JPH09254580A - 筆記具または塗布具用ローラー - Google Patents
筆記具または塗布具用ローラーInfo
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Abstract
性の高い筆記具又は塗布具用ローラー。 【解決手段】 ローラー2の外表面2aにTiN被膜6
を形成し、ローラー自体の材質の如何にかかわらず、外
表面の磨耗を極力少なくして潤滑性を維持するととも
に、ローラーの回転を常時円滑にさせる。
Description
先端部にローラーを配設したチップを軸筒本体の解放部
に固着した筆記具または塗布具であって、そのローラー
の改良に関するものであり、耐摩耗性、耐腐食性に優れ
るとともに、潤滑性の高い筆記具または塗布具用ローラ
ーに関するものである。
ーラーを配設したチップを軸筒本体の解放部に固着し、
軸筒本体に内蔵したインキ、修正液、糊、あるいは塗料
等をローラーに伝達してその回転及び/または変位によ
って筆記または塗布を行う筆記具または塗布具が提案さ
れている。即ち、ローラーの回転により、滑らかな描き
心地と広幅の筆跡または塗布面を得られるようにローラ
ーの外表面が直接に被筆記面または被塗布面に接触し、
回転することで太い線の筆記または塗布を行うことがで
きるものであり、使い勝手としては、広い面を一気に描
いたり塗ったりする場合に応用されている。
は、太い線の筆記または塗布はできるものの細い線の筆
記または塗布ができないという欠点があった。そこで、
本発明者の一方は、上述した筆記具または塗布具の欠点
を解消すべく、幅の広い筆跡または塗布面とは別に、幅
の狭い筆跡または塗布面をも併用して得ることができる
ように、ローラーの両端にボールを保持する受座を設
け、その受座にボールを当接させ、ローラー及びボール
をチップホルダーの先端に回転自在に抱持したものを提
案した。(特願平7−70863号、特願平7−745
61号)
のローラーをチップホルダーの先端に配設した筆記具ま
たは塗布具に関しては、ローラーに成形し易い材料とし
て一般的に樹脂材が使用されるが、樹脂材では硬度が低
く耐摩耗性について不充分なため、ローラーの損傷が激
しい。即ち、筆記(または塗布)の際にローラーの外表
面を紙面等に押しつけ、ローラーの回転や変位を行いな
がら移動させるため、ローラーと紙面との摩擦、及びロ
ーラーとチップホルダーとの摩擦でローラーが摩耗し
て、ローラーの回転不円滑やインキ(または塗布液)の
液漏れという問題が発生する場合があった。
ーの両端にボールを当接させ、それらをチップホルダー
の先端に配設した筆記具または塗布具に関しては、同様
にしてローラーには樹脂材を使用し、ボールの方は、例
えばボールペン等で通常使われる耐摩耗性のある超硬合
金材を使用すると、ローラーの外表面は同じように摩耗
するが、それとは別にローラーの外側端部にボールを当
接するとともに保持する受座もまた、ローラーとボール
の回転によって擦られるため、摩耗してくる。このた
め、摩耗によるローラーの回転不円滑、あるいはインキ
(または塗布液)の液漏れという問題があり、長距離筆
記時あるいは長塗布時においても潤滑性を維持し、筆跡
または塗布面に濃淡や液切れのない筆記具または塗布具
用ローラーの開発が望まれていた。
時)に於いて、この問題を解消するためローラーを、例
えば真鍮を使用した場合においては、切削加工性に優れ
コストが安価であるという良い点もあるが、しかし耐摩
耗性及び耐腐食性についての問題は残る。真鍮の他に、
軸受鋼または炭素鋼、あるいは洋白、アルミ合金等の金
属材を使用することも考えられるが、同じような問題を
有している。そこで、耐腐食性の優れたステンレス鋼の
材料でローラーを形成させれば良いと考えるが、しかし
筆記(または塗布)の際は、被筆記面との摩耗の他にロ
ーラーを紙等の被筆記面に押しつけて回転させるため、
ローラーは、チップホルダーの内部に設けたローラーを
受ける座部と擦られたり、あるいはローラーを抱持する
チップホルダーの先端部の内面と擦られたりするため、
長期間使用すると徐々にローラーが摩耗し、ローラーが
変形してローラーの回転に支障をきたす場合がある。こ
れが原因で、インキ漏れを起こしたりするといった点で
も難を有している。また、ローラーの両端にボールを保
持した構造の筆記具(または塗布具)については、ロー
ラーにステンレス鋼を使用し、ボールに超硬合金を採用
すると、各々の材質では単体でインキ(または塗布液)
等に対して良好な耐腐食性を示すものの、組み合わせて
使用する場合にはローラーとボールが接触することで電
気的に接続されて、両者間に電池が構成された時に生じ
る異種金属接触腐食を起こして、筆記性能(または塗布
性能)を下げるという問題がある。またボールに鋼材を
使用した場合は、インキ(または塗布液)等でボール表
面に錆等の腐食を起こし、腐食によるボール表面の凹凸
でローラーを摩耗させたりする。
ーラーに耐摩耗性の高い材料よりなるもの、例えば超硬
合金を使用することも考えられるが、超硬合金は材質と
しては優れているが、部品コストでは高くなってしまい
経済的な問題を抱えているため実用上では不向きであっ
た。
て、通常、筆記具(または塗布具)は、チップの先端を
下方にした状態でもインキ漏れ、インキ垂れ下がり等が
起こらないようなチップ構造になっているものである
が、特にローラーの両端に受座を設け、その受座にボー
ルを当接して、ローラー及びボールをチップホルダーの
先端に回転自在に抱持した筆記具(または塗布具)につ
いては、チップホルダーの先端とローラー及びボールと
は性能上で問題にならない程度に気密が保つようにされ
ている。しかしながら、ローラー及びボールがチップホ
ルダーの先端より外方に突出し始め、且つローラーとボ
ールが当接してできる交差部分に、インキの粘度及び表
面張力等により、あるいはインキの乾燥後の残留物で塞
ぐことができない程の隙間が生じた場合には、インキ漏
れ、インキ垂れ下がり等の問題が発生するようになる。
通常、この隙間は、インキ等の残留物でシールされる
が、筆記の際にはローラーまたはボールの回転によって
残留物が剥離される。尚、この隙間の発生は、ローラー
の両端に設けた受座とボールとが接触し回転する際に、
受座が摩耗してできる場合が多い。
(または塗布)に際し、インキ(または塗布液)がロー
ラーから被筆記面(または被塗布面)へ転写あるいは浸
透する時に、ローラーとボールが当接し、且つローラー
とボールがチップホルダーより突出している外輪郭部に
インキの一部が残り易くなり、所謂ボテが発生する。こ
のボテとは、被筆記面にインキが転写されずに残った余
分なインキが上記のチップホルダーの隙間に溜まり、被
筆記面にボタ落ち等を起こす現象をいう。
面粗度が荒い場合などは、摩擦係数が大きいためローラ
ーとボールは、滑らかな回転が得られにくい。このため
筆跡にかすれを生じたり、耳障りな音が発生し易くなる
という問題が起こる。
のであって、その目的は、主に筆記具または塗布具用の
ローラーの改良であって、ローラーの外表面を耐摩耗性
及び耐腐食性について向上させ、ローラーの損傷を少な
くし、長距離筆記時あるいは長距離塗布時においても良
好な潤滑性を維持して、筆跡または塗布面に濃淡や液切
れのない性能の高い筆記具または塗布具用ローラーを提
供することである。
した問題点を解決させるために、本発明は次のような構
成を有する。即ち、請求項1の発明は、インキまたは塗
布液等の液体を内蔵するとともに筒状の解放部を備えた
軸筒本体と、該軸筒本体の該解放部に固着されたチップ
と、該チップの内部に少なくとも一部が外方に突出して
回転自在に抱持されたローラーとを備え、且つ、該イン
キまたは該塗布液等の液体を該ローラーに伝達して該ロ
ーラーの回転及び/または変位により、筆記または塗布
する筆記具または塗布具において、前記ローラーは、外
表面が表面処理を施されていることを特徴としている。
布液等の液体を内蔵するとともに筒状の解放部を備えた
軸筒本体と、該軸筒本体の該解放部に固着されたチップ
と、該チップの内部に一部が外方に突出して回転自在に
抱持されたローラーと、且つ、該ローラーの外側端部に
当接し、一部が外方に突出して回転自在に抱持されたボ
ールとを備え、且つ、インキまたは塗布液等の液体を該
ローラー及び/または該ボールに伝達して該ローラー及
び/または該ボールの回転及び/または変位により、筆
記または塗布する筆記具または塗布具において、前記ロ
ーラーは、外表面が表面処理を施されていることを特徴
としている。
外表面は、Ti、V、Cr金属の少なくとも一種以上の
炭化物、窒化物またはこれらの固溶体よりなる被膜層を
有することを特徴としている。
外表面を、Ni、Crあるいはこれらの金属を含む合金
層で形成させることもできる。
外表面を、Fe2−3Nまたは、Fe4Nを基にした化
合層で形成させることもできる。
に於いて、前記ローラーは、パイプ状の中空体からな
り、且つ、前記ローラーの外側端部には前記ボールを当
接するため、前記ローラーの端部に、テーパー状の受座
を形成させたことを特徴としている。
請求項6の発明に於いて、前記ローラーの外表面と前記
受座とが交わってできる稜線はシャープエッジを形成さ
せたことを特徴としている。
請求項6の発明に於いて、前記受座は、フッ素系樹脂の
被膜またはメッキ層を表面に形成させたことを特徴とし
ている。
図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。実施の形態中、同じ部材、同じ箇所を
指す場合は、同じ番号を付してある。
ーの第1実施の形態について、図1乃至図2に基づき説
明する。 第1実施の形態 図1は、本発明に係る筆記具または塗布具用ローラー
の、チップ部分の略断面図である。筆記具Aはチップ1
と軸筒本体4を主たる部材として構成されている。図1
において、インキ5の液体を内蔵するとともに筒状の解
放部4aを備えた軸筒本体4は一体の筒体でインキの蒸
発を抑制する樹脂材で成形され、解放部4aにチップ1
が固着されている。チップ1は、真鍮材で形成したチッ
プホルダー3と筆記用のローラー2とからなり、チップ
1の先端にはローラー2が回転自在に抱持されている。
図2は、図1におけるI−I線部の断面矢視図である
が、チップホルダー3の内部には、ローラー2を入れる
ためのローラー保持室3aと、筆記時に於いて紙面等に
ローラー2を押圧する際、ローラー2がチップホルダー
3の内部に入り込むのを抑制するための座部3cが配設
されており、またチップホルダー3の先端には、ローラ
ー2の一部が外方に突出されるように抑制する先端部3
bが設けてある。尚、チップホルダー3の材質について
は、真鍮材の他にステンレス鋼等の金属、あるいは金属
以外のものとして樹脂材等で射出成形より作られたもの
であってもよい。また、低粘度インキを使用する筆記具
については、インキ5がチップ1の先端より漏れないよ
うにチップホルダー3内にスプリングを設け(図示せ
ず)、このスプリングでローラー2を弾発し、チップホ
ルダー3の先端部3bの内面にローラー2を密着させ弁
機構を構成してもよい。
り、素材2bは、ステンレス鋼の材料を使用し、寸法が
外径0.95mmで長さ4mmの円柱状のロッドのもの
であるが、このローラー2の形状は、円柱状のロッドで
なくても中空のパイプ状のものであってもよく、同様の
作用を発揮できる。尚、ローラー2はステンレス鋼で作
られているが、材質としてステンレス鋼の他に、軸受鋼
または炭素鋼、あるいは洋白、真鍮、アルミ合金等の金
属材を使用してもよく、また金属以外の他の材質とし
て、インキによる腐食されない樹脂等を使用し形成させ
てもよい。
あり、素材2bの外表面2aにはTiN被膜6が形成さ
れている。尚、ローラー2の外表面2aを、耐摩耗性及
び耐腐食性のある表面に形成させる場合は、上記に上述
した以外に、メッキ処理を施し外表面をNi、Crある
いはこれらを含む合金層で形成させることもできるし、
またイオン窒化処理を施し外表面をFe2−3Nまたは
Fe4Nを基にした化合層で形成させることもできる。
る。ローラー2の素材として、寸法が外径0.95mm
で長さ600mmのステンレス鋼のロッドを使用し、所
定の長さ4mmに切断する。切断により発生するバリに
ついては極力少なくさせるようにし、最終的にはバレル
処理で削除する。尚、ローラー2の外表面2aの面粗度
を極力細かくするため、予めローラー2の素材2bを化
学研磨、ラッピング、またはバフ掛け等の加工を施して
も良い。次に、外表面2a及び端面2dに化学蒸着法で
TiNの被膜を3μm形成させる。通常、ステンレス鋼
の表面硬度は350Hv程度であるが、TiNの被膜を
形成した状態のローラー表面2cをマイクロ硬度計で測
定したところ、2300Hvが得られた。この後、ロー
ラー表面2cを鏡面仕上げにさせるため、ダイヤモンド
パウダーで琢磨させて仕上げる。尚、ローラー表面2c
を鏡面仕上げにさせずに、インキ5との親和性を良好に
するため、ローラー表面2cをローラー2の回転を妨げ
ない範囲内で梨地面にさせてもよい。上述したステンレ
ス鋼のロッドを切断して、ローラー2の素材を作成する
工程を、外表面2aに化学蒸着法でTiNの被膜を形成
させた後にしてもよい。この時、切断により発生するカ
エリ及びバリ等がローラー2の外表面2aに形成された
TiN被膜16によって極力小さくなるという効果があ
るが、場合によってローラー2の端面2dには後加工が
必要になることもある。
は塗布具用ローラーの基本的な作用について説明する。
上記の製作過程で仕上がったローラー2をチップホルダ
ー3に組み込んだチップ1を、軸筒本体4に固着してあ
る筆記具Aでは、筆記の際にチップ1の先端を下方にす
ると、インキ5がチップホルダー3に流れ込み、ローラ
ー保持室3aがインキ5で満たされる。筆記時は、筆記
軸(図示せず)を手で持ち、まず紙面にローラー2を押
し当てると、ローラー2はチップホルダー3内で変位を
起こし座部3cに当接する。この状態でローラー2を回
転させながら移動すると、ローラー保持室3aのインキ
5がローラー表面2cより紙面に転写し、目的とする広
幅の線を描くことができる。
ラーは、ローラー2の外表面2aにTiN被膜6が形成
されているため、ローラー2がチップホルダー3内の座
部3c、あるいはチップホルダー3の先端部3bの内面
に当接しながら回転する際、摩擦による抵抗が小さいた
め常にローラーが円滑に回転し、筆跡または塗布面に濃
淡や液切れのないものを得ることができるものである。
ラーの効果を確認するため、被筆記面として硬度のある
コンクリート上で長距離の筆記性能を試してみたが、コ
ンクリート上でも常に潤滑性を維持し、問題なく太い線
を描くことができた。また、ローラー2のローラー表面
2cを観察したところ、摩耗あるいはキズ等による損傷
が全く生じていなかった。
ーラーの第2実施の形態を図4乃至図8について説明す
る。 第2実施の形態 図4は、本発明に係る筆記具または塗布具用ローラー
の、チップ部分の略断面図である。筆記具Bはチップ1
0と軸筒本体14を主たる部材として構成されている。
図4において、インキ15の液体を内蔵するとともに筒
状の解放部14aを備えた軸筒本体14は一体の筒体で
インキの蒸発を抑制する樹脂材で成形され、解放部14
aにチップ10が固着されている。チップ10は、チッ
プホルダー13と、中心に孔の開いたパイプ状の中空体
であるとともに両端部が中心方向へ向かってテーパー状
の受座11dを形成させた筆記用のローラー11と、ロ
ーラー11の受座11dに当接させた筆記用のボール1
2と、ローラー11及びボール12をチップホルダー1
3の先端部13bの内面に弾発させるスプリング18と
で構成され、チップ10の先端に一部が外方に突出し、
且つローラー11及びボール12が回転自在に抱持され
ている。尚、上記スプリング18については、内蔵する
インキ15の種類により省略してもよい。それから、図
5に示すようにローラー11の両端縁である稜線11e
は、シャープエッジが形成され、ローラー11の受座1
1dにボール12を当接した時、ボール12の面とロー
ラー11の稜線11eは密着する。図6は、ローラー1
1の両端にボール12が当接し保持され、チップ10の
先端にこれらが回転自在に抱持された状態を示すもので
あり、チップ10を真上から見た説明図である。
からなり、ローラー11は、ステンレス鋼のパイプ材を
使用し、寸法が外径0.95mm、内径0.6mmで長
さ3mmの中空状のもので作られている。尚、ローラー
11はステンレス鋼で作られているが、材質としてステ
ンレス鋼の他に、軸受鋼または炭素鋼、あるいは洋白、
真鍮、アルミ合金等の金属材を使用してもよく、また金
属以外の他の材質として、インキによる腐食されない樹
脂等を使用し形成させてもよい。
り、素材11bの外表面11aにはTiN被膜16が形
成されている。尚、ローラー11の外表面11aを、耐
摩耗性及び耐腐食性のある表面に形成させる場合は、上
記に上述した以外に、メッキ処理を施し、外表面をN
i、Crあるいはこれらを含む合金層で形成させること
もできるし、またイオン窒化処理を施し、外表面をFe
2−3NまたはFe4Nを基にした化合層で形成させる
こともできる。
の表面には、フッ素系樹脂の被膜17が形成されている
(図8に示す)。このフッ素系樹脂の被膜17により、
ローラー11とボール12とが擦られる際、受座11d
とボール12との接触する部分の潤滑性をよくし、且つ
受座11dの摩耗を少なくさせることができる。尚、こ
の受座11dの表面には、メッキ層(図示せず)を形成
させてもよい。
る。ローラー11の素材は、ステンレス鋼を引き抜き加
工または押し出し加工により製作された寸法が外径0.
95mm、内径0.6mmで長さ600mmのパイプ材
を使用した。ステンレスパイプ材は、小物でも比較的に
寸法精度の高いものを安価に得られ、防錆にも優れると
いう利点がある。尚、後加工として、ローラー11の外
表面11aの面粗度を極力細かくするため、予めローラ
ー11の素材11bを化学研磨、ラッピング、またはバ
フ掛け等の加工を施しても良い。
を切削加工するのが普通であるが、ローラー11の寸法
が小さく、殊にステンレス鋼のようなものの場合は、加
工が困難で工具が折損し易く、大量生産には適さなかっ
た。このことから大量生産に適し、製作費を安くするこ
とができ製品を廉価に供給することができるものとし
て、手軽に購入可能なパイプ材を使用することにいたっ
た。尚、材質としてステンレス鋼の他に、軸受鋼または
炭素鋼、あるいは洋白、真鍮、アルミ合金等の金属材を
使用してもよく、また金属材に拘らず樹脂材等を使用し
てもよい。
法でTiN被膜16を3μm形成させる。この後、パイ
プ材を所定の長さ3mmに切断するが、切断する際、パ
イプ材の表面に形成されたTiN被膜16が補強材とな
り、パイプ材のカエリ及びバリ等の発生を極力少なくさ
せることができる。それから、切断された全長3mmの
ローラー11の両端のボール12と当接する受座11d
を切削加工する。この時、加工上においてパイプ材の利
点として、工作機械等にローラー11を取り付ける際、
簡単に軸方向の芯合わせを行うことができ、また素材が
中空であるため受座11dを切削する場合でも難加工で
ある中心部の切削をしないですむため、短時間で加工す
ることができ、加工面についても綺麗に仕上げることが
できる。尚、前工程でローラー11にTiN被膜16が
形成されていると、後加工におけるハンドリング時、あ
るいは組立工程時にローラーの外表面11aにキズ等の
損傷を防ぐ効果がある。
座11dの表面に、ボール12と当接する部分の不潤滑
及び摩耗を少なくするために、フッ素系樹脂の被膜17
を3μmを形成する。フッ素系樹脂の被膜17を形成す
る他にメッキ層を表面に形成させてもよい。最後に、ロ
ーラー表面11cを鏡面仕上げにさせるため、ダイヤモ
ンドパウダーで琢磨させて仕上げる。尚、ローラー表面
11cを鏡面仕上げにさせずに、インキ15との親和性
を良好にするため、ローラー表面11cをローラー11
の回転を妨げない範囲内で梨地面にさせてもよい。
は塗布具用ローラーの基本的な作用について説明する。
上記の製作過程で仕上がったローラー11をチップホル
ダー13に組み込んだチップ10を、軸筒本体14に固
着してある筆記具Bでは、筆記の際にチップ10の先端
を下方にすると、インキ15がチップホルダー13に流
れ込み、ローラー保持室13aがインキ15で満たされ
る。筆記時は、筆記軸(図示せず)を手で持ち、まず紙
面にローラー11を押しつけると、ローラー11はスプ
リング18の弾性力に抗してチップホルダー13内で変
位を起こし座部13cに当接する。この状態でローラー
11を回転させながら移動すると、ローラー保持室13
aのインキ15がローラー表面11cより紙面に転写
し、目的とする太い線を描くことができる。また、紙面
に細い線を描く場合にはボール12を紙面に押し当て、
ボール12を回転させインキ15を紙面に転写させる。
非筆記時は、ローラー11またはボール12を紙面から
離すと、チップホルダー13内に設けてあるスプリング
18の弾性により、ローラー11及びボール12はチッ
プホルダー13の先端部13bの内面に接触し密着状態
になり、インキの乾燥やインキの洩れを防止する。
効果を確認するため、被筆記面として硬度のあるコンク
リート上で長距離の筆記性能を試してみたが、コンクリ
ート上でも常に潤滑性を維持し、問題なく太い線及び細
い線を描くことができた。また、ローラー2のローラー
表面2cを観察したところ、摩耗あるいはキズ等による
損傷が全く生じていなかった。
は、ローラー11の外表面11aにTiN被膜16が形
成されているため、ローラー11がチップホルダー13
内の座部13c、あるいはチップホルダー13の先端部
13bの内面に当接しながら回転する際、摩擦による抵
抗が小さいため常にローラー11が円滑に回転し、筆跡
または塗布面に濃淡や液切れのないものを得ることがで
きる。
方法から成るものであり、本発明にかかる筆記具または
塗布具用ローラーによれば、ローラーの外表面に耐摩耗
性及び耐腐食性のある被膜を形成させることにより、ロ
ーラーの材質に拘らずに外表面の摩耗を極力少なくで
き、且つインキ及び塗布液等による腐食を防ぐことがで
きる。即ちローラーの損傷を少なくし、長距離筆記時あ
るいは長塗布時においても潤滑性を維持し、常にローラ
ーが円滑に回転し、筆跡または塗布面に濃淡や液切れの
ない筆記具または塗布具用ローラーを提供できる。ま
た、その加工においても生産性の高いものであって、大
量生産に適したローラーを製造することができる。
の、チップ部分の略断面図である。
る。
の、ローラー部分の断面図である。
ーの、チップ部分の略断面図である。
略断面拡大図である。
ップホルダーに回転自在に抱持された状態を示すチップ
部分の上面説明図である。
ーの、ローラーの断面図である。
脂の被膜が形成された状態を示す斜視図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 インキまたは塗布液等の液体を内蔵する
とともに筒状の解放部を備えた軸筒本体と、該軸筒本体
の該解放部に固着されたチップと、該チップの内部に少
なくとも一部が外方に突出して回転自在に抱持されたロ
ーラーとを備え、且つ、該インキまたは該塗布液等の液
体を該ローラーに伝達して該ローラーの回転及び/また
は変位により、筆記または塗布する筆記具または塗布具
において、前記ローラーは、外表面が表面処理を施され
ていることを特徴とする筆記具または塗布具用ローラ
ー。 - 【請求項2】 インキまたは塗布液等の液体を内蔵する
とともに筒状の解放部を備えた軸筒本体と、該軸筒本体
の該解放部に固着されたチップと、該チップの内部に一
部が外方に突出して回転自在に抱持されたローラーと、
且つ、該ローラーの外側端部に当接し、一部が外方に突
出して回転自在に抱持されたボールとを備え、且つ、該
インキまたは該塗布液等の液体を該ローラー及び/また
は該ボールに伝達して該ローラー及び/または該ボール
の回転及び/または変位により、筆記または塗布する筆
記具または塗布具において、前記ローラーは、外表面が
表面処理を施されていることを特徴とする筆記具または
塗布具用ローラー。 - 【請求項3】 前記ローラーの外表面は、Ti、V、C
r金属の少なくとも一種以上の炭化物、窒化物またはこ
れらの固溶体よりなる被膜層を有することを特徴とする
請求項1または2記載の筆記具または塗布具用ローラ
ー。 - 【請求項4】 前記ローラーの外表面は、Ni、Crあ
るいはこれらの金属を含む合金層で形成されてなる請求
項1または2記載の筆記具または塗布具用ローラー。 - 【請求項5】 前記ローラーの外表面は、Fe2−3N
または、Fe4Nを基にした化合層で形成されてなる請
求項1または2記載の筆記具または塗布具用ローラー。 - 【請求項6】 前記ローラーは、パイプ状の中空体から
なり、且つ、前記ローラーの外側端部に前記ボールを当
接するため、前記ローラーの端部に、テーパー状の受座
を形成させたことを特徴とする請求項2記載の筆記具ま
たは塗布具用ローラー。 - 【請求項7】 前記ローラーの外表面と前記受座とが交
わってできる稜線は、シャープエッジを形成させたこと
を特徴とする請求項2または6記載の筆記具または塗布
具用ローラー。 - 【請求項8】 前記受座は、フッ素系樹脂の被膜または
メッキ層を表面に形成させたことを特徴とする請求項2
または6記載の筆記具または塗布具用ローラー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09338596A JP3794750B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 筆記具または塗布具用ローラー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09338596A JP3794750B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 筆記具または塗布具用ローラー |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09254580A true JPH09254580A (ja) | 1997-09-30 |
| JP3794750B2 JP3794750B2 (ja) | 2006-07-12 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005027683A1 (en) * | 2003-09-23 | 2005-03-31 | Antonio Silvio Sampaio Doria | Cylindrical applicator for dispensing cosmetic compositions |
| JP2007536136A (ja) * | 2004-05-03 | 2007-12-13 | ソシエテ ビック | 筆記用具 |
| KR101223038B1 (ko) * | 2010-09-17 | 2013-01-17 | (주)에스엔피월드 | 회전롤러 탄성지지부가 구비된 액상도포장치 |
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1996
- 1996-03-22 JP JP09338596A patent/JP3794750B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|---|---|---|
| WO2005027683A1 (en) * | 2003-09-23 | 2005-03-31 | Antonio Silvio Sampaio Doria | Cylindrical applicator for dispensing cosmetic compositions |
| JP2007536136A (ja) * | 2004-05-03 | 2007-12-13 | ソシエテ ビック | 筆記用具 |
| KR101223038B1 (ko) * | 2010-09-17 | 2013-01-17 | (주)에스엔피월드 | 회전롤러 탄성지지부가 구비된 액상도포장치 |
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| JP3794750B2 (ja) | 2006-07-12 |
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