の非溶剤で処理して湿式凝固
し、繊維質基体とする。重合体液には必要に応じて着色
剤、凝固調節剤、酸化防止剤などの添加剤を配合する。
繊維質基体に占めるポリウレタンあるいはポリウレタン
組成物の量は、固形分として重量比で10〜50%の範
囲で含有させるのが好ましい。
あるいは分散剤に分散させて得た重合体液として繊維絡
合不織布に含浸し、重合体の非溶剤で処理して湿式凝固
し、繊維質基体とする。重合体液には必要に応じて着色
剤、凝固調節剤、酸化防止剤などの添加剤を配合する。
繊維質基体に占めるポリウレタンあるいはポリウレタン
組成物の量は、固形分として重量比で10〜50%の範
囲で含有させるのが好ましい。
【0019】重合体を含浸、凝固した繊維質基体につい
て、極細繊維成分および重合体の非溶剤であり、かつ極
細繊維発生型繊維の海成分の溶剤または分解剤で処理す
ることにより、極細繊維発生型繊維は極細繊維束に変成
させることができ、極細繊維束と弾性重合体とからなる
基体シートが得られる。基体シートの厚みは、繊維絡合
不織布の繊維比重や厚み、またこれに含有させるポリウ
レタン組成物の量や凝固条件などを調節することで、
0.3〜3mmの範囲とするのが好ましい。
て、極細繊維成分および重合体の非溶剤であり、かつ極
細繊維発生型繊維の海成分の溶剤または分解剤で処理す
ることにより、極細繊維発生型繊維は極細繊維束に変成
させることができ、極細繊維束と弾性重合体とからなる
基体シートが得られる。基体シートの厚みは、繊維絡合
不織布の繊維比重や厚み、またこれに含有させるポリウ
レタン組成物の量や凝固条件などを調節することで、
0.3〜3mmの範囲とするのが好ましい。
【0020】次いで、得られた基体シートの少なくとも
一面をサンドペーパーなどによるバフィング等の公知の
方法で起毛し極細繊維を主体とした繊維立毛面を形成さ
せる。次いで、得られたスエード調繊維質基体を染色す
る。染色は、繊維の種類に応じて酸性染料、金属錯塩染
料、分散染料等を主体とした染料を用いて、通常の染色
方法により染色を行う。染色したスエード調繊維質基体
は、もみ、柔軟化処理、ブラッシングなどの仕上げ処理
を行って、スエード調シートの製品が得られる。本発明
で得られたスエード調シートは、外観、柔軟性、風合い
などが良好、かつ機械的物性に優れ、自然な発色感を有
するものである。
一面をサンドペーパーなどによるバフィング等の公知の
方法で起毛し極細繊維を主体とした繊維立毛面を形成さ
せる。次いで、得られたスエード調繊維質基体を染色す
る。染色は、繊維の種類に応じて酸性染料、金属錯塩染
料、分散染料等を主体とした染料を用いて、通常の染色
方法により染色を行う。染色したスエード調繊維質基体
は、もみ、柔軟化処理、ブラッシングなどの仕上げ処理
を行って、スエード調シートの製品が得られる。本発明
で得られたスエード調シートは、外観、柔軟性、風合い
などが良好、かつ機械的物性に優れ、自然な発色感を有
するものである。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中の部および%はことわりのない
限り、重量に関するものである。 実施例1 島成分として6−ナイロン60部と、海成分としてポリ
エチレン40部とを同一溶融系で溶融したものを、同心
円環状に列間ピッチ5mmで10列配列した吐出孔の列
内ピッチが外層5列は3mm、内層5列は5mmの口金
を使用して、低温空気温度25℃、吹き付け角度60
゜、吹き付け風速7m/sの条件にて紡糸して、単糸繊
度18デニールの混合紡糸繊維を得た。得られた繊維を
3.0倍に延伸し、機械捲縮を付与した後、繊維長51
mmに切断し、カードで開繊した後クロスラップウェバ
ーでウェブとし、さらにニードルパンチ処理を施して繊
維絡合不織布とした。この繊維絡合不織布にポリエステ
ル系ポリウレタン18部、ジメチルホルムアミド82部
の組成液を含浸し、凝固、水洗した後、混合紡糸繊維中
のポリエチレンをトルエン中で抽出除去して、6−ナイ
ロン極細繊維束状繊維とポリウレタンからなる目付48
0g/m2、厚さ約1.3mmの基体シートを得た。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中の部および%はことわりのない
限り、重量に関するものである。 実施例1 島成分として6−ナイロン60部と、海成分としてポリ
エチレン40部とを同一溶融系で溶融したものを、同心
円環状に列間ピッチ5mmで10列配列した吐出孔の列
内ピッチが外層5列は3mm、内層5列は5mmの口金
を使用して、低温空気温度25℃、吹き付け角度60
゜、吹き付け風速7m/sの条件にて紡糸して、単糸繊
度18デニールの混合紡糸繊維を得た。得られた繊維を
3.0倍に延伸し、機械捲縮を付与した後、繊維長51
mmに切断し、カードで開繊した後クロスラップウェバ
ーでウェブとし、さらにニードルパンチ処理を施して繊
維絡合不織布とした。この繊維絡合不織布にポリエステ
ル系ポリウレタン18部、ジメチルホルムアミド82部
の組成液を含浸し、凝固、水洗した後、混合紡糸繊維中
のポリエチレンをトルエン中で抽出除去して、6−ナイ
ロン極細繊維束状繊維とポリウレタンからなる目付48
0g/m2、厚さ約1.3mmの基体シートを得た。
【0022】得られたスエード調シートの極細繊維束の
断面を電子顕微鏡で観察すると、断面積が0.6〜1.
8μm2の極細繊維を主体として、断面積Sが6〜17
μm2で、かつ断面の外周または外周および開口部の内
周の合計の長さL1と該断面積Sに対応する真円の円周
L0との関係L1/L0が1.4〜1.9程度の極細繊維
Cが、1〜3本程度均一に分散または局所に遍在した極
細繊維束Aと、平均断面積が1.1μm2であり極細繊
維Cを含まない極細繊維束Bとが55/45の割合で混
在していた。この基体シートの一面をサンドペーパーに
より研削しを1.2mmの均一な厚みにした後、反対面
をエメリーバフ機で処理して極細繊維起毛面を形成し、
さらにIrgaran Red 2GL(Chiba Geigy)を用いて、2.5
%owfの濃度で染色した。仕上げをして得られたスエ
ード調シートは、外観、柔軟性、風合いなどが良好であ
り、かつ引裂強力などの機械的物性に優れたものであ
り、自然な発色感を有していた。 得られたスエード調
シートの試験結果を他の実施例および比較例の結果と共
に、表1に示す。
断面を電子顕微鏡で観察すると、断面積が0.6〜1.
8μm2の極細繊維を主体として、断面積Sが6〜17
μm2で、かつ断面の外周または外周および開口部の内
周の合計の長さL1と該断面積Sに対応する真円の円周
L0との関係L1/L0が1.4〜1.9程度の極細繊維
Cが、1〜3本程度均一に分散または局所に遍在した極
細繊維束Aと、平均断面積が1.1μm2であり極細繊
維Cを含まない極細繊維束Bとが55/45の割合で混
在していた。この基体シートの一面をサンドペーパーに
より研削しを1.2mmの均一な厚みにした後、反対面
をエメリーバフ機で処理して極細繊維起毛面を形成し、
さらにIrgaran Red 2GL(Chiba Geigy)を用いて、2.5
%owfの濃度で染色した。仕上げをして得られたスエ
ード調シートは、外観、柔軟性、風合いなどが良好であ
り、かつ引裂強力などの機械的物性に優れたものであ
り、自然な発色感を有していた。 得られたスエード調
シートの試験結果を他の実施例および比較例の結果と共
に、表1に示す。
【0023】比較例1 島成分として6−ナイロンを60部を溶融したものと、
海成分として6−ナイロン5部とポリエチレン35部と
を島成分とは別の同一溶融系で溶融したものとを紡糸口
金部で繊維形状を規定して紡糸する方法により、島本数
が50本となるように紡糸した単糸繊度15デニールの
複合紡糸繊維のみを使用する以外は、実施例1と同様に
処理してスエード調シートを得た。得られたスエード調
シートの極細繊維束の横断面を電子顕微鏡で観察する
と、50本の平均断面積6μm2、L1/L0が1.0〜
1.1の極細繊維と約50本の平均断面積0.5μm2
の極細繊維とが極細繊維束中にほぼ均一に分散してい
た。得られたスエード調シートは、外観、柔軟性、風合
いなどは良好であったが、機械的物性が劣っていた。得
られたスエード調シートの試験結果を実施例および他の
比較例の結果と共に、表1に示す。
海成分として6−ナイロン5部とポリエチレン35部と
を島成分とは別の同一溶融系で溶融したものとを紡糸口
金部で繊維形状を規定して紡糸する方法により、島本数
が50本となるように紡糸した単糸繊度15デニールの
複合紡糸繊維のみを使用する以外は、実施例1と同様に
処理してスエード調シートを得た。得られたスエード調
シートの極細繊維束の横断面を電子顕微鏡で観察する
と、50本の平均断面積6μm2、L1/L0が1.0〜
1.1の極細繊維と約50本の平均断面積0.5μm2
の極細繊維とが極細繊維束中にほぼ均一に分散してい
た。得られたスエード調シートは、外観、柔軟性、風合
いなどは良好であったが、機械的物性が劣っていた。得
られたスエード調シートの試験結果を実施例および他の
比較例の結果と共に、表1に示す。
【0024】比較例2 島成分として6−ナイロン50部と、海成分としてポリ
エチレン50部とを同一溶融系で溶融したものを、吐出
孔が列内ピッチ、列間ピッチ共に5mmで同心円環状に
10列配列した口金を使用して、低温空気温度25℃、
吹き付け角度60゜、吹き付け風速5m/sの条件にて
紡糸した単糸繊度15デニールの混合紡糸繊維のみを使
用する以外は、実施例1と同様に処理してスエード調シ
ートを得た。得られたスエード調シートの極細繊維束の
横断面を電子顕微鏡で観察すると、平均断面積0.8μ
m2の極細繊維が極細繊維束中にほぼ均一に分散してお
り、断面積が5μm2以上の極細繊維は存在していなか
った。得られたスエード調シートは、外観、柔軟性、風
合いなどは良好であったが、機械的物性が劣っており、
また単調な発色感を有する物であった。得られたスエー
ド調シートの試験結果を実施例および他の比較例の結果
と共に、表1に示す。
エチレン50部とを同一溶融系で溶融したものを、吐出
孔が列内ピッチ、列間ピッチ共に5mmで同心円環状に
10列配列した口金を使用して、低温空気温度25℃、
吹き付け角度60゜、吹き付け風速5m/sの条件にて
紡糸した単糸繊度15デニールの混合紡糸繊維のみを使
用する以外は、実施例1と同様に処理してスエード調シ
ートを得た。得られたスエード調シートの極細繊維束の
横断面を電子顕微鏡で観察すると、平均断面積0.8μ
m2の極細繊維が極細繊維束中にほぼ均一に分散してお
り、断面積が5μm2以上の極細繊維は存在していなか
った。得られたスエード調シートは、外観、柔軟性、風
合いなどは良好であったが、機械的物性が劣っており、
また単調な発色感を有する物であった。得られたスエー
ド調シートの試験結果を実施例および他の比較例の結果
と共に、表1に示す。
【0025】比較例3 比較例2と同様に紡糸した単糸繊度15デニールの混合
紡糸繊維と、単糸繊度5デニールの円形断面の6−ナイ
ロン単繊維とを重量比で70%対30%の割合にて混合
して使用する以外は、実施例1と同様に処理してスエー
ド調シートを得た。得られたスエード調シートの横断面
を電子顕微鏡で観察すると、平均断面積が0.8μm2
であり断面積が5μm2以上の極細繊維を含まない極細
繊維束と平均断面積160μm2の単繊維がほぼ均一に
分散し、絡みあっていた。得られたスエード調シート
は、引き裂き強力などの機械的物性は優れていたが、外
観、柔軟性、風合いなど劣るものであった。得られたス
エード調シートの試験結果を実施例および他の比較例の
結果と共に、表1に示す。
紡糸繊維と、単糸繊度5デニールの円形断面の6−ナイ
ロン単繊維とを重量比で70%対30%の割合にて混合
して使用する以外は、実施例1と同様に処理してスエー
ド調シートを得た。得られたスエード調シートの横断面
を電子顕微鏡で観察すると、平均断面積が0.8μm2
であり断面積が5μm2以上の極細繊維を含まない極細
繊維束と平均断面積160μm2の単繊維がほぼ均一に
分散し、絡みあっていた。得られたスエード調シート
は、引き裂き強力などの機械的物性は優れていたが、外
観、柔軟性、風合いなど劣るものであった。得られたス
エード調シートの試験結果を実施例および他の比較例の
結果と共に、表1に示す。
【0026】比較例4 島成分として6−ナイロン60部と、海成分としてポリ
エチレン40部とを同一溶融系で溶融したものを、同心
円環状に吐出孔が列内ピッチ3mm、列間ピッチ5mm
で5列配列した口金を使用して、低温空気温度25℃、
吹き付け角度60゜、吹き付け風速4m/sの条件にて
単糸繊度20デニールで紡糸した繊維のみを使用する以
外は、実施例1と同様に処理してスエード調シートを得
た。得られたスエード調シートの極細繊維束の断面を電
子顕微鏡で観察すると、断面積が0.6〜1.8μm2
の極細繊維を主体とする極細繊維束の何れにも、断面積
Sが6〜17μm2で、かつ横断面の外周または外周お
よび開口部の内周の合計の長さL1と断面積Sに対応す
る真円の円周L0との関係L1/L0が1.4〜1.9程
度の極細繊維Cが、1〜3本程度均一に分散または局所
に遍在していた。得られたスエード調シートは、引裂強
力などの機械的物性は良好であったが、柔軟性、風合い
などが劣っていた。得られたスエード調シートの試験結
果を実施例および他の比較例の結果と共に、表1に示
す。
エチレン40部とを同一溶融系で溶融したものを、同心
円環状に吐出孔が列内ピッチ3mm、列間ピッチ5mm
で5列配列した口金を使用して、低温空気温度25℃、
吹き付け角度60゜、吹き付け風速4m/sの条件にて
単糸繊度20デニールで紡糸した繊維のみを使用する以
外は、実施例1と同様に処理してスエード調シートを得
た。得られたスエード調シートの極細繊維束の断面を電
子顕微鏡で観察すると、断面積が0.6〜1.8μm2
の極細繊維を主体とする極細繊維束の何れにも、断面積
Sが6〜17μm2で、かつ横断面の外周または外周お
よび開口部の内周の合計の長さL1と断面積Sに対応す
る真円の円周L0との関係L1/L0が1.4〜1.9程
度の極細繊維Cが、1〜3本程度均一に分散または局所
に遍在していた。得られたスエード調シートは、引裂強
力などの機械的物性は良好であったが、柔軟性、風合い
などが劣っていた。得られたスエード調シートの試験結
果を実施例および他の比較例の結果と共に、表1に示
す。
【0027】実施例2 比較例2と同様に紡糸した単糸繊度15デニールの混合
紡糸繊維と、比較例4と同様に紡糸した単糸繊度20デ
ニールの混合紡糸繊維とを重量比で65%対35%の割
合にて混合して使用する以外は、実施例1と同様に処理
してスエード調シートを得た。 得られたスエード調シ
ートの極細繊維束の断面を電子顕微鏡で観察すると、断
面積が0.6〜1.8μm2の極細繊維を主体として、
断面積Sが6〜17μm2で、かつ横断面の外周または
外周および開口部の内周の合計の長さL1と断面積Sに
対応する真円の円周L0との関係L1/L0が1.4〜
1.9程度の極細繊維Cが、1〜3本程度均一に分散ま
たは局所に遍在した極細繊維束Aと、断面積が0.6〜
1.4μm2の極細繊維からなり、断面積が5μm2以上
の極細繊維を含まない極細繊維束Bとが60/40の割
合で混在していた。得られたスエード調シートは、外
観、柔軟性、風合いなどが良好であり、かつ引裂強力、
表皮層−基体層間剥離強力などの機械的物性に優れたも
のであった。得られたスエード調シートの試験結果を他
の実施例および比較例の結果と共に、表1に示す。
紡糸繊維と、比較例4と同様に紡糸した単糸繊度20デ
ニールの混合紡糸繊維とを重量比で65%対35%の割
合にて混合して使用する以外は、実施例1と同様に処理
してスエード調シートを得た。 得られたスエード調シ
ートの極細繊維束の断面を電子顕微鏡で観察すると、断
面積が0.6〜1.8μm2の極細繊維を主体として、
断面積Sが6〜17μm2で、かつ横断面の外周または
外周および開口部の内周の合計の長さL1と断面積Sに
対応する真円の円周L0との関係L1/L0が1.4〜
1.9程度の極細繊維Cが、1〜3本程度均一に分散ま
たは局所に遍在した極細繊維束Aと、断面積が0.6〜
1.4μm2の極細繊維からなり、断面積が5μm2以上
の極細繊維を含まない極細繊維束Bとが60/40の割
合で混在していた。得られたスエード調シートは、外
観、柔軟性、風合いなどが良好であり、かつ引裂強力、
表皮層−基体層間剥離強力などの機械的物性に優れたも
のであった。得られたスエード調シートの試験結果を他
の実施例および比較例の結果と共に、表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明のスエード調シートは、外観、柔
軟性、風合いなどの感性面の品質が良好で、かつ引裂強
力などの機械的物性に優れ、自然な発色性を有するもの
であり、衣料用、靴、袋物用、手袋用として利用でき
る。
軟性、風合いなどの感性面の品質が良好で、かつ引裂強
力などの機械的物性に優れ、自然な発色性を有するもの
であり、衣料用、靴、袋物用、手袋用として利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の極細繊維発生型繊維A’の断面模式図
である。
である。
1 海成分 2 島成分(極細繊維C) 3 島成分(極細繊維束の主体を構成する極細繊維)
Claims (1)
- 【請求項1】 絡合した極細繊維束間に弾性重合体が含
有されており、少なくとも一面を起毛したスエード調シ
ートにおいて、該繊維束が下記の極細繊維束Aおよび極
細繊維束Bからなることを特徴とするスエード調シー
ト。 (A)断面積Sが4μm2以下の極細繊維を主体とする
極細繊維束において、断面積Sが5〜100μm2で、
かつ断面の外周あるいは外周および開口部の内周を合計
した長さL1と該断面積Sに対応する真円の円周L0との
関係がL1/L0≧1.3を満足した極細繊維Cを含む極
細繊維束 (B)断面積Sが4μm2以下の極細繊維からなる極細
繊維束
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8053003A JPH09250064A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | スエード調シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8053003A JPH09250064A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | スエード調シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09250064A true JPH09250064A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=12930750
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8053003A Pending JPH09250064A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | スエード調シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09250064A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6890602B2 (en) * | 2002-04-10 | 2005-05-10 | Alcantara S.P.A. | Process for the production of micro-fibrous suede non-woven fabric |
-
1996
- 1996-03-11 JP JP8053003A patent/JPH09250064A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6890602B2 (en) * | 2002-04-10 | 2005-05-10 | Alcantara S.P.A. | Process for the production of micro-fibrous suede non-woven fabric |
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