JPH09272148A - ポリエステルフイルムおよびその熱処理方法 - Google Patents

ポリエステルフイルムおよびその熱処理方法

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JPH09272148A
JPH09272148A JP8246896A JP8246896A JPH09272148A JP H09272148 A JPH09272148 A JP H09272148A JP 8246896 A JP8246896 A JP 8246896A JP 8246896 A JP8246896 A JP 8246896A JP H09272148 A JPH09272148 A JP H09272148A
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JP
Japan
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polyester film
film
heat treatment
core
treatment method
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Application number
JP8246896A
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English (en)
Inventor
Yasuo Nishigaki
泰男 西垣
Hayahito Nishiyama
隼仁 西山
Takeshi Mizumura
健 水村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度であり、平面性が良好であり、かつ熱安
定性に優れたポリエステルフイルムを提供する。特に電
磁変換特性に優れた磁気記録媒体を製造するために有用
なベースフイルムを提供する。 【解決手段】ポリエステルフイルムの80℃における長
手方向の熱収縮率が0.25%以下、結晶サイズ
(χc )が6nm以下であるポリエステルフイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステルフイル
ムに関し、さらに詳しくは、高強度であり、平面性が良
好であり、かつ熱安定性、寸法安定性に優れたポリエス
テルフイルムに関する。さらに詳しくは、電磁変換特性
に優れた磁気記録媒体に特に好適なポリエステルフイル
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフイルムは強度、寸法安定
性などに優れ、磁気記録媒体用ベースフイルムやコンデ
ンサー用、包装用、印写材料用として広く用いられてい
る。ポリエステルフイルムをベースフイルムとした磁気
記録媒体としてはビデオテープ、オーディオテープ、コ
ンピューターテープ等が広く知られている。これらの用
途分野では、近年、デジタル化が急速に進行しており磁
気記録の高密度化に伴い、そのベースフイルムに用いら
れるポリエステルフイルムにも多くの要求がある。その
中で特に業務用デジタルテープでは取材時の環境は多種
多様でありテープの寸法安定性については要求がますま
す高くなってきている。また、コンピューターのバック
アップ用テープでは高密度化に伴うトラック数の増加の
ため、トラック幅の狭幅化が進み、オフトラック精度が
さらに厳しくなっており、コンピューターテープの寸法
安定性についても要求がますます高くなってきている。
これに伴い熱安定性、寸法安定性に優れたベースフイル
ムが要望されている。また、高密度磁気記録をするため
にビデオカメラ、ビデオデッキやデータレコーディング
システムのテープ走行系は非常に過酷になっており、テ
ープに対しては高強度化の要求がますます高くなってき
ている。高強度であり、かつ熱安定性に優れたベースフ
イルムに関しては過去に様々な提案がされている(例え
ば、特公平3−71013号公報)が、そのほとんどが
弛緩熱処理によるものである。弛緩熱処理はフイルムを
走行させながら熱処理を行うのでフイルムの幅方向に均
一に張力をかけることが難しく、またフイルムの温度を
幅方向で均一にすることが難しかった。このような方法
では、ある程度の熱安定性は得られるものの弛緩熱処理
時にフイルムの幅方向の物性差が生じ、フイルムの平面
性をコントロールすることが非常に困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように前記従来の
フイルムは熱安定性がある程度改良されたベースフイル
ムであるが、フイルムの平面性をコントロールすること
が難しくなり平面性が悪化してしまう。このため後工程
でのフイルム加工時にそのフイルムロールを使用できな
くなることもあった。例えば、フイルムの平坦性が厳し
く要求される磁気記録媒体用ベースフイルムとして、平
面性が悪いフイルムを使用すると、磁気テープ製造過程
で磁性層の塗布むらや乾燥工程での走行不良が発生し著
しく収率を低下させる。また、コンデンサー用フイルム
として使用すると均一なフイルムの積層ができず、電気
特性を悪化させるなど様々な問題点があった。
【0004】このような平面性不良を防ぐ方法として、
フイルムの熱安定性と平面性を両立させるため様々な樹
脂フイルムが提案されているが、未だ実用性に欠けるこ
とが多い。
【0005】本発明はかかる課題を解決し、高強度であ
り、平面性が良好であり、かつ熱安定性、寸法安定性に
優れたポリエステルフイルムを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、ポ
リエステルフイルムの80℃における長手方向の熱収縮
率が0.25%以下、結晶サイズ(χc )が6nm以下
とすることによって達成できる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルフイ
ルムの80℃における長手方向の熱収縮率は0.25%
以下であり、好ましくは0.23%以下である。かかる
範囲に満たないポリエステルフイルムを使用すると熱に
よる収縮が大きく加工工程でのハンドリング性が悪くな
り好ましくない。特に磁気テープの加工工程では磁性体
を塗布した後の乾燥工程でしわが発生しスリットなどの
後工程で使用できなくなることがある。熱収縮率はでき
るだけ低い、すなわち0%に近いことが好ましいが、実
用的には熱収縮率は0.1%以上である。ポリエステル
フイルムの80℃における長手方向の熱収縮率をかかる
範囲にするための方法は、特に限定されないが、例え
ば、ロール状に巻き取り熱処理を施すことで達成でき
る。熱処理の条件は温度、湿度、時間などを適宜調整す
ることによって所望の熱収縮率を達成できる。
【0008】本発明におけるポリエステルフイルムの結
晶サイズ(χc )は6nm以下であり、好ましくは5.
8nm以下である。かかる範囲に満たないポリエステル
フイルムを使用するとフイルムが破断しやすくなり、加
工工程でのフイルム切れやピンホールが発生するので好
ましくない。結晶サイズはできるだけ小さいことが好ま
しいが、実用的には結晶サイズは5.5nm以上であ
る。ポリエステルフイルムの結晶サイズをかかる範囲に
するための方法は、特に限定されないが、例えば、フイ
ルム製造過程での熱処理温度、熱処理時間、熱処理時に
かかる張力などを適宜調整することによって所望の値を
達成できる。
【0009】本発明におけるポリエステルフイルムの長
手方向のヤング率は6.3GPa以上であることが好ま
しく、より好ましくは6.8GPa以上である。かかる
範囲に満たないポリエステルフイルムを使用して磁気テ
ープを加工すると、ビデオデッキの中でかかる張力によ
りカールなどの変形を受け、走行不良などのトラブルを
生じることがある。また、ポリエステルフイルムの長手
方向のヤング率と幅方向のヤング率の和を11.7GP
a以上であることが好ましく、さらに好ましくは12.
7GPa以上である。かかる範囲に満たないポリエステ
ルフイルムを使用して磁気テープを加工すると、磁気テ
ープと回転ヘッドとの密着性が悪くなり、電磁変換特性
が低下してしまうことがある。実用的には9.8GPa
以下であるポリエステルフイルムの長手方向のヤング率
および実用的には13.7GPa以下である長手方向の
ヤング率と幅方向のヤング率の和をかかる範囲にするた
めの方法は、特に限定されないが、例えば、フイルム製
造過程での延伸倍率、延伸温度、熱処理温度、熱処理時
間、熱処理時にかかる張力などを適宜調整することによ
って所望の値を達成できる。
【0010】本発明におけるポリエステルフイルムの長
手方向の破断伸度は65%以上であることが好ましく、
より好ましくは70%以上である。かかる範囲に満たな
いポリエステルフイルムを使用して磁気テープを加工す
ると、スリット時にエッジ部分がカッティング不良を起
こし磁気テープとしたとき切断が発生したり、切り粉が
磁気ヘッドの目づまりを引き起こしたりすることがあ
る。
【0011】本発明のポリエステルフイルムを構成する
ポリマの主成分はポリエステルである。該ポリエステル
としては特に限定されないが、エチレンテレフタレー
ト、エチレンα、β−ビス(2−クロルフェノキシ)エ
タン−4、4´−ジカルボキシレート、およびエチレン
2、6−ナフタレートよりなる群から選ばれた少なくと
も一種を主要な構造単位とするものが挙げられる。中で
もエチレンテレフタレートを主要な構成単位とする場
合、つまり、ポリエステルフイルムが実質的にポリエチ
レンテレフタレートからなる場合、特に好ましい。な
お、本発明の目的を阻害しない範囲内で、高強度化など
の目的で2種以上の樹脂を混合してもよいし、共重合ポ
リマを用いてもよい。
【0012】また、フイルムのハンドリング性を良くす
るために、滑剤として不活性粒子を添加するのが一般的
であり、不活性粒子にはコロイダルシリカ、炭酸カルシ
ウム、二酸化チタン、アルミナ、ケイ酸アルミなどに代
表される無機不活性粒子、架橋ポリスチレン、シリコー
ンなどに代表される有機不活性粒子が用いられる。
【0013】前記不活性粒子を樹脂に含有せしめる時期
としては、溶融押出工程前の段階であればいずれでもよ
く、例えば樹脂ポリマの重合前、重合中、重合後のいず
れでもよい。また溶融押出しの準備工程中でもよい。ま
た、粒子を樹脂に含有せしめる方法としては、例えば、
ポリエステルに含有せしめる場合は、ジオール成分であ
るエチレングリコールに粒子をスラリーの形で分散せし
め、このエチレングリコールを所定のジカルボン酸成分
と重合せしめる方法が好ましい。粒子を添加する際に
は、例えば、粒子を合成時に得られる水ゾルやアルコー
ルゾルを一旦乾燥させることなく添加すると粒子の分散
性が非常によく、電磁変換特性を良好とすることができ
る。また粒子の水スラリーを直接所定のポリエステルペ
レットと混合し、ベント方式の2軸混練押出機に供給し
ポリエステルに練り込む方法も有効である。粒子の含有
量を調節する方法としては、前記方法で高濃度粒子マス
ターを作っておき、それを製膜時に粒子を実質的に含有
しないポリエステルで希釈して粒子の含有量を調節する
方法が有効である。
【0014】なお、本発明のフイルム中には、本発明の
目的を阻害しない範囲で、高強度化などの目的で異種ポ
リマをブレンドしてもよいし、また酸化防止剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、遮光剤、帯電防止剤などの有機添加
剤が通常添加される程度添加されてもよい。
【0015】前記のようなポリエステルフイルムをロー
ル状に巻取る方法として、センターワインド方式とサー
フェースワインド方式があるが、本発明のロールを得る
ためにはそのどちらの方式を選んでもよいが、巻取時の
接圧が制御できるサーフェースワインド方式の方が好ま
しい。巻取条件も特に限定されないが、下記のような条
件が一般的に用いられている。すなわち、巻取張力8〜
12Kg/m、巻取接圧30〜60Kg/m、巻取速度100〜
200m/分とするとフイルムロールの外観、特に縦しわ
や横しわなどを防止する点で好ましい。特に、幅1m、
長さ10、000mのフイルムを巻取る場合には、巻取
張力10〜12Kg/m、巻取接圧40〜60Kg/m、巻取速
度130〜180m/分の範囲にすることが経時的に発生
するしわを防止する点で好ましい。
【0016】本発明のポリエステルフイルムを製造する
方法として、ロール状に巻き取り熱処理を施すことがフ
イルム平面性の悪化を防ぐのに有効であるが、熱処理条
件として、熱処理温度は40℃から65℃で行なうこと
が好ましく、さらに好ましくは45℃から60℃であ
る。熱処理温度が65℃より高い条件で熱処理を行うと
フイルムの平面性が悪化する場合がある。また、40℃
より低い条件で熱処理を行うとフイルムの80℃におけ
る長手方向の熱収縮率が大きくなる場合がある。熱処理
時の湿度は30%以下であることが好ましく、さらに好
ましくは25%以下である。熱処理時の湿度が30%を
越えた環境で熱処理を行うとフイルム−フイルムの密着
が起こる、いわゆるブロッキング現象が起こる場合があ
る。
【0017】また、ポリエステルフイルムをロール状に
巻き取り熱処理を施す際に、コア材として繊維強化プラ
スチック、アルミ、鉄などを用いることができるが、な
かでも繊維強化プラスチックコアを用いて行うと、熱処
理による巻き締まり、特にコア近傍での巻き締まりによ
るしわの発生が防止できる点で好ましい。
【0018】また、前記コア材の熱膨張係数は3×10
-5/℃以下であることが、フイルムロールの熱処理を行
う際のコアの変形がコア近傍のフイルムに転写し、しわ
が発生することを防止する点で好ましく、さらに好まし
くは1×10-5/℃以下である。コア材の熱膨張係数を
かかる範囲とするための方法は、特に限定されないが、
例えばコアの製造過程での成型温度、成型時間、アニー
ル処理温度、アニール処理時間などを適宜調整すること
によって所望の値を達成できる。
【0019】また、前記コア材の軸方向曲げ強度は19
0MPa以上であることが好ましく、さらに好ましくは
210MPa以上である。かかる範囲に満たない巻取コ
アを使用するとフイルムを巻取り時にかかる張力と接圧
により巻取コアが変形してしまうことがある。また、コ
ア材の軸方向弾性率も9.8GPa以上であることが好
ましく、さらに好ましくは14.7GPa以上である。
かかる範囲に満たないコア材を使用すると前記同様に巻
取コアが変形してしまうことがある。巻取コアの強度を
かかる範囲とするための方法は、特に限定されないが、
例えば繊維強化プラスチックコアの基材中の炭素繊維糸
の量を適宜選ぶことなどにより調節でき、また基材の厚
みを調節することによっても所望の強度が得られる。
【0020】また、前記コア材の表面粗度(Ra)は
0.5μm以下であることが好ましく、さらに好ましく
は0.3μm以下である。かかる範囲に満たないコア材
を使用するとコアの表面の凹凸がフイルムの表面に転写
されるので、例えばフイルムの平坦性が厳しく要求され
る磁気テープ用フイルムとしては、電磁変換特性を著し
く悪化させてしまうことがある。コア材の表面粗度(R
a)をかかる範囲とするための方法は、特に限定されな
いが、例えばコア表面に樹脂層を設け、表面を精度よく
研削することにより所望の表面粗さが得られる。
【0021】また、前記コア材の表面硬度が65°ショ
ア以上であることが好ましく、さらに好ましくは70°
ショア以上である。かかる範囲に満たない巻取コアを使
用するとフイルムの巻取り時にかかる張力と接圧により
巻取コアの表面が変形し、その変形がフイルムへ転写
し、平面性不良を生じさせることがある。巻取コアの表
面硬度をかかる範囲とするための方法は、特に限定され
ないが、例えばコア表面にエポキシ樹脂などの固い樹脂
を用い、その厚みなどを適宜選ぶことにより調整でき
る。
【0022】
【実施例】
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]本発明の特
性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りであ
る。
【0023】(1)ヤング率および破断伸度 JIS K 7127の測定方法に従い、インストロン
式の引張試験機を用いて、25℃、65%RHにて測定
した。
【0024】(2)80℃における長手方向の熱収縮率 幅10mm、長さ300mmのサンプルをフイルム長手
方向に5本採取し、測定間隔の線をサンプルに入れ、カ
セドメーターで原長を測定する。原長測定後80℃に保
持された熱風循環式オーブンにサンプルを入れ、30分
後に取り出し10分間放冷する。このサンプルを再度カ
セドメーターで測定し、平均値を求め式(1)により熱
収縮率を求める。 熱収縮率(%) ={原長(mm)−熱処理後の長さ(mm)}/原長(mm)×100 (1)
【0025】(3)結晶サイズ(χc ) X線解析装置を用いて反射法により回折強度測定した。
ポリエステルフイルムが厚み50μmとなるように積層
したものをサンプルとし、フイルム長手方向に垂直な面
内でX線の照射角を変えて、以下の条件で測定した。
【0026】ターゲット:Cu−Kα線 フィルター:Ni 電圧:30kV 電流:20mA 時間:4min. スキャンスピード:1°/min. チャートスピード:20mm/min. ベースライン:32°〜18° Scattering Slit:1° Divergency Slit:0.15mm 結晶サイズ(χc )は次の式により算出した。 χc =λ/{(B−b)cosθ} ここで、B:回折ピークの半値幅 b=0.12 λ:Cu−Kα線波長(0.15418nm) θ:ピークの回折角
【0027】(4)巻取コアの熱膨張係数(αtc) 外径167mm、内径152.5mm、長さ50mmの
コアを水平より5°傾けたL字型定盤上に置き、60℃
に加熱した試験コアを徐冷し、温度変化に対する試験コ
ア外径変位をダイアルゲージにて測定した。
【0028】(5)巻取コアの表面硬度 JIS K 7215の測定方法に従い、TYPE−D
の表面硬度計にて測定を行った。
【0029】(6)巻取コアの表面粗さ(Ra) JIS B 0601に準じ、東京精密(株)の表面粗
さ計サーフコム111Aを使用して、カットオフ0.2
5mmにて中心線平均粗さを3点測定し、その平均値を
表面粗さとした。
【0030】(7)巻取コアの軸方向弾性率および曲げ
強度 外径167mm、内径152.5mm、長さ1200m
mのコアを支点間距離が900mmとなるようにコアを
支え、コアの中央に荷重を負荷し、荷重−たわみ比より
軸方向弾性率を、破壊荷重より曲げ強度を求めた。
【0031】(8)平面性の評価 幅1m、長さ1mのフイルムを不織布(東レ(株)製エ
クセーヌEタイプ)上にしわを伸ばしながら貼り付け、
30秒および1分間放置し、フイルム上に発生するタル
ミ発生の有無を観察する。評価はつぎのように行なっ
た。 ○…1分間放置後でもタルミ発生無し。 △…30秒放置後でのタルミ発生は無かったが、1分間
放置後ではタルミが発生したもの。 ×…30秒放置後、タルミが発生したもの。
【0032】(9)片伸びの評価 幅1m、長さ30mのフイルムをステンレス板上に置
き、フイルム中央部より布で伸ばしながらフイルム全体
を板上に貼り付ける。0および30mのフイルム端部に
糸を張り、フイルム中央部(15m)のフイルム端部と
糸との距離を測定し、片伸びの値とする。
【0033】実施例1 ジメチルテレフタレートとエチレングリコールとを、エ
ステル交換触媒として酢酸カルシウム、重合触媒として
三酸化アンチモンを、安定剤としてリン酸を用いて常法
により重合した。重合時、滑剤として平均粒径0.3μ
mの水ガラス法で合成した球状シリカ粒子を0.3重量
%となるように添加して、固有粘度0.620のポリエ
チレンテレフタレートを得た(ポリエステルA)。
【0034】前記ポリエステルAを乾燥させ、押出機に
供給し、280℃で溶融しスリットダイより冷却ロール
上にキャストし、急冷固化させて厚さ210μmの無定
形フイルムを得た。
【0035】次いで、これを115℃で縦方向に3.4
倍、95℃横方向に3.4倍に延伸し、再度135℃で
縦方向に1.7倍に延伸し、再度205℃で幅方向に
1.2倍に延伸し、その後210℃で2秒間熱処理し、
厚さ9μmの二軸配向フイルム原反を得た。このフイル
ム原反を長さが1200mm、熱膨張係数が1.4×1
-5/℃、軸方向曲げ強度が210MPa、軸方向弾性
率が14.7GPa、表面粗度(Ra)が0.2μm、
表面硬度が85°ショアの繊維強化プラスチック(FW
P)コア(天龍工業(株)製FWP−10)にサーフェ
ースセンターワインド方式のスリッタにより幅1m、長
さ10,000mのフイルムロールに巻取張力10Kg/
m、巻取接圧50Kg/m、巻取速度150m/分で巻上げ
た。
【0036】このフイルムロールを温度60℃、湿度1
0%RHで40時間熱処理し、その後温度25℃、湿度
60%RHで24時間放置させフイルム物性の評価を行
った。
【0037】得られたポリエステルフイルム特性の測定
・評価結果を他の実施例及び比較例のそれと共にまとめ
て表1に示した。
【0038】実施例2 実施例1の無定形フイルムを115℃で縦方向に3.5
倍、95℃横方向に3.3倍に延伸し、再度135℃で
縦方向に1.7倍に延伸し、その後205℃で2秒間熱
処理し、厚さ9μmの二軸配向フイルム原反を得た。得
られたフイルム原反を実施例1と同様にしてロール状に
巻上げ、そのフイルムロールを温度45℃、湿度10%
RHで72時間熱処理し、その後温度25℃、湿度60
%RHで24時間放置させフイルム物性の評価を行っ
た。
【0039】実施例3 実施例1の厚さ9μmの二軸配向フイルム原反を得る際
に、熱固定温度を210℃にして製造した以外は実施例
1と同一条件でフイルム原反を得た。得られたフイルム
原反を実施例1と同様にしてロール状に巻上げ、そのフ
イルムロールを温度60℃、湿度10%RHで40時間
熱処理し、その後温度25℃、湿度60%RHで24時
間放置させフイルム物性の評価を行った。
【0040】比較例1 実施例1の厚さ9μmの二軸配向フイルム原反を得る際
に、熱固定後フイルム温度120℃、張力250kg/cm
2 で2秒間弛緩熱処理を行う以外は実施例1と同一条件
でフイルム原反を得た。得られたフイルムの物性の評価
を行った。
【0041】比較例2 実施例1の厚さ9μmの二軸配向フイルム原反を得る際
に、熱固定温度を210℃にして、熱固定後フイルム温
度100℃、張力250kg/cm2 で2秒間弛緩熱処理を
行う以外は実施例1と同一条件でフイルム原反を得た。
得られたフイルムの物性の評価を行った。
【0042】比較例3 実施例3の厚さ9μmの二軸配向フイルムロールを得る
際に、巻取コアをポリビニルクロライド(PVC)コア
(昭和丸筒(株)製)に変えてフイルムロールを得た。
そのフイルムロールを温度70℃、湿度10%RHで6
0時間熱処理し、その後温度25℃、湿度60%RHで
24時間放置させフイルム物性の評価を行った。
【0043】比較例4 実施例1の厚さ9μmの二軸配向フイルム原反を得る際
に、熱固定温度を220℃にして、熱固定後フイルム温
度100℃、張力250kg/cm2 で2秒間弛緩熱処理を
行う以外は実施例1と同一条件でフイルム原反を得た。
得られたフイルムの物性の評価を行った。
【0044】本発明の要件を満たすポリエステルフイル
ムは、表1にまとめたように片伸び量が小さく、フイル
ムの平面性も良好である。これに対し本発明の範囲外の
ポリエステルフイルムは、片伸び量およびフイルムの平
面性が共に良好であるフイルムは得られなかった。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明のフイルムおよびその熱処理方法
は高強度でありながら寸法安定性に優れ、かつフイルム
の片伸び量が小さく、平面性を良好に保つものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B65H 75/10 B65H 75/10 D B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフイルムの80℃における
    長手方向の熱収縮率が0.25%以下、結晶サイズ(χ
    c )が6nm以下であるポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステルフイルムの長手方向の
    ヤング率が6.3GPa以上、長手方向のヤング率と幅
    方向のヤング率の和が11.7GPa以上である請求項
    1に記載のポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステルフイルムの長手方向の
    破断伸度が65%以上である請求項1または2に記載の
    ポリエステルフイルム。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステルフイルムがエチレンテ
    レフタレート、エチレンα、β−ビス(2−クロルフェ
    ノキシ)エタン−4、4´−ジカルボキシレート、およ
    びエチレン2、6−ナフタレートよりなる群の中から選
    ばれた少なくとも一種を主要な構造単位とする請求項1
    〜3のいずれかに記載のポリエステルフイルム。
  5. 【請求項5】 前記ポリエステルフイルムがエチレンテ
    レフタレートを主要な構成単位とする請求項4に記載の
    ポリエステルフイルム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のデジタ
    ル磁気記録媒体用ポリエステルフイルム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のポリエ
    ステルフイルムを製造する工程または製造後の任意の段
    階でフイルムロールに熱処理を施すことを特徴とするポ
    リエステルフイルムの熱処理方法。
  8. 【請求項8】 温度を65℃以下、湿度を30%RH以
    下で前記熱処理を施すことを特徴とする請求項7に記載
    のポリエステルフイルムの熱処理方法。
  9. 【請求項9】 前記フイルムロールのコアが繊維強化プ
    ラスチックである請求項7または請求項8に記載のポリ
    エステルフイルムの熱処理方法。
  10. 【請求項10】 前記フイルムロールのコアの熱膨張係
    数が3×10-5/℃以下である請求項7〜9のいずれか
    に記載のポリエステルフイルムの熱処理方法。
  11. 【請求項11】 前記フイルムロールのコアの軸方向曲
    げ強度が190MPa以上である請求項7〜10のいず
    れかに記載のポリエステルフイルムの熱処理方法。
  12. 【請求項12】 前記フイルムロールのコアの軸方向弾
    性率が9.8GPa以上である請求項7〜11のいずれ
    かに記載のポリエステルフイルムの熱処理方法。
  13. 【請求項13】 前記フイルムロールのコアの表面粗度
    (Ra)が0.5μm以下である請求項7〜12のいず
    れかに記載のポリエステルフイルムの熱処理方法。
  14. 【請求項14】 前記フイルムロールのコアの表面硬度
    が65°ショア以上である請求項7〜13のいずれかに
    記載のポリエステルフイルムの熱処理方法。
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