JPH09280487A - 給脂装置 - Google Patents

給脂装置

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Publication number
JPH09280487A
JPH09280487A JP11714996A JP11714996A JPH09280487A JP H09280487 A JPH09280487 A JP H09280487A JP 11714996 A JP11714996 A JP 11714996A JP 11714996 A JP11714996 A JP 11714996A JP H09280487 A JPH09280487 A JP H09280487A
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JP
Japan
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grease
temperature
oil
reservoir
grease reservoir
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Pending
Application number
JP11714996A
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English (en)
Inventor
Tokuji Tanaka
篤司 田中
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グリースが低温状態になっている際に、外部
のエネルギやバッテリに頼ることなく、確実にグリース
を使用温度範囲にまで上昇できるようにする。 【構成】 ポンプユニット11が設けられ、各給脂箇所
にグリースを供給するためのグリースリザーバ10を囲
繞するように外筒体20を設けて、その間に加温チャン
バ21を形成し、補助油圧ポンプ15からの戻り油を作
動油タンク16に戻す戻り配管22から分岐配管24を
分岐させて、加温チャンバ21に接続し、分岐配管24
に電磁切換弁25を設ける。グリースリザーバ10内に
温度センサ26を設けて、グリース油温を検出し、この
検出信号を制御回路27に取り込んで、グリースが使用
温度範囲以下となっていると、電磁切換弁25を切り換
えて、戻り油を加温チャンバ21に供給して、グリース
の加温を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベル等の建
設機械において、フロント作業機構等、摺動可能な連結
機構部等の摺動作動部に給脂するための給脂装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図8に建設機械の一例として、油圧ショ
ベルを示す。油圧ショベルは、下部走行体1上に上部旋
回体2が旋回可能に装着されており、この上部旋回体2
には、オペレータが搭乗する運転室3が設けられ、また
ブーム4,アーム5及びフロントアタッチメントとし
て、例えばバケット6からなるフロント作業機構7が装
着され、さらにエンジン,油圧ポンプ等を配置した機械
室8を備えている。
【0003】フロント作業機構7を構成するブーム4
は、上部旋回体2のフレームに俯仰動作可能に連結され
ており、またアーム5はブーム4の先端に上下方向に回
動可能に連結され、さらにバケット6はアーム5の先端
に回動可能に連結されている。これら各部の連結はピン
を用いて行われることから、これらピンを用いたジョイ
ント部を潤滑するために、給脂を行う給脂装置が設けら
れる。また、これらのジョイント部の他にも、一側の部
材と相手方の部材とが摺動動作する摺動作動部が各所に
設けられており、これらの部位にも給脂が行われる。
【0004】図9に従来技術による給脂装置の構成を示
す。図中において、10は例えばドラム缶やぺール缶等
の密閉容器からなるグリースリザーバ、11はポンプユ
ニットである。ポンプユニット11は、グリースリザー
バ10の上部に設けたシリンダ12と、一端がこのシリ
ンダ12に連結され、他端がグリースリザーバ10の底
壁近傍にまで延在されたポンプ室13とを有し、シリン
ダ12内には、ピストン12aが摺動可能に装着されて
いる。ピストン12aにはピストンロッド12bが連結
されており、このピストンロッド12bはシリンダ12
からポンプ室13内に延在されている。そして、ピスト
ンロッド12bの先端にはポンプ室13の内面に沿って
摺動する可動隔壁14が連結されている。ポンプ室13
の下方部位にはグリース吸引口13aが開口しており、
可動隔壁14は逆止弁(図示せず)を備え、この逆止弁
により可動隔壁14の下降時にのみ下方から上方に向け
てグリースを流通させるようになっており、その下降ス
トローク端では、このグリース吸引口13aより下方位
置にまで変位するものである。そして、ポンプ室13に
おけるシリンダ12への連結部近傍にグリース供給部1
3bが設けられている。なお、ピストン12aと可動隔
壁14とでは、ピストン12aの方の受圧面積を大きく
して、グリースの供給圧を増大させるようにしている。
【0005】シリンダ12におけるピストン12aの作
動は、油圧ショベルの方向切換弁等にパイロット圧を供
給するために設けた補助油圧ポンプ15から供給される
圧油により行われる。このために、補助油圧ポンプ15
及び作動油タンク16とシリンダ12との間に2組の電
磁切換弁17,18が設けられ、補助油圧ポンプ15の
上流側の電磁切換弁17は補助油圧ポンプ15及び作動
油タンク16をシリンダ12に接続する状態と、接続を
遮断する状態とに切り換えるためのものであり、また電
磁切換弁18はピストンロッド12bの昇降を制御する
ためのものである。そして、これら各電磁切換弁17,
18は、その電磁作動部17a,18aに対する信号に
基づいて切り換わることになる。
【0006】従って、油圧ショベルを作動させて、各摺
動作動部が動作する際に、電磁切換弁17によりシリン
ダ12内に圧油が供給できるようになし、電磁切換弁1
8を切り換えることにより、シリンダ12を駆動して、
可動隔壁14をポンプ室13のグリース吸引口13aよ
り下方の位置に変位させた後に、この可動隔壁14を上
昇させると、ポンプ室13内のグリースがシリンダ12
に接続したグリース供給配管19を介して各作動部に供
給される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、グリースに
は、例えば−20℃〜40℃というように、所定の使用
温度範囲がある。この使用温度範囲を下回ると、グリー
スの粘度が高くなりすぎて、ポンプユニット11を作動
させても、各給脂箇所に十分な量のグリースを供給でき
ず、またグリース油温が使用範囲を上回ると、グリース
の粘度が低くなりすぎて、潤滑機能が低下してしまう。
従って、グリース油温はこの使用温度範囲に保持されて
いるのが好ましい。
【0008】油圧ショベルは野外において作業するもの
であり、例えば寒冷地等周囲温度が極端に低い時に、野
外で長時間停止状態に保持されていると、グリースは使
用温度範囲より低い温度状態にまで低下する。この場合
には、グリースの粘度が極めて高くなって、流動性が失
われる結果、グリースの供給ができなくなってしまう。
従って、寒冷地における夜間等においては、グリースリ
ザーバを、例えば電気毛布で包むことによって、グリー
ス油温の低下を防止するようにするようにしていた。た
だし、野外等においては、電気毛布の電源を得られない
等、外部のエネルギでグリース油温を上昇させるのは困
難な場合が多い。また、建設機械にはバッテリが搭載さ
れているから、このバッテリを電源とするヒータをグリ
ースリザーバに設けることも考えられるが、車載用のバ
ッテリを消費電力の大きなヒータの電源とするのには適
さない。
【0009】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、外部のエネルギやバ
ッテリに頼ることなく、確実にグリースを使用温度範囲
にまで上昇できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、建設機械を構成する各摺動作動部に
給脂するためのグリースリザーバと、このグリースリザ
ーバからグリースを圧送するポンプユニットとを備えた
ものにおいて、前記グリースリザーバには、建設機械の
作動時に発生する熱によりグリースを加温する加温手段
を設ける構成としたことをその特徴とするものである。
【0011】ここで、建設機械の作動時に発生する熱と
しては、エンジンの排気ガスや油圧ポンプの駆動により
油圧回路を作動油が流通する際に生じる熱等がある。そ
して、このような熱によりグリースリザーバを加温する
には、グリースリザーバを囲繞するように加温チャンバ
を設けて、この加温チャンバに油圧回路を通って作動油
タンクに還流する戻り油を導いたり、エンジンの排気ガ
スを導いたりする。ただし、グリースリザーバが使用温
度範囲内となっている際には、その加温を行わない方が
好ましい。このためには、グリースリザーバに、グリー
ス油温を検出する温度センサを設けて、この温度センサ
の検出温度に応じて、加温チャンバへの熱の導入を制御
するように構成すれば良い。
【0012】
【発明の実施の形態】給脂装置を構成するグリースリザ
ーバ内のグリース油温が使用温度範囲以下になっている
と、このグリースを加温しなければならない。このため
には熱源を必要とするが、建設機械の作動時に発生する
熱をグリース加温用の熱源として利用する。エンジンを
起動すると、排気ガスが発生するが、この排気ガスは熱
を持っている。また、エンジンによって油圧ポンプを駆
動すると、油圧回路内に作動油が流れ、この油圧回路内
にはリリーフ弁等の回路構成部品が設けられている関係
から圧損が生じて、熱が発生する。従って、作動油タン
クへの戻り油は、ある程度の熱を持つことになる。
【0013】建設機械が、例えば寒冷地において、夜間
は停止状態に保持されており、朝方のまだ低い温度状態
の時には、グリースを加温するための熱源は存在しな
い。ただし、建設機械を作動させて、所要の作業を行う
場合には、まず所定の時間暖機運転が行われる。暖機運
転は、エンジン及び作動油を適正な温度まで上昇させる
ために行われるものであり、従ってエンジンを作動させ
ると共に、このエンジンにより油圧ポンプを駆動する
が、油圧ポンプは最小吐出流量となし、実質的に無負荷
運転の状態にする。勿論、この場合でも作動油は油圧回
路を循環するから、作動油タンクへの戻り油の温度が上
昇する。
【0014】通常、グリースの油温が最も低いのは機械
の起動時であり、グリースリザーバ内のグリース油温が
極端に低下するように、周囲が極めて低温状態にある際
には、機械を作動させるに当って、前述した暖機運転が
必ず必要となる。暖機運転時には、フロント作業機構等
は静止した状態に保持されるから、グリースを供給する
必要はない。
【0015】本発明は、以上の点から、グリースを加温
するために、建設機械の作動時に発生する熱を利用す
る。熱源として利用できるのは、作動油タンクへの戻り
油またはエンジン排気ガス等である。当然、暖機運転時
でも利用可能な熱源でなければならないが、暖機運転時
にも熱が発生するのは、エンジン排気ガス及び戻り油で
あり、これらが熱源として有利である。
【0016】グリースの使用温度範囲の下限は、前述し
たように、例えば−20℃程度であり、またグリース油
温があまり高くなると、潤滑性能が低下する等の問題が
あるから、グリース油温を常時検出し、適正な温度常置
あになっている際には加温を停止する。グリースリザー
バが機械室の内部に配置されておれば、その周囲に各種
の機器が配置され、機械の正常運転状態になると、これ
らの各機器の温度上昇等の影響で、グリース油温も上昇
するから、暖機運転時にグリースの加温を行うだけで良
い。ただし、グリースリザーバが機械室の外に配置され
ている場合には、周囲温度が低いと、機械の作動中でも
グリース油温が使用温度範囲以下になることもあるか
ら、グリース油温を常に検出して、極端に温度が低くな
ると、前述した熱源からの熱により加温する。
【0017】以上の点から、以下において、グリースリ
ザーバの加温を行うために、作動油を熱源として利用し
た実施の形態と、エンジンの排気を熱源として利用した
実施の形態とを説明する。
【0018】まず図1乃至図6に油圧パイロット配管か
ら作動油タンクに還流する戻り油によりグリースを加温
する構成としたものを示す。なお、以下に説明する実施
の形態において、前述した従来技術の構成部材と同一ま
たは均等な構成部材については、同一の符号を付してそ
の説明は省略する。またこの実施の形態においては、補
助油圧ポンプに接続される油圧パイロット配管からの戻
り油を熱源とする構成について説明するが、メインポン
プから方向切換弁を介して流れ、油圧アクチュエータを
駆動する回路からの戻り油でグリースを加温する構成と
することも可能である。
【0019】而して、図1において、グリースリザーバ
10にはポンプユニット11が設けられ、このポンプユ
ニット11は、図1では図示を省略するが、電磁切換弁
17,18により作動制御が行われる点については、前
述した従来技術のものと同様である。グリースリザーバ
10を構成する容器は、鋼材等のように熱伝達性の良好
な部材から構成され、このグリースリザーバ10の外周
側には断熱性の良好な部材からなる外筒体20が設けら
れて、グリースリザーバ10と外筒体20との間には、
密閉された加温チャンバ21が形成される。
【0020】補助油圧ポンプ15は、電磁切換弁17,
18を介してグリースリザーバ10におけるポンプユニ
ット11のシリンダ12を駆動するものであるが、補助
油圧ポンプ15は、本来は、方向切換弁の油圧パイロッ
ト部や、ポンプレギュレータ等に圧油を供給するための
ものである。この補助油圧ポンプ15の作動油タンク作
動油タンク16への戻り配管22には、リリーフ弁23
が設けられており、補助油圧ポンプ15により駆動され
る各々のパイロット系が非作動状態でも、少なくともこ
のリリーフ弁23を通って作動油タンク16に還流され
るから、このリリーフ弁23を通過する際の圧損による
消費エネルギは熱に変換される。
【0021】戻り油配管22の下流側に分岐配管24が
電磁切換弁25を介して分岐しており、この分岐配管2
4は、外筒体20により区画形成される加温チャンバ2
1内に接続され、この加温チャンバ21を介して作動油
タンク16に還流される。電磁切換弁25は、切換位置
(イ)と切換位置(ロ)との2位置に切り換わるもの
で、この電磁切換弁25の切換位置(イ)では、補助油
圧ポンプ15からの戻り油は加温チャンバ21を経由さ
せて作動油タンク16に還流させ、切換位置(ロ)では
加温チャンバ21を介さず還流される。
【0022】グリースリザーバ10内にはグリース油温
を検出する温度センサ26が設けられており、この温度
センサ26により常時グリース油温が検出される。そし
て、この温度センサ26からの温度検出信号は制御回路
27に入力されて、この制御回路27からの制御信号に
基づいて電磁開閉弁25が開閉操作される。
【0023】制御回路27は、図2に示したように、比
較器28とタイマ29とを備え、温度センサ26による
検出温度が基準温度と比較されて、検出温度が基準温度
より低い場合には、電磁切換弁25は切換位置(イ)と
なって、分岐配管24を経由する流路が選択され、熱を
持った戻り油が加温チャンバ21内に流入する。そし
て、検出温度が基準温度を上回ったことが検出される
と、タイマ29が作動して、このタイマ29で設定され
た時間経過した後に、電磁切換弁25が分岐配管24を
介さない流路を取る切換位置(ロ)に切り換わる。ここ
で、タイマ29のクロック信号としては、例えばオート
アイドル制御等の制御機構に用いられるクロック発生手
段から得ることができる。
【0024】また、制御回路27には運転室内に設けら
れ、ランプ等からなる表示器30が接続されており、こ
の表示器30では、電磁切換弁25が分岐配管24を経
由する流路が選択されて、グリースが加温状態となって
いる時に、点灯表示するようになっている。従って、オ
ペレータは、グリース油温がその使用温度範囲にまで達
しておらず、グリースが加温状態にあることを認識でき
るようになる。
【0025】油圧ショベルを起動すると、まずエンジン
が作動し、このエンジンを動力源として補助油圧ポンプ
15が駆動され、さらに車両に搭載されている制御装置
等、各電気機器に電源が供給される。これにより、制御
回路27が作動状態になり、温度センサ26によりグリ
ースリザーバ10内のグリース油温の検出が行われる。
そして、このグリース油温の検出信号は制御回路27に
取り込まれて、比較器28で設定温度と比較されて、実
際のグリース油温が設定温度より低い場合には、電磁切
換弁25は分岐配管24を経由する流路を取る切換位置
(イ)の状態に切り換わり、低圧リリーフ弁23等によ
り熱を持った状態にある戻り油が分岐配管24から加温
チャンバ21内に流入する。これによって、戻り油の熱
によりグリースリザーバ10内のグリースが加温され
る。
【0026】グリースが制御回路27の設定温度にまで
加温されると、タイマ29が作動して、このタイマ29
により設定された時間だけさらに戻り油が加温チャンバ
21内に流入して、グリースの加温を継続した後に、制
御回路27から電磁切換弁25に切換信号が入力され
て、この電磁切換弁25が切換位置(ロ)に切り換わっ
て、戻り油は分岐配管24を介さず直接作動油タンク1
6に還流される。これによって、グリース油温は比較器
28で設定されている基準温度より高くなって、使用温
度範囲内の所定の温度にまで加温される。これによっ
て、ポンプユニット11を作動させると、十分な量のグ
リースが各給脂箇所に供給される状態になる。従って、
摺動作動部の動作が円滑に行われ、焼き付き等の発生が
防止される。勿論、グリースが所定の温度にまで加温さ
れると、この加温が停止するから、グリースが必要以上
加熱されて、潤滑性能が低下するおそれはない。
【0027】しかも、グリース油温は温度センサ26に
より常時検出しているから、周囲の温度が極めて低い場
合等、このグリースが設定温度以下になると、温度セン
サ26によりそれが検出されて、再び電磁切換弁25が
切換位置(イ)に切り換わって、加温チャンバ21内に
熱を持った戻り油が流入して、グリースリザーバ10が
加温される。
【0028】ここで、制御回路27における比較器28
の設定温度を目標温度に設定しておけば、必ずしもタイ
マ29を設ける必要はない。ただし、グリース油温が比
較器28の設定温度近傍で上下する場合には、電磁切換
弁25が頻繁に切り換わる、所謂チャタリング現象を起
こすおそれがある。タイマ29を設けるのは、所定の緩
衝領域を設定して、チャタリングの防止を図るためのも
のである。従って、グリース加温時の目標温度は、タイ
マ29の設定時間の間に加温される温度だけ基準温度と
して設定した温度より高くなる。この結果、グリースが
基準温度近傍で上下するという事態の発生が防止され
て、チャタリング現象を起こすおそれはない。即ち、図
3に示したように、グリース油温の使用温度範囲をT1
〜T2 とし、比較器28の設定温度をTS とした時に、
電磁切換弁25の切換位置(イ)から切換位置(ロ)へ
の切り換わりは、油温(TS +ΔT)の時であり、逆に
切換位置(ロ)から切換位置(イ)への切り換わりは油
温TS となる。従って、図中に斜線で示した範囲のヒス
テリシスを持たせることができる。
【0029】ここで、グリース油温がその使用温度範囲
より低いと、各作動部に十分な量の給脂を行えない状態
であるから、この時にフロント作業機構7等を駆動させ
ると、その作動の円滑性が損なわれ、摺動作動部に焼き
付き等が発生するおそれがある。従って、グリース加温
時には、アイドリング状態に保持する必要がある。これ
を運転室3に搭乗しているオペレータに報知するために
表示器30が設けられている。このように、この表示器
30によりグリースの加温が必要な状況下にあることを
オペレータに認識させることによって、オペレータは車
両をアイドリング状態に保持するという適切な措置が取
れるようになる。
【0030】このように、グリースを使用温度範囲にま
で加温するための熱源として、油圧ショベルの作動時に
発生する熱を利用しており、電源を用いた発熱体等を熱
源として用いないことから、鉱山現場での掘削作業等の
ように電源等が得られない状況下でも、グリースを速や
かに使用温度範囲にまで加温できる。
【0031】加温チャンバ21は、グリースリザーバ1
0内のグリースを加温するために形成されているが、図
9に示されているように、ポンプユニット11における
ポンプ室13のグリース吸引口13aはグリースリザー
バ10の下方位置に開口しているから、グリースリザー
バ10の下方側を集中的に加温するのが迅速な加温を図
る上で望ましい。このためには、加温チャンバ21の構
成として、例えば図4に示したように、熱を持った戻り
油の流入口21aと作動油タンク16への流出口21b
とを共にグリースリザーバ10の下方位置で、相互に近
接した位置に配置し、流入口21aと流出口21bとの
間に隔壁21cを設けるようにすれば良い。これによっ
て、流入口21aから流入した戻り油は下方位置で、ほ
ぼグリースリザーバ10を一周して流出口21bから流
出することになって、グリースリザーバ10のポンプ室
13のグリース吸引口13aの近傍のグリースを効率的
に加温できる。
【0032】ところで、制御回路27による設定温度を
高くしたり、または電磁切換弁25のチャタリング防止
のためのタイマ29の設定時間を長くすると、エンジン
及び作動油が適正な温度状態となっており、油圧ショベ
ルの作動に支障がないのにも拘らず、長時間アイドリン
グ状態に保持しなければならず、機械の作動効率が悪く
なる。そこで、制御回路27による設定温度は、給脂に
支障がない限りできるだけ下限温度に近い温度とし、ま
たタイマ29の設定時間も、電磁切換弁25のチャタリ
ング防止に必要最小限のグリース油温の上昇が図れる程
度に抑制するのが好ましい。
【0033】制御回路としては、図2に示したものの
他、例えば図5に示した構成とすることができる。同図
から明らかなように、上限設定温度Tmax を設定温度と
する比較器31a及び下限設定温度Tmin を設定温度と
する比較器31aと、電磁切換弁25のスイッチ32と
を備えた制御回路33を用いる。また、ここで、スイッ
チ32は、電磁切換弁25への配線に電流が流れている
か否かを検出することによって、電磁切換弁25が切換
位置(イ)の状態にあるか、切換位置(ロ)の状態にあ
るかを検出する切換位置検出回路34が設けられてお
り、スイッチ32はこの切換位置検出回路34からの信
号に基づいて切り換わるものである。そして、ソレノイ
ドが励磁状態、即ち切換位置(イ)の状態にある時に
は、比較器31aが作動状態になり、消磁状態、即ち切
換位置(ロ)の状態の時には、比較器31bが作動状態
となる。
【0034】電磁切換弁25のソレノイドが消磁状態
で、切換位置(ロ)の状態になっていると、スイッチ3
2により比較器31bが作動状態になり、温度センサ2
6からの検出温度と下限設定温度Tmin とが比較され
て、検出温度がこの下限設定温度Tmin より高ければ、
電磁切換弁25は切換位置(ロ)のまま保持される。従
って、戻り配管22における戻り油は分岐配管24を介
さず直接作動油タンク16に還流することになり、グリ
ースリザーバ10内のグリースは必要以上加温されるこ
とはない。
【0035】温度センサ26の検出温度が比較器31b
における下限設定温度Tmin より低い場合には、電磁切
換弁25のソレノイドに電源が供給されて、この電磁切
換弁25は切換位置(イ)に切り換わる。これによっ
て、戻り油は分岐配管24から加温チャンバ21内を通
って作動油タンク16に還流するようになって、グリー
スリザーバ10内のグリースが加温される。そして、こ
の状態になると、切換位置検出回路34で電磁切換弁2
5が切り換わったことが検出されるから、この切換位置
検出回路34からの信号に基づいてスイッチ32が切り
換わって、比較器31aが作動状態になる。従って、検
出温度が上限設定温度Tmax より低い限り、電磁切換弁
25が切換位置(イ)に保持されて、戻り油によってグ
リースの加温が継続される。そして、検出温度が上限設
定温度Tmax にまで上昇すると、電磁切換弁25は切換
位置(ロ)に切り換わることになり、戻り油によるグリ
ースリザーバ10の加温が停止され、グリースが必要以
上加温されることはない。また、この電磁切換弁25が
切り換わったことは、切換位置検出回路34で検出され
るから、スイッチ32が切り換わって、比較器31bが
作動状態になる。そして、下限設定温度Tmin となるま
では、電磁切換弁25が切り換わらない。従って、図6
に示したように、電磁切換弁25のチャタリング防止が
図られる。
【0036】以上のように、制御回路33において、上
限,下限の2つの温度Tmin とTmax とを設定しておく
ことによっても、グリースリザーバ10内のグリース油
温は常に所定の温度範囲内に抑制できる。勿論、下限設
定温度Tmin 及び上限設定温度Tmax は当然グリースの
使用温度範囲内に設定する必要があるのは言うまでもな
い。
【0037】ところで、グリースリザーバ10が上部旋
回体2における機械室8の内部に配置されている場合に
は、この機械室8内には、エンジンや油圧ポンプ,方向
切換弁を初め、種々の発熱源が存在している。従って、
油圧ショベルの起動時はともかく、通常運転状態では、
機械室8内はグリースの使用温度範囲の下限の温度状態
にならないのが普通である。このような場合には、油圧
ショベルの起動時だけグリースリザーバ10を加温すれ
ば良い。しかも、起動時における暖機運転をどの程度行
うかは、周囲の温度条件に基づいて決められ、周囲温度
が低ければ低い程、暖機運転時間を長く取り、また周囲
温度が高い場合には、殆ど暖運転を行わないのが普通で
ある。暖機運転は、エンジンだけでなく作動油が所定の
温度状態になるまで行われる。さらに、グリースの使用
温度範囲の下限は−20℃というように、極めて低温で
ある。
【0038】以上のことから、油圧ショベルの起動時に
おける暖機運転が行われている間のみ加温チャンバ内に
加熱状態にある戻り油を供給し、暖機運転状態が終了し
て、操作レバー等の操作手段が操作されて、作業が開始
した時に、加温チャンバへの戻り油の供給を停止させる
ように構成することも可能である。このように構成すれ
ば、グリースリザーバ10内に温度センサを設けたり、
電磁切換弁の切り換えを制御する制御回路を設ける必要
はない。
【0039】グリースを加温するための熱源としては、
前述した作動油に代えて、エンジンの排気により行うこ
ともできる。そこで、図7には、エンジンの排気を熱源
として利用したグリースの加温方式を示す。この図7に
おいても、図1乃至図6の構成と同一または均等な構成
部材については、それらと同一の符号を付して、その説
明は省略する。
【0040】図中において、40はエンジンを示し、こ
のエンジン40の排気管41はマフラ42に接続され、
このマフラ42には出口管43が接続されている。従っ
て、エンジン40を作動させると、熱を持った排気ガス
は排気管41,マフラ42及び出口管43を介して大気
に放出される。この大気に放出される排気ガスの熱をグ
リースリザーバ10の加温用の熱源として利用する。こ
のために、排気管41から出口管43までの排気経路の
いずれかの部位(図7においては、出口管43の部位)
に排気ガス流入管44を接続させ、この排気ガス流入管
44の他端を加温チャンバ21に接続する。また、この
排気ガス流入管44の途中に電磁切換弁45を設けて、
排気ガスの取り入れの制御を行わせる。
【0041】従って、グリースリザーバ10に設けた加
温チャンバ21に供給される熱源としては、戻り油では
なく、エンジン40の排気ガスである。そして、加温チ
ャンバ21内に供給された排気ガスはグリースリザーバ
10内のグリースを加温した後に、第2の出口管46を
介して大気に放出されることになる。また、電磁切換弁
45の切り換え制御を行うために、グリースリザーバ1
0内には温度センサ26が設けられており、この温度セ
ンサ26の検出温度を制御回路27に取り込んで、温度
センサ26によるグリース油温に応じて電磁切換弁45
の切り換え制御が行われる。さらに、この制御回路27
には、運転室3内に設けた表示器30が接続されてお
り、グリース加温状態にある時には、表示器30にそれ
を表示することにより、オペレータに認識させる。
【0042】以上のように構成しても、作動油を用いる
場合と同様に、グリースリザーバ10内のグリースが周
囲温度の影響で使用温度範囲以下の温度となっていて
も、その使用温度範囲にまで速やかに加温されて、ポン
プユニット11により必要な給脂箇所に確実に十分な量
のグリースを供給することができる状態にまで粘度の低
下が図られる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は建設機械
の作動時に発生する熱を利用してグリースリザーバ内の
グリースを加温する構成としたので、グリース温度が使
用温度範囲以下になっていても、別途外部からの熱源を
利用したり、バッテリからの電力を消費したりすること
なく、迅速かつ確実にグリースを所定の温度まで加温で
きる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱源として戻り油を利用した場合における本発
明の実施の一形態を示す給脂装置の構成説明図である。
【図2】制御回路の構成説明図である。
【図3】グリース油温と電磁切換弁の切換位置との関係
を示す線図である。
【図4】加温チャンバの一構成例を示す図1のX−X線
に相当する部位での断面図である。
【図5】制御回路の他の例を示す構成説明図である。
【図6】図5の制御回路を用いた場合におけるグリース
油温と電磁切換弁の切換位置との関係を示す線図であ
る。
【図7】熱源としてエンジン排気ガスを利用した場合に
おける本発明の実施の形態を示す給脂装置の構成説明図
である。
【図8】建設機械の一例としての油圧ショベルの外観図
である。
【図9】従来技術による給脂装置の構成説明図である。
【符号の説明】
10 グリースリザーバ 11 ポンプユニット 20 外筒体 21 加温チャンバ 22 戻り配管 24 分岐配管 25,45 電磁切換弁 26 温度センサ 27,33 制御回路 30 表示器 40 エンジン 41 排気管 44 排気ガス流入管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械を構成する各摺動作動部に給脂
    するためのグリースリザーバと、このグリースリザーバ
    からグリースを圧送するポンプユニットとを備えたもの
    において、前記グリースリザーバには、建設機械の作動
    時に発生する熱によりグリースを加温する加温手段を設
    ける構成としたことを特徴とする給脂装置。
  2. 【請求項2】 前記グリースリザーバには温度検出手段
    を設けて、この温度検出手段により検出されたグリース
    油温が所定の温度以下の場合にのみ前記加温手段による
    グリースリザーバの加温を行う構成としたことを特徴と
    する請求項1記載の給脂装置。
  3. 【請求項3】 前記グリースリザーバを囲繞するように
    加温チャンバを設けて、この加温チャンバに油圧パイロ
    ット配管のタンクへの還流経路の途中から分岐させた分
    岐配管を接続し、前記温度検出手段により検出されたグ
    リース油温に応じて切り換わる切換手段によって、戻り
    油をこの加温チャンバを介してタンクに還流させる流路
    と、加温チャンバを介さずにタンクに還流させる流路と
    に切り換え制御を行う構成としたことを特徴とする請求
    項2記載の給脂装置。
  4. 【請求項4】 前記建設機械のエンジン排気経路の途中
    に切換手段により切り換わる分岐経路を設けて、この分
    岐経路をグリースリザーバに接続すると共に、前記温度
    検出手段により検出されたグリース油温が所定温度以下
    の時に、エンジンからの排気を分岐経路に供給する構成
    としたことを特徴とする請求項2記載の給脂装置。
  5. 【請求項5】 前記加温手段は、建設機械の暖機運転時
    にのみ作動させて、グリースリザーバの加温を行う構成
    としたことを特徴とする請求項1記載の給脂装置。
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