JPH09291365A - 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法 - Google Patents
堆積膜形成装置および堆積膜形成方法Info
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- JPH09291365A JPH09291365A JP12645296A JP12645296A JPH09291365A JP H09291365 A JPH09291365 A JP H09291365A JP 12645296 A JP12645296 A JP 12645296A JP 12645296 A JP12645296 A JP 12645296A JP H09291365 A JPH09291365 A JP H09291365A
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Abstract
偏りを防止し、プラズマを均一化することによって、堆
積膜の特性ムラを効果的に抑制することができ、堆積膜
の成長を均一化し、異常成長を抑制して白ポチや黒ポチ
などの画像欠陥を抑制した電子写真用光受容部材を形成
し得る堆積膜形成装置および堆積膜形成方法を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】本発明は、真空気密可能な反応容器内に基
体を配置し、前記反応容器内に原料ガス導入手段により
原料ガスを導入すると共に高周波電力導入手段によって
高周波電力を導入し、前記高周波電力によるグロー放電
の生起により、前記基体上に堆積膜を形成する堆積膜形
成装置または方法において、前記高周波電力導入手段
が、絶縁性材料を母材とし、該絶縁材料によってグロー
放電領域から分離された領域内に、前記高周波電力を伝
達するに十分な厚さを有する金属材料を、インピーダン
スを不連続にする形状に形成して前記絶縁材料と密着さ
せて構成されていることを特徴とするものである。
Description
に堆積膜を形成する堆積膜形成装置および堆積膜形成方
法に係り、とりわけ機能性堆積膜、特に半導体デバイ
ス、電子写真用光受容部材、画像入力用ラインセンサ
ー、撮像デバイス、光起電力デバイス等に用いる、アモ
ルファス半導体を形成するプラズマCVDによる堆積膜
形成装置および方法に関する。
材、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電
力デバイス、またその他の各種エレクトロニクス素子等
に用いる素子部材として、アモルファスシリコン、例え
ば水素または/及びハロゲンで補償されたアモルファス
シリコン等のアモルファス材料で構成された半導体等用
の堆積膜が提案され、その中のいくつかは実用に付され
ている。例えば特開昭54−86341号公報には、a
−Siを光導電層に用いた、耐湿性、耐久性、電気特性
に優れた電子写真用光受容部材に関する技術が記載され
ている。また、特開昭62−168161号公報には、
表面層として、シリコン原子と炭素原子と41〜70a
tomic%の水素原子を構成要素として含む非晶質材
料で構成された材料を用いる技術が記載されている。こ
うした技術により電気的、光学的、光導伝的特性およ
び、使用環境特性、耐久性が向上し、更に、画像品位の
向上の可能な、アモルファスシリコンで構成された電子
写真用光受容部材としての実用化が進んでいる。
製造には高度な技術が必要とされる。取り分け電子写真
用光受容部材の場合、他のデバイスに比較して、大面積
でかつ、厚い膜厚が必要とされるため、どのように均一
性を確保するか、また、アモルフアスシリコン膜堆積中
に異物を核として発生する、膜の異常成長をどのように
防止するかが重要な要素となる。
して高品質なアモルファスシリコン堆積膜を製造するか
の点についてもさまざまな提案がなされて来た。とく
に、電子写真用光受容部材については、コピー画像上に
細かい白い点が発生するいわゆる「白ポチ」とよばれる
画像欠陥の原因となる球状突起の発生が問題とされる。
こうした球状突起の発生原因のほとんどは堆積膜形成中
に、堆積膜形成装置内部で発生した膜剥れによる破片が
基体の表面に付着して、膜の異常成長を起こすことと考
えられる。また、電子写真装置で得られるコピー画像上
の部位によって画像濃度が変化するムラも問題となるた
め、これらの改善のための提案がなされている。
は、堆積膜形成装置において、マイクロ波導入手段を異
なる2つの領域から構成する技術が開示されている。該
公報によれば、マイクロ波導入手段のプラズマに接する
面を使用するマイクロ波の周波数における誘電率と誘電
性接の積が2×10-2以下とすることで、放電の安定化
と堆積膜の膜剥れの防止ができるとし、その結果、堆積
膜の均一性の向上と画像欠陥の発生の抑制ができるとし
ている。また、その最適な方法としてマイクロ波導入手
段をアルミナセラミックスをプラズマ溶射法でコーティ
ングする技術を挙げている。こうした技術によって、球
状突起の少ない良質な堆積膜の形成が可能になった。
は、上記のようなアモルファスシリコン材料を用いた機
器の総合的な性能の向上により、アモルファスシリコン
材料についてもさらに高品質化の要求が高まってきてい
る。このような状況下では、従来のアモルファスシリコ
ン材料を用いたデバイスは、なお改善されるべき余地が
残されているのが現状である。例えば電子写真の分野で
はサービスコストの低減のため、各部品の信頼性向上に
よりメンテナンス回数の低減が必要とされる。このよう
な状況のもとで、電子写真用光受容部材はさまざまな環
境下でサービスマンのメンテナンスを受けないまま、以
前にもまして長時間繰り返し使用を続けられる様になっ
た。例えば、従来の堆積膜形成装置では、コピー画像上
に微小な白点が生じる「白ポチ」、逆に微小な黒点が発
生する「黒ポチ」などが発生するケースがあった。また
画像濃度ムラについても条件によって発生するケースが
あった。このようなコピー画像上の欠陥は画像形成の高
速化や高精細化が進むにつれ、従来は問題にならなかっ
た軽微な堆積膜の欠陥や特性ムラが顕著に現れるように
なってきたものである。
る課題を解決し、プラズマ中への高周波電力の放射の偏
りを防止し、プラズマを均一化することによって、堆積
膜の特性ムラを効果的に抑制し得る堆積膜形成装置およ
び堆積膜形成方法を提供することを目的としている。ま
た、本発明は、堆積膜の成長を均一化し、異常成長を抑
制して白ポチや黒ポチなどの画像欠陥を抑制した電子写
真用光受容部材を形成し得る堆積膜形成装置および堆積
膜形成方法を提供することを目的としている。
決するために、堆積膜形成装置および堆積膜形成方法を
つぎのように構成したものである。すなわち、本発明の
堆積膜形成装置は、真空気密可能な反応容器内に基体を
配置し、前記反応容器内に原料ガス導入手段により原料
ガスを導入すると共に高周波電力導入手段によって高周
波電力を導入し、前記高周波電力によるグロー放電の生
起により、前記基体上に堆積膜を形成する堆積膜形成装
置において、前記高周波電力導入手段が、絶縁性材料を
母材とし、該絶縁材料によってグロー放電領域から分離
された領域内に、前記高周波電力を伝達するに十分な厚
さを有する金属材料を、インピーダンスを不連続にする
形状に形成して前記絶縁材料と密着させて構成されてい
ることを特徴としている。また、本発明の堆積膜形成方
法は、前記高周波電力が、絶縁性材料を母材とし、該絶
縁材料によってグロー放電領域から分離された領域内
に、前記高周波電力を伝達するに十分な厚さを有する金
属材料を、インピーダンスを不連続にする形状に形成し
て前記絶縁材料と密着させてなる高周波電力導入手段に
より導入され、堆積膜を形成することを特徴としてい
る。そして、本発明においては、前記インピーダンスを
不連続にするための形状として、高周波電力の伝搬経路
が部分的に複数に分岐された形状、または、高周波電力
の伝搬経路の一部を折り返した形状、または、コイル形
状とすることができる。また、本発明においては、前記
絶縁性母材は、セラミックス材料であることが好まし
く、それをアルミナセラミックスとすることがより好ま
しい。また、本発明においては、前記基体は、円筒状基
体であることが好ましく、それを同一円周上に複数配置
して構成することがより好ましい。また、本発明におい
ては、前記高周波導入手段に、冷却する機構または加熱
する機構を備えるようにしてもよく、前記高周波導入手
段が、原料ガス導入手段を兼ねるようにしてもよい。ま
た、本発明の堆積膜形成方法においては、前記高周波電
力は、その周波数が20MHz〜450MHzの範囲で
あることが最適である。
記のように構成することにより、高周波電力の放射の偏
りを防止し、プラズマの均一化によって、堆積膜の成長
過程の均一化を図ることができ、堆積膜の特性ムラを本
質的に抑制することを可能としたものである。また、高
周波導入手段の表面よりの膜の剥離を抑えることによ
り、堆積膜の球状突起の発生を抑制できるようにしたも
のである。このように、本発明は、従来その両立が困難
であった、特性ムラの抑制と、膜剥離による白ポチまた
は黒ポチの発生の抑制とを、高いレベルで両立させたも
のであるが、それは、次に述べる経緯に基づいて完成さ
れたものである。
解決するため、高周波導入手段の形態に注目し検討を行
った。その結果、特性ムラ、白ポチ、黒ポチの発生原因
について、次の様な知見を得た。 1.特性ムラについて 特性ムラの発生の原因は主に高周波導入手段からプラズ
マ中に放出される高周波電力のムラであると考えられ
る。従来の高周波導入手段では、高周波電力は高周波導
入手段の両端部(実質的にプラズマ中に高周波電力を放
射する部分の両端)で強く、中央付近で弱くなる傾向に
ある。これは高周波導入手段の表面で発生した高周波電
力の多重反射によって中心付近で弱めあう干渉をするた
めと考えられる。こうした傾向は、例えば堆積膜の形成
速度を上げる目的で高周波の周波数を高くするほど顕著
になって現れる。これは実用的な高周波導入手段の長さ
に対して、高周波の波長が近付くことで、干渉がより顕
著に現れることによると考えられる。また高周波電力を
大きくして行くと、高周波導入手段の両端部では、高周
波電力が原料ガスに対して飽和状態になるのに対し、中
央部での電力が相対的に増加するため、ムラが小さくな
る傾向がある。こうした高周波電力のムラは、基体上の
膜の堆積速度に影響を与えるほどの大きな差ではない
が、プラズマ中の飽和電子電流の差となって観測され、
また実際に堆積膜の特性に影響を与える。特に光感度の
微妙な差となって現れ、例えば電子写真用光受容部材と
して見た場合、ハーフトーン画像上のムラとなって現れ
ることがわかってきた。 2.白ポチについて 白ポチの原因は前述の様に、堆積膜中に剥離した堆積膜
の破片がとり込まれることによって発生する球状突起と
呼ばれる、堆積膜の異常成長である。この様な球状突起
は、通常の堆積膜との境界に隙間が開いている場合が多
く、この隙間から電荷が抜けることによって帯電が損な
われ、コピー画像上に白い点となって現れる。この球状
突起の発生の防止について前述の様にプラズマ溶射法等
によってアルミナセラミックス等をコーティングするこ
とがあげられる。しかし、このようなコーティングを高
周波導入手段に施しても、その効果は必ずしも十分では
なかった。高周波導入手段表面には、通常の基体表面と
比べて温度が高い条件で膜の堆積が起り、さらに高周波
電力によるセルフバイアスが生じることによって過大な
イオン衝撃をうけるため、応力歪みが蓄積され堆積膜の
膜剥れが生じる。こうした条件下では電極の表面にたと
えばアルミナセラミックスをプラズマ溶射でコーティン
グした場合でも膜剥れを生じることがあった。一方、堆
積膜の密着性を向上させるため、電極の表面(コーティ
ング材の表面)の粗さ(表面粗さ)を大きくすればさら
に膜の付着力を向上させることができる。しかしながら
プラズマ溶射の場合、表面粗さを大きくするために溶射
材料の粒径をおおきくすると気孔率が極端に大きくなる
ため、コーティング層の結着力が低下してコーティング
層そのものが剥れ、かえって白ポチを増加させる場合も
あった。 3.黒ポチについて 高周波電力のムラによる特性ムラは上述の様に高周波電
力を上げるとある程度抑えることができる。しかしなが
らこうして特性ムラを防止した電子写真用光受容部材で
はしばしば黒ポチが発生することがわかってきた。こう
した電子写真用光受容部材を観察すると、堆積膜の表面
に微細な隆起が発生していることがわかった。この様な
隆起は、上記のような白ポチの原因となる球状突起の直
径がほとんど10μm以上であるのに対し、直径が10
μm以下で隆起の周囲に球状突起のような明確な境界が
ないのが特徴である。従って、通常の膜が堆積した部分
と同様に帯電と除電が行なわれるため、初期のコピー画
像上で画像欠陥として現れることはほとんどない。しか
し長期に渡って高速で画像形成を繰り返した場合、この
隆起をきっかけにしてトナーの融着が発生することで、
黒ポチとなって画像上に現れる。この様な隆起は、堆積
膜形成中の高周波電力を過剰に入れることで発生しやす
い傾向がある。すなわち、高周波電力を大きくして行っ
た場合、電子写真用光受容部材の上部と下部に発生しや
すいことがわかった。従って隆起の発生は高周波電力が
過剰に投入されることによって起こりやすくなるものと
推測される。以上の様な解析より、本発明者は高周波電
力の放射の均一化を達成できる高周波導入手段の検討を
行ってきた。本発明者の知見によれば、高周波電力の偏
りを防止するためには、高周波導入手段にインピーダン
スを不連続にすることが効果的である。この様な構造の
場合、高周波電力は高周波導入手段の両端に加えて、イ
ンピーダンスの不連続面でも反射を起こし、その結果電
力の干渉が乱されて放射が均一化する方向になる。しか
しながら、インピーダンスの不連続な構成をもつ電極を
そのままプラズマ中に設置してもその効果は十分には得
られなかった。その原因は定かではないが、電極が直接
プラズマ中にさらされている場合には、インピーダンス
の変化面が大きな反射面として作用しにくいものと考え
られる。さらにこうしたインピーダンスの不連続な構造
の高周波導入手段は複雑な形状となるため、堆積膜形成
中に高周波導入手段の表面からの堆積膜の剥離や、スパ
ークが起こりやすい問題も発生した。さらに電極をプラ
ズマ中に直接さらさない様に、電極の表面にアルミナセ
ラミックスのプラズマ溶射でコーティングした場合でも
堆積膜の剥離やスパークの問題を同時に解決することは
できなかった。これは、コーティング層の厚さが厚いほ
どスパークを防止する効果が大きくなるのに反して、コ
ーティング層の強度が損なわれるためである。
を改善するため、高周波導入手段に絶縁材料のカバーを
設ける検討も行なったが、高周波電力の偏りは場合によ
ってはかえって拡大する傾向もあった。この原因は高周
波を伝搬する電極と、カバーの間に生じる隙間によると
考えられている。特性の不均一と電極とセラミック材の
カバーとの関係については尚不明の点が多いがおおよそ
次のような機構と推測される。
の誘電体部分で行なわれる。本発明の堆積膜生成装置の
様な構成の場合、電極を中心とし、円筒状基体を外部導
体とした同軸構造とみなすことができる。この場合、基
体(外部導体)と電極(中心導体)の間の空間に対し
て、電極とセラミック材のカバーとの隙間の空間は無視
できるほど小さい。一方、グロー放電が発生するとプラ
ズマは一種の導体として作用すると考えられるので、負
荷のインピーダンスは電極周辺に形成されるシース領域
の状況に大きく左右される。この場合には、電極とセラ
ミック材のカバーとの隙間の影響は無視できないものと
なる。
ク材のカバーとの隙間の変動によって放電が大きな影響
を受ける。たとえば機械加工上の問題で隙間が均一でな
い場合には放電が大きく偏る場合が生じる。また、グロ
ー放電中に電極の温度上昇がある場合には、電極の熱膨
張により隙間の大きさが変化するので整合条件が大きく
変動する場合もある。こうした放電の偏りや変動は電子
写真用光受容部材の特性のムラに繋がるばかりか、セラ
ミック材のカバー表面に剥れやすい膜を堆積させること
になり、球状突起の発生にも繋がる場合もある。また、
このような傾向は、高周波電力や周波数が高くなるにし
たがって一層顕著に現れる傾向がある。
することは現実的には困難である。例えば電極に熱膨張
が起こる場合には、セラミック材と電極の熱膨張率の違
いからある程度の隙間を設ける必要がある。また、機械
的な嵌め合いについても、セラミック材は金属に比べて
靭性強度が低いためある程度の隙間を設けないと破損に
繋がる場合が多い。したがって電極とセラミック材のカ
バーの間には、適当な隙間を設定するのが設計上の原則
とされる。一方で本発明者の検討によれば、このような
隙間は小さくするほど逆に放電のムラが大きくなる傾向
がある。また隙間を大きくしていくと、高周波電力のロ
スが大きくなる。
入手段の機構では、高周波電力の均一化と表面からの堆
積膜の剥離の防止を両立することは困難であり、すなわ
ち白ポチと黒ポチの発生の抑制と電子写真用光受容部材
の特性ムラの均一化、高いレベルで両立することは困難
であった。本発明は、上記のような解析に基づき完成さ
れたものであり、その構成に基づき、つぎのような特有
の作用を奏する。すなわち本発明に用いる高周波電力導
入手段においては、プラズマに接する表面が絶縁体を母
材で覆われているため、堆積膜の密着性が良好で、コー
ティング材の剥離も発生しない。また電極が絶縁材料で
覆われているため、インピーダンスの不連続面が高周波
電力の反射面として効果的に作用するので高周波電力の
均一化の効果が大きいことに加え、インピーダンスの不
連続面をもつ複雑な電極の構造であってもスパークの発
生を効果的に防止できる。さらに電極が絶縁材料の内側
(絶縁材料によって放電空間から分離された空間側)に
密着生成されるので、前記のような隙間による高周波電
力のムラも発生しない。本発明によると、以上のように
前記のアモルファスシリコンデバイスにかかわる諸問題
点を効果的に解決し得るものである。
る。本発明に用いる高周波導入手段は少なくとも絶縁体
を母材として、該絶縁体によってグロー放電領域から分
離された領域内に、高周波電力を伝達しえる金属材料
(電極)を密着形成する構成を持つ。母材となる絶縁体
材料としては石英ガラス、パイレックスガラスなどのガ
ラス類、アルミナセラミックス、2酸化チタン、窒化ア
ルミニウム、窒化ほう素、ジルコン、コージェライト、
ジルコンコージェライト、酸化ケイ素、酸化ベリリウ
ム、マイカ系セラミックス等のセラミックスが使用でき
るが、耐久性、堆積膜の密着性の点からセラミックスが
望ましく、中でもアルミナセラミックスは、上記の耐久
性、膜の密着性が良好なことに加えて、高周波電力の吸
収が少ないため最も適している。母材となる絶縁体と電
極の形状は、加工性や電極の形成の容易性等の点から円
筒形状(または円柱形状)が望ましい。また絶縁体およ
び電極の配置も同様の理由から同心円上に配置すること
が望ましい。さらに、この絶縁体の少なくとも放電空間
に接する側の表面に、主として堆積膜の膜剥れを防止す
る目的で凹凸を設けることもできる。この場合、凹凸の
大きさとしては、2.5mmを基準長さとする十点平均
粗さ(Rz)で5μm以上200μm以下の範囲が好ま
しい。表面に凹凸を設ける手段としては、特に制限はな
いが、例えば投射体を吹きつけるブラスト加工等が実用
的に好ましい。
ない。ただし、複数の円筒状導電性基体を同一円周上に
配置し、原料ガス導入装置兼電極を円筒状導電性基体の
配置円内に設置する場合には、円筒形状の絶縁体の大き
さ(すなわち円筒形状または円柱形状の高周波導入手段
全体の直径)は、この基体が配置される円周の直径に対
して、4〜25%程度の大きさが好ましい。また円筒形
状の絶縁体の厚さも特に制限はないが、加工上また機械
的強度の問題から、0.5〜20mm程度が実用的であ
る。さらに、円筒形状(または円柱形状)の電極自体の
直径についても特に制限はなく、上述の絶縁体の直径お
よび厚さを満足する範囲の直径であれば良い。実用的に
は直径2mm以上が望ましい。高周波導入手段の長さ
は、基体の長さに対して100〜150%程度の範囲が
望ましい。ただし、基体に対して100%未満の長さで
あっても本発明の効果を得るためにはなんらさしつかえ
ない。ここで言う高周波導入手段の長さとは、実質的に
放電空間内に高周波を放射する作用を有する部分を指
す。
れも使用できるが、Al、Cr、Cu、Mo、Au、A
g、In、Nb、Ni、Te、V、Ti、Pt、Pb、
Fe等の金属の他、これらの合金、例えばステンレス、
インコネル、ハステロイなどが使用できる。また電極の
厚さは高周波電力を伝達できる厚さであれば良い。すな
わち、この厚さは使用する高周波電力の周波数と電極の
材料によって決まる表皮効果以上の厚さであれば良い。
例えば高周波電力の周波数を105MHz、電極の材質
をCu(銅)とした場合、表記効果は約7μmとなる。
したがってこの場合、電極の厚さは7μm以上であれば
よい。一方で電極の温度上昇が大きい場合には、電極の
厚さが厚いと母材となる絶縁体の熱膨張率の差によって
電極の剥離が生じる場合がある。したがって電極の厚さ
の上限は堆積膜形成時の条件によって決定することが望
ましい。
れの方法も本発明には使用できる。たとえば化学メッキ
法、溶射法、スパッタ法やロウ付け、固体拡散接合法な
どが用いられる。電極にインピーダンスを不連続にする
パターンを形成する方法はいずれの方法であっても本発
明には有効である。たとえば電極の一部を複数に分岐す
る方法や一部を折り返す方法、コイルを形成する方法な
ど形状を変化させる方法等が用いられる。いずれの方法
であっても、インピーダンスの不連続面が形成されれば
本発明の効果が得られる。またこれらのインピーダンス
の不連続面の位置は、高周波電力の放射が最も均一にな
る様に、堆積膜形成時の条件によって適選決定される。
電領域より分離された側)には、絶縁体の大きさ(直
径)、厚さ、電極の厚さの組みあわせによって空洞を生
じる。この空洞は真空に保持されても良いし、または真
空シールにより真空系より分離されても良い。何れの場
合にも、原料ガスの滞留を避けるため、原料ガスが内部
に流入しないようにするのが望ましい。また空洞を詰め
物によって埋め込むこともできる。この場合詰め物材質
としては、前述の高周波導入手段の母材となる絶縁体の
材料となる絶縁材料のほか、ポリカーボネイト、テフロ
ン、ポリアミド、ポリイミド等の合成樹脂が使用でき
る。これらの詰め物は、電極の空洞側表面に密着してい
ても、隙間があってもさしつかえない。とくに熱膨張等
が問題になる時は、適当な隙間(0.1mmから5mm
程度)を設けることはできる。この場合も高周波電力は
主に放電領域に面した部分からプラズマ中に放射される
ので、この隙間の影響はほとんど観測されなかった。
数設けることもできる。高周波導入手段が1本の場合、
前述の円筒状導電性基体の配置円の中心に同軸上におか
れることが、均一性確保の点から望ましい。高周波導入
手段を複数設けるときは、各々の高周波導入手段が基体
の配置円と同心の円周上に配置されるのが望ましい。こ
の、高周波導入手段の配置円は、円筒状導電性基体の配
置円より小さくても良いし、大きくても良い。すなわ
ち、複数の高周波導入手段が円筒状導電性基体の配置円
の内部に同心円上に配置されても良いし、円筒状導電性
基体の配置円の外部に同心円上に配置されても良い。複
数の高周波導入手段が円筒状導電性基体の配置円の外部
に同心円上に配置される場合には、少なくとも1本の高
周波導入手段が円筒状導電性基体の配置円の内部に設置
されていることが望ましい。また高周波導入手段が2本
の場合は、高周波導入手段を母線方向(伸線方向)に分
割した2本とすることもできる。この場合高周波導入手
段の位置は、上記の様に基体の配置円の中心に置くのが
望ましい。何れの場合にも各々の高周波導入手段は基体
の配置円内に配置される。また、本発明では高周波導入
手段を加熱または冷却する手段を設けることもできる。
この場合、高周波導入手段を所望の温度に制御すること
で母材となる絶縁体と堆積膜との密着性を向上させ膜剥
れの発生をより効果的に防止できる。高周波導入手段を
冷却するか、加熱するかは堆積膜材料と母材となる絶縁
性材料の組みあわせや、高周波電力、圧力、原料ガス流
量等の条件により決まる。また本発明では高周波導入手
段と原料ガス導入手段を兼用することもできる。この場
合、原料ガスは絶縁体の内部に形成された原料ガスの流
路を通り、絶縁体に形成されたガス放出穴を通して放電
空間に放出される形態が望ましい。
を印加することによって、原料ガスを分解する。本発明
に使用できる高周波電力の周波数は特に制限はないが、
発明者の実験によれば、周波数が20MHz未満の場合
は、条件によっては放電が不安定となり、堆積膜の形成
条件に制限が生じる場合があった。また450MHzよ
り大きいと、高周波電力の伝送特性が悪化し、場合によ
ってグロー放電を発生させること自体が困難になること
もあった。したがって20MHz〜450MHzの周波
数範囲が本発明には最適である。高周波の波形は、いず
れのものでも差し支えないが、サイン波、矩形波等が適
する。また高周波電力の大きさは、目的とする堆積膜の
特性等により、適宜決定されるが、基体1個あたり10
〜5000Wが望ましく、さらに20〜2000Wがよ
り望ましい。
置について説明する。図1に電極の一部を複数に分岐し
てインピーダンスを不連続にした、本発明に用いる高周
波導入手段の一例の模式図を示す。図1の例では、高周
波導入手段102は円筒形状の絶縁体111と電極11
2からなる。絶縁体111の外側はグロー放電領域とな
り、内側にグロー放電領域より分離された領域を形成し
ている。また電極112は絶縁体111の内側の表面
(すなわちグロー放電領域より分離された領域側の表
面)に密着形成されている。また高周波導入手段の内部
(電極のさらに内側)は空洞113が形成され、真空シ
ール(不図示)によって真空系より分離され、原料ガス
が流入しない構造となっている。また電極112は上部
で高周波導入端子(不図示)に接続され高周波伝送回路
(不図示)より高周波電力が印加される。
の内部で2つの経路に分岐されている。この例ではイン
ピーダンスは図のA、B、Cの3つの領域でそれぞれ不
連続な構成となっている。図2は電極の1部を折り返す
ことによって、インピーダンスを不連続にした本発明に
用いる高周波導入手段の一例の模式図である。図3は電
極の1部をコイル形状とすることで、インピーダンスを
不連続にした本発明に用いる高周波導入手段の一例の模
式図である。図2、3の例共にA、B、Cの3つの領域
でそれぞれインピーダンスが不連続な構成となってい
る。図4は冷却機構を設けた場合の本発明で用いられる
円筒形状の高周波導入手段を例示する模式図である。
縁体の内側の表面に電極112が密着形成され、さらに
その内側に空洞113が形成される。電極112は絶縁
体の内部で2つの経路に分岐され、インピーダンスの不
連続面を形成している。空洞は真空シール(不図示)に
よって真空系より分離され、上部に冷却用の冷媒導入口
119と冷媒排出口121が、また内部に冷媒導入パイ
プ120が設けられる。図4の例では、冷媒供給装置
(不図示)から供給された冷媒は冷媒供給口119から
冷媒導入パイプ120を通って空洞113に導入され、
電極112を直接冷却した後、冷媒排出口121から排
出される。
筒状導電性基体を同一円周上に配置した構成をとった場
合の、本発明の堆積膜形成装置の一例の模式図である。
この装置は大別すると、反応容器100、原料ガス供給
装置(不図示)、と反応容器100内を減圧にするため
の排気装置(図示せず)、高周波導入手段102に電力
を供給するための電源107から構成されている。反応
容器100内には円筒状で導電性の基体101、基体加
熱用ヒーター104、原料ガス導入装置兼電極102が
設置され、電極には高周波マッチングボックス106を
介して電源107が接続されている。基体101はホル
ダー(図示せず)を介して回転軸108に保持されてお
り、回転軸108は真空シール(図示せず)を通して反
応容器100の大気側に貫通し、ギア110を介してモ
ーター109に接続されている。またグロー放電領域1
03内には原料ガス導入手段105が配置され、原料ガ
ス供給装置(不図示)に接続されている。
が取り囲む領域でグロー放電領域103が形成される。
基体の本数は放電空間を形成できる本数であればいずれ
でもよいが、4本以上が好適であり図5では基体を8本
配置した例が示されている。原料ガス導入手段105の
本数は、いずれの本数でも良いが、1本、または基体の
本数と同じか、基体の本数が偶数の場合は、基体の本数
の半分の本数が適している。また、図4に示したような
高周波導入手段と原料ガス供給手段を兼ねることもでき
る。基体101は反応容器100内に設置された基体加
熱用ヒーター104で内側から加熱されるようになって
いる。基体加熱用ヒーター104は、真空仕様のもので
あればいずれでもよく、例えばシースヒーターをパイプ
に巻きつけたもの、板状ヒーター、セラミックヒーター
等の電気抵抗体の他、ハロゲンランプ等の熱放射体、気
体や液体を媒介した熱交換手段にによる発熱体などが使
用できる。
容器100内に設けられる他、反応容器とは別に基体加
熱用容器を設けその中に設置して、あらかじめ基体加熱
用容器で基体を加熱した後、反応容器100に基体を真
空中で搬送する手段も採れる。また、基体加熱用容器に
よる基体の加熱と、反応容器100内での基体の加熱を
併用することもできる。基体の温度は目的とする堆積膜
の特性により適宜最適範囲が選択されるが、通常の場
合、好ましくは20〜500℃、より好ましくは50〜
480℃、最適には100〜450℃とするのが望まし
い。
について説明する。この装置を用いた堆積膜の形成は、
例えば以下のように行なうことができる。まず、反応容
器100内に、あらかじめ脱脂洗浄した基体101を設
置し、不図示の排気装置(例えば真空ポンプ)により反
応容器100内を排気する。続いて、基体101を回転
させながら、ヒーター104により基体101の温度を
20℃〜500℃の所望の温度に制御する。基体101
が所望の温度になったところで、原料ガス供給系(不図
示)より原料ガスを原料ガス供給管103を通して内部
チャンバ111内に供給する。このときガスの突出等、
極端な圧力変動が起きないよう注意する。次に原料ガス
の流量が所定の流量になったところで、真空計(不図
示)を見ながら排気バルブ(不図示)を調整し、所望の
内圧を得る。
7を所望の電力に設定して、高周波マッチングボックス
106を通じて高周波電極102に高周波電力を印加
し、グロー放電を生起させる。この放電エネルギーによ
って反応容器100内に導入された原料ガスが分解さ
れ、基体101上に所定の堆積膜が形成されるところと
なる。この際、基体101をモーター109によって堆
積膜形成中に回転させておくことで、基体の全面に堆積
膜が形成されるところとなる。所望の膜厚の形成が行わ
れた後、高周波電力の供給を止め、反応容器への原料ガ
スの流入を止め、堆積膜の形成を終える。目的とする堆
積膜の特性のため、基体上に複数の層からなる堆積膜を
形成する場合には、前記の操作を繰り返すことによっ
て、所望の層構成の堆積膜を得ることができる。
用されるが、その材質は導電性材料または表面を導電処
理した材料が通常使用される。例えばAl、Cr、M
o、Au、In、Nb、Ni、Te、V、Ti、Pt、
Pb、Fe等の金属の他、これらの合金が使用できる。
また、表面を導電処理した材料としてはアルミナセラミ
ックス、窒化アルミニウム、窒化ほう素、窒化ケイ素、
炭化ケイ素、酸化ケイ素、酸化ベリリウム、石英ガラ
ス、パイレックスガラスなどの他、ポリカーボネイト、
ポリアミド、ポリイミド、テフロン等の合成樹脂が使用
できる。表面を導電処理した材料を基体として使用する
場合、堆積膜を形成する側と反対側も導電処理すること
が望ましい。
えばアモルファスシリコンを形成する場合にはSiH
4、Si2H6等のガス状態の、またはガス化し得る水素
化珪素(シラン類)が、Si供給用ガスとして有効に使
用される。また、水素化珪素のほかにも、弗素原子を含
む珪素化合物、いわゆる弗素原子で置換されたシラン誘
導体、具体的には、たとえばSiF4、Si2F6等のフ
ッ化珪素や、SiH3F、SiH2F2、SiHF3等の弗
素置換水素化珪素等、ガス状の、またはガス化し得る物
質も本発明のSi供給用ガスとしては有効である。ま
た、これらのSi供給用の原料ガスを必要に応じてH
2、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用して
も本発明には何等差し支えない。さらには前記のガスに
加えて、必要に応じて周期律表3族に属する原子、また
は周期律表5族に属する原子を、いわゆるドーパントと
して用いることもできる。例えばホウ素原子(B)を用
いる場合には、B2H6、B4H10等の水素化硼素、BF
3、BCl3等のハロゲン化硼素等が挙げられる。またリ
ン原子を用いる場合には、PH3、P2H4等の水素化燐
が使用できる。
イト(a−SiC)を形成する場合には、前記の原料ガ
スのほかに、炭素原子導入用のガスとして、CとHとを
構成原子とする、例えば炭素数1〜5の飽和炭化水素、
炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3のア
セチレン系炭化水素等を使用できる。具体的には、飽和
炭化水素としては、メタン(CH4)、エタン(C2H
6)等、エチレン系炭化水素としては、エチレン(C2H
4)、プロピレン(C3H6)等、アセチレン系炭化水素
としては、アセチレン(C2H2)、メチルアセチレン
(C3H4)等が挙げられる。また、例えばアモルファス
酸化シリコン(a−SiO)を形成する場合には、前記
の原料ガスのほかに、酸素原子導入用のガスとして使用
出来るものとして、酸素(O2)、オゾン(O3)、一酸
化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、一二酸化窒素
(N2O)、三二酸化窒素(N2O3)、四二酸化窒素
(N2O4)、五二酸化窒素(N2O5)、三酸化窒素(N
O3)、シリコン原子(Si)と酸素原子(O)と水素
原子(H)とを構成原子とする例えば、ジシロキサン
(H3SiOSiH3)、トリシロキサン(H3SiOS
iH2OSiH3)等の低級シロキサン等を挙げることが
できる。
シリコン(a−SiN)を形成する場合には、前記の原
料ガスのほかに、窒素原子導入用のガスとして使用出来
るものとして、窒素(N2)、アンモニア(NH3)、ヒ
ドラジン(H2NNH2)、アジ化水素(HN3)等のガ
ス状のまたはガス化し得る窒素、窒素物及びアジ化物等
の窒素化合物を挙げることができる。この他に、窒素原
子の供給に加えて、ハロゲン原子の供給も行えるという
点から、三弗化窒素(F3N)、四弗化窒素(F4N2)
等のハロゲン化窒素化合物を挙げることができる。反応
容器内のガス圧も同様に目的とする堆積膜の特性により
適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好ましくは
0.01〜1000Pa、好ましくは0.03〜300
Pa、最適には0.1〜100Paとするのが好まし
い。
するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもので
はない。
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、シン
グルプローブ(ラングミュアプローブ)を用いて飽和電
子電流の測定によってプラズマの偏りを調べた。本実験
例では高周波導入手段の長さを420mmとし、母材と
なる絶縁体の材料はアルミナセラミックスとした。シン
グルプローブは、真空中で移動可能な機構とし、高周波
導入手段の母線方向へ20mm毎に飽和電子電流を計測
した。このときの放電条件を表1に示す。
において飽和電子電流の値は最も大きい値を1として規
格化して示した。図6から明らかな様に本発明の高周波
導入手段では放電の偏りは観測されなかった。
装置に従来の高周波導入手段を設置し、実験例1と全く
同様にプラズマの偏りを測定した。本実験例で使用した
高周波導入手段は電極をムクの金属の円柱とし、インピ
ーダンスの不連続面は設けなかった。なお電極の径は、
実験例1で使用したもの電極の外径(絶縁体の内径)と
同一であり、全長も同一である。こうして測定した結果
を図7に示す。図7において飽和電子電流の値は実験例
1の場合と同様に最も大きい値を1として規格化して示
した。図7の結果から明らかな様に従来の高周波導入手
段ではプラズマの偏りが観測された。
装置に電極に絶縁体のカバーを設けない(電極表面がプ
ラズマに晒される)従来の高周波導入手段を設置し、実
験例1と全く同様にプラズマの偏りを測定した。本実験
例で使用した高周波導入手段は電極を実験例1で用いた
高周波導入手段と全く同様のインピーダンスの不連続面
を形成した電極を用いた。こうして測定した結果を図8
に示す。図8において飽和電子電流の値は実験例1の場
合と同様に最も大きい値を1として規格化して示した。
図8の結果から明らかな様に従来の高周波導入手段では
プラズマの偏りが観測された。
装置に従来の高周波導入手段を設置し、実験例1と全く
同様にプラズマの偏りを測定した。本実験例で使用した
高周波導入手段は電極を実験例1で用いた高周波導入手
段と全く同様のインピーダンスの不連続面を形成した電
極に絶縁体のカバーを施した。なおカバーと電極の隙間
は0.5mm程度であった。こうして測定した結果を図
9に示す。図9において飽和電子電流の値は実験例1の
場合と同様に最も大きい値を1として規格化して示し
た。図9の結果から明らかな様に従来の高周波導入手段
ではプラズマの偏りが観測された。
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0にしめすような基体1002上に電荷注入阻止層10
03、光導電層1004、表面層1005を順次積層し
た層構成の電子写真用光受容部材1001電子写真用光
受容部材を作成した。放電条件を以下表2に示す。
上のおおよその目安である。
ルミナセラミックスとし、グロー放電領域側の表面粗さ
(2.5mmを基準長さとする10点平均粗さ)を約1
μmから約200μmまで変化させた。こうして作成し
た電子写真用光受容部材について、球状突起の数を評価
した。なお球状突起の数は次の様にして評価した。各々
の電子写真用光受容部材の表面を光学顕微鏡で観察し、
10cm2あたりの直径10μm以上の球状突起の個数
を調べた。また球状突起の個数については、同時に形成
される電子写真用光受容部材8本全てについて測定した
後、全体を平均値した値を採用した。
装置に電極表面にアルミナセラミックスをプラズマ溶射
した従来の電極を用い表面粗さを約1μmから約200
μmまで変化させ、実験例2と同様にして電子写真用光
受容部材を作成した。こうして作成した電子写真用光受
容部材を実験例2と同様にして球状突起の数を評価し
た。
装置に電極表面に絶縁体の被覆を設けない(金属電極の
み)従来の電極を用い表面粗さを約1μmから約200
μmまで変化させ、実験例2と同様にして電子写真用光
受容部材を作成した。こうして作成した電子写真用光受
容部材を実験例2と同様にして球状突起の数を評価し
た。以上実験例2および比較実験例4、5の結果を合わ
せて図11に示す。図11において球状突起の値は実験
例2の表面粗さ約28μmの時の値を1として相対評価
で表した。図11によればいずれの電極も表面を粗くし
ていくと膜剥れが抑えられ球状突起が減少する傾向が見
られるが、実験例2の本発明の高周波導入手段が最も球
状突起の発生の防止に効果があり、いずれも良好な結果
が得られた。一方で、比較実験例4の高周波導入手段
(アルミナセラミックスをプラズマ溶射したもの)で
は、表面粗さを粗くすると、ある粗さまでは球状突起が
減少するが、さらに粗くすると逆に球状突起が増加する
傾向がある。これは溶射体の結着力が弱くなって溶射体
自体の剥れが発生したためと考えられる。また比較実験
例4、5の場合には放電中にスパークが観測された。
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0にしめすような基体1002上に電荷注入阻止層10
03、光導電層1004、表面層1005を順次積層し
た層構成の電子写真用光受容部材1001電子写真用光
受容部材を作成した。なお高周波導入手段の母材となる
絶縁体の材料には二酸化チタンを用いた。本実験例では
光導電層中の周波数105MHzの高周波で電力を変化
させ電子写真用光受容部材を形成した。その放電条件を
以下表3に示す。
上のおおよその目安である。こうして作成した電子写真
用光受容部材を画像濃度ムラ、球状突起の数、黒ポチに
ついて評価した。なお、球状突起の数については実験例
2と同様に、また画像濃度ムラ、黒ポチについては以下
の要領で評価した。 (1)画像濃度ムラ 各々の電子写真用光受容部材を電子写真装置(キヤノン
社製NP6060を本テスト用に改造したもの)にセッ
トして、キヤノン製中間調チャート(部品番号:FY9
−9042)を原稿台に置きコピーしたときに得られた
コピー画像上の任意の50点の画像濃度を反射濃度計で
測定し、各々の電子写真用光受容部材について最も画像
濃度が濃い部分に対する最も画像濃度が薄い部分の割合
を算出し、さらに同時に作成される電子写真用光受容部
材8本全てについて上記の測定を行ない最終的にそれら
の割合を平均した値を画像濃度ムラとして比較した。 (2)黒ポチ 各々の電子写真用光受容部材を電子写真装置(キヤノン
社製NP6060を本テスト用に改造したもの)にセッ
トして、キヤノン製中間調チャート(部品番号:FY9
−9042)を原稿台に置きA4サイズのコピー用紙を
用いて300万枚画像形成を繰り返した。途中1万枚毎
に原稿台に白紙を置き得られたコピー画像上の黒ポチを
検査した。評価においては以下に示す4段階の評価を用
いた。 ◎きわめて良好 ○良好 △実用上問題なし ×問題あり 以上の結果を表4に示す。
れ高周波電力1500Wの時を1として相対評価で表し
た。表4の結果より本発明の堆積膜形成装置では図すべ
ての項目に渡って良好な結果が得られた。
装置にインピーダンスの不連続なパターンを設けない電
極を用い、実験例3と同様にして電子写真用光受容部材
を作成した。こうして作成した電子写真用光受容部材を
実験例3と同様にして画像濃度ムラ、球状突起の数、黒
ポチを評価した。その結果を表5に示す。
れ実験例3の高周波電力1500Wの時を1として相対
評価で表した。本比較実験例で使用した高周波導入手段
では、高周波電力を上げていくに従って画像濃度ムラが
改善される一方、黒ポチが悪化する。これは高周波の放
射が片寄っていることにより、部分的に高周波電力が集
中して、膜の成長に影響を与えているためと考えられ
る。
装置に電極表面に絶縁体の被覆を設けない(金属電極の
み)以外は実験例3と同様の電極を用い、実験例3と同
様にして電子写真用光受容部材を作成した。こうして作
成した電子写真用光受容部材を実験例3と同様にして画
像濃度ムラ、球状突起の数、黒ポチを評価した。その結
果を表6に示す。
れ実験例3の高周波電力1500Wの時を1として相対
評価で表した。表6の結果より、本比較実験例で用いた
高周波導入手段では実験例3で用いた本発明の高周波導
入手段に比べて、インピーダンスの不連続面の効果が余
り得られなかった。また、主に高周波導入手段からの堆
積膜の剥離の影響で球状突起が多く発生した。
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0にしめすような基体1002上に電荷注入阻止層10
03、光導電層1004、表面層1005を順次積層し
た層構成の電子写真用光受容部材1001電子写真用光
受容部材を作成した。なお、高周波導入手段の母材とな
る絶縁体の材料は窒化アルミニウムを使用した。本実験
例では高周波電力の周波数を変化させ電子写真用光受容
部材を形成した。その放電条件を以下表7に示す。
上のおおよその目安である。こうして作成した電子写真
用光受容部材を画像濃度ムラ、球状突起の数、黒ポチに
ついて評価した。その結果を表8に示す。
電子写真用光受容部材の形成ができなかったことを示
す。表8の結果から、周波数20MHzから450MH
zの範囲ではいずれの項目もきわめて良好な結果が得ら
れた。一方周波数を800MHzとした場合には、放電
は維持したものの、高周波の整合条件が安定せず、画像
濃度ムラが大きくなる結果となった。
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0に示した層構成の電子写真用光受容部材を作成した。
本実施例では高周波導入手段の母材となる絶縁体の材料
はアルミナセラミックスを用いた。その放電条件を表9
に示す。
上のおおよその目安である。こうして作成した電子写真
用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ムラ
について評価した。
に図2に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0に示した層構成の電子写真用光受容部材を作成した。
本実施例では高周波導入手段の母材となる絶縁体の材料
はアルミナセラミックスを用いた。その放電条件を表1
0に示す。
計上のおおよその目安である。こうして作成した電子写
真用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ム
ラについて評価した。
に図3に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0に示した層構成の電子写真用光受容部材を作成した。
本実施例では高周波導入手段の母材となる絶縁体の材料
は二酸化チタンを用いた。その放電条件を表11に示
す。
計上のおおよその目安である。こうして作成した電子写
真用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ム
ラについて評価した。
に図4に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0に示した層構成の電子写真用光受容部材を作成した。
本実施例では高周波導入手段の母材となる絶縁体の材料
はアルミナセラミックスを用いた。その放電条件を表1
2に示す。
計上のおおよその目安である。こうして作成した電子写
真用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ム
ラについて評価した。
置に図4に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図
10に示した層構成の電子写真用光受容部材を作成し
た。本実施例では高周波導入手段の母材となる絶縁体の
材料はアルミナセラミックスを用いた。図12の装置で
は、高周波導入手段102が、基体101の配置円の外
部に8本と基体101の配置円の内部に1本設置されて
いる。各々の高周波導入手段102はマッチングボック
ス106を介して、高周波電源(不図示)に接続されて
いる。図12の例では、グロー放電が基体の配置円の内
部と外部に均一に広がるため、図5の装置のような、基
体101の回転機構は必ずしも必要としない。図12の
装置では、基体101は支持軸122に固定されてい
る。図12に示した装置を用いた電子写真用光受容部材
作成の条件を表13に示す。
計上のおおよその目安である。こうして作成した電子写
真用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ム
ラについて評価した。以上実施例1から5の結果をまと
めて表14に示す。
いてはそれぞれ実施例1の値を1とした相対評価で示し
た。表14から明らかな様に本発明の堆積膜形成装置で
は、いずれも良好な特性が得られた。
力導入手段は、プラズマに接する表面が絶縁体を母材で
覆われているため、堆積膜の密着性が良好で、コーティ
ング材の剥離が発生せず、また、電極が絶縁材料で覆わ
れているため、インピーダンスの不連続面が高周波電力
の反射面として効果的に作用し高周波電力の均一化を図
ることができ、それと共にインピーダンスの不連続面を
もつ複雑な電極の構造であってもスパークの発生をも効
果的に防止できる。さらに電極が絶縁材料の内側に密着
生成されるので、電極と絶縁材料との隙間に起因する高
周波電力のムラの発生を防止することができる。
光受容部材を作成する上で問題となる、球状突起の発
生、画像濃度ムラ、黒ポチの発生を効果的に抑制し、き
わめて高品質な電子写真用光受容部材を形成することが
できる。
ダンスを不連続にした高周波導入手段の一例を示す模式
図である。
ンピーダンスを不連続にした高周波導入手段の一例を示
す模式図である。
よってインピーダンスを不連続にした高周波導入手段の
一例を示す模式図である。
例を示す模式図である。
積膜形成装置の一例を示す模式図である。
飽和電子電流の分布を示すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
容部材の層構成の一例を示す断面模式図である。
状突起の数を示すグラフである。
である。
Claims (15)
- 【請求項1】真空気密可能な反応容器内に基体を配置
し、前記反応容器内に原料ガス導入手段により原料ガス
を導入すると共に高周波電力導入手段によって高周波電
力を導入し、前記高周波電力によるグロー放電の生起に
より、前記基体上に堆積膜を形成する堆積膜形成装置に
おいて、 前記高周波電力導入手段が、絶縁性材料を母材とし、該
絶縁材料によってグロー放電領域から分離された領域内
に、前記高周波電力を伝達するに十分な厚さを有する金
属材料を、インピーダンスを不連続にする形状に形成し
て前記絶縁材料と密着させて構成されていることを特徴
とする堆積膜形成装置。 - 【請求項2】前記インピーダンスを不連続にするための
形状が、高周波電力の伝搬経路が部分的に複数に分岐さ
れた形状であることを特徴とする請求項1に記載の堆積
膜形成装置。 - 【請求項3】前記インピーダンスを不連続にするための
形状が、高周波電力の伝搬経路の一部を折り返した形状
であることを特徴とする請求項1に記載の堆積膜形成装
置。 - 【請求項4】前記インピーダンスを不連続にするための
形状が、コイル形状であることを特徴とする請求項1に
記載の堆積膜形成装置。 - 【請求項5】前記絶縁性母材が、セラミックス材料であ
ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項
に記載の堆積膜形成装置。 - 【請求項6】前記絶縁性母材が、アルミナセラミックス
であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか
1項に記載の堆積膜形成装置。 - 【請求項7】前記基体は、複数の円筒状基体で構成さ
れ、該複数の円筒状基体が前記反応容器内で成膜空間を
取り囲むように同一円周上に配置されていることを特徴
とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の堆積
膜形成装置。 - 【請求項8】前記高周波導入手段は、冷却する機構また
は加熱する機構を備えていることを特徴とする請求項1
〜請求項7のいずれか1項に記載の堆積膜形成装置。 - 【請求項9】前記高周波導入手段が、原料ガス導入手段
を兼ねることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれ
か1項に記載の堆積膜形成装置。 - 【請求項10】真空気密可能な反応容器内に基体を配置
し、前記反応容器内に原料ガスおよび高周波電力を導入
し、前記高周波電力によるグロー放電の生起により、前
記基体上に堆積膜を形成する堆積膜形成方法において、 前記高周波電力が、絶縁性材料を母材とし、該絶縁材料
によってグロー放電領域から分離された領域内に、前記
高周波電力を伝達するに十分な厚さを有する金属材料
を、インピーダンスを不連続にする形状に形成して前記
絶縁材料と密着させてなる高周波電力導入手段により導
入され、堆積膜を形成することを特徴とする堆積膜形成
方法。 - 【請求項11】前記高周波電力は、その周波数が20M
Hz〜450MHzの範囲であることを特徴とする請求
項10に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項12】前記インピーダンスを不連続にするため
の形状が、高周波電力の伝搬経路が部分的に複数に分岐
された形状であることを特徴とする請求項10または請
求項11に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項13】前記インピーダンスを不連続にするため
の形状が、高周波電力の伝搬経路の一部を折り返した形
状であることを特徴とする請求項10または請求項11
に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項14】前記インピーダンスを不連続にするため
の形状が、コイル形状であることを特徴とする請求項1
0または請求項11に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項15】前記基体は、複数の円筒状基体で構成さ
れ、該複数の円筒状基体が前記反応容器内で成膜空間を
取り囲むように同一円周上に配置されていることを特徴
とする請求項10〜請求項14のいずれか1項に記載の
堆積膜形成方法。
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| JP12645296A JP3548335B2 (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法 |
| US08/797,829 US6712019B2 (en) | 1996-02-08 | 1997-02-10 | Film forming apparatus having electrically insulated element that introduces power of 20-450MHz |
| US10/691,519 US6767593B2 (en) | 1996-02-08 | 2003-10-24 | Apparatus and process for forming a deposited film |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP12645296A JP3548335B2 (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP (1) | JP3548335B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP12645296A patent/JP3548335B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
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| JP3548335B2 (ja) | 2004-07-28 |
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