JPH0925258A - フェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマー及びポリカーボネート樹脂 - Google Patents

フェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマー及びポリカーボネート樹脂

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JPH0925258A
JPH0925258A JP7199115A JP19911595A JPH0925258A JP H0925258 A JPH0925258 A JP H0925258A JP 7199115 A JP7199115 A JP 7199115A JP 19911595 A JP19911595 A JP 19911595A JP H0925258 A JPH0925258 A JP H0925258A
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JP7199115A
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Takeharu Tabuchi
丈晴 田淵
Takaaki Fujiwa
高明 藤輪
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動性および可撓性に優れ、表面平滑性の成
形物が得られるポリカーボネート樹脂の製造原料になる
フェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマー、その
製造方法、及びこれを用いた前記ポリカーボネート樹脂
を提供する。 【構成】 次の一般式(I)または一般式(II)で示される
フェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマー、およ
び、それらと2価フェノール、ホスゲンを反応させて得
られるポリカーボネート樹脂。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェノール性水酸基含
有カーボネートオリゴマー、このオリゴマーの製造方
法、及びこれを用いたポリカーボネート樹脂に関する。
より詳しくは、流動性、可撓性とに優れ、表面平滑性の
成形物が得られるポリカーボネート樹脂の製造原料にな
るフェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマー、そ
の製造方法、及びこれを用いた前記のようなポリカーボ
ネート樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、通常、ビスフ
ェノールAなどのジオキシ化合物、ホスゲンや炭酸ジア
リル等を原料として合成される高分子化合物であり、難
燃性、耐衝撃性などの機械的強度、電気絶縁性、耐熱
性、透明性、耐老化性などにおいて優れた性質を有す
る。かかるポリカーボネート樹脂は、ポリアミド、ポリ
エステル、フッ素樹脂の中間的性質を有している。この
ため、これら優れた性質を生かして、成形品用(機械部
品、建築材料、電気機器部品、電気絶縁材料、自動車部
品、事務機器部品など)、ラミネート用、コーティング
用、フィルム用、シート用、などの分野で広く使用され
ている。
【0003】しかし、現在汎用されているポリカーボネ
ート樹脂は、樹脂の流動性、成形物の表面平滑性が強く
要求される分野では、上記性質を有するだけでは充分と
は言えない。さらに、ポリカーボネート樹脂の可撓性に
ついても種々の要求があり、用途によっては要求を満足
するには至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、既存
のポリカーボネート樹脂には見られない、流動性に優
れ、かつ、表面平滑性に優れた成形物が得られるポリカ
ーボネート樹脂の製造原料と、これを使用したポリカー
ボネート樹脂を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の構造の
フェノール化合物を原料とした新規重合体であり、これ
が優れた性質を有するポリカーボネート樹脂の製造原料
として極めて有用であることを見出し、本発明を完成す
るにいたった。
【0006】すなわち、本発明の第一によれば、次の一
般式(I)で示されるカーボネートオリゴマーが提供され
る。
【0007】
【化6】
【0008】また、本発明の第二によれば、次の一般式
(II)で示されるカーボネートオリゴマー特徴が提供され
る。
【0009】
【化7】
【0010】さらに、本発明の第三によれば、次の一般
式(III)で示される化合物、次の一般式(v)で示される化
合物、及び活性水素を有する化合物を、触媒の存在下、
20〜220℃の温度範囲で反応させる請求項1に記載
のカーボネートオリゴマーの製造方法が提供される。
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】また本発明の第四によれば、次の一般式(I
V)で示される化合物と有機カルボン酸又は酸無水物とを
反応させることを特徴とする、一般式(II)で示される
カーボネートオリゴマーの製造方法が提供される。
【化10】
【0014】さらに本発明の第五によれば、2価フェノ
ール、ホスゲンおよび一般式(I)もしくは一般式(II)で
示されるフェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマ
ーを反応させて得られるポリカーボネート樹脂が提供さ
れる。以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】一般式(I)で示されるカーボネートオリゴ
マー(以下オリゴマー(I)と言う。)において、R1は炭
素数0〜10の二価の炭化水素残基であり、炭素数0の
場合は、R1は存在せず、エステルのカルボニル基が芳
香環に直接結合していることを示す。R1の炭素数1〜
10の場合は、工業的に入手しやすいという点で、炭素
数が1〜4の飽和炭化水素残基であるのが好ましく、特
に好ましくは、炭素数が1〜3の飽和炭化水素残基であ
る。これら飽和炭化水素残基は、直鎖状または分岐状の
いずれでもよいが、好ましいのは直鎖状のものである。
【0016】具体的には、メチレン基、エチレン基、ト
リメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、
ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン
基、ノナメチレン基、デカメチレン基などの直鎖状のメ
チレン鎖を有するもの、エチリデン基、イソプロピリデ
ン基、プロピレン基、エチルエチレン基などの分岐状ア
ルキレン基を挙げることができる。R1の炭素数(C=
0,1,・・)に応じたオリゴマー(I)の具体例を挙げ
れば、次の通りである。
【0017】
【化11】
【0018】一般式(I)において、R2は炭素数1〜10
の一価の炭化水素残基であり、工業的に入手しやすいと
いう点で、炭素数が1〜8の炭化水素残基であるのが好
ましく、特に好ましくは炭素数が1〜6の炭化水素残基
である。この炭化水素残基の具体例としては、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などの直鎖
状または分岐状のアルキル基;ビニル基、アリル基など
のアルケニル基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基
などのシクロアルキル基;芳香族基などが挙げられる。
これらの中では、特にメチル基、エチル基などの低級ア
ルキル基が好ましく、とりわけメチル基が好ましい。R
2の種類に応じたオリゴマー(I)の具体例を挙げれば、次
の通りである。なお、前記および以下の式において、X
は炭素数2〜8のアルキレン基であり、好ましくは例え
ば、−(CH22−、−(CH23−、−CH2CH
(CH3)−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH
(CH3)CH2−、−CH2C(CH32CH2−、−C
H(CH3)CH2CH2−、−CH2CH2CH(CH3
−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH2
6−、−(CH27−、−(CH28−などの直鎖状ま
たは分枝状のものが例示され、好ましくは−CH2
(CH32CH2−である。また、nは1〜100の整
数を示す。
【0019】
【化12】
【0020】一般式(I)で示されるオリゴマー(I)におい
て、フェノール性水酸基の位置は、炭化水素残基R1
はカルボニル基の直接結合に対して、オルト位、メタ
位、パラ位のいずれでもよいが、ポリカーボネートの末
端封鎖の反応性という点から、パラ位又はメタ位が好ま
しい。
【0021】一般式(II)で示されるカーボネートオリゴ
マー(以下オリゴマー(II)と言う。)において、R3
式(I)におけるR1と同様、炭素数0〜10の二価の炭化
水素残基であり、炭素数0の場合は、R3は存在せず、
エステル結合が芳香環に直接結合していることを示す。
3が示す炭化水素残基の具体例は、R1の説明部分に例
示したものと同様である。R3に応じた化合物の具体例
を挙げれば、次の通りである。以下の式において、Xお
よびnは前記の通りである。
【0022】
【化13】
【0023】一般式(II)において、R4は炭素数1〜1
0のアルキル基、アルケニル基、又はアシル基であり、
具体的にはメチル基、ビニル基、アセチル基、プロピオ
ニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。R4に応じたオ
リゴマー(II)の具体例を式(12)以下に例示した。以
下の式において、RaとRbはそれぞれ水素、又は炭素数
1〜10の飽和もしくは不飽和炭化水素基を示す。
【0024】
【化14】
【0025】一般式(II)において、フェノール性水酸基
の位置は、炭化水素残基R1又は酸素と芳香環の直接結
合に対して、オルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよ
いが、ポリカーボネートの末端封鎖の反応性という点か
ら、パラ位又はメタ位が好ましい。一般式(II)におい
て、Xおよびnは前記の通りである。
【0026】一般式(I)で示されるオリゴマー(I)は、前
記一般式(III)で示される化合物と、前記一般式(V)
で示される化合物とを原料とし、重合開始剤として作用
する活性水素を有する化合物を存在下させ、触媒を使用
して反応させることによって得られる。一般式(III)に
おいて、R1とR2は一般式(I)におけると同じ意味であ
り、先の説明したことがそのまま適用できる。一般式
(V)において、Xは前記の通りである。
【0027】原料の一つである前記一般式(III)で示さ
れるフェノール化合物のうち、好ましいものとしては、
例えば、p−ヒドロキシフェニル酢酸メチル、p−ヒド
ロキシフェニルプロピオン酸メチル、p−ヒドロキシケ
イ皮酸メチル、p−ヒドロキシフェニルブタン酸メチル
などを挙げることができる。これらの中では、p−ヒド
ロキシフェニル酢酸メチルが工業的に入手が容易で特に
好ましい。
【0028】また、もう一方の原料である前記一般式
(V)で示される環状カーボネートは、アルキレン基X
に対応するジオールとホスゲン、又は前記ジオールと炭
酸エステルとを反応させることによって、容易に製造す
ることができる。
【0029】原料の一つである一般式(III)で示される
フェノール化合物と、一般式(V)で示される環状カー
ボネートとの量比は、得られる一般式(I)で示されるオ
リゴマー(I)の分子量に影響する。可撓性及び流動性の
観点から、前者1モルに対して後者1〜100モル、好
ましくは1〜50モル、特に好ましくは1〜2モルの範
囲である。
【0030】オリゴマー(I)を製造する際に使用される
重合開始剤として作用する活性水素を有する化合物は、
一般式(V)で示される環状カーボネートとの重合開始
剤の作用をするものであれば、制限がない。具体例とし
ては、水;エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、シクロヘキサンジメタノール、プロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコールなどのアルコール
類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸などの
カルボン酸類;メチルアミン、エチルアミン、プロピル
アミン、ジメチルアミン、アニリンなどのアミン類;エ
チルチオアルコール、プロピルチオアルコールなどのチ
オアルコール類などが挙げられる。
【0031】活性水素を有する化合物の量は、多すぎる
と製品オリゴマー中の水酸基含量が高くなるので好まし
くなく、環状カーボネートの重合を開始するのに必要な
範囲で、できるだけ少量とすることが好ましい。その添
加量は、原料の種類・割合、反応温度などにより変る
が、反応原料化合物全体に対して0.01〜5重量%の
範囲が好ましい。この範囲内の量であれば、例えば、環
状カーボネートに少量含まれる不純物の水であってもよ
く、また、有機カルボン酸、エステル中に含まれる未反
応アルコール成分であってもよい。
【0032】一般式(III)で示される化合物と、前記一
般式(V)で示される化合物とを反応させて、一般式
(I)で示されるオリゴマー(I)を製造する際には、触媒を
用いる。使用できる触媒は、環状カーボネートの重合
と、エステル交換反応を同時に進行させるものが好まし
い。その例としては、有機チタン化合物、有機スズ化合
物、さらに種々の金属のアセチルアセトナート化合物、
有機カルボン酸塩などが挙げられる。
【0033】有機チタン化合物の例としては、テトラメ
チルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラプロ
ピルチタネート、テトラブチルチタネートなどが挙げら
れ、有機スズ化合物の例としては、オクチル酸スズ、ジ
ブチルスズオキサイド、ジブチルスズアセテートなどが
挙げられる。金属のアセチルアセトナート化合物の例と
しては、銅又はアルミニウムのアセチルアセトナートな
どが挙げられる。さらに、パラトルエンスルホン酸など
の酸、アンバーリスト15などのイオン交換樹脂、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ類、ブチ
ルリチウムなどの塩基性化合物も用いることができる。
【0034】上記触媒の使用量は、原料の種類・割合、
開始剤の種類・量、反応温度、触媒の種類などにより変
るが、反応原料化合物全体に対して1〜1000ppm
の範囲で選ばれる。使用量が1000ppmを越える
と、最終的に得られる製品の着色の原因になり、好まし
くない。上記範囲に中では、数ppm〜数100ppm
の範囲が好ましい。
【0035】上記の反応は、無溶媒でも不活性溶媒中で
も行うことができる。工業的に低コストで製造する観点
から、無溶媒で行うのが好ましい。溶媒を使用する場合
の溶媒としては、シクロヘキサン、流動パラフィン、ソ
ルベンツ100などが挙げられる。また、上記の反応
は、例えば窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行う
と、酸化による着色を少なくできるので好ましい。
【0036】上記の反応は、20〜220℃の温度範囲
で行わせる。反応温度が20℃未満であると、反応速度
が遅くなりすぎ、また220℃より高くなると、分解反
応が起こるので、いずれも好ましくない。上記の反応で
好ましい温度範囲は、反応速度、反応の安全性などの観
点から140〜220℃であり、中でも特に好ましいの
は170〜210℃である。
【0037】一般式(II)で示されるオリゴマー(II)は、
前記一般式(IV)で示される化合物と、有機カルボン酸又
は酸無水物とを反応させることによって得られる。一般
式(IV)において、R3、Ra、Rbおよびnは一般式(I)と
同様であり、先の説明がそのまま適用できる。
【0038】原料の一つである前記一般式(IV)で示され
る化合物は、次の一般式(VI)と一般式(V)で示される
環状カーボネートとを反応させることによって、一般式
(VI)の化合物に環状カーボネートが開環して付加させて
容易に製造することができる。
【0039】
【化15】
【0040】また、もう一方の原料である有機カルボン
酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、トリメチル酢
酸、カプロン酸、ヘプチン酸、カプリル酸などが挙げら
れ、酸無水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、
無水酪酸、無水吉草酸、無水カプロン酸、無水ヘプチン
酸、無水カプリル酸などが挙げられる。
【0041】原料である一般式(VI)で示されるフェノー
ル化合物と、一般式(V)で示される環状カーボネート
との量比は、得られる一般式(II)で示されるオリゴマー
(II)の分子量に影響する。可撓性及び流動性の観点か
ら、前者1モルに対して後者1〜100モル、好ましく
は1〜50モル、特に好ましくは1〜2モルの範囲であ
る。前記反応の温度は20〜200℃、好ましくは50
〜180℃の範囲で、不活性気体雰囲気下に反応させ
る。
【0042】一般式(IV)で示されるオリゴマー(IV)を製
造する際には、触媒を用いるのが好ましい。使用できる
触媒としては、一般式(I)で示されるオリゴマー(I)を製
造する際に使用されるものと同種であり、先の説明した
ことがそのまま適用できる。また、オリゴマー(IV)を製
造する際の触媒の使用量、溶媒を使用する場合の不活性
溶媒の種類などは、一般式(I)で示されるフェノール化
合物を製造する際の条件と同じである。
【0043】前記で得られるオリゴマー(IV)と有機カル
ボン酸または酸無水物とを反応させるエステル化反応、
またはエステル交換反応の際、触媒は使用しても、使用
しなくてもよい。使用する場合は、パラトルエンスルホ
ン酸などのブレンステッド酸、BF3、SnCl2などの
ルイス酸及びこれらの錯塩、ピリジン、水酸化ナトリウ
ムなどの塩基性化合物、又はイオン交換樹脂などを用い
ることができる。また通常、溶媒を使用するが、溶媒と
してはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの
ようなケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
ような芳香族炭化水素、その他エーテル、脂肪族炭化水
素などを用いることができる。
【0044】一般式(I)で示されるオリゴマー(I)又は一
般式(II)で示されるオリゴマー(II)によって、末端を停
止したポリカーボネート樹脂を製造することができる。
ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAとホスゲン
とから製造するホスゲン法、又は、ビスフェノールAと
ジフェニルカーボネートとのエステル交換法によって製
造することができる。そして、オリゴマー(I)又はオリ
ゴマー(II)を、通常のポリカーボネート樹脂製造の際に
使用することにより、オリゴマー(I)又はオリゴマー(I
I)が末端停止機能を発揮し、一般式(I)又は一般式(II)
からフェノール性水酸基が除かれた構造の末端を有する
ポリカーボネート樹脂を得ることができる。
【0045】例えば、ビスフェノールAとホスゲンを反
応させる際の反応系に、ビスフェノールAの1モルに対
して、オリゴマー(I)又はオリゴマー(II)を0.01〜
0.2モル、好ましくは0.02〜0.08モル存在さ
せればよい。あるいは、例えば、ビスフェノールAとホ
スゲンとから得られたポリカーボネート樹脂に、オリゴ
マー(I)又はオリゴマー(II)を反応させて、ポリカーボ
ネート樹脂の末端を停止することもできる。このように
して得られたポリカーボネート樹脂は、流動性、可撓性
とに優れ、かつ、示面平滑性に優れた成形品が得られ、
従来から使用されていた用途の他、これらに厳しい性能
が要求される用途にも、使用することができる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の記載例に限
定されるものではない。
【0047】[実施例1]攪拌機、加熱ジャケット、温
度計、還流冷却器などを装備した容量2リットルのフラ
スコに、p−ヒドロキシフェネチルアルコール62.7
gと、ジメチルトリメチレンカーボネート1082.0
gとを仕込んだ。次いで、触媒として水酸化カリウムを
原料の総量に対して20ppm(重量基準)になるよう
に添加し、窒素ガス雰囲気下、フラスコの内容物を攪拌
しつつ、フラスコ内温を100℃に昇温し、この温度で
20時間反応させた。フラスコ内温を常温に冷却して反
応を終了させ、反応生成物に含まれている残存ジメチル
トリメチレンカーボネートをガスクロマトグラフィー法
で分析したところ、0.1重量%であった。
【0048】[実施例2]攪拌機、加熱ジャケット、温
度計、還流冷却器などを装備した容量2リットルの反応
器に、実施例1で得た生成物1209gと、無水酢酸5
6.2gとを仕込み、窒素ガス雰囲気下、反応器の内容
物を攪拌しつつ、反応器内温を140℃に昇温し、この
温度で20時間反応させた。反応終了後、過剰の無水酢
酸を、140℃、10mmHgで減圧留去した。得られ
た生成物は次の式(16)で示され、このものについ
て、1H−NMR法と、IR法によって分析を行った。
分析結果は、次のとおりであった。
【0049】
【化16】
【0050】
【表1】
【0051】[実施例3]攪拌機、加熱ジャケット、温
度計、還流冷却器などを装備した容量1リットルの反応
器に、ビスフェノールA44g、2.0N水酸化ナトリ
ウム溶液0.27g、及び塩化メチレン160gを仕込
んだ。内容物を攪拌しつつ、ホスゲンを70分間吹き込
んだ後、水相と有機相とを分離した。この水溶液中のク
ロロホルメート濃度は0.7モル/リットルであった。
得られたポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶
液0.1リットル、ビスフェノールA7.33g、実施
例1で得られた化合物15.0g、7.25重量%水酸
化ナトリウム水溶液50g、及び塩化メチレン75ミリ
リットルを加え、エマルジョン界面面積が90〜100
2/リットルとなるように攪拌し反応させた。60分
経過後、得られた反応混合物を、水相と、生成したポリ
カーボネート樹脂と塩化メチレンとを含む有機相とに分
離し、有機相を水、酸(0.1N塩酸)、水、の順で洗
浄した。有機相から、塩化メチレンを40℃の温度で減
圧留去し、白色のポリカーボネート樹脂粉末を得た。
【0052】[実施例4]実施例2の化合物を用いて実
施例3と同様に行い、白色のポリカーボネート樹脂粉末
を得た。
【0053】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明により、
フェノール性水酸基を含有したカーボネートオリゴマ
ー、及びその製造方法が提供される。また、本発明によ
り提供される、フェノール性水酸基を含有したカーボネ
ートオリゴマーをポリカーボネート樹脂の製造に使用す
ることにより、これらオリゴマーによって末端停止され
た樹脂が得られ、このポリカーボネート樹脂は、既存の
ポリカーボネート樹脂には見られない、優れた流動性を
発揮して成形加工性に優れているばかりでなく、成形品
は可撓性と表面平滑性において優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 64/30 NPU C08G 64/30 NPU 64/42 NPZ 64/42 NPZ // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I)で示されるフェノール性
    水酸基含有カーボネートオリゴマー。 【化1】
  2. 【請求項2】 次の一般式(II)で示されるカーボネート
    オリゴマー。 【化2】
  3. 【請求項3】 次の一般式(III)で示される化合物、次
    の一般式(V)で示される化合物、及び活性水素を有す
    る化合物を、触媒の存在下、20〜220℃の温度範囲
    で反応させることを特徴とする請求項1に記載のカーボ
    ネートオリゴマーの製造方法。 【化3】 【化4】
  4. 【請求項4】 次の一般式(IV)で示される化合物と有機
    カルボン酸又は酸無水物を反応させることを特徴とす
    る、請求項2に記載のカーボネートオリゴマーの製造方
    法。 【化5】
  5. 【請求項5】 2価フェノール、ホスゲンおよび一般式
    (I)もしくは一般式(II)で示されるフェノール性水酸基
    含有カーボネートオリゴマーを反応させて得られるポリ
    カーボネート樹脂。
JP7199115A 1995-07-12 1995-07-12 フェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマー及びポリカーボネート樹脂 Pending JPH0925258A (ja)

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JP7199115A JPH0925258A (ja) 1995-07-12 1995-07-12 フェノール性水酸基含有カーボネートオリゴマー及びポリカーボネート樹脂

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