JPH09272884A - 潤滑被膜形成用水性被覆剤 - Google Patents
潤滑被膜形成用水性被覆剤Info
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- JPH09272884A JPH09272884A JP10625996A JP10625996A JPH09272884A JP H09272884 A JPH09272884 A JP H09272884A JP 10625996 A JP10625996 A JP 10625996A JP 10625996 A JP10625996 A JP 10625996A JP H09272884 A JPH09272884 A JP H09272884A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた潤滑性能、特に自動車駆動系や原動機
系のトルク伝達部位に使用されている高荷重のかかる摺
動部材に長期的に使用可能な、優れた耐荷重性能を有す
る水系の潤滑被膜形成用被覆剤の提供。 【解決手段】 下記の第1成分、第2成分および第3成
分を含む潤滑被膜形成用水性被覆剤。 第1成分:親水性樹脂。 第2成分:Sb2S3およびSb2S5から選ばれる少なく
とも一種以上の硫化アンチモンとMoS2を含む固体潤
滑剤。 ただし、MoS2と硫化アンチモンの重量比は1:0.
05〜1:1.2の範囲にある。 第3成分:水。 ただし、第2成分の重量/第1成分の重量比は0.7〜
3の範囲にある。
系のトルク伝達部位に使用されている高荷重のかかる摺
動部材に長期的に使用可能な、優れた耐荷重性能を有す
る水系の潤滑被膜形成用被覆剤の提供。 【解決手段】 下記の第1成分、第2成分および第3成
分を含む潤滑被膜形成用水性被覆剤。 第1成分:親水性樹脂。 第2成分:Sb2S3およびSb2S5から選ばれる少なく
とも一種以上の硫化アンチモンとMoS2を含む固体潤
滑剤。 ただし、MoS2と硫化アンチモンの重量比は1:0.
05〜1:1.2の範囲にある。 第3成分:水。 ただし、第2成分の重量/第1成分の重量比は0.7〜
3の範囲にある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潤滑被膜形成用水性被覆
剤、特に自動車駆動系や原動機系のトルク伝達部位に使
用されている摺動部材に長期的に使用可能な潤滑被膜形
成用水性被覆剤に関する。
剤、特に自動車駆動系や原動機系のトルク伝達部位に使
用されている摺動部材に長期的に使用可能な潤滑被膜形
成用水性被覆剤に関する。
【0002】
【従来技術】従来、潤滑被膜形成用被覆剤、特に摺動部
材に使用される潤滑被膜形成用被覆剤としては、耐油性
および耐熱性に優れたポリイミド樹脂、エポキシ樹脂あ
るいはフェノール樹脂等のバインダー中に二硫化モリブ
デン、グラファイト微粉末あるいはカーボンファイバー
等を分散させたものが使用されてきた。前記潤滑被膜形
成用被覆剤としては、水系のものも公知であるが、殆ど
溶媒として有機溶媒を使用するものであった。例えば、
有機溶媒を使用するものとしては、本出願人の先の出願
(特開平6−200275号)等がある。しかしなが
ら、近年の環境保全に対する要請や人体への影響を重視
する傾向の強まりに応える各分野で有機溶媒系から水系
への転換が急務となっている 潤滑被膜形成用被覆剤の分野でも水系の潤滑被膜形成用
被覆剤が望まれている。このような水系の潤滑被膜形成
用被覆剤としては、潤滑機能付与剤としてシリカを使用
する特開平7−11089号等が挙げられるが、この発
明の水系の潤滑被膜形成用被覆剤は、潤滑性能、特に自
動車駆動系や原動機系のトルク伝達部位に使用されてい
る高荷重のかかる摺動部材に長期的に使用するには不十
分のものであった。
材に使用される潤滑被膜形成用被覆剤としては、耐油性
および耐熱性に優れたポリイミド樹脂、エポキシ樹脂あ
るいはフェノール樹脂等のバインダー中に二硫化モリブ
デン、グラファイト微粉末あるいはカーボンファイバー
等を分散させたものが使用されてきた。前記潤滑被膜形
成用被覆剤としては、水系のものも公知であるが、殆ど
溶媒として有機溶媒を使用するものであった。例えば、
有機溶媒を使用するものとしては、本出願人の先の出願
(特開平6−200275号)等がある。しかしなが
ら、近年の環境保全に対する要請や人体への影響を重視
する傾向の強まりに応える各分野で有機溶媒系から水系
への転換が急務となっている 潤滑被膜形成用被覆剤の分野でも水系の潤滑被膜形成用
被覆剤が望まれている。このような水系の潤滑被膜形成
用被覆剤としては、潤滑機能付与剤としてシリカを使用
する特開平7−11089号等が挙げられるが、この発
明の水系の潤滑被膜形成用被覆剤は、潤滑性能、特に自
動車駆動系や原動機系のトルク伝達部位に使用されてい
る高荷重のかかる摺動部材に長期的に使用するには不十
分のものであった。
【0003】
【解決すべき課題】本発明は、前記従来技術の問題点を
解決し、優れた潤滑性能、特に自動車駆動系や原動機系
のトルク伝達部位に使用されている高荷重のかかる摺動
部材に長期的に使用可能な、優れた耐荷重性能を有する
水系の潤滑被膜形成用被覆剤の提供を目的とする。
解決し、優れた潤滑性能、特に自動車駆動系や原動機系
のトルク伝達部位に使用されている高荷重のかかる摺動
部材に長期的に使用可能な、優れた耐荷重性能を有する
水系の潤滑被膜形成用被覆剤の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、潤滑被膜形成
用水性被覆剤において、特定の複数の固体潤滑剤を特定
の重量比範囲で使用し、更に該固体潤滑剤を親水性樹脂
に対して特定の重量比範囲で使用することを特徴とす
る。すなわち、本発明の特徴は、前記課題を解決するた
めに、下記の第1成分、第2成分および第3成分を含む
潤滑被膜形成用水性被覆剤を提供することにある。 第1成分:親水性樹脂。 第2成分:Sb2S3およびSb2S5から選ばれる少なく
とも一種以上の硫化アンチモンとMoS2を含む固体潤
滑剤。 ただし、MoS2と硫化アンチモンの重量比は1:0.
05〜1:1.2の範囲にある。 第3成分:水。 ただし、第2成分の重量/第1成分の重量比は0.7〜
3の範囲にある。
用水性被覆剤において、特定の複数の固体潤滑剤を特定
の重量比範囲で使用し、更に該固体潤滑剤を親水性樹脂
に対して特定の重量比範囲で使用することを特徴とす
る。すなわち、本発明の特徴は、前記課題を解決するた
めに、下記の第1成分、第2成分および第3成分を含む
潤滑被膜形成用水性被覆剤を提供することにある。 第1成分:親水性樹脂。 第2成分:Sb2S3およびSb2S5から選ばれる少なく
とも一種以上の硫化アンチモンとMoS2を含む固体潤
滑剤。 ただし、MoS2と硫化アンチモンの重量比は1:0.
05〜1:1.2の範囲にある。 第3成分:水。 ただし、第2成分の重量/第1成分の重量比は0.7〜
3の範囲にある。
【0005】
【具体的な実施の態様】以下、本発明の具体的な実施の
態様を示す。前記第1成分の親水性樹脂は、親水性の有
機樹脂であれば良く、特にその種類は限定されるもので
はない。ここで親水性とは、該有機樹脂が前記第3成分
の水に溶解するか、あるいは少なくとも分散状態で安定
に存在できるような性質を言う。このような親水性を示
す有機樹脂としては、通常分子中に親水性の極性基を有
するものである。このような極性基の例としては、次の
ようなものが挙げられる。
態様を示す。前記第1成分の親水性樹脂は、親水性の有
機樹脂であれば良く、特にその種類は限定されるもので
はない。ここで親水性とは、該有機樹脂が前記第3成分
の水に溶解するか、あるいは少なくとも分散状態で安定
に存在できるような性質を言う。このような親水性を示
す有機樹脂としては、通常分子中に親水性の極性基を有
するものである。このような極性基の例としては、次の
ようなものが挙げられる。
【化1】 また、本来は前記のような親水性を示さない有機樹脂、
例えばエポキシ樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂であっても、前記のような親水性が付与さ
れるように改質されたものであればよい。このような改
質としては、例えば、前記のような親水性を付与する
ことのできる親水性基を有するモノマーを親水性を示さ
ない有機樹脂に共重合あるいはグラフト化等を行い親水
化すること、あるいは前記のような親水性を示さない
有機樹脂に親水性基自体をアミノ化、水酸基化、カルボ
キシ化、エステル化等により導入すること等が挙げられ
る。特にエポキシ樹脂の水酸基をアマニ油、脱水ひまし
油、大豆油、ヤシ油等の脂肪酸でエステル化したエポキ
シエステルが好ましい。
例えばエポキシ樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂であっても、前記のような親水性が付与さ
れるように改質されたものであればよい。このような改
質としては、例えば、前記のような親水性を付与する
ことのできる親水性基を有するモノマーを親水性を示さ
ない有機樹脂に共重合あるいはグラフト化等を行い親水
化すること、あるいは前記のような親水性を示さない
有機樹脂に親水性基自体をアミノ化、水酸基化、カルボ
キシ化、エステル化等により導入すること等が挙げられ
る。特にエポキシ樹脂の水酸基をアマニ油、脱水ひまし
油、大豆油、ヤシ油等の脂肪酸でエステル化したエポキ
シエステルが好ましい。
【0006】前記第2成分の固体潤滑剤は、Sb2S3お
よびSb2S5から選ばれる少なくとも一種以上の硫化ア
ンチモンとMoS2を少なくとも含み、かつ、このMo
S2と硫化アンチモンの重量比は1:0.05〜1:
1.2の範囲であることが必要である。固体潤滑剤成分
として前記の硫化アンチモンとMoS2の両者を含有し
ないものは前記のような本発明の目的とするような耐荷
重性能を有する潤滑被膜形成用水性被覆剤は得られな
い。また、前記硫化アンチモンとMoS2の両者を含有
するものであっても、重量比が前記1:0.05〜1:
1.2の範囲の要件を満足しないものは、本発明の目的
とするような性能を有する潤滑被膜形成用水性被覆剤は
得られない。すなわち、MoS2が過剰の場合には被膜
が充分な潤滑特性を示す期間(潤滑寿命)が短くなり、
また、硫化アンチモン過剰の場合には充分な耐荷重能が
得られず、摩擦係数が高くなるが、摩擦係数が高いと実
用時に発熱が起こり、最終的には被膜の熱分解を引き起
こし、潤滑寿命が短くなる。前記MoS2と硫化アンチ
モンの重量比のより好ましい範囲は、1:0.2〜1:
0.5の範囲である。また、前記のように硫化アンチモ
ンとMoS2の両者を含有することは必要であるが、こ
れら両者に加えてそれらの効果を少なくとも妨げない種
類および量の固体潤滑剤をさらに使用することはでき
る。特にこのような固体潤滑剤の例としてはSb2O3が
好ましい。このSb2O3を、Sb2O3と硫化アンチモン
との重量比が1:0.5〜1:5.0の範囲、より好ま
しくは1:0.5〜1:1.5の範囲であるような量で
添加することにより、さらに、潤滑性能を向上させるこ
とができる。但し、前記Sb2O3を前記重量比の範囲外
となるような過剰量を使用した場合には逆に潤滑寿命が
短くなる。
よびSb2S5から選ばれる少なくとも一種以上の硫化ア
ンチモンとMoS2を少なくとも含み、かつ、このMo
S2と硫化アンチモンの重量比は1:0.05〜1:
1.2の範囲であることが必要である。固体潤滑剤成分
として前記の硫化アンチモンとMoS2の両者を含有し
ないものは前記のような本発明の目的とするような耐荷
重性能を有する潤滑被膜形成用水性被覆剤は得られな
い。また、前記硫化アンチモンとMoS2の両者を含有
するものであっても、重量比が前記1:0.05〜1:
1.2の範囲の要件を満足しないものは、本発明の目的
とするような性能を有する潤滑被膜形成用水性被覆剤は
得られない。すなわち、MoS2が過剰の場合には被膜
が充分な潤滑特性を示す期間(潤滑寿命)が短くなり、
また、硫化アンチモン過剰の場合には充分な耐荷重能が
得られず、摩擦係数が高くなるが、摩擦係数が高いと実
用時に発熱が起こり、最終的には被膜の熱分解を引き起
こし、潤滑寿命が短くなる。前記MoS2と硫化アンチ
モンの重量比のより好ましい範囲は、1:0.2〜1:
0.5の範囲である。また、前記のように硫化アンチモ
ンとMoS2の両者を含有することは必要であるが、こ
れら両者に加えてそれらの効果を少なくとも妨げない種
類および量の固体潤滑剤をさらに使用することはでき
る。特にこのような固体潤滑剤の例としてはSb2O3が
好ましい。このSb2O3を、Sb2O3と硫化アンチモン
との重量比が1:0.5〜1:5.0の範囲、より好ま
しくは1:0.5〜1:1.5の範囲であるような量で
添加することにより、さらに、潤滑性能を向上させるこ
とができる。但し、前記Sb2O3を前記重量比の範囲外
となるような過剰量を使用した場合には逆に潤滑寿命が
短くなる。
【0007】さらに、前記第2成分の固体潤滑剤と第1
成分の親水性樹脂との重量比、すなわち、固体潤滑剤の
重量/親水性樹脂の重量比(以下、PB比とも言う。)
が0.7〜3の範囲にあることが必要であり、また前記
PB比のより好ましい範囲は、0.9〜2.5である。
前記PB比が前記0.7〜3の範囲外である場合、前記
PB比が3を越えるように固体潤滑剤が過剰の場合には
被膜の強度が下がり潤滑寿命が短くなるし、また、防錆
性が低下し実用に適さなくなる。逆に、前記PB比が
0.7未満のように親水性樹脂が過剰の場合には充分な
潤滑特性を示す潤滑被膜が得られず実用に適さない。
成分の親水性樹脂との重量比、すなわち、固体潤滑剤の
重量/親水性樹脂の重量比(以下、PB比とも言う。)
が0.7〜3の範囲にあることが必要であり、また前記
PB比のより好ましい範囲は、0.9〜2.5である。
前記PB比が前記0.7〜3の範囲外である場合、前記
PB比が3を越えるように固体潤滑剤が過剰の場合には
被膜の強度が下がり潤滑寿命が短くなるし、また、防錆
性が低下し実用に適さなくなる。逆に、前記PB比が
0.7未満のように親水性樹脂が過剰の場合には充分な
潤滑特性を示す潤滑被膜が得られず実用に適さない。
【0008】前記第3成分の水の量は、その目的とする
性状を有する潤滑被膜形成用水性被覆剤を製造すること
が出来る範囲内のものであれば、特に制限されるもので
はない。
性状を有する潤滑被膜形成用水性被覆剤を製造すること
が出来る範囲内のものであれば、特に制限されるもので
はない。
【0009】さらに、本発明の潤滑被膜形成用水性被覆
剤には、前記親水性樹脂と水との相溶性を向上させる機
能を有する相溶化剤を添加させるのが好ましい。このよ
うな相溶化剤を使用することにより、親水性樹脂を効率
よく水に可溶化または安定に分散でき、また本発明で使
用可能な親水性樹脂の種類の範囲をより広げることがで
き、その結果、例えばより安価な親水性樹脂を選択でき
る。また、この相溶化剤としては、水溶性アミン、Na
OH等、好ましくはエタノールアミン等が挙げられる
が、本発明で使用する親水性樹脂と水を相溶化できるも
のであれば特にその種類は制限されるものではない。本
発明の潤滑被膜形成用水性被覆剤には、前記各成分の他
に、顔料、防錆剤、耐熱付与剤等も含有させることがで
きる。また、本発明の潤滑被膜形成用水性被覆剤には、
その発明の効果に影響を与えない範囲で、グラファイ
ト、二硫化タングステン、窒化ホウ素、雲母などの固体
潤滑剤を少量添加することは可能である。
剤には、前記親水性樹脂と水との相溶性を向上させる機
能を有する相溶化剤を添加させるのが好ましい。このよ
うな相溶化剤を使用することにより、親水性樹脂を効率
よく水に可溶化または安定に分散でき、また本発明で使
用可能な親水性樹脂の種類の範囲をより広げることがで
き、その結果、例えばより安価な親水性樹脂を選択でき
る。また、この相溶化剤としては、水溶性アミン、Na
OH等、好ましくはエタノールアミン等が挙げられる
が、本発明で使用する親水性樹脂と水を相溶化できるも
のであれば特にその種類は制限されるものではない。本
発明の潤滑被膜形成用水性被覆剤には、前記各成分の他
に、顔料、防錆剤、耐熱付与剤等も含有させることがで
きる。また、本発明の潤滑被膜形成用水性被覆剤には、
その発明の効果に影響を与えない範囲で、グラファイ
ト、二硫化タングステン、窒化ホウ素、雲母などの固体
潤滑剤を少量添加することは可能である。
【0010】本発明の潤滑被膜形成用水性被覆剤は、種
々の方法で作製することができるが、次にその1例を示
す。 水(全量)、親水性樹脂(投入予定量の30%)およ
び相溶化剤(全量)を混合・撹拌し親水性樹脂が水に溶
けるまで混合する。 固体潤滑剤及び他の添加剤を投入予定量の1/3投入
し、30分間ミルにかける。この操作を3回行い固体潤
滑剤の全量を投入する。 親水性樹脂の残り全量を投入し、10分間ミルにかけ
る。
々の方法で作製することができるが、次にその1例を示
す。 水(全量)、親水性樹脂(投入予定量の30%)およ
び相溶化剤(全量)を混合・撹拌し親水性樹脂が水に溶
けるまで混合する。 固体潤滑剤及び他の添加剤を投入予定量の1/3投入
し、30分間ミルにかける。この操作を3回行い固体潤
滑剤の全量を投入する。 親水性樹脂の残り全量を投入し、10分間ミルにかけ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を示す。
以下の実施例および比較例においては、THE FAL
EX Pin and Vee Block Test
MACHINE型式のファレックス(Falex)試験
機のピン外周及びVブロックにサンドブラストをかけ、
リン酸処理〔Mn3(PO4)2〕を行った後に、ピンと
接触する面に所定の被覆剤をスプレーにて被覆し、乾燥
させ加熱硬化させ、この硬化物が接触状態:線接触、回
転速度:290rpm、すべり速度:0.096m/s
ecおよび締め付け荷重1,000Lbsで、かじりに
至るまでの時間を測定し、この時間をファレックス耐久
寿命(Falex Endurance Life)と
呼ぶ。前記試験に採用した被覆膜は、所定の被覆剤の被
覆により形成された8〜13μmの膜厚の被覆を25℃
で30分乾燥し、次に200℃で1時間加熱硬化された
ものである。
以下の実施例および比較例においては、THE FAL
EX Pin and Vee Block Test
MACHINE型式のファレックス(Falex)試験
機のピン外周及びVブロックにサンドブラストをかけ、
リン酸処理〔Mn3(PO4)2〕を行った後に、ピンと
接触する面に所定の被覆剤をスプレーにて被覆し、乾燥
させ加熱硬化させ、この硬化物が接触状態:線接触、回
転速度:290rpm、すべり速度:0.096m/s
ecおよび締め付け荷重1,000Lbsで、かじりに
至るまでの時間を測定し、この時間をファレックス耐久
寿命(Falex Endurance Life)と
呼ぶ。前記試験に採用した被覆膜は、所定の被覆剤の被
覆により形成された8〜13μmの膜厚の被覆を25℃
で30分乾燥し、次に200℃で1時間加熱硬化された
ものである。
【0012】実施例1 実施例1−1〜1−6の潤滑被膜形成用水性被覆剤を使
用して、前述のファレックス試験機および試験方法によ
りファレックス耐久寿命を求めて、その結果を表1、表
2、表3および表4に示す。前記の実施例1−1、1−
3、1−4、1−5および1−6は、Sb2S3及びSb
2S5から選ばれる少なくとも1種の硫化アンチモンの添
加がファレックス耐久寿命に与える効果を示し、また、
前記の実施例1−2は、前記の硫化アンチモンに加えて
Sb2O3の効果を示す。これら表1〜4の試験結果か
ら、親水性樹脂とMoS2を含む潤滑被膜形成用被覆剤
組成にSb2S3及びSb2S5から選ばれる少なくとも1
種の硫化アンチモンを添加することにより、優れたファ
レックス寿命が達成されることを示している。また特に
前記硫化アンチモンに加えてSb2O3を添加した場合
に、ファレックス耐久寿命が大きいことが解る。
用して、前述のファレックス試験機および試験方法によ
りファレックス耐久寿命を求めて、その結果を表1、表
2、表3および表4に示す。前記の実施例1−1、1−
3、1−4、1−5および1−6は、Sb2S3及びSb
2S5から選ばれる少なくとも1種の硫化アンチモンの添
加がファレックス耐久寿命に与える効果を示し、また、
前記の実施例1−2は、前記の硫化アンチモンに加えて
Sb2O3の効果を示す。これら表1〜4の試験結果か
ら、親水性樹脂とMoS2を含む潤滑被膜形成用被覆剤
組成にSb2S3及びSb2S5から選ばれる少なくとも1
種の硫化アンチモンを添加することにより、優れたファ
レックス寿命が達成されることを示している。また特に
前記硫化アンチモンに加えてSb2O3を添加した場合
に、ファレックス耐久寿命が大きいことが解る。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】 表1、表2、表3および表4において、 ※1:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.43 ※2:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.62 ※3:表1〜表4各成分の配合量はいずれも重量部表
示。 ※4:重量比 実施例1におけるSb2S3のタイプ 1−1:Sb2S3 grade3 1−2:Sb2S3 grade3 1−3:Sb2S3 grade3 1−4:Sb2S3 grade5 1−5:Sb2S3 天然品 MoS2はMoS2 MF
重量は、固形分重量×1.43 ※2:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.62 ※3:表1〜表4各成分の配合量はいずれも重量部表
示。 ※4:重量比 実施例1におけるSb2S3のタイプ 1−1:Sb2S3 grade3 1−2:Sb2S3 grade3 1−3:Sb2S3 grade3 1−4:Sb2S3 grade5 1−5:Sb2S3 天然品 MoS2はMoS2 MF
【0017】実施例2 固体潤滑剤/樹脂の重量比を変更した実施例2−1〜2
−11の潤滑被膜形成用水性被覆剤を使用して、実施例
1と同様にしてファレックス耐久寿命を求めて、その結
果を表5〜8に示す。
−11の潤滑被膜形成用水性被覆剤を使用して、実施例
1と同様にしてファレックス耐久寿命を求めて、その結
果を表5〜8に示す。
【0018】
【表5】
【0019】
【表6】 前表5および6において Sb2S3:Sb2S3 grade3 MoS2 :MoS2 MF ※1:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.43 ※3:表5と表6の各成分の配合量はいずれも重量部 ※4:重量比
重量は、固形分重量×1.43 ※3:表5と表6の各成分の配合量はいずれも重量部 ※4:重量比
【0020】
【表7】
【0021】
【表8】 前表7および8において Sb2S3:Sb2S3 grade5 MoS2 :MoS2 MF ※1:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.43 ※3:表7と表8の各成分の配合量はいずれも重量部 ※4:重量比
重量は、固形分重量×1.43 ※3:表7と表8の各成分の配合量はいずれも重量部 ※4:重量比
【0022】実施例3 MoS2とSb2S3の重量比を変更した実施例3−1〜
3−4の潤滑被膜形成用水性被覆剤を使用して、実施例
1と同様にしてファレックス耐久寿命を求めて、その結
果を表9、10に示す。
3−4の潤滑被膜形成用水性被覆剤を使用して、実施例
1と同様にしてファレックス耐久寿命を求めて、その結
果を表9、10に示す。
【0023】
【表9】
【0024】
【表10】 前表9および10において ※1:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.43 ※2:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.62 ※3:表9と表10の各成分の配合量はいずれも重量部
表示 ※4:重量比 Sb2S3:Sb2S3 grade3 MoS2 :MoS2 MF
重量は、固形分重量×1.43 ※2:この固形分は溶剤稀釈されている。溶剤を加えた
重量は、固形分重量×1.62 ※3:表9と表10の各成分の配合量はいずれも重量部
表示 ※4:重量比 Sb2S3:Sb2S3 grade3 MoS2 :MoS2 MF
【0025】実施例4 樹脂としてフェノール樹脂を使用した実施例4−1およ
び4−2の潤滑被膜形成用水性被覆剤を使用して、実施
例1と同様にしてファレックス耐久寿命を求めて、その
結果を表11に示す。
び4−2の潤滑被膜形成用水性被覆剤を使用して、実施
例1と同様にしてファレックス耐久寿命を求めて、その
結果を表11に示す。
【0026】
【表11】 前表11において ※3:表11各成分の配合量はいずれも重量部 ※4:重量比 ※5:固形分は溶剤希釈されている。溶剤を加えた重量
は固形分重量×2.5 Sb2S3:Sb2S3 grade3 MoS2 :MoS2 MF
は固形分重量×2.5 Sb2S3:Sb2S3 grade3 MoS2 :MoS2 MF
【0027】比較例 次に本発明の潤滑被膜形成用水性被覆剤の要件を満足し
ない比較例1〜9の潤滑被膜形成用水性被覆剤を用い
て、実施例と同様にしてファレックス耐久寿命を測定し
た。これら比較例1〜6の結果を次表12〜17に示す
が、これら表12〜17の結果から、例えば前記実施例
の実施例1−2と比較例8および9を対比することによ
り、本発明の構成要件である固体潤滑剤/水溶性樹脂の
重量比の意義が理解でき、また、比較例7から硫化アン
チモンに代えてSb2O3のみでは充分な効果が得られな
いことが理解できる。
ない比較例1〜9の潤滑被膜形成用水性被覆剤を用い
て、実施例と同様にしてファレックス耐久寿命を測定し
た。これら比較例1〜6の結果を次表12〜17に示す
が、これら表12〜17の結果から、例えば前記実施例
の実施例1−2と比較例8および9を対比することによ
り、本発明の構成要件である固体潤滑剤/水溶性樹脂の
重量比の意義が理解でき、また、比較例7から硫化アン
チモンに代えてSb2O3のみでは充分な効果が得られな
いことが理解できる。
【0028】
【表12】
【0029】
【表13】
【0030】
【表14】
【0031】
【表15】
【0032】
【表16】
【0033】
【表17】 表12〜17において、 ※1 :この固形分は溶剤希釈されている。溶剤を加
えた重量は、固形分重量×1.43 ※2 :この固形分は溶剤希釈されている。溶剤を加
えた重量は、固形分重量×1.62 ※3 :各成分の配合量はいずれも重量部表示 ※4 :重量比 MoS2:MoS2 MF (1) :亜鉛2−メルカプト−トルイミダゾール
えた重量は、固形分重量×1.43 ※2 :この固形分は溶剤希釈されている。溶剤を加
えた重量は、固形分重量×1.62 ※3 :各成分の配合量はいずれも重量部表示 ※4 :重量比 MoS2:MoS2 MF (1) :亜鉛2−メルカプト−トルイミダゾール
【0034】前記実施例および比較例の使用原料の詳細
は以下の通りである。 エポキシ樹脂(アマニ油及び桐油変性エポキシ樹脂エス
テル):「RESYDROL WE 237L」ヘキス
ト社製 メラミン樹脂(非可塑化メラミン樹脂):「RESYD
ROL WM 501」ヘキスト社製 MoS2 MF:「MoS2 MICROFINE」CL
IMAX社製 MoS2 SF:「MoS2 SUPERFINE」CL
IMAX社製 Sb2S3 grade3:合成品 GESCHAFTS
BEREICH−CHEMI社製 DBPC GRAD
E3 Sb2S3 grade5:合成品 GESCHAFTS
BEREICH−CHEMI社製 DBPC GRAD
E5 Sb2S3 N:天然品 Sb2S5:GESCHAFTSBERICH−CHEM
I社製 Sb2O3:LIEBAU CHEMIE HANDEL
SGESELSCHAFT GMBH.製 「ANTIMONTRIOXIDE LCH/RS」 MoDTP:モリブデンジチオホスフェート PTFE−1:ポリテトラフルオロエチレン パウダー PTFE−2:ポリテトラフルオロエチレン ディスパ
ージョン
は以下の通りである。 エポキシ樹脂(アマニ油及び桐油変性エポキシ樹脂エス
テル):「RESYDROL WE 237L」ヘキス
ト社製 メラミン樹脂(非可塑化メラミン樹脂):「RESYD
ROL WM 501」ヘキスト社製 MoS2 MF:「MoS2 MICROFINE」CL
IMAX社製 MoS2 SF:「MoS2 SUPERFINE」CL
IMAX社製 Sb2S3 grade3:合成品 GESCHAFTS
BEREICH−CHEMI社製 DBPC GRAD
E3 Sb2S3 grade5:合成品 GESCHAFTS
BEREICH−CHEMI社製 DBPC GRAD
E5 Sb2S3 N:天然品 Sb2S5:GESCHAFTSBERICH−CHEM
I社製 Sb2O3:LIEBAU CHEMIE HANDEL
SGESELSCHAFT GMBH.製 「ANTIMONTRIOXIDE LCH/RS」 MoDTP:モリブデンジチオホスフェート PTFE−1:ポリテトラフルオロエチレン パウダー PTFE−2:ポリテトラフルオロエチレン ディスパ
ージョン
【0035】
【効果】本発明の被覆剤を使用することにより環境への
有機溶剤の拡散を大幅に減らしたうえで、摺動部材に対
して優れた耐荷重性を長期間維持できる潤滑被膜を形成
することが可能となった。
有機溶剤の拡散を大幅に減らしたうえで、摺動部材に対
して優れた耐荷重性を長期間維持できる潤滑被膜を形成
することが可能となった。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の第1成分、第2成分および第3成
分を含む潤滑被膜形成用水性被覆剤。 第1成分:親水性樹脂。 第2成分:Sb2S3およびSb2S5から選ばれる少なく
とも一種以上の硫化アンチモンとMoS2を含む固体潤
滑剤。 ただし、MoS2と硫化アンチモンの重量比は1:0.
05〜1:1.2の範囲にある。 第3成分:水。 ただし、第2成分の重量/第1成分の重量比は0.7〜
3の範囲にある。 - 【請求項2】 第2成分の固体潤滑剤が更に酸化アンチ
モンSb2O3を含むものである請求項1記載の潤滑被膜
形成用水性被覆剤。 - 【請求項3】 親水性樹脂がエポキシ樹脂を脂肪酸でエ
ステル化したエポキシエステルを含有するものである請
求項1または2記載の潤滑被膜形成用水性被覆剤。 - 【請求項4】 親水性樹脂と水との相溶性を助長する相
溶化剤を更に含むものである請求項1、2または3記載
の潤滑被膜形成用水性被覆剤。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10625996A JPH09272884A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | 潤滑被膜形成用水性被覆剤 |
| CA 2201574 CA2201574A1 (en) | 1996-04-03 | 1997-04-02 | Aqueous coating agent for forming lubricating films |
| MXPA/A/1997/002444A MXPA97002444A (en) | 1996-04-03 | 1997-04-03 | Aqueous coating agent to form lubrican films |
| DE1997600392 DE69700392T2 (de) | 1996-04-03 | 1997-04-03 | Wässriges Überzugsmittel zur Erzeugung von Schmierfilmen |
| EP19970302290 EP0799869B1 (en) | 1996-04-03 | 1997-04-03 | Aqueous coating agent for forming lubricating films |
| US10/266,370 US20030149136A1 (en) | 1996-04-03 | 2002-10-07 | Aqueous coating agent for forming lubricating films |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10625996A JPH09272884A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | 潤滑被膜形成用水性被覆剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09272884A true JPH09272884A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=14429110
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10625996A Pending JPH09272884A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | 潤滑被膜形成用水性被覆剤 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0799869B1 (ja) |
| JP (1) | JPH09272884A (ja) |
| CA (1) | CA2201574A1 (ja) |
| DE (1) | DE69700392T2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59174699A (ja) * | 1983-03-24 | 1984-10-03 | Kobe Steel Ltd | 高面圧下金属摺動部の焼付き防止用潤滑皮膜及び焼付き防止方法 |
| CH661523A5 (fr) * | 1983-07-15 | 1987-07-31 | Suisse Horlogerie Rech Lab | Vernis lubrifiants avec inclusions d'huiles. |
-
1996
- 1996-04-03 JP JP10625996A patent/JPH09272884A/ja active Pending
-
1997
- 1997-04-02 CA CA 2201574 patent/CA2201574A1/en not_active Abandoned
- 1997-04-03 EP EP19970302290 patent/EP0799869B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-04-03 DE DE1997600392 patent/DE69700392T2/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CA2201574A1 (en) | 1997-10-03 |
| DE69700392D1 (de) | 1999-09-16 |
| DE69700392T2 (de) | 2000-04-20 |
| MX9702444A (es) | 1998-05-31 |
| EP0799869A2 (en) | 1997-10-08 |
| EP0799869A3 (en) | 1998-05-20 |
| EP0799869B1 (en) | 1999-08-11 |
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