JPH09262900A - 外表面が無塗装鏡面化のブロー成形品 - Google Patents

外表面が無塗装鏡面化のブロー成形品

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JPH09262900A
JPH09262900A JP7231696A JP7231696A JPH09262900A JP H09262900 A JPH09262900 A JP H09262900A JP 7231696 A JP7231696 A JP 7231696A JP 7231696 A JP7231696 A JP 7231696A JP H09262900 A JPH09262900 A JP H09262900A
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blow
molded product
mold
air vent
mirror
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JP7231696A
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Akira Ota
彰 大田
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は製品としての主要な面の表面が無塗
装で鏡面化されたブロー成形品を提供するものである。 【解決手段】 ブロー成形品表面の鏡面化にとって不可
欠な金型の空気抜き孔を成形品の主要な面でない側面に
当たる部分に集中することにより、空気抜き孔の痕跡が
成形品の主要な面に残るのを回避し、もってその面の真
の鏡面化を達成する。 【効果】 表面の無塗装鏡面化を達成してブロー成形品
の商品価値を高めるとともに、不可欠な空気抜き孔を金
型に加工するためのコストを最低限に抑えることができ
るのでコストダウンの効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は単層ないし多層のブ
ロー成形品、特に外表面の一部が鏡面と通称される品質
を有し、無塗装のまま自動車外装部品類、家電製品類、
OA機器類、家具類、運搬流通機材類等の分野で製品な
いし部品として製品の一部をなすブロー成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ブロー成形品は例えば射出成形品
と比較して一般に外表面の品質が劣ると言われ、そのた
め俗に言う高級感を求められる部位に表面塗装すること
なく用いられることはこれまでほとんどなかった。しか
し、中空構造であることを保持したまま全体を偏平な形
状に成形することで通称“二重壁”と呼ばれる製品を同
時一体的に成形できるため、この二重壁の利点を要件と
し、かつ外表面が無塗装鏡面化されていることを必ずし
も必要としない分野には従来より数多く用いられてい
た。
【0003】例えば一つはビデオカメラや各種楽器それ
にワードプロセッサー等のケース類である。これらは中
身を衝撃等の不慮の外力から保護するために二重壁であ
ることが重要であり、しかも外表面は一般にシボ模様を
施すために鏡面化されている必要はない。類似の物に工
具類のケースがある。これは逆に中身がケース自身及び
周囲の物体に及ぼす不慮の力に対する緩衝材としての役
割を担っている。この工具類ケースの考え方を発展させ
たのが自動車の一部の車種に用いられている実公平1−
33404号公報や特開平4−62029号公報に記載
のバンパービーム(レインフォースメント)である。他
方、最近急速に増加しつつあるのがコピー機やプリンタ
ー等OA機器類のハウジング及びコンテナ等の運搬流通
機材である。二重壁であることが中身の保護の他に前者
では特に遮音性を高め、後者では保温・保冷性を高める
目的に最適だからである。
【0004】こうした流れの中で、特に最近二重壁であ
って表面が塗装無しで鏡面化されたブロー成形品への期
待が著しく高まっている。これまでブロー成形では極め
て困難と思われていた高級感を不可避的に求められる分
野への進出である。そしてこの期待の裏にある第一義的
な要求はなんといってもコストダウンであり、それを可
能にする生産工程簡略化に他ならない。従来、二重壁で
あって鏡面化された表面を有する製品を樹脂を原料とし
て作ろうとする場合、最も一般的に用いられる方法は製
品の正面側と裏面側とに相当する二つの部品を別々に作
って後工程で貼り合わせる方法であった。そして二つの
部品のうち表面鏡面化の必要な方を主に射出成形で作
り、そうでない方は真空成形や圧縮成形その他の射出成
形以外の成形法で作るのが普通である。こうした方法が
複数工程の組み合わせゆえにコスト高になることは言う
までもない。
【0005】そこで改めて注目されたのがブロー成形法
である。製品の正面側部分と裏面側部分とを単一工程で
同時一体的に成形できることがブロー成形法の本来の強
味であるから、必要な箇所の表面を無塗装で鏡面化する
ことさえできれば高級感を不可欠とする樹脂製品の生産
工程簡略化を実現し、ひいてはコストダウンを図ること
が可能となる。問題はいかにして表面を鏡面化するかに
ある。熱可塑性樹脂を主たる原料とする各種の成形法の
中で押出装置で可塑化した溶融状態の樹脂を直接金型内
に導いて冷却固化させて賦形するという意味においては
ブロー成形法は射出成形法と本質的に変わるところはな
い。とすれば射出成形で実現している製品表面の鏡面化
が難しさの程度に多少の差はあるにしてもブロー成形で
もできないはずは決してないというのが本件発明者の考
え方である。
【0006】ブロー成形(及び射出成形)における製品
表面鏡面化の本質は、鏡面状態に研磨した金型キャビテ
イ面の面精度をいかに溶融樹脂(ブロー成形の場合はパ
リソン)の外表面にそのまま転写するかにある。そし
て、この転写性向上のために解決すべき技術的課題は大
別して次の2点である。その第1は金型キャビテイ面と
接触した溶融樹脂の外表面が急速に冷却されるのを防ぎ
冷却ムラを無くすことであり、第2は溶融樹脂の金型キ
ャビテイ面との接触圧力を高くすることである。
【0007】第1の課題を解決するための手段としては
誰しも金型自体の温度を溶融樹脂の温度と同等か若干低
い程度の範囲に保つ方法や金型の熱伝導率(及び熱容
量)を極力小さくして溶融樹脂から金型への熱の移動を
防ぐ方法を思いつく。しかし単に金型内での成形品の冷
却速度を緩やかにするだけでは結局成形サイクルが長く
なって生産効率低下によるコストアップという別の問題
が発生してしまう。これらの問題を解決するためにこれ
までいくつかの手段が考案されている。
【0008】例えば特公平2−40498号公報には、
結晶性樹脂を用いる成形法において、金型キャビテイ面
を鏡面化仕上げしキャビティ表面の温度を樹脂の結晶化
温度−30℃〜+10℃の範囲内に加熱することで表面
品質の優れた成形品を得る方法が記載されている。また
特開昭58−96527号公報には金型キャビテイ表面
の温度を同公報中に記載の数式(1)で規定される範囲
内に制御することで表面光沢性その他の諸物性の改善さ
れた成形品を与える結晶性熱可塑性樹脂のブロー成形法
が記載されている。更に特開昭54−142266号公
報には射出成形ないしガスアシスト射出成形において金
型キャビティを形成する金型壁表面を薄い断熱層で被覆
することによって溶融樹脂が金型キャビティに接触した
直後の短時間だけ樹脂から金型への急速な熱移動を防
ぎ、それ以降の全体的な金型内冷却時間をあまり長くし
ない方法が記載されている。
【0009】特開平5−162172号公報には上記方
法を実現する手段の一つとして、より具体的に主金型材
質の室温における熱伝導率は0.03cal/cm.sec.℃
以上であり、型キャビティを形成する該金型壁の表面に
厚さが0.001〜2mmのポリイミドの薄層を有する
合成樹脂成形用金型が記載されている。言うまでもなく
ポリイミドが断熱層である。また特公昭56−213号
公報には、金型キャビティ面が薄肉金属層により形成さ
れていると共に該薄肉金属層の内側に断熱材層が備えら
れている射出成形用金型が記載されている。以上列記し
た先行技術の例からもわかるように、上記第1課題を解
決することの製品表面鏡面化にとっての重要度はブロー
成形においても射出成形においてもほとんど変わりはな
い。
【0010】これに対し、第2課題の持つ重大さは大い
に異なる。言うまでもなくブロー成形における方が射出
成形におけるよりも重いのであって、このことが射出成
形品に比べてブロー成形品の表面鏡面化を遅らせてきた
大きな要因の一つである。溶融樹脂の金型キャビテイ面
との接触圧力を高めることは、文字通り樹脂をキャビテ
ィに押し付ける力を大きくすることと、樹脂とキャビテ
ィの間に挟まって接触を妨げる要因となるものを除去す
ることによって達成される。そしてこれら2つながら射
出成形の方がブロー成形より有利であることは明白であ
る。射出成形で溶融樹脂を金型キャビティ内に充填する
圧力は通常数100Kgf/cm2程度であり、これが
ほぼそのまま樹脂とキャビティ面との接触圧力となる。
一方ブロー成形では溶融樹脂であるパリソンを金型キャ
ビティに押しつける力は通常で5〜7Kgf/cm2
度であり、特に意図して上げる場合でも数10Kgf/
cm2にすぎない。
【0011】ただ、この問題はこれまで使用されている
通常のブロー成形機が射出成形機並の高圧を発生させる
ような仕様になっていないことに起因することで、必要
とあれば最初からそうした仕様で設備を設計すれば解決
する可能性のあることであり、また、それほどの高圧に
しなくても次に述べる問題を解決できれば十分表面鏡面
化を達成できることが本件発明者の実験によって確かめ
られている。すなわち第2課題解決にとって、より大き
な問題は溶融樹脂と金型キャビティ面との間に介在する
障害物(通常は空気)をいかに除去するかにある。射出
成形の場合、金型のある点からキャビティ内に充填され
た溶融樹脂はそこにある空気をキャビティの末端部に向
かって押しながらキャビティ全体に放射状に充満してゆ
く。従って、キャビティ末端の先端部分に空気抜きのた
めの細孔を設けておけばキャビティ内にあった空気は全
て抜けて樹脂とキャビティ面の間に残ることはない。
【0012】これに対し、ブロー成形ではブローアップ
過程での溶融樹脂(パリソン)の各部分の動きを局所的
に見れば、キャビティに接触する寸前の移動方向はその
部分のキャビティ面に対し垂直であって、パリソン外表
面とキャビティ面とはほぼ平行を保ったまま接近する。
従ってパリソン外表面と金型キャビティ面との間に密閉
された空気を最も効果的に抜くためには一般に金型キャ
ビティの全面にわたって一定の面密度で空気抜き用の細
孔をあける必要がある。ブロー成形におけるこうした空
気抜きの手法そのものは実は単にパリソンをキャビティ
形状により確実に賦形するための方法として表面鏡面化
を狙うようになるずっと以前からよく用いられている技
術である。以下にそのいくつかの例を示す。
【0013】例えば特開平3−272826号公報には
ブローアップする過程でパリソン内に圧縮空気を充填す
る以前に、このパリソンの外郭にある金型キャビティ内
の空気を金型の境界部(パーテイングライン)に形成し
た空気吸引孔から吸引しつつ、前記圧縮空気をパリソン
内に充填して成形することで、成形品の外表面に空気溜
まりの跡が凹み部として残る不具合を解消する方法が記
載されている。また特開平4−312832号公報に
は、ブローアップ過程で吹き込み空気により膨らんだパ
リソンと型面との間に介在する空気を通気性を有する型
面を通過して外に逃がすことにより型面の形状を忠実に
成形品の表面に転写する方法が記載されている。
【0014】また、特開平4−336224号公報に
は、二つ以上の金型ブロックよりなり、該ブロック同士
の境界面にパーテイングラインと直交する方向に金型キ
ャビテイ面に幅5〜100ミクロンの空気抜き用の間隙
を、該間隙の背後に間隙より大きな断面を有する空気導
路を、さらに該導路から大気に通ずる大気放出路を少な
くとも一組穿設することを特徴とする中空成形用金型が
記載されている。更に特開平4−299119号公報に
は、角筒状プラスチックボトル成形用の金型において、
キャビティ壁面のボトル肩部に対応する部分に型締め時
のキャビティ空間を減圧する空気吸引手段に連通する空
気吸引孔が開口されていることを特徴とする金型が記載
されている。更にまた特公平5−37805号公報には
各種成形法に使用される金型材質そのものが通気性多孔
質であるポーラス金型が記載されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたようにブロ
ー成形における、いわゆる「空気抜き」の手法そのもの
は従来よりよく知られた技術である。しかし、これまで
の要求レベルと違って空気抜きをブロー成形品外表面無
塗装鏡面化にとって必要欠くべからざる工程として捉え
た場合、新たな大きな問題が発生する。それは皮肉にも
空気抜き用に設けた金型キャビティ面の細孔の痕跡がど
うしても成形品外表面に残って、局所的に(痕跡でない
部分だけを)見れば鏡面化が十分達成されているにもか
かわらず面全体として見れば鏡面になっていないという
矛盾をはらんだ問題である。
【0016】本件発明者のこれまでの経験から言って、
空気抜き用細孔の痕跡を完全になくすことは不可能であ
る。従来の表面鏡面化を格別狙わない製品では、表面に
シボをつけて痕跡をその模様の中に埋没させたり、また
表面美観のためには後工程で研磨したり最終的には塗装
したりして痕跡を消し去っていた。これらの方法がブロ
ー成形品外表面無塗装鏡面化にとって技術、コスト両面
から本質的な解決法になっていないことは言うまでもな
い。また痕跡をなるべく目立たないようにするために細
孔の径を可能な限り小さくする方法も行われている。現
状では直径25μm程度までの細孔を穿設する技術もあ
るにはあるが、当然のことに径を小さくすればするほ
ど、細孔1個当たりのコストが跳ね上がり、加えて空気
抜きという本来の目的を達成するためには、細孔の面密
度(個数)を直径の2剰に逆比例して増やさなければな
らず、結局二重にコスト高になってしまうという経済的
な問題がある。
【0017】しかも、直径25μm程度の細孔でも、通
常の人の目で痕跡が十分視認され、これを視認できない
レベルにまで目立たなくすることは困難である。以上述
べたように、これまでブロー成形とりわけ外表面無塗装
鏡面化を狙うブロー成形において、空気抜き用細孔の痕
跡をどう処置するかという大問題が未解決のまま残され
ていた。本発明は、こうした課題に鑑みてなされたもの
であって、空気抜き用細孔の痕跡を完全に無くすことは
不可能であるとの認識に立ち、次善の策として、いかに
製品としての通常の使用態様においてこれら痕跡を人の
目に触れないようにするかを考案したものである。すな
わち、必要とされる面全体の面精度を鏡面状態に保ち、
且つ空気抜き孔の痕跡が通常の使用態様においては人目
に触れないブロー成形品を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明の手段は、空気抜き孔の位置を空気抜き機
能を低下させることなく、使用態様でほとんど人目に触
れることのない成形品の側面にのみ集中させたことにあ
る。すなわち本発明の請求項1は、熱可塑性樹脂から作
られ、正面、裏面及び側面が区別でき、かつ正面部外表
面と裏面部外表面部に異なる機能と役割を付与されたブ
ロー成形品であって、該成形品の正面部外表面に対応す
るブロー金型キャビティ面または正裏両外表面に対応す
る金型キャビティ面が鏡面仕上げされ、型締工程時にパ
リソン外表面と金型キャビティ面の間に密封される空気
を排除するための空気抜き孔が該成形品のパーテイング
ラインからずれた側面に対応する金型キャビティ面だけ
に設けられた金型を用いて成形することにより得られ
た、少なくとも正面部外表面における無塗装での面粗さ
がJIS−B0601で定義される中心線平均粗さ(R
a)0.1μm以下で光沢度がJIS−K7105で定
義される60度鏡面光沢度90%以上であり、且つ空気
抜き孔の痕跡が上記外表面に存在しないことを特徴とす
る外表面が無塗装鏡面化のブロー成形品である。
【0019】ここで、空気抜き孔を成形品のパーティン
グラインからずれた金型側面に設けたのは、パーティン
グライン(金型合わせ面)では金型によってパリソンが
強く挟みつけられておりガス抜きが困難だからである。
この点、特開平3−272826号公報では、容器のよ
うに金型によってパリソンを食い切らない成形品を製造
する場合に適用できる方策であり、本発明のように金型
合わせ面によってパリソンを挟み食い切り、中空二重壁
成形品を製造する場合とは事情が全く異なる。特に、パ
ーティングラインが正面外表面に存在してはならない成
形品の場合、空気抜き孔はパーティングラインよりも正
面部外表面側寄りにずらすことが外観を向上させるべき
正面部(特に正面部と側面部との稜線部)に存在するガ
スを容易に抜くことができる。とりわけ、使用態様でほ
とんど人目に触れることがなく、かつ正面部のガス抜き
を確実に行うためには、正面と側面とをつなぐ局所的局
面部分の側面サイド側切り上がり線上に空気抜き孔を存
在させるようにするとよい。 また、金型キャビティ面
の鏡面仕上げは、通常の範囲でよいから、少なくとも本
発明の成形品について規定する面粗さ、鏡面光沢度を有
する仕上げ状態にすることが好ましい。
【0020】本発明の請求項2は、上記本発明の異なる
機能と役割を付与されるブロー成形品として、正面部外
表面と裏面部外表面とが異なる熱可塑性樹脂から形成さ
れた外層と少なくと1層以上の内層とからなる多層ブロ
ー成形品であって、これら外層をなす二つの樹脂が互い
に接し合う境界線が金型によるパリソン喰い切り線の痕
跡であるパーティングラインによって形成されているこ
とを特徴とするブロー成形品である。
【0021】また本発明の請求項3は、上記本発明の成
形品の側面に当たる箇所にのみ設けられた孔の空気抜き
用の機能を低下させないことを確実にするために、空気
抜き孔の痕跡が成形品の正面と側面をつなぐ局所的曲面
部分の側面サイド側切り上がり線上にあることを特徴と
するブロー成形品である。更にまた本発明の請求項4
は、同様の目的から空気抜き用の孔をいわゆる「穴」か
ら一方向の長さが十分とれる「スリット」に変更したも
のである。
【0022】本発明の請求項5記載の発明は、成形品が
正面または正裏両面の面積に比べて側面の面積が著しく
小さい概略平板状の形状をしており、且つ通常の使用態
様においては特に側面が人目を引くことの少ない部品で
あることを特徴とするブロー成形品である。本発明の請
求項6記載の発明は、金型によるパリソン喰切り線の痕
跡であるパーテイングラインの全部または一部が成形品
の正面側から全く見えないように裏面部外表面としたも
のである。
【0023】なお本発明における正面、裏面及び側面の
区別できる形状の成形品であって正面部外表面と裏面部
外表面部に異なる機能と役割を付与されたブロー成形品
の具体例として、自動車のルーフ、ボンネット、バンパ
ー、スポイラー、ドア、トランクリッド等の外装部品類
あるいは冷蔵庫、洗濯機等家電製品の扉、ハウジング類
あるいは家屋内のパーティション、ドア、机の天板や側
板等家具類あるいは箱、ケース、コンテナ等運搬流通機
材類の側板や蓋等に使用される部品を列挙することがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明ブロー成形品の実施の
形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明の一例
としての、正面部外表面1、裏面部外表面2及び側面部
外表面3からなる略平板状多層ブロー成形品Aの一部切
断斜視図を示す。(この図1では、図を見やすくするた
めに正面部及び裏面部の面積に対する側面部の面積の割
合を比較的大きめに描いてある。) この成形品Aは正面部と裏面部に異なる機能と役割を付
与されたブロー成形品を念頭においた試作品であり、使
用樹脂数及び層構成は正面部外層樹脂4と裏面部外層樹
脂5及び内層樹脂6のそれぞれ異なる樹脂を配した外層
2種、内層1種の樹脂からなる内外2層で、外層をなす
二つの樹脂が互いに接し合う境界線は金型によるパリソ
ン喰い切り線の痕跡であるパーテイングライン7によっ
て形成されている。
【0025】正面部外表面1は無塗装での面粗さがJI
S−B0601で定義される中心線平均粗さ(Ra)
0.1μm以下で光沢度がJIS−K7105で定義さ
れる60度鏡面光沢度90%以上のいわゆる鏡面であ
り、裏面部外表面2はこの成形品Aを然るべき(この成
形品が組み込まれるべき)部位に取り付けるための治具
等をインサートすることを前提とした面で、かつ内層は
この成形品Aの各種機械的強度を保持するための部分で
ある。この場合の空気抜き孔の痕跡8はパーテインギラ
イン7から正面部外表面1寄りにずれた位置で、かつ成
形品の正面部外表面1と側面部外表面3をつなぐ局所的
曲面部分9の側面部3のサイド側切り上がり線10に不
連続で複数並んで存在し、ここにのみ集中していること
によって空気抜きとしての役割を十分果たし、正面部外
表面1の無塗装鏡面性を阻害することはない。
【0026】図2は、この成形品Aがブロー成形金型内
でのブローアップ過程で金型左半体11と金型右半体1
2で形成される金型キャビテイ形状に賦形された状態を
示す縦断面図である。成形品Aの正面部外表面1に当た
るのは金型左半体11のキャビテイ面で、この面は鏡面
仕上げされている。また、この金型左半体キャビテイの
成形品正面と側面をつなぐ局所的曲面部分の側面サイド
側の切り上がり線上に当たる箇所に不連続に存在する複
数の空気抜き孔13が設けられている。この空気抜き孔
13は連通孔14から外部の空気吸引手段(減圧装置)
に配管で連通されており、型締工程時からブローアップ
過程でパリソン外表面と金型キャビティ面の間に密封さ
れる空気を排除する。
【0027】また、図3は、本発明の他の一例を示す成
形品Bの斜視図である。この成形品Bでは側面部3の空
気抜きの痕跡8が不連続の孔ではなくスリットになって
おり、かつ正面部外表面1及び側面部外表面3をなす樹
脂と裏面部外表面2をなす樹脂とが互いに接し合う境界
線であるパーテイングライン7が成形品の裏面部外表面
2にあるのが特徴である。
【0028】図4は、この成形品Bがブロー成形金型内
でのブローアップ過程で金型左半体11と金型右半体1
2で形成される金型キャビテイ形状に賦形された状態の
縦断面図である。この図4に示されたブロー成形金型が
図2に示されたブロー成形金型と異なるのは、金型左半
体11に設けられた空気抜き孔13がスリットである点
と、金型左半体11のキャビテイ先端部分(金型右半体
12と直接合わさる部分)の四周にスライドプレート1
5及びその駆動装置である油圧シリンダー16が設けら
れている点である。このスライドプレート15はブロー
アップ過程に続く型開過程で金型左半体11のキャビテ
イ先端部分が成形品Bに対してアンダーカットになるの
を避けるためである。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例を説明す
る。 実施例 図1と図3に示した略平板状多層ブロー成形品A,Bの
具体的な仕様をより詳細に説明する。成形品Aも成形品
Bもともに冷蔵庫の扉の一つを念頭においたもので、空
気抜きの痕跡8の形が異なる点と、正面部外層樹脂と裏
面部外層樹脂の境界線の位置が異なる点以外は全て同じ
である。(従って以下まとめて説明する)。 成形品
A,Bの概略寸法は縦700mm×横350mm×厚さ
80mmであり、重量は概略0.8Kgである。正面部
外層樹脂4がメタリック調着色AES樹脂で裏面部外層
樹脂5が白色ABS樹脂であり、内層樹脂6はこれらの
再生混合樹脂である。
【0030】冷蔵庫としての外面に当たる成形品正面部
外表面1が既述の通り鏡面であり、内面に当たる成形品
裏面部外表面2は本実施例では格別鏡面にはしていな
い。説明図1〜4では全て成形品裏面部外層樹脂及び内
層樹脂に斜線を施し、正面部外層樹脂に斜線を施してい
ないが、これは特に図1の説明をなるべくわかりやすく
する目的で、図1中で最も大きな面積を占めている正面
部外表面に斜線を施すのを避けるためであり、斜線を施
した部分が着色箇所で斜線を施していない部分が透明或
いは白色箇所を表しているものではない。
【0031】冷蔵庫の扉はその目的から目につくのは正
面部(及び場合によっては裏面部)だけであり、使用す
る人がことさら側面部分を注視することはほとんどな
い。しかも、冷蔵庫の扉の側面には通常デザイン上の目
的で細かい溝状の構造が設けられることが多く、この溝
内に空気抜き孔の痕跡を持ってくることでその痕跡をよ
り目立ち難くすることが可能である。これら実施例はあ
くまでも冷蔵庫の扉の一つを念頭に置いたものであるか
ら上記のような仕様になっているが、これらの具体的な
仕様(寸法、重量、樹脂構成等)が本発明の本質にかか
わるものでないことは言うまでもない。当然上記とは異
なる寸法・重量や違った樹脂構成でも何の差し支えもな
い。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上述べたように構成されてい
るので、本発明を実施することにより、形状が略平板状
で正面部外表面または正裏両外表面を鏡面化するブロー
成形品において、金型に設けられる空気抜き孔の痕跡が
成形品の鏡面化されるべき面に出ないので、成形品外表
面の真の鏡面化を達成することができ、もって商品とし
ての付加価値を著しく高めることができる。また空気抜
き孔の痕跡自体を無くする必要が無いので、金型に設け
る空気抜き孔そのものは極く普通の孔でよく、従って加
工に何等特別な方策を必要としないので金型コストを十
分廉価に抑えることができるという経済的効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の略平板状多層ブロー成形品Aの一部切
断斜視図である。
【図2】成形品Aの金型キャビテイ内でのブローアップ
過程を示す縦断面図である。
【図3】本発明の他の例を示す略平板状多層ブロー成形
品Bの斜視図である。
【図4】成形品Bの金型内でのブローアップ過程を示す
縦断図である。
【符号の説明】
1 正面部外表面 2 裏面部外表面 3 側面部外表面 4 正面部外層樹脂 5 裏面部外層樹脂 6 内層樹脂 7 パーテイングライン 8 空気抜き孔の痕跡 9 局所的曲面部分 10 側面部サイド側の切り上がり線 11 金型左半体 12 金型右半体 13 空気抜き孔 14 連通孔 15 スライドプレート 16 油圧シリンダー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂から作られ、正面、裏面及
    び側面が区別でき、かつ正面部外表面と裏面部外表面部
    に異なる機能と役割を付与されたブロー成形品であっ
    て、該成形品の正面部外表面に対応するブロー金型キャ
    ビティ面または正裏両外表面に対応する金型キャビティ
    面が鏡面仕上げされ、型締工程時にパリソン外表面と金
    型キャビティ面の間に密封される空気を排除するための
    空気抜き孔が該成形品のパーテイングラインからずれた
    側面に対応する金型キャビティ面だけに設けられた金型
    を用いて成形することにより得られた、少なくとも正面
    部外表面における無塗装での面粗さがJIS−B060
    1で定義される中心線平均粗さ(Ra)0.1μm以下
    で光沢度がJIS−K7105で定義される60度鏡面
    光沢度90%以上であり、且つ空気抜き孔の痕跡が上記
    外表面に存在しないことを特徴とする外表面が無塗装鏡
    面化のブロー成形品。
  2. 【請求項2】 正面部外表面と裏面部外表面とが異なる
    熱可塑性樹脂から形成された外層と少なくと1層以上の
    内層とからなる多層ブロー成形品であって、これら外層
    をなす二つの樹脂が互いに接し合う境界線が金型による
    パリソン喰い切り線の痕跡であるパーティングラインに
    よって形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    ブロー成形品。
  3. 【請求項3】 空気抜き孔の痕跡が成形品の正面と側面
    をつなぐ局所的曲面部分の側面サイド側切り上がり線上
    にあることを特徴とする請求項1記載のブロー成形品。
  4. 【請求項4】 空気抜き孔の痕跡がスリットで形成され
    たものであることを特徴とする請求項1又は請求項3記
    載のブロー成形品。
  5. 【請求項5】 成形品が正面または正裏両面の面積に比
    べて側面の面積が著しく小さい概略平板状の形状をして
    おり、且つ通常の使用態様においては特に側面が人目を
    引くことの少ないものであって、自動車のルーフ,ボン
    ネット,バンパー,スポイラー,ドア,トランクリッド
    等の外装部品類あるいは冷蔵庫、洗濯機等家電製品の
    扉、ハウジング類あるいはコピー機、プリンター、ファ
    クシミリ機等OA機器の扉、ハウジング類あるいは家屋
    内のパーティション、ドア、机の天板や側板等家具類あ
    るいは箱、ケース、コンテナ等運搬流通機材類の側板や
    蓋等に使用される部品であることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のブロー成形品。
  6. 【請求項6】 金型によるパリソン喰い切り線の痕跡で
    あるパーティングラインの全部または一部が成形品の裏
    面部外表面にあることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のブロー成形品。
JP7231696A 1996-03-27 1996-03-27 外表面が無塗装鏡面化のブロー成形品 Withdrawn JPH09262900A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998031528A1 (en) * 1997-01-21 1998-07-23 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Multilayer blow-molded body having excellent abrasion-resistance
EP0904925A4 (en) * 1996-04-18 2000-12-27 Nippon Steel Chemical Co MULTILAYER BLOW-MOLDED OBJECT AND METHOD FOR BLOW MOLDING MULTI-LAYER PREFORMS

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