JPH09271727A - 金属の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

金属の洗浄方法及び洗浄装置

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JPH09271727A
JPH09271727A JP8356796A JP8356796A JPH09271727A JP H09271727 A JPH09271727 A JP H09271727A JP 8356796 A JP8356796 A JP 8356796A JP 8356796 A JP8356796 A JP 8356796A JP H09271727 A JPH09271727 A JP H09271727A
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Masahiro Ishikawa
石川  正宏
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨後に被洗浄物に固着残留する研磨剤、金
属粉の洗浄をする際、安全性、排水処理性、経済性を保
ちながら所望の洗浄性を得る。 【解決手段】 洗浄ワーク12を洗浄する極性溶剤Aを
入れた溶剤槽1a及び溶剤槽2aを内設した第1工程の
第1槽1及び第2槽を設ける。第2槽2で洗浄した洗浄
ワーク12を両極性溶剤Bを入れた溶剤槽3aで洗浄す
る第2工程の第3槽3を設ける。第3槽3で洗浄した洗
浄ワーク12をシリコーン系溶剤Cで洗浄する第3工程
の第4槽4を設ける。第4槽4槽で洗浄した洗浄ワーク
12を乾燥する第4工程の温風乾燥機17を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属の洗浄方法及
び洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光沢、脱脂、研磨力の向上を目的
とするバレル研磨を行った後の洗浄には、(1)溶剤洗
浄、(2)アルカリ脱脂洗浄、(3)エマルジョン洗
浄、(4)電解洗浄等の方法がある。これらは、文献等
に紹介されていて、一般的である。
【0003】上記溶剤洗浄は、有機溶剤の持つ油脂溶解
力を利用する洗浄法であるが、現在工業的にはトリクロ
ロエチレン、パークロロエチレン、トリクロロエタン等
の塩素系炭化水素が使用されている。
【0004】一般的な洗浄ラインを図6に示す。図6の
洗浄ラインは、粗洗浄用の洗浄槽40、精密洗浄用の洗
浄槽41及び蒸気による洗浄用のベーパー槽42の3槽
からなる。洗浄槽40、41には、さらに有機溶剤b
1、b2を入れた溶剤槽40a、41aが内設されてい
る。溶剤槽40aから溢れた溶剤b1は、ヒータHを内
蔵する予備槽43を通過した後、循環ポンプ44によっ
てフィルター45を介して再び溶剤槽40aに戻るよう
になっている。また、洗浄槽41から溢れた溶剤b2
は、フィルター45を介して再び循環ポンプ44によっ
て再び溶剤槽41aに戻るようになっている。従って、
各溶剤槽40a、41aにおいて、洗浄ワーク12を揺
動アーム11にて支持した状態で洗浄した際、洗浄ワー
ク12に付着した汚れが溶剤b1、b2と共に溶剤槽4
0a、41aから流出し、第1の洗浄槽40ではヒータ
43及びフィルター45によって、第2の洗浄槽41で
はフィルター45のみによって、それぞれ洗浄活性力を
高めた状態で再び溶剤槽40a、41aに戻り、第1の
洗浄槽40では加熱浸漬による洗浄、第2の洗浄槽41
では加熱された被洗浄物(ワーク)12を冷やしながら
の冷却浸漬による洗浄が行われる。一方、ベーパー槽4
2では、底部に有機溶剤b3が貯留されて、ヒータHが
配されており、このヒータHによって溶剤b3が蒸気化
されるので溶剤b3の上方に蒸気層が形成される。従っ
て、各洗浄槽40、41で洗浄された前記揺動アーム1
1に支持されるワーク12は、ベーパー槽42において
蒸気洗浄され、ワーク12の表面はより精密に洗浄され
るというものである。従って、一般的な洗浄ラインは、
加熱浸漬−冷却−蒸気洗浄の3連式である。
【0005】上記エマルジョン洗浄は、槽構成が表1に
示す2種類に分類される。タイプ1は、溶剤を主成分と
して界面活性剤を添加した洗浄液を有する洗浄槽にて洗
浄した後、水槽にて水洗を行うものであり、タイプ2
は、例えば水を主成分として溶剤及び界面活性剤を添加
した洗浄液を有する洗浄槽にて洗浄した後、水槽にて水
洗を行うものである。なお、各溶剤及び界面活性剤の詳
細は表1に示す通りである。タイプ1、2のいずれも油
性汚れと水溶性汚れを洗浄する目的で、溶剤と界面活性
剤との混合系による洗浄後、水洗の工程を採るものであ
る。
【0006】
【表1】
【0007】上記アルカリによる脱脂洗浄は、高アルカ
リ性溶液を循環させながら、この溶液中に浸漬洗浄する
ものである。高アルカリ性溶液として水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸
ナトリウム、リン酸塩、界面活性剤等を含有している。
【0008】上記電解洗浄は、アルカリ剤を主体とした
洗浄液中で金属素材を陰極、あるいは陽極として、洗浄
する方法である。電解により、発生するガスの働きによ
り素材表面の機械的撹拌と電解還元、電解酸化により洗
浄を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術としては、塩
素系炭化水素の溶剤による洗浄が一般的である。溶剤洗
浄は、複雑な形状の洗浄物に対応できる油脂類の溶解力
が大きいという特徴の反面、人体及び環境に有害であ
り、近々に規制の対象物質となることが予想され、トリ
クロロエタンの全廃は国際的な決定事項となっている。
【0010】エマルジョン洗浄は、エマルジョン状態液
の水洗が必要なため、排水処理に難がある。このため、
排水規制の強化とともに使用が難しくなることが予想さ
れる。
【0011】アルカリ脱脂洗浄は、液のpHにより金属
表面の腐食の発生があり、選定が難しいという使用上の
制約がある。水洗が同じく必要なため、排水処理の問題
がある。洗浄液循環に伴う発泡の問題も懸念される。
【0012】電解洗浄は、それ単独では予備洗浄、本洗
浄で洗浄できなかった汚れを除去する方法であり、本格
的な予備洗及び精密仕上げは期待できない。特に複雑な
形状物の洗浄に際して溶剤、界面活性剤等を使用しない
ため、凹部への浸透は難しいという問題がある。
【0013】溶剤系の洗浄は別として、水系の洗浄を含
む上記(2)アルカリ脱脂洗浄、(3)エマルジョン洗
浄、(4)電解洗浄の場合、液の浸透性、溶解力の不足
のため、被洗浄物に付着している硬化した研磨粉、凹部
に入り込んだ研磨粉の除去は難しい。また、現状、どの
洗浄方法も安全性、排水処理性、洗浄性等を同時に達成
できず、一長一短がある。
【0014】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、上記の問題を包括的に解決する金属の
洗浄方法及び洗浄装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の金属の洗浄方法は、極性親水性溶剤により
被洗浄物を洗浄した後、両極性低級アルコールで置換
し、その後、シリコーン系溶剤で置換後、温風乾燥させ
ることを特徴とする。
【0016】また、本発明の金属の洗浄装置は、被洗浄
物を極性親水性溶剤により洗浄する第1工程の洗浄槽
と、第1工程の洗浄槽で洗浄した被洗浄物を両極性低級
アルコールで洗浄する第2工程の洗浄槽と、第2の洗浄
槽で洗浄した被洗浄物をシリコーン系溶剤で洗浄する第
3工程の洗浄槽と、第3工程の洗浄槽で洗浄した被洗浄
物を乾燥する第4工程の温風乾燥機とを備えたことを特
徴とする。
【0017】本発明の洗浄に於いては、図1の工程図に
示すような概して4つの基本工程をとる。すなわち、第
1工程である極性溶剤による洗浄、第2工程であるアル
コールによる洗浄液置換(リンス)、第3工程であるア
ルコールのシリコーン系溶剤(乾燥性がきわめて優れて
いる)への置換、第4工程である乾燥である。
【0018】洗浄の前工程に於いて、被研磨材(ワー
ク)に対して研磨剤とメディアが用いられてバレル研磨
が行われる。研磨剤自体は、表2に示されるようなキレ
ート剤と、界面活性剤と、多価アルコールと、水と、微
粉研磨粒子及びアルカリ剤によって構成される。キレー
ト剤は一緒に加えられる水の硬度を調整する効果を、界
面活性剤はバレル研磨時に使用されるメディアと呼ばれ
る小石(例えば酸化ジルコニウム)と被研磨材(ワー
ク)との間の潤滑性を向上する効果と、バレル研磨時に
発泡してメディアとワークとの緩衝性を向上する効果
と、ワークが水によって錆びるのを防ぐための防錆効果
と、若干の油脂分を除去する脱脂効果を担っている。こ
の脱脂効果は多価アルコールも同様に担っている。ま
た、アルカリ剤は固体に光沢を与える効果を持ってい
る。
【0019】
【表2】
【0020】研磨工程に於いて、ワーク表面とメディア
との衝突部は摩擦により高温となる。メディアは加えら
れる圧力に応じてワーク表面に押しつけられ、ワーク表
面を削ったりワーク表面に打痕を生じさせる。メディア
に小さなものを選定しても、ワーク表面には打痕による
微小なキズが所々発生する。場合によっては、ワークか
ら生じた金属粉がワーク表面に食い込んでいる場合もあ
る。一方、研磨剤は研磨時にワーク表面に擦り付けら
れ、ワーク表面の凹部、キズの部分に浸透し、研磨終了
とともに、浸透した所で研磨剤の水分が乾燥して、他の
研磨剤の成分及び金属粉が残渣として残ることとなる。
【0021】本発明の洗浄方法に於いて、第1工程では
高い極性を有する溶剤(極性溶剤)を使用する。表面研
磨後のワーク表面は、上記研磨過程を通してワーク表面
近傍に金属粉の食いつきや前述の研磨剤の一様な付着を
被る。研磨剤中でも極性を持つ物質(例えば、アルカリ
剤)がワーク表面近傍に存在する。従って、これらの汚
れを洗浄するためには極性の大きな溶剤により洗浄する
ことで、ワーク表面の極性を有するアルカリ剤、水を選
択的に除去することができる。また、ワーク表面に食い
付いている金属粉については極性の大きな溶剤により洗
浄することで、ワークの極表面をエッチングし除去する
ことができる。
【0022】上記エッチング効果は、食い付いた金属粉
を除去するとともに、ワーク表面の微小な研磨キズも除
去し、洗浄仕上がり時の金属光沢に寄与することとな
る。ほとんどの有機溶媒と完全に混合し、かつ高い極性
を有する溶剤としては、具体的にはn−メチルピロリド
ン等のアルキル化−2−ピロリドンの類、メトキシメチ
ルブタノール等のグリコールエーテルの類が挙げられ
る。
【0023】第2工程では、第1工程で使用した高い極
性を持つ溶剤と相溶する両極性溶剤であるアルコールを
選択し、第1工程の溶剤のリンスを実施する。両極性と
は、分子内に極性基(親水基)と低極性基(疎水基)持
つ溶剤である。極性基を介して第1工程の極性溶剤液と
相互作用し、相溶することとなる。また、この工程で研
磨剤中に含まれる多価アルコールも相溶させて除去でき
る。
【0024】第3工程では、第2工程のアルコールをシ
リコーン系溶剤(乾燥性の高い溶剤)で更に置換する。
第2工程で使用するアルコールは両極性を有しているた
め、第3工程でのシリコーン系溶剤とも相溶することと
なる。その後、第3工程でのシリコーン系溶剤が付着し
たワークは引き上げられる。
【0025】第4工程では、温風乾燥機内でワークに付
着したシリコーン系溶剤が極めて容易に揮発され、シミ
のない乾燥を行う。
【0026】本洗浄工程を実施することにより、研磨剤
の効果的な除去、光沢のあるシミのない洗浄仕上がりを
達成することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]本発明の実施の形態1を図1、
2に基づいて説明する。図1は本実施の形態の工程図
で、洗浄工程を示し、図2は洗浄装置(洗浄ライン)を
示している。本実施の形態の洗浄工程は第1工程〜第4
工程の4工程からなり、図2に示すように4槽の洗浄槽
と1台の乾燥機を備えている。
【0028】第1工程は、極性溶剤を用いて洗浄ワーク
12を洗浄する工程で、粗洗浄用の第1槽1と精密洗浄
用の第2槽2を備えている。第1槽1及び第2槽2に
は、極性溶剤Aとして引火点が90℃の第3石油類に属
するEE−2210(オリンパス光学工業(株)製)を
入れた溶剤槽1a及び溶剤槽2aが内設されている。上
記EE−2210はアルキル化−2−ピロリドンを主成
分としている。第2工程は、第1工程で洗浄ワーク12
に付着した極性溶剤Aのリンスを実施する工程で、第3
槽3を備えている。第3槽3には、極性溶剤Aと相溶す
る両極性溶剤BであるIPA(イソプロピルアルコー
ル)を投入した溶剤槽3aが内設されている。第3工程
は、第2工程で両極性溶剤Bが付着した洗浄ワーク12
のリンスを実施する工程で、第4槽4を備えている。第
4槽4には、両極性溶剤Bと相溶するシリコーン系溶剤
CとしてEE−3110(オリンパス光学工業(株)
製)を入れた溶剤槽4aが内設されている。EE−31
10はシリコーン系有機化合物である。第4工程は、第
3工程で洗浄ワーク12に付着したシリコーン系溶剤C
を揮発して乾燥を実施する工程で、温風方式の乾燥機1
7を備えており、ブロアー18によってHEPAフィル
ター19を介してクリーンな温風エアーをダウンフロー
させるようになっている。また、上記第1槽1〜第4槽
4への洗浄ワーク12の移動には、1つの揺動アーム1
1で自動揺動及び自動搬送を行う1アーム方式機構が用
いられている。
【0029】上記第1槽1〜第4槽4の各槽には、共に
超音波振動子20が設けられている。さらに、各槽1、
2、3、4は、循環〜フィルタリングのクローズドの槽
構造となっており、第1槽1及び第2槽2には、パイプ
ヒータHを内蔵した予備槽13、循環ポンプ14及びフ
ィルター15がそれぞれ設けられ、溶剤槽1a、2aか
ら溢れた極性溶剤Aが予備槽13でパイプヒータHによ
り直接加熱されて通過した後、循環ポンプ14によって
フィルター15を介して再び溶剤槽1a、2aにそれぞ
れ戻るようになっている。また、第3槽3には、予備槽
21、循環ポンプ14及びフィルター15が設けられ、
溶剤槽3aから溢れた両極性溶剤Bが予備槽21を通過
した後、循環ポンプ14によってフィルター15を介し
て循環ポンプ14によって再び溶剤槽3aに戻るように
なっている。さらに、第4槽4には、第3槽溶剤(両極
性溶剤B)分離除去用の専用分離機を設置した分離槽1
6、循環ポンプ14及びフィルター15が設けられ、溶
剤槽4cから溢れたシリコーン系溶剤Cが分離槽16で
第3槽溶剤と分離された後、循環ポンプ14によってフ
ィルター15を介して循環ポンプ15によって再び溶剤
槽4aに戻るようになっている。
【0030】従って、各溶剤槽1a、2a、3a、4a
において、洗浄ワーク12を揺動アーム11にて保持し
た状態で洗浄した際、洗浄ワーク12に付着した汚れ及
び被洗浄ワーク12に付着していた溶剤は共に溶剤槽1
a、2a、3a、4aから流出し、第1槽及び第2槽2
ではヒータHとフィルター15によって、第3槽ではフ
ィルター15のみによって、さらに第4槽4では分離槽
16の分離機によって、それぞれ洗浄活性力を高めた状
態で再びそれぞれの溶剤槽1a、2a、3a、4aに戻
る。これにより、第1工程の第1槽1及び第2槽2では
加熱浸漬による洗浄、第2工程の第3槽3では加熱され
た洗浄ワーク12を冷やしながらの冷却浸漬による両極
性溶剤BであるIPAの置換、さらに第3工程の第4槽
4では第4工程で容易に揮発されるシリコーン系溶剤C
であるEE−3110の置換が行われる。
【0031】上記洗浄工程により、図3に示す洗浄サン
プルを用いて洗浄を行った。このとき、第1工程の第1
槽1及び第2槽2の液温は60℃、第2工程の第3槽3
及び第3工程の第4槽の液温は20℃とし、第4工程の
温風乾燥機の温風温度は80℃とした。また、第1槽1
〜第4槽4の各槽における循環流量は5ml/minと
し、洗浄時間は各槽3分とした。洗浄サンプルとして、
白銅製サンプル30(直径26.5mm、厚さ3m
m)、青銅製サンプル31(直径23.5mm、厚さ
2.5mm)、黄銅製サンプル32(直径21mm、厚
さ2mm)及びアルミ製サンプル34(直径20mm、
厚さ2mm)の金属製の薄い円板板からなるワークを使
用し、各5個づつ行った。なお、図3においては、各洗
浄サンプル(ワーク)の正面図と側面図をそれぞれ併せ
て示している。
【0032】上記ワークは、その洗浄の前処理として、
亜硝酸ソーダ、界面活性剤、多価アルコール、水を主成
分とする研磨剤及びメディアによりバレル研磨を行い、
その後、上記洗浄条件により、第1工程〜第4工程の順
で洗浄を行った。
【0033】本実施の形態の洗浄評価は、洗浄後、ワー
クに深さ0.1mm、ピッチ0.1mmの線状の模様
(図3の33)を圧印を施した後に蛍光灯下で研磨剤残
渣、金属粉残渣及び表面のシミを目視で観察して行っ
た。その結果、表3に示す通り、ワーク表面の研磨剤と
金属粉の洗浄が良好になされていた。
【0034】
【表3】
【0035】[比較例1]次に、図3のワークを用い、
図4に示す比較例1の洗浄工程で洗浄を行った。比較例
1の洗浄工程は、洗浄槽4槽、常圧ベーパー槽により構
成されている。各槽は、上記実施の形態と同様に、各槽
とも超音波振動子20を有し、循環〜フィルタリングの
クローズドの槽構造となっている。すなわち、第1工程
の第1槽1及び第2槽2にはそれぞれ溶剤槽1a及び溶
剤槽2aを内設し、溶剤槽1a、2aから溢れた溶剤
を、パイプヒータHを内蔵した予備槽13で加熱して循
環ポンプ14及びフィルター15を介して溶剤槽1a、
2aに戻した。第3槽3及び第4槽4には溶剤槽3a及
び溶剤槽4aを内設するとともに、第3槽3には予備槽
21を、第4槽4には第3槽溶剤(IPA)分離除去用
の専用分離機を設けた分離槽16をそれぞれ設け、各槽
3、4とも、溶剤槽3a、4aから溢れた溶剤が予備槽
21、分離槽16を通過して循環ポンプ14及びフィル
ター15を介して再び溶剤槽3a、4bにそれぞれ戻る
ようになっている。第4工程は常圧ベーパー槽25とな
っている。洗浄ワーク12の移動には、実施の形態1と
同様に、揺動アーム11による1アーム方式で自動揺
動、自動搬送を行う機構とした。
【0036】本比較例1では、第1槽1の溶剤槽1a及
び第2槽2の溶剤槽2aには非極性溶剤であるナフテン
系炭化水素のダフニー・クリーナ(出光石油(株)製)
を、第3槽3にはIPAを、第4槽4には代替フロンH
CFC−141bを、常圧ベーパー槽25には代替フロ
ンHCFC−141bを投入した。洗浄条件は、第1〜
2槽溶剤(上記ナフテン系炭化水素−溶剤A)の液温を
60℃、第3槽溶剤(上記IPA−溶剤B)液温を25
℃、第4槽溶剤(上記代替フロンHCFC−141b−
溶剤C)の液温を常温(〜25℃)とし、ベーパー槽2
5の底部に貯留する溶剤(代替フロンHCFC−141
b−溶剤D)の液温を30℃とした。また、第1槽1〜
第4槽4の各槽における循環流量は5ml/min、洗
浄時間は各槽5分とし、この洗浄条件で上記ワークの洗
浄を行った。
【0037】本比較例の洗浄評価は、実施の形態1と同
様に、蛍光灯下で目視により研磨剤残渣と金属粉残渣を
観察して行った。蛍光灯下で、目視で残渣を評価した結
果、上記表3に示す通り、ワークの材質によりワーク表
面の研磨剤残り、金属粉の洗浄残りが顕著であった。
【0038】[発明の実施の形態2]本発明の実施の形
態2による洗浄工程は図2と同じであり、図1に示すよ
うに、本実施の形態では、第1槽1、第2槽2に使用す
る極性溶剤Aに引火点が68℃の第2石油類に属するE
E−2320(オリンパス光学工業(株)製)を使用し
た場合のものである。第2工程の第3槽3に使用する溶
剤B及び第3工程の第4槽4に使用する溶剤Cは、実施
の形態1の溶剤と同じである。本洗浄液(極性溶剤A)
は臭いが少ないため洗浄を行う作業者に快適な作業を確
保し、表面張力が29.9dyn/cmであり、この種
類の溶剤としては表面張力が小さいため、洗浄物が有す
る隙間に有効に浸透して洗浄を行うことができるという
優位性を有する。また、置換するアルコール(溶剤B)
との相溶性が実施の形態1の液より高いため、短時間で
置換が行われるという優位性も有する。
【0039】洗浄サンプルとして、図5に示すように、
切り欠き部35aを有する青銅の棒状装飾ワーク35
(直径10mm、長さ75mm、切り欠きの深さ2m
m)を使用した。ワーク35の前処理として、実施の形
態1と同様のバレル研磨を施した。実施の形態1と同様
に洗浄した後、その洗浄評価として蛍光灯下で、ワーク
35に付着する研磨剤残渣、金属粉残渣及び表面のシミ
を目視で評価した。その評価結果は、表4に示す通り、
ワーク表面及び切り欠き部35aとも研磨剤、金属粉の
洗浄はできており、表面にシミの発生はなかった。
【0040】
【表4】
【0041】[比較例2]図4に示した比較例1の洗浄
工程において、各工程及び溶剤は同じにし、洗浄サンプ
ルとして、図4に示す青銅の棒状装飾ワーク35を使用
した。この場合、ワーク35の前処理として、実施の形
態2と同じように、研磨剤によるバレル研磨を施した。
洗浄評価として蛍光灯下で、目視での残渣及び表面のシ
ミを評価した結果、上記表4に示す通りワーク35の表
面及び切り欠き部35aの研磨剤、金属粉の洗浄残りが
顕著であった。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の金属の洗浄方法
及び洗浄装置によれば、研磨後に被洗浄物に固着残留す
る研磨剤、金属粉の洗浄をする際、安全性、排水処理
性、経済性を保ちながら所望の洗浄性を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1、実施の形態2及び比較
例1の洗浄工程を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1、2の洗浄装置を示す構
成図である。
【図3】本発明の実施の形態1の各洗浄サンプルを示す
正面図、側面図である。
【図4】比較例1、2の洗浄装置を示す構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2の洗浄サンプルを示す斜
視図である。
【図6】従来技術の洗浄装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 第1槽 2 第2槽 3 第3槽 4 第4槽 12 洗浄ワーク 17 温風乾燥機 A 極性溶剤 B 両極性溶剤 C シリコーン系溶剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極性親水性溶剤により被洗浄物を洗浄し
    た後、両極性低級アルコールで置換し、その後、シリコ
    ーン系溶剤で置換後、温風乾燥させることを特徴とする
    金属の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 被洗浄物を極性親水性溶剤により洗浄す
    る第1工程の洗浄槽と、第1工程の洗浄槽で洗浄した被
    洗浄物を両極性低級アルコールで洗浄する第2工程の洗
    浄槽と、第2の洗浄槽で洗浄した被洗浄物をシリコーン
    系溶剤で洗浄する第3工程の洗浄槽と、第3工程の洗浄
    槽で洗浄した被洗浄物を乾燥する第4工程の温風乾燥機
    を備えたことを特徴とする金属の洗浄装置。
JP8356796A 1996-04-05 1996-04-05 金属の洗浄方法及び洗浄装置 Pending JPH09271727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117920656A (zh) * 2023-12-26 2024-04-26 江苏宁达环保股份有限公司 一种原料锗的清洗装置及其清洗方法

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