JPH09278990A - 強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物

Info

Publication number
JPH09278990A
JPH09278990A JP8089157A JP8915796A JPH09278990A JP H09278990 A JPH09278990 A JP H09278990A JP 8089157 A JP8089157 A JP 8089157A JP 8915796 A JP8915796 A JP 8915796A JP H09278990 A JPH09278990 A JP H09278990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate resin
aromatic polycarbonate
flame
weight
retardant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8089157A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisanaga Shimizu
久永 清水
Koji Ishihata
浩司 石畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Chemicals Ltd filed Critical Teijin Chemicals Ltd
Priority to JP8089157A priority Critical patent/JPH09278990A/ja
Publication of JPH09278990A publication Critical patent/JPH09278990A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れ、流動性が高く、高い剛性を有
し、表面外観に優れ、さらに難燃性の良好な強化難燃性
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)末端に置換または非置換のヒドロ
キシアラルキルアルコールとラクトンとの縮合物を付与
した芳香族ポリカーボネート樹脂、(B)無機充填剤お
よび(C)ハロゲン系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤
およびスルホン酸有機金属塩系難燃剤の中から選ばれる
1種以上の難燃剤の特定割合よりなる強化難燃性芳香族
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからの成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化難燃性芳香族
ポリカーボネート樹脂組成物に関する。さらに詳しく
は、耐熱性に優れ、流動性が良く、高い剛性を有し、表
面外観が良好で、さらに難燃性の良好な強化難燃性芳香
族ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、芳香族ポリカーボネート樹脂
は透明性、耐熱性、耐衝撃性に優れた性能を有すること
から、射出成形、圧縮成形、押出成形、ブロー成形等に
よって、溶融成形され多くの用途に供されている。ま
た、芳香族ポリカーボネート樹脂は、ガラス、金属等に
比較して剛性が低いため、高い剛性を必要とする用途に
おいては、ガラス繊維等の適当な無機充填剤を配合する
ことによって、その改良を図っている。しかしながら、
かかる芳香族ポリカーボネート樹脂に無機充填剤を配合
すると、得られる成形品の表面外観が悪く、さらに流動
性を低下させるという不都合があった。
【0003】さらに、近年軽薄短小化を反映して、肉厚
の薄い設計がなされており、同時にOA機器分野、家電
分野等の用途を中心に難燃化の要望が強くなっている。
しかしながら、ポリカプロラクトンの添加や、ヒドロキ
シルアラルキルアルコールとラクトンの縮合物の末端付
与は、ポリカーボネート樹脂の流動性を改善するものの
燃焼し易くし、薄肉での難燃化が困難であるという問題
を有している。また、特開平7−118514号公報に
は、ヒドロキシアラルキルアルコールとラクトンの縮合
物を末端に付与した芳香族ポリカーボネート樹脂に該芳
香族ポリカーボネート樹脂と特定の屈折差を有するガラ
ス系充填剤を添加することで透明性を改善された組成物
が提案されている。しかしながらこれらの方法では、剛
性および難燃性については満足できる結果は得られてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、OA
機器、家電製品等の軽薄短小化に対応できる、耐熱性に
優れ、流動性が良く、高い剛性を有し、表面外観に優
れ、さらに難燃性の良好な強化難燃性芳香族ポリカーボ
ネート樹脂組成物を提供することにある。本発明者は、
上記目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、ヒド
ロキシアラルキルアルコールとラクトンの縮合物を末端
に付与した芳香族ポリカーボネート樹脂、無機充填剤お
よびハロゲン系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤および
スルホン酸有機金属塩系難燃剤の中から選ばれる1種以
上の難燃剤からなる組成物が、耐熱性に優れ、流動性が
良好で、高い剛性を有し、表面外観に優れ且つ難燃性が
良好なことを見い出し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)末端に
下記一般式[1]
【0006】
【化4】
【0007】[式中、R1は二価の脂肪族基、好ましく
は炭素原子数1〜10のアルキレン基、R2は一価の脂
肪族基またはハロゲン原子、好ましくは炭素原子数1〜
10のアルキル基、R3は水素原子または下記基
【0008】
【化5】
【0009】(但し、R4は一価の脂肪族基、好ましく
は炭素原子数1〜10のアルキル基、または芳香族基、
好ましくは炭素数6〜16のアリール基またはアラルキ
ル基、R5は一価の脂肪族基、好ましくは炭素原子数1
〜10のアルキル基、または芳香族基、好ましくは炭素
数6〜16のアリール基またはアラルキル基)、pは0
〜4の整数、mは4〜20、好ましくは5〜15の整
数、nは1〜100、好ましくは5〜80の整数であ
る]で表される置換または非置換のヒドロキシアラルキ
ルアルコールとラクトンとの縮合物を付与した芳香族ポ
リカーボネート樹脂であって一般式[1]で表される縮
合物中の下記一般式[2]
【0010】
【化6】
【0011】[式中、mは4〜20の整数である]で示
される繰返し単位の合計重量が該芳香族ポリカーボネー
ト樹脂当り0.5〜10重量%を占める芳香族ポリカー
ボネート樹脂、その樹脂100重量部に対して、(B)
無機充填剤5〜100重量部および(C)ハロゲン系難
燃剤、リン酸エステル系難燃剤およびスルホン酸有機金
属塩系難燃剤の中から選ばれる1種以上の難燃剤の難燃
化するのに十分な量からなる強化難燃性芳香族ポリカー
ボネート樹脂組成物に係るものである。
【0012】本発明において、(A)成分として用いる
芳香族ポリカーボネート樹脂は、末端に前記一般式
[1]で表される置換または非置換のヒドロキシアラル
キルアルコールとラクトンとの縮合物を付与した芳香族
ポリカーボネート樹脂であって、前記一般式[1]で表
される縮合物中の前記一般式[2]で示される繰返し単
位の合計重量が全芳香族ポリカーボネート樹脂当り0.
5〜10重量%、好ましくは1〜8重量%占める量付与
される。この量が0.5重量%未満であると十分な溶融
流動特性が得られ難く、また10重量%を超えると機械
的特性が低下するようになるばかりでなく難燃化が困難
になる。芳香族ポリカーボネート樹脂に前記一般式
[1]で表される縮合物を付与する方法としては例えば
下記一般式[3]
【0013】
【化7】
【0014】[式中R1、R2、R3、p、mおよびnは
前記一般式[1]と同様]で表される化合物を、二価フ
ェノールとカーボネート前駆物質とを反応させて芳香族
ポリカーボネート樹脂を製造するに際に末端停止剤とし
て用いる方法である。式中R1で示される二価の脂肪族
基としては炭素原子数1〜10のアルキレン基が好まし
く、またエーテル基が含まれていてもよい。R2で示さ
れる一価の脂肪族基としては炭素原子数1〜10のアル
キル基が好ましい。かかる末端停止剤は、置換または非
置換ヒドロキシアラルキルアルコールとラクトンを適当
な割合で混合して加熱することによりアルコール基とラ
クトンの反応およびラクトンの開環反応により製造さ
れ、ラクトンの繰返数nはラクトンとヒドロキシアラル
キルアルコールとのモル比を調節することによって任意
にコントロールすることができる。ラクトンの繰返数が
あまりにも大きくなるとフェノールとの反応性が低下す
るようになるので、ラクトンの繰返数は1〜100、好
ましくは5〜80が適当である。また、かかる末端停止
剤は、置換または非置換ヒドロキシアラルキルアルコー
ルのカルボン酸エステルとラクトンを適当な割合で混合
して加熱する方法またはヒドロキシアラルキルアルコー
ルとラクトンの反応生成物にカルボン酸無水物を反応さ
せる方法によって得ることもできる。また、他の方法と
しては、前記置換または非置換ヒドロキシアラルキルア
ルコールとラクトンの縮合物を末端停止剤として用いて
得た芳香族ポリカーボネート樹脂の末端の水酸基をカル
ボン酸エステルまたは炭酸エステルの形で封鎖する方法
である。具体的には、かかる芳香族ポリカーボネート樹
脂にカルボン酸クロライドを反応させるかまたはクロロ
蟻酸エステルを反応させる方法である。封鎖に用いるカ
ルボン酸クロライドは脂肪族や芳香族のカルボン酸クロ
ライドであり、脂肪族カルボン酸クロライドとしては炭
素原子数2〜11のものが好ましく、フェニル基が置換
していてもよい。芳香族カルボン酸クロライドとしては
炭素原子数7〜17のものが好ましく、これには炭素原
子数1〜10のアルキル基が置換していてもよい。ま
た、封鎖に用いるクロロ蟻酸エステルとしては炭素原子
数7〜17の芳香族エステルや炭素原子数2〜11の脂
肪族エステルが好ましく、芳香族エステルには炭素原子
数1〜10のアルキル基が置換していてもよく、脂肪族
エステルにはフェニル基が置換していてもよい。
【0015】上記置換または非置換ヒドロキシアラルキ
ルアルコールとしては、例えば2−ヒドロキシベンジル
アルコール、3−ヒドロキシベンジルアルコール、4−
ヒドロキシベンジルアルコール、2−ブロモ−5−ヒド
ロキシベンジルアルコール、3−クロロ−4−ヒドロキ
シベンジルアルコール、3−ヒドロキシ−α−メチルベ
ンジルアルコール、4−ヒドロキシ−α−メチルベンジ
ルアルコール、2−(2−ヒドロキシフェニル)エタノ
ール、2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノール、2
−メチル−4−ヒドロキシフェニルベンジルアルコー
ル、2−メチル−6−ヒドロキシフェニルベンジルアル
コール、2−ヒドロキシ−3−メチルフェニルベンジル
アルコール、2−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベン
ジルアルコール、1−(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パノール−2、3−(2−ヒドロキシフェニル)プロパ
ノール、3−(3−ヒドロキシフェニル)プロパノー
ル、2−ヒドロキシ−5−エチルベンジルアルコール、
3−メチル−4−ヒドロキシ−α−メチルベンジルアル
コール、4−(2−ヒドロキシフェニル)ブタノール−
2、3−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
パノール、5−(2−ヒドロキシフェニル)ペンタノー
ル、4−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ノール−2、4−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタノール−2、3−(2−ヒドロキシ−4−メチ
ルフェニル)ブタノール、6−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサノール−2、4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサノール−3等が挙げられる。
【0016】ラクトンは炭素数5〜21のラクトンであ
り、ラクトン環を形成する炭素原子には低級アルキル基
が置換していてもよい。かかるラクトンとしては例えば
δ−バレルラクトン、7−ヒドロキシヘプタン酸ラクト
ン、8−ヒドロキシオクタン酸ラクトン、13−ヒドロ
キシトリデカン酸ラクトン、15−ヒドロキシペンタデ
カン酸ラクトン、17−ヒドロキシヘプタデカン酸ラク
トン、モノメチル−δ−バレルラクトン、モノエチル−
δ−バレルラクトン、ε−カプロラクトン、モノメチル
−ε−カプロラクトン、モノエチル−ε−カプロラクト
ン等が挙げられる。特にδ−バレルラクトンおよびε−
カプロラクトンが好ましい。
【0017】前記一般式[1]で表される末端を付与す
る際に、前記一般式[3]で表される末端停止剤と共
に、他の末端停止剤を加えることができる。前記一般式
[3]で表される末端停止剤の配合量は、前記一般式
[2]で示される繰返し単位のmおよびn数に左右され
るが、全末端停止剤を100モル%として20〜70モ
ル%の範囲が好ましい。
【0018】他の末端停止剤としては例えばフェノー
ル、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェ
ノール、イソオクチルフェノール等の単官能フェノール
類をあげることができる。特に好ましいのはフェノール
およびp−tert−ブチルフェノールである。
【0019】前記二価フェノールの代表的な例として
は、ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
[ビスフェノールA]、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジブロムフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等があげられる。
好ましい二価フェノールは2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、9,
9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,3−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−5,7−ジメチルアダマンタンである。こ
れらは、単独でまたは二種以上組み合わせてもよい。ま
た、少量の三官能化合物を分岐剤として用いても、脂肪
族二官能化合物を少量共重合してもよい。またカーボネ
ート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネート
エステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的に
はホスゲン、ジフェニルカーボネート、二価フェノール
のジハロホルメート等があげられる。
【0020】二価フェノールとカーボネート前駆物質か
らポリカーボネート樹脂を製造するには、通常ポリカー
ボネート樹脂の製造に用いる方法、例えば二価フェノー
ルにホスゲン等のカーボネート前駆物質を反応させる方
法を用いることにより製造される。二価フェノールとホ
スゲンの反応では、通常酸結合剤および溶媒の存在下に
反応を行う。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、ピリジ
ン等が用いられる。溶媒としては、例えば塩化メチレ
ン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられ
る。また、反応促進のために例えば第三級アミン、第四
級アンモニウム塩等の触媒を用いることができる。反応
温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間、反応
中のpHは通常10以上に保つのが好ましい。
【0021】かくして得られる改質された芳香族ポリカ
ーボネート樹脂の分子量は、あまりに低いと脆くて実用
性がなくなるので、ポリマー0.7gを塩化メチレン1
00mlに溶解し、20℃で測定した溶液の比粘度が
0.165〜1.5のものが好ましい。
【0022】本発明の樹脂組成物に用いる無機充填剤と
しては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ等
のガラス系充填剤、カーボン繊維、タルク、マイカ、カ
オリン、アルミナ、炭酸カルシウム等を挙げることがで
きる。かかる無機充填剤は、ガラス繊維を40〜100
重量%、好ましくは50〜100重量%含有する無機充
填剤であることが好ましく、該ガラス繊維としては、平
均繊維径が6〜23μmで且つ平均繊維長が2〜5mm
のものが好ましい。これらの無機充填剤は単独でまたは
2種以上を併用してもよく、またこれらの無機充填剤は
シランカップリング剤等の表面処理剤で表面処理されて
いるものが好ましい。シランカップリング剤としては、
アミノシラン系、エポキシシラン系、アリルシラン系、
ビニルシラン系等があるが、その中でも特にアミノシラ
ン系のものが好ましい。
【0023】かかる無機充填剤の配合割合は、芳香族ポ
リカーボネート樹脂100重量部に対して5〜100重
量部であり、好ましくは10〜80重量部である。5重
量部未満では、製品の剛性を満足するには不十分であ
り、100重量部を越えると押出、成形そのものが困難
になり良好な成形品が得られ難くなる。
【0024】本発明において、ハロゲン系難燃剤、リン
酸エステル系難燃剤およびスルホン酸有機金属塩系難燃
剤の中から選ばれる1種以上の難燃剤が用いられる。か
かるハロゲン系難燃剤としては例えばテトラブロモビス
フェノールAからのポリカーボネート、テトラブロモビ
スフェノールAとビスフェノールAとのコポリカーボネ
ート、デカブロモジフェニルエーテル、オクタデシルジ
フェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、オ
クタデシルジフェニルエーテル、テトラブロモジフェニ
ルエーテル、ヘキサブロモシクロドデカン、エチレンビ
ステトラブロモフタルイミド、トリス(ペンタブロモベ
ンジル)イソシアヌレート、ブロム化ポリスチレン、テ
トラブロモビスフェノールA−エポキシ樹脂等を挙げる
ことができる。特にテトラブロモビスフェノールAから
のポリカーボネートおよびテトラブロモビスフェノール
AとビスフェノールAとのコポリカーボネート等のテト
ラブロモビスフェノールA系のポリカーボネート型難燃
剤がポリカーボネート樹脂との相溶性が優れている点か
ら好ましく、なかでもテトラブロモビスフェノールAか
らのポリカーボネートでその繰返し単位が2〜20のも
のが好ましい。かかるテトラブロモビスフェノールA系
のポリカーボネート型難燃剤を用いる場合、あまりに多
量用いると組成物の熱安定性が悪化する傾向があるの
で、添加量は芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部
に対して1〜15重量部が好ましい。
【0025】かかるリン酸エステル系難燃剤としては、
アルコールまたはフェノール化合物とリン酸化合物との
反応により得られる反応生成物であり、フェノール化合
物からのリン酸エステルが好ましい。本発明において用
いられるリン酸エステルとしては、例えばトリフェニル
ホスフェート(TPP)、トリクレジルホスフェート
(TCP)、TPPとTCPの混合物、トリキシレニル
ホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、オクチ
ルジフェニルホスフェート等が挙げられるが、トリフェ
ニルホスフェートが特に好ましい。かかるリン酸エステ
ル系難燃剤を用いる場合、あまりに多量に用いると組成
物の耐熱性が低下する傾向があるので、芳香族ポリカー
ボネート樹脂100重量部に対して3〜10重量部が好
ましい。
【0026】かかるスルホン酸有機金属塩系難燃剤とし
ては芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ
土類金属塩が好ましく、具体的には例えばジフェニルサ
ルファイド−4−スルホン酸ナトリウム、ジフェニルス
ルホキサイド−4−スルホン酸カリウム、ジフェニルス
ルホン−3−スルホン酸カリウム、ジフェニルスルホン
−3−スルホン酸カリウム、ジフェニルサルファイド−
4,4’−ジスルホン酸ジカリウム、ジフェニルスルホ
ン−4,4’−ジスルホン酸ジカリウム、2,5−ジクロ
ロベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジフェニルスルホン
−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム等を挙げることが
できる。かかるスルホン酸のアルカリ金属塩やアルカリ
土類金属塩を用いる場合は芳香族ポリカーボネート樹脂
100重量部に対して0.05〜2.0重量部で用いるの
が好ましい。2.0重量%を越えると、樹脂組成物の熱
安定性が悪くなり好ましくない。
【0027】本発明においては、難燃性能をさらに向上
させるためにフィブリル形成能を有するポリテトラフル
オロエチレンを添加することが好ましい。フィブリル形
成能を有するポリテトラフルオロエチレンはASTM規
格においてタイプIIIに分類されているものである。フ
ィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン
は、UL規格の垂直燃焼テストにおいて試験片の燃焼テ
スト時に溶融滴下防止性能を有しているため、これらの
フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン
は、一層の難燃効果を与えるものである。これらのフィ
ブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンは、
例えば三井・デュポンフロロケミカル(株)よりテフロ
ン6Jとして、あるいはダイキン化学工業(株)よりポ
リフロンF−201Lとして市販されており容易に入手
できる。
【0028】フィブリル形成能を有するポリテトラフル
オロエチレンの添加量は、前記芳香族ポリカーボネート
樹脂100重量部に対し、0.1〜1重量部が好まし
い。0.1重量部未満では、溶融滴下防止性能が十分で
なく、また1重量部を超えると外観が悪くなり好ましく
ない。
【0029】さらに、本発明の樹脂組成物には衝撃強度
を改良する目的で衝撃改質剤を添加することができる。
衝撃改質剤としては、特に限定されるものではないが例
えばポリオルガノシロキサンゴム成分およびポリアルキ
ル(メタ)アクリレートゴム成分が相互侵入網目構造を
有している複合ゴムが好ましい。これは三菱レイヨン
(株)よりメタブレンの商品名で容易に入手できる。か
かる衝撃改質剤の添加量は、該芳香族ポリカーボネート
樹脂100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
【0030】また、本発明の樹脂組成物には、本発明を
損なわない範囲で、難燃助剤(例えば、三酸化アンチモ
ン、アンチモン酸ナトリウム等)、核剤(例えば、ステ
アリン酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸ナトリウム
共重合体等)、安定剤(例えば、リン酸エステル、亜リ
ン酸エステル等)、酸化防止剤(例えば、ヒンダートフ
ェノール系化合物等)、離型剤、紫外線吸収剤等を配合
しても良い。
【0031】本発明の強化難燃性芳香族ポリカーボネー
ト樹脂組成物は、そのまま成形しても、さらに染料を配
合しても良い。染料を配合することによって、任意の色
調の成形品を得ることができる。染料としては例えばア
ゾ系染料、シアニン系染料、キノリン系染料、ペリレン
系染料等通常熱可塑性樹脂に使用されるものであれば任
意に使用することができ、その配合量は、多すぎると透
明性が低下するので、成形品の外観を見ながら目的にあ
った配合量に調整する必要がある。通常、芳香族ポリカ
ーボネート樹脂100重量部に対して0.001〜5重
量部である。
【0032】本発明の強化芳香族ポリカーボネート樹脂
組成物を製造するには、任意の方法が採用される。例え
ばV型ブレンダ−等の混合手段を用いて充分に混合した
後、ベント式一軸ルーダーでペレット化する方法、ある
いは無機充填剤以外を予め混合したものを用意してお
き、これをベント式の二軸ルーダーの第一シュートより
供給し、無機充填剤はルーダー途中の第二シュートより
供給して混練し、ペレット化する方法等の一般に工業的
に用いられる方法が適宜用いられる。かくして得られた
組成物は、射出成形、押出成形、圧縮成形、または回転
成形等任意の方法で容易に成形できる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明する。な
お、実施例中の部は重量部であり評価は下記の方法によ
った。 (1)比粘度;ポリマー0.7gを塩化メチレン100
mlに溶解し、20℃で測定した。 (2)溶融流動性;アルキメデス型スパイラルフロ−:
射出成形機(住友重機械工業(株)製ネスタール・サイ
キャップ480/150)によりシリンダー温度300
℃、金型温度100℃、射出圧力1200kgf/cm
2の条件でスパイラルフロー長を測定した。(流路厚1
mm、流路幅8mm) (3)剛性;曲げ弾性率(kgf/cm2):ASTM
D−790に従い測定した。 (4)燃焼性;ペレットを射出成形機(住友重機械工業
(株)製ネスタール・サイキャップ480/150)に
よりシリンダー温度300℃、金型温度100℃で厚み
1/16”の試験片を作成し、この試験片を用いてUL
規格94Vに準拠して測定した。 (5)HDT;荷重たわみ温度(℃)JIS K−72
07により測定した。 (6)外観;ペレットを射出成形機(住友重機械工業
(株)製ネスタール・サイキャップ480/150)に
よりシリンダー温度300℃、金型温度100℃で見本
プレートを作成し、このプレートの表面を目視にて外観
を観察した。評価結果は以下の内容で示した。 ○:外観良好、×:充填剤の浮きがあり外観不良
【0034】参考例1 芳香族ポリカーボネート樹脂の合成:温度計、撹拌機お
よび還流冷却器付き反応器にイオン交換水11057.
0部および48%水酸化ナトリウム水溶液1559.9
部を仕込み、これにビスフェノールA2133.9部お
よびハイドロサルファイト2.12部を溶解した後塩化
メチレン6445.3部を加え、撹拌下15〜20℃で
ホスゲン1005.6部を60分を要して吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後末端停止剤としてm−ヒドロキ
シベンジルアルコールとポリカプロラクトンの反応物
(モル比1/5)129.9部およびp−tert−ブ
チルフェノール49.1重量部を塩化メチレン800部
に溶解して加え、さらに48%水酸化ナトリウム水溶液
829.9部およびビスフェノールA32.0部を加えて
乳化させた後トリエチルアミン8.9部を加えて28〜
32℃で約2時間撹拌して反応を終了した。反応終了後
生成物を塩化メチレンで希釈して水洗した後塩酸酸性に
して水洗し、水相の導電率がイオン交換水のそれと同じ
になったところで塩化メチレンを蒸発して無色の芳香族
ポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーのポリカプ
ロラクトン部分の割合はIRスペクトル分析で4.4重
量%、比粘度は0.360であった。
【0035】参考例2 芳香族ポリカーボネート樹脂の合成:末端停止剤をp−
tert−ブチルフェノール77.2重量部に変更する
以外は参考例1と同様にしてポリカーボネート樹脂24
30部(収率97%)を得た。このポリマーの比粘度は
0.363であった。
【0036】実施例1〜5、比較例1〜7 表1記載量(重量部)の各成分を表1記載の量(重量部
で表示)タンブラーにて配合し、40mmφベント付き
押出機にて290℃にてペレット化し評価結果を表1に
示した。なお表1記載の各成分を示す記号は以下の通り
である。 PC−A;参考例1で得た芳香族ポリカーボネート樹脂 PC−B;参考例2で得た芳香族ポリカーボネート樹脂 PCL ;ポリカプロラクトン[ダイセル化学工業
(株)製PLACCELH1P] 充填剤1;ガラス繊維[日東紡績(株)製 3PE−4
55] 充填剤2;カーボン繊維[東邦レーヨン(株)製 HT
A−C6−U] 難燃剤A;テトラブロモビスフェノールAのカーボネー
トオリゴマー[帝人化成(株)製FG−7000] 難燃剤B;トリフェニルホスフェート[大八化学(株)
製TPP] 難燃剤C;2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム[小西化学工業(株)製] 滴下防止剤;ポリテトラフルオロエチレン[ダイキン工
業(株)製ポリフロンF−201L]
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】表1より明らかなように、本発明の芳香
族ポリカーボネート樹脂組成物は、耐熱性に優れ、高い
剛性を有し、表面外観が良好で、流動性が良く、成形加
工が容易であり、任意の成形方法で例えば射出成形に適
用できる。しかも、OA機器や家電等に要求される難燃
性を有しており極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/42 KKB C08K 5/42 KKB 5/49 KKC 5/49 KKC C08L 69/00 KKH C08L 69/00 KKH

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)末端に下記一般式[1] 【化1】 [式中、R1は二価の脂肪族基、R2は一価の脂肪族基ま
    たはハロゲン原子、R3は水素原子または下記基 【化2】 (但し、R4は一価の脂肪族基または芳香族基、R5は一
    価の脂肪族基または芳香族基)、pは0〜4の整数、m
    は4〜20の整数、nは1〜100の整数である]で表
    される置換または非置換のヒドロキシアラルキルアルコ
    ールとラクトンとの縮合物を付与した芳香族ポリカーボ
    ネート樹脂であって一般式[1]で表される縮合物中の
    下記一般式[2] 【化3】 [式中、mは4〜20の整数である]で示される繰返単
    位の合計重量が該芳香族ポリカーボネート樹脂当り0.
    5〜10重量%を占める芳香族ポリカーボネート樹脂、
    その樹脂100重量部に対して、(B)無機充填剤5〜
    100重量部および(C)ハロゲン系難燃剤、リン酸エ
    ステル系難燃剤およびスルホン酸有機金属塩系難燃剤の
    中から選ばれる1種以上の難燃剤の難燃化するのに十分
    な量からなる強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 無機充填剤が、ガラス繊維を40〜10
    0重量%含有する無機充填剤である請求項1記載の強化
    難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 難燃剤が、該芳香族ポリカーボネート樹
    脂100重量部に対して、0.05〜15重量部である
    請求項1記載の強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 難燃剤が、テトラブロモビスフェノール
    A系のポリカーボネート型難燃剤であり、該芳香族ポリ
    カーボネート樹脂100重量部に対して、該難燃剤は、
    1〜15重量部である請求項1記載の強化難燃性芳香族
    ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 該芳香族ポリカーボネート樹脂100重
    量部に対して、ポリテトラフルオロエチレンを0.1〜
    1重量部さらに含有した請求項1記載の強化難燃性芳香
    族ポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の強化難燃性芳香族ポリカ
    ーボネート樹脂組成物より形成された成形品。
JP8089157A 1996-04-11 1996-04-11 強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 Pending JPH09278990A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8089157A JPH09278990A (ja) 1996-04-11 1996-04-11 強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8089157A JPH09278990A (ja) 1996-04-11 1996-04-11 強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09278990A true JPH09278990A (ja) 1997-10-28

Family

ID=13963011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8089157A Pending JPH09278990A (ja) 1996-04-11 1996-04-11 強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09278990A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1462503A4 (en) * 2001-12-06 2005-12-28 Daicel Chem FLAME PROTECTIVE AGENT, THE PRODUCTION THEREOF, THE EQUIPPED RESIN AND THE MOLDED MOLDING BODY MADE THEREFROM
JP2010138224A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1462503A4 (en) * 2001-12-06 2005-12-28 Daicel Chem FLAME PROTECTIVE AGENT, THE PRODUCTION THEREOF, THE EQUIPPED RESIN AND THE MOLDED MOLDING BODY MADE THEREFROM
JP2010138224A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI582164B (zh) 聚碳酸酯組成物及包括彼之物件
JP6464262B2 (ja) コポリカーボネートおよびその製造方法
TWI772677B (zh) 二醇化合物、聚碳酸酯及其製法
JP6085819B2 (ja) ヒドロキシキャッピング単量体、そのポリカーボネート及びそれを含む物品
JP2016509106A (ja) コポリカーボネート樹脂およびこれを含む物品
TWI722380B (zh) 共聚碳酸酯及其製備方法
KR101758962B1 (ko) 디올계 화합물, 이의 폴리카보네이트 및 이를 포함하는 물품
KR102229664B1 (ko) 폴리카보네이트 및 이의 제조방법
US8450403B2 (en) Branched polycarbonate resin composition, and branched polycarbonate resin and molded product made using the same
TWI610966B (zh) 新穎聚有機矽氧烷、及使用其製得之共聚碳酸酯
TWI749705B (zh) 共聚碳酸酯及含彼之聚碳酸酯組成物
JPH09278990A (ja) 強化難燃性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物
KR20210067097A (ko) 난연 폴리카보네이트 얼로이 수지 조성물
KR101735888B1 (ko) 디올계 화합물, 이의 폴리카보네이트 및 이를 포함하는 물품
TWI707886B (zh) 聚碳酸酯樹脂組成物
KR101955674B1 (ko) 코폴리카보네이트 및 이의 제조방법
KR20200026142A (ko) 폴리카보네이트 및 이의 제조방법
TW202016172A (zh) 聚碳酸酯及其製法
JP2021031499A (ja) ポリカーボネート−ポリジオルガノシロキサン共重合体
JP2003082219A (ja) 樹脂組成物
KR102077795B1 (ko) 코폴리카보네이트 및 이의 제조방법
KR102086051B1 (ko) 코폴리카보네이트 및 이를 이용하여 제조되는 성형품
JPH0971719A (ja) 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物
CN116406393A (zh) 聚碳酸酯共聚物及其制备方法
KR101955673B1 (ko) 코폴리카보네이트 및 이의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041220