JPH09278706A - ゴンドイン酸の製造法 - Google Patents

ゴンドイン酸の製造法

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JPH09278706A
JPH09278706A JP9075296A JP9075296A JPH09278706A JP H09278706 A JPH09278706 A JP H09278706A JP 9075296 A JP9075296 A JP 9075296A JP 9075296 A JP9075296 A JP 9075296A JP H09278706 A JPH09278706 A JP H09278706A
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fatty acid
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Tomohiro Takamoto
智裕 高本
Yosuke Kidera
洋介 木寺
Masao Suzuki
正夫 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴンドイン酸を含有する脂肪酸混合物を原料
として、これより高度に精製された高純度のゴンドイン
酸を簡便な工程で製造する。 【解決手段】 (イ)ゴンドイン酸を含有する脂肪酸混
合物と尿素を有機溶剤に溶解したのち冷却し、析出した
結晶を分離除去し、(ロ)得られた有機溶剤溶液に水を
加えて生じた油層を分離回収するか、あるいは(ニ)得
られた有機溶剤溶液に尿素を加えて溶解したのち冷却
し、析出した結晶を分取して、これに水を加えて生じた
油層を分離回収し、(ハ)このように分離回収した油層
を極性溶剤に溶解して部分中和したのち冷却し、析出し
た脂肪酸の酸性塩の結晶を分取して、酸分解することに
より、高純度のゴンドイン酸を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴンドイン酸を含
有する脂肪酸混合物から高純度のゴンドイン酸を製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴンドイン酸は、シス−11−エイコセ
ン酸として知られ、物理的、化学的、生理的性質などの
多くのすぐれた特性を持つていることが近年明らかにな
つてきており、医薬品、化粧品などの分野への応用が期
待されている。
【0003】ゴンドイン酸は、ワツクスエステルとして
知られるホホバ油中に35重量%程度含まれており、こ
のホホバ油を加水分解すると、ゴンドイン酸を含有する
脂肪酸混合物と高級アルコ―ルが生成するため、この両
者を分離することにより、ゴンドイン酸を含有する脂肪
酸混合物を得ることができる。
【0004】この方法には、加水分解により高級アルコ
―ルと脂肪酸アルカリ金属塩(特開昭50−15184
8号公報、特開平2−56442号公報)、脂肪酸アル
カリ土類金属塩(特開昭51−60207号公報、特開
平4−266998号公報)または脂肪酸低級アルコ―
ルエステル(特開平6−212187号公報)の混合物
とし、液液または固液抽出にて分離する方法などが知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
いずれの方法も、脂肪酸混合物と高級アルコ―ルとの分
離は可能であるが、脂肪酸種による分離は不可能なた
め、脂肪酸混合物中のゴンドイン酸の純度は70重量%
程度に留まり、高純度のゴンドイン酸を得るためには、
さらに多くの工程を経なくてはならない。
【0006】本発明は、この点に着目し、ゴンドイン酸
を含有する脂肪酸混合物を原料として、これより高度に
精製された高純度のゴンドイン酸を簡便な工程で製造す
る方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に対して、鋭意検討した結果、原料脂肪酸混合物に対
して尿素を反応させるなどの特定の処理を施したとき
に、高純度のゴンドイン酸を容易に製造できることを知
り、本発明を完成するに至つた。
【0008】すなわち、本発明は、(イ)ゴンドイン酸
を含有する脂肪酸混合物と尿素を有機溶剤に溶解したの
ち冷却し、析出した結晶を分離除去し、(ロ)得られた
有機溶剤溶液に水を加えて生じた油層を分離回収し、
(ハ)この油層を極性溶剤に溶解して部分中和したのち
冷却し、析出した脂肪酸の酸性塩の結晶を分取して、酸
分解することを特徴とするゴンドイン酸の製造法(請求
項1)と、この方法において、上記(ロ)の工程に代え
て、(ニ)得られた有機溶剤溶液に尿素を加えて溶解し
たのち冷却し、析出した結晶を分取して、これに水を加
えて生じた油層を分離回収し、これを上記(ハ)の工程
に導くようにしたことを特徴とするゴンドイン酸の製造
法(請求項2)に係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるゴンドイン酸を含
有する脂肪酸混合物としては、通常、ホホバ油などを高
圧加水分解、ケン化分解、酵素分解などの方法により加
水分解したのち、高級アルコ―ル分を分離除去してなる
ものが用いられるが、このものは、再ケン化、水洗、蒸
留、吸着などの任意の精製処理を施したものであつても
よく、その中に高級アルコ―ル分が多少含まれたもので
あつてもよい。
【0010】本発明においては、まず、(イ)工程とし
て、上記のゴンドイン酸を含有する脂肪酸混合物を、尿
素とともに有機溶剤に溶解したのち冷却し、析出した結
晶を分離除去する。冷却温度は30℃以下、好ましくは
20〜0℃である。結晶は、飽和脂肪酸やゴンドイン酸
より高炭素数のモノエン不飽和脂肪酸と尿素との付加体
である。この結晶をろ別、遠心分離などの通常の手段で
分離除去する。通常、この(イ)工程は1回の操作で十
分であるが、上記結晶の除去効率を高めるために、2回
以上繰り返してもよい。
【0011】有機溶剤としては、メタノ―ル、エタノ―
ル、n−プロパノ─ル、イソプロパノ─ルなどの低級ア
ルコ―ルや、アセトン、アセトニトリル、これらを混合
した溶剤が用いられる。有機溶剤の使用量は、目標とす
る純度と、収率、結晶化回数の設定などにより、一概に
は決められないが、脂肪酸混合物の0.5〜10重量倍
が好ましい。0.5重量倍より少ないと、飽和脂肪酸や
ゴンドイン酸より高炭素数のモノエン不飽和脂肪酸の除
去効率が低下し、10重量倍より多くなると、脂肪酸の
濃度が低くなり、製造効率が低下する。
【0012】尿素の使用量は、脂肪酸組成、目標とする
純度、収率、結晶化温度、溶剤量などにより適宜設定で
きる。通常は、脂肪酸混合物中の飽和脂肪酸とゴンドイ
ン酸より高炭素数のモノエン不飽和脂肪酸との合計量の
3〜30重量倍が好ましい。3重量倍より少ないと飽和
脂肪酸や上記モノエン不飽和脂肪酸の除去が不十分とな
り、30重量倍より多いとゴンドイン酸の収率が低下す
る。
【0013】つぎに、(ロ)工程として、上記の(イ)
工程で得られた有機溶剤溶液に水を加えて生じた油層を
分離回収する。油層はゴンドイン酸を含有する脂肪酸混
合物であり、これを静置分層や遠心分離によつて回収す
る。水の使用量は、有機溶剤溶液の3重量倍以上とする
のが好ましい。この際、少量のシユウ酸、クエン酸など
の多塩基酸を添加すると、水洗時の乳化を防止できる。
【0014】また、(ロ)工程に代えて、(ニ)工程と
して、上記の(イ)工程で得られた有機溶剤溶液に再度
尿素を加えて加温溶解したのち冷却し、析出した結晶を
分取して、これに水を加えて生じた油層を分離回収して
もよい。ここでの結晶は、ゴンドイン酸と尿素との付加
体であり、これをろ別や遠心分離などの通常の手段で分
取する。この結晶に水を加えて分解すると、ゴンドイン
酸が油層として分離するので、これを静置分層や遠心分
離により回収する。この(ニ)工程によると、ゴンドイ
ン酸の純度をより一層高めることができる。
【0015】(ニ)工程での尿素の使用量は、(イ)工
程で得られた有機溶剤溶液中の脂肪酸組成、目標とする
純度、収率、結晶化温度、溶剤量などに応じて適宜設定
できる。通常は、ゴンドイン酸の量の3〜20重量倍と
するのが好ましい。3重量倍より少ないと、ゴンドイン
酸の収率が低下し、20重量倍より多くなると、ゴンド
イン酸以外の脂肪酸が尿素付加体として結晶化し、また
尿素単体の結晶が生成してくるため、結晶状態が悪くな
る。また、水の使用量は、尿素付加体の結晶を加水分解
できる量以上であればよく、この際、少量のシユウ酸、
クエン酸などの多塩基酸を添加すると、水洗時の乳化を
防止できる。
【0016】本発明においては、ついで、(ハ)工程と
して、上記の(ロ)または(ニ)の工程で分離回収した
油層を極性溶剤に溶解し、部分中和したのち冷却し、析
出した脂肪酸の酸性塩の結晶を分取して、酸分解する。
部分中和による脂肪酸の酸性塩の形成は、冷却し析出す
る結晶のゴンドイン酸濃度を高め、その酸分解により高
度に精製された高純度のゴンドイン酸の製造を可能とす
る。
【0017】部分中和に用いるアルカリ性物質としては
リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニアなどの水
酸化物や炭酸塩などがある。中和率は、ゴンドイン酸を
含有する脂肪酸混合物の酸当量に対して、30〜60
%、好ましくは40〜50%である。30%未満では、
ゴンドイン酸の収率が低下し、60%を超えると、他の
脂肪酸の分離効率が悪くなり、また結晶化した脂肪酸の
酸性塩の結晶状態が悪くなつてろ過が困難となり、ゴン
ドイン酸の純度が低下する。
【0018】また、極性溶剤としては、メタノ―ル、エ
タノ―ル、n−プロパノ─ル、イソプロパノ─ルなどの
低級アルコ―ルや、アセトン、アセトニトリル、テトラ
ヒドロフラン、水、これらを混合した溶剤などが用いら
れる。極性溶剤の使用量は、目標とする純度、収率、結
晶化回数の設定などにより、一概に決められないが、原
料脂肪酸の2〜10重量倍が好ましい。2重量倍より少
ないと、分離効果が低下し、10重量倍より多くなる
と、脂肪酸濃度が低くなり製造効率が低下する。この極
性溶剤に油層を溶解し部分中和してなる溶液の冷却温度
は、20℃以下が好ましい。20℃を超えると酸性塩の
析出量が少なくなる。
【0019】脂肪酸の酸性塩の結晶を酸分解するには、
酸が用いられる。酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン
酸、亜リン酸、次亜リン酸、炭酸、ホウ酸などの無機酸
や、酢酸、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、
酒石酸、クエン酸などの有機酸が用いられる。酸の使用
量は、脂肪酸の酸性塩を構成する塩基の当量以上であ
り、好ましくは1.2当量以上である。酸分解したの
ち、脂肪酸中に残存する酸分解に用いた酸を水洗によつ
て除去する。この水洗の際に、少量のシユウ酸、クエン
酸などの多塩基酸を添加すると、水洗時の乳化を防止す
ることができ、また脂肪酸の酸性塩の酸分解も完全に行
われる。
【0020】(ハ)工程は、これを繰り返すことにより
ゴンドイン酸以外の脂肪酸や微量の不純物をさらに除く
ことができる。この工程後、脱水、蒸留、分子蒸留、吸
着などの方法で精製して、最終製品としてのゴンドイン
酸が得られる。
【0021】このようにして得られるゴンドイン酸は、
高純度で無色・無臭である、劣化の原因となる酸化
生成物などの微量不純物を含まない、熱、酸素および
薬剤に対する安定性にすぐれている、生体に対して安
全性が高い、シヤ─プな結晶多形現象などゴンドイン
酸固有の物性を示すなどの特徴があり、医薬品、化粧
品、バイオケミカルズなどの幅広い分野に利用できる。
【0022】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。なお、以下の実施例で用いた「原料脂
肪酸混合物A〜C」(ゴンドイン酸を含有する脂肪酸混
合物)は、下記の調製例1〜3で得たものである。
【0023】<調製例1>精製ホホバ油(ケン化価9
2.2)3,000gに、水酸化ナトリウム387g
(1.5当量)、水2,400gを加え、オ─トクレ─
ブ中、加圧下160℃で6時間ケン化反応した。反応
後、ケン化物に、酢酸エチル10.5Kg、塩化カルシウ
ム2水塩714g(1.5当量)を水3,000gに溶
解した水溶液を加えて、50℃で30分間撹拌し、複分
解反応により、ナトリウム石鹸をカルシウム石鹸(金属
石鹸)に変換した。この反応生成物を20℃で一昼夜静
置し、有機溶媒層、中間層および水層に分離した。
【0024】この3層をデカンテ─シヨンおよびろ過に
より分離した。中間層の金属石鹸に塩酸水溶液を加えて
pH3.2としたのち、水層を分離し、油層を水洗して
塩酸を除去し、脱水して、脂肪酸混合物1,462gを
得た。これを0.01mmHgで分子蒸留して、ゴンドイ
ン酸を含有する脂肪酸混合物(ゴンドイン酸の純度7
2.2重量%)1,316gを得た。これを原料脂肪酸
混合物Aとした。
【0025】<調製例2>調製例1と同様の操作(精製
ホホバ油のケン化反応の操作から中間層より生成した油
層の水洗,脱水までの処理操作)にて得た脂肪酸混合物
1,476gを、窒素ガス吹き込み下、1mmHg、25
0℃以下で蒸留して、ゴンドイン酸を含有する脂肪酸混
合物(ゴンドイン酸の純度82.3重量%)1,033
gを得た。これを原料脂肪酸混合物Bとした。
【0026】<調製例3>精製ホホバ油15Kgを圧力容
器内で250℃に加熱し、60Kg/cm2 の水蒸気を吹き
込み、3時間反応を行い、ホホバ油の加水分解物(酸価
89.4)15.4Kgを得た。これをメタノ―ル42.
8Kgに溶解して、50℃まで加温し、無水水酸化ナトリ
ウム492g(脂肪酸当量に対し0.5倍)を水2.2
5Kgに溶解したもの(水酸化ナトリウム濃度18重量
%)を加え、加温溶解して均一溶液とし、撹拌しながら
5℃まで冷却したのち、ろ別して、ゴンドイン酸を含有
する脂肪酸混合物の結晶3,940gを回収した。
【0027】これに5重量%リン酸水溶液11.8Kgを
加え、加温して酸分解した。得られた油層を0.1重量
%クエン酸水溶液で十分洗浄したのち、脱水して、ゴン
ドイン酸を含有する粗脂肪酸混合物(酸価149.7、
ケン化価156.0)2,830gを得た。これを窒素
ガス吹き込み下、1mmHg、250℃以下で蒸留して、
ゴンドイン酸を含有する脂肪酸混合物(ゴンドイン酸の
純度92.9重量%)1,340gを得た。これを原料
脂肪酸混合物Cとした。
【0028】実施例1 原料脂肪酸混合物A(ゴンドイン酸の純度72.2重量
%)1,316gと尿素1,632gを、メタノ―ル
9,212gに溶解し、15℃まで冷却したのち、析出
した尿素付加体の結晶を吸引ろ過にて分離除去した。ろ
液に1重量%クエン酸水溶液32.4Kgを加え、50℃
に加温して撹拌したのち、静置分層して、ゴンドイン酸
を含有する脂肪酸混合物(酸価180.6)921gを
得た。
【0029】つぎに、この脂肪酸混合物と、水酸化ナト
リウム59.3g(脂肪酸混合物の50%当量)を水6
4.2gに溶解したもの(水酸化ナトリウム濃度48重
量%)を、メタノ―ル4,605gと混合して、加温溶
解し、撹拌しながら5℃まで冷却したのち、ろ別して、
脂肪酸混合物の酸性塩の結晶633gを得た。これに5
重量%塩酸水溶液4,431gを加え、混合加温して酸
分解し、得られた油層を0.1重量%クエン酸水溶液で
十分洗浄したのち、脱水して、純度99.0重量%のゴ
ンドイン酸452gを得た。
【0030】実施例2 原料脂肪酸混合物B(ゴンドイン酸の純度82.3重量
%)1,033gと尿素878gを、メタノ―ル7,2
31gに溶解し、15℃まで冷却したのち、析出した尿
素付加体の結晶を吸引ろ過にて分離除去した。ろ液に1
重量%クエン酸水溶液25.9Kgを加え、50℃に加温
して撹拌したのち、静置分層して、ゴンドイン酸を含有
する脂肪酸混合物(酸価180.5)826gを得た。
【0031】この脂肪酸混合物と、水酸化ナトリウム5
3.1g(脂肪酸混合物の50%当量)を水57.5g
に溶解したもの(水酸化ナトリウム濃度48重量%)
を、メタノ―ル4,130gと混合して、加温溶解し、
撹拌しながら5℃まで冷却したのち、ろ別して、脂肪酸
混合物の酸性塩の結晶563gを得た。これに5重量%
塩酸水溶液3,941gを加え、混合加温して酸分解
し、得られた油層を0.1重量%クエン酸水溶液で十分
洗浄したのち、脱水して、純度99.3重量%のゴンド
イン酸402gを得た。
【0032】実施例3 原料脂肪酸混合物C(ゴンドイン酸の純度92.9重量
%)1,340gと尿素1,059gを、メタノ―ル
9.38Kgに溶解し、15℃まで冷却したのち、析出し
た尿素付加体の結晶を吸引ろ過にて分離除去した。ろ液
に1重量%クエン酸水溶液35.3Kgを加え、50℃に
加温して撹拌したのち、静置分層し、ゴンドイン酸を含
有する脂肪酸混合物(酸価180.4)1,203gを
得た。
【0033】この脂肪酸混合物と、水酸化ナトリウム7
7.4g(脂肪酸混合物の酸価の50%当量)を水8
3.8gに溶解したもの(水酸化ナトリウム濃度48重
量%)を、メタノ―ル6,015gと混合して、加温溶
解し、撹拌しながら5℃まで冷却したのち、ろ過して、
脂肪酸混合物の酸性塩の結晶962gを得た。これに5
重量%塩酸水溶液6,734gを加え、混合加温して酸
分解し、得られた油層を0.1重量%クエン酸水溶液で
十分洗浄したのち、脱水して、純度99.5重量%のゴ
ンドイン酸818gを得た。これを窒素ガス吹き込み
下、1mmHg、250℃以下で蒸留して、純度99.6
重量%のゴンドイン酸736gを得た。
【0034】実施例4 原料脂肪酸混合物C(ゴンドイン酸の純度92.9重量
%)1,355gと尿素1,070gを、メタノ―ル
9,485gに溶解し、15℃まで冷却したのち、析出
した尿素付加体の結晶を吸引ろ過にて分離除去した。ろ
液に尿素2,846gを溶解し、15℃まで冷却したの
ち、析出した尿素付加体の結晶3,984gを回収し
た。これに1重量%クエン酸水溶液11.952Kgを加
え、50℃で混合して撹拌したのち、静置分層し、ゴン
ドイン酸を含有する脂肪酸混合物(酸価180.6)9
24gを得た。
【0035】この脂肪酸混合物と、水酸化ナトリウム5
9.5g(脂肪酸混合物の50%当量)を水64.5g
に溶解したもの(水酸化ナトリウム濃度48重量%)
を、メタノ―ル4.62Kgと混合して、加温溶解し、撹
拌しながら5℃まで冷却したのち、ろ別して、脂肪酸混
合物の酸性塩の結晶739gを得た。これに5重量%塩
酸水溶液5,174gを加え、混合加温して酸分解し、
得られた油層を0.1重量%クエン酸水溶液で十分洗浄
したのち、脱水して、純度99.7重量%のゴンドイン
酸628gを得た。これを窒素ガス吹き込み下、1mmH
g、250℃以下で蒸留して、純度99.8重量%のゴ
ンドイン酸565gを得た。
【0036】実施例5 原料脂肪酸混合物Cを用い、実施例4と同様の操作(尿
素付加体の分離除去操作から脂肪酸混合物の酸性塩の酸
分解と生成油相の洗浄脱水までの処理操作)にて得た純
度99.7重量%のゴンドイン酸(酸価180.7)5
71gと、水酸化ナトリウム36.8g(脂肪酸混合物
の50%当量)を水39.9gに溶解したもの(水酸化
ナトリウム濃度48重量%)を、メタノ―ル3,997
gに加えて加温溶解し、撹拌しながら5℃まで冷却した
のち、ろ別して、脂肪酸混合物の酸性塩の結晶457g
を得た。これに5重量%塩酸水溶液5,174gを加
え、混合加温して酸分解し、得られた油層を0.1重量
%クエン酸水溶液で十分洗浄したのち、脱水して、純度
99.9重量%のゴンドイン酸388gを得た。
【0037】比較例1 原料脂肪酸混合物Cの調製法において、ゴンドイン酸を
含有する脂肪酸混合物の酸性塩の結晶を回収したのち、
この結晶515gを再びメタノ―ル2,060gに加温
溶解し、撹拌しながら5℃まで冷却し、ろ別して、結晶
245gを得た。この結晶に5重量%塩酸900gを加
え、混合加温して酸分解した。得られた油層を0.1重
量%クエン酸水溶液で十分洗浄したのち、脱水して、ゴ
ンドイン酸を含有する粗脂肪酸混合物(酸価165.
1、ケン化価168.3)147gを得た。これを窒素
ガス吹き込み下、1mmHg、250℃以下で蒸留して、
純度94.2重量%のゴンドイン酸88gを得た。
【0038】上記の実施例1〜5から明らかなように、
本発明の方法によれば純度99重量%以上のゴンドイン
酸が得られるが、比較例1のように尿素との反応処理を
行わず、酸性塩の結晶化を繰り返すのみでは、ゴンドイ
ン酸の純度向上の効果は小さく、収率も原料脂肪酸に対
し65重量%程度にまで低下した。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法により、ゴ
ンドイン酸を含有する脂肪酸混合物から、従来技術では
調製困難であつた99重量%以上の非常に高純度のゴン
ドイン酸を簡単な工程で製造でき、この高純度のゴンド
イン酸は医薬品、化粧品、バイオケミカルズなどの幅広
い分野に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C11B 7/00 C11B 7/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)ゴンドイン酸を含有する脂肪酸混
    合物と尿素を有機溶剤に溶解したのち冷却し、析出した
    結晶を分離除去し、(ロ)得られた有機溶剤溶液に水を
    加えて生じた油層を分離回収し、(ハ)この油層を極性
    溶剤に溶解して部分中和したのち冷却し、析出した脂肪
    酸の酸性塩の結晶を分取して、酸分解することを特徴と
    するゴンドイン酸の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において、(ロ)の工程
    に代えて、(ニ)得られた有機溶剤溶液に尿素を加えて
    溶解したのち冷却し、析出した結晶を分取して、これに
    水を加えて生じた油層を分離回収し、これを(ハ)の工
    程に導くようにしたことを特徴とするゴンドイン酸の製
    造法。
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Cited By (3)

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