JPH09256104A - 融雪電線及びその製造方法 - Google Patents
融雪電線及びその製造方法Info
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- JPH09256104A JPH09256104A JP9004507A JP450797A JPH09256104A JP H09256104 A JPH09256104 A JP H09256104A JP 9004507 A JP9004507 A JP 9004507A JP 450797 A JP450797 A JP 450797A JP H09256104 A JPH09256104 A JP H09256104A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低磁界下での発熱量が十分高く、磁性線の巻
付量を従来の半分以下にでき、且つ電食等を生じない融
雪電線の提供を目的とする。 【解決手段】 架空電線5の外周に磁性線6が螺旋状に
巻付けられた融雪電線において、前記磁性線6が、 0.2
wt%以下のMn、 0.2wt%以下のSi、 0.2wt%以下の
Alのうち少なくとも1種を0.05〜0.2 wt%含有し、C
が0.01wt%以下、Oが0.01wt%以下、Pが0.01wt%以
下、Sが0.01wt%以下、Nが 0.005wt%以下であり、残
部が鉄と不可避的不純物とからなり、表面に10〜 120μ
mのAl、Al合金、Zn、又はZn合金が被覆されて
いる融雪電線。
付量を従来の半分以下にでき、且つ電食等を生じない融
雪電線の提供を目的とする。 【解決手段】 架空電線5の外周に磁性線6が螺旋状に
巻付けられた融雪電線において、前記磁性線6が、 0.2
wt%以下のMn、 0.2wt%以下のSi、 0.2wt%以下の
Alのうち少なくとも1種を0.05〜0.2 wt%含有し、C
が0.01wt%以下、Oが0.01wt%以下、Pが0.01wt%以
下、Sが0.01wt%以下、Nが 0.005wt%以下であり、残
部が鉄と不可避的不純物とからなり、表面に10〜 120μ
mのAl、Al合金、Zn、又はZn合金が被覆されて
いる融雪電線。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流が送電される
架空電線周囲に発生する交番磁界により、前記架空電線
に巻付けた磁性線を発熱させて架空電線上の着雪等を溶
かす融雪電線に関し、低潮流時の磁性線の発熱量が大
で、その巻付量を少なくでき、送電量が多いときは過度
に発熱せず、又電食を起こさない融雪電線に係る。
架空電線周囲に発生する交番磁界により、前記架空電線
に巻付けた磁性線を発熱させて架空電線上の着雪等を溶
かす融雪電線に関し、低潮流時の磁性線の発熱量が大
で、その巻付量を少なくでき、送電量が多いときは過度
に発熱せず、又電食を起こさない融雪電線に係る。
【0002】
【従来の技術】架空電線の外周に磁性線を螺旋状に巻付
けた融雪電線は、架空電線周囲に発生する交番磁界によ
り前記磁性線に渦電流や履歴損失を生じさせ、そのとき
の発熱により着雪や着氷を融かすようにした電線であ
る。この融雪電線の欠点は、冬季において、低潮流線路
や夜間から朝にかけての低潮流時等では、送電量が少な
い為、磁性線が十分に発熱しない。又送電量の多い昼間
は磁性線が発熱するのみならず、該磁性線からの熱伝導
により架空電線自体も高温になる為、送電線へ悪影響を
及ぼしてしまう。
けた融雪電線は、架空電線周囲に発生する交番磁界によ
り前記磁性線に渦電流や履歴損失を生じさせ、そのとき
の発熱により着雪や着氷を融かすようにした電線であ
る。この融雪電線の欠点は、冬季において、低潮流線路
や夜間から朝にかけての低潮流時等では、送電量が少な
い為、磁性線が十分に発熱しない。又送電量の多い昼間
は磁性線が発熱するのみならず、該磁性線からの熱伝導
により架空電線自体も高温になる為、送電線へ悪影響を
及ぼしてしまう。
【0003】そこで、磁性線にキュリー温度の低いパー
マロイ(Fe−Ni系)磁性線を用いて送電量の多いと
きの発熱を押さえていた。しかしながら、前記パーマロ
イ磁性線も飽和磁束密度が 15000G以下であり、この為
パーマロイ磁性線をTACSR-810mm2の架空電線に巻付けた
場合、送電量 100A、表面磁界強度10 Oe の条件では、
10000G以下の磁束密度しか得られず、その結果、融雪に
は架空電線1m当たり約1kgの磁性線を巻付ける必要が
あった。TACSR-810mm2の1m当たりの重量は2.70kgであ
るから、磁性線を巻付けることにより架空電線は37%重
くなる。
マロイ(Fe−Ni系)磁性線を用いて送電量の多いと
きの発熱を押さえていた。しかしながら、前記パーマロ
イ磁性線も飽和磁束密度が 15000G以下であり、この為
パーマロイ磁性線をTACSR-810mm2の架空電線に巻付けた
場合、送電量 100A、表面磁界強度10 Oe の条件では、
10000G以下の磁束密度しか得られず、その結果、融雪に
は架空電線1m当たり約1kgの磁性線を巻付ける必要が
あった。TACSR-810mm2の1m当たりの重量は2.70kgであ
るから、磁性線を巻付けることにより架空電線は37%重
くなる。
【0004】前記TACSR-810mm2相当の特別耐熱アルミ合
金撚線(名称XTACIR)を使用した場合でも、パーマロイ
磁性線を架空電線1m当たり1kg巻付けると39%の重量
増となった。この重量増は、鉄塔の建て替えを要する程
の大きさであり、この為磁性線を架空電線へ適用するに
は、相当の検討が必要になってしまう。
金撚線(名称XTACIR)を使用した場合でも、パーマロイ
磁性線を架空電線1m当たり1kg巻付けると39%の重量
増となった。この重量増は、鉄塔の建て替えを要する程
の大きさであり、この為磁性線を架空電線へ適用するに
は、相当の検討が必要になってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】鉄塔を建て替えずに融
雪電線を布設するには、磁性線の巻付量を現状より軽減
する必要がある。その為には、低潮流時(TACSR-810mm2
表面磁界強度10 Oe 相当)に 16100G以上の磁束密度を
有し、架空電線に巻付けた後でも14000G以上の磁束密度
を有する磁性線が必要であった。融雪電線には、前記の
巻付量を低減させる他に、架空電線の寿命に影響する磁
性線と架空電線間の電食の問題があった。このような事
態を踏まえ、本発明者等は、巻付量を現状より軽減で
き、且つパーマロイより安価な磁性線として純鉄系の磁
性線に着目し、純鉄系磁性線の磁気特性を低下させる不
純物元素の炭素や酸素の量を、磁気特性を損なわずに低
減させる方法について種々研究を行い、更に電食防止方
法についても研究を進めて、本発明を完成させるに至っ
た。本発明の目的は、低磁界下での発熱量が十分に高
く、磁性線の巻付量を従来の半分以下にでき、且つ電食
を生じない融雪電線及びその製造方法を提供することに
ある。
雪電線を布設するには、磁性線の巻付量を現状より軽減
する必要がある。その為には、低潮流時(TACSR-810mm2
表面磁界強度10 Oe 相当)に 16100G以上の磁束密度を
有し、架空電線に巻付けた後でも14000G以上の磁束密度
を有する磁性線が必要であった。融雪電線には、前記の
巻付量を低減させる他に、架空電線の寿命に影響する磁
性線と架空電線間の電食の問題があった。このような事
態を踏まえ、本発明者等は、巻付量を現状より軽減で
き、且つパーマロイより安価な磁性線として純鉄系の磁
性線に着目し、純鉄系磁性線の磁気特性を低下させる不
純物元素の炭素や酸素の量を、磁気特性を損なわずに低
減させる方法について種々研究を行い、更に電食防止方
法についても研究を進めて、本発明を完成させるに至っ
た。本発明の目的は、低磁界下での発熱量が十分に高
く、磁性線の巻付量を従来の半分以下にでき、且つ電食
を生じない融雪電線及びその製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
架空電線の外周に磁性線が螺旋状に巻付けられた融雪電
線において、前記磁性線が、 0.2wt%以下のMn、 0.2
wt%以下のSi、 0.2wt%以下のAlのうち少なくとも
1種を0.05〜0.2 wt%含有し、Cが0.01wt%以下、Oが
0.01wt%以下、Pが0.01wt%以下、Sが0.01wt%以下、
Nが 0.005wt%以下であり、残部が鉄と不可避的不純物
とからなり、表面に10〜 120μmのAl、Al合金、Z
n、又はZn合金が被覆されていることを特徴とする融
雪電線である。
架空電線の外周に磁性線が螺旋状に巻付けられた融雪電
線において、前記磁性線が、 0.2wt%以下のMn、 0.2
wt%以下のSi、 0.2wt%以下のAlのうち少なくとも
1種を0.05〜0.2 wt%含有し、Cが0.01wt%以下、Oが
0.01wt%以下、Pが0.01wt%以下、Sが0.01wt%以下、
Nが 0.005wt%以下であり、残部が鉄と不可避的不純物
とからなり、表面に10〜 120μmのAl、Al合金、Z
n、又はZn合金が被覆されていることを特徴とする融
雪電線である。
【0007】又請求項2記載の発明は、電解鉄を真空溶
解して、電解鉄溶湯中の炭素を溶湯中の酸素と反応させ
て除去し、次いで前記溶湯中の酸素をMn、Si、Al
のうちの少なくとも1種を所定量添加して酸化物として
除去したのち、前記溶湯を鋳造し、得られた鋳塊を常法
により加工して磁性線とし、これを架空電線に螺旋状に
巻付けることを特徴とする請求項1記載の融雪電線の製
造方法である。
解して、電解鉄溶湯中の炭素を溶湯中の酸素と反応させ
て除去し、次いで前記溶湯中の酸素をMn、Si、Al
のうちの少なくとも1種を所定量添加して酸化物として
除去したのち、前記溶湯を鋳造し、得られた鋳塊を常法
により加工して磁性線とし、これを架空電線に螺旋状に
巻付けることを特徴とする請求項1記載の融雪電線の製
造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明で用いる磁性
線の合金組成は、純鉄系磁性線の磁気特性に有害な炭素
や酸素の不純物を、磁気特性を損なわずに除去し得る元
素について多くの実験を行って明らかにしたものであ
る。そして前記磁性線は、10 Oe の表面磁界強度下で16
100G以上の磁束密度を有しており、架空電線に巻付けた
後も、低潮流時の融雪に必要な、10 Oe の表面磁界強度
下での磁束密度が14000G以上のものである。従って、磁
性線の巻付量を従来の半分以下に低減できるものであ
る。又前記磁性線は、その表面に10〜120 μm厚さのA
l、Al合金、Zn、又はZn合金を被覆することによ
り架空電線との間での電食が防止される。
線の合金組成は、純鉄系磁性線の磁気特性に有害な炭素
や酸素の不純物を、磁気特性を損なわずに除去し得る元
素について多くの実験を行って明らかにしたものであ
る。そして前記磁性線は、10 Oe の表面磁界強度下で16
100G以上の磁束密度を有しており、架空電線に巻付けた
後も、低潮流時の融雪に必要な、10 Oe の表面磁界強度
下での磁束密度が14000G以上のものである。従って、磁
性線の巻付量を従来の半分以下に低減できるものであ
る。又前記磁性線は、その表面に10〜120 μm厚さのA
l、Al合金、Zn、又はZn合金を被覆することによ
り架空電線との間での電食が防止される。
【0009】この発明にて用いる磁性線の合金元素の量
を 0.2wt%以下のMn、 0.2wt%以下のSi、 0.2wt%
以下のAlのうち少なくとも1種を0.05〜 0.2wt%含む
ように限定し、又C、O、P、及びSをそれぞれ0.01wt
%以下、Nを 0.005wt%以下に限定した理由は、前記M
n、Si、Alの3種の合金元素の合計が0.05wt%未満
でも、前記3種の合金元素の合計が0.2 wt%を超えて
も、Mnが 0.2wt%を超えても、Siが 0.2wt%を超え
ても、Alが 0.2wt%を超えても、C、O、P、及びS
のいずれかが0.01wt%を超えても、Nが 0.005wt%を超
えても、低磁界(10 Oe) での磁束密度が低下して、融雪
に十分な発熱量が得られなくなる為である。
を 0.2wt%以下のMn、 0.2wt%以下のSi、 0.2wt%
以下のAlのうち少なくとも1種を0.05〜 0.2wt%含む
ように限定し、又C、O、P、及びSをそれぞれ0.01wt
%以下、Nを 0.005wt%以下に限定した理由は、前記M
n、Si、Alの3種の合金元素の合計が0.05wt%未満
でも、前記3種の合金元素の合計が0.2 wt%を超えて
も、Mnが 0.2wt%を超えても、Siが 0.2wt%を超え
ても、Alが 0.2wt%を超えても、C、O、P、及びS
のいずれかが0.01wt%を超えても、Nが 0.005wt%を超
えても、低磁界(10 Oe) での磁束密度が低下して、融雪
に十分な発熱量が得られなくなる為である。
【0010】この発明で磁性線の表面にAl、Al合
金、Zn、又はZn合金が被覆されているのは、磁性線
と架空電線が接触して電食を起こすのを防止する為であ
る。Al、Al合金、Zn、又はZn合金の被覆厚さを
それぞれ10〜 120μmに限定した理由は、10μm未満で
は電食防止効果が十分に得られず、 120μmを超えると
低潮流時での発熱量が低下する。且つめっき量が増える
ことによりコストが高くなる為である。電食及び発熱を
考慮すると30〜60μm程度が好ましい。
金、Zn、又はZn合金が被覆されているのは、磁性線
と架空電線が接触して電食を起こすのを防止する為であ
る。Al、Al合金、Zn、又はZn合金の被覆厚さを
それぞれ10〜 120μmに限定した理由は、10μm未満で
は電食防止効果が十分に得られず、 120μmを超えると
低潮流時での発熱量が低下する。且つめっき量が増える
ことによりコストが高くなる為である。電食及び発熱を
考慮すると30〜60μm程度が好ましい。
【0011】以下に、本発明の融雪電線を図を参照して
具体的に説明する。図1イ、ロは、本発明の融雪電線の
態様を示すそれぞれ横断面図と側面図である。3は、A
l層1を被覆した鋼線2を7本撚合わせたものである。
5は、前記鋼心3の外周に、断面扇型のアルミ合金線4
を3層により合わせた架空電線である。この架空電線5
の外周に磁性線6がより合わされている。磁性線6は架
空電線5より突出して巻付けられている。又磁性線6に
は電食防止の為Zn層7が被覆されている。更に磁性線
6ととなりの磁性線6の間に磁性線6と同等以下の高さ
の介在物を入れても良い。これは異形のものや非金属の
ものであっても良い。
具体的に説明する。図1イ、ロは、本発明の融雪電線の
態様を示すそれぞれ横断面図と側面図である。3は、A
l層1を被覆した鋼線2を7本撚合わせたものである。
5は、前記鋼心3の外周に、断面扇型のアルミ合金線4
を3層により合わせた架空電線である。この架空電線5
の外周に磁性線6がより合わされている。磁性線6は架
空電線5より突出して巻付けられている。又磁性線6に
は電食防止の為Zn層7が被覆されている。更に磁性線
6ととなりの磁性線6の間に磁性線6と同等以下の高さ
の介在物を入れても良い。これは異形のものや非金属の
ものであっても良い。
【0012】本発明の磁性線は、既設の架空送電線に巻
付けるか、或いは工場での製造時に撚合わせても良い。
又必要とする部分にのみ巻付けても良い。
付けるか、或いは工場での製造時に撚合わせても良い。
又必要とする部分にのみ巻付けても良い。
【0013】請求項2記載の発明では、電解鉄に、Pが
0.01wt%以下、Sが0.01wt%以下、Nが 0.005wt%以下
の通常の電解鉄を使用する。この発明では、前記電解鉄
を耐火坩堝を用いて真空溶解し、電解鉄溶湯中のCを0.
01wt%以下に除去する。Cを除去するには、Cを電解鉄
溶湯中の酸素(電解鉄中の酸素や耐火坩堝から放出され
る酸素)と反応させ、又は電解鉄溶湯中に酸素を吹き込
んで酸化物として除去する。この後、残余の酸素をM
n、Si、Alの少なくとも1種を添加して除去する。
Mn、Si、Alの添加量は、残余の酸素量を予め定量
し、各々が規定量を超さないように添加する。この発明
において、鋳塊は、熱間押出、熱間圧延、引抜加工、伸
線加工、溝ロール加工等の通常の加工方法を適宜組合わ
せて線材に加工され、得られた線材は所定の加熱処理を
施す等して磁性線に調製される。この発明で用いる磁性
線は、磁性線に残留応力が付与されるように架空電線に
巻付けると、低磁界下での発熱量を更に高めることがで
きる。
0.01wt%以下、Sが0.01wt%以下、Nが 0.005wt%以下
の通常の電解鉄を使用する。この発明では、前記電解鉄
を耐火坩堝を用いて真空溶解し、電解鉄溶湯中のCを0.
01wt%以下に除去する。Cを除去するには、Cを電解鉄
溶湯中の酸素(電解鉄中の酸素や耐火坩堝から放出され
る酸素)と反応させ、又は電解鉄溶湯中に酸素を吹き込
んで酸化物として除去する。この後、残余の酸素をM
n、Si、Alの少なくとも1種を添加して除去する。
Mn、Si、Alの添加量は、残余の酸素量を予め定量
し、各々が規定量を超さないように添加する。この発明
において、鋳塊は、熱間押出、熱間圧延、引抜加工、伸
線加工、溝ロール加工等の通常の加工方法を適宜組合わ
せて線材に加工され、得られた線材は所定の加熱処理を
施す等して磁性線に調製される。この発明で用いる磁性
線は、磁性線に残留応力が付与されるように架空電線に
巻付けると、低磁界下での発熱量を更に高めることがで
きる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳細に説明す
る。Pが0.01wt%以下、Sが0.01wt%以下、Nが 0.005
wt%以下で純度が99.9wt%の電解鉄を高周波炉にて真空
溶解し、溶湯を所定温度に保持してCを酸化物として除
去(脱炭)し、次に前記溶湯中に高純度Mn (純度99.9
%)、高純度Si (純度99.99%) 、又は高純度Al (高純
度99.99%) のいずれかを種々の量添加して脱酸した。次
に脱酸後の溶湯を所定形状に鋳造し、得られた鋳塊を 9
50℃48時間ソーキング処理後、熱間圧延し、次いで伸線
加工して 2.6mmφの線材とし、この線材を水素雰囲気中
で 800℃で3時間焼鈍後、炉冷して磁性線を製造した。
る。Pが0.01wt%以下、Sが0.01wt%以下、Nが 0.005
wt%以下で純度が99.9wt%の電解鉄を高周波炉にて真空
溶解し、溶湯を所定温度に保持してCを酸化物として除
去(脱炭)し、次に前記溶湯中に高純度Mn (純度99.9
%)、高純度Si (純度99.99%) 、又は高純度Al (高純
度99.99%) のいずれかを種々の量添加して脱酸した。次
に脱酸後の溶湯を所定形状に鋳造し、得られた鋳塊を 9
50℃48時間ソーキング処理後、熱間圧延し、次いで伸線
加工して 2.6mmφの線材とし、この線材を水素雰囲気中
で 800℃で3時間焼鈍後、炉冷して磁性線を製造した。
【0015】得られた各々の磁性線について飽和磁束密
度と磁束密度を測定した。飽和磁束密度は振動試料型磁
力計により10 kOeの表面磁界強度下で長さ5mmの試料を
用いて測定した。磁束密度は、0.65mmφのエナメル線を
327ターン巻付けた励磁コイルの中心に25ターンの磁束
検出用コイルを配置し、この検出用コイルの中に 2.6mm
φ×1000mmの磁性線材を入れ、直流B−Hカーブトレー
サーを用い10及び40 Oe の表面磁界強度下で測定した。
磁束密度は巻付前と後で測定した。巻付けは、磁性線を
33.2mmφの丸棒に1mあたり0.35Kgの割合で螺旋状に巻
付けて行った。結果を、組成を併記して表1、2に示
す。表1、2の磁束密度の欄の上段は巻付前、下段は巻
付後の磁束密度である。
度と磁束密度を測定した。飽和磁束密度は振動試料型磁
力計により10 kOeの表面磁界強度下で長さ5mmの試料を
用いて測定した。磁束密度は、0.65mmφのエナメル線を
327ターン巻付けた励磁コイルの中心に25ターンの磁束
検出用コイルを配置し、この検出用コイルの中に 2.6mm
φ×1000mmの磁性線材を入れ、直流B−Hカーブトレー
サーを用い10及び40 Oe の表面磁界強度下で測定した。
磁束密度は巻付前と後で測定した。巻付けは、磁性線を
33.2mmφの丸棒に1mあたり0.35Kgの割合で螺旋状に巻
付けて行った。結果を、組成を併記して表1、2に示
す。表1、2の磁束密度の欄の上段は巻付前、下段は巻
付後の磁束密度である。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1より明らかなように、本発明の磁性線
(合金No.a〜h)は、低潮流時の10 Oe の表面磁界強度下
における磁束密度が16100G以上であり、巻付後でも磁束
密度が14000G以上であり磁性線巻付量を架空線1mあた
り 0.5kg程度にできるものである。これに対し、比較例
品(合金No.i〜p)は、表2に示したように、磁性線の合
金組成が本発明で限定した値を外れた為、低潮流時の10
Oe の表面磁界強度下における巻付後の磁束密度が、い
ずれも 13000〜13300G以下に低下した。
(合金No.a〜h)は、低潮流時の10 Oe の表面磁界強度下
における磁束密度が16100G以上であり、巻付後でも磁束
密度が14000G以上であり磁性線巻付量を架空線1mあた
り 0.5kg程度にできるものである。これに対し、比較例
品(合金No.i〜p)は、表2に示したように、磁性線の合
金組成が本発明で限定した値を外れた為、低潮流時の10
Oe の表面磁界強度下における巻付後の磁束密度が、い
ずれも 13000〜13300G以下に低下した。
【0019】表1、2に示した各種合金の 2.6mmφの磁
性線にAl、Al合金、Zn、又はZn合金を被覆し
た。被覆は電気めっき、浸漬めっき、又はアルミパイプ
を被せて引抜加工する複合加工法のいずれかにより行っ
た。次に、前記Al等を被覆した各々の磁性線を架空電
線(TACSR-810mm2相当の電線である特別耐熱アルミ合金
撚線 XTACIR-650mm2)に1m当たり 0.5Kg巻付けて、電
線表面磁界強度10 Oe になる送電時の発熱量を測定し
た。又塩水噴霧試験による耐食性を調査した。結果は表
3及び表4に示す。
性線にAl、Al合金、Zn、又はZn合金を被覆し
た。被覆は電気めっき、浸漬めっき、又はアルミパイプ
を被せて引抜加工する複合加工法のいずれかにより行っ
た。次に、前記Al等を被覆した各々の磁性線を架空電
線(TACSR-810mm2相当の電線である特別耐熱アルミ合金
撚線 XTACIR-650mm2)に1m当たり 0.5Kg巻付けて、電
線表面磁界強度10 Oe になる送電時の発熱量を測定し
た。又塩水噴霧試験による耐食性を調査した。結果は表
3及び表4に示す。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】表3及び表4より明らかなように、本発明
の融雪電線(No.1 〜12) はいずれも0.5kg/mの巻付量
で、低潮流時における気温0℃、降雪量が降水量換算5
mm/Hrの完全融雪に必要な発熱量15.9w/m を超えた。又
許容電流(2300A) 下での温度も磁性線を巻付けない電線
(No.23) より高くなることがなかった。又耐食性も良好
であった。他方、比較例品の No.13〜20は、磁性線の合
金組成が本発明で限定した値を外れた為、低潮流時にお
ける発熱量が15.2w/m 以下となり、いずれも、完全融雪
に必要な発熱量が得られなかった。又被覆金属の厚みが
5μmと薄い電線(No.22) は耐食性に劣り、被覆金属の
厚みが 150μmと厚い電線(No.21) は耐食性は良いが、
発熱量が低下して融雪に必要な発熱量が得られなかっ
た。
の融雪電線(No.1 〜12) はいずれも0.5kg/mの巻付量
で、低潮流時における気温0℃、降雪量が降水量換算5
mm/Hrの完全融雪に必要な発熱量15.9w/m を超えた。又
許容電流(2300A) 下での温度も磁性線を巻付けない電線
(No.23) より高くなることがなかった。又耐食性も良好
であった。他方、比較例品の No.13〜20は、磁性線の合
金組成が本発明で限定した値を外れた為、低潮流時にお
ける発熱量が15.2w/m 以下となり、いずれも、完全融雪
に必要な発熱量が得られなかった。又被覆金属の厚みが
5μmと薄い電線(No.22) は耐食性に劣り、被覆金属の
厚みが 150μmと厚い電線(No.21) は耐食性は良いが、
発熱量が低下して融雪に必要な発熱量が得られなかっ
た。
【0023】
【発明の効果】本発明の融雪電線は、低潮流時における
磁性線の発熱量が大きい為、磁性線の巻付量を低減でき
る為、鉄塔を補強等すること無く適用できる。又前記融
雪電線は、通常の加工方法を利用することにより容易に
製造できる。依って、工業上顕著な効果を奏する。
磁性線の発熱量が大きい為、磁性線の巻付量を低減でき
る為、鉄塔を補強等すること無く適用できる。又前記融
雪電線は、通常の加工方法を利用することにより容易に
製造できる。依って、工業上顕著な効果を奏する。
【図1】本発明の融雪電線の実施例を示す横断面図及び
側面図である。
側面図である。
1 Al被覆層 2 鋼線 3 鋼心 4 断面扇形の特別耐熱アルミ合金線 5 架空電線 6 磁性線 7 Zn被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真鍋 佳久 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内 (72)発明者 中村 佳津宏 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 架空電線の外周に磁性線が螺旋状に巻付
けられた融雪電線において、前記磁性線が、 0.2wt%以
下のMn、 0.2wt%以下のSi、 0.2wt%以下のAlの
うち少なくとも1種を0.05〜 0.2wt%含有し、Cが0.01
wt%以下、Oが0.01wt%以下、Pが0.01wt%以下、Sが
0.01wt%以下、Nが 0.005wt%以下であり、残部が鉄と
不可避的不純物とからなり、表面に10〜 120μmのA
l、Al合金、Zn、又はZn合金が被覆されているこ
とを特徴とする融雪電線。 - 【請求項2】 電解鉄を真空溶解して、電解鉄溶湯中の
炭素を溶湯中の酸素と反応させて除去し、次いで前記溶
湯中の酸素をMn、Si、Alのうちの少なくとも1種
を所定量添加して酸化物として除去したのち、前記溶湯
を鋳造し、得られる鋳塊を常法により加工して磁性線と
し、これを架空電線に螺旋状に巻付けることを特徴とす
る請求項1記載の融雪電線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9004507A JPH09256104A (ja) | 1996-01-19 | 1997-01-14 | 融雪電線及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8-7471 | 1996-01-19 | ||
| JP747196 | 1996-01-19 | ||
| JP9004507A JPH09256104A (ja) | 1996-01-19 | 1997-01-14 | 融雪電線及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09256104A true JPH09256104A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=26338296
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9004507A Pending JPH09256104A (ja) | 1996-01-19 | 1997-01-14 | 融雪電線及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09256104A (ja) |
-
1997
- 1997-01-14 JP JP9004507A patent/JPH09256104A/ja active Pending
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