JPH09255672A - 光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ金属塩の製造法 - Google Patents
光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ金属塩の製造法Info
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- JPH09255672A JPH09255672A JP9918696A JP9918696A JPH09255672A JP H09255672 A JPH09255672 A JP H09255672A JP 9918696 A JP9918696 A JP 9918696A JP 9918696 A JP9918696 A JP 9918696A JP H09255672 A JPH09255672 A JP H09255672A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸アルカリ金属塩の工業的製造法の開発を目的と
する。 【解決手段】 式(1): 【化1】 で表される(±)−3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸アルカリ金属塩に光学活性な有機アミンの存在
下、式: 【化2】R−COOHまたはR’−SO2OH で示される有機酸を作用させて、一般式(2): 【化3】 で表される光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸塩とした後、これを塩基により処理することに
より、一般式(3): 【化4】 で示される光学活性アルカリ金属塩を得ることを特徴と
する製造法を提供する。
シッド酸アルカリ金属塩の工業的製造法の開発を目的と
する。 【解決手段】 式(1): 【化1】 で表される(±)−3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸アルカリ金属塩に光学活性な有機アミンの存在
下、式: 【化2】R−COOHまたはR’−SO2OH で示される有機酸を作用させて、一般式(2): 【化3】 で表される光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸塩とした後、これを塩基により処理することに
より、一般式(3): 【化4】 で示される光学活性アルカリ金属塩を得ることを特徴と
する製造法を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジルチアゼム(Diltia
zem)に代表される血管拡張作用を有する(+)−シス
型1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の有用な合成中間体
である光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリシッ
ド酸アルカリ金属塩の製造法に関する。
zem)に代表される血管拡張作用を有する(+)−シス
型1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の有用な合成中間体
である光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリシッ
ド酸アルカリ金属塩の製造法に関する。
【0002】
【従来技術】(+)−シス型の1,5−ベンゾチアゼピ
ン誘導体であるジルチアゼム(4)の一般的な製造法と
しては、例えば下記の反応式:
ン誘導体であるジルチアゼム(4)の一般的な製造法と
しては、例えば下記の反応式:
【化8】 が知られている(薬学雑誌、1988年、716頁)。
ここでは、 o−ニトロチオフェノール(5)と、
(−)−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸メ
チルエステル(6)との付加反応を行い、得られたスレ
オ型中間体のニトロ基を還元後加水分解し、環化、N−
アルキル化、アセチル化に付している。化合物(4)の
ような、分子内に2つの不斉炭素を有する化合物は、理
論上4種類の光学異性体が存在するが、化合物(4)の
場合、(+)−シス体のみが強力な薬効を有することが
明らかにされている。従って、所望の(+)−シス型
1,5−ベンゾチアゼピン誘導体(4)を効率よく製造
するために、光学活性体(6)を出発原料としている
(前掲)。
ここでは、 o−ニトロチオフェノール(5)と、
(−)−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸メ
チルエステル(6)との付加反応を行い、得られたスレ
オ型中間体のニトロ基を還元後加水分解し、環化、N−
アルキル化、アセチル化に付している。化合物(4)の
ような、分子内に2つの不斉炭素を有する化合物は、理
論上4種類の光学異性体が存在するが、化合物(4)の
場合、(+)−シス体のみが強力な薬効を有することが
明らかにされている。従って、所望の(+)−シス型
1,5−ベンゾチアゼピン誘導体(4)を効率よく製造
するために、光学活性体(6)を出発原料としている
(前掲)。
【0003】このように、光学活性化合物(6)の効率
よい製造法の開発は、(+)−シス型1,5−ベンゾチ
アゼピン誘導体のより効率的な製造法につながることが
期待される。既に化合物(6)の製造法としては、生化
学反応を利用する酵素法と化学合成法が知られており、
化学法合成ではさらに光学分割を経る方法と不斉合成法
の2つの方法が報告されている。光学分割を経て光学活
性化合物(6)を得る方法としては、ラセミ体の3−
(p−メトキシフェニル)グリシッド酸に光学活性アミ
ンを作用させて光学分割した後(収率44%)、エステ
ル化する方法が既知である(特開昭60−13775、
特開昭60−13776)。また、ラセミ体の3−(p
−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ金属塩に光
学活性な有機アミン類の鉱酸塩を反応させることにより
光学分割し(収率71%)、その後エステル化するか、
ラセミ体の3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸
アルカリ金属塩に光学活性な有機アミンを加えた後、塩
酸を滴下することにより光学分割し(収率80%)、そ
の後エステル化する方法も既知である(特公平4−61
867および特開平2−17168)。
よい製造法の開発は、(+)−シス型1,5−ベンゾチ
アゼピン誘導体のより効率的な製造法につながることが
期待される。既に化合物(6)の製造法としては、生化
学反応を利用する酵素法と化学合成法が知られており、
化学法合成ではさらに光学分割を経る方法と不斉合成法
の2つの方法が報告されている。光学分割を経て光学活
性化合物(6)を得る方法としては、ラセミ体の3−
(p−メトキシフェニル)グリシッド酸に光学活性アミ
ンを作用させて光学分割した後(収率44%)、エステ
ル化する方法が既知である(特開昭60−13775、
特開昭60−13776)。また、ラセミ体の3−(p
−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ金属塩に光
学活性な有機アミン類の鉱酸塩を反応させることにより
光学分割し(収率71%)、その後エステル化するか、
ラセミ体の3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸
アルカリ金属塩に光学活性な有機アミンを加えた後、塩
酸を滴下することにより光学分割し(収率80%)、そ
の後エステル化する方法も既知である(特公平4−61
867および特開平2−17168)。
【0004】しかしながら、この光学分割を経る方法に
は以下のような問題点が存在する。すなわち、特開昭6
0−13775記載の方法では一般に不安定であること
が知られている3−(p−メトキシフェニル)グリシッ
ド酸を単離していることから収率が著しく低下している
ので、工業化には不適当である。また特公平4−618
67記載の方法では、アミンの鉱酸塩を調製しなければ
ならず、さらに分割の際に生じる無機塩を濾去した後に
結晶化しなくてはならないなど操作が煩雑である。一
方、特開平2−17168記載の最後に塩酸を滴下する
方法では、特に工業的手法として大量の反応を行う場
合、強酸性条件での分解産物の生成を抑制するため、大
量の希釈した酸を長時間かけて加える必要がありこれも
工業化には不適である。
は以下のような問題点が存在する。すなわち、特開昭6
0−13775記載の方法では一般に不安定であること
が知られている3−(p−メトキシフェニル)グリシッ
ド酸を単離していることから収率が著しく低下している
ので、工業化には不適当である。また特公平4−618
67記載の方法では、アミンの鉱酸塩を調製しなければ
ならず、さらに分割の際に生じる無機塩を濾去した後に
結晶化しなくてはならないなど操作が煩雑である。一
方、特開平2−17168記載の最後に塩酸を滴下する
方法では、特に工業的手法として大量の反応を行う場
合、強酸性条件での分解産物の生成を抑制するため、大
量の希釈した酸を長時間かけて加える必要がありこれも
工業化には不適である。
【0005】他方、不斉合成を経る方法では、光学活性
リチウムアミド化合物とアルキルリチウム存在下でのハ
ロゲノ酢酸エステルとベンズアルデヒドとのカップリン
グ反応を経る方法(特開平1−226881)、および
2−ハロゲノ−3−オキソ−3−フェニルプロピオン酸
誘導体の不斉還元を経る方法(特開平3−19086
5)が既知である。しかしこれらの不斉合成を経る方法
では、収率および光学収率や、不斉源が無駄になるとい
うコスト的な問題があり、工業化には不適当である。
リチウムアミド化合物とアルキルリチウム存在下でのハ
ロゲノ酢酸エステルとベンズアルデヒドとのカップリン
グ反応を経る方法(特開平1−226881)、および
2−ハロゲノ−3−オキソ−3−フェニルプロピオン酸
誘導体の不斉還元を経る方法(特開平3−19086
5)が既知である。しかしこれらの不斉合成を経る方法
では、収率および光学収率や、不斉源が無駄になるとい
うコスト的な問題があり、工業化には不適当である。
【0006】また酵素法では、エステラーゼを用いた方
法(特開平4−228070)が既知である。しかし、
この方法も特別な装置を使用しなくてはならないこと
や、後処理が困難である等の問題点が存在する。このよ
うに従来法はいずれも、光学活性化合物(6)の工業生
産には多くの問題を有している。しかしながら、最も工
業化に適した光学活性化合物(6)の製造法としては、
一般式(3):
法(特開平4−228070)が既知である。しかし、
この方法も特別な装置を使用しなくてはならないこと
や、後処理が困難である等の問題点が存在する。このよ
うに従来法はいずれも、光学活性化合物(6)の工業生
産には多くの問題を有している。しかしながら、最も工
業化に適した光学活性化合物(6)の製造法としては、
一般式(3):
【化9】 (式中、M2はアルカリ金属を示し、*は上記と同意義)
で表される光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸アルカリ金属塩をエステル化することによる、
化学合成法であると考えられる。
で表される光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸アルカリ金属塩をエステル化することによる、
化学合成法であると考えられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、式(3)で
示される(−)−3−(p−メトキシフェニル)グリシ
ッド酸アルカリ金属塩の効率的で安全な製造法を目的と
して鋭意研究を重ねた結果、式(1)で示されるアルカ
リ金属塩に光学活性な有機アミンを加えた後、有機酸を
加えることにより式(2)で示される化合物とし、さら
に塩基で処理することにより式(3)で示されるアルカ
リ金属塩へと導くことで該目的が達成されることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
示される(−)−3−(p−メトキシフェニル)グリシ
ッド酸アルカリ金属塩の効率的で安全な製造法を目的と
して鋭意研究を重ねた結果、式(1)で示されるアルカ
リ金属塩に光学活性な有機アミンを加えた後、有機酸を
加えることにより式(2)で示される化合物とし、さら
に塩基で処理することにより式(3)で示されるアルカ
リ金属塩へと導くことで該目的が達成されることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は式(1):
【化10】 (式中、M1はアルカリ金属を示す)で表される(±)
−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ
金属塩に光学活性な有機アミンの存在下、式:
−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ
金属塩に光学活性な有機アミンの存在下、式:
【化11】R−COOHまたはR’−SO2OH (式中、Rは水素、置換されていてもよいアルキル、ま
たは置換されていてもよいフェニルを示し、R’は置換
されていてもよいアルキルまたは置換されていてもよい
フェニルを示す)で示される有機酸を作用させて、一般
式(2):
たは置換されていてもよいフェニルを示し、R’は置換
されていてもよいアルキルまたは置換されていてもよい
フェニルを示す)で示される有機酸を作用させて、一般
式(2):
【化12】 (式中、A+は光学活性な有機アミンの共役酸を示し、*
は上記と同意義)で表される光学活性3−(p−メトキ
シフェニル)グリシッド酸塩とした後、これを塩基によ
り処理することにより、一般式(3):
は上記と同意義)で表される光学活性3−(p−メトキ
シフェニル)グリシッド酸塩とした後、これを塩基によ
り処理することにより、一般式(3):
【化13】 (式中、M2はアルカリ金属を示し、*は上記と同意義)
で示される光学活性アルカリ金属塩を得ることを特徴と
する製造法を提供するものである。
で示される光学活性アルカリ金属塩を得ることを特徴と
する製造法を提供するものである。
【0009】本明細書中、「ハロゲン」とはフッ素、塩
素、臭素またはヨウ素を意味する。「アルカリ金属」と
はリチウム、ナトリウム、カリウムを意味する。「アル
キル」とは直鎖状または分枝状のC1〜C6アルキル、例
えば、メチル、エチル、n■プロピル、イソプロピル、n
■ブチル、イソブチル、sec■ブチル、およびtert■ブ
チ ルを意味するが、特にC1〜C3アルキルが好まし
い。「置換されていてもよいアルキル」とは、置換基を
有していてもよい炭素数1以上の分枝状アルキルであっ
て、置換基としてはハロゲン、アルキル、アルコキシ、
ヒドロキシ、カルボキシなどを、1またはそれ以上有し
ていてもよい。置換されていてもよいアルキルの例とし
て、トリクロロメチル、(2−カルボキシ−3−ヒドロ
キシ)エチルを挙げることができる。「置換されていて
もよいフェニル」における置換基としては、ハロゲン、
アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ等が例示され、1ま
たはそれ以上の置換基を有していてもよい。置換された
フェニルの例として、トルエン、キシレン等を挙げるこ
とができる。「アルコキシ」とは、アルキル部分が直鎖
状または分枝状のC1〜C6アルキルオキシを意味し、例
えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、およびtert−ブトキシ等を挙げることができ
る。本発明法に用いる式: R−COOHで示される化
合物の具体例として、ギ酸、酢酸、シュウ酸、トリクロ
ロ酢酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸等が挙げられる
が、これらに限定されない。また、式:R’−SO2O
Hで示される化合物の具体例として、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられるが、これら
に限定されない。しかし、本発明法には、特に酢酸また
はメタンスルホン酸が好ましい。
素、臭素またはヨウ素を意味する。「アルカリ金属」と
はリチウム、ナトリウム、カリウムを意味する。「アル
キル」とは直鎖状または分枝状のC1〜C6アルキル、例
えば、メチル、エチル、n■プロピル、イソプロピル、n
■ブチル、イソブチル、sec■ブチル、およびtert■ブ
チ ルを意味するが、特にC1〜C3アルキルが好まし
い。「置換されていてもよいアルキル」とは、置換基を
有していてもよい炭素数1以上の分枝状アルキルであっ
て、置換基としてはハロゲン、アルキル、アルコキシ、
ヒドロキシ、カルボキシなどを、1またはそれ以上有し
ていてもよい。置換されていてもよいアルキルの例とし
て、トリクロロメチル、(2−カルボキシ−3−ヒドロ
キシ)エチルを挙げることができる。「置換されていて
もよいフェニル」における置換基としては、ハロゲン、
アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ等が例示され、1ま
たはそれ以上の置換基を有していてもよい。置換された
フェニルの例として、トルエン、キシレン等を挙げるこ
とができる。「アルコキシ」とは、アルキル部分が直鎖
状または分枝状のC1〜C6アルキルオキシを意味し、例
えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、およびtert−ブトキシ等を挙げることができ
る。本発明法に用いる式: R−COOHで示される化
合物の具体例として、ギ酸、酢酸、シュウ酸、トリクロ
ロ酢酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸等が挙げられる
が、これらに限定されない。また、式:R’−SO2O
Hで示される化合物の具体例として、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられるが、これら
に限定されない。しかし、本発明法には、特に酢酸また
はメタンスルホン酸が好ましい。
【0010】本発明法の出発物質であるラセミ体のアル
カリ金属塩(1)は既知であり、例えば特開平4−79
346に記載の方法で製造することができる。該ラセミ
体アルカリ金属塩の光学分割は、該アルカリ金属塩1重
量部を、約0〜50℃、好ましくは室温にて、2〜14
容量部、好ましくは7容量部の水に懸濁し、3分〜60
分、好ましくは15分間撹拌した後冷却し、約0〜25
℃、好ましくは0〜5℃にて、1〜7容量部、好ましく
は3.5容量部のテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メトキシエタン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン等
のハロゲン系溶媒、あるいは酢酸エチル、トルエン、ア
セトニトリル等の有機溶媒、好ましくは酢酸エチル溶媒
を加え、さらに、光学活性有機アミン(約1.1当量)
を加えた後、約0〜25℃、好ましくは0〜5℃にて、
有機酸(約1.1当量)を1〜5時間好ましくは、2時
間反応させることにより行う。次いで、生じた結晶を濾
取することにより、高純度の光学活性な塩(2)を得る
ことができる。次いで、得られた塩(2)1当量を約−
20〜30℃、好ましくは−5℃にて、メタノール、エ
タノール等のアルコール系溶媒に溶解し、ナトリウムメ
トキシド、カリウムエトキシド等のアルカリ金属のアル
コキシ体、または水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どのアルカリ金属のヒドロキシ体を1〜5当量、好まし
くは3当量加え、約−20〜50℃、好ましくは−5〜
30℃にて、1〜3時間、好ましくは1.5時間反応さ
せ、生じた結晶を濾取することにより高純度の光学活性
なアルカリ金属塩(3)を得ることができる。
カリ金属塩(1)は既知であり、例えば特開平4−79
346に記載の方法で製造することができる。該ラセミ
体アルカリ金属塩の光学分割は、該アルカリ金属塩1重
量部を、約0〜50℃、好ましくは室温にて、2〜14
容量部、好ましくは7容量部の水に懸濁し、3分〜60
分、好ましくは15分間撹拌した後冷却し、約0〜25
℃、好ましくは0〜5℃にて、1〜7容量部、好ましく
は3.5容量部のテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メトキシエタン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン等
のハロゲン系溶媒、あるいは酢酸エチル、トルエン、ア
セトニトリル等の有機溶媒、好ましくは酢酸エチル溶媒
を加え、さらに、光学活性有機アミン(約1.1当量)
を加えた後、約0〜25℃、好ましくは0〜5℃にて、
有機酸(約1.1当量)を1〜5時間好ましくは、2時
間反応させることにより行う。次いで、生じた結晶を濾
取することにより、高純度の光学活性な塩(2)を得る
ことができる。次いで、得られた塩(2)1当量を約−
20〜30℃、好ましくは−5℃にて、メタノール、エ
タノール等のアルコール系溶媒に溶解し、ナトリウムメ
トキシド、カリウムエトキシド等のアルカリ金属のアル
コキシ体、または水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どのアルカリ金属のヒドロキシ体を1〜5当量、好まし
くは3当量加え、約−20〜50℃、好ましくは−5〜
30℃にて、1〜3時間、好ましくは1.5時間反応さ
せ、生じた結晶を濾取することにより高純度の光学活性
なアルカリ金属塩(3)を得ることができる。
【0011】このように本発明法によれば、ラセミ体の
アルカリ金属塩(1)を出発原料に用いて、効率よく光
学活性なアルカリ金属塩(3)を得ることができる。上
記から明らかなように、本発明法によれば、1工程で光
学分割を行うことができ、さらに酸として有機酸を使用
することから、反応系中の急激なpHの上昇を防ぐこと
ができる上、常にpH7付近で反応が行われるため酸を
希釈する必要がなく、少量の酸を一時に加えることがで
きるという、工業的に顕著な利点を有する。次いで、本
発明法で得られた光学活性なアルカリ金属塩(3)を例
えば、特願平06−262242の記載に従い、ピバロ
イルクロライドを用いて酸無水物とした後、アルコール
で処理することによりエステル化し、上記反応式におい
て式(6)で表されるニトロチオフェノールと反応さ
せ、最終的に閉環する事により、医薬品であるジルチア
ゼム(4)を得ることができる。
アルカリ金属塩(1)を出発原料に用いて、効率よく光
学活性なアルカリ金属塩(3)を得ることができる。上
記から明らかなように、本発明法によれば、1工程で光
学分割を行うことができ、さらに酸として有機酸を使用
することから、反応系中の急激なpHの上昇を防ぐこと
ができる上、常にpH7付近で反応が行われるため酸を
希釈する必要がなく、少量の酸を一時に加えることがで
きるという、工業的に顕著な利点を有する。次いで、本
発明法で得られた光学活性なアルカリ金属塩(3)を例
えば、特願平06−262242の記載に従い、ピバロ
イルクロライドを用いて酸無水物とした後、アルコール
で処理することによりエステル化し、上記反応式におい
て式(6)で表されるニトロチオフェノールと反応さ
せ、最終的に閉環する事により、医薬品であるジルチア
ゼム(4)を得ることができる。
【0012】以下の実施例により本発明法を具体的に説
明する。
明する。
【実施例】実施例1 (−)−(2R,3S)−3−(p−メトキシフェニ
ル)グリシッド酸アミン塩の合成。 (±)−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸カ
リウム塩17.4g(0.075mole)を水125
mlに懸濁し15分間室温にて撹拌した後、容器を氷水
にて冷却し、0〜5℃で酢酸エチル61mlを加えた。
さらに(−)−(S)−α−メチルベンジルアミン9.
6g(0.0788mole,1.05当量)を加えた
後、0〜5℃で酢酸4.93g(0.0825mol
e,1.10当量)を2分間かけて滴下した。2時間後
(この間のpHを測定したとところ、滴下開始時間より
4分後までのpHは10.26〜6.50、1時間後の
pHは6.75、2時間後のpHは6.73となってお
り、ほぼ中性条件で反応が進行していることがわかっ
た。)析出した結晶を濾取し光学活性なアミン塩9.6
9g(0.062mole)を得た(収率82%)。 mp.128〜129℃; [α]D 24−109.8゜(c=1.0,メタノール)1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):1.4
6(3H,d,J=4.5Hz),3.16(1H,
d,J=1.0Hz),3.70(1H,d,J=1.
0Hz),3.74(3H,s),4.29(1H,
q,J=4.5Hz),6.90(2H,d,J=6.
0Hz),7.20(2H,d,J=6.0Hz),
7.32〜7.41(3H,m),7.48(2H,
d,J=5.0Hz)実施例2 (−)−(2R,3S)−3−(p−メトキシフェニ
ル)グリシッド酸アミン塩の合成。 (±)−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸カ
リウム塩3.48g(0.015mole)を水15m
lに懸濁し15分間室温にて撹拌した後、容器を氷水に
て冷却し、0〜5℃で酢酸エチル15mlを加えた。さ
らに(−)−(S)−α−メチルベンジルアミン1.9
2g(0.0158mole,1.05当量)を加えた
後、0〜5℃でメタンスルホン酸1.56g(0.01
62mole,1.08当量)を2分間かけて滴下し
た。1.5時間後析出した結晶を濾取し光学活性なアミ
ン塩1.94g(0.0062mole)を得た(収率
82%)。 mp.128〜129℃; [α]D 24−107.0゜(c=1.0,メタノール)1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):1.4
6(3H,d,J=4.5Hz),3.16(1H,
d,J=1.0Hz),3.70(1H,d,J=1.
0Hz),3.74(3H,s),4.29(1H,
q,J=4.5Hz),6.90(2H,d,J=6.
0Hz),7.20(2H,d,J=6.0Hz),
7.32〜7.41(3H,m),7.48(2H,
d,J=5.0Hz)実施例3 (−)−(2R,3S)−3−(p−メトキシフェニ
ル)グリシッド酸カリウム塩の合成。 水酸化カリウム95.9g(1.71mole)をメタ
ノール1.15Lに溶解して窒素雰囲気下撹拌し、容器
を浴温−20℃にて冷却して、(−)−3−(p−メト
キシフェニル)グリシッド酸塩159g(0.503m
ole)を加えた後、0〜−5℃で1時間撹拌した。析
出した結晶を濾取し光学活性なカリウム塩113g
(0.485mole)を得た(収率97%)。 mp.310℃以上; [α]D 24−159゜(c=1.0,メタノール)1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):2.9
7(1H,s),3.60(1H,s),3.74(3
H,s),6.88(2H,d,J=8.5Hz),
7.16(2H,d,J=8.5Hz)
ル)グリシッド酸アミン塩の合成。 (±)−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸カ
リウム塩17.4g(0.075mole)を水125
mlに懸濁し15分間室温にて撹拌した後、容器を氷水
にて冷却し、0〜5℃で酢酸エチル61mlを加えた。
さらに(−)−(S)−α−メチルベンジルアミン9.
6g(0.0788mole,1.05当量)を加えた
後、0〜5℃で酢酸4.93g(0.0825mol
e,1.10当量)を2分間かけて滴下した。2時間後
(この間のpHを測定したとところ、滴下開始時間より
4分後までのpHは10.26〜6.50、1時間後の
pHは6.75、2時間後のpHは6.73となってお
り、ほぼ中性条件で反応が進行していることがわかっ
た。)析出した結晶を濾取し光学活性なアミン塩9.6
9g(0.062mole)を得た(収率82%)。 mp.128〜129℃; [α]D 24−109.8゜(c=1.0,メタノール)1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):1.4
6(3H,d,J=4.5Hz),3.16(1H,
d,J=1.0Hz),3.70(1H,d,J=1.
0Hz),3.74(3H,s),4.29(1H,
q,J=4.5Hz),6.90(2H,d,J=6.
0Hz),7.20(2H,d,J=6.0Hz),
7.32〜7.41(3H,m),7.48(2H,
d,J=5.0Hz)実施例2 (−)−(2R,3S)−3−(p−メトキシフェニ
ル)グリシッド酸アミン塩の合成。 (±)−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸カ
リウム塩3.48g(0.015mole)を水15m
lに懸濁し15分間室温にて撹拌した後、容器を氷水に
て冷却し、0〜5℃で酢酸エチル15mlを加えた。さ
らに(−)−(S)−α−メチルベンジルアミン1.9
2g(0.0158mole,1.05当量)を加えた
後、0〜5℃でメタンスルホン酸1.56g(0.01
62mole,1.08当量)を2分間かけて滴下し
た。1.5時間後析出した結晶を濾取し光学活性なアミ
ン塩1.94g(0.0062mole)を得た(収率
82%)。 mp.128〜129℃; [α]D 24−107.0゜(c=1.0,メタノール)1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):1.4
6(3H,d,J=4.5Hz),3.16(1H,
d,J=1.0Hz),3.70(1H,d,J=1.
0Hz),3.74(3H,s),4.29(1H,
q,J=4.5Hz),6.90(2H,d,J=6.
0Hz),7.20(2H,d,J=6.0Hz),
7.32〜7.41(3H,m),7.48(2H,
d,J=5.0Hz)実施例3 (−)−(2R,3S)−3−(p−メトキシフェニ
ル)グリシッド酸カリウム塩の合成。 水酸化カリウム95.9g(1.71mole)をメタ
ノール1.15Lに溶解して窒素雰囲気下撹拌し、容器
を浴温−20℃にて冷却して、(−)−3−(p−メト
キシフェニル)グリシッド酸塩159g(0.503m
ole)を加えた後、0〜−5℃で1時間撹拌した。析
出した結晶を濾取し光学活性なカリウム塩113g
(0.485mole)を得た(収率97%)。 mp.310℃以上; [α]D 24−159゜(c=1.0,メタノール)1 H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):2.9
7(1H,s),3.60(1H,s),3.74(3
H,s),6.88(2H,d,J=8.5Hz),
7.16(2H,d,J=8.5Hz)
【0013】
【発明の効果】本発明法は、収率よく高純度の光学活性
な化合物(3)を製造することができ、ジルチアゼム等
の医薬品の製造、開発に貢献しうる。
な化合物(3)を製造することができ、ジルチアゼム等
の医薬品の製造、開発に貢献しうる。
Claims (17)
- 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、M1はアルカリ金属を示す)で表される(±)
−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ
金属塩に光学活性な有機アミンの存在下、式: 【化2】R−COOHまたはR’−SO2OH (式中、Rは水素、置換されていてもよいアルキル、ま
たは置換されていてもよいフェニルを示し、R’は置換
されていてもよいアルキルまたは置換されていてもよい
フェニルを示す)で示される有機酸を作用させて、一般
式(2): 【化3】 (式中、A+は光学活性な有機アミンの共役酸を示し、*
は不斉炭素を示す)で表される光学活性3−(p−メト
キシフェニル)グリシッド酸塩となし、これを塩基によ
り処理することを特徴とする、一般式(3): 【化4】 (式中、M2はアルカリ金属を示し、*は上記と同意義)
で表される光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリ
シッド酸アルカリ金属塩の製造法。 - 【請求項2】 該有機酸が脂肪族カルボン酸である請求
項1記載の製造法。 - 【請求項3】 該有機酸が芳香族カルボン酸である請求
項1記載の製造法。 - 【請求項4】 該有機酸が脂肪族スルホン酸である請求
項1記載の製造法。 - 【請求項5】 該有機酸が芳香族スルホン酸である請求
項1記載の製造法。 - 【請求項6】 該有機酸が酢酸、ギ酸、安息香酸、メタ
ンスルホン酸、またはp−トルエンスルホン酸である請
求項1から5記載の製造法。 - 【請求項7】 該光学活性な有機アミンが光学活性なα
−メチルベンジルアミン、1−(1−ナフチル)エチル
アミン、ノルエフェドリン、またはエフェドリンである
請求項1から6記載の製造法。 - 【請求項8】 該光学活性な有機アミンが(−)−
(S)−α−メチルベンジルアミンまたは(+)−
(R)−α−メチルベンジルアミンである請求項1から
6記載の製造法。 - 【請求項9】 塩基がアルカリ金属のアルコキシ体また
はヒドロキシ体である請求項1記載の製造法。 - 【請求項10】 一般式(1): 【化5】 (式中、M1はアルカリ金属を示す)で表される(±)
−3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ
金属塩に光学活性な有機アミンの存在下、式: 【化6】R−COOHまたはR’−SO2OH (式中、Rは水素、置換されていてもよいアルキル、ま
たは置換されていてもよいフェニルを示し、R’は置換
されていてもよいアルキルまたは置換されていてもよい
フェニルを示す)で示される有機酸を作用させることを
特徴とする、一般式(2): 【化7】 (式中、A+は光学活性な有機アミンの共役酸を示し、*
は上記と同意義)で表される光学活性3−(p−メトキ
シフェニル)グリシッド酸塩の製造法。 - 【請求項11】 該有機酸が脂肪族カルボン酸である請
求項10記載の製造法。 - 【請求項12】 該有機酸が芳香族カルボン酸である請
求項10記載の製造法。 - 【請求項13】 該有機酸が脂肪族スルホン酸である請
求項10記載の製造法。 - 【請求項14】 該有機酸が芳香族スルホン酸である請
求項10記載の製造法。 - 【請求項15】 該有機酸が酢酸、ギ酸、安息香酸、メ
タンスルホン酸、またはp−トルエンスルホン酸である
請求項10から14記載の製造法。 - 【請求項16】 該光学活性な有機アミンが光学活性な
α−メチルベンジルアミン、1−(1−ナフチル)エチ
ルアミン、ノルエフェドリン、またはエフェドリンであ
る請求項10から15記載の製造法。 - 【請求項17】 該光学活性な有機アミンが(−)−
(S)−α−メチルベンジルアミンまたは(+)−
(R)−α−メチルベンジルアミンである請求項10か
ら15記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9918696A JPH09255672A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ金属塩の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9918696A JPH09255672A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ金属塩の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09255672A true JPH09255672A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=14240625
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9918696A Pending JPH09255672A (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 光学活性3−(p−メトキシフェニル)グリシッド酸アルカリ金属塩の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09255672A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111100093A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-05 | 厦门本素药业有限公司 | 一种Cytoxazone及其中间体的制备方法 |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP9918696A patent/JPH09255672A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111100093A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-05 | 厦门本素药业有限公司 | 一种Cytoxazone及其中间体的制备方法 |
| CN111100093B (zh) * | 2019-12-31 | 2022-07-19 | 厦门本素药业有限公司 | 一种Cytoxazone及其中间体的制备方法 |
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