JPH09268053A - リン酸塩焼結体 - Google Patents

リン酸塩焼結体

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JPH09268053A
JPH09268053A JP8103580A JP10358096A JPH09268053A JP H09268053 A JPH09268053 A JP H09268053A JP 8103580 A JP8103580 A JP 8103580A JP 10358096 A JP10358096 A JP 10358096A JP H09268053 A JPH09268053 A JP H09268053A
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solid solution
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JP8103580A
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English (en)
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Naohiro Terao
直洋 寺尾
Yoshio Ukiyou
良雄 右京
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ土類ジルコニウムリン酸塩焼結体の
有する低熱膨張特性を維持しつつ、高温での分解を抑制
してその安定性を向上させ、1300℃を越える温度域
で使用されて優れた耐久性と低熱膨張特性を発揮する材
料を提供する。 【解決手段】 第1相である(Ca1-x ,Rx )Zr4
(PO4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦0.5)固溶
体粉末に、SiO2 あるいはAl2 3 を添加して焼結
し、第1相の固溶体粒子間に第2相としてZrSiO4
またはAlPO4を析出させる。第2相によって第1相
の固溶体粒子と気相との接触を妨げることができ、その
分解を抑制して高温安定性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高耐熱かつ低熱膨
張であるリン酸塩焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】車両ディーゼルエンジンの排気浄化装置
に使用されるパティキュレートフィルタをはじめとし
て、エキゾーストマニホールド断熱ライニング、高耐熱
ハニカム構造体等、大きな熱サイクル、熱衝撃を受ける
部材を構成する材料には、高い耐熱性と極めて低い熱膨
張係数が要求される。
【0003】従来、このような高温度域において使用さ
れる低熱膨張材料としては、コーディエライトおよびチ
タン酸アルミニウム等がある。ところが、近年、エンジ
ンの高性能化や車両搭載部品の増加等により、上記各部
材の周辺温度が上昇する傾向にあり、より高い高温耐久
性が必要とされている。これに対し、コーディエライト
は1300℃程度ないしそれ以上の高温域で軟化し、ま
た、チタン酸アルミニウムは1000℃以上の温度域で
分解する等、これら従来の材料では高温安定性が必ずし
も十分ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年、アルカリ
土類ジルコニウムリン酸塩焼結体が、非常に小さな熱膨
張を有する材料として注目を集めている。例えば、特開
平2−38354号公報には、Ry Zr4 Six 6-x
24(Rは2〜3価の陽イオン1種以上の組み合わせ)
で表されるリン酸塩が、特開平3−208807号公報
には、RZr4 6 24(Rは周期律表IIa族の陽イ
オン1種以上)で表されるリン酸塩化合物が開示されて
いる。また、特開平3−97651号公報には、Ry
4 Six6-x 24(Rは2〜3価の陽イオン1種以
上の組み合わせ)で表されるリン酸塩とジルコンの複合
体が開示されている。
【0005】しかしながら、従来知られているこれらア
ルカリ土類ジルコニウムリン酸塩焼結体は、1300℃
を越えると、焼結体の表面において分解が生じ、これが
時間とともに焼結体内部に進行していくために、次第に
劣化するという問題があった。
【0006】そこで、本発明は、アルカリ土類ジルコニ
ウムリン酸塩焼結体の有する低熱膨張特性を維持しつ
つ、高温での分解を抑制して、1300℃を越える温度
域で使用されて優れた高温安定性と低熱膨張特性を発揮
する材料を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために鋭意検討し、第1相である(Ca1-x
x )Zr4 (PO4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦
0.5)固溶体粒子間に、第2相としてZrSiO4
析出させてなるリン酸塩焼結体が、高耐熱かつ低熱膨張
特性を有することを見出した(請求項1)。第2相とし
てZrSiO4に代えてAlPO4 を析出させた構成と
することもできる(請求項4)。
【0008】(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO4 6
溶体粒子のみからなる焼結体は、高温において焼結体中
の粒子と気相の界面において分解が生じやすい。この分
解によりリンが蒸発し、その結果、焼結体表面にはZr
2 が生ずる。このZrO2が生成した部分は多孔質と
なるため、焼結体内部の粒子が新たに気相と接し、分解
が順次内部に進行していくことになる。
【0009】これに対し、SiO2 あるいはAl2 3
粒子を添加して焼結し、上記固溶体粒子間に第2相とし
てZrSiO4 またはAlPO4 を析出させた場合に
は、これら第2相によって第1相である(Ca1-x ,R
x )Zr4 (PO4 6 固溶体粒子と気相との接触を妨
げることができ、その分解を抑制することができる。従
って、リン酸塩焼結体の有する低熱膨張特性を維持しつ
つ、高温安定性を大きく向上させ、高温使用における寿
命を大幅に延ばすことができる。
【0010】上記リン酸塩焼結体は、より具体的には、
第2相であるZrSiO4 の出発原料として、SiO2
粉末あるいは高温で分解してSiO2 を生じるSi源粉
末を用い、これを第1相の(Ca1-x ,Rx )Zr
4 (PO4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦0.5)固
溶体粉末に、該固容体粉末100重量部に対しSiO2
換算で1重量部以上10重量部以下の範囲で添加、焼結
してなる(請求項2)。第2相がAlPO4 であるとき
は、その出発原料として、Al2 3 粉末あるいは高温
で分解してAl2 3 を生じるAl源粉末を用い、これ
を第1相の固溶体粉末に該固容体粉末100重量部に対
しAl2 3 換算で1重量部以上5重量部以下の範囲で
添加、焼結する。(請求項5)。第2相の添加量をそれ
ぞれ上記範囲とすることで、焼結体の分解を効果的に抑
制することができる。
【0011】第1相の(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO
4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦0.5)固溶体組成
におけるxと、第2相の出発原料であるSiO2 または
Si源粉末の上記固容体粉末100重量部に対するSi
2 換算での添加量y(重量部)の組み合わせ(x,
y)が、xを横軸としyを縦軸とする座標において、A
(0.11,10)、B(0.24,10)、C(0.
36,1)、D(0.2,1)で囲まれる範囲にあるよ
うに選択した場合には(請求項3)、熱膨張係数を特に
低い−1〜1×10-6/℃の範囲とすることができる。
【0012】第2相がAl2 PO4 であるときは、第1
相の固溶体組成におけるxと、第2相の出発原料である
Al2 3 またはAl源粉末の添加量y(重量部)を、
点(x,y)が、A(0,5)、B(0.17,5)、
C(0.24,1)、D(0.11,1)で囲まれる範
囲にあるようにすることで(請求項6)、同様に−1〜
1×10-6/℃の低い熱膨張係数を実現することができ
る。
【0013】熱衝撃に対する抵抗性(耐熱衝撃性)は、
材料の特性の中で強度、ヤング率、熱伝導率、ポアソン
比および熱膨張係数により決まる。これらの特性の中で
耐熱衝撃性を最も支配しているのは熱膨張係数である。
本発明の焼結体が適用される部材が、例えば1400℃
程度の温度まで使用されるとすると、この温度域からの
急冷の熱衝撃に耐えうるには、−1〜1×10-6/℃程
度の熱膨張係数が必要となる。従って、組成xと添加量
yを上記範囲となるように組み合わせることによって、
熱膨張係数を十分小さくし、優れた耐熱衝撃性と高温安
定性を有する焼結体を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のリン酸塩焼結体において、第1相となる固溶体
粒子は(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO4 6 で表され
る組成を有する。ここで、RはSrまたはBaであり、
xは0≦x≦0.5の範囲とする。この第1相は、Rが
Sr、Baのいずれの場合も、xを上記範囲とすること
で、優れた低熱膨張特性を示す。これは、Caが多い組
成(すなわちxが小さい組成)ほど、結晶の熱膨張係数
の異方性が大きくなる傾向にあり、焼結体作製時に焼結
体中にマイクロクラックが生成することにより熱膨張が
低下する。
【0015】RがSr、Baのいずれの場合も、xがx
>0.5の領域ではマイクロクラックが生じず、0≦x
≦0.5の範囲とは不連続的に熱膨張係数が大きくな
る。従って、第2相となるZrSiO4 またはAlPO
4 を添加することにより、熱膨張係数が4×10-6/℃
を越えるほど大きくなるので好ましくない。
【0016】第1相において、Ca源としてはカルシウ
ムの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、水酸化物等の粉
末が、R、すなわちSrまたはBa源としてはこれらの
炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、水酸化物等の粉末が
用いられる。また、Zr源としては酸化ジルコニウム、
ジルコニウム酸塩化物、水酸化物等の粉末が、リン源と
してはリン酸水素アンモニウム等のリン酸塩粉末が、通
常、出発原料として用いられる。
【0017】本発明のリン酸塩焼結体は、第1相である
(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO46 固溶体粒子間
に、第2相としてZrSiO4 またはAlPO4 が析出
した構成を有する。この第2相は、第1相の固溶体粒子
と気相との接触を妨げ、分解を抑制する作用を有し、リ
ン酸塩焼結体の高温安定性を向上させる。
【0018】第2相となるZrSiO4 の出発原料とし
ては、結晶質または非晶質のSiO2 粉末、あるいは焼
成中に分解してSiO2 を生じる結晶質または非晶質の
Si源粉末が使用される。Si源粉末としては、例え
ば、結晶質または非晶質のSiの水酸化物、硫酸塩、硝
酸塩、塩化物等の粉末が挙げられる。
【0019】AlPO4 の出発原料としては、結晶質ま
たは非晶質のAl2 3 粉末、あるいは焼成中に分解し
てAl2 3 を生じる結晶質または非晶質のAl源粉末
が使用される。Al源粉末としては、例えば、結晶質ま
たは非晶質のAlの水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、塩化物
等の粉末が挙げられる。
【0020】そして、第1相の固溶体粉末に、これらS
iO2 あるいはSi源粉末、またはAl2 3 あるいは
Al源粉末を添加して焼結することにより、これらと第
1相の固溶体粉末の一部が反応して、ZrSiO4 また
はAl2 PO4 が生成する。
【0021】次に、このリン酸塩焼結体を製造する方法
を詳述する。まず、第1層の(Ca1-x ,Rx )Zr4
(PO4 6 固溶体粒子の出発原料として、上記したC
aおよびR(Sr,Ba)源、Zr源、リン源の各粉末
を用い、これら原料粉末を、原料粉末が難溶性であるア
ルコール等を媒体として、ボールミルあるいは振動ミル
等を用いて混合粉砕する。これら原料粉末は、通常、粒
径が100μm以下、望ましくは20μm以下のものを
用いるのがよい。
【0022】この粉末を乾燥後、大気中にて1100〜
1400℃の温度域で1〜24時間仮焼して第1層の
(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO4 6 固溶体粉末を得
る。ここで、仮焼温度が1100℃未満の温度域あるい
は仮焼時間が1時間未満の場合には、固溶相の析出が少
なく、1400℃より高温度域かつ仮焼時間が24時間
を越える場合には、仮焼中にリン(P)の蒸発量が多く
なる。
【0023】なお、この固相法以外にも、水溶性の塩を
原料としたゾル・ゲル法または水熱法により(C
1-x ,Rx )Zr4 (PO4 6 固溶体粉末を得るこ
とが可能である。
【0024】このようにして得た(Ca1-x ,Rx )Z
4 (PO4 6 固溶体粉末に、第2相の出発原料とし
て、上記したSiO2 あるいはSi源粉末、またはAl
2 3 あるいはAl源粉末を添加し、ボールミルあるい
は振動ミル等を用いてBET表面積が10m2 /g以上
となるように粉砕する。これら原料粉末は、通常、粒径
が20μm以下のものを用いるのが望ましい。
【0025】このとき、第2相の出発原料としてSiO
2 あるいはSi源粉末を用いる場合には、上記第1相の
固溶体粉末100重量部に対し、添加量がSiO2 に換
算して1重量部以上、10重量部以下となるようにす
る。第2相の出発原料としてAl2 3 あるいはAl源
粉末を用いる場合には、上記第1相の固溶体粉末100
重量部に対し、添加量がAl2 3 に換算して1重量部
以上、5重量部以下となるようにする。いずれの場合も
添加量が1重量部未満または上記範囲を越えると、高温
での分解を抑制する十分な効果が得られない。
【0026】なお、これら第2相となるSiO2 あるい
はSi源粉末、Al2 3 あるいはAl源粉末を添加す
ることにより、熱膨張係数は増加する傾向にある。一
方、熱膨張係数は、第1相となる(Ca1-x ,Rx )Z
4 (PO4 6 固溶体粒子中のxの値によっても変化
するため、得られる焼結体が所望の熱膨張係数となるよ
うに、第2相の添加量およびxをそれぞれ上記した範囲
内で、適宜選択するのがよい。
【0027】この場合、耐熱衝撃性を特に必要とする用
途においては、熱膨張係数が−1〜1×10-6/℃程度
の範囲にあることが望ましい。これを満たすには、第2
相がZrSiO4 である場合、その出発原料の添加量
(SiO2 換算)y(重量部)と、第1相組成における
xの組み合わせ(x,y)が、xを横軸としyを縦軸と
する座標において、A(0.11,10)、B(0.2
4,10)、C(0.36,1)、D(0.2,1)で
囲まれる範囲にあるようにx、yを選択すればよい。
【0028】第2相がAlPO4 であるときは、xと、
その出発原料の添加量(Al2 3換算)y(重量部)
と、第1相組成におけるxの組み合わせ(x,y)が、
A(0,5)、B(0.17,5)、C(0.24,
1)、D(0.11,1)で囲まれる範囲にあるように
する。
【0029】次いで、得られた混合粉末を、金型成形、
CIP成形、鋳込み成形、射出成形等の方法で成形し、
焼結する。焼結は、大気中、1400〜1600℃の温
度域において1〜5時間行い、焼結体中の結晶粒径が5
μm以上20μm以下となるようにする。焼結温度が1
400℃未満の温度域では焼結が進行せず、1600℃
を越える温度域では焼結中に焼結体表面において分解が
生じる。また、結晶粒径が5μm未満では焼結体中にマ
イクロクラックが生じず、低熱膨張化しない。結晶粒径
が20μmを越えると焼結体の強度が低下する傾向にあ
る。
【0030】
【実施例】
(実施例1〜88)Ca源として炭酸カルシウム、R源
として炭酸ストロンチウムまたは炭酸バリウム、Zr源
として酸化ジルコニウム、P源としてリン酸水素アンモ
ニウムを用い、これら粉末を窒化ケイ素製ポットおよび
ボールを用いてエタノールを媒体として24時間混合し
た。得られた混合粉末を乾燥後、大気中1400℃にて
10時間仮焼し、第1相となる(Ca1-x ,Rx )Zr
4 (PO4 6 固溶体粉末を合成した。このときの第1
相組成におけるR、xを表1、表2に示した。
【0031】この合成粉末に、第2相の出発原料として
SiO2 あるいはAl2 3 粉末を添加し、72時間エ
タノールを媒体に湿式で混合、粉砕した。このとき、固
溶体粉末100重量部に対するSiO2 あるいはAl2
3 粉末の添加量を表1、表2に示すように1〜10重
量部の範囲で変更した。
【0032】得られた粉末を200kg/cm2 の圧力
で金型成形後、3ton/cm2 の圧力でCIP成形し
た。次いで、この成形体を1500〜1550℃の温度
にて2〜4時間大気中にて焼結した。焼結時間、焼結温
度は表1、表2に示す通りとした。
【0033】得られた焼結体を、それぞれ3×4×40
mmの寸法に加工して試験片とし、開気孔率、熱膨張係
数、分解深さを調べて表1、表2に併記した。ここで開
気孔率はアルキメデス法により求め、熱膨張係数は押棒
式熱膨張計により、5℃/minの昇温速度にて室温か
ら1400℃の間で測定した。また、分解深さは、14
00℃大気中で100時間保持した後の焼結体断面を電
子顕微鏡で観察し、表面から分解した深さを観察した。
【0034】また、X線回折解析により、実施例1〜8
8は、いずれも第1相の固溶体相が粒子状で存在し、そ
の固溶体粒子間に、SiO2 添加の場合は第2相として
ZrSiO4 が析出し、Al2 3 添加の場合は第2相
としてAlPO4 が析出していることが確認された。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】(比較例1〜6)比較のため、上記実施例
と同様の方法で調製した(Ca1-x ,Rx )Zr4 (P
4 6 固溶体粉末に、SiO2 、Al2 3 粉末のい
ずれも添加せずに焼結した(比較例1〜5)。また、R
Zr4 (PO4 6 固溶体においてPの一部をSiで置
換した組成を有する焼結体を同様の方法で作製した(比
較例6)。これらの組成および焼結条件を表3に示す。
得られた焼結体のそれぞれについて上記実施例同様、開
気孔率、熱膨張係数、分解深さを調べて表3に併記し
た。
【0038】
【表3】
【0039】表3に明らかなように、第1相の固溶体の
みでは分解深さが80μm以上と大きく、高温安定性が
十分ではない。また、第1相の固溶体のSiを置換固溶
させた比較例6においても、安定性の向上は見られず、
分解を抑制する効果は認められない。
【0040】これに対し、上記表1、表2の本発明実施
例ではいずれも分解深さが80μmより小さく、高温安
定性が改善されていることがわかる。また、熱膨張係数
も低く、従って、本発明の構成とすることで低熱膨張特
性と高温安定性を両立できることがわかる。
【0041】(比較例7〜12)さらに、第1相の(C
1-x ,Rx )Zr4 (PO4 6 固溶体におけるxを
本発明の範囲外であるx>0.5とした焼結体を、同様
の方法で作製した。組成および焼結条件を表4に示す。
得られた焼結体のそれぞれについて上記実施例同様、開
気孔率、熱膨張係数、分解深さを調べて表4に併記し
た。
【0042】
【表4】
【0043】(比較例13〜24)上記比較例7〜12
で得た(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO4 6 固溶体粉
末に、SiO2 またはAl2 3 粉末を添加した焼結体
を、同様の方法で作製した。組成および焼結条件を表5
に示す。得られた焼結体のそれぞれについて上記実施例
同様、開気孔率、熱膨張係数、分解深さを調べて表5に
併記した。
【0044】
【表5】
【0045】表4に明らかなように、(Ca1-x
x )Zr4 (PO4 6 固溶体のxが、x>0.5で
ある場合には、いずれも熱膨張係数が2×10-6/℃を
越えている。従って、これに第2相となるZrSiO4
またはAlPO4 を添加すると、熱膨張係数は4×10
-6/℃より大きくなり、(Ca1-x ,Rx )Zr4 (P
4 6 固溶体の有する低熱膨張特性を有効に利用する
ことができない。
【0046】図1は、上記実施例を基にSiO2 または
Al2 3 を添加した(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO
4 6 焼結体における、SiO2 またはAl2 3 の添
加量(固容体粉末100重量部に対する量)と分解深さ
の関係を棒グラフで示したものである。棒グラフが低い
ほど分解が少ないことを意味する。図のようにSiO2
添加では1重量部が最小で、Al2 3 添加では3重量
部が最小とそれぞれ最適値が存在し、いずれも無添加に
比べ最大で1/4程度まで分解を抑制できることがわか
る。
【0047】図2、図3は、上記実施例を基に(Ca
1-x ,Srx )Zr4 (PO4 6 系焼結体または(C
1-x ,Bax )Zr4 (PO4 6 系焼結体における
xと熱膨張係数の関係を示したもので、それぞれSiO
2 添加またはAl2 3 添加の場合についてその添加量
とともに示した。図のように、xの増加とともに、およ
び添加量の増加とともに熱膨張係数が上昇する傾向にあ
る。
【0048】図中、点線は熱膨張係数の最適範囲である
−1×10-6/℃または1×10-6/℃を示しており、
これらで区切られる範囲にある組成xとSiO2 または
Al2 3 添加量(固溶体粉末100重量部に対する
量)の組み合わせを図4にそれぞれ示した。図のよう
に、SiO2 添加の場合には、xを横軸としyを縦軸と
したとき、(x,y)が、A(0.11,10)、B
(0.24,10)、C(0.36,1)、D(0.
2,1)で囲まれる範囲において、Al2 3 添加の場
合は、(x,y)が、A(0,5)、B(0.17,
5)、C(0.24,1)、D(0.11,1)で囲ま
れる範囲において−1〜1×10-6/℃の低い熱膨張係
数を実現できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はSiO2 添加量と分解深さの関係
を示す図、図1(b)はAl23 添加量と分解深さの
関係を示す図である。
【図2】図2は(Ca1-x ,Srx )Zr4 (PO4
6 系焼結体におけるxと熱膨張係数の関係を示す図で、
(a)はSiO2 添加の場合のxと熱膨張係数の関係を
示す図、(b)はAl2 3 添加の場合のxと熱膨張係
数の関係を示す図である。
【図3】図3は(Ca1-x ,Bax )Zr4 (PO4
6 系焼結体におけるxと熱膨張係数の関係を示す図で、
(a)はSiO2 添加の場合のxと熱膨張係数の関係を
示す図、(b)はAl2 3 添加の場合のxと熱膨張係
数の関係を示す図である。
【図4】図4(a)は(Ca1-x ,Rx )Zr4 (PO
4 6 系焼結体におけるxとSiO2 添加量の関係を示
す図、図4(b)はxとAl2 3 添加量の関係を示す
図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1相である(Ca1-x ,Rx )Zr4
    (PO4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦0.5)固溶
    体粒子間に、第2相としてZrSiO4 を析出させてな
    ることを特徴とするリン酸塩焼結体。
  2. 【請求項2】 第2相であるZrSiO4 の出発原料と
    して、SiO2 粉末あるいは高温で分解してSiO2
    生じるSi源粉末を用い、これを第1相の(Ca1-x
    x )Zr4 (PO4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦
    0.5)固溶体粉末に、該固溶体粉末100重量部に対
    しSiO2 換算で1重量部以上10重量部以下の範囲で
    添加、焼結してなる請求項1記載のリン酸塩焼結体。
  3. 【請求項3】 第1相の(Ca1-x ,Rx )Zr4 (P
    4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦0.5)固溶体組
    成におけるxを横軸とし、第2相の出発原料であるSi
    2 またはSi源粉末の上記固容体粉末100重量部に
    対するSiO2 換算での添加量y(重量部)を縦軸とす
    る座標で表したときに、点(x,y)が、A(0.1
    1,10)、B(0.24,10)、C(0.36,
    1)、D(0.2,1)で囲まれる範囲にある請求項2
    記載のリン酸塩焼結体。
  4. 【請求項4】 第1相である(Ca1-x ,Rx )Zr4
    (PO4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦0.5)固溶
    体粒子間に、第2相としてAlPO4 を析出させてなる
    ことを特徴とするリン酸塩焼結体。
  5. 【請求項5】 第2相であるAlPO4 の出発原料とし
    て、Al2 3 粉末あるいは高温で分解してAl2 3
    を生じるAl源粉末を用い、これを第1相の(C
    1-x ,Rx )Zr4 (PO4 6 (R:Sr,Ba;
    0≦x≦0.5)固溶体粉末に、該固容体粉末100重
    量部に対しAl2 3 換算で1重量部以上5重量部以下
    の範囲で添加、焼結してなる請求項4記載のリン酸塩焼
    結体。
  6. 【請求項6】 第1相の(Ca1-x ,Rx )Zr4 (P
    4 6 (R:Sr,Ba;0≦x≦0.5)固溶体組
    成におけるxを横軸とし、第2相の出発原料であるAl
    2 3 またはAl源粉末の上記固容体粉末100重量部
    に対するAl2 3 換算での添加量y(重量部)を縦軸
    とする座標で表したときに、点(x,y)が、A(0,
    5)、B(0.17,5)、C(0.24,1)、D
    (0.11,1)で囲まれる範囲にある請求項5記載の
    リン酸塩焼結体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN119591384A (zh) * 2024-12-09 2025-03-11 广东国研新材料有限公司 高热震性陶瓷材料及其制备方法

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