JPH09273797A - 多室空気調和機 - Google Patents
多室空気調和機Info
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- JPH09273797A JPH09273797A JP8082356A JP8235696A JPH09273797A JP H09273797 A JPH09273797 A JP H09273797A JP 8082356 A JP8082356 A JP 8082356A JP 8235696 A JP8235696 A JP 8235696A JP H09273797 A JPH09273797 A JP H09273797A
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- outdoor
- expansion valve
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- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】耐故障性の高い制御装置を備え、快適で信頼性
の高い空気調和を行う多室空気調和機を提供する。 【解決手段】本多室空気調和機は、室内膨張弁の操作を
個々に行う分散型室内膨張弁開度演算器43と、室内フ
ァンの操作を個々に行う分散型室内ファン回転数演算器
44と、多室空気調和機の特性変化に応じて、制御ゲイ
ンを適応的に調節する適応調節器45を有する制御演算
装置32とからなる。
の高い空気調和を行う多室空気調和機を提供する。 【解決手段】本多室空気調和機は、室内膨張弁の操作を
個々に行う分散型室内膨張弁開度演算器43と、室内フ
ァンの操作を個々に行う分散型室内ファン回転数演算器
44と、多室空気調和機の特性変化に応じて、制御ゲイ
ンを適応的に調節する適応調節器45を有する制御演算
装置32とからなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多室空気調和機に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】従来の制御技術では、制御装置の検知手
段,操作手段が正常に作動したときのみ、制御対象を良
好な状態に保持できる構造である。例えば、特開昭63−
29155号公報では、圧縮機駆動周波数と膨張弁開度を操
作して、利用家屋室内空気温度と、圧縮機冷媒吸入過熱
度を干渉させずに制御する。
段,操作手段が正常に作動したときのみ、制御対象を良
好な状態に保持できる構造である。例えば、特開昭63−
29155号公報では、圧縮機駆動周波数と膨張弁開度を操
作して、利用家屋室内空気温度と、圧縮機冷媒吸入過熱
度を干渉させずに制御する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、検知手段
や、操作手段が正常な作動をしているときには、効率,
精度ともに良い制御を行うことのできる制御方式でも、
検知手段,作動手段が作動不良の時には、作動不良の部
分は当然、正常なその他の部分にも悪影響を及ぼす。例
えば、室内膨張弁開度を調節し、各室内機に冷媒を分配
する際、各室内膨張弁が、所定開度設定や、比例配分設
定,固定ゲイン室内機能力フィードバックなどを行う
と、もしある室内膨張弁が何らかの原因で支障をきた
し、作動不可能となった場合に、故障した室内膨張弁が
担う室内機は、その他の正常な室内機も正規の能力を出
力することを期待できない。これは、一般的に、複数の
制御対象を制御する場合、ある制御量はその他の制御量
と干渉するという性質があるからであり、故障した一つ
の室内膨張弁の影響は、その他の室内機にも及ぶ。例え
ば、もし、室内膨張弁の開度が小さな状態で故障する
と、冷媒はその他の室内機に流れ込み、故障した室内機
が必要とする冷媒あるいは室内機能力は不足し、その他
の室内機の冷媒あるいは室内機能力は過剰となり、本来
適正である筈の正常な室内膨張弁の開度が、場合によっ
ては、不適正となってしまうのである。この、故障によ
る干渉の問題は、もともと正常作動の時、干渉を取り除
くような構造となっている制御のほうが、逆に顕著であ
る。
や、操作手段が正常な作動をしているときには、効率,
精度ともに良い制御を行うことのできる制御方式でも、
検知手段,作動手段が作動不良の時には、作動不良の部
分は当然、正常なその他の部分にも悪影響を及ぼす。例
えば、室内膨張弁開度を調節し、各室内機に冷媒を分配
する際、各室内膨張弁が、所定開度設定や、比例配分設
定,固定ゲイン室内機能力フィードバックなどを行う
と、もしある室内膨張弁が何らかの原因で支障をきた
し、作動不可能となった場合に、故障した室内膨張弁が
担う室内機は、その他の正常な室内機も正規の能力を出
力することを期待できない。これは、一般的に、複数の
制御対象を制御する場合、ある制御量はその他の制御量
と干渉するという性質があるからであり、故障した一つ
の室内膨張弁の影響は、その他の室内機にも及ぶ。例え
ば、もし、室内膨張弁の開度が小さな状態で故障する
と、冷媒はその他の室内機に流れ込み、故障した室内機
が必要とする冷媒あるいは室内機能力は不足し、その他
の室内機の冷媒あるいは室内機能力は過剰となり、本来
適正である筈の正常な室内膨張弁の開度が、場合によっ
ては、不適正となってしまうのである。この、故障によ
る干渉の問題は、もともと正常作動の時、干渉を取り除
くような構造となっている制御のほうが、逆に顕著であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の空気調和機は、
室外機と、室内機を一台または複数台設け、前記室外機
と前記室内機とを配管接続して閉回路となし、前記閉回
路の中に冷媒を封入し、前記室外機では、周波数可変の
圧縮機と室外熱交換器、及び室外膨張弁を配管するとと
もに前記室外熱交換器に送風する室外ファンを備え、前
記室内機では、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器と
前記室内熱交換器の冷媒の流量を調節する室内膨張弁を
順次配管するとともに前記室内熱交換器に送風する室内
ファンを備えて形成される多室空気調和機で、室外空気
温度,圧縮機冷媒吐出過熱度,圧縮機冷媒吸入圧力,圧
縮機冷媒吐出圧力,圧縮機消費電力,利用家屋室内空気
温度及び室内機吹出空気温度を含む各制御量を検知する
検知手段と、圧縮機駆動周波数,室外ファン回転数,室
外膨張弁開度,室内ファン回転数及び室内膨張弁開度を
含む各操作量を操作する操作手段と、室内設定温度を含
む設定値を設定する設定手段を備え、ある検知手段ある
いは操作手段が正常に作動しなくなっても、その他の検
知手段あるいは操作手段がその機能を補い、多室空気調
和機全体が正常に作動する耐故障性が高いことを特徴と
する。
室外機と、室内機を一台または複数台設け、前記室外機
と前記室内機とを配管接続して閉回路となし、前記閉回
路の中に冷媒を封入し、前記室外機では、周波数可変の
圧縮機と室外熱交換器、及び室外膨張弁を配管するとと
もに前記室外熱交換器に送風する室外ファンを備え、前
記室内機では、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器と
前記室内熱交換器の冷媒の流量を調節する室内膨張弁を
順次配管するとともに前記室内熱交換器に送風する室内
ファンを備えて形成される多室空気調和機で、室外空気
温度,圧縮機冷媒吐出過熱度,圧縮機冷媒吸入圧力,圧
縮機冷媒吐出圧力,圧縮機消費電力,利用家屋室内空気
温度及び室内機吹出空気温度を含む各制御量を検知する
検知手段と、圧縮機駆動周波数,室外ファン回転数,室
外膨張弁開度,室内ファン回転数及び室内膨張弁開度を
含む各操作量を操作する操作手段と、室内設定温度を含
む設定値を設定する設定手段を備え、ある検知手段ある
いは操作手段が正常に作動しなくなっても、その他の検
知手段あるいは操作手段がその機能を補い、多室空気調
和機全体が正常に作動する耐故障性が高いことを特徴と
する。
【0005】また、本発明の多室空気調和機は、室外空
気温度,圧縮機冷媒吐出過熱度,圧縮機冷媒吸入圧力,
圧縮機冷媒吐出圧力,圧縮機消費電力,利用家屋室内空
気温度及び室内機吹出空気温度を含む各制御量を検知す
る検知手段と、圧縮機駆動周波数,室外ファン回転数,
室外膨張弁開度,室内ファン回転数及び室内膨張弁開度
を含む各操作量を操作する操作手段と、室内設定温度を
含む設定値を設定する設定手段を備え、ある室内機に搭
載されている室内膨張弁が正常に作動しなくなった際
に、その他の室内機に搭載されている室内膨張弁が開度
を調節し、正常な室内機に対して、室内機能力,供給冷
媒量、あるいは圧縮機冷媒吐出圧力を含む制御量を、故
障以前と同じく制御し、また、故障した室内機に対して
も、室内機能力,供給冷媒量、あるいは吐出圧力を含む
制御量の不安定化を防ぎ、多室空気飽和機が、部分的な
故障によって、異常停止することを防止する制御装置を
有することが好ましい。
気温度,圧縮機冷媒吐出過熱度,圧縮機冷媒吸入圧力,
圧縮機冷媒吐出圧力,圧縮機消費電力,利用家屋室内空
気温度及び室内機吹出空気温度を含む各制御量を検知す
る検知手段と、圧縮機駆動周波数,室外ファン回転数,
室外膨張弁開度,室内ファン回転数及び室内膨張弁開度
を含む各操作量を操作する操作手段と、室内設定温度を
含む設定値を設定する設定手段を備え、ある室内機に搭
載されている室内膨張弁が正常に作動しなくなった際
に、その他の室内機に搭載されている室内膨張弁が開度
を調節し、正常な室内機に対して、室内機能力,供給冷
媒量、あるいは圧縮機冷媒吐出圧力を含む制御量を、故
障以前と同じく制御し、また、故障した室内機に対して
も、室内機能力,供給冷媒量、あるいは吐出圧力を含む
制御量の不安定化を防ぎ、多室空気飽和機が、部分的な
故障によって、異常停止することを防止する制御装置を
有することが好ましい。
【0006】また、本発明の多室空気調和機は、室外空
気温度,圧縮機冷媒吐出過熱度,圧縮機冷媒吸入圧力,
圧縮機冷媒吐出圧力,圧縮機消費電力,利用家屋室内空
気温度及び室内機吹出空気温度を含む各制御量を検知す
る検知手段と、圧縮機駆動周波数,室外ファン回転数,
室外膨張弁開度,室内ファン回転数及び室内膨張弁開度
を含む各操作量を操作する操作手段と、室内設定温度を
含む設定値を設定する設定手段を備え、ある室内機に搭
載されている室内送風機が正常に作動しなくなった際
に、その他の室内機に搭載されている室内送風機がその
回転数を補正し、正常な室内機に対して、室内機能力あ
るいは圧縮機冷媒吐出圧力を含む制御量を、故障以前と
同じく正常に制御を行い、多室空気調和機が、部分的な
故障によって、異常停止することを防止する制御装置を
有することが好ましい。
気温度,圧縮機冷媒吐出過熱度,圧縮機冷媒吸入圧力,
圧縮機冷媒吐出圧力,圧縮機消費電力,利用家屋室内空
気温度及び室内機吹出空気温度を含む各制御量を検知す
る検知手段と、圧縮機駆動周波数,室外ファン回転数,
室外膨張弁開度,室内ファン回転数及び室内膨張弁開度
を含む各操作量を操作する操作手段と、室内設定温度を
含む設定値を設定する設定手段を備え、ある室内機に搭
載されている室内送風機が正常に作動しなくなった際
に、その他の室内機に搭載されている室内送風機がその
回転数を補正し、正常な室内機に対して、室内機能力あ
るいは圧縮機冷媒吐出圧力を含む制御量を、故障以前と
同じく正常に制御を行い、多室空気調和機が、部分的な
故障によって、異常停止することを防止する制御装置を
有することが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の多室空気調和機の制御装
置は、設定熱環境空間を得るための方策は、複数の利用
家屋室内空気温度,圧縮機冷媒吐出圧力,圧縮機冷媒吸
入圧力,圧縮機冷媒吐出過熱度,多室空気調和機能力な
どの制御量が、それぞれ決められた設定値に一致するよ
うに、圧縮機駆動周波数,室外膨張弁開度,室外ファン
回転数,室内膨張弁開度,室内ファン回転数といった操
作量を制御するものである。
置は、設定熱環境空間を得るための方策は、複数の利用
家屋室内空気温度,圧縮機冷媒吐出圧力,圧縮機冷媒吸
入圧力,圧縮機冷媒吐出過熱度,多室空気調和機能力な
どの制御量が、それぞれ決められた設定値に一致するよ
うに、圧縮機駆動周波数,室外膨張弁開度,室外ファン
回転数,室内膨張弁開度,室内ファン回転数といった操
作量を制御するものである。
【0008】さらに、本多室空気調和機における制御装
置は、たとえある検知手段や操作手段が故障したときに
も、多室空気調和機全体が、可能な限り適正な運転状態
となることを目的とし、安定かつ安全な運転を保持する
とともに、空調負荷の増減に応じた暖房あるいは冷房能
力を発揮させ、使用者に好ましい熱環境空間を得ること
を制御目的としている。ここで、本多室空気調和機で
は、耐故障性向上の手段として、適応制御で用いられる
様々な適応則を用いている。
置は、たとえある検知手段や操作手段が故障したときに
も、多室空気調和機全体が、可能な限り適正な運転状態
となることを目的とし、安定かつ安全な運転を保持する
とともに、空調負荷の増減に応じた暖房あるいは冷房能
力を発揮させ、使用者に好ましい熱環境空間を得ること
を制御目的としている。ここで、本多室空気調和機で
は、耐故障性向上の手段として、適応制御で用いられる
様々な適応則を用いている。
【0009】以下、本発明の多室空気調和機の制御装置
の実施の形態を、図に基づいて説明する。
の実施の形態を、図に基づいて説明する。
【0010】図2は多室空気調和機を示す構成図であ
り、一台あるいは複数台の圧縮機2,室外熱交換器3,
室外熱交換器3に対し室外ファン4,アキュムレータ
5,四方弁6、及びレシーバ7と室外膨張弁8を備えた
室外機1を設け、室内熱交換器101,10N,室内熱
交換器101,10Nに対し室内ファン111,11
N、及び室内熱交換器101,10Nの冷媒の循環量を
調整する室内膨張弁121,12Nからなる室内機9
1,9Nを一台あるいは複数台設け、室外機1、及び複
数の室内機91,9Nの各ガス側、及び液側を各々ガス
側管路13、及び液側管路14を分岐管151,15N
で接続して閉回路となし、閉回路の内部に冷媒を封入し
て多室空気調和機を、また多室空気調和機とその周囲の
環境である利用家屋161,16Nを表している。
り、一台あるいは複数台の圧縮機2,室外熱交換器3,
室外熱交換器3に対し室外ファン4,アキュムレータ
5,四方弁6、及びレシーバ7と室外膨張弁8を備えた
室外機1を設け、室内熱交換器101,10N,室内熱
交換器101,10Nに対し室内ファン111,11
N、及び室内熱交換器101,10Nの冷媒の循環量を
調整する室内膨張弁121,12Nからなる室内機9
1,9Nを一台あるいは複数台設け、室外機1、及び複
数の室内機91,9Nの各ガス側、及び液側を各々ガス
側管路13、及び液側管路14を分岐管151,15N
で接続して閉回路となし、閉回路の内部に冷媒を封入し
て多室空気調和機を、また多室空気調和機とその周囲の
環境である利用家屋161,16Nを表している。
【0011】ここで制御機器では室外空気温度を検知す
る室外空気温度検知器17,圧縮機冷媒吐出温度検知器
及び冷媒過熱度演算器からなる圧縮機冷媒吐出過熱度検
知器18,圧縮機冷媒吸入圧力を検知する圧縮機冷媒吸
入圧力検知器19,圧縮機冷媒吐出圧力を検知する圧縮
機冷媒吐出圧力検知器20,圧縮機2の電力を検知する
圧縮機電力検知器21,圧縮機2の周波数を操作するイ
ンバータ圧縮機操作器22,室外ファン4の送風能力を
操作する室外側送風能力操作器23,室外ファン4の電
力を検知する室外ファン電力検知器24,室外膨張弁8
の開度を操作する室外膨張弁開度操作器25,利用家屋
161,16Nの利用家屋室内空気温度を検知する利用
家屋室内空気温度検知器261,26N,利用家屋への
吹出空気温度を検知する室内機吹出空気温度検知器27
1,27N,室内ファン111,11Nの送風能力を操
作する室内側送風能力操作器281,28N,室内ファ
ン111,11Nの電力を検知する室内ファン電力検知
器291,29N,室内膨張弁121,12Nの冷媒循
環量を操作する室内膨張弁開度操作器301,30N,
予め与えられた設定値を記憶、あるいは使用者が好みの
熱環境を設定するための設定器311,31N,制御演
算装置32から構成されている。
る室外空気温度検知器17,圧縮機冷媒吐出温度検知器
及び冷媒過熱度演算器からなる圧縮機冷媒吐出過熱度検
知器18,圧縮機冷媒吸入圧力を検知する圧縮機冷媒吸
入圧力検知器19,圧縮機冷媒吐出圧力を検知する圧縮
機冷媒吐出圧力検知器20,圧縮機2の電力を検知する
圧縮機電力検知器21,圧縮機2の周波数を操作するイ
ンバータ圧縮機操作器22,室外ファン4の送風能力を
操作する室外側送風能力操作器23,室外ファン4の電
力を検知する室外ファン電力検知器24,室外膨張弁8
の開度を操作する室外膨張弁開度操作器25,利用家屋
161,16Nの利用家屋室内空気温度を検知する利用
家屋室内空気温度検知器261,26N,利用家屋への
吹出空気温度を検知する室内機吹出空気温度検知器27
1,27N,室内ファン111,11Nの送風能力を操
作する室内側送風能力操作器281,28N,室内ファ
ン111,11Nの電力を検知する室内ファン電力検知
器291,29N,室内膨張弁121,12Nの冷媒循
環量を操作する室内膨張弁開度操作器301,30N,
予め与えられた設定値を記憶、あるいは使用者が好みの
熱環境を設定するための設定器311,31N,制御演
算装置32から構成されている。
【0012】本多室空気調和機の耐故障性向上制御設計
法とその動作について説明する。多室空気調和機室内機
能力を制御量,室内膨張弁を操作量として、室内膨張弁
の操作により、室内機能力が、ある希望値に追従するよ
うに設計するサーボ問題として考える。ここでは例とし
て暖房運転を想定する。
法とその動作について説明する。多室空気調和機室内機
能力を制御量,室内膨張弁を操作量として、室内膨張弁
の操作により、室内機能力が、ある希望値に追従するよ
うに設計するサーボ問題として考える。ここでは例とし
て暖房運転を想定する。
【0013】このシステムへの入出力間の関係を表すパ
ラメータを、制御運転を行いながら推定する推定機構を
適用すると、環境の変化に順応,適応する制御機構とす
ることができる。いま、第n番目室内膨張弁開度をε
(n)(k),第n番目室内能力をQ(n)(k),室内機全数
をNで表すと、制御対象モデルとして、数1の関係式が
成り立つとする。
ラメータを、制御運転を行いながら推定する推定機構を
適用すると、環境の変化に順応,適応する制御機構とす
ることができる。いま、第n番目室内膨張弁開度をε
(n)(k),第n番目室内能力をQ(n)(k),室内機全数
をNで表すと、制御対象モデルとして、数1の関係式が
成り立つとする。
【0014】
【数1】 Q(n)(k)=q(n)Q(n)(k−1)+Ka(n)ε(n)(k−1)+Kb(n)…(数1) このパラメータq(n),Ka(n),Kb(n)を運転と同時に
時々刻々推定し、第n番目室内膨張弁開度ε(n)(k)を
操作量として決定する。推定値をq′(n),K′a(n),
K′b(n)とし、推定ベクトルを数2のように定義する
と、数3のように逐次計算の形で求められる。
時々刻々推定し、第n番目室内膨張弁開度ε(n)(k)を
操作量として決定する。推定値をq′(n),K′a(n),
K′b(n)とし、推定ベクトルを数2のように定義する
と、数3のように逐次計算の形で求められる。
【0015】
【数2】
【0016】
【数3】
【0017】この推定値を用いて第n番目室内膨張弁開
度ε(n)(k)を求める。第n番目室内空気温度をT
iIN(n)(k),第n番目室内空気設定温度をT
iSET(n)(k)として、例えば数4のように求める。
度ε(n)(k)を求める。第n番目室内空気温度をT
iIN(n)(k),第n番目室内空気設定温度をT
iSET(n)(k)として、例えば数4のように求める。
【0018】
【数4】 ε(n)(k)=k′(n)(q′,K′a(n),K′b(n))[Q(n)(k) −K(n){TiSET(n)(k)−TiIN(n)(k)}] +bias(q′,K′a(n),K′b(n)) …(数4) ここでK(n) は、第n番目利用家屋の熱通過係数であ
る。
る。
【0019】この室内膨張弁開度は、多室空気調和機の
個々の室内機の能力配分を考慮して得られた値である。
つまりそれは、配管施工によって、冷媒が流れにくく能
力が出力されにくい室内機に対してはK′a(n)を小さく
推定するのでε(n)(k)の開度を大きく、冷媒が流れ易
く能力が出力され易い室内機に対しては、K′a(n)を大
きく推定するのでε(n)(k)の開度を小さくするよう
に、また、設定温度が高く、能力を必要とする室内に対
しては、ε(n)(k)の開度を大きく、設定温度が低く、
能力を必要としない室内に対しては、ε(n)(k)の開度
を小さく調整する適応性を備えている。
個々の室内機の能力配分を考慮して得られた値である。
つまりそれは、配管施工によって、冷媒が流れにくく能
力が出力されにくい室内機に対してはK′a(n)を小さく
推定するのでε(n)(k)の開度を大きく、冷媒が流れ易
く能力が出力され易い室内機に対しては、K′a(n)を大
きく推定するのでε(n)(k)の開度を小さくするよう
に、また、設定温度が高く、能力を必要とする室内に対
しては、ε(n)(k)の開度を大きく、設定温度が低く、
能力を必要としない室内に対しては、ε(n)(k)の開度
を小さく調整する適応性を備えている。
【0020】多室空気調和機で、ある室内膨張弁開度
は、他の室内機能力に影響を与える性質を備えている。
つまり、第m番目室内膨張弁開度は、第m番目室内機能
力に最も影響を与えるが、第n番目室内機能力(n≠
m)にも影響を与える。これが干渉の問題である。この
干渉を取り除くために、従来の技術では、第m番目室内
膨張弁開度が、第n番目室内機能力に及ぼす干渉の大き
さ、逆に第n番目室内膨張弁開度が、第m番目室内機能
力に及ぼす干渉の大きさを、様々な実験条件で実験,確
認し、補償アルゴリズムを構築していた。
は、他の室内機能力に影響を与える性質を備えている。
つまり、第m番目室内膨張弁開度は、第m番目室内機能
力に最も影響を与えるが、第n番目室内機能力(n≠
m)にも影響を与える。これが干渉の問題である。この
干渉を取り除くために、従来の技術では、第m番目室内
膨張弁開度が、第n番目室内機能力に及ぼす干渉の大き
さ、逆に第n番目室内膨張弁開度が、第m番目室内機能
力に及ぼす干渉の大きさを、様々な実験条件で実験,確
認し、補償アルゴリズムを構築していた。
【0021】しかし、本多室空気調和機では、この干渉
は、推定機構の出力する推定値の変化によって、除去さ
れる仕組みになっている。第m番目室内膨張弁の開度変
化は、干渉先の第n番目室内機にとっては、ただの外乱
である。しかし、制御モデル数16には第m番目室内膨
張弁開度情報は入っていない。そこで、第m番目室内膨
張弁開度変化による第n番目室内機能力変動は、あたか
も推定値q′(n),K′a(n),K′b(n) が変動している
ようにとらえ、その時々の制御ゲインを適応的に調節す
ることで、第n番目室内機能力変動を抑える。
は、推定機構の出力する推定値の変化によって、除去さ
れる仕組みになっている。第m番目室内膨張弁の開度変
化は、干渉先の第n番目室内機にとっては、ただの外乱
である。しかし、制御モデル数16には第m番目室内膨
張弁開度情報は入っていない。そこで、第m番目室内膨
張弁開度変化による第n番目室内機能力変動は、あたか
も推定値q′(n),K′a(n),K′b(n) が変動している
ようにとらえ、その時々の制御ゲインを適応的に調節す
ることで、第n番目室内機能力変動を抑える。
【0022】今、第m番目室内膨張弁が何らかの支障を
きたして、作動不可能となったとする。もし、本多室空
気調和機のように、分散的に個々の室内膨張弁が制御さ
れる機構となっていれば、そのとき、数1,数2と数3
によって、第n番目室内膨張弁開度の値を、独立に算出
することができる。しかもこれは、第m番目室内膨張弁
の故障によって引き起こされた干渉の特性変動を、推定
値q′(n),K′a(n),K′b(n)の変化で吸収することに
より、常に適正な値となる。さらには、第m番目室内膨
張弁の異常情報と、異常停止時の室内膨張弁開度が既知
であると、異常情報取得時から、確率分散を意味する数
3のP(m)(k)を初期化することによって、より的確
に、応答性の高い適応的な対処を行うことができる。
きたして、作動不可能となったとする。もし、本多室空
気調和機のように、分散的に個々の室内膨張弁が制御さ
れる機構となっていれば、そのとき、数1,数2と数3
によって、第n番目室内膨張弁開度の値を、独立に算出
することができる。しかもこれは、第m番目室内膨張弁
の故障によって引き起こされた干渉の特性変動を、推定
値q′(n),K′a(n),K′b(n)の変化で吸収することに
より、常に適正な値となる。さらには、第m番目室内膨
張弁の異常情報と、異常停止時の室内膨張弁開度が既知
であると、異常情報取得時から、確率分散を意味する数
3のP(m)(k)を初期化することによって、より的確
に、応答性の高い適応的な対処を行うことができる。
【0023】ところが、従来技術のように、第n番目室
内膨張弁が互いに干渉を打ち消し合うような機構となっ
ていたとする。その場合には第n番目室内膨張弁は、第
1番目から第N番目までの室内機能力の線形フィードバ
ックで構成されるのが一般的であるので、その中で第m
番目室内膨張弁が所定の値に作動しないわけであるか
ら、第m番目室内機能力はもちろん、第n番目室内機能
力も所定の値に制御できるとは限らない。あるいは、従
来技術の、互いの干渉の大きさを見積もって補償する方
式でも、故障した第m番目室内膨張弁の異常情報と、異
常停止時開度が必ず必要となる。
内膨張弁が互いに干渉を打ち消し合うような機構となっ
ていたとする。その場合には第n番目室内膨張弁は、第
1番目から第N番目までの室内機能力の線形フィードバ
ックで構成されるのが一般的であるので、その中で第m
番目室内膨張弁が所定の値に作動しないわけであるか
ら、第m番目室内機能力はもちろん、第n番目室内機能
力も所定の値に制御できるとは限らない。あるいは、従
来技術の、互いの干渉の大きさを見積もって補償する方
式でも、故障した第m番目室内膨張弁の異常情報と、異
常停止時開度が必ず必要となる。
【0024】図1は図2で示した多室空気調和機におけ
る耐故障性向上制御装置32での信号処理の一例を示す
ブロックダイアグラムである。
る耐故障性向上制御装置32での信号処理の一例を示す
ブロックダイアグラムである。
【0025】331,33Nは利用家屋室内設定温度信
号T(1)iSET,T(N)iSET、341,34Nは第1番目,
第N番目室内機吹出空気温度TiEX(1)(k),T
iEX(N)(k)、351,35Nは能力を受けて変化する、
第1番目,第N番目利用家屋室内空気温度T
(1)iIN(k),T(N)iIN(k)、361,36Nは第1番
目,第N番目室内機能力検知信号Q(1)(k),Q
(N)(k)、371,37Nは第1番目,第N番目室内膨
張弁開度信号ε(1)(k),ε(N)(k)、381,38N
は、第1番目,第N番目室内ファン回転数信号η
(1)(k),η(N)(k)、39は多室空気調和機特性推定値
信号ベクトル、40は室外ファン回転数演算器、41は
圧縮機駆動周波数演算器、42は室外膨張弁開度演算
器、43は室内膨張弁開度演算器、44は室内ファン回
転数演算器、45は適応調節器、46は多室空気調和機
能力演算器である。
号T(1)iSET,T(N)iSET、341,34Nは第1番目,
第N番目室内機吹出空気温度TiEX(1)(k),T
iEX(N)(k)、351,35Nは能力を受けて変化する、
第1番目,第N番目利用家屋室内空気温度T
(1)iIN(k),T(N)iIN(k)、361,36Nは第1番
目,第N番目室内機能力検知信号Q(1)(k),Q
(N)(k)、371,37Nは第1番目,第N番目室内膨
張弁開度信号ε(1)(k),ε(N)(k)、381,38N
は、第1番目,第N番目室内ファン回転数信号η
(1)(k),η(N)(k)、39は多室空気調和機特性推定値
信号ベクトル、40は室外ファン回転数演算器、41は
圧縮機駆動周波数演算器、42は室外膨張弁開度演算
器、43は室内膨張弁開度演算器、44は室内ファン回
転数演算器、45は適応調節器、46は多室空気調和機
能力演算器である。
【0026】以下に、従来多室空気調和機と、本多室空
気調和機の、制御法の違いによる干渉,耐故障性の違い
を、数理的な意味で説明する。
気調和機の、制御法の違いによる干渉,耐故障性の違い
を、数理的な意味で説明する。
【0027】一般的に、制御対象は、各制御量,各操作
量が互いに干渉し合う関係となっている。そのモデルと
して、制御量が二つ、各々の制御量に対して有効である
操作量が一つずつ備わっている、数5に示すような形を
考える。
量が互いに干渉し合う関係となっている。そのモデルと
して、制御量が二つ、各々の制御量に対して有効である
操作量が一つずつ備わっている、数5に示すような形を
考える。
【0028】
【数5】
【0029】あるいは、個々に分解して、数6で考える
とする。
とする。
【0030】
【数6】
【0031】ここで、x1(k),x2(k)は制御量、u
1(k)はx1(k)に有効な操作量、u2(k)はx2(k)に有
効な操作量、a,b,c,d,e,f,g,hは係数、
kは時間ステップを表すカウンタとする。
1(k)はx1(k)に有効な操作量、u2(k)はx2(k)に有
効な操作量、a,b,c,d,e,f,g,hは係数、
kは時間ステップを表すカウンタとする。
【0032】この式に見られるように、制御量x1(k)
を制御しようとすると、別の制御量x2(k)の挙動を無
視することができない。さらには、x1(k)を制御する
ために備わっているわけでない操作量u2(k)も影響す
る。これが干渉の問題である。
を制御しようとすると、別の制御量x2(k)の挙動を無
視することができない。さらには、x1(k)を制御する
ために備わっているわけでない操作量u2(k)も影響す
る。これが干渉の問題である。
【0033】単純な制御では、干渉は外乱と見なし、あ
る程度の大きさまでは積極的に対処せず、個々の制御量
に対して、個々の操作量が働く制御方式としている。そ
れは、数7で表せるような形をしている。
る程度の大きさまでは積極的に対処せず、個々の制御量
に対して、個々の操作量が働く制御方式としている。そ
れは、数7で表せるような形をしている。
【0034】
【数7】
【0035】この方式での制御量の挙動は、数7を数6
に代入し、数8で表すことができる。
に代入し、数8で表すことができる。
【0036】
【数8】
【0037】この制御方式で、今、操作量u2(k)が何
らかの異常をきたして、作動不能となったとする。ここ
では簡単のため、u2(k)=0を例にとる。これは、式
の上では、k2 =0とおいたことに相当する。すると、
状態量x2(k)はもちろんのこと、x1(k)に対して
も、正規の制御を期待することができない。それは、数
8から分かるように、x1(k)からすると外乱であるx
2(k)とその係数(b+fk2 )が、それまではある程
度小さく抑えられていたのに対し、k2 =0となったこ
とで元の大きさに増大し、x2(k)の影響を如実に受け
るからである。
らかの異常をきたして、作動不能となったとする。ここ
では簡単のため、u2(k)=0を例にとる。これは、式
の上では、k2 =0とおいたことに相当する。すると、
状態量x2(k)はもちろんのこと、x1(k)に対して
も、正規の制御を期待することができない。それは、数
8から分かるように、x1(k)からすると外乱であるx
2(k)とその係数(b+fk2 )が、それまではある程
度小さく抑えられていたのに対し、k2 =0となったこ
とで元の大きさに増大し、x2(k)の影響を如実に受け
るからである。
【0038】そこで、干渉を除く制御を考える。干渉の
問題を解決するには、1入力1出力の制御しか考慮しな
い古典制御理論では困難で、多入力多出力を扱う現代制
御理論が有効である。一般的には、非干渉制御の操作量
の解は、数9で表す形である。
問題を解決するには、1入力1出力の制御しか考慮しな
い古典制御理論では困難で、多入力多出力を扱う現代制
御理論が有効である。一般的には、非干渉制御の操作量
の解は、数9で表す形である。
【0039】
【数9】
【0040】あるいは個々に分解して数10で表せる形
をしている。
をしている。
【0041】
【数10】
【0042】この制御による制御量の挙動は、数10を
数6に代入して、数11で表せる。
数6に代入して、数11で表せる。
【0043】
【数11】
【0044】非干渉制御は、互いに外乱と見なせる項、
x1(k)に対しては(b+ek12+fk22)を小さく、
x2(k)に対しては(c+gk11+hk21)を小さくす
れば達成できる。
x1(k)に対しては(b+ek12+fk22)を小さく、
x2(k)に対しては(c+gk11+hk21)を小さくす
れば達成できる。
【0045】ところが今、u2(k)が何らかの異常をき
たして、作動不可能となったとする。ここでは簡単のた
め、u2(k)=0を例にとる。これは、式の上では、k
21=k22=0とおいたことに相当する。すると、方式で
起こった不都合が、数11からも分かるように、同じよ
うに顕在化する。つまり、x1(k)を制御するときにu
2(k)、言い換えればk21,k22を必要としているの
で、操作量u2(k)の故障は、制御量x2(k)を正規に
制御できないのはもちろん、x1(k)をも制御できな
い。それは、k21=k22=0は、x1(k)の挙動を決め
る係数(a+ek11+fk21)にも影響を与えることか
ら容易に分かる。
たして、作動不可能となったとする。ここでは簡単のた
め、u2(k)=0を例にとる。これは、式の上では、k
21=k22=0とおいたことに相当する。すると、方式で
起こった不都合が、数11からも分かるように、同じよ
うに顕在化する。つまり、x1(k)を制御するときにu
2(k)、言い換えればk21,k22を必要としているの
で、操作量u2(k)の故障は、制御量x2(k)を正規に
制御できないのはもちろん、x1(k)をも制御できな
い。それは、k21=k22=0は、x1(k)の挙動を決め
る係数(a+ek11+fk21)にも影響を与えることか
ら容易に分かる。
【0046】以上が従来空気調和機の制御方法の干渉
と、異常事態発生時の問題点である。
と、異常事態発生時の問題点である。
【0047】そこで、次のような方法をとる。まず、非
干渉制御を期待せず、前述の単純制御のように、個々の
状態量に、個々の操作量を担わせる方式をとる。そし
て、制御対象の特性を時々刻々把握する推定機構を設
け、その推定パラメータをオンラインで調節する適応制
御則を適用する。推定機構を構築する際には、その制御
対象のモデルを決定しなければならない。一般に、制御
対象のモデルを正確に表すことは困難なので、近似モデ
ルを用いる。ここでは制御対象数6に対して、数12で
表す近似モデルを用いることとする。
干渉制御を期待せず、前述の単純制御のように、個々の
状態量に、個々の操作量を担わせる方式をとる。そし
て、制御対象の特性を時々刻々把握する推定機構を設
け、その推定パラメータをオンラインで調節する適応制
御則を適用する。推定機構を構築する際には、その制御
対象のモデルを決定しなければならない。一般に、制御
対象のモデルを正確に表すことは困難なので、近似モデ
ルを用いる。ここでは制御対象数6に対して、数12で
表す近似モデルを用いることとする。
【0048】
【数12】
【0049】このモデル中のパラメータを何らかの方法
で推定し、パラメータが推定できると、操作量は、その
パラメータ推定値をもとに演算される制御ゲインを用い
る。それは数13で表される。
で推定し、パラメータが推定できると、操作量は、その
パラメータ推定値をもとに演算される制御ゲインを用い
る。それは数13で表される。
【0050】
【数13】
【0051】ここでa′,e′,d′,h′はa,e,
d,hの推定値である。この制御ゲインは、制御対象の
特性パラメータの推定値の関数であり、可変ゲインであ
る。このようにして構成された制御システムは、基本的
には数8で表されるものと同様になるが、制御ゲインk
1,k2の代わりに可変ゲインk1′,k2′であることが
異なる点である。それは数14で表される。
d,hの推定値である。この制御ゲインは、制御対象の
特性パラメータの推定値の関数であり、可変ゲインであ
る。このようにして構成された制御システムは、基本的
には数8で表されるものと同様になるが、制御ゲインk
1,k2の代わりに可変ゲインk1′,k2′であることが
異なる点である。それは数14で表される。
【0052】
【数14】
【0053】この構成では、前述したように、制御量x
1(k)は、x2(k)と、u2(k)による干渉を免れな
い。しかし、推定機構は、それらを外乱と見なし、見掛
け上の推定値a′,e′を推定する。つまり、実際加わ
るx2(k)の影響を、いかにもパラメータa′,e′が
時間的に変化している結果のように考える。それによ
り、フィードバックゲインも調整し直され、外乱x
2(k)を全く考慮しない前述の単純な制御則よりも、制
御対象をより良く制御することができる。これは適応制
御のロバスト性を背景としている。
1(k)は、x2(k)と、u2(k)による干渉を免れな
い。しかし、推定機構は、それらを外乱と見なし、見掛
け上の推定値a′,e′を推定する。つまり、実際加わ
るx2(k)の影響を、いかにもパラメータa′,e′が
時間的に変化している結果のように考える。それによ
り、フィードバックゲインも調整し直され、外乱x
2(k)を全く考慮しない前述の単純な制御則よりも、制
御対象をより良く制御することができる。これは適応制
御のロバスト性を背景としている。
【0054】ここでもし、操作量u2(k)が故障して作
動不可能となったとする。すると、制御量x2(k)の挙
動が変化するので、これらを包含する意味で推定してい
た見掛け上の推定値a′,e′の値が、さらに変化す
る。そして、フィードバックゲインk1′は、外乱x
2(k)の挙動変化のため起こった状態変化を、システム
の特性a′,e′の変化と見なすことで吸収し、以前と
同じ制御状態にしようとするので、x2(k)が乱れたに
もかかわらず、比較的安定な状態に保つことができる。
動不可能となったとする。すると、制御量x2(k)の挙
動が変化するので、これらを包含する意味で推定してい
た見掛け上の推定値a′,e′の値が、さらに変化す
る。そして、フィードバックゲインk1′は、外乱x
2(k)の挙動変化のため起こった状態変化を、システム
の特性a′,e′の変化と見なすことで吸収し、以前と
同じ制御状態にしようとするので、x2(k)が乱れたに
もかかわらず、比較的安定な状態に保つことができる。
【0055】以上が、従来多室空気調和機と、本多室空
気調和機の制御法の違いによる干渉,耐故障性の違いで
ある。
気調和機の制御法の違いによる干渉,耐故障性の違いで
ある。
【0056】次に本多室空気調和機の一連の動作を、図
3のフローチャートを用いて説明する。
3のフローチャートを用いて説明する。
【0057】初めに、多室空気調和機が起動される(S
1)。そのときの室外空気温度や、利用家屋室内空気温
度などの条件に応じて、図1,図2の制御装置32が、
圧縮機駆動周波数や、室内膨張弁開度などの操作量の初
期値が演算し、出力する(S1,S2,S3,S4,S
5)。
1)。そのときの室外空気温度や、利用家屋室内空気温
度などの条件に応じて、図1,図2の制御装置32が、
圧縮機駆動周波数や、室内膨張弁開度などの操作量の初
期値が演算し、出力する(S1,S2,S3,S4,S
5)。
【0058】次に、異常情報を示す信号が割り込んだか
を確認し、異常室内機があれば、その番号mを取得する
(S6)。異常室内機がある,ないにかかわらず、室内
機吹出空気温度,利用家屋室内空気温度が、変化してい
るので、その様子を、検知器により観測し、室内機能力
を演算する(S8,S9)。
を確認し、異常室内機があれば、その番号mを取得する
(S6)。異常室内機がある,ないにかかわらず、室内
機吹出空気温度,利用家屋室内空気温度が、変化してい
るので、その様子を、検知器により観測し、室内機能力
を演算する(S8,S9)。
【0059】もし異常情報が取得されているならば、異
常事態が発生する以前の室内機特性とは異なったものに
なるので、その室内機番号が既知ならば異常室内機につ
いてのP(m)(k)を初期化する。これは、P(m)(k)
が、以前の室内機特性情報を蓄積する、確率分散を意味
するからであり、異常状態の室内機特性を、いち早く、
新たに明確化する準備を整える(S10,S11,S1
2)。異常があるにもかかわらず、異常情報が入手でき
ないときや、あるいは異常室内機の番号が明確に断定で
きないときには、確率分散を初期化できないため、やや
応答が鈍る。しかし、室内機特性を把握するという本来
の機能を失うわけではないので、以下の手順に支障をき
たすことはない。
常事態が発生する以前の室内機特性とは異なったものに
なるので、その室内機番号が既知ならば異常室内機につ
いてのP(m)(k)を初期化する。これは、P(m)(k)
が、以前の室内機特性情報を蓄積する、確率分散を意味
するからであり、異常状態の室内機特性を、いち早く、
新たに明確化する準備を整える(S10,S11,S1
2)。異常があるにもかかわらず、異常情報が入手でき
ないときや、あるいは異常室内機の番号が明確に断定で
きないときには、確率分散を初期化できないため、やや
応答が鈍る。しかし、室内機特性を把握するという本来
の機能を失うわけではないので、以下の手順に支障をき
たすことはない。
【0060】ここで室内機特性を表すパラメータを推定
する。それによって、室内機特性に応じた室内膨張弁開
度を演算する(S13,S14)。
する。それによって、室内機特性に応じた室内膨張弁開
度を演算する(S13,S14)。
【0061】圧縮機駆動周波数が新たに算出され、以前
のステップで行われた作業を、多室空気調和機が停止さ
れるまで、繰り返す(S15,S16,S17)。
のステップで行われた作業を、多室空気調和機が停止さ
れるまで、繰り返す(S15,S16,S17)。
【0062】このようにして多室空気調和機の各室内機
の特性に応じて、室内膨張弁開度を、適応的にかつ独立
分散的に演算,操作することによって、異常事態が発生
したときにも、多室空気調和機の全室内機の制御特性を
劣化させることなく、最小限の被害にとどめるような運
転を行うことができる。
の特性に応じて、室内膨張弁開度を、適応的にかつ独立
分散的に演算,操作することによって、異常事態が発生
したときにも、多室空気調和機の全室内機の制御特性を
劣化させることなく、最小限の被害にとどめるような運
転を行うことができる。
【0063】以上の例では、室内膨張弁開度のみについ
て扱ったが、室内ファンについても、以上の考え方に準
じることによって、同じ効果を得ることができる。また
利用部として空気調和だけでなく、冷凍,水温管理な
ど、様々な熱機械でも使用できる。
て扱ったが、室内ファンについても、以上の考え方に準
じることによって、同じ効果を得ることができる。また
利用部として空気調和だけでなく、冷凍,水温管理な
ど、様々な熱機械でも使用できる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、多室空気調和機で、運
転室内機に何らかの異常事態が発生した際にも、正常室
内機の運転を継続し、被害を最小限にとどめる効果を発
揮することができる。
転室内機に何らかの異常事態が発生した際にも、正常室
内機の運転を継続し、被害を最小限にとどめる効果を発
揮することができる。
【図1】本発明の制御装置におけるブロック図。
【図2】多室空気調和機とその利用家屋の系統図。
【図3】本発明の制御装置の実施例における検知器,演
算器,操作器の一連の動作を表すアルゴリズムを表すフ
ローチャート。
算器,操作器の一連の動作を表すアルゴリズムを表すフ
ローチャート。
18…温度検知器、19,20…圧力検知器、22…イ
ンバータ圧縮機操作器、23…送風能力操作器、25…
室外膨張弁開度操作器、261,26N,271,27N
…空気温度検知器、281,28N…送風能力操作器、
291,29N…電力検知器、301,30N…膨張
弁、311,31N…設定器、32…制御演算装置、4
0…室外ファン回転数演算器、41…圧縮機駆動周波数
演算器、42…室外膨張弁開度演算器、43…室内膨張
弁開度演算器、44…室内ファン回転数演算器、45…
適応調節器、46…多室空気調和機能力演算器。
ンバータ圧縮機操作器、23…送風能力操作器、25…
室外膨張弁開度操作器、261,26N,271,27N
…空気温度検知器、281,28N…送風能力操作器、
291,29N…電力検知器、301,30N…膨張
弁、311,31N…設定器、32…制御演算装置、4
0…室外ファン回転数演算器、41…圧縮機駆動周波数
演算器、42…室外膨張弁開度演算器、43…室内膨張
弁開度演算器、44…室内ファン回転数演算器、45…
適応調節器、46…多室空気調和機能力演算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 進 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内 (72)発明者 小国 研作 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内
Claims (1)
- 【請求項1】室外機と、室内機を一台または複数台設
け、前記室外機と前記室内機とを配管接続して閉回路と
なし、前記閉回路の中に冷媒を封入し、前記室外機で
は、周波数可変の圧縮機と室外熱交換器、及び室外膨張
弁を配管するとともに前記室外熱交換器に送風する室外
ファンを備え、前記室内機では、室内空気と熱交換を行
う室内熱交換器と前記室内熱交換器の冷媒の流量を調節
する室内膨張弁を順次配管するとともに前記室内熱交換
器に送風する室内ファンを備えて形成される多室空気調
和機において、室外空気温度,圧縮機冷媒吐出過熱度,
圧縮機冷媒吸入圧力,圧縮機冷媒吐出圧力,圧縮機消費
電力,利用家屋室内空気温度及び室内機吹出空気温度を
含む各制御量を検知する検知手段と、圧縮機駆動周波
数,室外ファン回転数,室外膨張弁開度,室内ファン回
転数及び室内膨張弁開度を含む各操作量を操作する操作
手段と、室内設定温度を含む設定値を設定する設定手段
とを備え、ある検知手段あるいは操作手段が正常に作動
しなくなっても、その他の検知手段あるいは操作手段が
その機能を補い、多室空気調和機全体が正常に作動する
制御装置を備えたことを特徴とする多室空気調和機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8082356A JPH09273797A (ja) | 1996-04-04 | 1996-04-04 | 多室空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8082356A JPH09273797A (ja) | 1996-04-04 | 1996-04-04 | 多室空気調和機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09273797A true JPH09273797A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=13772309
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8082356A Pending JPH09273797A (ja) | 1996-04-04 | 1996-04-04 | 多室空気調和機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09273797A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010529410A (ja) * | 2007-06-12 | 2010-08-26 | ダンフォス・アクチ−セルスカブ | 蒸気圧縮システムを制御する方法 |
| WO2014106443A1 (zh) * | 2013-01-07 | 2014-07-10 | 四川长虹电器股份有限公司 | 一种空调控制系统 |
| CN104422072A (zh) * | 2013-09-05 | 2015-03-18 | 珠海格力电器股份有限公司 | 多联机空调的控制方法及多联机空调的控制系统 |
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