JPH09273436A - エンジンの制御方法 - Google Patents

エンジンの制御方法

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Publication number
JPH09273436A
JPH09273436A JP8298566A JP29856696A JPH09273436A JP H09273436 A JPH09273436 A JP H09273436A JP 8298566 A JP8298566 A JP 8298566A JP 29856696 A JP29856696 A JP 29856696A JP H09273436 A JPH09273436 A JP H09273436A
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JP
Japan
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combustion
engine
crank angle
fuel
amount
Prior art date
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Pending
Application number
JP8298566A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunehisa Nakamura
倫久 中村
Noritaka Matsuo
典孝 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】筒内温度の上昇によって点火以前に着火が起こ
るプレイグニッションを防止し、また点火以前に着火が
起こってしまった時でも適切に処理を行ないエンジンの
破損を防止することができる。 【解決手段】エンジンの制御方法は、エンジン負荷に応
じてエンジン負荷大なるほど、より多くの1燃焼サイク
ル当たりの燃料をエンジンに供給すると共に、正常燃焼
状態が得られる時の1または複数の所定クランク角にお
ける燃焼割合値を、負荷あるいはエンジン回転数の内少
なくとも負荷に対応した基準燃焼割合値のマップデータ
としてメモリに保持する一方、1または複数の所定クラ
ンク角までの実際の燃焼割合を検知し、この燃焼割合の
検知値と基準燃焼割合値との比較に基づき、この燃焼割
合が基準燃焼割合より大なる時、エンジンへの1燃焼サ
イクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料供給量
より増量する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、2サイクル火花
点火エンジン或いは4サイクル火花点火エンジンの制御
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2サイクル火花点火エンジン或いは4サ
イクル火花点火エンジンにおいて、例えば高回転、高出
力化に伴う熱負荷増大によって筒内温度が上昇し、異常
燃焼が起こる可能性が高くなっている。この異常燃焼が
続くと加速度的に筒内温度が上昇し、エンジン破損の危
険がある。
【0003】このため、例えば高負荷状態では、A/F
をリッチ化して燃料による筒内の冷却を行ない、異常燃
焼の防止を行なうものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃焼状
態を把握して制御していないため、燃料冷却を行なう範
囲にかなり大きな余裕を持たせる必要がある。このた
め、必要以上燃料冷却してしまい燃費を悪化させてい
る。
【0005】また、燃料冷却を行なっていても異常燃焼
が起こる可能性があり、この時の対応が十分できていな
い等の問題がある。
【0006】このため、燃焼状態を把握して異常燃焼が
起こる予兆を検知して、これが起こらないようにする手
段が必要であり、また異常燃焼が起こっていると判定し
た場合、危険回避する手段が必要になる。
【0007】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、筒内温度の上昇によって点火以前に着火が起こる
プレイグニッションを防止し、また点火以前に着火が起
こってしまった時でも適切に処理を行ないエンジンの破
損を防止することができるエンジンの制御方法を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、請求項1記載の発明のエンジン
の制御方法は、エンジン負荷に応じてエンジン負荷大な
るほど、より多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエン
ジンに供給すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1
または複数の所定クランク角における燃焼割合値を、負
荷あるいはエンジン回転数の内少なくとも負荷に対応し
た基準燃焼割合値のマップデータとしてメモリに保持す
る一方、前記1または複数の所定クランク角までの実際
の燃焼割合を検知し、この燃焼割合の検知値と基準燃焼
割合値との比較に基づき、この燃焼割合が基準燃焼割合
より大なる時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃
料をエンジン負荷に応じた燃料供給量より増量するよう
にしたことを特徴としている。
【0009】このように、1または複数の所定クランク
角までの実際の燃焼割合を検知し、この燃焼割合の検知
値と基準燃焼割合値との比較に基づき、この燃焼割合が
基準燃焼割合より大なる時、エンジンへの1燃焼サイク
ル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料供給量より
増量し、プレイグニッションの前兆を検知した時のみ燃
料冷却を行なうため、運転状態に応じて無駄がなく、燃
費が良く、排ガスの排出も少ない。また、プレイグニッ
ションの前兆を検知可能なのでエンジンにダメージを最
小限にすることができ、筒内温度の上昇によって点火以
前に着火が起こるプレイグニッションを防止することが
できる。また、筒内の温度上昇を予測して燃料冷却する
ため、ノッキングを抑えることもできる。
【0010】請求項2記載の発明のエンジンの制御方法
は、エンジン負荷に応じてエンジン負荷大なるほど、よ
り多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジンに供給
すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1または複数
の所定クランク角における燃焼割合値を、負荷あるいは
エンジン回転数の内少なくとも負荷に対応した基準燃焼
割合値のマップデータとしてメモリに保持する一方、前
記1または複数の所定クランク角までの実際の燃焼割合
を検知し、この燃焼割合の検知値と基準燃焼割合値との
比較に基づき、この燃焼割合が基準燃焼割合より大なる
且つその差が所定量を越える時、エンジンへの1燃焼サ
イクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料供給量
より増量するようにしたことを特徴としている。
【0011】このように、1または複数の所定クランク
角までの実際の燃焼割合を検知し、この燃焼割合の検知
値と基準燃焼割合値との比較に基づき、この燃焼割合が
基準燃焼割合より大なる且つその差が所定量を越える
時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
ン負荷に応じた燃料供給量より増量し、プレイグニッシ
ョンの前兆を検知した時のみ燃料冷却を行なうため、運
転状態に応じて無駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出
も少ない。また、プレイグニッションの前兆を検知可能
なのでエンジンにダメージを最小限にすることができ、
筒内温度の上昇によって点火以前に着火が起こるプレイ
グニッションを防止することができる。また、筒内の温
度上昇を予測して燃料冷却するため、ノッキングを抑え
ることもできる。
【0012】請求項3記載の発明のエンジンの制御方法
は、前記検知燃焼割合と前記基準燃焼割合との差の大き
さに応じて、差が大なる程、より増量するようにしたこ
とを特徴としている。
【0013】このように、検知燃焼割合と基準燃焼割合
との差の大きさに応じて、差が大なる程、より増量し、
プレイグニッションの前兆を検知した時のみ効果的に燃
料冷却を行ない、より無駄がなく、燃費が良く、排ガス
の排出も少ない。
【0014】請求項4記載の発明のエンジンの制御方法
は、前記燃料供給量の増量を実施しても、前記燃焼割合
と前記基準燃焼割合との差が減少しない或は所定量以上
の差の減少がない場合、失火或いは燃料供給の停止を実
施するようにしたことを特徴としている。
【0015】このように、プレイグニッションの予兆を
検知し、燃料を増量して燃料冷却を行なうが、これによ
る効果が認められない場合は、失火或いは燃料供給の停
止を実施してエンジンが停止するようにしてエンジンの
破損を防止し、プレイグニッションが起こってしまった
時でもこれを認識して操作するため、エンジンの信頼性
が向上する。
【0016】請求項5記載の発明のエンジンの制御方法
は、エンジン負荷に応じてエンジン負荷大なるほど、よ
り多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジンに供給
すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1または複数
の所定燃焼割合に到達するクランク角値を、負荷あるい
はエンジン回転数の内少なくとも負荷に対応した基準ク
ランク角値のマップデータとしてメモリに保持する一
方、前記1または複数の所定燃焼割合値に到達するまで
の実際のクランク角を検知し、このクランク角の検知値
と基準クランク角値との比較に基づき、このクランク角
が基準クランク角より先行している時、エンジンへの1
燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料
供給量より増量するようにしたことを特徴としている。
【0017】このように、1または複数の所定燃焼割合
値に到達するまでの実際のクランク角を検知し、このク
ランク角の検知値と基準クランク角値との比較に基づ
き、このクランク角が基準クランク角より先行している
時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
ン負荷に応じた燃料供給量より増量し、プレイグニッシ
ョンの前兆を検知した時のみ燃料冷却を行なうため、運
転状態に応じて無駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出
も少ない。また、プレイグニッションの前兆を検知可能
なのでエンジンにダメージを最小限にすることができ、
筒内温度の上昇によって点火以前に着火が起こるプレイ
グニッションを防止することができる。また、筒内の温
度上昇を予測して燃料冷却するため、ノッキングを抑え
ることもできる。
【0018】請求項6記載の発明のエンジンの制御方法
は、エンジン負荷に応じてエンジン負荷大なるほど、よ
り多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジンに供給
すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1または複数
の所定燃焼割合に到達するクランク角値を、負荷あるい
はエンジン回転数の内少なくとも負荷に対応した基準ク
ランク角値のマップデータとしてメモリーに保持する一
方、前記1または複数の所定燃焼割合値に到達するまで
の実際のクランク角を検知し、このクランク角の検知値
と基準クランク角値との比較に基づき、このクランク角
が基準クランク角より所定角以上先行している時、エン
ジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に
応じた燃料供給量より増量するようにしたことを特徴と
している。
【0019】このように、1または複数の所定燃焼割合
値に到達するまでの実際のクランク角を検知し、このク
ランク角の検知値と基準クランク角値との比較に基づ
き、このクランク角が基準クランク角より所定角以上先
行している時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃
料をエンジン負荷に応じた燃料供給量より増量し、プレ
イグニッションの前兆を検知した時のみ燃料冷却を行な
うため、運転状態に応じて無駄がなく、燃費が良く、排
ガスの排出も少ない。また、プレイグニッションの前兆
を検知可能なのでエンジンにダメージを最小限にするこ
とができ、筒内温度の上昇によって点火以前に着火が起
こるプレイグニッションを防止することができる。ま
た、筒内の温度上昇を予測して燃料冷却するため、ノッ
キングを抑えることもできる。
【0020】請求項7記載の発明のエンジンの制御方法
は、前記先行する角度が、大なる程、より増量するよう
にしたことを特徴としている。
【0021】このように、先行する角度が、大なる程、
より増量し、プレイグニッションの前兆を検知した時の
み効果的に燃料冷却を行ない、より無駄がなく、燃費が
良く、排ガスの排出も少ない。
【0022】請求項8記載の発明のエンジンの制御方法
は、前記燃料供給量増量を実施しても、先行角度量が減
少しない或は所定量以上の先行角度量の減少がない場
合、失火或は燃料供給の停止を実施するようにしたこと
を特徴としている。
【0023】このように、プレイグニッションの予兆を
検知し、燃料を増量して燃料冷却を行なうが、これによ
る効果が認められない場合は、失火或いは燃料供給の停
止を実施してエンジンが停止するようにしてエンジンの
破損を防止し、プレイグニッションが起こってしまった
時でもこれを認識して操作するため、エンジンの信頼性
が向上する。
【0024】請求項9記載の発明のエンジンの制御方法
は、前記1または複数の所定クランク角までの実際の燃
焼割合は、排気行程の終了後から圧縮行程初期までの間
のクランク角と、圧縮行程開始から点火開始までのクラ
ンク角と、点火開始から排気行程開始までの期間の内の
2つのクランク角からなる少なくとも4つのクランク角
における燃焼圧力を検知し、これらの燃焼圧力データに
基づき算出するようにしたことを特徴としている。
【0025】このように、1または複数の所定クランク
角までの実際の燃焼割合を、燃焼圧力データに基づき適
切に算出することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明のエンジンの制御
方法を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】図1はこの発明が適用される複数気筒の火
花点火式4サイクルエンジンの構成図である。このエン
ジン1はクランクケース2と、その上部のシリンダ本体
3とシリンダヘッド4とにより構成される。シリンダ本
体3内にはピストン7が連接棒8を介して摺動可能に装
着され、連接棒8はクランク軸9に連結されている。ク
ランク軸9には所定の歯数を有するリングギヤ10が装
着され、このリングギヤ10の回転位置を検出してクラ
ンク角及びエンジン回転数を計測するためのエンジン回
転数センサを兼ねるクランク角センサ11が備えられて
いる。シリンダヘッド4とピストン7との間には燃焼室
13が形成され、この燃焼室13に臨むように点火プラ
グ400が設けられている。
【0028】また、燃焼室13内の燃焼圧力を検出する
ための燃焼室圧センサ5がシリンダヘッド4側に設けら
れる。シリンダヘッド4及びシリンダ本体3の適当な位
置に冷却水ジャケット6が形成されている。燃焼室13
には排気通路15及び吸気通路16が連通し、その開口
部に排気弁17及び吸気弁18がそれぞれ設けられる。
排気通路15に接続された排気管22の途中には排気ガ
ス浄化用三元触媒等の触媒23が設けられ、端部にはマ
フラ24が設けられている。排気管22には酸素濃度セ
ンサ(O2センサ)25及び排気管温度センサ120が
設けられ、それぞれ制御装置l2に連結されている。
【0029】シリンダヘッド4には温度センサ26が装
着され、燃焼室13の温度情報が制御装置12に送られ
る。また、触媒23には制御装置12に連結された触媒
温度センサ150が設けられる。制御装置12にはさら
にエンジン1のキルスイッチ43が接続され、エンジン
駆動制御の停止情報を得る。
【0030】一方、吸気通路16には吸気管20が接続
され、吸気管20は吸気分配管28を介して各気筒に連
結される。吸気分配管28には吸気管圧力センサ32が
装着され、吸気管圧力情報が制御装置12に送られる。
吸気分配管28と排気管22とを連結してEGR管15
2が設けられる。EGR管152には制御装置12に連
結されたEGR調整弁l51が設けられる。吸気分配管
28には吸気管33を介してエアクリーナ35が接統さ
れる。エアクリーナ35には吸入空気温度センサ36が
設けられ、吸入空気温度情報が制御装置12へ送られ
る。吸気管33の途中には吸気量調整器30が設けら
れ、吸気量調整器30にはスロットル弁29が装着され
ている。
【0031】スロットル弁29にはスロットル開度セン
サ31が設けられ、このスロットル開度センサ31は制
御装置12に連結される。吸気量調整器30部分の吸気
管33にはスロットル弁迂回通路37が設けられ、この
迂回通路37には迂回通路開度調整弁38が設けられて
いる。迂回通路開度調整弁38は制御装置12に連結さ
れる。吸気管33内には、熱線式吸入空気量センサ34
が設けられ、吸入空気量情報が制御装置12に送られ
る。
【0032】吸気通路16の吸気弁18の上流側には、
各気筒の吸気ポート毎にインジェクタ105が設けられ
る。インジェクタ105は制御装置12に連結され、運
転状態に応じて演算された最適噴射量の制御信号が送ら
れる。各インジェクタ105には各気筒に連結する燃料
管101aを介して燃料が送られる。燃料管101aは
燃料分配管104から分岐し、この燃料分配管104に
は燃料タンク100から燃料供給管101を通し、さら
にフィルタ102を介して燃料ポンプ103により燃料
が送られる。インジェクタ105から噴射されなかった
燃料は、燃料戻り管107を通して燃料タンク100に
回収される。燃料戻り管107にはレギュレータ106
が設けられ、燃料噴射圧力を一定に保つようになってい
る。
【0033】図2はエンジンの各種運転状態の制御を行
うメインルーチンのフローチャートである。以下各ステ
ップを説明する。
【0034】ステップS11:イニシャライズが行なわ
れ、各フラグ値及び各変数値に初期値がセットされる。
【0035】ステップS12:吸入空気温度センサ36
からの吸入空気温度情報、熱線式吸入空気量センサ34
からの吸入空気量情報、スロットル開度センサ31から
のスロットル開度情報、吸気管圧力センサ32からの吸
気管圧力情報、触媒温度センサ150からの触媒温度情
報、クランク角センサ11からのクランク角情報、温度
センサ26からの温度情報、排気管温度センサ120か
らの排気管温度情報、酸素濃度センサ25からの酸素濃
度情報及び不図示のオイルセンサからのオイル残量情報
を取り込み、そのデータをメモリA(i)に記憶する。
エンジン負荷は、アクセル位置あるいはスロットル開度
として把握できる。このスロットル開度とエンジン回転
数が決れば、定常運転時の場合吸入空気量が決るので吸
入空気量を直接検知してエンジン負荷とみなすことがで
きる。また、吸気管負圧はエンジン回転数が決れば、ス
ロットル開度と一定の関係があるので、吸気管負圧を検
知してエンジン負荷とみなすことができる。
【0036】ステップS13:キルスイッチ43のO
N,OFF、不図示のメインスイッチのON,OFF及
び不図示のスタータスイッチのON,OFF等のスイッ
チ情報を取り込み、メモリB(i)に記憶する。キルス
イッチ43は緊急停止用のスイッチであり、車両用エン
ジンには備えられないで、例えば小型船舶用エンジンに
備えられる。
【0037】ステップS14:前記ステップ12におい
て取り込んだセンサ情報と、前記ステップ13で取り込
んだスイッチ情報に基づき運転状態の判定し、この運転
状態,,,,,,,,,Aに対応
してメモリ中の変数Cに対応した値を入力する。
【0038】運転状態・・・スロットル開度が所定値
以上、エンジン回転数が所定値以上かつスロットル開度
の変化率が所定値以下の中高速回転、中高速負荷かつ急
加減速状態でない一定アクセル状態あるいは緩アクセル
操作状態の時、MBT(Minimum Advance Ignition for
Best Torque)制御状態と判定し、変数Cに1をメモリす
る。
【0039】運転状態・・・スロットル開度の変化率
が所定値以上の場合には、過渡運転状態と判定し、変数
Cに2をメモリする。
【0040】運転状態・・・スロットル開度が所定値
以下かつエンジン回転数が所定域、例えば1000rp
m〜5000rpmの間の場合、希薄燃焼制御状態と判
定し、変数Cに3をメモリする。
【0041】運転状態・・・エンジン回転数が所定限
界値以上のオーバレボ、エンジン温度が所定値以上のオ
ーバヒート等のエンジン異常状態の時、異常運転状態と
判定し、変数Cに4をメモリする。
【0042】運転状態・・・エンジン温度が所定値以
下かつスタータスイッチONの時、コールドスタート状
態と判定し、変数Cに5をメモリする。
【0043】運転状態・・・メインスイッチOFFあ
るいはキルスイッチOFFの時、エンジン停止要求状態
と判定し、変数Cに6をメモリする。
【0044】運転状態・・・クラッチ中立の時また
は、エンジン回転数が所定値以上かつアイドルスイッチ
ON、スロットル弁開度全閉の時、アイドルモードと判
定し、変数Cに7をメモリする。
【0045】運転状態・・・EGR制御(排気ガスの
一部を吸気系に再循環させる制御)でスイッチがONの
時EGR制御モードと判定し、変数Cに8をメモリす
る。
【0046】運転状態・・・エンジン温度が所定値以
上かつスタータスイッチがONの時通常エンジンスター
ト状態と判定し、変数Cに9をメモリする。
【0047】運転状態A・・・火花点火前の燃焼室内
圧力の異常上昇や燃焼室圧力の推移異常等を燃焼室圧デ
ータから検知した場合、プレイグニッション状態やノッ
キング状態等の異常燃焼状態と判定し、変数Cに10を
メモリする。
【0048】また、同一の変数C値で、フラグ=1の
まま何回目のメインルーチンにおけるステップS14か
をチェックし、所定回Rを越える場合P=0とする。
【0049】C=1のときRの値はRc=1 C=2のときRの値はRc=2 C=3のときRの値はRc=3 として変更すると、 Rc=1<Rc=2<Rc=3 となる。
【0050】前回のメインルーチンにおけるC値と今回
のC値が異なる場合、P=0とする。
【0051】ステップS15:モード運転実行か否かの
判断が行なわれ、変数Cが4、6、9のいずれかの場合
には、ステップS20に移行し、それ以外の場合には、
ステップS16に移行する。
【0052】ステップS16:フラグの値に基づき、
=0の場合、メモリ中のマップデータ(図5に相当す
るもの)により、エンジン回転数及び負荷に応じた目標
燃焼割合を求め、その結果をメモリDに入れる。また、
基本点火時期、基本燃料噴射開始時期、基本燃料噴射量
もメモリ中のそれぞれ図5と同様のマップデータ(エン
ジン回転数と負荷の関数として与えられる値を図示化し
たもの)から求め、それぞれメモリE’(1)、E’
(2)、E’(3)に入れる。その後、=1にする。
但し、P=0でも変数Cが5の場合には、コールドスタ
ート用の目標燃焼割合マップに基づき目標燃焼割合を求
め、メモリDにその値を記憶させる。=1の場合は、
何もせずステップS17へ移行する。
【0053】燃焼割合とは燃焼1サイクルで燃焼する燃
料に対するあるクランク角度までに燃焼した燃料の割合
をいう。この燃焼割合の計算方法について、1つの方法
は、燃焼1サイクル中の所定の複数点での燃焼室圧力デ
ータを一次近似式により求める方法であり、もう1つは
サンプリングした圧力値から熱発生量を熱力学的な式で
計算して1または複数の所定のクランク角(例えば上死
点)までの燃焼割合を求める方法である。両方の方法と
も真の値に非常に近い計算結果が得られた。この場合、
燃焼室圧力のデータは、排気行程の終了後から圧縮行程
の初期までの間の第1の期間の1または複数のクランク
角における燃焼室圧力を検出して求める。この場合、排
気行程の終了後から圧縮行程の初期までの間のクランク
角とは、燃焼室内の圧力が最も低下して大気圧に近づい
た状態の範囲内でのクランク角であり、例えば下死点ま
たはその近傍である。即ち、4サイクルエンジンでは、
図6に示す様に爆発後の下死点からの排気行程により燃
焼室内の燃焼ガスが排出され上死点に近づくに従って燃
焼室内の圧力が低下し大気圧に近づく。上死点後の吸入
行程では新気導入のため大気圧に近い状態が維持され、
吸気行程を経て排気弁17が閉じて開始される下死点後
の圧縮行程から徐々に圧力が高められる。このような燃
焼室内の圧力が低下して大気圧に近づいた範囲の内1点
での燃焼室内の圧力が検出される。図6中クランク角a
0はBDCに取っているが、圧縮行程の初期であれば、
BDCの後でも良い。勿論BDCの前の吸気工程中のク
ランク角でも良い。一方、2サイクルエンジンでは、図
14に示す様に爆発後ピストンが下がるとともに圧力が
低下し排気口が開くとこれに従って燃焼室内の圧力がさ
らに低下し、掃気口が開くとクランク室から新気が導入
されるため大気圧に近づく。排気口が開いた状態で下死
点からピストンが上昇し掃気口が閉じ続いて排気口が開
じると、圧縮が始り圧力が徐々に高まる。即ち、排気行
程の終了後から圧縮行程の初期までの間とは、排気口が
開いて排気開始後に排気口が開いた状態で掃気口が開い
て吸気が開始されてから、排気口が閉じて圧縮が開始さ
れるまでの間をいう。図14中では、クランク角a0を
BDCに取っている。
【0054】圧縮後上死点前或いは後に火花点火が行わ
れる。(図6、図14中それぞれ矢印とSで表したクラ
ンク角において火花点火が開始される。)火花点火が開
始されて僅かに遅れて着火し燃焼が開始される。各請求
項で言う点火開始とはこの着火燃焼が開始される瞬間の
ことである。すなわち、圧縮行程開始から着火燃焼開始
までの期間である第2の期間のクランク角(図6、図1
4ともクランク角a1)において熔焼室内の圧力が検知
される。この後、点火開始(着火燃焼開始)から爆発燃
焼行程中、排気行程の開始されるまでの期間である第3
の期間の内の2つのクランク角(図6、図14において
例えば、クランク角a2a3、あるいはクランク角a
2,a4,あるいはクランク角a3,a4あるいはクラ
ンク角a2,a5,あるいはクランク角a3,a5、あ
るいはクランク角a4,a5)において燃焼室内の圧力
が検知される。この期間の内の2つのクランク角の内一
方のクランク角は最高燃焼圧力となるクランク角より前
であることが望ましい。また、各請求項で言う4つ以上
のクランク角例えば5点以上のクランク角において燃焼
室内の圧力が検知する場合には、第1あるいは第2の期
間の圧力測定クランク角点の数を増加させても良い。ま
た、望ましくは図6、図l4の実施例のように、第3の
期間内において3つ以上のクランク角において圧力検知
しても良い。ディーゼルエンジンでは圧縮後上死点前或
いは上死点後燃焼室内への燃料噴射が開始され、少し遅
れて自然着火により燃焼が始まる。即ち、ディーゼルエ
ンジンでは各請求項に記載する点火開始とはこの自然着
火が開始される瞬間のことを言う。なお燃料噴射開始か
ら自然着火が開始までの着火遅れをエンジン回転数ある
いは及び負荷に基づくデータとして予め求め、これを織
り込んで第2の期間内の圧力測定クランク角及び第3の
期間内の圧力クランク角点をエンジン回転数あるいは及
び負荷に基づくデータとしてメモリ中に記憶しておくよ
うにして燃焼室の圧力測定を行う。
【0055】このような第1の期間1点、第2の期間1
点、第3の期間2点の合計少なくとも4点のクランク角
度における燃焼室圧力を検出しこれを一次近似式より燃
焼割合を演算する。この近似式は 燃焼割合qx=a+b1*(P1−P0)+b2*(P
2−P0)+・・・+bn*(Pn−P0)で表され
る。
【0056】上式から分かるように、qxは圧力データ
P1〜Pnに対し、各々基準圧力P0を引いたものに、
b1〜bnの定数を掛けたものと予め設定された定数a
を加えたもので表される。
【0057】同様Pmiも圧力データP1〜Pnに対し
各々基準圧力P0を引いたものにC1〜Cnの予め設定
された定数を掛けたものと予め設定された定数を加えた
もので表される。
【0058】ここでP0は大気圧レベルの点(前述のよ
うに例えばBDC近傍のクランク角度)の燃焼室圧力で
あり、センサのドリフト等によるオフセット電圧を補正
するためにP1〜Pnの各圧力値から引いてある。また
P1は、第1の期間のクランク角a1における燃焼圧
力、またP2は、第2の期間のクランク角a2における
燃焼室圧力である。P3〜Pnは第3の期間のクランク
角a3〜an(この実施例ではn=5)である。
【0059】このような簡単な一次近似式による演算に
より短時間で着火後の所定のクランク角までの燃焼割合
が正確に実際の値とほぼ同じ値が算出される。従って、
このような燃焼割合を用いてエンジンの点火時期や空燃
比を制御することにより、燃焼によるエネルギーを効率
よく取り出すことができるとともに、応答性が高めら
れ、希薄燃焼制御やEGR制御を行う場合等に的確に運
転状態に追従して出力変動を抑えることができる。また
燃焼が急激に進行することによるNOxの発生を防止で
きる。2番目のqx算出方法において、2つの圧力測定
点(クランク角度)間に発生した熱量は、両圧力測定点
における差圧を△P、燃焼室容積差を△V、2つの測定
点の内の前側の圧力値及び燃焼室容積値をP及びV、A
は熱等量、Kは比熱比、Rは平均ガス定数、P0はBD
Cでの圧力値とすると、熱発生量Qx=A/(K−1)
*((K+1)/2*△P*△V+K*(P−P0)*
△V+V*△P)として求めることができる。
【0060】また、所定圧力測定点までの燃焼割合は、
燃焼がほぼ終了したときのクランク角を圧力測定点とし
て選定し、点火時に近いクランク角を同様に圧力測定点
として選定し、その間の測定された各圧力測定点の間ご
とに上記熱発生量Qxの演算をしたものを総和したもの
で、最初の圧力測定点から、所定の圧力測定点(所定の
クランク角)までの間について上記Qxの演算をしたも
のを総和したものを割ったものである。
【0061】即ち、燃焼割合qx=任意のクランク角度
までに燃えた熱量/全ての熱量×100(%)=(Q1
+Q2+・・・+Qx)/(Q1+Q2+・・・+Q
n)×100である。
【0062】以上のような計算方法により、所定の複数
のクランク角における燃焼室圧力を計測し(図3のステ
ップS112において)、そのデータに基づいて所定ク
ランク角までの燃焼割合を正確に算出することができる
(図7のステップS201において)。この燃焼割合を
用いてエンジンを制御することにより、安定した出力及
びエンジン回転が得られる。
【0063】ステップS17:吸入空気温度情報、吸気
管負圧情報により燃料噴射のための噴射量の補正演算を
行なう。即ち、吸入空気温度が高いと空気密度が低くな
るので、実質的空気流量が減る。このため燃焼室での空
燃比が低くなる。このため燃料噴射量を減らすための補
正量を算出する。
【0064】ステップS18:エンジン負荷、エンジン
回転数に応じた基本燃料噴射開始、基本燃料噴射量、基
本点火時期はステップS16で求められE’(i)に入
れられている。これを基にステップS17で求めた補正
量及びメモリA(i)にメモリされたそれらの情報に応
じ、燃料噴射補正量、点火時期補正量を求め、各々基準
値に加えて制御量を求める。この制御量は、点火開始時
期はメモリE(1)とし、点火期間はメモリE(2)と
し、P=1の時は噴射開始時期、噴射終了時期をF
(3)、F(4)、P=0の時は、噴射開始時期、噴射
終了時期をE(3)、E(4)に入れる。
【0065】これを、メモリE(i)に入力する。同様
に、メモリA(i)にメモリされた情報に応じてサーボ
モータ群、ソレノイドバルブ群の制御量を算出し、メモ
リG(i)に入れる。
【0066】ステップS19:メモリG(i)の制御量
に応じ、サーボモータ群、ソレノイドバルブ群等のアク
チュエータを駆動制御する。
【0067】ステップS20:エンジン停止要求の判断
を行ない、変数Cが6の場合にはステップS21に移行
し、それ以外の場合にはステップS22に移行する。
【0068】ステップS21:メモリE(i)i=1〜
4を0とする停止データのセットを行ない、或は点火プ
ラグ400を失火させる。
【0069】ステップS22:変数Cが9か否かの判断
を行ない、変数Cが9の通常エンジンスタートの場合に
はステップS23に移行し、そうでない場合にはステッ
プS25に移行する。
【0070】ステップS23:メモリF(i)に始動用
の予めメモリに入れてあるデータ、即ち、点火時期を遅
角、燃料噴射量を僅かに増量させるためのデータをセッ
トする。
【0071】ステップS24:始動モータを駆動する。
【0072】ステップS25:変数Cが4の場合であ
り、メモリF(i)に異常内容に対応したデータ、例え
ばオーバレボならば失火、オーバヒートならばスロット
ル開度を絞りつつ燃料噴射量を増量させるデータをセッ
トする。
【0073】次に、図3の割込みルーチンについて説
明する。この割込みルーチンは、所定角度のクランク
信号が入力されると、メインルーチンに割込みで実行さ
れる。
【0074】ステップS111:所定クランク角毎に割
込みルーチンが実行されるように、すなわち次のクラ
ンク角度における割込みが発生するようにタイマーをセ
ットする。
【0075】ステップS112:割込みが発生したクラ
ンク角度の圧力データを取り込みメモリに入れる。
【0076】ステップS113:全てのクランク角の圧
力データがメモリに取り込まれたらステップS114に
移行する。
【0077】ステップS114〜S115:変数Cが1
0か否かをチェックし、C=10の場合異常燃焼として
ステップS115の異常燃焼防止ルーチンを行ないリタ
ーンする。そうでない時はステップS116に移る。
【0078】ステップS116:C=2か否かをチェッ
クして過渡状態かどうかを判定し、そうである時はステ
ップS116aで過渡制御ルーチンを実行して点火時期
やA/Fを補正してリターンする。そうでなければステ
ップS117に移る。
【0079】ステップS117:C=5か否かをチェッ
クしてコールドスタートかどうか判定し、そうである時
はステップS117aでコールドスタート制御ルーチン
を実行し、点火時期を補正してリターンする。そうでな
ければステップS118に移る。
【0080】ステップS118:C=8か否かをチェッ
クしてEGR制御モードかどうか判定し、そうである時
はステップS118aでEGR制御ルーチンを実行して
EGR率や点火時期を補正してリターンする。またそう
でなければステップS119に移る。
【0081】ステップS119:C=3か否かをチェッ
クして希薄燃焼モードかどうか判定し、そうである時は
ステップS119aで希薄燃焼制御ルーチンを実行し
て、A/Fや点火時期を補正してリターンする。またそ
うでなければステップS120に移る。
【0082】ステップS120:C=7か否かをチェッ
クしてアイドリングモードかどうか判定し、そうである
時はステップS120aでアイドリング制御ルーチンを
実行してA/Fや点火時期を補正してリターンする。ま
たそうでなければステップS121でMBT制御ルーチ
ンを実行して点火時期を補正してリターンする。
【0083】次に、図4の割込みルーチンについて説
明する。この割込みルーチンは、基準クランク信号が
入力されると、メインルーチンに割込みで実行される。
【0084】ステップS121:この割込みルーチン
は、エンジン回転、所定クランク角にて1回実行される
ため、周期を計測する。
【0085】ステップS122:エンジン回転数を計算
する。
【0086】ステップS123:メモリF(i)、i=
1〜4の制御データに基づきタイマに点火開始時期、点
火終了時期、噴射開始時期、噴射終了時期をセットす
る。タイマは、セットされたタイミングで点火装置、噴
射装置を起動する。
【0087】次に、図2及び図3で説明した目標燃焼割
合の算出について詳細に説明する。
【0088】図5はエンジン回転数及び負荷に応じた基
準燃焼割合あるいは限界燃焼割合を求めるためのマップ
の図である。1または複数の所定クランク角、例えば上
死点TDCまでの正常燃焼時の基準燃焼割合、或は正常
燃焼時の基準燃焼割合より大きい、異常燃焼時の前兆状
態時の限界燃焼割合をマップ化したものから求め、制御
装置12の記憶装置にメモリされている。負荷(Lx)
とエンジン回転数(Rx)によって基準燃焼割合或は限
界燃焼割合が決定される三次元の構成を示している。所
定の運転条件(Lx,Rx)における基準燃焼割合或は
限界燃焼割合はFMB0(Lxi,Rxi)、i=1〜
nとして求められる。
【0089】運転状態に応じて基準燃焼割合或は限界燃
焼割合データとして、複数のクランク角における基準燃
焼割合或は限界燃焼割合データを持たせるようにしても
よく、例えば燃焼初期の所定クランク角、燃焼後期の所
定クランク角の基準燃焼割合或は限界燃焼割合データを
持たせる。また、正常燃焼状態が得られる時の所定燃焼
割合に到達するクランク角値データとして、複数の燃焼
割合に到達するクランク角値データを持たせるようにし
てもよい。
【0090】図6は4サイクルエンジンの燃焼1サイク
ルの燃焼室圧力のグラフである。横軸はクランク角度、
縦軸は燃焼圧力を示す。クランク角度が図示したa0〜
a5の6点における燃焼圧力P0〜P5を検出してこれ
らの圧力値に基づいて燃焼割合を算出する。a0は吸入
から圧縮に移る下死点位置(BDC)であり、ほぼ大気
圧に近い状態である。a1は圧縮開始後で火花点火前、
a2はSにおいて火花点火後、上死点(TDC)に達す
る前のクランク角である。a3〜a5の4点は上死点後
の爆発行程におけるクランク角である。これら各点の圧
力データに基づいて燃焼割合が算出される。なお、火花
点火の実施されないディーゼルエンジンの場合には、F
Iのように、上死点近傍において燃料が噴射される。噴
射開始後dのクランク角に相当する時間遅れて自然着火
する。自然着火のクランク角がSとなる。点火火花式エ
ンジンにおける点火時期の制御の替わりに本ディーゼル
エンジンにおいては、燃料噴射時期の制御が実測燃焼割
合あるいは実測クランク角をそれぞれ目標燃焼割合ある
いは目標クランク角との差異に基づいて実施される。噴
射開始時期が進角・遅角制御され、かつ噴射終了時期は
所定の噴射量が確保されるように制御される。
【0091】次に、図2及び図3で説明した燃焼割合の
算出に基づく燃焼割合の制御について詳細に説明する。
【0092】図2のステップS17において補正演算
は、図7の補正演算のフローチャートのように実行され
る。即ち、変数C=2の時には、ステップS17が実行
され、ステップS17aで吸入空気温度情報、吸気管負
圧情報より大気圧補正のための燃料噴射量補正演算が実
施され、ステップS17bで過渡制御状態の変数STA
TEのチックが行なわれ、過渡制御状態の変数がSTA
TE=0の定常状態の場合には、ステップS17cで過
渡補正データをクリアする。定常状態でない場合にはス
テップS17dに移り、過渡制御状態の変数がSTAT
E=1の過渡状態が初回実行状態のチェックが行なわ
れ、初回実行状態の場合には、ステップS17eへ移
る。ステップS17eでイニシャル補正を実行し、加
速、減速時の燃料噴射データの増量補正点で時期補正を
行ない、ステップS17fで過渡制御状態の変数がST
ATE=2の場合には過渡制御の初回実行状態にする。
【0093】次に、異常燃焼防止ルーチンを図8に示
す。この異常燃焼防止ルーチンは異常判定後に毎サイク
ル毎実行される。
【0094】ステップS251:実際の燃焼割合FMB
(θ)と異常判定燃焼割合FMBMAXを比較し、等し
いか実際の燃焼割合の方が大きければステップS252
に移る。そうでなければステップS255に移る。
【0095】ステップS252:前回までの燃料冷却補
正値CFTXに増量側の燃料冷却補正刻みCFTRを加
え燃料冷却補正値CFTXとしステップS253に移
る。
【0096】ステップS253:燃料冷却補正値CFT
Xと燃料冷却補正の最大制限値CFTXMXを比較し
て、燃料冷却補正値CFTXの方が大きかったらステッ
プS254aに移る。またそうでなかったらステップS
254bに移る。
【0097】ステップS254a:燃焼状態変数DFG
Fを2(燃料カット、点火カット要求)にしてリター
ンする。
【0098】ステップS254b:燃焼状態変数DFG
Fを1(異常燃焼状態)にしてリターンする。
【0099】ステップS255:前回までの燃料冷却補
正値CFTXから減量側の燃料冷却補正刻みCFTLを
引き燃料冷却補正値CFTXとしステップS256に移
る。
【0100】ステップS256:燃料冷却補正値CFT
Xが0(正常状態)より小さいかどうか判定して、0
(正常状態)より小さかったらステップS257に移
る。そうでなかったらステップS258に移る。
【0101】ステップS257:燃料冷却補正値CFT
Xを0(正常状態)にしてステップS258に移る。 ステップS258: 燃焼状態変数DEGFを0(正常
状態)にしてリターンする。
【0102】この異常燃焼防止制御では、次のような
,,,,,,,,のいずれかの制御
が行なわれる。
【0103】まず、異常燃焼防止制御は、エンジン負
荷に応じてエンジン負荷大なるほど、より多くの1燃焼
サイクル当たりの燃料をエンジンに供給すると共に、正
常燃焼状態が得られる時の1または複数の所定クランク
角における燃焼割合値を、負荷あるいはエンジン回転数
の内少なくとも負荷に対応した基準燃焼割合値のマップ
データとしてメモリに保持する一方、1または複数の所
定クランク角までの実際の燃焼割合を検知し、この燃焼
割合の検知値と基準燃焼割合値との比較に基づき、この
燃焼割合が基準燃焼割合より大なる時、エンジンへの1
燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料
供給量より増量する。このように、1または複数の所定
クランク角までの実際の燃焼割合を検知し、この燃焼割
合の検知値と基準燃焼割合値との比較に基づき、この燃
焼割合が基準燃焼割合より大なる時、エンジンへの1燃
焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料供
給量より増量するため、プレイグニッションの前兆を検
知した時のみ燃料冷却を行ない、運転状態に応じて無駄
がなく、燃費が良く、排ガスの排出も少ない。また、プ
レイグニッションの前兆を検知可能なのでエンジンにダ
メージを最小限にすることができ、筒内温度の上昇によ
って点火以前に着火が起こるプレイグニッションを防止
することができる。また、筒内の温度上昇を予測して燃
料冷却するため、ノッキングを抑えることもできる。
【0104】また、異常燃焼防止制御は、エンジン負
荷に応じてエンジン負荷大なるほど、より多くの1燃焼
サイクル当たりの燃料をエンジンに供給すると共に、正
常燃焼状態が得られる時の1または複数の所定クランク
角における燃焼割合値を、負荷あるいはエンジン回転数
の内少なくとも負荷に対応した基準燃焼割合値のマップ
データとしてメモリに保持する一方、1または複数の所
定クランク角までの実際の燃焼割合を検知し、この燃焼
割合の検知値と基準燃焼割合値との比較に基づき、この
燃焼割合が基準燃焼割合より大なる且つその差が所定量
を越える時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料
をエンジン負荷に応じた燃料供給量より増量する。この
ように、1または複数の所定クランク角までの実際の燃
焼割合を検知し、この燃焼割合の検知値と基準燃焼割合
値との比較に基づき、この燃焼割合が基準燃焼割合より
大なる且つその差が所定量を越える時、エンジンへの1
燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料
供給量より増量するため、プレイグニッションの前兆を
検知した時のみ燃料冷却を行ない、運転状態に応じて無
駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出も少ない。また、
プレイグニッションの前兆を検知可能なのでエンジンに
ダメージを最小限にすることができ、筒内温度の上昇に
よって点火以前に着火が起こるプレイグニッションを防
止することができる。また、筒内の温度上昇を予測して
燃料冷却するため、ノッキングを抑えることもできる。
【0105】また、異常燃焼防止制御は、異常燃焼防
止制御またはにおいて、燃焼割合と基準燃焼割合と
の差の大きさに応じて、差が大なる程、より増量する。
このように、燃焼割合と基準燃焼割合との差の大きさに
応じて、差が大なる程、より増量し、プレイグニッショ
ンの前兆を検知した時のみ効果的に燃料冷却を行ない、
より無駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出も少ない。
【0106】また、異常燃焼防止制御は、異常燃焼防
止制御乃至において、燃料供給量の増量を実施して
も、燃焼割合と基準燃焼割合との差が減少しない或は所
定量以上の差の減少がない場合、失火或いは燃料供給の
停止を実施する。このように、プレイグニッションの予
兆を検知し、燃料を増量して燃料冷却を行なうが、これ
による効果が認められない場合は、失火或いは燃料供給
の停止を実施してエンジンが停止するようにしてエンジ
ンの破損を防止し、プレイグニッションが起こってしま
った時でもこれを認識して操作するため、エンジンの信
頼性が向上する。
【0107】また、異常燃焼防止制御は、エンジン負
荷に応じてエンジン負荷大なるほど、より多くの1燃焼
サイクル当たりの燃料をエンジンに供給すると共に、正
常燃焼状態が得られる時の1または複数の所定燃焼割合
に到達するクランク角値を、負荷あるいはエンジン回転
数の内少なくとも負荷に対応した基準クランク角値のマ
ップデータとしてメモリに保持する一方、1または複数
の所定燃焼割合値に到達するまでの実際のクランク角を
検知し、このクランク角の検知値と基準クランク角値と
の比較に基づき、このクランク角が基準クランク角より
先行している時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの
燃料をエンジン負荷に応じた燃料供給量より増量する。
このように、1または複数の所定燃焼割合値に到達する
までの実際のクランク角を検知し、このクランク角の検
知値と基準クランク角値との比較に基づき、このクラン
ク角が基準クランク角より先行している時、エンジンへ
の1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた
燃料供給量より増量するため、プレイグニッションの前
兆を検知した時のみ燃料冷却を行ない、運転状態に応じ
て無駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出も少ない。ま
た、プレイグニッションの前兆を検知可能なのでエンジ
ンにダメージを最小限にすることができ、筒内温度の上
昇によって点火以前に着火が起こるプレイグニッション
を防止することができる。また、筒内の温度上昇を予測
して燃料冷却するため、ノッキングを抑えることもでき
る。
【0108】また、異常燃焼防止制御は、エンジン負
荷に応じてエンジン負荷大なるほど、より多くの1燃焼
サイクル当たりの燃料をエンジンに供給すると共に、正
常燃焼状態が得られる時の1または複数の所定燃焼割合
に到達するクランク角値を、負荷あるいはエンジン回転
数の内少なくとも負荷に対応した基準クランク角値のマ
ップデータとしてメモリーに保持する一方、1または複
数の所定燃焼割合値に到達するまでの実際のクランク角
を検知し、このクランク角の検知値と基準クランク角値
との比較に基づき、このクランク角が基準クランク角よ
り所定角以上先行している時、エンジンへの1燃焼サイ
クル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃料供給量よ
り増量する。このように、1または複数の所定燃焼割合
値に到達するまでの実際のクランク角を検知し、このク
ランク角の検知値と基準クランク角値との比較に基づ
き、このクランク角が基準クランク角より所定角以上先
行している時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃
料をエンジン負荷に応じた燃料供給量より増量するか
ら、プレイグニッションの前兆を検知した時のみ燃料冷
却を行ない、運転状態に応じて無駄がなく、燃費が良
く、排ガスの排出も少ない。また、プレイグニッション
の前兆を検知可能なのでエンジンにダメージを最小限に
することができ、筒内温度の上昇によって点火以前に着
火が起こるプレイグニッションを防止することができ
る。また、筒内の温度上昇を予測して燃料冷却するた
め、ノッキングを抑えることもできる。
【0109】また、異常燃焼防止制御は、異常燃焼防
止制御またはにおいて、先行する角度が、大なる
程、より増量するよる。このように、先行する角度が、
大なる程、より増量し、プレイグニッションの前兆を検
知した時のみ効果的に燃料冷却を行ない、より無駄がな
く、燃費が良く、排ガスの排出も少ない。
【0110】また、異常燃焼防止制御は、異常燃焼防
止制御乃至において、燃料供給量増量を実施して
も、先行角度量が減少しない或は所定量以上の先行角度
量の減少がない場合、失火或は燃料供給の停止を実施す
る。このように、プレイグニッションの予兆を検知し、
燃料を増量して燃料冷却を行なうが、これによる効果が
認められない場合は、失火或いは燃料供給の停止を実施
してエンジンが停止するようにしてエンジンの破損を防
止し、プレイグニッションが起こってしまった時でもこ
れを認識して操作するため、エンジンの信頼性が向上す
る。
【0111】また、異常燃焼防止制御は、異常燃焼防
止制御乃至において、1または複数の所定クランク
角までの実際の燃焼割合は、排気行程の終了後から圧縮
行程初期までの間のクランク角と、圧縮行程開始から点
火開始までのクランク角と、点火開始から排気行程開始
までの期間の内の2つのクランク角からなる少なくとも
4つのクランク角における燃焼圧力を検知し、これらの
燃焼圧力データに基づき算出する。このように、所定ク
ランク角までの実際の燃焼割合を、燃焼圧力データに基
づき適切に算出することができる。
【0112】図9は点火時期20度BTDCのときのク
ランク角と燃焼割合FMBとの関係を示す図である。異
常燃焼防止制御乃至に対応する所定クランク角をB
で示し、異常燃焼防止制御乃至に対応する所定燃焼
割合をAで示す。9Aはプレイグニッション発生時、9
Bは筒内高温時でプレイグニッションの前兆時、9Cは
正常時を示す。
【0113】異常燃焼防止制御乃至において、1ま
たは複数の所定クランク角(例えばB)における実測の
燃焼割合が、正常時の燃焼割合a3より大きいa1,a
2であれば燃料供給量を増量する。
【0114】また、異常燃焼防止制御乃至におい
て、1または複数の所定燃焼割合(例えばA)に達する
実測のクランク角が、正常時のクランク角b3より先行
b1,b2であれば燃料供給量を増量する。
【0115】図10はクランク角と筒内ガス温度との関
係を示すグラフである。10Aはプレイグニッション発
生時、10Bは筒内高温時でプレイグニッションの前兆
時、10Cは正常時を示す。10Aのプレイグニッショ
ン発生時、10Bの筒内高温時でプレイグニッションの
前兆時は、筒内ガス温度が10Cの正常時より高いた
め、筒内の温度上昇を予測して燃料供給量を増量するこ
とで燃料冷却して低くする。
【0116】図11はクランク角と筒内圧力との関係を
示すグラフである。11Aはプレイグニッション発生
時、11Bは筒内高温時でプレイグニッションの前兆
時、11Cは正常時を示す。10Aのプレイグニッショ
ン発生時、10Bの筒内高温時でプレイグニッションの
前兆時は、筒内圧力が10Cの正常時より大きいため、
筒内の圧力上昇を予測して燃料供給量を増量することで
燃料冷却して小さくする。
【0117】図12は正常燃焼時の基準クランク角、或
は正常燃焼時の基準クランク角より先行する異常燃焼の
前兆状態の限界クランク角をマップ化したものである。
【0118】即ち、図12では横軸に負荷(L)と、縦
軸に所定燃焼割合に達すべき基準クランク角、或は限界
クランク角CRAとしており、所定燃焼割合、例えば6
0%、70%、80%等に達すべき基準クランク角、或
は限界クランク角CRA0(Rxi,Lxi)が実際の
エンジン回転数rpm(Rx)と、実際のエンジン負荷
(Lx)の場合には、マップより求められる。
【0119】図13はこの発明が適用される2サイクル
エンジンの構成図である。図1の4サイクルエンジンと
同様に、クランク軸241に連接棒246が連結され、
その先端のピストンとシリンダヘッドとの間に燃焼室2
48が形成される。クランク軸241に装着されたリン
グギヤのマークを検出して基準信号およびクランク角度
を検出するためのエンジン回転数センサ267及びクラ
ンク角検出センサ268がクランクケース300に設け
られている。また、クランクケース300にはクランク
室圧センサ210が設けられている。クランク室301
には吸気マニホルドからリード弁228を介して空気が
送られる。吸気マニホルドにはスロットル弁204を介
してエアクリーナ231から空気が送られる。吸気マニ
ホルドに連通するスロットル弁下流側の吸気通路に吸気
管圧センサ211が装着される。スロットル弁204は
スロットルプーリ203を介してワイヤ205で連結さ
れたグリップ206により操作される。グリップ206
はステアリングハンドル207の端部に装着され、その
根元部にアクセル位置センサ202が設けられる。21
2はスロットル開度センサである。
【0120】シリンダには掃気ポート229が開口し、
ピストンの所定位置で掃気通路252を介して燃焼室2
48とクランク室301とを連通させる。また、シリン
ダには排気ポート254が開口し、排気通路253が連
通する。排気ポート近傍の排気通路壁に排気タイミング
可変弁264が装着される。この可変弁264はサーボ
モータ等からなるアクチュエータ265により駆動さ
れ、排気ポートの開口部位置を変更し排気のタイミング
が調整される。この排気通路253を構成する排気管に
は排気管圧センサ213及び排気管温度センサ223が
設けられる。また、排気通路には排気通路弁281が備
り、サーボモータ等からなるアクチュエータ282によ
り駆動される。排気通路弁281は、低速域で絞られ吹
き抜けを防止して回転の安定性を図るものである。
【0121】シリンダヘッドにはノックセンサ201が
取付けられ、また燃焼室内に臨んで点火プラグ400及
び燃焼室圧力センサ200が装着される。点火プラグは
点火制御装置256に連結される。また、シリンダ側壁
にはインジェクタ208が装着される。インジェクタ2
08には燃料デリバリ管209を介して燃料が送られ
る。
【0122】また、シリンダブロックにはシリンダボア
の排気ボート開口部よりシリンダヘッド寄りの部分及び
排気ポートの途中部分に連通孔278により連通する燃
焼ガス室279が形成されている。この連通孔は、爆発
行程において吹き抜けガスをほとんど含まない燃焼ガス
が上記燃焼ガス室に導入されるように設定されている。
この燃焼ガス室内には燃焼ガス中の酸素濃度を検出する
2センサ277が取付けられている。なお、燃焼ガス
室ヘの導入部、排気ポートヘの排出部には不図示の逆止
弁が配置され、それぞれ逆方向の流れを阻止する。
【0123】このようなエンジンはCPU271を有す
る制御装置257により駆動制御される。この制御装置
257の入力側には、前述の燃焼室圧力センサ200、
ノックセンサ201、アクセル位置センサ202、クラ
ンク室圧センサ210、吸気管圧センサ211、スロッ
トル開度センサ212、排気管圧センサ213、クラン
ク角検出センサ258、エンジン回転数センサ267及
びO2センサ277が接続される。また、制御装置25
7の出力側には、インジェクタ208、排気タイミング
調整弁用のアクチュエータ265、排気弁用のアクチュ
エータ282が接続される。
【0124】図14は前記2サイクルエンジンの燃焼割
合計測のための燃焼圧データ検出点を示すための、前述
の4サイクルエンジンと図6と同様の、燃焼室圧力のグ
ラフである。前述のように、6点のクランク角度におい
て燃焼室圧力データがサンプリングされる。図中Aの範
囲内は排気ポートが開口しているクランク角領域であ
り、Bの範囲内は掃気ポートが開口しているクランク角
領域である。各クランク角度(a0〜a5)の採り方及
び計算方法は前述の4サイクルエンジンと実質上同じで
あり、図3の割込みルーチンのステップS113で、
クランク角度が図示したa0〜a5の6点における燃焼
圧力P0〜P5を検出してこれらの圧力値に基づいて燃
焼割合を算出する。この発明の各実施例は気化器により
燃焼を供給するものでも採用可能である。
【0125】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明
は、正常燃焼状態が得られる時の1または複数の所定ク
ランク角における燃焼割合値を、負荷あるいはエンジン
回転数の内少なくとも負荷に対応した基準燃焼割合値の
マップデータとしてメモリに保持する一方、1または複
数の所定クランク角までの実際の燃焼割合を検知し、こ
の燃焼割合の検知値と基準燃焼割合値との比較に基づ
き、この燃焼割合が基準燃焼割合より大なる時、エンジ
ンへの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応
じた燃料供給量より増量し、プレイグニッションの前兆
を検知した時のみ燃料冷却を行なうため、運転状態に応
じて無駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出も少ない。
また、プレイグニッションの前兆を検知可能なのでエン
ジンにダメージを最小限にすることができ、筒内温度の
上昇によって点火以前に着火が起こるプレイグニッショ
ンを防止することができる。また、筒内の温度上昇を予
測して燃料冷却するため、ノッキングを抑えることもで
きる。
【0126】請求項2記載の発明は、正常燃焼状態が得
られる時の1または複数の所定クランク角における燃焼
割合値を、負荷あるいはエンジン回転数の内少なくとも
負荷に対応した基準燃焼割合値のマップデータとしてメ
モリに保持する一方、1または複数の所定クランク角ま
での実際の燃焼割合を検知し、この燃焼割合の検知値と
基準燃焼割合値との比較に基づき、この燃焼割合が基準
燃焼割合より大なる且つその差が所定量を越える時、エ
ンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷
に応じた燃料供給量より増量し、プレイグニッションの
前兆を検知した時のみ燃料冷却を行なうため、運転状態
に応じて無駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出も少な
い。また、プレイグニッションの前兆を検知可能なので
エンジンにダメージを最小限にすることができ、筒内温
度の上昇によって点火以前に着火が起こるプレイグニッ
ションを防止することができる。また、筒内の温度上昇
を予測して燃料冷却するため、ノッキングを抑えること
もできる。
【0127】請求項3記載の発明は、検知燃焼割合と基
準燃焼割合との差の大きさに応じて、差が大なる程、よ
り増量し、プレイグニッションの前兆を検知した時のみ
効果的に燃料冷却を行ない、より無駄がなく、燃費が良
く、排ガスの排出も少ない。
【0128】請求項4記載の発明は、燃料供給量の増量
を実施しても、燃焼割合と基準燃焼割合との差が減少し
ない或は所定量以上の差の減少がない場合、失火或いは
燃料供給の停止を実施し、プレイグニッションの予兆を
検知し、燃料を増量して燃料冷却を行なうが、これによ
る効果が認められない場合は、失火或いは燃料供給の停
止を実施してエンジンが停止するようにしてエンジンの
破損を防止し、プレイグニッションが起こってしまった
時でもこれを認識して操作するため、エンジンの信頼性
が向上する。
【0129】請求項5記載の発明は、正常燃焼状態が得
られる時の1または複数の所定燃焼割合に到達するクラ
ンク角値を、負荷あるいはエンジン回転数の内少なくと
も負荷に対応した基準クランク角値のマップデータとし
てメモリに保持する一方、1または複数の所定燃焼割合
値に到達するまでの実際のクランク角を検知し、このク
ランク角の検知値と基準クランク角値との比較に基づ
き、このクランク角が基準クランク角より先行している
時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
ン負荷に応じた燃料供給量より増量し、プレイグニッシ
ョンの前兆を検知した時のみ燃料冷却を行なうため、運
転状態に応じて無駄がなく、燃費が良く、排ガスの排出
も少ない。また、プレイグニッションの前兆を検知可能
なのでエンジンにダメージを最小限にすることができ、
筒内温度の上昇によって点火以前に着火が起こるプレイ
グニッションを防止することができる。また、筒内の温
度上昇を予測して燃料冷却するため、ノッキングを抑え
ることもできる。
【0130】請求項6記載の発明は、正常燃焼状態が得
られる時の1または複数の所定燃焼割合に到達するクラ
ンク角値を、負荷あるいはエンジン回転数の内少なくと
も負荷に対応した基準クランク角値のマップデータとし
てメモリーに保持する一方、1または複数の所定燃焼割
合値に到達するまでの実際のクランク角を検知し、この
クランク角の検知値と基準クランク角値との比較に基づ
き、このクランク角が基準クランク角より所定角以上先
行している時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃
料をエンジン負荷に応じた燃料供給量より増量し、プレ
イグニッションの前兆を検知した時のみ燃料冷却を行な
うため、運転状態に応じて無駄がなく、燃費が良く、排
ガスの排出も少ない。また、プレイグニッションの前兆
を検知可能なのでエンジンにダメージを最小限にするこ
とができ、筒内温度の上昇によって点火以前に着火が起
こるプレイグニッションを防止することができる。ま
た、筒内の温度上昇を予測して燃料冷却するため、ノッ
キングを抑えることもできる。
【0131】請求項7記載の発明は、先行する角度が、
大なる程、より増量し、先行する角度が、大なる程、よ
り増量し、プレイグニッションの前兆を検知した時のみ
効果的に燃料冷却を行ない、より無駄がなく、燃費が良
く、排ガスの排出も少ない。
【0132】請求項8記載の発明は、燃料供給量増量を
実施しても、先行角度量が減少しない或は所定量以上の
先行角度量の減少がない場合、失火或は燃料供給の停止
を実施し、プレイグニッションの予兆を検知し、燃料を
増量して燃料冷却を行なうが、これによる効果が認めら
れない場合は、失火或いは燃料供給の停止を実施してエ
ンジンが停止するようにしてエンジンの破損を防止し、
プレイグニッションが起こってしまった時でもこれを認
識して操作するため、エンジンの信頼性が向上する。
【0133】請求項9記載の発明は、1または複数の所
定クランク角までの実際の燃焼割合を、燃焼圧力データ
に基づき適切に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用される複数気筒の火花点火式4
サイクルエンジンの構成図である。
【図2】エンジンの各種運転状態の制御を行うメインル
ーチンのフローチャートである。
【図3】割込みルーチンを示す図である。
【図4】割込みルーチンを示す図である。
【図5】エンジン回転数及び負荷に応じた基準燃焼割合
あるいは限界燃焼割合を求めるためのマップの図であ
る。
【図6】4サイクルエンジンの燃焼1サイクルの燃焼室
圧力のグラフである。
【図7】補正演算のフローチャートである。
【図8】異常燃焼防止ルーチンである。
【図9】点火時期20度BTDCのときのクランク角と
燃焼割合FMBとのの関係を示す図である。
【図10】クランク角と筒内ガス温度との関係を示すグ
ラフである。
【図11】クランク角と筒内圧力との関係を示すグラフ
である。
【図12】正常燃焼時の基準クランク角、或は正常燃焼
時の基準クランク角より先行する異常燃焼の前兆状態の
限界クランク角をマップ化したものである。
【図13】この発明が適用される2サイクルエンジンの
構成図である。
【図14】2サイクルエンジンの軸トルク及び燃焼割合
計測のための燃焼圧データ検出点を示すための、前述の
4サイクルエンジンの図6と同様の、燃焼室圧力のグラ
フである。
【符号の説明】
1 エンジン 9 クランク軸 10 リングギヤ 11 クランク角センサ 12 制御装置 13 燃焼室 25 酸素濃度センサ(O2センサ) 26 温度センサ 31 スロットル開度センサ 32 吸気管圧力センサ 34 熱線式吸入空気量センサ 36 吸入空気温度センサ 105 インジェクタ 106 レギュレータ 120 排気管温度センサ 150 触媒温度センサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン負荷に応じてエンジン負荷大なる
    ほど、より多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
    ンに供給すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1ま
    たは複数の所定クランク角における燃焼割合値を、負荷
    あるいはエンジン回転数の内少なくとも負荷に対応した
    基準燃焼割合値のマップデータとしてメモリに保持する
    一方、前記1または複数の所定クランク角までの実際の
    燃焼割合を検知し、この燃焼割合の検知値と基準燃焼割
    合値との比較に基づき、この燃焼割合が基準燃焼割合よ
    り大なる時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料
    をエンジン負荷に応じた燃料供給量より増量するように
    したことを特徴とするエンジンの制御方法。
  2. 【請求項2】エンジン負荷に応じてエンジン負荷大なる
    ほど、より多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
    ンに供給すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1ま
    たは複数の所定クランク角における燃焼割合値を、負荷
    あるいはエンジン回転数の内少なくとも負荷に対応した
    基準燃焼割合値のマップデータとしてメモリに保持する
    一方、前記1または複数の所定クランク角までの実際の
    燃焼割合を検知し、この燃焼割合の検知値と基準燃焼割
    合値との比較に基づき、この燃焼割合が基準燃焼割合よ
    り大なる且つその差が所定量を越える時、エンジンへの
    1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じた燃
    料供給量より増量するようにしたことを特徴とするエン
    ジンの制御方法。
  3. 【請求項3】前記検知燃焼割合と前記基準燃焼割合との
    差の大きさに応じて、差が大なる程、より増量するよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    エンジンの制御方法。
  4. 【請求項4】前記燃料供給量の増量を実施しても、前記
    燃焼割合と前記基準燃焼割合との差が減少しない或は所
    定量以上の差の減少がない場合、失火或いは燃料供給の
    停止を実施するようにしたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載のエンジンの制御方法。
  5. 【請求項5】エンジン負荷に応じてエンジン負荷大なる
    ほど、より多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
    ンに供給すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1ま
    たは複数の所定燃焼割合に到達するクランク角値を、負
    荷あるいはエンジン回転数の内少なくとも負荷に対応し
    た基準クランク角値のマップデータとしてメモリに保持
    する一方、前記1または複数の所定燃焼割合値に到達す
    るまでの実際のクランク角を検知し、このクランク角の
    検知値と基準クランク角値との比較に基づき、このクラ
    ンク角が基準クランク角より先行している時、エンジン
    への1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジン負荷に応じ
    た燃料供給量より増量するようにしたことを特徴とする
    エンジンの制御方法。
  6. 【請求項6】エンジン負荷に応じてエンジン負荷大なる
    ほど、より多くの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
    ンに供給すると共に、正常燃焼状態が得られる時の1ま
    たは複数の所定燃焼割合に到達するクランク角値を、負
    荷あるいはエンジン回転数の内少なくとも負荷に対応し
    た基準クランク角値のマップデータとしてメモリーに保
    持する一方、前記1または複数の所定燃焼割合値に到達
    するまでの実際のクランク角を検知し、このクランク角
    の検知値と基準クランク角値との比較に基づき、このク
    ランク角が基準クランク角より所定角以上先行している
    時、エンジンへの1燃焼サイクル当たりの燃料をエンジ
    ン負荷に応じた燃料供給量より増量するようにしたこと
    を特徴とするエンジンの制御方法。
  7. 【請求項7】前記先行する角度が、大なる程、より増量
    するようにしたことを特徴とする請求項5または請求項
    6記載のエンジンの制御方法。
  8. 【請求項8】前記燃料供給量増量を実施しても、先行角
    度量が減少しない或は所定量以上の先行角度量の減少が
    ない場合、失火或は燃料供給の停止を実施するようにし
    たことを特徴とする請求項5または請求項6記載のエン
    ジンの制御方法。
  9. 【請求項9】前記1または複数の所定クランク角までの
    実際の燃焼割合は、排気行程の終了後から圧縮行程初期
    までの間のクランク角と、圧縮行程開始から点火開始ま
    でのクランク角と、点火開始から排気行程開始までの期
    間の内の2つのクランク角からなる少なくとも4つのク
    ランク角における燃焼圧力を検知し、これらの燃焼圧力
    データに基づき算出するようにしたことを特徴とする請
    求項1乃至請求項8のいずれかに記載のエンジンの制御
    方法。
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