JPH09271678A - 環境浄化用構造物 - Google Patents

環境浄化用構造物

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JPH09271678A
JPH09271678A JP8111136A JP11113696A JPH09271678A JP H09271678 A JPH09271678 A JP H09271678A JP 8111136 A JP8111136 A JP 8111136A JP 11113696 A JP11113696 A JP 11113696A JP H09271678 A JPH09271678 A JP H09271678A
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JP
Japan
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panel
ultraviolet
functional layer
radiator
environmental purification
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JP8111136A
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English (en)
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Shiro Ogata
四郎 緒方
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Tao Corp
Original Assignee
Tao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 街路や地下空間等の都市空間において空中を
浮遊する有機化合物の粒子を除去して環境を浄化できる
と共に、洗浄等のメンテナンスが容易な環境浄化用構造
物の提供。 【解決手段】 躯体2とパネル3を備え、独立して立設
される壁状の構造物1とし、壁面を形成するパネル3の
外面に光触媒機能層14を設ける。独立して立設される
柱状の構造物1とすることがある。光触媒機能層14を
活性化するため、内部に蛍光ランプ4などの紫外線放射
体を備えることがある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中を浮遊する
有機化合物を光触媒機能によって分解する環境浄化用構
造物に関する。
【0002】
【従来の技術】街路をはじめ、ドライエリア、トンネ
ル、駐車場、倉庫、地下街、地下道、地下鉄駅ホーム等
の空間には有機化合物の粒子が多く浮遊しており、汚れ
や悪臭の原因となったり、さらには人体に有害な場合が
ある。特に車両の排気ガス中に含まれる窒素酸化物(N
Ox )、硫黄酸化物(SOx )などは有害とされ、イオ
ン交換式あるいは触媒式の排ガス処理装置が一部の車両
に義務付けられている。また、それでも排出される有害
物質を処理するために種々の対策が実施されている。し
かし、交通量が多い道路、特に大型ディーゼル車等が頻
繁に通る道路や、地下駐車場あるいは閉鎖された空間内
を多くの人が行き交う地下道などの環境基準を守るのは
困難である。
【0003】また、地下街、地下鉄駅ホームなどの地下
空間、場合によっては臭気を発する食品倉庫等の内部環
境を快適に維持するために、大型換気装置や空気調節設
備が用いられているが有害な有機化合物の粒子が浮遊し
ている内部空間の空気は、何の処理もされないまま外界
に放出されている。
【0004】特開平7−108138号公報には、薄板
からなる羽根状の反応板に光触媒を担持させ、この反応
板を空気流通路にブラインド状に配列し、光触媒機能に
よって反応板に接触する排ガスの有害物質を分解すると
共に、反応板の角度を変えて撹拌度合いを高め、これに
より光触媒と有害ガスとの接触を良好にした有害ガス除
去装置が開示されている。
【0005】この有害ガス除去装置は、大型の触媒モジ
ュールと光源モジュールとを複数連結したものを多数積
層して構成し、これをトンネル、地下駐車場等の通風路
に設置することによって、発生源の側からでなく被浄化
空間の側から排ガスを処理しようとするものである。
【0006】しかし、この装置は、通風路のみに設置さ
れるので、外部に放出される空気を処理することはでき
るが、広大な空間の環境を浄化することができない。ま
た、浄化した空気を循環させるとしても動力を要し、か
つ、装置が大型で高価である。さらに、街路等の開放さ
れた空間の環境を浄化する技術的思想はない。そして、
この装置は、触媒モジュールと光源モジュールが多数積
層された構造を成しているため、洗浄を行うのに複雑な
手順と作業を要し、洗浄を行なうのが容易ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、街路や地下
空間等の都市空間において空中を浮遊する有機化合物の
粒子を除去して環境を浄化できると共に洗浄等のメンテ
ナンスが容易な簡易構造物の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の環境浄化用構造
物は、例えば、街中で見かける恒久的に立設された大き
な看板のように、矩形をした壁状部分を支柱で支え独立
して立設されている構造物であって、基本的に骨組とな
る躯体と壁面となるパネルを備える。なお、独立して立
設される形態は前記のような看板状であったり、壁面が
円筒に形成された柱状であったりする。
【0009】躯体は、環境浄化用構造物の基本的な形態
を作ると共に、パネルを支持するためのもので、アング
ル材などの型鋼材を組み付けて構成し、構築した基礎に
固定する。パネルは躯体に対して壁面を構成できるもの
であれば良く、素材的には板状、タイル状、ブロック状
のものあるいはボール状のものを包含する。タイル状の
ものは板状の基板に貼り付けて使用し、ブロック状のも
のは積み重ねて使用する。また、ボール状のものは、籠
状の容器に納めてパネル形態にまとめて使用する。いず
れの場合もこれらの基材の表面に光触媒機能層を備えて
いる必要がある。基材が板状であるパネルを例にとれ
ば、ガラス、セラミック板、あるいはステンレス板を基
板としてその表面に光触媒機能層が形成される。場合に
よっては基材が木板で、光触媒機能層は光触媒機能層を
有するシートを貼着して形成することもある。
【0010】光触媒機能層は、光半導体とよばれる多く
の酸化金属が発揮する機能を利用したもので、紫外線の
エネルギーで励起された光半導体が、表面に接触する有
機化合物を酸化・還元作用で分解する。この酸化還元の
メカニズムについては公知である。光半導体は、TiO
2 、ZnO、SrTiO3 、CdS、CdO、CaP、
InP、In2 3 、CaAs、BaTiO3 、K2
bO3 、Fe2 3 、Ta2 5 、WO3 SaO2 Bi
2 3 、NiO、Cu2 O、SiC、SiO2、MoS
2 、MoS3 、InPb、RuO2 、CeO2 等があ
る。このうち酸化チタン(TiO2 )は触媒機能が優
れ、また、安定しているので、多く使用されている。商
品名「ST-01 」「ST-31 」や「STS-02」(ゾル剤)(石
原産業株式会社)が市販されている。
【0011】光触媒機能層を励起するための紫外線の波
長はその材質によりそれぞれに異なり、組成によって混
合するなどの調整を行うことができる。防黴、殺菌など
の機能補完用にPt、Ag、Rh、RuO2 、Nb、C
u、Sn、NiOなどを添加剤として用いることがあ
る。
【0012】なお、光半導体には、吸収波長が可視光線
を領域とするものもある。たとえば、SiCでは413
nm、CdSでは496nm、Fe2 3 では539n
mである。また、複数の光半導体を混合加工したり、無
機顔料や金属の添加で、吸収波長領域を可視光線側にわ
たる複合化された光半導体があるので、紫外線放射体と
共にそれぞれの用途に基づいて光半導体を選択する。
【0013】光触媒機能層は、基板あるいは基材の表面
にコーテイングの後、150〜500℃程度で焼き付け
て固定する。この温度は、基板の屈伏点以下で、光半導
体の特性が変化しない範囲であればよい。層の形態は、
光半導体の粒子(TiO2 の場合、粒径 0.01μm 〜0.
07μm )が直接に基板表面に固定されている状態のもの
や、基板の表面にまず、フリットなどの粒子やガラス粒
子などを付着固定させて基材の表面を微細な凹凸ないし
多孔性の積層構造とし、その表面に光半導体の粒子を固
定した構造など種々に構成することができる。凹凸面や
積層構造の表面に形成した光触媒機能層は表面積が大き
く、触媒機能が強化される。
【0014】環境浄化用構造物は、歩道と車道の境界
域、車道の分離体に沿って立設されたり、街中で広告塔
や掲示板のような態様で立設される。地下空間では案内
板や柱の態様で立設して利用される。なお、地下空間で
使用される環境浄化用構造物にはその光触媒機能層に紫
外線を供給するため蛍光ランプや水銀灯等の他発型紫外
線放射体を必要とする。
【0015】他発型紫外線放射体とは、電力など外部か
らエネルギーを得ている間だけ紫外線を放射する紫外線
放射体との意味である。これに対して、自発型紫外線放
射体は、外部からエネルギーを得ている間だけ紫外線を
放射する紫外線放射体を意味し、蓄光型紫外線放射体
は、蓄積したエネルギーで外部からのエネルギーが遮断
された後も紫外線の放射を持続する紫外線放射体を意味
する。街路や地下空間の空気は、流動してこれらの環境
浄化用構造物のパネル表面に衝突する。その際に、空気
中の有機化合物は太陽光中の紫外線あるいは紫外線放射
体の紫外線によって励起され、活性状態にある光触媒機
能層に接触し、酸化・還元作用で分解される。
【0016】独立した構造物としたことにより、都市空
間に溶け込んだ形で構築することができ、設置空間も特
に限定されない。また、設置台数を変えるなどの簡単な
方法で浄化能力を調整することができる。さらに、歩道
と車道の境界域に立設されるものでは道路からの騒音を
カットする遮音壁の機能を兼ねることができる。
【0017】環境浄化用構造物は、夜間あるいは地下空
間においてパネルの光触媒機能層を活性化するため、前
記のように、他発型紫外線発光体を備えることがある。
他発型紫外線発光体には紫外線のみを発するいわゆるブ
ラックライトを包含する。この構成によれば、曇天日や
光の届かない地下空間でも環境浄化用構造物を有効に利
用することができる。
【0018】紫外線放射体として、他発型に自発型ある
いは蓄光型の紫外線放射体を組合わせることがある。こ
の構成によれば、停電時あるいは他発型紫外線放射体を
消灯後も光触媒機能を維持することができる。自発型あ
るいは蓄光型の紫外線放射体には、可視光も発するもの
があるので、このような紫外線放射体を使用した場合
は、停電時に環境浄化構造物が誘導灯としても機能す
る。
【0019】戸外で使用する環境浄化用構造物の内、他
発型紫外線放射体を備えたものでは、太陽光中の紫外線
を感知する紫外線センサーを設け、センサーの出力に応
じて他発型紫外線放射体を自動的に点灯するようにする
と便利であり、また、環境浄化用構造物の機能を紫外線
の不足で低下させてしまうことがない。実際には、紫外
線センサーの出力値を設定値と比較して、設定値の一方
側をON、他方側をOFF状態に対応させる。
【0020】なお、紫外線放射体として、自発型あるい
は蓄光型の紫外線放射体だけを使用する環境浄化用構造
物も考えられる。自発型のものは地下空間に配置され、
それ程強力ではないにしても、格別な外部エネルギーを
消費することなく、長期間に亘り、地下空間の浄化機能
を発揮する。蓄光型のものは、夜間においても格別な外
部エネルギーを消費することなく、光触媒機能を維持す
る。
【0021】パネルの基板や基材を透光性のあるものと
し、紫外線放射体をパネルの内側もしくは内面側に設置
することがある。この構成は、紫外線放射体を外界から
隔離して保護しやすい。また、紫外線放射体は、蛍光ラ
ンプのように、通常、可視光線も発するので、夜間の街
路で照明装置として機能する。
【0022】環境浄化用構造物は、保守管理のためにパ
ネル表面を洗浄する必要が生じる。また、雨水等がパネ
ル表面を流れる。このようなパネル表面を流下して地表
にいたる水は、排ガス中の有機化合物の分解物や無機塵
を含んでいる。この分解物質は、環境浄化用構造物を設
置する場所によって異なるが、H2 O,H2 SO4 ,H
NO3 などで、窒素酸化物(NOx )は酸化されて硝酸
となるように、中には強酸性の物質もある。このまま放
水すると周辺の環境を別の原因で汚染してしまうので、
環境浄化用構造物には、集水桝と共にPH中和桝(中和
装置)を備えることが好ましい。このPH中和桝には、
パネルの下方に光触媒機能層の表面を流れる水を集水樋
で集めて接続する。
【0023】従って、集水樋はステンレス、チタン等の
耐蝕性に富んだ素材より成る管とするのが良い。PH中
和のためには、集水樋の表面に石灰などのアルカリ性物
質の層を形成しても良い。
【0024】さらに、パネル表面の洗浄を容易に行なえ
るようにパネルの上方、すなわち、環境浄化用構造物の
上部に散水管を配置し、光触媒機能層の表面に水を流せ
るようにする。この構造であると、例えば、定期的に水
を流すことで、パネル表面を清浄に保ち、光触媒機能の
再生をはかり、機能の劣化を防止することができる。
【0025】他発型紫外線放射体には、前記のように蛍
光ランプ、水銀管、メタルハライドランプ、キセノン
灯、殺菌灯、ブラックライト、ハロゲン灯があり、発光
スペクトルに光半導体の吸収領域である紫外線領域(少
なくとも波長180μm〜400μmの領域)を有する
ことが必要である。
【0026】自発型紫外線放射体は、ラジュウムやプロ
メチウムの放射崩壊を利用しており、現状ではこのよう
な成分を含む岩石の精製粉末を利用する。蓄光型紫外線
放射体は、高純度のアルミナ、炭酸ストロンチウム、ユ
ウロピウム、ジスプロシウムなどの成分を含んだストロ
ンチウムアルミネート(SrAl2 4 )を主成分とす
るもので、「ルミノバ」(商品名 株式会社 根本特殊
化学)、「キプラス」(商品名 株式会社ネクスト・ア
イ)が市販されている。これらの吸収スペクトルの最大
点は360 ナノメータにあり、粒径20μm 〜50μm であ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、バス停に立設された環境
浄化用構造物1を示し、第1の実施形態である。この環
境浄化用構造物1は壁状に形成され、躯体2とパネル3
を基本構造とし、他に複数本の蛍光ランプ4(他発型紫
外線放射体)、散水管5、集水樋6および紫外線センサ
ー7を備える(図2)。また、この環境浄化用構造物1
は集水桝8、PH中和桝9を付属している(図3)。
【0028】躯体2はアングル材等の形材で構成され、
環境浄化用構造物1の全体的な形態を決定すると共に、
支脚10で全体を基礎11に支持すると共にパネル3を
支持する。この実施形態では、壁状部分12が中空の箱
状に構成されている。
【0029】パネル3は、壁状部分12の表裏両面にそ
れぞれ複数枚が装着され、壁面を形成する。各パネル3
は、この実施形態において基板13としてのガラス板の
外面に光触媒機能層14を形成し、内面に蓄光型紫外線
放射体の層15を形成したものである。光触媒機能層1
4は、基板13の表面に固定されたフリット粒子16の
表面に酸化チタン(TiO2 )の粒子17を固定して形
成している。ガラス基板13の表面にフリット粒子16
を固定するには、ガラス基板13の表面に市販のホーロ
ー用フリット剤(粒径20〜30μm )をディッピング
や塗布によってコーティングし、乾燥後に450〜80
0℃で焼成する。厳密な温度管理や種々の添加剤が必要
であるが、すでに周知の方法、手段である。
【0030】酸化チタン(TiO2 )の粒子17を固定
するには、前記のようにして表面にフリット粒子16を
固定したガラス基板13に、冷却後、「STS-02」(商品
名)をスプレーし、乾燥後、150〜400℃で焼成す
る。この方法手段も周知である。このように構成された
光触媒機能層14は、フリット粒子16によってガラス
基板13の表面が凹凸面とされて、表面積が拡大されて
おり、光触媒機能が増強されている。
【0031】蓄光型紫外線放射体の層15は、「ルミノ
バ」(商品名)を吹き付けでコーティングした後、低温
で焼き付ける周知の手段を用いて100mg/cm2
厚さに形成している。層15を厚くすれば、蛍光ランプ
4の消灯後に持続される紫外線放射量が多く、また、層
156の機械的な強度が大きくなるが、透明度が劣化し
たり、蛍光ランプ4の紫外線が光触媒機能層14に到達
する量が減少する。なお、この層15は蓄光型紫外線放
射体を表面に有する市販のシートを貼布しても形成でき
る。蛍光ランプ4は通常のもので、このランプが光半導
体の吸収スペクトル領域の紫外線を放射することは周知
である。
【0032】散水管5は、パネル3の外面に向けて水を
噴水できるようにしたもので、中水道以上の水圧源にタ
イマー18を備えた電磁弁19を介して接続されてい
る。この実施形態において、タイマーの設定は2時間で
ある。集水樋6はステンレス(SUS304 )で形成さ
れ、表裏両面のパネル3の下縁に臨んでおり、パネル3
の外面を流下する水(雨水、洗浄水)を集める。集めら
れた水は、支脚10の内部を通じて集水桝8,PH中和
桝9を得て放水される。
【0033】紫外線センサー7は、その出力が蛍光ラン
プ4の電源に設けたリレー回路20に接続されており、
リレー回路20で出力値をあらかじめ入力されている設
定値と比較して、スイッチ21をON、OFF操作す
る。紫外線の受光量が設定値よりも小さくなった時スイ
ッチ21がON操作される。
【0034】空気が流動して環境浄化用構造物1のパネ
ル3表面に衝突すると、空気中に浮遊した有機化合物の
粒子が光触媒機能層14に接触し、酸化還元作用によっ
て分解される。これにより、環境浄化用構造物1付近の
空気は浄化され、また、臭気も緩和される。したがっ
て、車道に近く、バスを待つ人が有害な排ガスにそのま
ま曝されることが多いバス停に立設することによって、
バス停付近の環境を改善することができる。
【0035】壁状の環境浄化用構造物1は、道路の遮音
壁としても機能し、車道の騒音を和らげ、バスを待つ人
を保護する。このような目的のためには、環境浄化用構
造物1の全体的な形態は、平坦な壁状ではなく、バス停
を取り囲むように半円形となるような形など、設置個所
に応じて種々のものが考えられる。
【0036】この実施形態によれば、日中は太陽光の紫
外線によって光触媒機能層14が活性化されるので環境
浄化のためにエネルギーが消費されることがなく、経済
的である。一方、曇天や日没で紫外線が不足する場合
は、紫外線センサー7がこれを検出して蛍光ランプを自
動的に点灯し、光触媒機能を維持する。この際、蛍光ラ
ンプ4は、可視光線も発するから環境浄化用構造物1
は、バス停や街路の照明装置としても機能する。さら
に、この実施形態ではパネル3が内面側に蓄光型紫外線
放射体の層15を備えているので、日没あるいは蛍光ラ
ンプ4の消灯後もこの層15から放射される紫外線によ
って、それ程強くはないにしても、光触媒機能が維持さ
れる。
【0037】パネル3の外面には2時間毎に水が流さ
れ、時間の経過にともなってパネル3の外面に堆積する
塵埃や分解された物質が除去され、光触媒機能層14の
再生が行われる。散水の間隔は設置場所に応じて適宜に
設定される。そして、パネル3の外面を洗い流した汚水
は、集水樋6で集められて、集水桝8に誘導され、ここ
で固形の無機塵を沈殿させ、ついでPH中和桝9に誘導
される。ここで、排水にNa,K等の中和剤を加え、P
H6〜8程度に中和して一般下水として排出する。した
がって、強い酸性を呈することがある洗浄水でバス停付
近の環境を汚染してまうことがない。
【0038】基板13は透明ソーダガラスであるが、紫
外線に関してより透明な硼珪酸ガラス、石英ガラスを使
用することもあり、あるいはガラスに代えて紫外線を透
過するポリカーボネート等のプラスチックを用いること
も可能である。蓄光型紫外線放射体は、図6に示すよう
に、基板13の素材中に小片22として分散し混入して
も良い。混入された小片22は基板13中に埋もれてい
ても紫外線を吸収し、また、蛍光ランプ4の消灯後に外
面の光触媒機能層14に紫外線を供給する。
【0039】光触媒機能層14は、前記のフリット粒子
16の層を重ねるなどして多孔性の積層構造とすること
がある。積層構造は、フリット粒子やガラスビーズ、ガ
ラスバルーンなどの粒子、あるいはガラスファイバー等
の紫外線に対して透明繊維を積層して構成する。この層
は、構造上、連通した多数の孔を有して表面積が大きい
ので、この表面に酸化チタンなど光半導体の粒子を固定
すると、光触媒機能を発揮する面積は非常に大きくなり
光触媒機能が向上する。
【0040】蓄光型紫外線放射体の層15や光触媒機能
層14は、基板13の全面に形成するのではなく、縞状
等間隔のある模様に形成することがある。このようにす
ると、パネル3から外部に照射される蛍光ランプ4の光
量が多くなり、照明装置としての機能が増大する。
【0041】環境浄化用構造物1を照明装置として利用
しない場合は、他発型紫外線放射体にブラックライトの
ような眼に見えないが強い紫外線を照射するものを用い
ることができる。
【0042】散水管5からの噴水は、一般水道水または
中水道水で良いが、環境浄化用構造物1が道路沿いに配
置される場合は、油汚れを落とすために、洗剤例えばア
ルキルベンゼンスルホン酸塩などを混入すると良い。集
水樋9は枠組4の下辺を構成するものであっても良い
し、枠組4に支持されるものであっても良い。
【0043】図4は、壁状の環境浄化用構造物1の第2
の実施形態であり、このタイプはパネル3の基板13に
鋼板や紫外線に関して不透明なプラスチックのような素
材を使用しているので、壁状部分12の内部に紫外線放
射体を配置することができず、紫外線放射体4´を外部
に設けた構造となっている。この実施形態ではパネル3
のコストを低減できる。また、外部に取付けられた紫外
線放射体4´の保守が容易であるとともに、可視光線を
発するものであれば、照明装置として有効に利用するこ
とができる。
【0044】他の構成は、第1の実施形態と格別に異な
るところはない。なお、環境浄化用構造物として、紫外
線放射体は必須ではなく、紫外線放射体を備えないタイ
プもある。壁状の環境浄化用構造物1は、車道と歩道の
境界および車道の分離体に立設されることがある(図
7)。複数基の環境浄化用構造物1を、道路の長手方向
に沿って立設し、車両の排ガスや騒音が歩行者に与える
悪影響を減少することができる。
【0045】図8は、壁状の環境浄化用構造物1の第3
の実施形態であり、集水樋6が頑丈に作られて上部構造
を支持する基部とされており、基礎11に対してボルト
23で簡単に脱着できるようにされている。この構成
は、環境浄化用構造物1の位置を頻繁に変えられるな
ど、機動性に富む。
【0046】図8において、符号24は石灰層であり、
集水樋6の内面に形成されている。この構成によれば、
洗浄水は集水樋9を流れるときに、石灰層24によって
自動的に中和されるので、洗浄水の酸性度が低い場合に
は、PH中和桝9を省略することができる。
【0047】図9は、パネル3の態様の他の例を示し、
間隔を取って配置された2枚の網体25,25の間に多
数個のビーズボール26を収納して構成している。ビー
ズボール26はガラスビーズ27(10φ)を相互に接
着して中空で多孔性のボール(50φ)に形成したもの
であり、各ガラスビーズ27の表面に光触媒機能層14
が形成されている。光触媒機能層14の形成方法は前記
のガラス板表面に形成する場合と同じである。単位のガ
ラスビーズ27をビーズボール26にまとめるには、接
着材を使用するか、相互に接触させた状態でガラスの軟
化点付近の温度(700℃)で約30分焼成する。
【0048】光触媒機能層14の形成は、この焼成が終
わった後に、ボール全体を酸化チタンのゾル剤中にディ
ッピングし、乾燥させて再度焼成することにより達成す
ることもできる。ビーズボール26は、ガラスに限ら
ず、ポリカーボネート等の紫外線を透過する素材のビー
ズ27によっても形成することができ、中空とすること
もある。
【0049】このようなパネル3は透光性と共に通気性
があり、かつ、光触媒機能層14の面積は極めて大きく
なる。したがって、透光性によって、太陽光の紫外線、
または内部に納めた蛍光ランプ4の紫外線は、すべての
ビーズボール26に均等に、かつ、十分に行き渡り、各
ビーズ27ので光触媒機能層14が活性化される。これ
により、この環境浄化用構造物1が発揮する酸化還元作
用は大きく、また、通気性によって、空気中の有機化合
物粒子が光触媒機能層14に接触する機会が多くなり、
空気浄化の効率が高い。
【0050】ビーズボール26を構成しているビーズ2
7の内、いくつかを蓄光型紫外線放射体や自発型紫外線
放射体で形成したり、これらをコーティングしたりする
ことがある。これによって、日没後や消灯後にも光触媒
機能を持続させることができる。なお、ビーズの形態は
球体に限らず、大きさも格別限定されない。
【0051】図10は、前記のビーズボール26の取扱
いを容易にするために、ビーズボール26を納める部分
を籠28に構成し、これを積み重ねることで全体として
パネル3を構成するものである。このように構成する
と、洗浄に際して、ビーズボール26を籠28ごと取出
し、別途に用意した超音波洗浄槽に浸す等して、水を流
すだけでは洗浄が困難なビーズボール26を簡単に洗浄
し、光触媒機能層14を再生することができる。また、
古くなったビーズボール26から適宜に交換することが
できるし、古いビーズボール26に再度光触媒機能層1
4を形成することも容易であるから、経済的である。
【0052】図11は、環境浄化用構造物1の第4の実
施形態であって、独立して立設される柱状の構造物とさ
れている。中央に立設された支柱29に5段(複数段)
の円板30を固定して躯体2を構成し、これに、前記の
ガラスビーズ27またはビーズボール26を焼成して
(前記)成形した部分円筒ブロック31が嵌め込まれて
パネル3を構成している。
【0053】部分円筒ブロック31はビーズ間に間隙が
あるので通気性、透光性を有し、また、各ガラスビーズ
27あるいはビーズボール26は、表面に光半導体の粒
子を固定(前記)して光触媒機能層14を有する。
【0054】複数段に形成された円筒状のパネル3の下
縁には円板状の集水樋6が取付けられ、雨水や洗浄水を
集水桝、PH中和桝(図示していない)に導くようにし
ている。符号4は蛍光ランプ、符号5は散水管、符号7
は紫外線センサーである。
【0055】このように形成された柱状の環境浄化用構
造物1は、壁状の環境浄化用構造物1と同様にその近辺
の空気を浄化する能力がある。また、その形態は、ビル
が多い街の風景に溶け込むものであり、格別な違和感は
ない。さらに、内部に可視光を発する紫外線放射体や蓄
光型紫外線放射体を備えたものでは、夜間に美しく光
り、付近の照明と共に景観のアクセントともなる。
【0056】蛍光ランプ4の交換は、部分円筒ブロック
31を外して行なう。また、パネル3は、散水管5から
表面に水を流すだけでは、内部に除々に塵埃が堆積する
ので、部分円筒ブロック31を定期的に取り外して、全
体をクエン酸等を添加した洗浄水を満たした超音波洗浄
槽に浸す等して洗浄する。柱状の環境浄化用構造物1
は、街中や地下広場に単独ではなく、複数本を林立させ
て配置することがある。
【0057】
【発明の効果】光触媒機能層の酸化、還元作用によっ
て、空中の有機化合物粒子が分解され、環境浄化用構造
物が立設されている付近の環境を改善することができ
る。街中に構造物として、格別目障りになることなく配
置することができ、かつ、景観のアクセントとすること
ができる。
【0058】街路をはじめ、ドライエリア、トンネル、
駐車場、倉庫、地下街、地下道、地下鉄駅ホーム等の空
間を浮遊する有機化合物粒子を除去し、これらの場所に
おける汚れや悪臭を防止し、また、人体に有害な環境を
改善することができる。パネルの洗浄や、交換が簡単で
光触媒機能層の再生を容易に行なえる。
【0059】独立して立設するので、比較的簡単に、か
つ、安価に必要な個所の環境改善を行なうことができ
る。可視光領域を含む紫外線放射体を利用するもので
は、夜間の照明装置としても機能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】設置状態を示す斜視図
【図2】一部を破断して示す斜視図
【図3】機構的に示す正面図
【図4】第2の実施形態を示す斜視図
【図5】要部の断面図
【図6】要部の断面図(第2の例)
【図7】他の設置状態を示す正面図
【図8】第3の実施形態を示す要部の断面図
【図9】パネルに関する他の例を示す概略の断面図
【図10】パネルに関する他の例を示す斜視図
【図11】第4の実施形態を示す正面図(一部断面)
【符号の説明】
1 環境浄化用構造物 2 躯体 3 パネル 4 蛍光ランプ 4´ 紫外線放射体 5 散水管 6 集水樋 7 紫外線センサー 8 集水桝 9 PH中和桝 10 支脚 11 基礎 12 壁状部分 13 基板 14 光触媒機能層 15 蓄光型紫外線放射体の層 16 フリット粒子 17 酸化チタンの粒子 18 タイマー 19 電磁弁 20 リレー回路 21 スイッチ 22 小片 23 ボルト 24 石灰層 25 網体 26 ビーズボール 27 ビーズ 28 籠 29 支柱 30 円板 31 部分円筒ブロック
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】他発型紫外線放射体とは、電力など外部か
らエネルギーを得ている間だけ紫外線を放射する紫外線
放射体との意味である。これに対して、自発型紫外線放
射体は、外部からエネルギーを得なくとも紫外線を放射
する紫外線放射体を意味し、蓄光型紫外線放射体は、蓄
積したエネルギーで外部からのエネルギーが遮断された
後も紫外線の放射を持続する紫外線放射体を意味する。
街路や地下空間の空気は、流動してこれらの環境浄化用
構造物のパネル表面に衝突する。その際に、空気中の有
機化合物は太陽光中の紫外線あるいは紫外線放射体の紫
外線によって励起され、活性状態にある光触媒機能層に
接触し、酸化・還元作用で分解される。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立して立設される壁状の構造物であっ
    て、躯体とパネルを備え、パネルは壁面を形成し光触媒
    機能層を有するものであることを特徴とした環境浄化用
    構造物。
  2. 【請求項2】 独立して立設される柱状の構造物であっ
    て、躯体とパネルを備え、パネルは柱の面を形成し光触
    媒機能層を有するものであることを特徴とした環境浄化
    用構造物。
  3. 【請求項3】 光触媒機能層に紫外線を照射する他発型
    紫外線放射体を備えていることを特徴とした請求項1ま
    たは請求項2に記載の環境浄化用構造物。
  4. 【請求項4】 光触媒機能層に紫外線を照射する紫外線
    放射体として、他発型紫外線放射体の他に自発型紫外線
    放射体または/および蓄光型紫外線放射体を備えている
    ことを特徴とした請求項1または請求項2に記載の環境
    浄化用構造物。
  5. 【請求項5】 太陽光の紫外線を感知する紫外線センサ
    ーを備え、紫外線センサーの出力に応じて他発型紫外線
    放射体を点灯することを特徴とした請求項3または請求
    項4に記載の環境浄化用構造物。
  6. 【請求項6】 光触媒機能層に紫外線を照射する自発型
    紫外線放射体または/および蓄光型紫外線放射体を備え
    ていることを特徴とした請求項1または請求項2に記載
    の環境浄化用構造物。
  7. 【請求項7】 パネルが透光性を有し、紫外線放射体を
    パネルの内側もしくは内面側に設置していることを特徴
    とした請求項3〜請求項6のいずれか一つに記載の環境
    浄化用構造物。
  8. 【請求項8】 パネルの上方に光触媒機能層の表面に水
    を流す散水管を配置してあることを特徴とした請求項1
    〜請求項7のいずれか一つに記載された環境浄化用構造
    物。
  9. 【請求項9】 PH中和装置を有する集水桝を備え、パ
    ネルの下方に光触媒機能層の表面を流れる水を集める集
    水樋を配設し、集水樋を集水桝に接続してあることを特
    徴とする請求項1〜請求項8のいずれかひとつに記載の
    環境浄化用構造物。
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