JPH09278832A - 含水性眼用レンズ材料 - Google Patents

含水性眼用レンズ材料

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JPH09278832A JP11845996A JP11845996A JPH09278832A JP H09278832 A JPH09278832 A JP H09278832A JP 11845996 A JP11845996 A JP 11845996A JP 11845996 A JP11845996 A JP 11845996A JP H09278832 A JPH09278832 A JP H09278832A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F226/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen
    • C08F226/06Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen by a heterocyclic ring containing nitrogen

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高含水率、高酸素透過性で、透明性、耐汚染
性に優れ、しかも強度や柔軟性に優れる含水性眼用レン
ズ材料及び眼用レンズを提供すること。 【解決手段】 (A)N−ビニルラクタムを30〜60重
量%;(B)N,N−ジメチルアクリルアミドを10〜4
0重量%;(C)一般式(I);CH=C(R1)−COO
−(CH2)m−(CF2)n−CF2H(式中、R1は水素原
子又はメチル基、mは1〜4、nは1〜10)で表され
るフルオロアルキル(メタ)アクリレートを20〜50
重量%;及び(D)架橋性モノマーを0.01〜10重量
%の割合で含有するモノマー混合物の重合により得られ
る共重合体からなる本発明の含水性眼用レンズ材料によ
り上記の目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含水性眼用レンズ
材料およびそれから形成される眼用レンズ、並びに前記
の含水性眼用レンズ材料として有効に用い得る共重合体
に関する。より詳細には、本発明は、N−ビニルラクタ
ム、N,N−ジメチルアクリルアミド、特定のフルオロ
アルキル(メタ)アクリレートおよび架橋性モノマーを
特定の割合で含有するモノマー混合物の重合により得ら
れる共重合体からなる含水性眼用レンズ材料、それから
なる眼用レンズおよびそれらに有効に用い得る共重合体
に関するものである。本発明の共重合体および含水性眼
用レンズ材料は、含水性眼用レンズに必要とされている
高含水率、高酸素透過性を有し、透明性および耐汚染性
に優れ、しかも機械的強度および/または柔軟性をも兼
ね備えており、それらの特性を活かして、コンタクトレ
ンズ、眼内レンズ、人工硝子体などの眼用レンズ用の材
料として有効に使用することができ、特にソフトコンタ
クトレンズとして適している。
【0002】
【従来の技術】従来、ソフトコンタクトレンズ用の材料
としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成
分とする共重合体ヒドロゲルが汎用されてきた。その理
由は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート系共重合体
が機械による切削研磨加工性に優れていて、レンズへの
加工が容易であり、しかもそれを水和膨潤させて得られ
るヒドロゲルが適度な強度および柔軟性を有しているこ
とによる。しかしながら、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート系共重合体ヒドロゲルの含水率は一般に40重
量%よりも低く、そのためそのヒドロゲルから形成した
ソフトコンタクトレンズは酸素透過性に劣っている。そ
の結果、2−ヒドロキシエチルメタクリレート系共重合
体ヒドロゲルよりなるソフトコンタクトレンズを装着し
た際には、角膜への酸素供給量が生理的な要求量を満た
さず、長期に亙って装着すると角膜組織が酸素不足とな
って障害を起こす危険がある。
【0003】そこで、酸素透過性の低い2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート系共重合体ヒドロゲルの代わり
に、酸素透過性の高い眼用レンズ材料などを得ることを
目的として、従来から開発が行われており、そのような
従来技術としては、 (1) 互いに共重合しにくい2つのビニルモノマー群
および架橋剤の混合系をつくり、まず一方のビニルモノ
マー群を架橋重合させて系全体をゲル化させ次いで他方
のビニルモノマー群を架橋重合させて二重架橋構造を有
する高分子材料を製造する方法(特開昭50−3487
号公報); (2) ジメチルアクリルアミド30〜50重量%とフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレート30〜50重量%
を主成分とする組成物を共重合体を成形した水性ソフト
コンタクトレンズ(特開昭63−293520号公
報); (3) N,N−ジメチルアクリルアミド15〜85重
量%、特定のフルオロアルキル(メタ)アクリレート1
5〜85重量%、他の共重合性ビニルモノマー0〜50
重量%および架橋剤0〜20重量%を重合してなる共重
合体並びにそれからなるコンタクトレンズ(特開平2−
70713号公報);などを挙げることができる。
【0004】そして、上記(1)の従来技術には、N−
ビニルラクタムやアクリルアミドなどのような、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートよりも親水性の高いモノ
マーを場合によりアルキル(メタ)アクリレートやその
他の疎水性モノマーと共重合させてコンタクトレンズな
どに用い得る高分子材料を製造することが示されてい
る。しかし、この(1)の従来技術で得られる高分子材
料は、ソフトコンタクトレンズなどの眼用レンズ材料に
おいて必須の要件とされている耐汚染性を有しておら
ず、コンタクトレンズにして装用した際には汚染物質の
付着が大きく、その汚染物質により角膜障害を引き起こ
し易く、また視力の矯正などの点で劣っている。
【0005】また、上記(2)および(3)の従来技術
で得られるコンタクトレンズは、強度が極めて低くて破
損し易く、実用的でない。そのため、高含水性で、酸素
透過性、透明性、耐汚染性などの特性に優れ、しかも強
度が大きく、また柔軟性に優れる含水性眼用レンズ材料
が求められている。
【0006】
【発明の内容】上記のような状況下に、本発明者らは含
水性眼用レンズ材料について色々検討を行ってきた。そ
の結果、N−ビニルラクタムと、特定のフルオロアルキ
ル(メタ)アクリレート、すなわちエステル基を構成す
るフルオロアルキル基の末端部分の構造が式:−CF2
Hで表されるジフルオロメチル基であるフルオロアルキ
ル(メタ)アクリレートとの共重合体が、高い含水率を
有し、酸素透過性、透明性、耐汚染性、強度などの点で
も優れていて、ソフトコンタクトレンズなどの眼用レン
ズ用の材料として好適であることを見出して先に出願し
た(特開平7−53639号公報)。
【0007】そして本発明者は、前記した特開平7−5
3639号公報に記載した発明をベースにして、含水性
眼用レンズ材料としてより適したものを得ることを目的
として更に検討を重ねてきた。そして、N−ビニルラク
タムおよび上記した特定のフルオロアルキル(メタ)ア
クリレートの2者の共重合体からなる含水性眼用レンズ
材料に代えて、N−ビニルラクタムおよび該特定のフル
オロアルキル(メタ)アクリレートと共に、更にN,N
−ジメチルアクリルアミドおよび架橋性モノマーを用
い、これら4種のモノマーを特定の割合で含有するモノ
マー混合物を用いて共重合体を製造した。その結果、そ
れにより得られる共重合体ヒドロゲルが、本発明者らに
よる上記した特開平7−53639号公報の発明におけ
る含水性眼用レンズ材料と同様に高い含水率および酸素
透過性を有し且つ透明性および耐汚染性にも優れている
こと、しかもそれらの特性と共に高強度および高柔軟性
という特性の一方または両方の特性をも兼ね備えてい
て、含水性眼用レンズ材料および眼用レンズとして極め
て有効であることを見出して本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、(A)N−ビニルラ
クタムを30〜60重量%; (B)N,N−ジメチルアクリルアミドを10〜40重
量%; (C)下記の一般式(I);
【0009】
【化3】 CH2=C(R1)−COO−(CH2)m−(CF2)n−CF2H (I) (式中、R1は水素原子またはメチル基、mは1〜4の
整数、そしてnは1〜10の整数を表す)で表されるフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレートを20〜50重量
%;および (D)共重合性不飽和基を2個以上有する架橋性モノマ
ーを0.01〜10重量%;の割合で含有するモノマー
混合物の重合により得られる共重合体からなることを特
徴とする含水性眼用レンズ材料である。そして、本発明
は、上記の含水性眼用レンズ材料からなる眼用レンズを
包含する。
【0010】さらに、本発明は、(A)N−ビニルラク
タムを30〜60重量%; (B)N,N−ジメチルアクリルアミドを10〜40重
量%; (C)下記の一般式(I);
【0011】
【化4】 CH2=C(R1)−COO−(CH2)m−(CF2)n−CF2H (I) (式中、R1は水素原子またはメチル基、mは1〜4の
整数、そしてnは1〜10の整数を表す)で表されるフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレートを20〜50重量
%;および (D)共重合性不飽和基を2個以上有する架橋性モノマ
ーを0.01〜10重量%;の割合で含有するモノマー
混合物の重合により得られる共重合体である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の含水性眼用レンズ材料および共重合体
は、上記したように、共重合体の製造に用いるモノマー
混合物の全重量に基づいて、 (A) N−ビニルラクタムを30〜60重量%; (B) N,N−ジメチルアクリルアミドを10〜40
重量%; (C) 上記の一般式(I)で表される特定のフルオロ
アルキル(メタ)アクリレート[以下これを「フルオロ
アルキル(メタ)アクリレート(I)」という]を20〜
50重量%;および (D) 共重合性不飽和基を2個以上有する架橋性モノ
マー[以下これを単に「架橋性モノマー」ということが
ある]を0.1〜10重量%;の割合で含有するモノマ
ー混合物の重合により得られる共重合体からなっている
ことが必要である。そして、上記したモノマー混合物の
重合により得られる本発明の共重合体では、共重合体を
構成する各モノマー単位(各構造単位)の割合は、一般
に、共重合体の製造に用いるモノマー混合物中における
各モノマーの含有割合と同じかまたはほぼ同じになって
いる。
【0013】本発明の共重合体では、N−ビニルラクタ
ム単位は、共重合体を高含水性にし、共重合体ヒドロゲ
ルの酸素透過性を高くし、しかも強度を大きくするのに
寄与する。共重合体の製造に用いるモノマー混合物中の
N−ビニルラクタムの含有量が30重量%未満である
と、得られる共重合体の含水率が低下し、該共重合体よ
りなる含水性眼用レンズ材料の酸素透過性が低下する。
一方、モノマー混合物中のN−ビニルラクタムの含有量
が60重量%を超えると、得られる共重合体の強度が低
下して耐久性が失われる。共重合体の含水率、共重合体
よりなる含水性眼用レンズ材料や眼用レンズの酸素透過
性および強度などの点から、モノマー混合物中のN−ビ
ニルラクタムの含有量が35〜55重量%であるのが好
ましい。
【0014】本発明では、N−ビニルラクタムとして、
環内に式−CON(CH=CH2)−で表される原子団を
有する環式化合物(すなわち環内の窒素原子がビニル基
で置換されているラクタム)のいずれもが使用でき特に
制限されない。本発明で用い得るN−ビニルラクタムの
例としては、各種のN−ビニル−β−プロピオラクタム
類、N−ビニル−γ−ブチロラクタム類(N−ビニル−
2−ピロリドン類)、N−ビニル−δ−バレロラクタム
類(N−ビニル−2−ピペリドン類)、N−ビニル−ε
−カプロラクタム類(N−ビニル−2−カプロラクタム
類)などを挙げることができる。
【0015】より具体的には、本発明で用い得るN−ビ
ニルラクタムとして、例えば、N−ビニル−2−ピロリ
ドン、N−ビニル−3−メチル−2−ピロリドン、N−
ビニル−4−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5
−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3−エチル−
2−ピロリドン、N−ビニル−4,5−ジメチル−2−
ピロリドン、N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロ
リドン、N−ビニル−3,3,5−トリメチル−2−ピ
ロリドン、N−ビニル−5−メチル−5−エチル−2−
ピロリドン、N−ビニル−3,4,5−トリメチル−3
−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−6−メチル−
2−ピロリドン、N−ビニル−6−エチル−2−ピロリ
ドンなどのN−ビニル−2−ピロリドン類;N−ビニル
−2−ペピリドン、N−ビニル−3−メチル−2−ペピ
リドン、N−ビニル−4−メチル−2−ペピリドン、N
−ビニル−5−メチル−2−ペピリドン、N−ビニル−
6−メチル−2−ペピリドン、N−ビニル−6−エチル
−2−ペピリドン、N−ビニル−3,5−ジメチル−2
−ペピリドン、N−ビニル−4,4−ジメチル−2−ペ
ピリドンなどのN−ビニル−2−ピペリドン類;N−ビ
ニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−
2−カプロラクタム、N−ビニル−4−メチル−2−カ
プロラクタム、N−ビニル−7−メチル−2−カプロラ
クタム、N−ビニル−7−エチル−2−カプロラクタ
ム、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−カプロラクタ
ム、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−カプロラクタ
ム、N−ビニル−4,6−ジメチル−2−カプロラクタ
ム、N−ビニル−3,5,7−トリメチル−2−カプロ
ラクタムなどのN−ビニル−2−カプロラクタム類など
を挙げることができる。本発明では前記したN−ビニル
ラクタムの1種のみを使用してもまたは2種以上を併用
してもよい。そのうちでも、本発明では、N−ビニルラ
クタムとしてN−ビニル−2−ピロリドンおよびN−ビ
ニル−2−ピペリドンの一方または両方が好ましく用い
られる。
【0016】また、本発明では、上記したように共重合
体の製造に用いるモノマー混合物におけるN,N−ジメ
チルアクリルアミドの含有量が10〜40重量%である
ことが必要である。本発明の共重合体において、N,N
−ジメチルアクリルアミド単位は、共重合体を高含水性
にし、該共重合体よりなるヒドロゲル(含水性眼用レン
ズ材料)の酸素透過性を良好なものにするのに寄与す
る。共重合体の製造に用いるモノマー混合物中のN,N
−ジメチルアクリルアミドの含有量が10重量%未満で
あると、得られる共重合体の含水率が低下し、共重合体
よりなる含水性眼用レンズ材料の酸素透過性が低下す
る。一方、共重合体の製造に用いるモノマー混合物中の
N,N−ジメチルアクリルアミドの含有量が40重量%
を超えると、共重合体の強度が低下して耐久性が失われ
る。共重合体の含水率を高くし、共重合体ヒドロゲル
(含水性眼用レンズ材料や眼用レンズ)の酸素透過性お
よび強度などを良好にし得る点から、モノマー混合物中
のN,N−ジメチルアクリルアミドの含有量が15〜3
5重量%であることが好ましい。
【0017】さらに本発明では、共重合体の製造に用い
るモノマー混合物における、N−ビニルラクタムとN,
N−ジメチルアクリルアミドの合計含有量が、モノマー
混合物の全重量に基づいて、50〜80重量%の範囲内
であるのが好ましく、55〜75重量%の範囲内である
のがより好ましい。N−ビニルラクタムとN,N−ジメ
チルアクリルアミドの合計重量が50重量%未満である
と、共重合体の含水率が低下および酸素透過性の低下を
生じ易くなる。一方、モノマー混合物中のN−ビニルラ
クタムとN,N−ジメチルアクリルアミドの合計重量が
80重量%を超えると、共重合体ヒドロゲル(含水性眼
用レンズ材料)の含水率が高くなり過ぎて、強度の低下
したものになり易い。
【0018】そして、本発明の共重合体では、上記の一
般式(I)で表されるフルオロアルキル(メタ)アクリ
レート(I)に由来する単位は、共重合体ヒドロゲルの酸
素透過性および耐汚染性の向上に寄与する。しかも、フ
ルオロアルキル(メタ)アクリレート(I)からなる単位
は、上記の一般式(I)から明らかなように、そのエス
テル部分を構成するフルオロアルキル基の末端部の構造
が式;−CF2Hで表される、水素原子を1個有するジ
フルオロメチル基となっているために、そのようなフル
オロアルキル(メタ)アクリレート(I)単位を有する本
発明の共重合体よりなる含水性眼用レンズ材料は、透明
性が高く、且つ曇りが少なくて、含水性眼用レンズ材料
として極めて適した特性を有している。
【0019】一方、後述する比較例1および比較例2の
結果からも明らかなように、N−ビニルラクタム単位お
よびN,N−ジメチルアクリルアミド単位と共にフルオ
ロアルキル(メタ)アクリレート単位を有する共重合体
であっても、フルオロアルキル(メタ)アクリレート単
位のエステル部分を構成するフルオロアルキル基の末端
部の構造が式:−CF3で表されるトリフルオロメチル
基である共重合体では、該共重合体よりなるヒドロゲル
の透明性が低く且つ曇りも大きく、そのためコンタクト
レンズなどにおいて必須の要件である透明性の点で劣っ
ており、含水性眼用レンズ材料として適さないものとな
る。
【0020】本発明で用いる上記の一般式(I)で表さ
れるフルオロアルキル(メタ)アクリレート(I)にお
いて、上記したように、mは1〜4の整数であることが
必要であり、1〜3の整数であることが好ましく、また
nは1〜10整数であることが必要であり、1〜7の整
数であることが好ましい。フルオロアルキル(メタ)ア
クリレート(I)において、mが5以上であると、フル
オロアルキル(メタ)アクリレート(I)におけるフッ素
原子の含有率が低下し、それを用いて得られる共重合体
からなる含水性眼用レンズ材料に十分な酸素透過性およ
び耐汚染性を確保することができなくなる。また、nが
11以上であると、フルオロアルキル(メタ)アクリレ
ートの撥水性が高くなり過ぎて、N−ビニルラクタムと
の相溶性が低下し、それを用いて得られる共重合体から
なる含水性眼用レンズ材料の透明性が低下する。
【0021】フルオロアルキル(メタ)アクリレート
(I)としては、上記した一般式(I)で表されるフルオ
ロアルキル(メタ)アクリレートの範疇に包含されるも
のであればいずれも使用でき、特に制限されない。フル
オロアルキル(メタ)アクリレート(I)としては、例え
ば、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)
アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオ
ロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレ
ート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカ
フルオロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,
3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ
ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフロ
オクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサ
デカフルオロノニル(メタ)アクリレートなどをあげる
ことができる。本発明では前記したフルオロアルキル
(メタ)アクリレート(I)の1種類のみを用いてもまた
は2種以上を併用してもよい。そのうちでも、フルオロ
アルキル(メタ)アクリレート(I)として、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル
(メタ)アクリレートおよび/または2,2,3,3,
4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アク
リレートが好ましく用いられる。
【0022】本発明では、共重合体の製造に用いるモノ
マー混合物中のフルオロアルキル(メタ)アクリレート
(I)の含有量が、モノマー混合物の全重量に基づいて、
20〜50重量%であることが必要であり、20〜40
重量%であることが好ましい。モノマー混合物の全重量
に基づいて、フルオロアルキル(メタ)アクリレート
(I)の含有量が20重量%未満であると、該モノマー混
合物の重合により得られる共重合体、ひいてはそれより
なるヒドロゲルの強度が低くなり、しかも耐汚染性およ
び酸素透過性などの点でも劣ったものとなる。一方、共
重合体の製造に用いるモノマー混合物中のフルオロアル
キル(メタ)アクリレート(I)の含有量が50重量%を
超えると、該モノマー混合物の重合により得られる共重
合体の含水率が低くなり、しかも柔軟性が欠如して、含
水性眼用レンズ材料として適さないものとなる。
【0023】そして、本発明では、共重合体の製造に用
いるモノマー混合物が、上記したN−ビニルラクタム、
N,N−ジメチルアクリルアミドおよびフルオロアルキ
ル(メタ)アクリレート(I)とともに、更にそれらのモ
ノマーと共重合可能な不飽和基を2個以上有する架橋性
モノマーを含有していることが必要である。この架橋性
モノマーは、共重合体分子を架橋して、共重合体よりな
る含水性眼用レンズ材料およびそれからなる眼用レンズ
に形状安定性および強度を付与する機能を有する。
【0024】共重合体の製造に用いるモノマー混合物中
の架橋性モノマーの含有量は、モノマー混合物の全重量
に基づいて0.01〜10重量%の範囲内であることが
必要であり、0.1〜1.5重量%の範囲内であること
が好ましい。モノマー混合物中の架橋性モノマーの含有
量が0.01重量%未満であると、モノマー混合物の重
合により得られる共重合体からなる含水性眼用レンズ材
料および眼用レンズの形状安定性および強度が低下して
実用に耐え得なくなる。一方、モノマー混合物中の架橋
性モノマーの含有量が10重量%を超えると、モノマー
混合物の重合により得られる共重合体からなる含水性眼
用レンズ材料および眼用レンズの含水率が低下し、しか
も柔軟性の乏しいものとなる。
【0025】架橋性モノマーとしては、N−ビニルラク
タム、N,N−ジメチルアクリルアミドおよびフルオロ
アルキル(メタ)アクリレート(I)と共重合可能な不飽
和基を2個以上有するモノマーであればいずれも使用で
き特に制限されない。架橋性モノマーとしては、例え
ば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,
4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート類;ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール
ジ(メタ)アクリレート類;アリル(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス[p−(γ−メタクリロイルオキシ−
β−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]ブロパン、メチ
レンビス(メタ)アクリアミド、アリル(メタ)アクリ
レート、ビニル(メタ)アクリレート、シアヌ酸トリア
リルなどを挙げることができる。これらの架橋性モノマ
ーは1種類のみを使用してもまたは2種以上を併用して
もよい。
【0026】本発明の共重合体の製造に用いるモノマー
混合物は、上記したモノマーと共に、本発明の目的を阻
害しない範囲内で、必要に応じて他の共重合可能なモノ
マーおよび/またはポリマーを含有していてもよい。そ
のような他のモノマーの例としては、酢酸ビニル、酪酸
ビニル、ラウリンさんビニルなどの脂肪酸ビニル類;イ
タコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルなどのイタコン
酸ジエステル類;(メタ)アクリル酸、イタコン酸等の
不飽和カルボン酸類;N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、
ジアセトンアクリルアミドなどのアクリルアミド類など
を挙げることができる。また、他のポリマーとしては、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリメ
チル(メタ)アクリレート、ポリオルガノシロキサン、
これらのポリマーにビニル基などの重合性基を導入した
ものなどを挙げることができる。これらの他のモノマー
およびポリマーは1種類のみを用いても、または2種以
上を用いてもよい。モノマー混合物中に上記したような
他のモノマーおよび/またはポリマーを含有させる場合
は、モノマー混合物の全重量(ポリマーを含有する場合
は全モノマーとポリマーの合計重量)に基づいて、約1
0重量%以下にするのが、上記した優れた特性を有する
共重合体および含水性眼用レンズ材料を得る上で好まし
い。
【0027】本発明の共重合体は、上記したヒドロゲ
ル、N,N−ジメチルアクリルアミド、フルオロアルキ
ル(メタ)アクリレート(I)および架橋性モノマーを上
記した割合で含有し、必要に応じて他のモノマーおよび
/またはポリマーを好ましくは上記した量以下で含有す
るモノマー混合物を重合させることによって製造するこ
とができる。その場合の重合法としては、不飽和モノマ
ーを重合させるのに通常採用されている方法を採用すれ
ばよく、特に制限されない。典型的には、本発明の共重
合体は、熱活性化重合開始剤および/またはエネルギー
線(光など)活性化重合開始剤を用いて常法により重合
することによって得ることができる。熱活性化重合開始
剤を用いて加熱下にモノマー混合物を重合させる場合
は、温度調節が容易な恒温水槽や熱風循環式加熱装置な
どを使用して加熱下に重合させる方法が好ましく用いら
れ、その場合には一般に30〜120℃の重合温度が好
ましく用いられる。また、エネルギー線照射により重合
を行う場合は、上記したモノマー混合物にエネルギー線
活性化重合開始剤を添加して、エネルギー線(紫外線、
X線、電子ビーム、可視光線など)を照射することによ
り、本発明の共重合体を得ることができる。
【0028】重合に用い得る熱活性化重合開始剤および
エネルギー線活性化重合開始剤の種類などは特に制限さ
れず従来既知のものを使用することができる。熱活性化
重合開始剤の例としては、ベンゾイルパーオキサイド、
イソプロピルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスメチル
イソブチレート、2,2’−アゾビスジメチルバレロニ
トリル、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,
2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルなどを挙げることがで
きる。また、エネルギー線活性化重合開始剤の例として
は、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェノルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、フェノチアジン、ジイソプロピ
ルキサントゲン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ルなどを挙げることができる。熱活性化重合開始剤およ
びエネルギー線活性化重合開始剤は1種類のみを使用し
てもまたは2種以上を併用してもよい。また、熱活性化
重合開始剤とエネルギー線活性化重合開始剤を併用して
もよい。熱活性化重合開始剤およびエネルギー線活性化
重合開始剤は、一般に、モノマー混合物の全重量に基づ
いて0.01〜5重量%の割合で用いるのが好ましい。
【0029】また、着色した含水性眼用レンズ材料を得
る目的で、共重合体の製造にあたってモノマー混合物中
に色素を添加しておいてもよい。
【0030】上記により、含水性眼用レンズ材料に必要
とされる高い含水率を有し、酸素透過性が高く、透明性
および耐汚染性に優れ、しかも強度および/または柔軟
性の点においても優れる、本発明の共重合体が得られ
る。
【0031】本発明の共重合体は、眼用レンズ用の素
材、すなわち含水性眼用レンズ材料として切削加工や研
磨加工などを施さずにそのまま流通、販売しても、眼用
レンズに形成して流通、販売してもよい。本発明の含水
性眼用レンズ材料(共重合体)から眼用レンズを製造す
るに当たっては、プラスチック製の眼用レンズを製造す
るのに従来から採用されている方法のいずれもが使用で
き特に制限されず、例えば、 (1) 本発明の共重合体よりなる所定形状の成形品
(例えばシート状物、板状物、ブロック状成形品など)
を製造し、それを切削、研磨するレースカット法; (2) 重合する前の上記したモノマー混合物を眼用レ
ンズに相当する形状および寸法の型キャビティーに入れ
て型内で重合させるモールド法; (3) スピンキャスト法;などの方法を用いて行うこ
とができる。
【0032】そして、上記により得られる眼用レンズを
生理食塩水、蒸留水などの水性液に浸漬して水和膨潤さ
せると、ソフトコンタクトレンズなどの水和膨潤した含
水性眼用コンタクトレンズ、水和膨潤した眼内レンズ、
人工硝子体などを製造することができる。
【0033】
【実施例】以下に本発明について実施例などにより具体
的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されな
い。以下の例においては、眼用レンズ材料の含水率、眼
用レンズ材料の引張強度およびヤング率、眼用レンズ
(ソフトコンタクトレンズ)の酸素透過性、透明性(光
線透過率および曇度)および耐汚染性は、次のようにし
て測定または評価した。
【0034】眼用レンズ材料の含水率:下記の実施例お
よび比較例において得られた共重合体(眼用レンズ材
料)を直径15mmおよび厚さ0.2mmになるように
切断して円形フイルム状の試験片を製作した。この試験
片を25℃の生理食塩水中に一晩以上浸漬して飽和状態
になるまで水和膨潤させた後、生理食塩水より取り出し
て表面に付着している余分の水を吸水紙を用いてすばや
く吸い取って、試験片の重量(Wa)を測定した。次い
で、水和膨潤させた試験片をその重量が一定になるまで
100℃の温度で脱水乾燥して、そのときの重量(W
b)を測定し、下記の式により、含水率を算出した。
【0035】
【数1】 含水率(重量%)={(Wa−Wb)/Wa}×100
【0036】眼用レンズ材料の引張強度およびヤング
:下記の実施例および比較例において得られた共重合
体(眼用レンズ材料)を長さ10mm、厚さ0.3mmお
よび幅2mmの短冊状の平板に切断して試験片を作製し
た。この試験片の両端を試験機(島津製作所製「オート
グラフ IM−100型」)のつかみ具に固定し、25
℃の蒸留水中で、50mm/分の引張速度で試験片が破
断するまで引っ張って、破断時の応力を読み取って、引
張強度とした。 また、ヤング率(引張弾性率)は、前記の引張強度の試
験より得られた引張応力−歪み曲線の変形開始点の接線
の傾斜より算出した。
【0037】眼用レンズ(ソフトコンタクトレンズ)の
酸素透過係数: (1) 下記の実施例および比較例において得られた共
重合体(眼用レンズ材料)を直径15mm、厚さ10m
mになるように切断し、これを常法により切削研磨加工
した後、ベースカーブ8.7mm、パワー0ジオメトリ
ー、直径13.5mm、並びに厚みがそれぞれ0.05
mm、0.10mm、0.15mmおよび0.20mm
の4枚のソフトコンタクトレンズを製作した。 (2) 上記(1)で作製したソフトコンタクトレンズ
の酸素透過性を35℃の蒸留水中で製科研式フイルム酸
素透過率計(理科精機工業株式会社製)により測定し
た。厚さの逆数をX軸とし、酸素透過性の逆数をY軸と
してグラフ上にプロットし、これらの回帰直線のY切片
を読み取り、その逆数を眼用レンズ(ソフトコンタクト
レンズ)の酸素透過性とした。
【0038】眼用レンズ(ソフトコンタクトレンズ)の
透明性(光線透過率および曇度): (1) 下記の実施例および比較例において得られた共
重合体(眼用レンズ材料)を直径15mm、厚さ10m
mになるように切断し、これを常法により切削研磨加工
した後、ベースカーブ8.7mm、パワー0ジオメトリ
ー、直径13.5mm、および厚みが0.20mmのソ
フトコンタクトレンズを製作した。 (2) 上記(1)で作製したソフトコンタクトレンズ
を25℃の蒸留水中に浸漬した状態で、ヘイズメーター
(東京電色株式会社製「MODEL TC−HIII
型」)を使用し、また光源としてハロゲンランプを用い
て、ハロゲンランプからの入射光量(T1)、ソフトコ
ンタクトレンズおよび蒸留水を透過した光量(T2)、
蒸留水により拡散された光量(T3)並びにソフトコン
タクトレンズおよび蒸留水によって拡散された光量(T
4)を測定し、下記に示す計算式から光線透過率および
曇度数式を求めた。
【0039】
【数2】光線透過率(%)=(T2/T1)×100 曇 度(%)={(T1/T2)−(T3/T4)}×10
【0040】眼用レンズ(ソフトコンタクトレンズ)の
耐汚染性: (1) 下記の実施例および比較例において得られた共
重合体(眼用レンズ材料)を直径15mm、厚さ10m
mになるように切断し、これを常法により切削研磨加工
した後、ベースカーブ8.7mm、パワー0ジオメトリ
ー、直径13.5mm、および厚みが0.20mmのソ
フトコンタクトレンズを製作した。 (2) 上記(1)で作製したソフトコンタクトレンズ
を白色家兎に2日間連続して装用させた。装用後、拡大
投影機にてレンズを投影し(拡大率10倍)、投影図を
観察して、汚れの付着がみとめられないものを良好
(○)、汚れの付着が明らかに認められるものを不良
(×)として評価した。
【0041】《実施例1〜5》 (1) 下記の表2に示す組成を有するモノマー混合物
10.0gに熱活性化重合開始剤として2,2’−アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル0.01gを添加した後、ポリプ
ロピレン製の試験管(容量20ml)に入れて、窒素置
換後に密封した。これを55℃の恒温水槽中に24時間
浸漬して重合させた後、100℃の熱風循環式加熱装置
に移して2時間保持して重合を完結させた。冷却後、試
験管より共重合体を取り出した。 (2) 上記(1)で得た共重合体を用いて、上記した
方法で試験片(眼用レンズ材料)および眼用レンズ(ソ
フトコンタクトレンズ)を作製し、上記した方法によ
り、その含水率、引張強度、ヤング率、酸素透過性、透
明性(光線透過率および曇度)、並びに耐汚染性の測定
または評価を行った。その結果を下記の表3に示す。
【0042】《比較例1〜5》 (1) 下記の表2に示す組成を有するモノマー混合物
10.0gに熱活性化重合開始剤として2,2’−アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル0.01gを添加して、実施例1
〜5の(1)と同様にして重合を行って共重合体を製造
した。 (2) 上記(1)で得た共重合体を用いて、上記した
方法で試験片(眼用レンズ材料)および眼用レンズ(ソ
フトコンタクトレンズ)を作製し、上記した方法により
その含水率、引張強度、ヤング率、酸素透過性、透明性
(光線透過率および曇度)、並びに耐汚染性の測定また
は評価を行った。その結果を下記の表3に示す。
【0043】《参考例 1》 (1) 下記の表2に示す組成を有するモノマー混合物
10.0gに熱活性化重合開始剤として2,2’−アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル0.01gを添加して、実施例1
〜5の(1)と同様にして重合を行って共重合体を製造
した[なおこの参考例1で得られる共重合体(眼用レン
ズ材料)は、本発明者らによる前記した特開平7−53
639号公報に記載された発明に相当する]。 (2) 上記(1)で得た共重合体を用いて、上記した
方法で試験片(眼用レンズ材料)および眼用レンズ(ソ
フトコンタクトレンズ)を作製し、上記した方法により
その含水率、引張強度、ヤング率、酸素透過性、透明性
(光線透過率および曇度)、並びに耐汚染性の測定また
は評価を行った。その結果を下記の表3に示す。
【0044】下記の表2では、フルオロアルキルメタク
リレート、架橋性モノマーおよび他のモノマーを略号で
記載しているが、その内容は下記の表1に示すとおりで
ある。
【0045】
【表1】 略 号 : 化 合 物 フルオロアルキルメタクリレート: 4FM:CH2=C(CH3)−COO−CH2−CF2−CF2H 8FM:CH2=C(CH3)−COO−CH2−CF2CF2CF2−CF2H 3FM:CH2=C(CH3)−COO−CH2−CF3 6FM:CH2=C(CH3)−COO−CH(CF32架橋性モノマー: EGDMA:エチレングリコールジメタクリレート ○他のモノマー: MMA :メチルメタクリレート HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】上記の表2および表3の結果から、実施例
1〜5で得られた本発明の眼用レンズ材料および眼用レ
ンズ(ソフトコンタクトレンズ)は、従来汎用されてい
る比較例5の2−ヒドロキシエチルメタクリレート(H
EMA)系重合体よりなる眼用レンズ材料(眼用レン
ズ)に匹敵する良好な透明性(高い光線透過率および低
い曇度)を有しており、しかも比較例5の汎用のものに
比べて高い含水率を有していて酸素透過性に優れ、その
上耐汚染性も良好であり、含水性眼用レンズ材料および
眼用レンズとして優れていることがわかる。
【0049】また、上記の表2および表3の結果から、
共重合体を構成するフルオロアルキルメタクリレート単
位におけるエステル部分のアルキル基の末端部の構造が
水素原子を有する式:−CF2Hで表される基である共
重合体よりなる実施例1〜5のソフトコンタクトレンズ
は、コンタクトレンズにおいて重要な要件である透明性
の点で優れているのがわかる。それに対して、共重合体
の製造に用いるモノマー混合物中におけるN−ビニルラ
クタム、N,N−ジメチルアクリルアミド、フルオロア
ルキルメタクリレートおよび架橋性モノマーの含有量が
同じであっても、フルオロアルキルメタクリレートにお
けるエステル部分のアルキル基の末端部の構造が式:−
CF3で表される基である比較例1および2の共重合体
よりなるソフトコンタクトレンズは、透明性の点で劣っ
ており、コンタクトレンズとして有効に使用できないこ
とがわかる。
【0050】更に、上記の表2および表3における実施
例1〜5の結果と、比較例3(前記した従来技術である
特開昭63−293520号公報および特開平2−70
713号公報に記載された発明に相当するかまたは近似
したモノマー単位組成を有する)の結果を対比すると、
比較例3の眼用レンズ材料はその引張強度が極めて低く
て実用価値が低いのに対して、実施例1〜5で得られた
眼用レンズ材料は、眼用レンズに必要な強度(引張強
度)を備えており、実用価値が高いことがわかる。
【0051】また、上記の表2および表3における実施
例1〜5の結果と、比較例4(前記した従来技術である
特開昭50−3487号公報に相当するかまたは近似し
たモノマー単位組成を有する)の結果を対比すると、比
較例4のコンタクトレンズは耐汚染性に劣っておりコン
タクトレンズとしての実用価値が低いのに対して、実施
例1〜5で得られたソフトコンタクトレンズは、ソフト
コンタクトレンズにおいて必須の要件である耐汚染性に
優れており、実用上優れていることがわかる。
【0052】さらに、参考例1の眼用レンズ材料および
眼用レンズ(ソフトコンタクトレンズ)は、上記したよ
うに、本発明者らによる前記した特開平7−53639
号公報に記載された発明に相当するものであって、含水
率、引張強度、酸素透過性、透明性、および耐汚染性の
点で優れていて、ソフトコンタクトレンズとして十分に
通用し得る良好な特性を備えている。一方、実施例3〜
5、特に実施例4〜5の含水性眼用レンズ材料は、参考
例1と同様に含水率、引張強度、酸素透過性、透明性お
よび耐汚染性の点で優れており、しかも参考例1のもの
よりもヤング率が一層低くて、より柔軟であることが、
上記の表2および表3の結果から理解される。
【0053】そして、上記の表2および表3における実
施例1〜5の結果から、本発明においては、共重合体に
おけるN−ビニルラクタム単位、N,N−ジメチルアク
リルアミド単位、フルオロアルキル(メタ)アクリレー
ト(I)単位および架橋性モノマー単位の割合を上記した
本発明の範囲内において調節することによって、引張強
度によって代表される機械的強度、ヤング率などによっ
て示される柔軟性を種々調節することが可能であること
がわかる。
【0054】
【発明の効果】本発明の含水性眼用レンズ材料およびそ
れから形成される眼用レンズは、含水性眼用レンズに必
要とされている高い含水率、高い酸素透過性を有し、し
かも光線透過率が高く、曇度が低くて透明性に優れ、耐
汚染性に優れ、その上強度および/または柔軟性の点で
も優れており、それらの特性を活かして、コンタクトレ
ンズ、眼内レンズ、人工硝子体などの眼用レンズ用の材
料として有効に使用することができ、特にソフトコンタ
クトレンズとして適している。そして、N−ビニルラク
タムを30〜60重量%;N,N−ジメチルアクリルア
ミドを10〜40重量%;上記の一般式(I)で表され
るフルオロアルキル(メタ)アクリレート(I)を20〜
50重量%;および架橋性モノマーを0.01〜10重
量%の割合で含有するモノマー混合物の重合により得ら
れる本発明の共重合体は、上記した優れた特性を有する
含水性眼用レンズ材料として有効に用いることができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)N−ビニルラクタムを30〜60
    重量%; (B)N,N−ジメチルアクリルアミドを10〜40重
    量%; (C)下記の一般式(I); 【化1】 CH2=C(R1)−COO−(CH2)m−(CF2)n−CF2H (I) (式中、R1は水素原子またはメチル基、mは1〜4の
    整数、そしてnは1〜10の整数を表す)で表されるフ
    ルオロアルキル(メタ)アクリレートを20〜50重量
    %;および (D)共重合性不飽和基を2個以上有する架橋性モノマ
    ーを0.01〜10重量%;の割合で含有するモノマー
    混合物の重合により得られる共重合体からなることを特
    徴とする含水性眼用レンズ材料。
  2. 【請求項2】 N−ビニルラクタムとN,N−ジメチル
    アクリルアミドの合計含有量が50〜80重量%である
    モノマー混合物の重合により得られる共重合体からなる
    請求項1の含水性眼用レンズ材料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の含水性眼用レンズ材
    料からなる眼用レンズ。
  4. 【請求項4】 (A)N−ビニルラクタムを30〜60
    重量%; (B)N,N−ジメチルアクリルアミドを10〜40重
    量%; (C)下記の一般式(I); 【化2】 CH2=C(R1)−COO−(CH2)m−(CF2)n−CF2H (I) (式中、R1は水素原子またはメチル基、mは1〜4の
    整数、そしてnは1〜10の整数を表す)で表されるフ
    ルオロアルキル(メタ)アクリレートを20〜50重量
    %;および (D)共重合性不飽和基を2個以上有する架橋性モノマ
    ーを0.01〜10重量%;の割合で含有するモノマー
    混合物の重合により得られる共重合体。
  5. 【請求項5】 N−ビニルラクタムとN,N−ジメチル
    アクリルアミドの合計含有量が50〜80重量%である
    モノマー混合物の重合により得られる請求項4の共重合
    体。
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