JPH09280410A - ソレノイドの励磁電流制御装置 - Google Patents

ソレノイドの励磁電流制御装置

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JPH09280410A
JPH09280410A JP9149896A JP9149896A JPH09280410A JP H09280410 A JPH09280410 A JP H09280410A JP 9149896 A JP9149896 A JP 9149896A JP 9149896 A JP9149896 A JP 9149896A JP H09280410 A JPH09280410 A JP H09280410A
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清孝 小川
Atsushi Kugenuma
淳 久下沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁の構成部品のバラツキや、切換信号電
圧の変動による影響を受けにくく、またそれを調整箇所
なしで実現する電磁弁のソレノイド装置の励磁電流制御
装置を提供する。 【解決手段】 入力信号を第1の時定数で変化させる第
1の時定数回路102の出力と、第1の時定数回路10
2の出力を第2の時定数で変化させる第2の時定数回路
103の出力を加算する第1の加算器108の出力と、
第1の時定数回路102の出力にしたがって出力される
第2の基準電圧105との加算値と、ソレノイド101
の駆動電流フィードバック電圧とを第2の比較器113
で比較した出力により、パワースイッチング素子114
をオンオフ制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体通路の開閉を
切り換える電磁弁のソレノイド装置に用いられるソレノ
イドの励磁電流制御装置において、切り換え時の各電磁
弁特性の機差を低減し得るものに関する。
【0002】
【従来の技術】ソレノイド装置で流体通路の開閉切り換
えを行う電磁弁において、弁体の移動が急激に行われる
と流体中に圧力衝撃が生じて、機器に思わぬトラブルを
引き起こしてしまうことがある。このようなショックを
防止するためのソレノイド装置の励磁電流制御装置とし
ては、例えば特開昭64−58890号公報に提案がな
されている。
【0003】これは、図10に示すような回路からなる
ものであり、この入力端子201a、201b間にステ
ップ状の入力信号(切換信号)電圧が印加されると、こ
の回路のC点電圧は、図11のX〜Pに示すように抵抗
202及び可変抵抗203により決められる分圧電圧ま
でステップ状に上昇した後、図11のP〜Qに示すよう
にコンデンサ204の充電により漸次増加して行く。
【0004】このC点電圧はコンパレータ回路205の
一方の入力となるが、このC点電圧がコンパレータ回路
205の他方の入力であるE点電圧(図11に電圧E1
として示す)を超えるとコンパレータ回路205がオフ
となり、その出力であるF点電圧がコンデンサ206を
充電し、図11のX〜Yに示すようにH点電圧を所定値
1まで上昇させる。
【0005】一方、入力端子201a、201b間の入
力信号電圧がオフされると同時に、図11のR〜Sに示
すように、C点電圧は抵抗202および可変抵抗203
による分圧電圧分だけステップ状に減少し、その後、コ
ンデンサ204の放電により、図11のS〜T〜V〜W
に示すように漸次減少して行く。
【0006】このとき、C点電圧がH点電圧より低くな
ると、図11のT〜Uに示すように、D点電圧はH点電
圧と同レベルに保持される。さらに、C点電圧が電圧E
1より低くなるとコンパレータ回路205がオンし、コ
ンデンサ206の放電により、H点電圧は図11のU〜
Wに示すように漸次減少して行く。
【0007】以上の結果、入力信号電圧のオンオフによ
るD点電圧の変化は図11の下図に示すようなものにな
る。このD点電圧が、コンパレータ回路207におい
て、B点に印加される基準信号(三角波信号)と逐次比
較され、このコンパレータ回路207の出力信号によっ
てK点を流れるソレノイド208の励磁電流が制御され
る結果、このソレノイド208による吸引力とバネ力の
バランスによって、電磁弁のスプール弁体の動きが制御
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように図10に示
す従来の装置によれば、ステップ状の作動入力に対し
て、ソレノイド励磁電流を制御するD点電圧を緩やかに
漸増漸減させることにより、ソレノイド装置の励磁電流
を所定の設定速度で漸増漸減できるものではあるが、こ
れでもなお、図11のX〜Pに示す間では、D点電圧が
ステップ状に増加するようになっている。
【0009】このため、この間では、ソレノイド励磁電
流もステップ状に増加し、ソレノイド208の吸引力も
急激に増加する。したがって、電磁弁のバネ力が小さい
場合には、弁スプールの加速度が大きくなってしまい、
弁スプールは弁の不感帯を行き過ぎてしまう結果、図1
2(d)に示すように、弁を通過する流体の流れ始めの
流量(初期流量)が大きくなって、切換初期に大きなシ
ョックを生じてしまう。ところが逆に、バネ力が大きな
場合には、図12(c)に示すように、弁の不感帯を行
き過ぎるのに必要な吸引力を発生する電流値にソレノイ
ド励磁電流が増加するまでのむだ時間が大きくなってし
まう。
【0010】ところで、このような電磁弁を複数個製造
するにあたっては、そのバネ力にはバラツキが生じるの
で、結局、各電磁弁の機差によって、初期流量が大きく
なり過ぎたり、むだ時間が大きくなってしまうというよ
うに、各電磁弁の特性にバラツキが生じてしまう。
【0011】また、同様なバラツキは入力信号(切換信
号)の変動によっても生じる。すなわち、図11のP点
電圧は切換信号電圧の分圧電圧となるため、切換信号電
圧が大きくなったときにはP点電圧も大きくなり、ソレ
ノイド208の吸引力が増加する結果、図13(a)に
示すように、初期流量が大きくなって、切換初期に大き
なショックを生じてしまう。一方、切換信号電圧が小さ
くなったときにはP点電圧も小さくなり、ソレノイド2
08の吸引力が減少する結果、図13(b)に示すよう
に、弁の不感帯を行き過ぎるのに必要な吸引力を発生す
る電流値に電流が増加するまでのむだ時間が大きくなっ
てしまう。
【0012】これに対して、この従来装置では、P点電
圧を可変抵抗203で個々の電磁弁の機差に合わせて調
整していたので、調整工数が増加してしまい余計なコス
トがかかるうえ、この調整が複雑で取り扱いが不便であ
るので生産性が悪く、また電磁弁を搭載する電装箱が大
型になる等の不都合を生じていた。
【0013】本発明はこのような問題点に着目し、電磁
弁の構成部品のバラツキや、切換信号電圧の変動による
影響を受けにくく、またそれを調整箇所なしで実現する
電磁弁のソレノイド装置の励磁電流制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図1に示
すように、ソレノイド101に流れる励磁電流を制御す
るソレノイド101の励磁電流制御装置において、入力
信号を第1の時定数で変化させる第1の時定数回路10
2と、この第1の時定数回路102の出力を第2の時定
数で変化させる第2の時定数回路103と、前記第1の
時定数回路102の出力を第1の基準電圧104と比較
して第2の基準電圧105を出力する第1の比較器10
6と、第1の逆流防止ダイオード107通過後の前記第
1の時定数回路102の出力と前記第2の時定数回路1
03の出力とを加算する第1の加算器108と、前記ソ
レノイド101の駆動電流を電圧に換算する検出抵抗1
09と、この検出抵抗109からの出力と第3の基準電
圧110とを加算する第2の加算器111と、前記第1
の加算器108の出力に第2の逆流防止ダイオード11
2通過後の前記第2の基準電圧を加算した加算値と前記
第2の加算器111の出力とを比較する第2の比較器1
13と、この第2の比較器113の出力によりオンオフ
制御されるパワースイッチング素子114とを備えた。
【0015】第2の発明は、前記パワースイッチング素
子114のオフ時に前記ソレノイド101より発生する
過渡電圧を吸収するフライホイールダイオード115を
備えた。
【0016】第3の発明では、前記第1の時定数回路1
02は、その時定数を任意の値に設定できるようにし
た。
【0017】第4の発明は、前記第2の時定数回路10
3は、その時定数を任意の値に調整できる可変抵抗を備
えた。
【0018】第5の発明は、前記第2の基準電圧を任意
の値に調整するための可変抵抗を備えた。
【0019】
【作用】第1の発明では、入力端子にステップ状の切換
信号電圧(回路のA点電圧VA)が印加されると、第1
の時定数回路102により分圧されたB点電圧VBが第
1の時定数で速やかに立ち上がり、このB点電圧VB
第1の逆流防止ダイオード107を通じて第1の加算器
108の一端に入力される一方で、第2の時定数回路1
03を通じて、第2の時定数で緩やかにE点電圧VE
なり第1の加算器108の他端へと入力される。
【0020】また、B点電圧VBは第1の比較器106
の一端に入力され、第1の基準電圧104(C点電圧V
C)と比較されるが、この第1の比較器106は、VB
Cのとき(すなわち切換信号電圧VAがオンのとき)に
はオンとなり、第2の基準電圧105を0とし、この第
2の基準電圧105が逆流防止ダイオード通過したG点
電圧VGを0にする一方、VB<VCのとき(すなわち切
換信号電圧VAがオフのとき)にはオフとなり、第2の
基準電圧105として所定の電圧を発生させ、G点電圧
Gを発生させる。このため、第2の比較器113の一
端に入力されるH点電圧VHは、切換信号電圧VAがオン
のときには、VH=VD+VEとなる一方、切換信号電圧
Aがオフのときには、VH=VG+VEとなる。
【0021】また、この第2の比較器113の他端に
は、ソレノイド101の駆動電流を検出抵抗109によ
り換算した電圧と第3の基準電圧110とを第2の加算
器111により加算した駆動電流フィードバック電圧V
Iが入力される。第2の比較器113は、このVHとVI
とが一致するようにパワースイッチング素子114のオ
ンオフ制御を行い、ソレノイド101の駆動電流を制御
する。
【0022】以上の結果、ステップ状の切換信号電圧V
Aが入力されたとき、ソレノイド駆動電流はステップ状
に変化せず、時間t1(第1の時定数)をかけて増加
し、その後時間t2(第2の時定数)をかけて緩やかに
増加して行くので、時間t1経過時のソレノイド101
の吸引力を適切に調整することにより、個々の弁の構成
部品の公差に起因する切り換え時の弁作動の遅れが、最
大でも時間t1以内に抑制されるとともに、同じく個々
の弁の構成部品の公差に起因する切り換え時の流量の急
激な増加が抑制され、切り換え時のショックが適切に防
止できるとともに、切換信号電圧の変動に対しても、ソ
レノイド吸引力の変動量を小さく抑えることができるの
で、切換信号電圧の変動に起因する弁の作動遅れや初期
流量の急激な増加を適切に抑制できる。また、このため
に、可変抵抗等の特別な調整部品を必要としていないの
で、調整工数の低減によるコスト削減が可能となり、ま
た取り扱いが容易で生産性も向上するうえ、電磁弁搭載
用の電装箱が大型化してしまうこともない。
【0023】第2の発明では、フライホイールダイオー
ド115により、パワースイッチング素子114がオフ
する際にソレノイド101より励磁される過渡電圧が吸
収されるので、本装置に接続されている他の機器へと悪
影響が及ぶことはない。
【0024】第3の発明では、第1の時定数回路の時定
数を任意の値に設定できるので、第1の時定数として適
切な値を設定することができる。
【0025】第4の発明では、第2の時定数回路の時定
数を任意の値に調整できるので、第2の時定数として適
切な値を設定することができる。
【0026】第5の発明では、第2の基準電圧を任意の
値に調整できるので、第2の基準電圧として適切な値を
設定することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0028】図2に示すように、直流電源28には、図
示しない電磁弁の弁スプールを駆動するソレノイド26
と、パワースイッチング素子25とが直列接続され、ソ
レノイド26に対して逆極性にフライホイールダイオー
ド27が並列接続されている。また、ソレノイド26を
流れるソレノイド駆動電流を電圧に換算する検出抵抗2
2が、ソレノイド26に直列に接続されている。
【0029】スイッチング素子25は比較器19(図1
の第2の比較器113に相当)の出力によってスイッチ
ングを制御されるようになっており、この比較器19の
一方の入力端子には、検出抵抗22の両端の電圧に、抵
抗20、抵抗21により決定されるバイアス電圧(図1
の第3の基準電圧110に相当)を加えた駆動電流フィ
ードバック電圧VIが入力されるようになっている(図
1の第2の加算器111に相当)。ここで、このバイア
ス電圧はノイズマージンとして印加されるものであり、
ノイズによる不要なスイッチングを防止するものであ
る。
【0030】また、比較器19の他方の入力には、後述
の第1の時定数回路の出力であるB点電圧VBが逆流防
止ダイオード9を通過した後のD点電圧VDと、第2の
時定数回路の出力がバッファ15を通過した後のE点電
圧VEが、抵抗16、抵抗17および抵抗18を介して
加算されて(図1の加算器108に相当)、入力される
ようになっている。
【0031】比較器8(図1の第1の比較器106に相
当)は、第1時定数回路の出力信号レベル(B点電圧V
B)を、抵抗6と抵抗7により決定される比較電圧(C
点電圧VC)と比較することにより、VB>VCであれば
オンとなり、第2の基準電圧として出力される電圧を0
とする(したがってF点電圧VF=G点電圧VG=0)と
ともに、VB<VCであればオフとなり、第2の基準電圧
として所定のF点電圧VFを出力して、このF点電圧VF
を可変抵抗12で調整したG点電圧VGを、逆流防止ダ
イオード13を通した後で、D点電圧のかわりに比較器
19に入力するようになっている。
【0032】第1の時定数回路は、図3にも取り出して
示すように、抵抗1、3、4、5およびコンデンサ2か
ら構成されるCR時定数回路であり、比較的小さな第1
の時定数t1にしたがって充電動作および放電動作を行
うもので、この充電および放電の切換は、入力端子9
a、9bに入力される切換信号電圧によって制御される
ようになっている。
【0033】第2の時定数回路は、図4にも取り出して
示すように、可変抵抗10およびコンデンサ14から構
成されるCR時定数回路であり、第1の時定数回路から
の出力VBが入力されて、比較的大きな第2の時定数t2
にしたがって充電動作および放電動作を行うようになっ
ている。この第2の時定数回路の出力はバッファ15を
経て、E点電圧VEとして比較器19に入力される。な
お、この第2の時定数t2は可変抵抗10で調整可能と
なっている。
【0034】つぎに図5にしたがって、この図2の回路
の作動を説明する。この図5は、回路のA、B、E、
G、H、Iの各点における電圧の時間変化を表したもの
である。
【0035】入力端子9a、9bにステップ状の切換信
号電圧VA(大きさVAH)が印加されると、コンデンサ
2は抵抗1とコンデンサ2により決まる第1の時定数t
1で速やかに充電され、B点電圧VBは、図5Bの線a〜
bのように、抵抗1と抵抗5による分圧電圧VBHに達す
る。
【0036】このB点電圧VBにより、コンデンサ14
は可変抵抗10とコンデンサ14による第2の時定数t
2で緩やかに充電され、E点電圧VEは図5Eのe〜fに
示すように、VEHに達する。
【0037】さらに、B点電圧VBは、抵抗6と抵抗7
により決定される比較電圧VCと比較器8において比較
されるが、この場合VB>VCであるので、比較器8はオ
ンとなり、F点電圧VFは0となる。
【0038】このためF点電圧VFが可変抵抗12およ
び逆流防止ダイオード13を通過した後のG点電圧VG
も、図5のi〜jに示すように0となって、比較器19
の一方の入力電圧となるH点電圧VHは、B点電圧VB
逆流防止ダイオード9を通過した後の電圧VDと電圧VE
が、抵抗16、抵抗17および抵抗18を介して加算さ
れたものとなり、図5Hのm〜n〜oに示すように、第
1の時定数t1で速やかに立ち上がった後(図5Hのm
〜n)、第2の時定数t2で緩やかに上昇する(図5H
のn〜o)。
【0039】このとき、弁の構成部品の公差およびこれ
らの組み合わせを考慮して、切換信号電圧VAオンから
時間t1経過時点で、弁開口開始位置におけるバネ力の
最大値と同等のソレノイドの吸引力を得るための電流が
流れるように、電流指令値であるH点電圧VHの図5H
のn点における値(切換信号電圧オンから第1の時定数
1経過時点のH点電圧)を設定する。
【0040】一方、電源28からパワースイッチング素
子25を通ってソレノイド26へと流れ込むソレノイド
駆動電流は、ソレノイド26と直列に接続された電流検
出抵抗22により電圧へと換算され、抵抗20と抵抗2
1により決定されるバイアス電圧が印加されて駆動電流
フィードバック電圧VIとなり、比較器19の他方の入
力端子に入力される。
【0041】比較器19は、H点電圧VHおよび駆動電
流フィードバック電圧VIの比較により切り換えられる
出力により、パワースイッチング素子25をオンオフす
る。このソレノイド駆動電流のオンオフ制御は、VH
Iならばパワースイッチング素子25はオンとなり、
ソレノイド駆動電流を増加させる一方、VH<VIならば
パワースイッチング素子25はオフとなり、ソレノイド
駆動電流を減少させることにより行われる。この間の駆
動電流フィードバック電圧VIの変化を、図5Iのs〜
t〜uに示す。
【0042】なお、H点電圧VHの最大値VHHは、駆動
電流フィードバック電圧VIの最大値VIHよりも大きく
なるように設定されているので、ソレノイド26の連続
通電時には、図5のu〜vに示すようにパワースイッチ
ング素子25はオン状態に保持され、パワースイッチン
グ25の長寿命化とソレノイド駆動音の低減を図ってい
る。
【0043】また、パワースイッチング素子25がオフ
となる際にソレノイド26より発生する過渡電圧は、フ
ライホイールダイオード27で吸収されるので、本装置
に接続されている他の機器へと悪影響が及ぶことはな
い。
【0044】さて、入力端子9a、9bへの切換信号電
圧がオフされると、コンデンサ2が第1の時定数t1
速やかに放電するので、B点電圧VBは図5Bのc〜d
に示すように速やかに低下し、D点電圧VDも同様に減
少する。
【0045】このようにして、VB<VCとなったなら
ば、比較器8はオフとなり、図5Gのl〜kに示すよう
にG点電圧VGが立ち上がり、比較器19の一方の入力
であるH点電圧VHには、D点電圧VDのかわりにG点電
圧VGが印加される。
【0046】一方、E点電圧VEは、バッファ15およ
び逆流防止用ダイオード9、13の作用で、可変抵抗1
0および抵抗5を通じて、図5Eのg〜hに示すよう
に、時定数t2で緩やかに低下して行く。
【0047】以上の結果、H点電圧VHは、図5Hのp
〜qに示すように切換信号電圧オフと同時にいったん低
下した後、図5Hのq〜rに示すように第2の時定数t
2で緩やかに低下して行く。また、駆動電流フィードバ
ック電圧VIも、H点電圧VHに応じて、図5Iのv〜w
〜xに示すように変化する。
【0048】なお、G点電圧VGは、可変抵抗12によ
り調整できるので、液圧管路特性によって変化する切換
信号電圧オフから流量減少開始までのむだ時間を、例え
ば図5Hの破線p〜q′〜rを実線p〜q〜rとするよ
うに調整できる。
【0049】また、図5Iに示すように、H点電圧VH
の最小電圧VHLは、駆動電流フィードバック電圧VI
りも小さくなるように設定するので、切換信号電圧オフ
時には、パワースイッチング素子25はオフ状態に保持
され、ソレノイド26への通電は行われない。
【0050】つぎに全体的な作用を説明する。
【0051】本発明のソレノイド駆動電流制御装置にス
テップ状の切換信号電圧VAが入力されたとき、前述し
た原理によりソレノイド駆動電流はステップ状に変化せ
ず、時間t1をかけて増加し、その後時間t2をかけて緩
やかに増加して行く。
【0052】このため、ソレノイド26の吸引力の急激
な増加が防止されるが、第1の時定数回路で設定される
時間t1(第1の時定数)経過時のソレノイド26の吸
引力は、前述のとおり、弁の構成部品の公差を考慮した
弁開口開始位置におけるバネ力の最大値と同等の値に設
定されているため、図6(c)に示すように、弁のバネ
力が大きな場合でも、切換信号電圧VAの入力から、弁
を通過する流体の流れ始めまでのむだ時間を、最大でも
時間t1以内に抑えることができる。
【0053】一方、図6(d)に示すように、弁のバネ
力が小さな場合でも、ソレノイド26の吸引力は緩やか
に増加するため、弁開口開始位置におけるスプール加速
度は緩やかであり、電磁弁の不感帯を行き過ぎてしまう
ことはなく、初期流量の増加は少なくでき、切り換え初
期のショックを抑制できる。
【0054】このように本発明によれば、個々の弁の構
成部品の公差に起因する切り換え時の弁作動の遅れが、
最大でも時間t1以内に抑制されるとともに、同じく個
々の弁の構成部品の公差に起因する切り換え時の流量の
急激な増加が抑制され、切り換え時のショックが適切に
防止できる。
【0055】また、図7(a)に示すように、切換信号
電圧が変動し、大きくなってしまった場合には、図5I
のt点における電流値が増加するためにソレノイド26
の吸引力は増加するが、この図5Iのt点に到達するま
での吸引力の増加率は緩やかなため、弁開口開始位置に
おけるスプール加速度は緩やかであり、初期流量の増加
は少なくできる。
【0056】一方、図7(b)に示すように、切換信号
電圧が小さくなってしまった場合には、図5Iのt点に
おける電流値が減少するためにソレノイド26の吸引力
は減少するが、図5Iのt点のソレノイド26の吸引力
は構成部品の公差および組み合わせを考慮して、大きめ
に設定されているので、ソレノイド26の吸引力の減少
による流れ始めまでのむだ時間の増加は少なくすること
ができる。
【0057】このように本発明によれば、切換信号電圧
の変動に対して、ソレノイド吸引力の変動量を小さく抑
えることができるので、切換信号電圧の変動に起因する
弁の作動遅れや初期流量の急激な増加を適切に抑制でき
る。
【0058】さらに、本発明では以上のような作用を得
るために、可変抵抗等の特別な調整部品を必要としてい
ないので、調整工数の低減によるコスト削減が可能とな
り、また取り扱いが容易で生産性も向上するうえ、電磁
弁搭載用の電装箱が大型化してしまうこともない。
【0059】図8は本発明の他の実施の形態を示すもの
であり、図2の回路の固定抵抗16を可変抵抗36へと
変更したものである。
【0060】この実施の形態によれば、可変抵抗36に
より、図5Hのn点の電圧を変えることができるため
に、図5Iのt点におけるソレノイドの励磁電流を調整
することにより、図5Iのs〜t間のソレノイド吸引力
特性を適切に調整することができる。
【0061】このため、個々の電磁弁により異なる不感
帯に対して、同一の励磁電流制御装置で対応することが
でき、また、電磁弁内蔵のバネまたは不感帯が変更され
た場合でも、同一の励磁電流制御装置で対応できる。
【0062】図9は本発明のさらに他の実施の形態を示
すものであり、図2の回路に比較器30、可変抵抗3
1、および逆流防止ダイオード29を追加したものであ
る。
【0063】これによれば、逆流防止ダイオード29と
比較器30の働きにより、コンデンサ14は、切換信号
電圧オン時には可変抵抗10との組み合わせによる時定
数で充電され、切換信号電圧オフ時には可変抵抗31と
抵抗7との組み合わせで放電される。その結果、切換信
号のオン時とオフ時で、それぞれ別の時定数でソレノイ
ドの励磁電流制御が可能となる。
【0064】
【発明の効果】第1の発明によれば、ステップ状の切換
信号電圧VAが入力されたとき、ソレノイド駆動電流は
ステップ状に変化せず、時間t1(第1の時定数)をか
けて増加し、その後時間t2(第2の時定数)をかけて
緩やかに増加して行くので、時間t1経過時点でのソレ
ノイドの吸引力を適切に調整することにより、個々の弁
の構成部品の公差に起因する切り換え時の弁作動の遅れ
が、最大でも時間t1以内に抑制されるとともに、同じ
く個々の弁の構成部品の公差に起因する切り換え時の流
量の急激な増加が抑制され、切り換え時のショックが適
切に防止できるとともに、切換信号電圧の変動に対して
も、ソレノイド吸引力の変動量を小さく抑えることがで
きるので、切換信号電圧の変動に起因する弁の作動遅れ
や初期流量の急激な増加を適切に抑制できる。また、こ
のために、可変抵抗等の特別な調整部品を必要としてい
ないので、調整工数の低減によるコスト削減が可能とな
り、また取り扱いが容易で生産性も向上するうえ、電磁
弁搭載用の電装箱が大型化してしまうこともない。
【0065】第2の発明によれば、フライホイールダイ
オードにより、パワースイッチング素子がオフする際に
ソレノイドより励磁される過渡電圧が吸収されるので、
本装置に接続されている他の機器へと悪影響が及ぶこと
はない。
【0066】第3の発明によれば、第1の時定数回路の
時定数を任意の値に設定できるので、第1の時定数とし
て適切な値を設定することができる。
【0067】第4の発明によれば、第2の時定数回路の
時定数を任意の値に調整できるので、第2の時定数とし
て適切な値を設定することができる。
【0068】第5の発明によれば、第2の基準電圧を任
意の値に調整できるので、第2の基準電圧として適切な
値を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す構成図である。
【図2】同じく回路図である。
【図3】同じく第1の時定数回路を示す回路図である。
【図4】同じく第2の時定数回路を示す回路図である。
【図5】同じく回路の各点における電圧変化を示す特性
図である。
【図6】同じく回路のI点における電圧変化および電磁
弁を通過する流量変化を示す特性図である。
【図7】同じく回路のI点における電圧変化および電磁
弁を通過する流量変化を示す特性図である。
【図8】本発明の他の発明の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図9】さらに他の発明の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図10】従来例を示す回路図である。
【図11】従来例の回路の特定点における電圧変化を示
す特性図である。
【図12】同じく回路のK点における電圧変化および電
磁弁を通過する流量変化を示す特性図である。
【図13】同じく回路のK点における電圧変化および電
磁弁を通過する流量変化を示す特性図である。
【符号の説明】
101 ソレノイド 102 第1の時定数回路 103 第2の時定数回路 104 第1の基準電圧 105 第2の基準電圧 106 第1の比較器 107 第1の逆流防止ダイオード 108 第1の加算器 109 検出抵抗 110 第3の基準電圧 111 第2の加算器 112 第2の逆流防止ダイオード 113 第2の比較器 114 パワースイッチング素子 115 フライホイールダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久下沼 淳 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 (72)発明者 川崎 治彦 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソレノイドに流れる励磁電流をオンオフ制
    御するソレノイドの励磁電流制御装置において、 入力信号を第1の時定数で変化させる第1の時定数回路
    と、 この第1の時定数回路の出力を第2の時定数で変化させ
    る第2の時定数回路と、 前記第1の時定数回路の出力を第1の基準電圧と比較し
    て第2の基準電圧を出力する第1の比較器と、 第1の逆流防止ダイオード通過後の前記第1の時定数回
    路の出力と前記第2の時定数回路の出力とを加算する第
    1の加算器と、 前記ソレノイドの駆動電流を電圧に換算する検出抵抗
    と、 この検出抵抗からの出力と第3の基準電圧とを加算する
    第2の加算器と、 前記第1の加算器の出力に第2の逆流防止ダイオード通
    過後の前記第2の基準電圧を加算した加算値と前記第2
    の加算器の出力とを比較する第2の比較器と、 この第2の比較器の出力によりオンオフ制御されるパワ
    ースイッチング素子と、 を備えたことを特徴とするソレノイドの励磁電流制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記パワースイッチング素子のオフ時に前
    記ソレノイドより発生する過渡電圧を吸収するフライホ
    イールダイオードを備えたことを特徴とする請求項1に
    記載のソレノイドの励磁電流制御装置。
  3. 【請求項3】前記第1の時定数回路は、その時定数を任
    意の値に設定できることを特徴とする請求項1に記載の
    ソレノイドの励磁電流制御装置。
  4. 【請求項4】前記第2の時定数回路は、その時定数を任
    意の値に調整できる可変抵抗を備えたことを特徴とする
    請求項1に記載のソレノイドの励磁電流制御装置。
  5. 【請求項5】前記第2の基準電圧を任意の値に調整する
    ための可変抵抗を備えたことを特徴とする請求項1に記
    載のソレノイドの励磁電流制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002333173A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和装置
CN103344807A (zh) * 2013-06-06 2013-10-09 杭州和利时自动化有限公司 电磁阀驱动电流监测电路
CN106693129A (zh) * 2015-07-14 2017-05-24 北京谊安医疗系统股份有限公司 一种呼吸机的闭环容量控制方法

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