JPH1095662A - 低熱膨張リン酸塩焼結体 - Google Patents
低熱膨張リン酸塩焼結体Info
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- JPH1095662A JPH1095662A JP8271796A JP27179696A JPH1095662A JP H1095662 A JPH1095662 A JP H1095662A JP 8271796 A JP8271796 A JP 8271796A JP 27179696 A JP27179696 A JP 27179696A JP H1095662 A JPH1095662 A JP H1095662A
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- Japan
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- sintered body
- alkaline earth
- low
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 強度が高く、熱膨張曲線のヒステリシスが小
さい低熱膨張リン酸塩焼結体を得ることを目的とするも
のである。 【解決手段】 (Ba1-y Ry )1+x Zr4 P6-2xSi
2xO24(R:Mg、Ca、Srのうち少なくとも1種)
で示される組成において、 0<x<0.45、0<y
<0.2とする。アルカリ土類金属元素であるBaの一
部を第2のアルカリ土類金属元素で置換固溶すること
で、100MPa以上の強度を有しかつヒステリシスを
有しない低熱膨張リン酸塩焼結体を実現する。
さい低熱膨張リン酸塩焼結体を得ることを目的とするも
のである。 【解決手段】 (Ba1-y Ry )1+x Zr4 P6-2xSi
2xO24(R:Mg、Ca、Srのうち少なくとも1種)
で示される組成において、 0<x<0.45、0<y
<0.2とする。アルカリ土類金属元素であるBaの一
部を第2のアルカリ土類金属元素で置換固溶すること
で、100MPa以上の強度を有しかつヒステリシスを
有しない低熱膨張リン酸塩焼結体を実現する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強度が高く、熱膨
張曲線のヒステリシスが小さい低熱膨張リン酸塩焼結体
に関する。
張曲線のヒステリシスが小さい低熱膨張リン酸塩焼結体
に関する。
【0002】
【従来の技術】高温において使用され、大きな熱サイク
ル、熱衝撃を受ける部材、例えばディーゼルパティキュ
レートフィルタをはじめとして、エキゾーストマニホー
ルド断熱ライニング、高耐熱ハニカム構造体等を構成す
る材料には、極めて低い熱膨張特性が要求される。
ル、熱衝撃を受ける部材、例えばディーゼルパティキュ
レートフィルタをはじめとして、エキゾーストマニホー
ルド断熱ライニング、高耐熱ハニカム構造体等を構成す
る材料には、極めて低い熱膨張特性が要求される。
【0003】従来、このような大きな熱衝撃を受ける部
材に使用される低熱膨張材料としては、コーディエライ
トおよびチタン酸アルミニウム等がある。ところが、コ
ーディエライトは熱膨張係数がやや大きめで耐熱衝撃特
性が不十分であり、チタン酸アルミニウムは熱膨張の異
方性に起因するマイクロクラックの発生により低熱膨張
性を得るものであるため強度が低いといった問題があっ
た。
材に使用される低熱膨張材料としては、コーディエライ
トおよびチタン酸アルミニウム等がある。ところが、コ
ーディエライトは熱膨張係数がやや大きめで耐熱衝撃特
性が不十分であり、チタン酸アルミニウムは熱膨張の異
方性に起因するマイクロクラックの発生により低熱膨張
性を得るものであるため強度が低いといった問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年、アルカリ
土類ジルコニウムリン酸塩焼結体が、非常に小さな熱膨
張特性を有する材料として注目を集めている。例えば、
特開平2−38354号公報には、Ry Zr4 Six P
6-x O24(Rは2〜3価の陽イオン1種以上の組み合わ
せ)で表されるリン酸塩が、特開平3−208807号
公報には、RZr4 P6 O24(Rは周期律表IIa族の
陽イオン1種以上)で表されるリン酸塩化合物が開示さ
れている。
土類ジルコニウムリン酸塩焼結体が、非常に小さな熱膨
張特性を有する材料として注目を集めている。例えば、
特開平2−38354号公報には、Ry Zr4 Six P
6-x O24(Rは2〜3価の陽イオン1種以上の組み合わ
せ)で表されるリン酸塩が、特開平3−208807号
公報には、RZr4 P6 O24(Rは周期律表IIa族の
陽イオン1種以上)で表されるリン酸塩化合物が開示さ
れている。
【0005】アルカリ土類ジルコニウムリン酸塩の結晶
粒子は六方晶に属し、そのa軸方向とc軸方向の熱膨張
に大きく差が生じる系すなわち熱膨張の異方性が大きい
系については、焼結体中の粒内および粒界にマイクロク
ラックが生じる。このマイクロクラックが焼結体中の粒
子の熱膨張を吸収するために低熱膨張化するものであ
る。
粒子は六方晶に属し、そのa軸方向とc軸方向の熱膨張
に大きく差が生じる系すなわち熱膨張の異方性が大きい
系については、焼結体中の粒内および粒界にマイクロク
ラックが生じる。このマイクロクラックが焼結体中の粒
子の熱膨張を吸収するために低熱膨張化するものであ
る。
【0006】ところが、このようなマイクロクラック機
構による低熱膨張体は強度が低いという問題があった。
これは低熱膨張化に寄与するマイクロクラックの存在
が、一方で、破壊の起点となり強度の低下を招く原因と
なるためで、アルカリ土類ジルコニウムリン酸塩におい
て、低熱膨張化と高強度化という相反する2つの特性を
共に実現することが大きな課題となっている。
構による低熱膨張体は強度が低いという問題があった。
これは低熱膨張化に寄与するマイクロクラックの存在
が、一方で、破壊の起点となり強度の低下を招く原因と
なるためで、アルカリ土類ジルコニウムリン酸塩におい
て、低熱膨張化と高強度化という相反する2つの特性を
共に実現することが大きな課題となっている。
【0007】マイクロクラックの存在しない焼結体にお
いても、結晶構造が空間群数1と数2との間で相転移す
ることに起因して、熱膨張曲線にヒステリシスが生じる
という問題がある。
いても、結晶構造が空間群数1と数2との間で相転移す
ることに起因して、熱膨張曲線にヒステリシスが生じる
という問題がある。
【0008】
【数1】
【0009】
【数2】
【0010】そこで、本発明は、強度が高く、かつ熱膨
張曲線のヒステリシスが小さい低熱膨張リン酸塩焼結体
を得ることを目的とするものである。
張曲線のヒステリシスが小さい低熱膨張リン酸塩焼結体
を得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために鋭意検討し、(Ba1-y Ry )1+x Zr
4 P6-2xSi2xO24(R:Mg、Ca、Srのうちの少
なくとも1種)で示される組成を有し、 0<x<0.45、0<y<0.2 であるリン酸塩焼結体が、高強度でヒステリシスがない
低熱膨張材料となることを見出した(請求項1)。
解決するために鋭意検討し、(Ba1-y Ry )1+x Zr
4 P6-2xSi2xO24(R:Mg、Ca、Srのうちの少
なくとも1種)で示される組成を有し、 0<x<0.45、0<y<0.2 であるリン酸塩焼結体が、高強度でヒステリシスがない
低熱膨張材料となることを見出した(請求項1)。
【0012】本発明のリン酸塩焼結体は、アルカリ土類
金属元素であるBaを必須成分とし、Baの一部を第2
のアルカリ土類金属元素であるMg、Ca、Srで置換
固溶したものである。そして、上記組成におけるx、y
を特定範囲とすることで、100MPa以上の強度を実
現しかつヒステリシスが極小となるようにしたものであ
る。
金属元素であるBaを必須成分とし、Baの一部を第2
のアルカリ土類金属元素であるMg、Ca、Srで置換
固溶したものである。そして、上記組成におけるx、y
を特定範囲とすることで、100MPa以上の強度を実
現しかつヒステリシスが極小となるようにしたものであ
る。
【0013】上記組成を有する本発明のリン酸塩焼結体
は、いわゆるナシコン(NASICON)型の結晶構造
を有する。ナシコン(NASICON)型構造は、〔Z
rO6 〕を単位とする八面体と〔PO4 〕を単位とする
四面体が酸素原子を共有して結合し、三次元の骨格を形
成している。アルカリ土類金属元素は、六方晶で表した
際のc軸方向において〔ZrO6 〕間の間隙に存在す
る。
は、いわゆるナシコン(NASICON)型の結晶構造
を有する。ナシコン(NASICON)型構造は、〔Z
rO6 〕を単位とする八面体と〔PO4 〕を単位とする
四面体が酸素原子を共有して結合し、三次元の骨格を形
成している。アルカリ土類金属元素は、六方晶で表した
際のc軸方向において〔ZrO6 〕間の間隙に存在す
る。
【0014】このナシコン(NASICON)型構造を
有する物質の熱膨張は、構造中に存在するアルカリ金属
元素あるいはアルカリ土類金属元素の種類に主に影響を
受ける。ナシコン(NASICON)型構造において
は、アルカリ土類金属元素の種類により、イオン半径お
よびアルカリ土類金属元素−酸素間の結合の熱膨張が異
なるため、骨格構造の結合角の変化に違いが生じ、全体
の熱膨張に差が現れる。ここで、一般に、アルカリ土類
金属元素についてはBaあるいはSrのみを含む系は熱
膨張の異方性が小さいのに対して、Caのみを含む系は
熱膨張の異方性が大きいことが知られている。この場
合、臨界の結晶粒径を越えると焼結体にマイクロクラッ
クが生成し、低熱膨張化する。
有する物質の熱膨張は、構造中に存在するアルカリ金属
元素あるいはアルカリ土類金属元素の種類に主に影響を
受ける。ナシコン(NASICON)型構造において
は、アルカリ土類金属元素の種類により、イオン半径お
よびアルカリ土類金属元素−酸素間の結合の熱膨張が異
なるため、骨格構造の結合角の変化に違いが生じ、全体
の熱膨張に差が現れる。ここで、一般に、アルカリ土類
金属元素についてはBaあるいはSrのみを含む系は熱
膨張の異方性が小さいのに対して、Caのみを含む系は
熱膨張の異方性が大きいことが知られている。この場
合、臨界の結晶粒径を越えると焼結体にマイクロクラッ
クが生成し、低熱膨張化する。
【0015】本発明のリン酸塩焼結体は、上記のBaの
みを含む系に組成的に近く、同様に熱膨張の異方性が小
さいためにマイクロクラックが生じず、マイクロクラッ
クを含む系に比較して高強度となる。また、アルカリ土
類金属元素−酸素間の結合の熱膨張は、Ba−O>Sr
−O>Ca−O>Mg−Oであり、従って、Baの一部
をSr、CaあるいはMgで置換することにより熱膨張
が小さくなる。さらに、第2のアルカリ土類金属元素を
含まない、Ba1+y Zr4 P6-2ySi2yO24組成では、
300〜900℃の温度域において空間群数1と数2と
の間の相転移が生じるために熱膨張曲線にヒステリシス
が存在するが、本発明の組成では、Baの一部をイオン
半径の異なる第2のアルカリ土類金属元素で置換してお
り、これにより転移直前の体積が減少するとともに、数
1から数2への転移の際の体積変化が減少して、ヒステ
リシスが生じなくなったと考えられる。
みを含む系に組成的に近く、同様に熱膨張の異方性が小
さいためにマイクロクラックが生じず、マイクロクラッ
クを含む系に比較して高強度となる。また、アルカリ土
類金属元素−酸素間の結合の熱膨張は、Ba−O>Sr
−O>Ca−O>Mg−Oであり、従って、Baの一部
をSr、CaあるいはMgで置換することにより熱膨張
が小さくなる。さらに、第2のアルカリ土類金属元素を
含まない、Ba1+y Zr4 P6-2ySi2yO24組成では、
300〜900℃の温度域において空間群数1と数2と
の間の相転移が生じるために熱膨張曲線にヒステリシス
が存在するが、本発明の組成では、Baの一部をイオン
半径の異なる第2のアルカリ土類金属元素で置換してお
り、これにより転移直前の体積が減少するとともに、数
1から数2への転移の際の体積変化が減少して、ヒステ
リシスが生じなくなったと考えられる。
【0016】上記リン酸塩焼結体は、より具体的には、
上記組成におけるxを横軸とし、yを縦軸とする座標に
おいて、(x,y)が、A(0.2,0)、B(0.4
5,0)、C(0.45,0.2)、D(0.35,
0.2)で囲まれる範囲(なお、点A、B、C、Dおよ
びA−B、B−C、C−D、D−Aの線上は含まない)
にあるように選択するのがよい。この場合、熱膨張係数
を特に低い−1〜1×10-6/℃の範囲とすることがで
きる。
上記組成におけるxを横軸とし、yを縦軸とする座標に
おいて、(x,y)が、A(0.2,0)、B(0.4
5,0)、C(0.45,0.2)、D(0.35,
0.2)で囲まれる範囲(なお、点A、B、C、Dおよ
びA−B、B−C、C−D、D−Aの線上は含まない)
にあるように選択するのがよい。この場合、熱膨張係数
を特に低い−1〜1×10-6/℃の範囲とすることがで
きる。
【0017】熱衝撃に対する抵抗性(耐熱衝撃性)は、
材料の特性の中で強度、ヤング率、熱伝導率、ポアソン
比および熱膨張係数により決まる。これらの特性の中で
耐熱衝撃性を最も支配しているのは熱膨張係数である。
本発明の焼結体が適用される部材が、例えば1400℃
程度の温度まで使用されるとすると、この温度域からの
急冷の熱衝撃に耐えうるには、−1〜1×10-6/℃程
度の熱膨張係数が必要となる。従って、組成xと添加量
yを上記範囲となるように組み合わせることによって、
熱膨張係数を十分小さくし、優れた耐熱衝撃性を有する
焼結体を得ることができる。
材料の特性の中で強度、ヤング率、熱伝導率、ポアソン
比および熱膨張係数により決まる。これらの特性の中で
耐熱衝撃性を最も支配しているのは熱膨張係数である。
本発明の焼結体が適用される部材が、例えば1400℃
程度の温度まで使用されるとすると、この温度域からの
急冷の熱衝撃に耐えうるには、−1〜1×10-6/℃程
度の熱膨張係数が必要となる。従って、組成xと添加量
yを上記範囲となるように組み合わせることによって、
熱膨張係数を十分小さくし、優れた耐熱衝撃性を有する
焼結体を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のリン酸塩焼結体は、(Ba1-y Ry)1+x Zr
4 P6-2xSi2xO24で示される組成を有し、アルカリ土
類金属元素であるBaの一部を第2のアルカリ土類金属
元素Rで置換した構成を有する。ここで、RはMg、C
aおよびSrから選ばれる少なくとも一種であり、これ
らを複数使用してももちろんよい。x、yは、それぞ
れ、0<x<0.45、0<y<0.2の範囲とし、
x、yをこの範囲とすることで100MPa以上の高強
度を実現し、かつ熱膨張曲線のヒステリシスを極小にす
ることができる。x、yが上記範囲を越える組成域で
は、マイクロクラックが生成して強度が著しく低下する
か熱膨張曲線にヒステリシスが生ずる。
本発明のリン酸塩焼結体は、(Ba1-y Ry)1+x Zr
4 P6-2xSi2xO24で示される組成を有し、アルカリ土
類金属元素であるBaの一部を第2のアルカリ土類金属
元素Rで置換した構成を有する。ここで、RはMg、C
aおよびSrから選ばれる少なくとも一種であり、これ
らを複数使用してももちろんよい。x、yは、それぞ
れ、0<x<0.45、0<y<0.2の範囲とし、
x、yをこの範囲とすることで100MPa以上の高強
度を実現し、かつ熱膨張曲線のヒステリシスを極小にす
ることができる。x、yが上記範囲を越える組成域で
は、マイクロクラックが生成して強度が著しく低下する
か熱膨張曲線にヒステリシスが生ずる。
【0019】より好ましくは、上記組成におけるxを横
軸とし、yを縦軸とする座標において、(x,y)が、
A(0.2,0)、B(0.45,0)、C(0.4
5,0.2)、D(0.35,0.2)で囲まれる範囲
(なお、点A、B、C、DおよびA−B、B−C、C−
D、D−Aの線上は含まない)にあるように選択する。
これにより、熱膨張係数を特に低い−1〜1×10-6/
℃の範囲とすることができ、高強度でヒステリシスを有
さず、かつ熱膨張係数の極めて低い焼結体を得ることが
できる。
軸とし、yを縦軸とする座標において、(x,y)が、
A(0.2,0)、B(0.45,0)、C(0.4
5,0.2)、D(0.35,0.2)で囲まれる範囲
(なお、点A、B、C、DおよびA−B、B−C、C−
D、D−Aの線上は含まない)にあるように選択する。
これにより、熱膨張係数を特に低い−1〜1×10-6/
℃の範囲とすることができ、高強度でヒステリシスを有
さず、かつ熱膨張係数の極めて低い焼結体を得ることが
できる。
【0020】更に好ましくは、x、yは、それぞれ0<
x≦0.44、0<y≦0.2の範囲とするのがよい。
これにより、熱膨張係数をより小さくすることができ
る。更に好ましくは、xを横軸とし、yを縦軸とする座
標において、(x,y)がA(0.2,0)、E(0.
44,0)、F(0.44,0.18)、G(0.3
4,0.18)で囲まれる範囲(点F、GおよびE−
F、F−G、G−Aの線上は含み、点A、EおよびA−
Eの線上(x軸上)は含まない)にあるように選択する
のがよい。これにより、熱膨張係数をより小さくするこ
とができる。
x≦0.44、0<y≦0.2の範囲とするのがよい。
これにより、熱膨張係数をより小さくすることができ
る。更に好ましくは、xを横軸とし、yを縦軸とする座
標において、(x,y)がA(0.2,0)、E(0.
44,0)、F(0.44,0.18)、G(0.3
4,0.18)で囲まれる範囲(点F、GおよびE−
F、F−G、G−Aの線上は含み、点A、EおよびA−
Eの線上(x軸上)は含まない)にあるように選択する
のがよい。これにより、熱膨張係数をより小さくするこ
とができる。
【0021】次に、このリン酸塩焼結体を製造する方法
を詳述する。BaおよびR、すなわちMg、Ca、Sr
源としては、これらの酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸
塩、塩化物、水酸化物等の粉末が用いられる。また、Z
r源としては酸化ジルコニウム、ジルコニウム酸塩化
物、水酸化物等の粉末が、リン源としてはリン酸水素ア
ンモニウム等のリン酸塩粉末が、Si源としては酸化
物、水酸化物、塩化物等の粉末が、通常、出発原料とし
て用いられる。
を詳述する。BaおよびR、すなわちMg、Ca、Sr
源としては、これらの酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸
塩、塩化物、水酸化物等の粉末が用いられる。また、Z
r源としては酸化ジルコニウム、ジルコニウム酸塩化
物、水酸化物等の粉末が、リン源としてはリン酸水素ア
ンモニウム等のリン酸塩粉末が、Si源としては酸化
物、水酸化物、塩化物等の粉末が、通常、出発原料とし
て用いられる。
【0022】上記各出発原料を用いて、本発明の焼結体
を製造する場合には、これら原料粉末をアルコール等を
媒体として、ボールミルあるいは振動ミル等を用いて混
合粉砕する。これら原料粉末は、通常、粒径が100μ
m以下、望ましくは20μm以下のものを用いるのがよ
い。
を製造する場合には、これら原料粉末をアルコール等を
媒体として、ボールミルあるいは振動ミル等を用いて混
合粉砕する。これら原料粉末は、通常、粒径が100μ
m以下、望ましくは20μm以下のものを用いるのがよ
い。
【0023】この粉末を乾燥後、大気中にて1100〜
1400℃の温度域で1〜24時間仮焼して固溶体単一
相粉末を得る。ここで、仮焼温度が1100℃未満の温
度域あるいは仮焼時間が1時間未満の場合には、固溶相
の析出が少なく、1400℃より高温度域かつ仮焼時間
が24時間を越える場合には、仮焼中にリン(P)の蒸
発量が多くなる。
1400℃の温度域で1〜24時間仮焼して固溶体単一
相粉末を得る。ここで、仮焼温度が1100℃未満の温
度域あるいは仮焼時間が1時間未満の場合には、固溶相
の析出が少なく、1400℃より高温度域かつ仮焼時間
が24時間を越える場合には、仮焼中にリン(P)の蒸
発量が多くなる。
【0024】なお、この固相法以外にも、水溶性の塩を
原料としたゾル・ゲル法または水熱法により固溶体粉末
を得ることが可能である。
原料としたゾル・ゲル法または水熱法により固溶体粉末
を得ることが可能である。
【0025】このようにして得た固溶体粉末を、ボール
ミルあるいは振動ミル等を用いてBET表面積が10m
2 /g以上となるように粉砕する。次いで、得られた混
合粉末を、金型成形、CIP成形、鋳込み成形、射出成
形等の方法で成形し、焼結する。焼結は、大気中、14
00〜1600℃の温度域において1〜5時間行い、焼
結体中の結晶粒径が20μm以下となるようにする。焼
結温度が1400℃未満の温度域では焼結が進行せず、
1600℃を越える温度域焼結中に焼結体表面において
分解が生じる。結晶粒径が20μmを越えると焼結体の
強度が低下する傾向にある。
ミルあるいは振動ミル等を用いてBET表面積が10m
2 /g以上となるように粉砕する。次いで、得られた混
合粉末を、金型成形、CIP成形、鋳込み成形、射出成
形等の方法で成形し、焼結する。焼結は、大気中、14
00〜1600℃の温度域において1〜5時間行い、焼
結体中の結晶粒径が20μm以下となるようにする。焼
結温度が1400℃未満の温度域では焼結が進行せず、
1600℃を越える温度域焼結中に焼結体表面において
分解が生じる。結晶粒径が20μmを越えると焼結体の
強度が低下する傾向にある。
【0026】本発明のリン酸塩焼結体の用途としては、
自動車排ガス浄化用触媒用の高耐熱ハニカム材、ディー
ゼルパティキュレートフィルタ、エキゾーストマニホー
ルド断熱ライニング等、大きな熱衝撃を受ける部材、あ
るいは高精度光学部品用支持体、大型望遠鏡用の反射鏡
支持体等の寸法安定性を必要とする部品、さらに熱膨張
測定機器等を構成する材料等が挙げられる。
自動車排ガス浄化用触媒用の高耐熱ハニカム材、ディー
ゼルパティキュレートフィルタ、エキゾーストマニホー
ルド断熱ライニング等、大きな熱衝撃を受ける部材、あ
るいは高精度光学部品用支持体、大型望遠鏡用の反射鏡
支持体等の寸法安定性を必要とする部品、さらに熱膨張
測定機器等を構成する材料等が挙げられる。
【0027】
(実施例1〜58)Ba源として炭酸バリウム、R源と
して酸化マグネシウム、炭酸カルシウムまたは炭酸スト
ロンチウムを、Zr源として酸化ジルコニウム、P源と
してリン酸水素アンモニウム、Si源として酸化ケイ素
を用い、これら粉末を窒化ケイ素製ポットおよびボール
を用いてエタノールを媒体として24時間混合粉砕し
た。得られた混合粉末を乾燥後、大気中1400℃にて
10時間仮焼し、固溶体粉末を合成した。このときの組
成におけるR、x、yを表1〜3に示した。
して酸化マグネシウム、炭酸カルシウムまたは炭酸スト
ロンチウムを、Zr源として酸化ジルコニウム、P源と
してリン酸水素アンモニウム、Si源として酸化ケイ素
を用い、これら粉末を窒化ケイ素製ポットおよびボール
を用いてエタノールを媒体として24時間混合粉砕し
た。得られた混合粉末を乾燥後、大気中1400℃にて
10時間仮焼し、固溶体粉末を合成した。このときの組
成におけるR、x、yを表1〜3に示した。
【0028】この合成粉末を72時間エタノールを媒体
に湿式で粉砕した。得られた粉末を200kg/cm2
の圧力で金型成形後、3ton/cm2 の圧力でCIP
成形した。次いで、この成形体を1550℃の温度にて
4時間大気中にて焼結した。
に湿式で粉砕した。得られた粉末を200kg/cm2
の圧力で金型成形後、3ton/cm2 の圧力でCIP
成形した。次いで、この成形体を1550℃の温度にて
4時間大気中にて焼結した。
【0029】得られた焼結体を、それぞれ3×4×40
mmの寸法に加工して試験片とし、その熱膨張係数を調
べて結果を上記表1〜3に併記した。熱膨張係数の測定
は、押棒式熱膨張計により、5℃/minの昇温速度に
て室温から1400℃の間で行った。さらに、各試験片
の開気孔率および4点曲げ強度を調べて結果を上記表1
〜3に併記した。ここで開気孔率はアルキメデス法によ
り求め、4点曲げ強度の測定はJIS1601に準拠し
て行った。その結果、表1〜3に明らかなように、いず
れの実施例も強度が100MPa以上と高い値を示し
た。
mmの寸法に加工して試験片とし、その熱膨張係数を調
べて結果を上記表1〜3に併記した。熱膨張係数の測定
は、押棒式熱膨張計により、5℃/minの昇温速度に
て室温から1400℃の間で行った。さらに、各試験片
の開気孔率および4点曲げ強度を調べて結果を上記表1
〜3に併記した。ここで開気孔率はアルキメデス法によ
り求め、4点曲げ強度の測定はJIS1601に準拠し
て行った。その結果、表1〜3に明らかなように、いず
れの実施例も強度が100MPa以上と高い値を示し
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】また、熱膨張曲線におけるヒステリシスの
有無を調べたところ、いずれの実施例においても、測定
誤差範囲内において熱膨張曲線にヒステリシスは認めら
れなかった。その一例として、実施例6の熱膨張曲線を
図1(a)に示す。
有無を調べたところ、いずれの実施例においても、測定
誤差範囲内において熱膨張曲線にヒステリシスは認めら
れなかった。その一例として、実施例6の熱膨張曲線を
図1(a)に示す。
【0034】(比較例1〜19)比較のため、上記実施
例と同様の方法で、第2のアルカリ土類金属元素である
Mg、CaまたはSrを添加せずに、あるいは(Ba
1-y ,Ry )1+x Zr4 P6-2xSi2xO24(R:Mg、
Ca、Sr)組成におけるx、yを本発明の範囲外とし
た固溶体を調製し、これを焼結した(比較例1〜1
7)。また、アルカリ土類ジルコニウムリン酸塩焼結体
の他の組成系の焼結体を同様の方法で作製した(比較例
18、19)。これらの組成を表4に示す。得られた焼
結体のそれぞれについて上記実施例同様、熱膨張係数、
開気孔率、4点曲げ強度を調べて表4に併記した。
例と同様の方法で、第2のアルカリ土類金属元素である
Mg、CaまたはSrを添加せずに、あるいは(Ba
1-y ,Ry )1+x Zr4 P6-2xSi2xO24(R:Mg、
Ca、Sr)組成におけるx、yを本発明の範囲外とし
た固溶体を調製し、これを焼結した(比較例1〜1
7)。また、アルカリ土類ジルコニウムリン酸塩焼結体
の他の組成系の焼結体を同様の方法で作製した(比較例
18、19)。これらの組成を表4に示す。得られた焼
結体のそれぞれについて上記実施例同様、熱膨張係数、
開気孔率、4点曲げ強度を調べて表4に併記した。
【0035】その結果、第2のアルカリ土類金属元素を
含まない組成では、強度がいずれも100MPaに満た
なかった。第2のアルカリ土類金属元素を添加し、x、
yが本発明の範囲外である例では、比較例9、11、1
2、14のように強度が大きく低下した組成があり、比
較例18、19の従来の組成では、強度が著しく低下し
た。また、熱膨張曲線におけるヒステリシスの有無を調
べたところ、いずれの比較例においても熱膨張曲線にヒ
ステリシスが観察された。その一例として、比較例4の
熱膨張曲線を図1(b)に示す。
含まない組成では、強度がいずれも100MPaに満た
なかった。第2のアルカリ土類金属元素を添加し、x、
yが本発明の範囲外である例では、比較例9、11、1
2、14のように強度が大きく低下した組成があり、比
較例18、19の従来の組成では、強度が著しく低下し
た。また、熱膨張曲線におけるヒステリシスの有無を調
べたところ、いずれの比較例においても熱膨張曲線にヒ
ステリシスが観察された。その一例として、比較例4の
熱膨張曲線を図1(b)に示す。
【0036】
【表4】
【0037】以上より、第2のアルカリ土類金属元素と
してMg、Ca、Srを添加し、x、yを本発明の範囲
内とすることで100MPa以上の強度を有し、かつ熱
膨張曲線のヒステリシスが小さい低熱膨張リン酸塩焼結
体が得られることがわかる。
してMg、Ca、Srを添加し、x、yを本発明の範囲
内とすることで100MPa以上の強度を有し、かつ熱
膨張曲線のヒステリシスが小さい低熱膨張リン酸塩焼結
体が得られることがわかる。
【0038】図2〜4は、上記実施例を基に(B
a1-y ,Ry )1+x Zr4 P6-2xSi2xO24(R:M
g,Ca,Sr)組成におけるx、yと熱膨張係数の関
係を示したもので、図2はRがMgの場合、図3はRが
Caの場合、図4はRがSrの場合である。図中、点線
は熱膨張係数の最適範囲である−1×10-6/℃または
1×10-6/℃を示しており、図のように、(x,y)
が、A(0.2,0)、B(0.45,0)、C(0.
45,0.2)、D(0.35,0.2)で囲まれる範
囲(なお、点A,B,C,DおよびA−B,B−C,C
−D,D−Aの線上は含まない)において、非常に低い
熱膨張係数を実現できることがわかる。より具体的に
は、A(0.2,0)、E(0.44,0)、F(0.
44,0.18)、G(0.34,0.18)で囲まれ
た範囲(なお、点F、GおよびE−F、F−G、G−A
の線上は含み、点A、EおよびA−Eの線上(x軸上)
は含まない)において、非常に低い熱膨張係数を実現で
きることがわかる。なお、図には熱膨張係数が0.4お
よび0.8となる範囲を実線で示した。
a1-y ,Ry )1+x Zr4 P6-2xSi2xO24(R:M
g,Ca,Sr)組成におけるx、yと熱膨張係数の関
係を示したもので、図2はRがMgの場合、図3はRが
Caの場合、図4はRがSrの場合である。図中、点線
は熱膨張係数の最適範囲である−1×10-6/℃または
1×10-6/℃を示しており、図のように、(x,y)
が、A(0.2,0)、B(0.45,0)、C(0.
45,0.2)、D(0.35,0.2)で囲まれる範
囲(なお、点A,B,C,DおよびA−B,B−C,C
−D,D−Aの線上は含まない)において、非常に低い
熱膨張係数を実現できることがわかる。より具体的に
は、A(0.2,0)、E(0.44,0)、F(0.
44,0.18)、G(0.34,0.18)で囲まれ
た範囲(なお、点F、GおよびE−F、F−G、G−A
の線上は含み、点A、EおよびA−Eの線上(x軸上)
は含まない)において、非常に低い熱膨張係数を実現で
きることがわかる。なお、図には熱膨張係数が0.4お
よび0.8となる範囲を実線で示した。
【図1】図1(a)は本発明実施例6の焼結体における
熱膨張曲線を示す図であり、図1(b)は比較例4の焼
結体における熱膨張曲線を示す図である。
熱膨張曲線を示す図であり、図1(b)は比較例4の焼
結体における熱膨張曲線を示す図である。
【図2】図2は(Ba1-y ,Ry )1+x Zr4 P6-2xS
i2xO24組成におけるx、yと熱膨張係数の関係を示す
図で、RがMgの場合を示す。
i2xO24組成におけるx、yと熱膨張係数の関係を示す
図で、RがMgの場合を示す。
【図3】図3は(Ba1-y ,Ry )1+x Zr4 P6-2xS
i2xO24組成におけるx、yと熱膨張係数の関係を示す
図で、RがCaの場合を表す。
i2xO24組成におけるx、yと熱膨張係数の関係を示す
図で、RがCaの場合を表す。
【図4】図4は(Ba1-y ,Ry )1+x Zr4 P6-2xS
i2xO24組成におけるx、yと熱膨張係数の関係を示す
図で、RがSrの場合を表す。
i2xO24組成におけるx、yと熱膨張係数の関係を示す
図で、RがSrの場合を表す。
Claims (1)
- 【請求項1】 (Ba1-y Ry )1+x Zr4 P6-2xSi
2xO24(R:Mg、Ca、Srのうちの少なくとも一
種)で示される組成を有し、 0<x<0.45、0<y<0.2 であることを特徴とする低熱膨張リン酸塩焼結体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8271796A JPH1095662A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 低熱膨張リン酸塩焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8271796A JPH1095662A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 低熱膨張リン酸塩焼結体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1095662A true JPH1095662A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17504980
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8271796A Pending JPH1095662A (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 低熱膨張リン酸塩焼結体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1095662A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016125539A1 (ja) * | 2015-02-02 | 2016-08-11 | 三井金属鉱業株式会社 | 排気ガス浄化触媒用担体及び排気ガス浄化触媒 |
| CN112119038A (zh) * | 2019-01-29 | 2020-12-22 | 捷客斯金属株式会社 | 负热膨胀材料及其制造方法 |
-
1996
- 1996-09-19 JP JP8271796A patent/JPH1095662A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016125539A1 (ja) * | 2015-02-02 | 2016-08-11 | 三井金属鉱業株式会社 | 排気ガス浄化触媒用担体及び排気ガス浄化触媒 |
| JPWO2016125539A1 (ja) * | 2015-02-02 | 2017-11-16 | 三井金属鉱業株式会社 | 排気ガス浄化触媒用担体及び排気ガス浄化触媒 |
| US9908106B2 (en) | 2015-02-02 | 2018-03-06 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Carrier for exhaust gas purification catalyst and exhaust gas purification catalyst |
| CN112119038A (zh) * | 2019-01-29 | 2020-12-22 | 捷客斯金属株式会社 | 负热膨胀材料及其制造方法 |
| US11905175B2 (en) | 2019-01-29 | 2024-02-20 | Jx Metals Corporation | Negative thermal expansion material and production method thereof |
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