JPH09283014A - 直流点灯形放電ランプ、直流点灯形放電ランプ点灯装置、投光装置およびプロジェクタ装置 - Google Patents

直流点灯形放電ランプ、直流点灯形放電ランプ点灯装置、投光装置およびプロジェクタ装置

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JPH09283014A
JPH09283014A JP2291597A JP2291597A JPH09283014A JP H09283014 A JPH09283014 A JP H09283014A JP 2291597 A JP2291597 A JP 2291597A JP 2291597 A JP2291597 A JP 2291597A JP H09283014 A JPH09283014 A JP H09283014A
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lighting
discharge lamp
sealing portion
binder
cathode
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JP2291597A
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Yasuhiro Iwato
泰博 岩藤
Hiromichi Kawashima
弘道 川島
Ichirou Tanaka
以知郎 田中
Mamoru Furuya
守 古谷
Nanao Murase
七生 村瀬
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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    • H01J61/50Auxiliary parts or solid material within the envelope for reducing risk of explosion upon breakage of the envelope, e.g. for use in mines
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    • H01J61/368Pinched seals or analogous seals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミック接着剤に接着力増強のために混ぜた
結着剤が陰極側の封止部に付着するのを防止し、封止部
の失透やリークの発生を抑止し、寿命特性の向上を実現
した直流点灯形放電ランプを提供する。 【解決手段】陽極21および陰極22が対設された石英
ガラス製の発光管20の一方の封止部23を結着剤を含
有したセラミック接着剤29により口金27に接着した
直流点灯形放電ランプにおいて、陰極側の封止部24の
周囲に、陰極と同電位となるように接続された導電部材
30を取り付けたことを特徴とする。点灯中、セラミッ
ク接着剤29から蒸発された結着剤が導電部材30に付
着するようになり、この結着剤はマイナス電位を帯びる
から石英ガラスに引き込まれるのが阻止される。したが
って、結着剤が石英ガラスと反応するのが防止され、封
止部の失透およびリークが抑止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流点灯されるメ
タルハライドランプ等の放電ランプ、このランプの点灯
装置およびこのランプを光源とした投光装置ならびにプ
ロジェクタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばショートア−クメタルハライドラ
ンプは、高輝度、高効率であり、加えて演色性に優れて
いることから、カラー液晶プロジェクタ装置の投光用光
源などに使用されている。この種のショートアークメタ
ルハライドランプは、例えば特開昭4−355043号
公報に示されているように、石英ガラスからなる気密容
器、すなわち発光管内に一対の電極が設けられており、
この発光管の内部に発光金属として金属ハロゲン化物、
緩衝金属として水銀および希ガスとしてアルゴンガス等
が封入して構成されている。そして、最近のランプは、
長寿命化を図るため、一対の電極が陽極と陰極とで構成
され、ランプを直流点灯するようになっている。さら
に、この種の直流点灯形メタルハライドランプは、上記
公報にも示されるように、封止端部がセラミック接着剤
を用いて口金に接合されるようになっており、この口金
は図示しないが他のセラミック接着剤を用いて反射体な
どに固定されるようになっている。
【0003】上記セラミック接着剤は、主成分が酸化け
い素/酸化アルミニウムなどからなり、発光管の封止部
と口金を強固に接着する、または口金を反射体に強固に
接着するという使命を帯びている。すなわち、この種の
ランプおよび投光装置は、ランプの点灯・消灯の繰り返
しによるヒートサイクルによりセラミック接着剤が熱伸
縮し、また外部からの機械的衝撃により接着強度が低下
し、発光管と口金が所定の取付け位置からずれることが
心配される。
【0004】このような不具合を防止するため、主成分
が酸化けい素/酸化アルミニウムなどからなるセラミッ
ク接着剤中に、リチウムLi、ナトリウムNa、カリウ
ムKなどのアルカリ金属や、カルシウムCaなどのアル
カリ土類金属を結着剤として混合する対策が考えられ
る。
【0005】例えば、セラミック接着剤中にLi3.3
重量%、Na0.2重量%、K0.7重量%を混ぜた場
合、これらを混ぜない場合に比べて接着強度が極めて強
くなり、ヒートサイクルによる熱伸縮が少なくなるとと
もに、外部からの機械的衝撃による接着強度の低下が少
なくなることが確認されている。
【0006】しかしながら、セラミック接着剤中にアル
カリ土類金属を含むランプ、たとえば上記のようにこれ
らアルカリ土類金属を結着剤として混合した直流点灯形
のメタルハライドランプであって、点灯中に封止部が高
温になる管壁負荷が50W/cm2 以上の高管壁負荷のラ
ンプにおいては、寿命の経過に伴い、定格寿命中でも不
点灯ランプが増加するという不具合が発生した。本発明
者らは、定格寿命に達しないにも拘らず不点灯となった
ランプを調査し、不点灯の原因を調査したところ、陰極
側の封止部が失透状態になり、この陰極側封止部に気密
漏洩が生じ、これが原因して不点灯に至ったことが判っ
た。
【0007】これをさらに詳細に調べたところ、封止部
と口金および反射体とを接合するために用いたセラミッ
ク接着剤がランプ点灯に伴う温度上昇により、接着力増
強のために混ぜたLi、Na、K、Caなどの結着剤が
蒸発し、この結着剤蒸発物が負電位の陰極側に引かれて
陰極側封止部の表面に飛来し、この陰極側封止部に付着
する。このように滞積した結着剤は、高管壁負荷のため
に高温になった石英ガラスと反応し、徐々に封止部にま
で失透を生じさせ、ついには封止部の気密性が損なわれ
て漏洩を発生させるためであることが判った。
【0008】すなわち、加熱により蒸発されたLi、N
a、K、Caなどの結着剤成分はプラスに帯電してお
り、このような蒸発物は極性の異なる陰極によって陰極
側の封止部に引き寄せられる。このため、陰極側の封止
部に上記結着剤が滞積し、この集積した結着剤、特にL
iおよびNa等が内部の陰極側通電部材に引かれて徐々
に石英ガラス内に引き込まれ、石英ガラスと反応し、よ
って封止部に失透を生じさせ、ついにはリークを発生さ
せることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような知
見にもとづきなされたもので、セラミック接着剤に接着
力増強のために混ぜたLiおよびNaに代表される結着
剤が陰極側の封止部に付着されるのを防止し、封止部の
失透やリークの発生を抑止し、寿命特性の向上を実現し
た直流点灯形放電ランプ、直流点灯形放電ランプ点灯装
置、投光装置およびプロジェクタ装置を提供しようとす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、管壁
負荷が50W/cm2 〜100W/cm2 で点灯される高管
壁負荷の直流点灯形の放電ランプであって、両端に封止
部が形成された石英ガラス製の気密容器と;上記気密容
器内に対向して設けられた陽極および陰極からなる一対
の電極と;上記気密容器に封入されたハロゲン化物を含
む放電媒体と;上記気密容器の少なくとも一方の封止部
に取着された被取付け部材と;リチウムおよびナトリウ
ムの少なくとも一方を主成分とした結着剤を含有し、上
記気密容器の封止部と上記被取付け部材とを接着したセ
ラミック接着剤と;上記陰極側封止部の周囲に設けら
れ、上記陰極と同電位となるように電気的に接続された
導電部材と;を具備していることを特徴とする直流点灯
形放電ランプである。
【0011】本発明の直流点灯形放電ランプは、メタル
ハライドランプ、水銀ランプ、キセノンランプなどを含
み、よって放電媒体は、水銀、金属ハロゲン化物、キセ
ノンガスなどがこれに含まれる。また、封止部に取り付
けられる被取付け部材は、口金や反射体がこれに含ま
れ、その他セラミック接着剤を用いて接着されるランプ
付属品もこれに含まれる。
【0012】被取付け部材は、気密容器の両端に形成さ
れた封止部のそれぞれに取り付けられる場合も含まれ、
また片側の封止部のみに取り付けられる場合もあるが、
特に陽極側の封止部のみに被取付け部材を取り付けた構
造の場合に有効である。導電部材は、導電線、導電板、
導電被膜などが含まれ、陰極側封止部の周囲を囲った
り、また部分的に添設されていてもよい。
【0013】セラミック接着剤に含有される結着剤は、
リチウムLi、ナトリウムNa、カリウムKなどのアル
カリ金属およびカルシウムCaなどのアルカリ土類金属
を含むが、少なくともLiまたはNaの一方を主成分と
している。このような結着剤の含有率が多ければ接着強
度が高くなるが、一方では蒸発量が増えるので陰極側の
封止部に集積する量が多くなる。
【0014】請求項1の発明によれば、陰極側封止部の
周囲に導電部材を設け、この導電部材を陰極の電位と同
じとなるように電気的に接続してあるから、セラミック
接着剤から蒸発されたプラス電位のLiやNaを主成分
とする結着剤成分は上記陰極側封止部の周囲に設けられ
た導電部材に引き寄せられ、この導電部材に付着するよ
うになる。そして、導電部材に滞積した上記結着剤成分
は、そのままそこに止まるので、石英ガラスに引き込ま
れるのが阻止される。したがって、結着剤が石英ガラス
と反応するのが防止され、封止部の失透およびリークが
抑止される。
【0015】請求項2の発明は、管壁負荷が50W/cm
2 〜100W/cm2 で点灯される高管壁負荷の直流点灯
形の放電ランプであって、両端に封止部が形成された石
英ガラス製気密容器と;上記気密容器内に対向して設け
られた陽極および陰極からなる一対の電極と;上記気密
容器に封入された放電媒体と;上記気密容器の少なくと
も一方の封止部に取着された被取付け部材と;リチウム
およびナトリウムの少なくとも一方を主成分とした結着
剤を含有し、上記気密容器の封止部と上記被取付け部材
とを接着したセラミック接着剤と;上記陰極側封止部の
周囲に設けられた金属酸化物の被膜と;を具備している
ことを特徴とする直流点灯形放電ランプである。
【0016】請求項2の発明によれば、陰極側封止部の
周囲に金属酸化物の被膜を形成したから、セラミック接
着剤から蒸発されたプラス電位のLiやNaを主成分と
する結着剤成分が上記陰極側封止部に引き寄せられて
も、上記金属酸化物の被膜に滞積するようになる。よっ
て、このような結着剤成分は金属酸化物の被膜によって
石英ガラスに接触するのが阻止される。このことから、
結着剤が石英ガラスと反応するのが防止され、封止部の
失透およびリークが抑止される。
【0017】請求項3の発明は、請求項2に記載の直流
点灯形放電ランプにおいて、金属酸化物の被膜は、その
アルカリ金属およびアルカリ土類金属の封止能が5.0
×10-6g/cm2 以下であることを特徴とする。
【0018】この封止能とは、被膜の被着面積当りの膜
中特定物質の存在量で定義され、金属酸化物被膜におけ
るアルカリ金属およびアルカリ土類金属の封止能とは、
アルカリ金属およびアルカリ土類金属を石英ガラスに浸
透させない能力をいい、被膜の単位面積当りに浸透する
アルカリ金属およびアルカリ土類金属の量で表される。
この値が5.0×10-6g/cm2 を越えるということ
は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属が金属酸化物
の被膜にを透過して石英との反応を許すということであ
る。したがって、アルカリ金属およびアルカリ土類金属
の封止能が5.0×10-6g/cm2 以下である金属酸化
物の被膜であれば、結着剤成分が石英ガラスに引き込ま
れるのを阻止することになり、このことから、結着剤が
石英ガラスと反応するのを防止し、封止部の失透および
リークを抑止することができる。
【0019】請求項4の発明は、請求項2または請求項
3に記載の直流点灯形放電ランプにおいて、上記金属酸
化物の被膜は、酸化けい素および酸化アルミニウムの少
なくとも一種を主成分とすることを特徴とする。
【0020】SiO2 およびAl2 3 は、アルカリ金
属およびアルカリ土類金属の封止能が5.0×10-6
/cm2 以下であり、よってこれらSiO2 およびAl2
3の少なくとも1種を主成分とした金属酸化物の被膜
であれば、結着剤成分が石英ガラスに引き込まれるのを
良好に阻止する。しかも、金属酸化物のなかでもSiO
2 およびAl2 3 は被膜を作るのが容易であり、安価
に製作することができる。
【0021】請求項5の発明は、請求項4に記載の直流
点灯形放電ランプにおいて、酸化けい素および酸化アル
ミニウムの少なくとも一種を主成分とする金属酸化物の
被膜は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を5ppm
以上含まないことを特徴とする。
【0022】封止部に形成されたSiO2 および/また
はAl2 3 の被膜は、これ自身に既にアルカリ金属お
よびアルカリ土類金属を含んでいると、封止能が劣るこ
とになる。結着剤成分に対する高い封止能を発揮するに
は、この金属酸化物の被膜自身が高い純度であることが
望まれる。つまり、SiO2 および/またはAl2 3
の被膜はアルカリ金属およびアルカリ土類金属を5ppm
以上含まない高純度とすることにより、高い封止能を発
揮することができる。
【0023】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5のいずれか一に記載の直流点灯形放電ランプにおい
て、セラミック接着剤は、リチウムおよびナトリウムの
少なくとも一方を主成分とした結着剤を0.3重量%以
上含有していることを特徴とする。
【0024】セラミック接着剤中の結着剤の含有率が多
いと点灯中の蒸発量が多くなり、陰極側封止部に飛来し
て滞積する量も増える。この観点から結着剤の含有率は
少ない、または零であることが望まれるが、この結着剤
はセラミック接着剤の接合力を増強させるために混合す
るものであり、この含有率が少ないとセラミック接着剤
の接合力が低下し、長期に亘り固着状態を維持できなく
なる。結着剤の含有率が0.3重量%以上の場合は接着
強度を高いレベルに維持できるが、蒸発量が増え傾向に
ある。本発明はこのような条件の結着剤含有型セラミッ
ク接着剤に適用して有効である。
【0025】請求項7の発明は、両端に封止部が形成さ
れた石英ガラス製気密容器と;上記気密容器内に対向し
て設けられた陽極および陰極からなる一対の電極と;上
記気密容器に封入された放電媒体と;上記気密容器の少
なくとも一方の封止部に取着された被取付け部材と;リ
チウムおよびナトリウムの少なくとも一方を主成分とし
た結着剤を0.3重量%未満0.05重量%以上の範囲
に含有し、上記気密容器の封止部と上記被取付け部材と
を接着したセラミック接着剤と;を具備していることを
特徴とする直流点灯形放電ランプである。
【0026】前述した通り、結着剤はセラミック接着剤
の接合力を増強させるために混合するものであるが、こ
の含有率が多いと点灯中の蒸発量も多くなるから、陰極
側封止部に飛来して滞積する量も増える。陰極側封止部
に滞積する量を減らして封止部の失透やリークを防止す
るためには結着剤の含有率を0.3重量%未満に規制す
るのがよい。しかしセラミック接着剤の最低限度の接着
強度を確保するには結着剤の含有率は0.05重量%以
上が必要である。
【0027】つまり、請求項7の発明によれば、結着剤
の含有率を0.3重量%未満に制限したので、セラミッ
ク接着剤から蒸発される結着剤成分の量が少なくなり、
陰極側封止部に滞積する量も少なくなる。よって、結着
剤成分が石英ガラスに引き込まれるのが抑制され、結着
剤が石英ガラスと反応して封止部の失透やリークを発生
させるなどの不具合を抑止することができる。しかし、
結着剤の含有率を0.05重量%以上にしたからセラミ
ック接着剤の最低限度の接着強度を確保することができ
る。
【0028】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7のいずれか一に記載の直流点灯形放電ランプにおい
て、点灯中に上記封止部の陰極付け根部分の温度は80
0℃以上になることを特徴とする。
【0029】点灯中に陰極側封止部の陰極付け根部分の
温度が800℃以上になるランプは、この箇所の石英ガ
ラスの温度が高いため、石英とここに付着した結着剤成
分との反応が進みやすい。したがって、このような劣悪
条件にあるランプに、請求項1ないし請求項7の発明を
適用すれば、結着剤と石英ガラスとの反応を抑止するこ
とができる。
【0030】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
8のいずれか一に記載の直流点灯形放電ランプにおい
て、点灯中の陰極の電流密度が1.5A/mm2 以上であ
ることを特徴とする。
【0031】点灯中に陰極の電流密度が1.5A/mm2
以上になるランプは、陰極側封止部の陰極付け根部分の
温度が高くなり、高温の石英ガラスとここに付着した結
着剤成分との反応が進みやすい。したがって、このよう
な劣悪条件にあるランプに、請求項1ないし請求項8の
発明を適用すれば、結着剤と石英ガラスとの反応を抑止
することができる。
【0032】請求項10の発明は、請求項1に記載され
た導電部材、請求項2に記載された金属酸化物の被膜、
および請求項7に記載された結着剤を0.3重量%未満
0.05重量%以上の範囲で含有したセラミック接着
剤、のうちの少なくとも2つの条件を同時に満足したこ
とを特徴とする直流点灯形放電ランプである。
【0033】請求項10の発明によれば、請求項1の発
明の作用、請求項2の発明の作用および請求項7の発明
の作用のうちの2つ以上の作用を同時に奏するので、こ
れらの相乗効果が期待でき、結着剤と石英ガラスとの反
応を抑止するのに一層効果的である。
【0034】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項10のいずれか一に記載の直流点灯形放電ランプと;
上記直流点灯形放電ランプを安定的に直流点灯させる点
灯手段と;を備えていることを特徴とする直流点灯形放
電ランプ点灯装置である。
【0035】請求項11の発明によれば、請求項1ない
し請求項10のいずれか一に記載の直流点灯形放電ラン
プのもつ利点、すなわち封止部の失透やリークの発生が
少なく、長寿命のランプを用いた点灯装置を提供するこ
とができる。
【0036】請求項12の発明は、請求項1ないし請求
項11のいずれか一に記載の直流点灯形放電ランプと;
上記直流点灯形放電ランプが収容されるとともに上記封
止部がセラミック接着剤により接合され、このランプか
ら放射される光が反射される反射体と;を具備している
ことを特徴とする投光装置である。
【0037】請求項1ないし請求項11のいずれか一に
記載の直流点灯形放電ランプをセラミック接着剤を用い
て反射体に接合すると、セラミック接着剤の使用量を多
く必要とし、したがってこのセラミック接着剤に混合さ
れる結着剤の蒸発量も多くなる。しかしながら、請求項
1ないし請求項11のいずれか一に記載の直流点灯形放
電ランプであれば、封止部に飛来する結着剤の量を少な
くすることができ、または飛来した結着剤が石英ガラス
に引き寄せられるを防止するから、結着剤と石英ガラス
との反応を抑止することができ、封止部の失透やリーク
の発生を抑えることができる。よって、長寿命の投光装
置を提供することができる。
【0038】請求項13の発明は、請求項12に記載の
投光装置と;この投光装置から照射される光で投影され
る液晶表示パネルと;この液晶表示パネルを駆動する液
晶駆動装置と;を含むことを特徴とするプロジェクタ装
置である。
【0039】請求項13の発明によれば、請求項12の
投光装置のもつ長寿命を生かしたプロジェクタ装置を提
供することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下本発明について、図1ないし
図4に示す第1の実施の形態にもとづき説明する。この
第1の実施の形態は、請求項1の発明に該当する実施形
態である。図1はショートアークメタルハライドランプ
1を反射体4に取り付けて構成された投光装置50の構
造を示す断面図、図2はショートアークメタルハライド
ランプ1の側面図、図3はカラー液晶プロジェクタ装置
の構成を示す図、図4は結着剤の含有率と接着強度の関
係を示す特性図である。
【0041】図1および図2に示すショートアークメタ
ルハライドランプ1は、定格ランプ電力が250W、定
格ランプ電圧が65V、定格ランプ電流が3.8Aであ
り、石英ガラスからなる気密容器20、つまり発光管を
備えている。発光管20は球形または楕円形の放電空間
を有しており、最大外径14mm、内表面積が5.0cm2
程度となっており、管壁負荷は50W/cm2 以上、例え
ば65W/cm2 の高管壁負荷のランプである。
【0042】この放電空間には一対の電極21,22が
設けられている。これら電極21,22はそれぞれ陽極
21および陰極22であり、これら陽極21と陰極22
は電極間距離Lが10mm以下、例えば3.0mmとなるよ
うに対設されている。
【0043】陽極21は先端部に大形の電極主体部21
aを備え、この電極主体部21aに連続して陽極軸部2
1bを有している。これに対し陰極22は、例えば線径
0.7mmの直線状のタングステンワイヤにて形成されて
いる。
【0044】これら電極21,22は、発光管20の両
端部に形成された封止部23および24にそれぞれ封着
された金属箔導体25,25に接続されている。すなわ
ち、陽極21の陽極軸部21aは一方の封止部23の金
属箔導体25に接合されており、また陰極22は他方の
封止部23の金属箔導体25に接合されている。金属箔
導体25,25は厚さ30μm、幅3mm程度のモリブデ
ン箔により構成されている。これら金属箔導体25,2
5はそれぞれ外部リード線26,26に接続されてい
る。
【0045】上記発光管20内には、発光金属として金
属ハロゲン化物が封入されているとともに、緩衝金属と
して水銀が封入されており、かつアルゴン等の希ガスが
封入されている。
【0046】上記金属ハロゲン化物は、ジスプロシウム
Dy、ネオジウムNd、ホルミウムHo、ツリウムTm
の中から選ばれた少なくとも1種の希土類金属のヨウ化
物および/またはヨウ化物と、インジウムIn、タリウ
ムTl、ガリウムGa、亜鉛Zn、カドミウムCdの中
から選ばれた少なくとも1種のヨウ化物および/maま
たは臭化物と、セシウムCsのヨウ化物および/または
臭化物とを含んでいる。このような金属ハロゲン化物の
総封入量は例えば約2.0mgであり、水銀Hgは34mg
封入されており、また、Arは500Torr封入されてい
る。
【0047】上記発光管20の陽極21側の封止部23
には口金27が取り付けられている。口金27はセラミ
ックなどのような耐熱性絶縁材料からなり、上記陽極側
封止部23の端部に被冠されており、端部には上記外部
リード線26が接続された端子ピン28が突設されてい
る。この口金27は上記陽極側封止部23に対し、セラ
ミック接着剤29によって接合されている。
【0048】セラミック接着剤29は、主成分が酸化け
い素/酸化アルミニウムなどからなり、これにリチウム
Li、ナトリウムNa、カリウムKなどのアルカリ金属
や、カルシウムCaなどのアルカリ土類金属を結着剤と
して混合してある。この結着剤は例えばLi3.3重量
%、Na0.2重量%、K0.7重量%を含有してお
り、よって結着剤の含有率は4.2重量%となってい
る。
【0049】そして、本実施例の場合、陰極側の封止部
24に陰極22の付け根付近に位置して導電部材30が
取り付けられている。導電部材30は、導電線、導電板
(帯や箔を含む)、導電被膜などからなり、封止部24
の周囲を一周するように設けられている。なお、導電部
材30は封止部24の周囲を一周しなくてもよく、また
は1周以上に亘り巻回してもよい。このような導電部材
30は、導電線、導電板(帯や箔を含む)、導電被膜な
どからなる接続線31を介して、前記陰極側の外部リー
ド線26に電気的に接続されている。これにより導電部
材30は陰極22と同電位をなすように構成されてい
る。
【0050】このようなショートアークメタルハライド
ランプ1は、反射体4に取り付けられて投光装置50を
構成している。反射体4はガラスまたは金属からなり、
楕円面または放物面などからなる回転曲面の内面に反射
特性に優れたTiO2 −SiO2 などの蒸着膜からなる
反射面41を有している。この反射体4は前面が開口さ
れていて、投光部を形成している。
【0051】反射体4の背部の頂部には支持筒部42が
設けられている。この支持筒部42には上記ランプ1の
口金27が、セラミック接着剤43により固着されてい
る。このセラミック接着剤43も、上記発光管20に口
金27を接着したセラミック接着剤29と同様のセラミ
ック接着剤であってよい。
【0052】このような接合により、ランプ1の一対の
電極21,22を結ぶ線(ランプ軸)O1 −O1 が、反
射体4の中心軸、つまり光学的軸O2 −O2 と一致する
ようにしてこのランプ1が反射体4に取着されている。
なお、光学的軸O2 −O2 は略水平に設置されるように
なっており、よってランプ1は水平点灯される。
【0053】そして、反射体4に取り付けられた上記ラ
ンプ1は、発光管20の陽極21側が反射体4の支持筒
部42側に位置されているとともに、陰極22側が反射
体4の前面投光部側に位置するようになっている。
【0054】なお、反射体4には導入孔44が形成さ
れ、この導入孔44には前記ランプ1の陰極22側封止
部24から導かれた外部リ−ド線26に接続された給電
線45が貫通されており、よって給電線45は反射体4
の背面側に導かれている。
【0055】このようなランプ1は、端子ピン28と給
電線45を交流・直流変換器などからなる電源手段46
に接続して点灯装置を構成している。この電源手段46
は、ランプ1に定格ランプ電力が250Wとなるような
直流電力を投入するようになっている。
【0056】この投光装置50は、例えば図3に示すよ
うなカラー液晶プロジェクタ装置に用いられる。図3に
おいて、61はカラー液晶プロジェクタ装置の本体とな
るハウジングであり、このハウジング61内には、上記
投光装置50と、液晶表示パネル62と、レンズなどの
光学系63が設けられているとともに、上記交流・直流
変換器などからなる電源手段46および液晶駆動装置6
4が設けられている。電源手段46および液晶駆動装置
64は商用電源65に接続されている。
【0057】電源手段46からの電源供給によりランプ
1が点灯すると、ランプ1から出た光は反射体4により
反射されて液晶表示パネル62を照射する。液晶表示パ
ネル62には各画素に対応して図示しないRGBのカラ
ーフィルタを備えており、このカラーフィルタが上記液
晶駆動装置64により制御されるようになっている。液
晶表示パネル62を透過した光はこのカラーフィルタに
よりRGBのいずれかに着色され、この着色光がレンズ
などの光学系63で集光されてスクリーン66に投影さ
れる。したがって、スクリーン66上には液晶表示パネ
ル62で制御された画像のカラー映像が写し出されるよ
うになる。
【0058】このような構成のメタルハライドランプ1
においては、点灯中に発光管20の温度が高くなり、こ
の発光管20の熱は輻射や伝導により封止部23,24
に伝えられる。陽極側の封止部23にはセラミック接着
剤29を介して口金27が接合されており、かつこの口
金27は他のセラミック接着剤43を介して反射体4の
支持筒部42に接合されているから、上記封止部23の
温度上昇に伴いこれらセラミック接着剤29および43
が温度上昇し、これらセラミック接着剤29および43
に混合されているLiやNaを主成分とする結着剤が蒸
発する。この結着剤の蒸発物はプラス電位となってお
り、このような結着剤の蒸発物は陰極側に引かれ、陰極
側封止部24の表面に付着して滞積しようとする。
【0059】しかしながら、本実施例では、陰極側封止
部24の周囲に導電部材30を設け、この導電部材30
は接続線31を介して陰極側外部リード線26に接続さ
れているから陰極22と同電位になっており、よってセ
ラミック接着剤から蒸発されたLiやNaを主成分とす
る結着剤は上記導電部材30に引き寄せられ、この導電
部材30に捕獲されるようになり、封止部24の表面に
付着するのが防止される。
【0060】導電部材30に付着した上記結着剤成分
は、マイナス電位を帯びるようになり、陰極側封止部2
4内の陰極22や金属箔導体25と同電位となるからこ
れら陰極22や金属箔導体25から反発力を受け、よっ
て石英ガラスに引き込まれるのが阻止される。このこと
から、結着剤が封止部24の石英ガラスと反応するのが
防止され、封止部24に失透を生じさせたり、封止部2
4の気密保持が損なわれて漏洩するなどの不具合が抑止
される。よって、定格寿命に至らないうちにランプが不
点状態になるなどの不具合が解消され、寿命特性が向上
する。
【0061】上記実施例のショートアークメタルハライ
ドランプ1は、定格ランプ電力が250W、定格ランプ
電圧が65V、定格ランプ電流が3.8Aであり、管壁
負荷は30W/cm2 以上、例えば50W/cm2 程度とな
っている。また、陰極22は線径0.7mmのタングステ
ンワイヤにて形成されているから陰極の電流密度は1
0.0A/mm2 である。
【0062】このようなランプを点灯した場合、陰極付
け根部分の封止部24の温度は500℃以上、たとえば
最高で800℃以上に達し、このような高温度である
と、ここにLiやNaを主成分とする結着剤が付着する
と石英ガラスとの反応が促進され易い。したがって、上
記の導電部材30は、この封止部24のうち、その温度
が500℃以上となる部分に配置することが好ましい。
この場合において、この導電部材30と他の電極すなわ
ちアノード側の電極との間で、管壁の表面に沿って放電
が生じること、すなわち沿面放電が生じることがあり、
このような沿面放電を生じないように、この導電部材3
0を発光管20の球体部分から離して配置するように配
慮することが好ましい。
【0063】しかし、結着剤の含有率は接着強度を左右
する要因であるから、結着剤の含有率を零にすることは
できない。図4は上記仕様のランプにおいて導電部材3
0を使用しない状態で、結着剤の含有率(重量%)と接
着強度の関係を調べた結果を示す特性図である。同図か
ら、結着剤の含有率が増えるに伴いセラミック接着剤2
9および43の接着強度が向上することが判る。そし
て、最低限度の接着強度を維持するには結着剤の含有率
を0.05重量%以上に保つことが必要であり、望まし
くは結着剤の含有率を0.3重量%以上にすることが要
求される。
【0064】そして、従来のセラミック接着剤29およ
び43は、結着剤の含有率が4.2重量%となってお
り、接着強度は十分大きいが、点灯中の蒸発量が多く陰
極側封止部24に滞積しやすい。
【0065】このようなランプにおいて、本実施例を適
用して実験した結果を下記表1に示す。下記表1は結着
剤の含有率が4.2重量%のセラミック接着剤を用いて
点灯時間に伴う不点ランプの発生率を調べたものであ
る。
【0066】
【表1】
【0067】上記表1から、封着部24に導電部材30
を設けないもの、導電部材30を設けても陰極と同電位
に接続しないものは、点灯時間の経過とともに不点ラン
プの発生率は増加する。これに対し、封着部24に導電
部材30を設けこの導電部材30を陰極と同電位に接続
したものは寿命末期まで不点ランプの発生がなく、良好
な結果が得られた。
【0068】また、下記表2は、結着剤の含有率を減ら
し、0.3重量%にしたセラミック接着剤を用いた場合
について、点灯時間に伴う不点ランプの発生率を調べた
ものである。
【0069】
【表2】
【0070】表2より、封止部24に導電部材30を設
けないもの、導電部材30を設けても陰極と同電位に接
続しないものは、点灯時間の経過とともに不点ランプの
発生率が増加するが、これに対し、封止部24に導電部
材30を設けこの導電部材30を陰極と同電位に接続し
たものは寿命末期まで不点ランプの発生がなく、良好な
結果が得られた。
【0071】このような実験結果からも、第1の実施の
形態に示されたショートアークメタルハライドランプ1
は、封止部24の失透が防止され、リークの発生が防止
されるようになり、ランプ寿命が構造することが判る。
【0072】そしてまた、セラミック接着剤は、リチウ
ムおよびナトリウムの少なくとも一方を主成分とした結
着剤を0.3重量%以上含有していることが好ましい。
すなわち、セラミック接着剤29、43は、結着剤の含
有率が多いと点灯中の蒸発量が多くなり、陰極側封止部
24に滞積する量も増える。この点から結着剤の含有率
は少ない、または零であることが望まれるが、図4から
判るように、この結着剤はセラミック接着剤の接合力を
増強させるために混合するものであり、この含有率が少
ないとセラミック接着剤の接合力が低下し、長期に亘り
固着状態を維持できなくなる。結着剤の含有率が0.3
重量%以上の場合は接着強度を高いレベルに維持できる
が、蒸発量が増え傾向にある。結着剤の含有率が0.3
重量%以上の場合、本実施例のように、導電部材30を
用いれば封止部24の失透防止およびリークの発生防止
に有効である。
【0073】したがって、このようなショートアークメ
タルハライドランプ1を光源として用いた点灯装置、お
よび投光装置50、ならびにこれらを使用した図3に示
すカラー液晶プロジェクタ装置は、いずれも寿命特性が
向上することになる。
【0074】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図5および図6にもとづき説明する。この第2の実
施の形態は請求項2の発明に該当する実施形態である。
【0075】図5はショートアークメタルハライドラン
プ1を反射体4に取り付けて構成された投光装置50の
構造を示す断面図、図6はショートアークメタルハライ
ドランプ1の側面図である。
【0076】これらの図面において、図1および図2に
示す第1の実施の形態と同じ部材は同一番号を付して説
明を省略する。本実施の形態において第1の実施の形態
と異なる点は、第1の実施の形態の場合、陰極側の封止
部24に導電部材30を取り付け、この導電部材30を
陰極22と同電位をなすように接続したが、本実施の形
態では導電部材30を止めて、陰極側の封止部24に陰
極22の付け根付近に位置して金属酸化物からなる被膜
70を形成した点である。
【0077】金属酸化物からなる被膜70は、例えば酸
化けい素SiO2 、酸化アルミニウムAl2 3 、酸化
チタニウムTiO2 、酸化亜鉛ZnOなどの金属酸化物
の少なくとも1種からなり、好ましくはSiO2 および
Al2 3 の少なくと一種を主成分にしてある。
【0078】このようなSiO2 および/またはAl2
3 を主成分とする金属酸化物被膜70は、この被膜自
身にアルカリ金属およびアルカリ土類金属を5ppm 以上
含まない高純度な被膜とされており、アルカリ金属およ
びアルカリ土類金属の封止能が5.0×10-6g/cm2
以下となっている。
【0079】このような構成の金属酸化物の被膜70を
形成したショートアークメタルハライドランプ1によれ
ば、点灯中に封止部23の温度が上昇することに伴いセ
ラミック接着剤29および43に混合されているLiや
Naを主成分とする結着剤が蒸発して陰極側に引かれ、
陰極側封止部24の表面に付着して滞積しようとする
が、本実施例の場合、陰極側封止部24の周囲に金属酸
化物からなる被膜70を設けてあるから、飛来した結着
剤成分は金属酸化物からなる被膜70に付着して封止部
24の表面に直接付着するのが防止される。
【0080】よって、結着剤成分が石英ガラスに引き込
まれるのが阻止され、結着剤が封止部24の石英ガラス
と反応するのが防止される。このため、封止部24に失
透を生じさせたり、封止部24の気密保持が損なわれて
漏洩するなどの不具合が抑止され、定格寿命に至らない
うちにランプが不点状態になるなどの不具合を解消する
ことができ、寿命特性が向上する。
【0081】金属酸化部物の被膜70が、SiO2 およ
び/またはAl2 3 を主成分とする材料で形成された
場合は、これらSiO2 およびAl2 3 のアルカリ金
属およびアルカリ土類金属の封止能が5.0×10-6
/cm2 以下であり、よって結着剤成分が石英ガラスに引
き込まれるのを良好に阻止する。しかも、金属酸化物の
なかでもSiO2 およびAl2 3 は被膜を作るのが容
易であり、安価に作ることができる。
【0082】金属酸化物の被膜70のアルカリ金属およ
びアルカリ土類金属の封止能が5.0×10-6g/cm2
以下であれば、結着剤成分が石英ガラスに引き込まれる
のを金属酸化物の被膜が阻止することになり、このこと
から、結着剤が石英ガラスと反応するのを防止し、封止
部の失透およびリークを抑止することができる。
【0083】また、金属酸化物の被膜70は、これ自身
にアルカリ金属およびアルカリ土類金属を5ppm 以上含
まない被膜であれば、結着剤成分に対する高い封止能を
発揮することができる。
【0084】本実施例を実験した結果を下記表3に示
す。表3は結着剤の含有率を0.3重量%にしたセラミ
ック接着剤を用いた場合の点灯時間に伴う不点ランプの
発生率を調べたものである。
【0085】
【表3】
【0086】上記表3から、封着部24に金属酸化物被
膜70を設けないものは、点灯時間の経過とともに不点
ランプの発生率は増加する。これに対し、封着部24に
金属酸化物被膜70を設けたものは寿命末期まで不点ラ
ンプの発生がなく、良好な結果が得られた。
【0087】そしてまた、結着剤の含有率が0.3重量
%以上の場合、本実施例のように、金属酸化物被膜70
を設ければ封止部24の失透防止およびリークの発生防
止に有効である。
【0088】したがって、このようなショートアークメ
タルハライドランプ1を光源として用いた点灯装置およ
び投光装置50ならびにこれらを使用した図3に示すカ
ラー液晶プロジェクタ装置も、いずれも寿命特性が向上
する。
【0089】次に、本発明の第3の実施の形態につい
て、図7にもとづき説明する。この第3の実施の形態は
請求項6の発明に該当する実施形態である。
【0090】図7はショートアークメタルハライドラン
プ1を反射体4に取り付けて構成された投光装置50の
構造を示す断面図である。
【0091】図7において、第1の実施の形態および第
2の実施の形態と同じ部材は同一番号を付して説明を省
略する。この第3の実施の形態が、第1の実施の形態お
よび第2の実施の形態と異なる点は、第1の実施の形態
の導電部材30や第2の実施の形態の金属酸化物からな
る被膜70の使用を止めて、結着剤の飛散元であるセラ
ミック接着剤29および43に混合されている上記結着
剤の混合割合を減らして、不点原因を元から断とうとす
る点である。
【0092】すなわち、本実施例の場合、セラミック接
着剤29および43に混合するリチウムおよびナトリウ
ムの少なくとも一方を主成分とした結着剤の含有率を、
0.3重量%未満0.05重量%以上の範囲にしてあ
る。
【0093】図4からも理解できる通り、接着強度の観
点から結着剤の含有率は0.3重量%以上であることが
望ましいが、この場合結着剤の蒸発量が多くなる。結着
剤の含有率を0.3重量%未満にすれば、封止部24の
失透防止およびリークの発生防止に有効である。
【0094】しかし、接着強度を得るためには結着剤の
含有率を最低限度0.05重量%が必要である。
【0095】下記表4は図7の構成のランプにおいて、
結着剤の含有率を0.2重量%にしたセラミック接着剤
を用いた場合の点灯時間に伴う不点ランプの発生率を調
べたものである。
【0096】
【表4】
【0097】上記表4から、結着剤の含有率を4.2重
量%にしたセラミック接着剤を用いた場合は、点灯時間
の経過とともに不点ランプの発生率は増加する。これに
対し、結着剤の含有率を0.2重量%にすると、寿命末
期まで不点ランプの発生がなく、良好な結果が得られ
た。
【0098】このようなショートアークメタルハライド
ランプ1を光源として用いた点灯装置および投光装置5
0ならびにこれらを使用した図3に示すカラー液晶プロ
ジェクタ装置も、いずれも寿命特性が向上する。
【0099】なお、第1の実施例に記載された導電部材
30と、第2の実施例に記載された金属酸化物の被膜5
0と、第3の実施例に示されたセラミック接着剤を全て
同時に実施する、または少なくとも2つを組み合わせて
実施すれば、それぞれの機能を生かしたランプを提供す
ることができる。
【0100】
【発明の効果】以上説明した通り請求項1の発明によれ
ば、陰極側封止部の周囲に導電部材を設けて陰極の電位
と同じになるように電気的に接続したから、セラミック
接着剤から蒸発されたプラス電位のLiやNaを主成分
とする結着剤成分が上記陰極側封止部の周囲に設けられ
た導電部材に引き寄せられてこの導電部材に付着するよ
うになり、この結着剤成分はマイナス電位を帯びて封止
部内の陰極通電部材と同電位となるから反発力を受け、
石英ガラスに引き込まれるのが阻止される。したがっ
て、結着剤が石英ガラスと反応するのが防止され、封止
部の失透およびリークが抑止される。
【0101】請求項2の発明によれば、陰極側封止部の
周囲に金属酸化物の被膜を形成したから、セラミック接
着剤から蒸発された結着剤成分が上記陰極側封止部に引
き寄せられても上記金属酸化物の被膜に滞積するように
なる。よって、このような結着剤成分は金属酸化物の被
膜によって石英ガラスと接触するのが防止され、結着剤
が石英ガラスと反応するのが防止され、封止部の失透お
よびリークが抑止される。
【0102】請求項3の発明によれば、金属酸化物の被
膜は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の封止能が
5.0×10-6g/cm2 以下であるから、結着剤成分が
石英ガラスに引き込まれるのを効果的に阻止し、結着剤
が石英ガラスと反応するのを防止し、封止部の失透およ
びリークを抑止することができる。
【0103】請求項4の発明によれば、金属酸化物の被
膜は酸化けい素および酸化アルミニウムの少なくとも一
種を主成分としたから、封止性能が高く、結着剤成分が
石英ガラスに引き込まれるのを良好に阻止する。しか
も、SiO2 およびAl2 3は被膜を作るのが容易で
あり、安価に作ることができる。
【0104】請求項5の発明によれば、酸化けい素およ
び酸化アルミニウムの少なくとも一種を主成分とする金
属酸化物の被膜は、アルカリ金属およびアルカリ土類金
属を5ppm 以上含まないから、高い純度を保ち、高い封
止能を発揮することができる。よって、結着剤成分が石
英ガラスに引き込まれるのを良好に阻止する。
【0105】請求項6の発明によれば、セラミック接着
剤に、リチウムおよびナトリウムの少なくとも一方を主
成分とした結着剤が0.3重量%以上含有されていて
も、導電金属または金属酸化物の被膜作用により結着剤
成分が石英ガラスに引き込まれるのを良好に阻止する。
よって、封止部の失透やリークを防止し、なおかつ接着
強度を高く保つことができる。
【0106】請求項7の発明によれば、結着剤の含有率
を0.3重量%未満に制限したので、セラミック接着剤
から蒸発される結着剤成分の量が少なくなり、陰極側封
止部に滞積する量も少なくなる。よって、結着剤成分が
石英ガラスに引き込まれるのが抑制され、結着剤が石英
ガラスと反応して封止部の失透やリークを発生させるな
どの不具合を抑止することができる。しかし、結着剤の
含有率を0.05重量%以上にしたからセラミック接着
剤の最低限度の接着強度を確保することができる。
【0107】請求項8の発明によれば、点灯中に陰極側
封止部の陰極付け根部分の温度が500℃以上になるラ
ンプは、封止部の石英ガラスとここに付着した結着剤成
分との反応が進みやすいが、このような劣悪条件にある
ランプに、請求項1ないし請求項7の発明を適用すれ
ば、結着剤と石英ガラスとの反応を抑止することができ
る。
【0108】請求項9の発明によれば、点灯中に陰極の
電流密度が1.5A/mm2 以上になるランプは、陰極側
封止部の陰極付け根部分の温度が高くなり、高温の石英
ガラスとここに付着した結着剤成分との反応が進みやす
いが、このような劣悪条件にあるランプに、請求項1な
いし請求項8の発明を適用すれば、結着剤と石英ガラス
との反応を抑止することができる。
【0109】請求項10の発明によれば、請求項1に記
載された導電部材、請求項2に記載された金属酸化物の
被膜、および請求項7に記載された結着剤を0.3重量
%未満0.05重量%以上の範囲で含有したセラミック
接着剤のうちの少なくとも2つの条件を同時に満足した
から、これら各の発明の作用のうちの2つ以上の作用を
同時に奏するようになり、これらの相乗作用によって結
着剤と石英ガラスとの反応を抑止するのに一層効果的で
ある。
【0110】請求項11の発明によれば、請求項1ない
し請求項10のいずれか一に記載の直流点灯形放電ラン
プのもつ利点、すなわち封止部の失透やリークの発生が
少なく、長寿命のランプを用いた点灯装置を提供するこ
とができる。
【0111】請求項12の発明によれば、セラミック接
着剤の使用量が多くなっても、封止部に飛来する結着剤
の量を少なくすることができ、または飛来した結着剤が
石英ガラスに引き寄せられるを防止するから、結着剤と
石英ガラスとの反応を抑止することができ、封止部の失
透やリークの発生を抑えることができる。よって、長寿
命の投光装置を提供することができる。
【0112】請求項13の発明によれば、請求項12の
投光装置のもつ長寿命を生かしたプロジェクタ装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すもので、ショ
ートアークメタルハライドランプを反射体に取り付けて
構成した投光装置50の構造を示す断面図。
【図2】同実施の形態のショートアークメタルハライド
ランプの側面図。
【図3】同実施の形態のカラー液晶プロジェクタ装置の
構成を示す図。
【図4】結着剤の含有率と接着強度の関係を示す特性
図。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示すもので、ショ
ートアークメタルハライドランプを反射体に取り付けて
構成した投光装置の構造を示す断面図。
【図6】同実施の形態のショートアークメタルハライド
ランプの側面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示すもので、ショ
ートアークメタルハライドランプを反射体に取り付けて
構成した投光装置の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1…ショートアークメタルハライドランプ 4…反射体 20…発光管 21…陽極 22…陰極 23,24…封止部 25,25…金属箔導体 26,26…外部リード線 27…口金 29…セラミック接着剤 30…導電部材 31…接続線 41…反射面 42…支持筒部 43…セラミック接着剤 46…電源手段 50…投光装置 62…液晶表示パネル 63…光学系 64…液晶駆動装置 66…スクリーン 70…金属酸化物被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 61/35 H01J 61/35 F 61/88 61/88 C F H04N 5/74 H04N 5/74 K H05B 41/231 H05B 41/231 (72)発明者 古谷 守 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内 (72)発明者 村瀬 七生 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に封止部が形成された石英ガラス製
    の気密容器と;上記気密容器内に対向して設けられた陽
    極および陰極からなる一対の電極と;上記気密容器に封
    入されたハロゲン化物を含む放電媒体と;上記気密容器
    の少なくとも一方の封止部に取着された被取付け部材
    と;リチウムおよびナトリウムの少なくとも一方を含有
    し、上記気密容器の封止部と上記被取付け部材とを接着
    したセラミック接着剤と;上記陰極側封止部の周囲に設
    けられ、上記陰極と同電位となるように電気的に接続さ
    れた導電部材と;を備え、管壁負荷が50W/cm2 〜1
    00W/cm2 で点灯されることを特徴とする直流点灯形
    放電ランプ。
  2. 【請求項2】 両端に封止部が形成された石英ガラス製
    気密容器と;上記気密容器内に対向して設けられた陽極
    および陰極からなる一対の電極と;上記気密容器に封入
    されたハロゲン化物を含む放電媒体と;上記気密容器の
    少なくとも一方の封止部に取着された被取付け部材と;
    リチウムおよびナトリウムの少なくとも一方を含有し、
    上記気密容器の封止部と上記被取付け部材とを接着した
    セラミック接着剤と;上記陰極側封止部の周囲に設けら
    れた金属酸化物の被膜と;を備え、管壁負荷が50W/
    cm2 〜100W/cm2 で点灯されることを特徴とする直
    流点灯形放電ランプ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の直流点灯形放電ランプ
    において、 上記金属酸化物の被膜は、上記結着剤成分の石英ガラス
    に対する封止能が5.0×10-6g/cm2 以下であるこ
    とを特徴とする直流点灯形放電ランプ。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の直流点
    灯形放電ランプにおいて、 上記金属酸化物の被膜は、酸化けい素および酸化アルミ
    ニウムの少なくとも一種を主成分としていることを特徴
    とする直流点灯形放電ランプ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の直流点灯形放電ランプ
    において、 上記酸化けい素および酸化アルミニウムの少なくとも一
    種を主成分とする金属酸化物の被膜は、アルカリ金属お
    よびアルカリ土類金属を5ppm 以上含まないことを特徴
    とする直流点灯形放電ランプ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか一に
    記載の直流点灯形放電ランプにおいて、 上記セラミック接着剤は、リチウムおよびナトリウムの
    少なくとも一方を主成分とした結着剤を0.3重量%以
    上含有していることを特徴とする直流点灯形放電ラン
    プ。
  7. 【請求項7】 両端に封止部が形成された石英ガラス製
    気密容器と;上記気密容器内に対向して設けられた陽極
    および陰極からなる一対の電極と;上記気密容器に封入
    されたハロゲン化物を含む放電媒体と;上記気密容器の
    少なくとも一方の封止部に取着された被取付け部材と;
    リチウムおよびナトリウムの少なくとも一方を主成分と
    した結着剤を0.3重量%未満0.05重量%以上の範
    囲で含有し、上記気密容器の封止部と上記被取付け部材
    とを接着したセラミック接着剤と;を備え、管壁負荷が
    50W/cm2 〜100W/cm2 で点灯されることを特徴
    とする直流点灯形放電ランプ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか一に
    記載の直流点灯形放電ランプにおいて、 前記の導電部材は点灯中に上記封止部のうちその温度が
    500℃以上となる位置に取り付けられていることを特
    徴とする直流点灯形放電ランプ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれか一に
    記載の直流点灯形放電ランプにおいて、 点灯中の陰極の電流密度が1.5A/mm2 以上であるこ
    とを特徴とする直流点灯形放電ランプ。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載された導電部材、請求
    項2に記載された金属酸化物の被膜、および請求項7に
    記載された結着剤を0.3重量%未満0.05重量%以
    上の範囲で含有したセラミック接着剤、のうちの少なく
    とも2つの条件を同時に満足していることを特徴とする
    直流点灯形放電ランプ。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のいずれか
    一に記載の直流点灯形放電ランプと;上記直流点灯形放
    電ランプを安定的に直流点灯させる点灯手段と;を備え
    ていることを特徴とする直流点灯形放電ランプ点灯装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    一に記載の直流点灯形放電ランプと;上記直流点灯形放
    電ランプが収容されるとともに上記封止部がセラミック
    接着剤により接合され、このランプから放射される光が
    反射される反射体と;を具備していることを特徴とする
    投光装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の投光装置と;この
    投光装置から照射される光で投影される液晶表示パネル
    と;上記液晶表示パネルを駆動する液晶駆動装置と;を
    具備していることを特徴とするプロジェクタ装置。
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