JPH09281119A - 走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構 - Google Patents
走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構Info
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- JPH09281119A JPH09281119A JP12113996A JP12113996A JPH09281119A JP H09281119 A JPH09281119 A JP H09281119A JP 12113996 A JP12113996 A JP 12113996A JP 12113996 A JP12113996 A JP 12113996A JP H09281119 A JPH09281119 A JP H09281119A
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- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 応答性を高め、探針・試料間の接近動作で高
速自動接近を達成し、フェイルセーフ機能を有し、探針
や試料の破壊を防止する。 【解決手段】 本発明による走査型プローブ顕微鏡は、
大気環境で接近動作が行われ、探針12を先部に有するカ
ンチレバー11を備える。試料表面には吸着層が形成され
る。探針・試料接近機構は粗動を行うZステージ31を含
む。Zステージはスッテピングモータを含み、パルス信
号で駆動される。またカンチレバーを発振させる圧電素
子13を備える。Zステージを駆動するパルス信号はカン
チレバーの発振動作に基づいて作られる。
速自動接近を達成し、フェイルセーフ機能を有し、探針
や試料の破壊を防止する。 【解決手段】 本発明による走査型プローブ顕微鏡は、
大気環境で接近動作が行われ、探針12を先部に有するカ
ンチレバー11を備える。試料表面には吸着層が形成され
る。探針・試料接近機構は粗動を行うZステージ31を含
む。Zステージはスッテピングモータを含み、パルス信
号で駆動される。またカンチレバーを発振させる圧電素
子13を備える。Zステージを駆動するパルス信号はカン
チレバーの発振動作に基づいて作られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型プローブ顕微
鏡の探針・試料接近機構に関し、特に、パルス信号で駆
動され、高速自動接近機能とフェイルセーフ機能を備え
た走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構に関す
る。
鏡の探針・試料接近機構に関し、特に、パルス信号で駆
動され、高速自動接近機能とフェイルセーフ機能を備え
た走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば原子間力顕微鏡で、試料の表面の
観察を行うとき、その前の段階で試料表面に対して探針
を所定の微小距離まで接近させることが必要である。そ
のため、原子間力顕微鏡は探針・試料接近機構を備え
る。この探針・試料接近機構の動作の制御では、探針が
試料に衝突することにより探針および試料が損傷するこ
とを避けることが重要である。このような機能を有する
従来の探針・試料接近機構の一例として、特開平5−4
5111号公報に開示される技術を挙げる。当該技術文
献は、走査型プローブ顕微鏡においてプローブ(探針)
を、試料に衝突させることなく、自動的に接近させるプ
ローブ自走接近機構を開示する。このプローブ自動接近
機構は、プローブを微動させる微動機構と、試料台を移
動させる粗動機構と、これらの微動機構と粗動機構の各
動作を制御する制御手段とからなり、この制御手段は、
試料とプローブとの間隔を検出し、当該距離が所定の距
離になったと判断すると、粗動機構の動作を停止させ、
かつ微動機構の動作を、当該プローブが試料から離れる
方向に退避動作させる。このように、大きな動作を生じ
る粗動機構を停止させることと、微動機構によってプロ
ーブを退避させることによってプローブと試料との衝突
を避けるようにしている。微動機構に退避動作を行わせ
るとき、通常の制御のときに使用されるフィードバック
回路を使用しないようにし、応答性を高めている。
観察を行うとき、その前の段階で試料表面に対して探針
を所定の微小距離まで接近させることが必要である。そ
のため、原子間力顕微鏡は探針・試料接近機構を備え
る。この探針・試料接近機構の動作の制御では、探針が
試料に衝突することにより探針および試料が損傷するこ
とを避けることが重要である。このような機能を有する
従来の探針・試料接近機構の一例として、特開平5−4
5111号公報に開示される技術を挙げる。当該技術文
献は、走査型プローブ顕微鏡においてプローブ(探針)
を、試料に衝突させることなく、自動的に接近させるプ
ローブ自走接近機構を開示する。このプローブ自動接近
機構は、プローブを微動させる微動機構と、試料台を移
動させる粗動機構と、これらの微動機構と粗動機構の各
動作を制御する制御手段とからなり、この制御手段は、
試料とプローブとの間隔を検出し、当該距離が所定の距
離になったと判断すると、粗動機構の動作を停止させ、
かつ微動機構の動作を、当該プローブが試料から離れる
方向に退避動作させる。このように、大きな動作を生じ
る粗動機構を停止させることと、微動機構によってプロ
ーブを退避させることによってプローブと試料との衝突
を避けるようにしている。微動機構に退避動作を行わせ
るとき、通常の制御のときに使用されるフィードバック
回路を使用しないようにし、応答性を高めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来装置では、
粗動機構の動作と微動機構の動作を組合せて試料への探
針の接近を急停止し、探針と試料との接触を防止してい
る。かかる構成では、微動機構の動作特性によってその
応答性が決まるが、当該応答性に関する周波数は一般的
には数kHzである。しかしながら、現在、原子間力顕
微鏡の測定は、さらなる高速化が要求されており、上記
微動機構の応答性によれば接近速度の高速化の障害にな
っていた。このことは走査型プローブ顕微鏡にとって一
般的な問題である。
粗動機構の動作と微動機構の動作を組合せて試料への探
針の接近を急停止し、探針と試料との接触を防止してい
る。かかる構成では、微動機構の動作特性によってその
応答性が決まるが、当該応答性に関する周波数は一般的
には数kHzである。しかしながら、現在、原子間力顕
微鏡の測定は、さらなる高速化が要求されており、上記
微動機構の応答性によれば接近速度の高速化の障害にな
っていた。このことは走査型プローブ顕微鏡にとって一
般的な問題である。
【0004】本発明の第1の目的は、上記の課題を解決
することにあり、応答性を高め、探針と試料の間の接近
動作において高速の自動接近を達成できる走査型プロー
ブ顕微鏡の探針・試料接近機構を提供することにある。
することにあり、応答性を高め、探針と試料の間の接近
動作において高速の自動接近を達成できる走査型プロー
ブ顕微鏡の探針・試料接近機構を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、特別な構成を加える
ことなくそれ自体でフェイルセーフ機能が実現され、探
針や試料の破壊を阻止できる走査型プローブ顕微鏡の探
針・試料接近機構を提供することにある。
ことなくそれ自体でフェイルセーフ機能が実現され、探
針や試料の破壊を阻止できる走査型プローブ顕微鏡の探
針・試料接近機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】第1の本発明
(請求項1に対応)に係る走査型プローブ顕微鏡の探針
・試料接近機構は、上記の各目的を達成するため、次の
ように構成される。本発明による走査型プローブ顕微鏡
は、大気環境で測定動作や接近動作が行われるもので、
測定時に試料の測定表面に臨むように配置される探針
(プローブともいう)を先部に有するカンチレバーを備
えており、さらに当該カンチレバーと試料とを接近させ
または離反させる機構部分を備える。当然のことなが
ら、大気環境にある試料の表面には吸着層が形成されて
いる。カンチレバーまたは試料のいずれかの接近動作に
よって探針を試料の表面に所要間隔で接近させ、これに
より、探針と試料の表面との間の相互作用に基づき当該
表面の微細性状(凹凸形状等)を測定する。本発明に係
る探針・試料接近機構は、かかる走査型プローブ顕微鏡
に適用され、カンチレバーと試料とを接近させまたは離
反させる上記機構部分の構成に関する。当該探針・試料
接近機構は、探針と試料が比較的に大きな距離で接近す
るように移動動作(粗動)を行う接近装置(Zステー
ジ)を含む。この接近装置は例えばスッテピングモータ
によって構成され、パルス信号で駆動されるにように構
成される。またカンチレバーを発振(振動)させる構成
を有し、そのための発振装置を備える。本発明の特徴的
構成は、上記の接近装置を駆動するためのパルス信号と
して、カンチレバーの発振動作から得られる発振信号に
基づいて作られるパルス信号が使用される点にある。
(請求項1に対応)に係る走査型プローブ顕微鏡の探針
・試料接近機構は、上記の各目的を達成するため、次の
ように構成される。本発明による走査型プローブ顕微鏡
は、大気環境で測定動作や接近動作が行われるもので、
測定時に試料の測定表面に臨むように配置される探針
(プローブともいう)を先部に有するカンチレバーを備
えており、さらに当該カンチレバーと試料とを接近させ
または離反させる機構部分を備える。当然のことなが
ら、大気環境にある試料の表面には吸着層が形成されて
いる。カンチレバーまたは試料のいずれかの接近動作に
よって探針を試料の表面に所要間隔で接近させ、これに
より、探針と試料の表面との間の相互作用に基づき当該
表面の微細性状(凹凸形状等)を測定する。本発明に係
る探針・試料接近機構は、かかる走査型プローブ顕微鏡
に適用され、カンチレバーと試料とを接近させまたは離
反させる上記機構部分の構成に関する。当該探針・試料
接近機構は、探針と試料が比較的に大きな距離で接近す
るように移動動作(粗動)を行う接近装置(Zステー
ジ)を含む。この接近装置は例えばスッテピングモータ
によって構成され、パルス信号で駆動されるにように構
成される。またカンチレバーを発振(振動)させる構成
を有し、そのための発振装置を備える。本発明の特徴的
構成は、上記の接近装置を駆動するためのパルス信号と
して、カンチレバーの発振動作から得られる発振信号に
基づいて作られるパルス信号が使用される点にある。
【0007】第1の本発明の構成によれば、探針と試料
とを接近させるとき、カンチレバーを発振させ、カンチ
レバーの発振動作で得られる交流電気信号を利用して、
接近装置駆動用のパルス信号を生成するようにした。従
って、試料と探針が接触する直前で試料表面の吸着層が
探針を引き込み、これによってカンチレバーの発振を停
止させ、上記パルス信号の発生をなくし、接近動作を自
動的に停止させることが可能となる。高速の接近動作を
行いながら、探針と試料と衝突を防ぎ、探針や試料の破
損を防止しながら、適切な距離で停止させることができ
る。
とを接近させるとき、カンチレバーを発振させ、カンチ
レバーの発振動作で得られる交流電気信号を利用して、
接近装置駆動用のパルス信号を生成するようにした。従
って、試料と探針が接触する直前で試料表面の吸着層が
探針を引き込み、これによってカンチレバーの発振を停
止させ、上記パルス信号の発生をなくし、接近動作を自
動的に停止させることが可能となる。高速の接近動作を
行いながら、探針と試料と衝突を防ぎ、探針や試料の破
損を防止しながら、適切な距離で停止させることができ
る。
【0008】第2の本発明(請求項2に対応)に係る走
査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構は、第1の発
明の構成において、カンチレバーの発振動作を交流電気
信号に変換する変換器と、交流電気信号を方形波信号に
変換する波形整形器と、方形波信号を分周する分周器を
備え、この分周器で得られた分周信号を上記パルス信号
として用いるように構成される。
査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構は、第1の発
明の構成において、カンチレバーの発振動作を交流電気
信号に変換する変換器と、交流電気信号を方形波信号に
変換する波形整形器と、方形波信号を分周する分周器を
備え、この分周器で得られた分周信号を上記パルス信号
として用いるように構成される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
を添付図面に基づいて説明する。
【0010】図1は、本発明の実施形態を示し、本発明
による探針・試料接近機構が装備された通常の接触(コ
ンタクト)モードの例えば原子間力顕微鏡(以下AFM
という)の実施形態を示す。このAFMは、試料表面を
観察する場合には接触モードで動作する。また当該AF
Mは大気中の環境で測定が行われるものであることを前
提としている。従って、測定を開始する前の段階で、大
気中に置かれた試料の表面には吸着層が形成されてい
る。この吸着層は、大気中の水分子が試料表面に着くこ
とに層状に形成されるものであり、約数ナノメータの層
となっている。本発明による探針・試料接近機構は、A
FMによって大気環境でかつ接触モードで試料表面の測
定・観察を行う前の段階で、探針と試料を所要の距離に
接近させるための装置であり、比較的に大きな移動距離
(粗動)で接近動作を行う。図1に従って、本実施形態
による探針・試料接近機構を備えた接触モードのAFM
の構成および動作を説明する。
による探針・試料接近機構が装備された通常の接触(コ
ンタクト)モードの例えば原子間力顕微鏡(以下AFM
という)の実施形態を示す。このAFMは、試料表面を
観察する場合には接触モードで動作する。また当該AF
Mは大気中の環境で測定が行われるものであることを前
提としている。従って、測定を開始する前の段階で、大
気中に置かれた試料の表面には吸着層が形成されてい
る。この吸着層は、大気中の水分子が試料表面に着くこ
とに層状に形成されるものであり、約数ナノメータの層
となっている。本発明による探針・試料接近機構は、A
FMによって大気環境でかつ接触モードで試料表面の測
定・観察を行う前の段階で、探針と試料を所要の距離に
接近させるための装置であり、比較的に大きな移動距離
(粗動)で接近動作を行う。図1に従って、本実施形態
による探針・試料接近機構を備えた接触モードのAFM
の構成および動作を説明する。
【0011】11はカンチレバーで、その先端に探針1
2が設けられている。カンチレバー11の基部は加振用
圧電素子13を介してフレーム14の上部に固定され
る。フレーム14の下部にはXYZスキャナ15とZス
テージ31が設けられる。XYZスキャナ15はZステ
ージ31の上に設けられ、Zステージ31はフレーム1
4の下部に固定される。XYZスキャナ15の上面には
試料16が配置される。XYZスキャナ15は、直交す
る3軸(X軸、Y軸、Z軸)の各軸方向に微細な変位を
発生するための圧電素子等からなる微動駆動部(X軸方
向駆動部、Y軸方向駆動部、Z軸方向駆動部)を内蔵し
ている。これによって、試料16を任意の方向に微小距
離だけ移動させることができる。XYZスキャナ15
は、測定・観測時における探針・試料間の距離の調整や
XY走査移動のための微動機構としての働きを持つ。Z
ステージ31は、XYZスキャナ15および試料16を
Z軸方向に比較的に大きな距離で移動させるもので、探
針12と試料16を接近させる場合に当該動作を行う。
Zステージ31は接近動作用の粗動機構としての働きを
持つ。Zステージ31の具体的構造は、例えばステッピ
ングモータを内蔵し、このステッピングモータによって
上記移動のための動作を行う。従って、Zステージ31
には、外部からステッピングモータを動作させる駆動信
号としてのパルス信号32が入力される。
2が設けられている。カンチレバー11の基部は加振用
圧電素子13を介してフレーム14の上部に固定され
る。フレーム14の下部にはXYZスキャナ15とZス
テージ31が設けられる。XYZスキャナ15はZステ
ージ31の上に設けられ、Zステージ31はフレーム1
4の下部に固定される。XYZスキャナ15の上面には
試料16が配置される。XYZスキャナ15は、直交す
る3軸(X軸、Y軸、Z軸)の各軸方向に微細な変位を
発生するための圧電素子等からなる微動駆動部(X軸方
向駆動部、Y軸方向駆動部、Z軸方向駆動部)を内蔵し
ている。これによって、試料16を任意の方向に微小距
離だけ移動させることができる。XYZスキャナ15
は、測定・観測時における探針・試料間の距離の調整や
XY走査移動のための微動機構としての働きを持つ。Z
ステージ31は、XYZスキャナ15および試料16を
Z軸方向に比較的に大きな距離で移動させるもので、探
針12と試料16を接近させる場合に当該動作を行う。
Zステージ31は接近動作用の粗動機構としての働きを
持つ。Zステージ31の具体的構造は、例えばステッピ
ングモータを内蔵し、このステッピングモータによって
上記移動のための動作を行う。従って、Zステージ31
には、外部からステッピングモータを動作させる駆動信
号としてのパルス信号32が入力される。
【0012】上記の構成において、試料16の表面を測
定する場合、探針12は試料16に接近し、その先端が
試料16の測定表面に実質的に接触した状態で試料16
に対向する。探針12と試料16の接近状態は、通常の
接触モードの測定が開始される前の段階で、粗動機構で
あるZステージ31を動作させることにより設定され
る。
定する場合、探針12は試料16に接近し、その先端が
試料16の測定表面に実質的に接触した状態で試料16
に対向する。探針12と試料16の接近状態は、通常の
接触モードの測定が開始される前の段階で、粗動機構で
あるZステージ31を動作させることにより設定され
る。
【0013】一方、カンチレバー11の上方にはレーザ
光源17が配置され、レーザ光源17から出射されたレ
ーザ光18はカンチレバー11の背面先部付近の反射面
を照射する。当該反射面で反射されたレーザ光18は位
置センサ(光検出器)19の受光面に入射される。レー
ザ光源17とカンチレバー11と位置センサ19によっ
て光てこ方式の変位検出器(検出光学系)が構成され
る。カンチレバー11の先端部が、探針12と試料16
の表面との間に生じる原子間力(物理的作用)に基づい
て図1中Z軸方向へ変位すると、位置センサ19の受光
面内で反射光のスポット位置が変位する。位置センサ1
9は、反射光のスポット位置の変位を電圧値の変化に変
換して出力する。こうして、カンチレバー11の先端部
のZ軸方向の変化すなわち探針12のZ軸方向の変化
は、位置センサ19の出力電圧の変化として取り出され
る。
光源17が配置され、レーザ光源17から出射されたレ
ーザ光18はカンチレバー11の背面先部付近の反射面
を照射する。当該反射面で反射されたレーザ光18は位
置センサ(光検出器)19の受光面に入射される。レー
ザ光源17とカンチレバー11と位置センサ19によっ
て光てこ方式の変位検出器(検出光学系)が構成され
る。カンチレバー11の先端部が、探針12と試料16
の表面との間に生じる原子間力(物理的作用)に基づい
て図1中Z軸方向へ変位すると、位置センサ19の受光
面内で反射光のスポット位置が変位する。位置センサ1
9は、反射光のスポット位置の変位を電圧値の変化に変
換して出力する。こうして、カンチレバー11の先端部
のZ軸方向の変化すなわち探針12のZ軸方向の変化
は、位置センサ19の出力電圧の変化として取り出され
る。
【0014】次に、制御系(信号処理系)について説明
する。位置センサ19から出力される電圧信号は、切換
えスイッチ33の接続状態によって下記の2つの系統の
いずれかに供給される。切換えスイッチ33の切換え動
作は、自動または手動によって行われる。
する。位置センサ19から出力される電圧信号は、切換
えスイッチ33の接続状態によって下記の2つの系統の
いずれかに供給される。切換えスイッチ33の切換え動
作は、自動または手動によって行われる。
【0015】第1の系統は、図1において切換えスイッ
チ33が下側の端子33aに接続される場合で、信号増
幅器34とサーボ装置35から構成される。この第1系
統は、試料16の表面の通常測定に関連する制御系であ
る。測定の際の位置センサ19から出力される電圧信号
は、探針12のZ軸方向の位置、すなわちカンチレバー
11のたわみ量を表す信号であり、当該電圧信号は、信
号増幅器34とサーボ装置35を経由して、XYZスキ
ャナ15のZ軸方向駆動部を動作させる駆動信号Vzに
変換され、XYZスキャナ15に供給される。信号増幅
器34は、位置センサ19の出力信号を所要のレベルま
で増幅する。信号増幅器34の出力信号はサーボ装置3
5に入力される。このサーボ装置35は、演算制御部3
6aと表示部36bを備える演算処理装置36からバス
37を経由して指示されるサーボ制御条件に従って、入
力された信号を上記駆動信号Vzに変換する。この駆動
信号VzによってXYZスキャナ15内のZ軸方向駆動
部が動作し、試料16のZ軸方向の位置が調整され、探
針12と試料16との距離が所定距離(実質的な接触状
態)に保持され、試料16の表面の凹凸形状が測定され
る。
チ33が下側の端子33aに接続される場合で、信号増
幅器34とサーボ装置35から構成される。この第1系
統は、試料16の表面の通常測定に関連する制御系であ
る。測定の際の位置センサ19から出力される電圧信号
は、探針12のZ軸方向の位置、すなわちカンチレバー
11のたわみ量を表す信号であり、当該電圧信号は、信
号増幅器34とサーボ装置35を経由して、XYZスキ
ャナ15のZ軸方向駆動部を動作させる駆動信号Vzに
変換され、XYZスキャナ15に供給される。信号増幅
器34は、位置センサ19の出力信号を所要のレベルま
で増幅する。信号増幅器34の出力信号はサーボ装置3
5に入力される。このサーボ装置35は、演算制御部3
6aと表示部36bを備える演算処理装置36からバス
37を経由して指示されるサーボ制御条件に従って、入
力された信号を上記駆動信号Vzに変換する。この駆動
信号VzによってXYZスキャナ15内のZ軸方向駆動
部が動作し、試料16のZ軸方向の位置が調整され、探
針12と試料16との距離が所定距離(実質的な接触状
態)に保持され、試料16の表面の凹凸形状が測定され
る。
【0016】より詳しくは、演算処理装置36はコンピ
ュータで構成され、CPUと記憶部を内蔵する。その記
憶部には、試料表面の所望箇所を測定するためAFMの
動作を制御するプログラム(測定プログラム)と、測定
データを記憶して、この測定データから試料16の観察
表面の微細形状に関する画像を上記表示部36bに表示
するための画像データを作成するための処理を行うプロ
グラム(画像作成プログラム)が格納される。サーボ装
置35は、探針・試料の間が所定距離になるように、X
YZスキャナ15に対してそのZ軸方向駆動部の駆動信
号Vzを与える。XYZスキャナ15のZ軸方向駆動部
によるZ軸方向の動作に関してサーボ装置35にサーボ
動作を行わせた状態で、XY走査回路部を用いてXYZ
スキャナ15のXとYの各軸方向の駆動部を動作させ、
探針12に試料16のXY平面を走査させる。このと
き、XY平面内の測定点の座標と、各測定点のVz(サ
ーボ装置35の出力電圧値)が、演算処理装置36の記
憶部に測定データとして格納される。記憶部に格納され
た測定データは、上記の画像作成プログラムによって逐
次にあるいは一括して処理され、試料16における測定
箇所の表面形状に関する画像データを作成し、この画像
データを用いて表示部36bの画面に測定画像を表示す
る。こうして、試料16の測定箇所の表面形状が得られ
る。
ュータで構成され、CPUと記憶部を内蔵する。その記
憶部には、試料表面の所望箇所を測定するためAFMの
動作を制御するプログラム(測定プログラム)と、測定
データを記憶して、この測定データから試料16の観察
表面の微細形状に関する画像を上記表示部36bに表示
するための画像データを作成するための処理を行うプロ
グラム(画像作成プログラム)が格納される。サーボ装
置35は、探針・試料の間が所定距離になるように、X
YZスキャナ15に対してそのZ軸方向駆動部の駆動信
号Vzを与える。XYZスキャナ15のZ軸方向駆動部
によるZ軸方向の動作に関してサーボ装置35にサーボ
動作を行わせた状態で、XY走査回路部を用いてXYZ
スキャナ15のXとYの各軸方向の駆動部を動作させ、
探針12に試料16のXY平面を走査させる。このと
き、XY平面内の測定点の座標と、各測定点のVz(サ
ーボ装置35の出力電圧値)が、演算処理装置36の記
憶部に測定データとして格納される。記憶部に格納され
た測定データは、上記の画像作成プログラムによって逐
次にあるいは一括して処理され、試料16における測定
箇所の表面形状に関する画像データを作成し、この画像
データを用いて表示部36bの画面に測定画像を表示す
る。こうして、試料16の測定箇所の表面形状が得られ
る。
【0017】なお試料表面の通常の測定においては、上
記の通り、上記探針・試料間の距離の調整のためのZ軸
方向の制御に併せて、探針で試料表面を走査するための
位置制御が必要となる。この走査の位置制御のための駆
動信号は、演算処理装置36に内蔵されるXY走査回路
部から信号Vx,VyとしてXYZスキャナ15に与え
られる。
記の通り、上記探針・試料間の距離の調整のためのZ軸
方向の制御に併せて、探針で試料表面を走査するための
位置制御が必要となる。この走査の位置制御のための駆
動信号は、演算処理装置36に内蔵されるXY走査回路
部から信号Vx,VyとしてXYZスキャナ15に与え
られる。
【0018】接触モードAFMは、その測定動作の際に
はカンチレバー11は非振動状態にあり、探針12と試
料16の間は実質的に接触状態に保持される。また、接
近動作の際には、後述するように、カンチレバー11は
圧電素子13によって加振されて振動(発振)状態にあ
り、当該振動状態に基づいて得られる交流信号を利用し
て高速自動接近の機能と接触時のフェイルセーフの機能
が形成される。
はカンチレバー11は非振動状態にあり、探針12と試
料16の間は実質的に接触状態に保持される。また、接
近動作の際には、後述するように、カンチレバー11は
圧電素子13によって加振されて振動(発振)状態にあ
り、当該振動状態に基づいて得られる交流信号を利用し
て高速自動接近の機能と接触時のフェイルセーフの機能
が形成される。
【0019】次に、第2の系統は、図1において切換え
スイッチ33が上側の端子33bに接続される場合で、
波形整形器41と分周器42から構成される。この第2
系統は、高速の自動接近モードに関連する制御系であ
る。波形整形器41は位置センサ19から出力される後
述するような交流電圧信号を入力し、これに基づいて同
じ周波数の方形波形の周期信号を作る。分周器42は、
波形整形器41の出力信号を分周して所定の周波数のパ
ルス信号を作り、Zステージ31を駆動するための上記
パルス信号32を出力する。パルス信号32はZステー
ジ31に対し駆動信号として与えられる。波形整形器4
1および分周器42の各々の動作、並びに高速の自動接
近モードの制御の方法は以下に詳述される。
スイッチ33が上側の端子33bに接続される場合で、
波形整形器41と分周器42から構成される。この第2
系統は、高速の自動接近モードに関連する制御系であ
る。波形整形器41は位置センサ19から出力される後
述するような交流電圧信号を入力し、これに基づいて同
じ周波数の方形波形の周期信号を作る。分周器42は、
波形整形器41の出力信号を分周して所定の周波数のパ
ルス信号を作り、Zステージ31を駆動するための上記
パルス信号32を出力する。パルス信号32はZステー
ジ31に対し駆動信号として与えられる。波形整形器4
1および分周器42の各々の動作、並びに高速の自動接
近モードの制御の方法は以下に詳述される。
【0020】43は、カンチレバー11を振動させるた
めの加振用圧電素子13を駆動する信号を与える発振器
である。発振器43は、駆動信号を生成するための周期
信号を演算処理装置36から与えられる。
めの加振用圧電素子13を駆動する信号を与える発振器
である。発振器43は、駆動信号を生成するための周期
信号を演算処理装置36から与えられる。
【0021】次に、前述の高速の自動接近モードに関連
する制御系の動作と制御手順を、上記の図1と、図2お
よび図3とを参照して説明する。
する制御系の動作と制御手順を、上記の図1と、図2お
よび図3とを参照して説明する。
【0022】試料16をXYZスキャナ15の上に載置
し、セットする。このとき試料16とカンチレバー11
は数ミリメートルの距離で離れている。この状態で、発
振器43の出力信号によって加振用圧電素子13を駆動
し、カンチレバー11を共振周波数f0 で発振させる。
振動状態にあるカンチレバー11に対してはレーザ光源
18からレーザ光が照射され、その反射光は位置センサ
19に入射する。カンチレバー11の振動動作は位置セ
ンサ19によってモニタされる。図2の(a)は、位置
センサ19から出力される交流電気信号の状態を示し、
カンチレバー11の振動状態を実質的に示している。交
流電気信号44の周波数はおよそ数十kHzである。
し、セットする。このとき試料16とカンチレバー11
は数ミリメートルの距離で離れている。この状態で、発
振器43の出力信号によって加振用圧電素子13を駆動
し、カンチレバー11を共振周波数f0 で発振させる。
振動状態にあるカンチレバー11に対してはレーザ光源
18からレーザ光が照射され、その反射光は位置センサ
19に入射する。カンチレバー11の振動動作は位置セ
ンサ19によってモニタされる。図2の(a)は、位置
センサ19から出力される交流電気信号の状態を示し、
カンチレバー11の振動状態を実質的に示している。交
流電気信号44の周波数はおよそ数十kHzである。
【0023】自動接近モードにあるとき、切換えスイッ
チ33は図1中上側端子33bに接続されている。この
状態で、位置センサ19の出力信号すなわち電気信号4
4は、波形整形器41によって図2の(b)のような方
形波信号45に整形される。この方形波信号45は分周
器42に入力され、分周器42は分周処理する。この実
施形態では図2の(c)に示すように例えば1/4に分
周された分周信号が生成される。この分周信号は、前述
のパルス信号32に相当する。上記分周比は、演算処理
装置36から指示される。
チ33は図1中上側端子33bに接続されている。この
状態で、位置センサ19の出力信号すなわち電気信号4
4は、波形整形器41によって図2の(b)のような方
形波信号45に整形される。この方形波信号45は分周
器42に入力され、分周器42は分周処理する。この実
施形態では図2の(c)に示すように例えば1/4に分
周された分周信号が生成される。この分周信号は、前述
のパルス信号32に相当する。上記分周比は、演算処理
装置36から指示される。
【0024】分周器42から出力される分周信号すなわ
ち上記パルス信号32はZステージ31に供給される。
Zステージ31は前述の通りステッピングモータを内蔵
し、このステッピングモータは、入力した分周信号を用
いて例えば1パルスについて0.5μmだけ試料16を
探針12に接近させる。
ち上記パルス信号32はZステージ31に供給される。
Zステージ31は前述の通りステッピングモータを内蔵
し、このステッピングモータは、入力した分周信号を用
いて例えば1パルスについて0.5μmだけ試料16を
探針12に接近させる。
【0025】なお、本実施形態におけるカンチレバー1
1は、例えば、窒化珪素で作られ、全長が100μm、
バネ定数が約0.1N/m、共振周波数は約20kHz
である。
1は、例えば、窒化珪素で作られ、全長が100μm、
バネ定数が約0.1N/m、共振周波数は約20kHz
である。
【0026】いま、Zステージ31にパルス信号32を
与えて動作させ、振幅数μmで発振している上記のカン
チレバー11に向かって試料16を接近させるものとす
る。分周器42における分周比を例えば1/16に設定
すると、1秒間に1250パルスが与えられるので、Z
ステージ31による試料16の接近速度は625μm/
秒となる。試料16は次第に振動状態にあるカンチレバ
ー11すなわち先部の探針12に接近し、接触状態が発
生するようになる。図3の(a)〜(d)を参照して探
針12と試料16の表面との接触の瞬間に発生する状態
を説明する。
与えて動作させ、振幅数μmで発振している上記のカン
チレバー11に向かって試料16を接近させるものとす
る。分周器42における分周比を例えば1/16に設定
すると、1秒間に1250パルスが与えられるので、Z
ステージ31による試料16の接近速度は625μm/
秒となる。試料16は次第に振動状態にあるカンチレバ
ー11すなわち先部の探針12に接近し、接触状態が発
生するようになる。図3の(a)〜(d)を参照して探
針12と試料16の表面との接触の瞬間に発生する状態
を説明する。
【0027】図3(a)は、振動するカンチレバー11
およびその先部の探針12と、これに接近する試料16
の一部表面を示している。試料16の表面には前述の吸
着層16aが形成されている。やがて探針12の先端が
吸着層16aの表面に接触しようとし、図3(b)の状
態になる。そうすると、探針12に対して吸着層16a
の表面張力が作用し、探針12が吸着層16aの中に引
き込まれる。この状態を図3(c)に示す。図3(c)
では、カンチレバー11の変位が図3(b)の状態に比
較して大きくなり、当該状態でカンチレバー11の発振
が停止されることになる。
およびその先部の探針12と、これに接近する試料16
の一部表面を示している。試料16の表面には前述の吸
着層16aが形成されている。やがて探針12の先端が
吸着層16aの表面に接触しようとし、図3(b)の状
態になる。そうすると、探針12に対して吸着層16a
の表面張力が作用し、探針12が吸着層16aの中に引
き込まれる。この状態を図3(c)に示す。図3(c)
では、カンチレバー11の変位が図3(b)の状態に比
較して大きくなり、当該状態でカンチレバー11の発振
が停止されることになる。
【0028】一方、図2を再び参照すると、探針12が
試料16から遠ざかる方向にカンチレバー11が変位し
たとき波形整形器41からパルスが出力され、かかるパ
ルスが連続的に生じて方形波信号45が生成される。そ
して、このようにして波形整形器41から出力された方
形波信号45を分周して分周信号、すなわちZステージ
31を動作させるためのパルス信号32を作り出す。従
って、カンチレバー11の発振が停止すると、方形波信
号45は生成されず、それ故にパルス信号32も発生し
ない。
試料16から遠ざかる方向にカンチレバー11が変位し
たとき波形整形器41からパルスが出力され、かかるパ
ルスが連続的に生じて方形波信号45が生成される。そ
して、このようにして波形整形器41から出力された方
形波信号45を分周して分周信号、すなわちZステージ
31を動作させるためのパルス信号32を作り出す。従
って、カンチレバー11の発振が停止すると、方形波信
号45は生成されず、それ故にパルス信号32も発生し
ない。
【0029】図3(a),(b)では、カンチレバー1
1の発振動作でパルス信号32を作りZステージ31を
駆動して試料16を探針12に接近させ、図3(c)の
状態では、探針12が試料表面の吸着層16aに引き込
まれ、吸着層16aから探針12が解放されない限り、
カンチレバー11の発振は停止状態に保持される。カン
チレバー11の発振が停止状態になると、分周器42か
らパルス信号32は出力されないので、その後、Zステ
ージ31に駆動用のパルス信号32が入力されることは
ない。従って、試料16は停止状態に保持され、高速な
自動接近が達成される。このようにして、試料16が粗
動機構であるZステージ31によって探針12(カンチ
レバー11)に接近し、探針12が試料表面の吸着層1
6aに接触すると、吸着層16aの引き込み力によって
カンチレバー11の発振が停止し、試料16はそれ以上
に探針12に接近せず、自動接近動作が完了する。
1の発振動作でパルス信号32を作りZステージ31を
駆動して試料16を探針12に接近させ、図3(c)の
状態では、探針12が試料表面の吸着層16aに引き込
まれ、吸着層16aから探針12が解放されない限り、
カンチレバー11の発振は停止状態に保持される。カン
チレバー11の発振が停止状態になると、分周器42か
らパルス信号32は出力されないので、その後、Zステ
ージ31に駆動用のパルス信号32が入力されることは
ない。従って、試料16は停止状態に保持され、高速な
自動接近が達成される。このようにして、試料16が粗
動機構であるZステージ31によって探針12(カンチ
レバー11)に接近し、探針12が試料表面の吸着層1
6aに接触すると、吸着層16aの引き込み力によって
カンチレバー11の発振が停止し、試料16はそれ以上
に探針12に接近せず、自動接近動作が完了する。
【0030】上記構成によれば、分周器42における分
周比を設定することによって所望の接近速度を設定で
き、また高速な接近速度を設定できる。さらに試料表面
の吸着層16aと探針12との間の作用で、カンチレバ
ー11の発振を停止させ、試料16と探針12との接近
動作を停止させることができ、試料16と探針12との
衝突を避けるためのフェイルセーフ機能が作用する。
周比を設定することによって所望の接近速度を設定で
き、また高速な接近速度を設定できる。さらに試料表面
の吸着層16aと探針12との間の作用で、カンチレバ
ー11の発振を停止させ、試料16と探針12との接近
動作を停止させることができ、試料16と探針12との
衝突を避けるためのフェイルセーフ機能が作用する。
【0031】またZステージ31の動作を急に停止させ
た場合、図3(d)の試料上昇分46に示されるような
機械系のオーバーシュートが懸念されるが、図3(c)
に示されるごとく、カンチレバー11の最大発振振幅と
吸着層16aの吸い込み力による変位分との和だけの余
裕分47が探針・試料間には存在するため、この余裕分
でオーバーシュートを吸収し、カンチレバー11に対し
て試料側から斥力が加わるのを避けることができる。換
言すれば、最初に探針12が試料表面に接触しようとす
るとき、吸着層16aによってカンチレバー11はその
静止位置よりも試料側に数μm変位した状態で静止し、
かつZステージ31における1パルス分の動作量が好ま
しくは当該変位量よりも小さくなるように設定されてい
るので、探針と試料との間に大きな斥力が働く心配はな
く、探針や試料等の破壊を防止することができる。以上
の意味においても、本実施形態による探針・試料接近機
構はフェイルセーフ機能を発揮する。
た場合、図3(d)の試料上昇分46に示されるような
機械系のオーバーシュートが懸念されるが、図3(c)
に示されるごとく、カンチレバー11の最大発振振幅と
吸着層16aの吸い込み力による変位分との和だけの余
裕分47が探針・試料間には存在するため、この余裕分
でオーバーシュートを吸収し、カンチレバー11に対し
て試料側から斥力が加わるのを避けることができる。換
言すれば、最初に探針12が試料表面に接触しようとす
るとき、吸着層16aによってカンチレバー11はその
静止位置よりも試料側に数μm変位した状態で静止し、
かつZステージ31における1パルス分の動作量が好ま
しくは当該変位量よりも小さくなるように設定されてい
るので、探針と試料との間に大きな斥力が働く心配はな
く、探針や試料等の破壊を防止することができる。以上
の意味においても、本実施形態による探針・試料接近機
構はフェイルセーフ機能を発揮する。
【0032】上記実施形態によれば、ステッピングモー
タ等のパルス駆動型のZステージ31を利用することに
より、AFMとしての測定が可能になる程度までカンチ
レバー11と試料16を自動接近させる装置を簡単な構
成にて実現することができ、かつフェイルセーフの機能
によって十分な保護が図られている。例えば、レーザ光
源17や位置センサ19の不良によりカンチレバー11
の動作をモニタできなくなった場合にも探針・試料の接
近動作は停止される。
タ等のパルス駆動型のZステージ31を利用することに
より、AFMとしての測定が可能になる程度までカンチ
レバー11と試料16を自動接近させる装置を簡単な構
成にて実現することができ、かつフェイルセーフの機能
によって十分な保護が図られている。例えば、レーザ光
源17や位置センサ19の不良によりカンチレバー11
の動作をモニタできなくなった場合にも探針・試料の接
近動作は停止される。
【0033】前述の実施形態では、粗動機構であるZス
テージ31を試料側に設けたが、カンチレバー側に設け
ることができるのは勿論である。
テージ31を試料側に設けたが、カンチレバー側に設け
ることができるのは勿論である。
【0034】また前述の実施形態ではAFMで説明した
が、同様な構成および作用を有する走査型プローブ顕微
鏡に対して本発明に係る探針・試料接近装置を適用でき
るのは勿論である。
が、同様な構成および作用を有する走査型プローブ顕微
鏡に対して本発明に係る探針・試料接近装置を適用でき
るのは勿論である。
【0035】さらに、上記実施形態では測定時の動作を
接触モードとしたが、必ずこれに限定されるというもの
ではなく、非接触モードや周期的に接触するモードのA
FMであっても、測定・観察を開始する前の段階におい
て、探針・試料間の距離を所望のものに設定するため
に、本発明による探針・試料接近機構を適用できるのは
勿論である。さらに本発明による探針・試料接近機構
は、走査型プローブ顕微鏡一般に適用できるのは勿論で
ある。
接触モードとしたが、必ずこれに限定されるというもの
ではなく、非接触モードや周期的に接触するモードのA
FMであっても、測定・観察を開始する前の段階におい
て、探針・試料間の距離を所望のものに設定するため
に、本発明による探針・試料接近機構を適用できるのは
勿論である。さらに本発明による探針・試料接近機構
は、走査型プローブ顕微鏡一般に適用できるのは勿論で
ある。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、走査型プローブ顕微鏡で探針・試料間の接近を行
うに当たって、試料表面に吸着層が形成される大気環境
での接近動作であり、カンチレバーを発振させ、探針・
試料間の接近をパルス駆動の粗動機構を用いて行い、か
つ当該粗動機構を駆動するパルス信号をカンチレバーの
発振動作に基づいて作るようにしたため、当該パルス信
号を適宜に作ることによって高速に自動接近ができると
共に、吸着層の探針引き込み作用とカンチレバーの停止
状態の特長に基づいてカンチレバーの発振動作を探針や
試料を破壊することなく安全に停止することができる。
このように、応答性を高くし、高速自動接近を達成で
き、さらに、特別な構成を加えることなくそれ自体でフ
ェイルセーフ機能を備えることができる。
れば、走査型プローブ顕微鏡で探針・試料間の接近を行
うに当たって、試料表面に吸着層が形成される大気環境
での接近動作であり、カンチレバーを発振させ、探針・
試料間の接近をパルス駆動の粗動機構を用いて行い、か
つ当該粗動機構を駆動するパルス信号をカンチレバーの
発振動作に基づいて作るようにしたため、当該パルス信
号を適宜に作ることによって高速に自動接近ができると
共に、吸着層の探針引き込み作用とカンチレバーの停止
状態の特長に基づいてカンチレバーの発振動作を探針や
試料を破壊することなく安全に停止することができる。
このように、応答性を高くし、高速自動接近を達成で
き、さらに、特別な構成を加えることなくそれ自体でフ
ェイルセーフ機能を備えることができる。
【図1】本発明の代表的な実施形態を示す構成図であ
る。
る。
【図2】装置各部の信号の波形を示す波形図である。
【図3】探針と試料の接触状態を説明する図である。
【符号の説明】 11 カンチレバー 12 探針 13 加振用圧電素子 15 XYZスキャナ 16 試料 16a 吸着層 17 レーザ光源 19 位置センサ 31 Zステージ 32 パルス信号 34 信号増幅器 35 サーボ装置 36 演算処理装置 41 波形整形器 42 分周器 43 発振器
Claims (2)
- 【請求項1】 先部に探針を有するカンチレバーを備
え、前記探針と試料を接近させ、前記探針と前記試料の
表面との間の相互作用に基づき当該表面の微細性状を大
気環境で測定する走査型プローブ顕微鏡において、 パルス信号で動作するように構成され、前記探針と前記
試料を接近させる接近装置と、 前記カンチレバーを発振させる発振装置とを備え、 前記パルス信号で前記接近装置を駆動して前記探針と前
記試料を接近させるとき、前記カンチレバーの発振動作
から得られる発振信号に基づいて前記パルス信号を生成
したことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡の探針・試
料接近機構。 - 【請求項2】 前記カンチレバーの発振動作を交流電気
信号に変換する変換器と、前記交流電気信号を方形波信
号に変換する波形整形器と、前記方形波信号を分周する
分周器を備え、この分周器で得られた分周信号を前記パ
ルス信号として用いたことを特徴とする請求項1記載の
走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12113996A JPH09281119A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12113996A JPH09281119A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09281119A true JPH09281119A (ja) | 1997-10-31 |
Family
ID=14803842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12113996A Pending JPH09281119A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 走査型プローブ顕微鏡の探針・試料接近機構 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09281119A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006242965A (ja) * | 2006-05-29 | 2006-09-14 | Sii Nanotechnology Inc | 走査型プローブ顕微鏡 |
| CN108508238A (zh) * | 2018-03-22 | 2018-09-07 | 天津职业技术师范大学 | 基于双驱动afm系统测试单分子力谱装置和方法 |
-
1996
- 1996-04-18 JP JP12113996A patent/JPH09281119A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006242965A (ja) * | 2006-05-29 | 2006-09-14 | Sii Nanotechnology Inc | 走査型プローブ顕微鏡 |
| CN108508238A (zh) * | 2018-03-22 | 2018-09-07 | 天津职业技术师范大学 | 基于双驱动afm系统测试单分子力谱装置和方法 |
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